JPH0529292A - 基板表面の洗浄方法 - Google Patents

基板表面の洗浄方法

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JPH0529292A
JPH0529292A JP33630791A JP33630791A JPH0529292A JP H0529292 A JPH0529292 A JP H0529292A JP 33630791 A JP33630791 A JP 33630791A JP 33630791 A JP33630791 A JP 33630791A JP H0529292 A JPH0529292 A JP H0529292A
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JP
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silicon wafer
oxide film
vapor
hydrofluoric acid
substrate
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JP33630791A
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Masato Tanaka
眞人 田中
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板の表面をエッチング処理した後リンス処
理する洗浄方法において、最終的に自然酸化膜や有害汚
染物質の吸着が見られずウォータマークの形成も見られ
ない清浄な基板表面が得られるようにする。 【構成】 フッ酸蒸気もしくはフッ化水素ガス又はフッ
酸を用いて基板の表面をエッチングした後、純水又は水
蒸気を用いて基板表面をリンスし、その表面を乾燥させ
る工程に続いて、フッ酸蒸気もしくはフッ化水素ガスを
用いて乾燥処理後の基板表面をエッチングする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えばシリコンウエ
ハの表面やポリシリコン膜の表面、アモルファスシリコ
ン膜の表面(以下、これらの表面を総称して「シリコン
層表面」という)に形成されるシリコン自然酸化膜等の
各種被膜や基板の表面に付着している有機物或いは無機
物の有害汚染物質を基板表面から除去する基板表面の洗
浄方法に関し、特に、フッ化水素を用いて基板表面を洗
浄する方法の改良に係るものであり、半導体デバイスの
製造プロセスにおいて、TiSi2、TaSi2等のよう
なシリサイド形成、ゲート酸化、エピタキシャル成長等
の工程の前処理、トレンチ内犠牲酸化膜除去工程、CV
D酸化膜形成工程の後処理、コンタクト部の洗浄処理、
拡散前の洗浄処理などに利用され、また、DRAM(Dy
namic Random Access Memory)の製造プロセスにおい
て、イオン注入工程後のイオン注入(インプランテーシ
ョン:Ion Implantation)マスクの除去、熱拡散工程後
のリン(P)ガラスの除去などに利用される。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程においては、
デバイスの動作特性に対して悪影響を与えるような各種
の汚染が起こることが考えられるが、その汚染の1つ
に、シリコン層表面に形成されるシリコン自然酸化膜が
ある。このシリコン自然酸化膜は、シリコンウエハを大
気中に放置しておくだけでも、その表面に10〜20Å
の厚みに容易に形成されてしまい、また、半導体デバイ
スの製造プロセスにおける各種の工程においても二次的
に形成される。従って、シリコンウエハ上にシリサイド
膜、ゲート酸化膜等の薄膜を形成する工程の前やシリコ
ンのエピタキシャル成長を行なう前には、予めシリコン
ウエハ上から自然酸化膜を洗浄除去しておく必要があ
り、また、シリコンウエハ上にCVD酸化膜を形成する
工程の後などにも、シリコンウエハ上から自然酸化膜を
除去することが必要になる。
【0003】シリコンウエハ上からシリコン自然酸化膜
を気相法によって洗浄(ドライ洗浄)除去する方法とし
ては、従来、例えば、公表特許公報昭62−50293
0号に開示されているように、シリコンウエハの表面に
無水フッ化水素ガスを水蒸気(H2O)と共に供給し、
シリコンウエハ表面をそれらにさらしてウエハ上から酸
化膜を除去する方法や、特開昭62−173720号公
報に開示されているように、シリコンウエハが収容され
た容器内へフッ化水素酸(フッ酸)の蒸気を供給してウ
エハ表面の自然酸化膜をエッチングする方法がある。
【0004】ところが、半導体デバイスの動作特性に対
し悪影響を与える汚染には、自然酸化膜以外にも、有機
物や無機物等の有害汚染物質があり、上記したようにフ
ッ酸蒸気や無水フッ化水素ガスと水蒸気との混合ガスを
用いてドライ洗浄する方法では、何れの場合にも、シリ
コンウエハを処理装置へ搬送する間にその表面に積もっ
た汚染物質などの最初からシリコンウエハの表面に付着
していた有機物や無機物或いは処理用薬液中に混入して
いた不純物などのイニシャル汚染物に起因した有害汚染
物質を除去することができず、また、自然酸化膜中に含
まれていた不純物が自然酸化膜除去後のシリコンウエハ
表面に残留し、その残渣をウエハ上から除去することが
できない、といった問題点がある。
【0005】そこで、従来一般に、エッチング処理後
に、シリコンウエハの表面を純水(超純水)で洗浄処理
(リンス処理)する方法が行なわれている。すなわち、
図5にフローチャートを示すように、まず、有機溶媒を
用いて油脂類等を除去する前段洗浄処理を行なった後、
フッ酸蒸気を用いてシリコンウエハ表面の自然酸化膜を
エッチングにより除去し、次に、超純水を用いてウエハ
表面に付着し残留している有害汚染物質をリンスし、最
後に、シリコンウエハの表面に付着している水を切り、
ウエハ表面を乾燥させるようにする方法が行なわれてい
る。
【0006】また、DRAMの製造工程においては、リ
ン(P)、ホウ素(B)、ヒ素(As)などのイオン注
入(インプランテーション)が繰り返し行なわれるが、
シリコンウエハ上に形成したシリコン酸化膜からなるイ
ンプランテーションマスクをイオン注入後にシリコンウ
エハ上から除去する工程が必要になる。また、多結晶シ
リコン膜全面にリンをイオン注入した後熱拡散する工程
で多結晶シリコン膜上にリンガラスが形成されるが、こ
のリンガラスを多結晶シリコン膜表面から除去する必要
がある。シリコンウエハ上からインプランテーションマ
スクを除去し、また多結晶シリコン膜表面からリンガラ
スを除去するには、従来、バッファードフッ酸やフッ酸
を使用してウェットエッチングによりインプランテーシ
ョンマスクやリンガラスを除去するようにしていた。そ
して、その後に、超純水を用いてシリコンウエハの表面
をリンス処理し、最後に、水切り・乾燥させるようにし
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】イニシャル汚染物や膜
中汚染物としての有機汚染は、フッ酸蒸気による洗浄
後、超純水でリンスすることにより、シリコンウエハの
表面から除去することができる。また、無機汚染につい
ても、フッ酸蒸気による洗浄後にリンスすることによっ
て塩の形でウエハ表面から除去することができる。
【0008】ところが、シリコンウエハの表面を純水で
リンスすると、その処理過程で、純水中の溶存酸素(O
2)によってシリコンウエハ表面が酸化されて、二次的
に再び自然酸化膜が容易に形成され、水切り・乾燥後、
そのシリコンウエハをそのまま使用すると、デバイス特
性を悪くしたり、エピタキシャル成長を妨げたりするこ
とになる。また、ドラムの製造プロセスにおいて、エッ
チング処理後に超純水でリンスすることにより、シリコ
ンウエハ上や多結晶シリコン膜表面に自然酸化膜が再形
成されると、続いて行なわれる成膜工程で膜剥がれや膜
質悪化などを起こす恐れがある。さらに、水切り・乾燥
の過程で、シリコンウエハの表面や多結晶シリコン膜の
表面にウォータマークが発生する、といった問題点もあ
る。
【0009】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、基板の表面をエッチング処理した後
リンス処理する基板表面の洗浄方法において、最終的に
自然酸化膜や有害汚染物質の吸着が見られずウォータマ
ークの形成も見られない清浄な基板表面が得られる洗浄
方法を提供することを技術的課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明では、フッ酸蒸
気もしくはフッ化水素ガス又はフッ酸など、少なくとも
フッ化水素を含む蒸気、ガス又は液体を用いて基板の表
面をエッチングした後、純水又は水蒸気を用いて基板表
面をリンスし、その表面を乾燥させる工程に続いて、少
なくともフッ化水素を含む蒸気又はガスを用いて乾燥処
理後の基板表面をエッチングすることにより、上記課題
を解決した。
【0011】上記したように、液相又は気相エッチング
処理後、リンス処理し、乾燥処理した後の基板表面を気
相エッチングすることにより、リンス処理の過程で基板
表面に成長し形成された自然酸化膜が基板表面から除去
される。この際、基板表面から除去される自然酸化膜
は、最初に基板表面に形成されていた自然酸化膜とは異
なり、リンス処理によりイニシャル汚染物や膜中汚染物
に起因した有害汚染物質が除去された後の清浄な基板表
面に形成されるものであるため、その自然酸化膜が除去
された基板表面には、有害汚染物質の吸着も見られな
い。さらに、例え乾燥過程で基板表面にウォータマーク
が発生したとしても、乾燥処理後の気相エッチングによ
りそのウォータマークは除去される。
【0012】
【実施例】以下、この発明の好適な実施例について説明
する。
【0013】図1は、この発明に係る基板表面の洗浄方
法を実施する手順の1例を示したフローチャートであ
り、図2は、その各工程ごとにおける基板表面の状態を
示す一部拡大縦断面図である。
【0014】まず、従来の方法と同様に、適当な有機溶
媒又はO3、H2SO4/H22、NH4OH/H22など
を用いてシリコンウエハの表面に付着している油脂類等
の有機物を除去する(図1(A))。図2(a)に示す
ように、この前段洗浄処理後のシリコンウエハ1の表面
には、シリコン自然酸化膜2が形成されている。また、
シリコンウエハ1の表面には、有機物や無機物といった
イニシャル汚染物が付着しており、また自然酸化膜2中
にも不純物としての有機物や無機物が混在している。次
に、シリコンウエハ1の表面に形成されている自然酸化
膜2を、その表面にフッ酸蒸気を供給することによりエ
ッチングして除去する(図1(B))。このエッチング
処理により、シリコン自然酸化膜2は分解され(SiO
2+6HF→H2SiF6+2H2O)、シリコンウエハ1
の表面から除去される。この場合、反応式の右辺のヘキ
サフルオロケイ酸(H2SiF6→SiF4↑+2HF
↑)及び水(H2O)は気化して基板表面に残留しな
い。また、イニシャル汚染物や膜中不純物としての有機
物は分解されるとともに、無機物はフッ化物へ変換され
る。これらの有機物分解物や無機物(フッ化物)等の汚
染物質3は、図2(b)に示すように、シリコンウエハ
1の表面に付着して残留する。
【0015】次に、超クリーン純水、場合によってはそ
れに酸化剤を添加したものを、エッチング処理後のシリ
コンウエハ1の表面に吹き付けてウエハ1の表面を洗浄
する(図1(C))。このリンス処理により、シリコン
ウエハ1の表面から前記汚染物質3が除去されるととも
に、ウエハ1の表面に付着していた各種のパーティクル
も除去される。尚、このリンス処理工程の前に、特願平
1−120172号明細書等に記載されているように、
コリン(〔(CH33NCH2CH2OH〕OH)又はコ
リン誘導体、例えばテトラエチル・アンモニウム・ハイ
ドロオキサイド(N(C254OH)などを用いてシ
リコンウエハの表面を親水化しておき、リンス処理の際
に超音波洗浄するようにすれば、さらにパーティクルを
良く除去することができる。そして、このリンス処理の
際に、図2(c)に示すように、シリコンウエハ1の表
面は純水4によって覆われるため、その純水4中の溶存
酸素に触れて、シリコンウエハ1の表面に再び自然酸化
膜が成長する。続いて、シリコンウエハ1をスピンチャ
ックに保持した状態で水平面内において高速回転させる
ことにより、シリコンウエハ1の表面から遠心力で純水
を振り飛ばし、ウエハ1の表面を乾燥させる(図1
(D))。この水切り・乾燥処理後のシリコンウエハ1
の表面には、図2(d)に示すようにシリコン自然酸化
膜5が形成されている。このシリコン自然酸化膜5は、
最初にシリコンウエハ1の表面に形成されていた自然酸
化膜2とは異なり、不純物の含まれていない清浄な薄膜
である。
【0016】以上の各処理工程は従来方法と共通してい
るが、この発明の方法では、リンス処理工程においてシ
リコンウエハ1の表面に成長形成された清浄な自然酸化
膜5を、水切り・乾燥処理工程に続いて、再度フッ酸蒸
気でエッチング処理する(図1(E))。このエッチン
グ処理により、図2(e)に示すように、シリコン自然
酸化膜5が分解されてシリコンウエハ1上から除去され
る。そして、除去された自然酸化膜5中には、有機物や
無機物などは混在していないので、表面に汚染物質の吸
着の無いシリコンウエハ1が得られる。
【0017】図3は、この発明に係る基板表面の洗浄方
法の種々の実施の仕方を示すフローチャートである。図
3において、(I)で示したフローは、図1に示したも
のに相当する。また、(V)で示したフローは、上述の
特願平1−120172号明細書に記載された内容に相
当する。(II)で示したフローは、例えば特開昭63−
33824号公報に開示されているように、フッ酸蒸気
による最初のエッチング処理を行なった後、シリコンウ
エハの表面に紫外線を照射し、エッチング処理工程で無
機物から生成されたフッ化物を塩化物に変換し、その後
にリンス処理、水切り・乾燥処理及び2度目のエッチン
グ処理を順次行なうものである。シリコンウエハの表面
に紫外線照射することにより、エッチング処理後にウエ
ハ表面に残留するフッ素イオンF-とシリコンSiとの
結合(Si−F)が切断されて、ウエハ表面から残留フ
ッ素イオンが除去されるとともに、ウエハ表面からフッ
素イオンが除去されるため、次に行なわれるフッ化物か
ら塩化物への変換効率(塩化物の生成効率)が向上する
ことになる。フッ化物から塩化物への変換は、シリコン
ウエハの表面に、例えば塩化水素と過酸化水素(酸化
剤)との清浄な混合蒸気(HCl/H22)、或いは塩
化水素とオゾン(酸化剤)との清浄な混合蒸気(HCl
/O3)を供給することにより行なう。フッ化物を塩化
物に変換するのは、塩化物の方がフッ化物より水に溶解
し易く、次のリンス処理によってシリコンウエハ表面か
ら除去され易くなるためである。そして、続いて行なわ
れるリンス処理により、シリコンウエハ表面から塩化
物、有機物分解物及びパーティクルが除去される。
【0018】次に、図3において(III)で示したフロ
ーは、リンス処理を前・後2回行ない、それらの処理工
程間にフッ化物を塩化物に変換する処理工程を挾むもの
である。これは、前段のリンス処理により、フッ化物、
有機物分解物及びパーティクルを除去した後、HCl/
22もしくはHCl/O3の清浄な混合蒸気をシリコ
ンウエハ表面に供給して、ウエハ表面に残存しているフ
ッ化物を塩化物に変換し、後段のリンス処理により、塩
化物並びに前段のリンス処理で除去できずにウエハ表面
に残留していたパーティクルを除去しようとする方法で
ある。
【0019】図3の(IV)のフローに示した方法は、最
初のエッチング処理工程に続いて、HCl/H22もし
くはHCl/O3の清浄な混合蒸気をシリコンウエハの
表面に供給してフッ化物を一部塩化物に変換した後、シ
リコンウエハの表面を超純水でリンスすることにより、
塩化物に変換されなかった残りのフッ化物、塩化物、パ
ーティクル及び有機物分解物を除去しようとするもので
ある。
【0020】尚、上記実施例では、エッチング処理にフ
ッ酸蒸気を用いたが、無水フッ化水素ガスを水蒸気と共
にシリコンウエハの表面に供給してエッチングするよう
にしてもよいし、また、前段洗浄処理に続いて行なわれ
る最初のエッチング処理は、シリコンウエハをフッ酸中
に浸漬することにより行ない、リンス処理、水切り・乾
燥処理に続いて行なわれる2回目のエッチング処理の方
だけを、フッ酸蒸気もしくはフッ化水素ガスを用いて気
相で行なうようにしてもよい。また、図3に示した(I
I)、(III)、(IV)の各フローにおいて、リンス処理
に先立ってシリコンウエハの表面を酸化剤で親水化処理
するようにしてもよい。
【0021】次に、図4は、この発明に係る基板表面の
洗浄方法を実施するための装置の1構成例を示す概略図
である。この洗浄装置は、成膜室10、フッ酸蒸気洗浄室
12、超純水リンス室14及びロードロック室16を備えてい
る。また、ロードロック室16、ロードロック室16とフッ
酸蒸気洗浄室12とを通路連絡する室18、及び、フッ酸蒸
気洗浄室12と超純水リンス室14とを通路連絡する室20に
はそれぞれ、シリコンウエハWを搬送する搬送ロボット
22、24、26が配設されている。そして、フッ酸蒸気洗浄
室12には、容器内に収容されたフッ酸28に対し窒素(N
2)ガスを供給することによりフッ酸蒸気を発生し、そ
のフッ酸蒸気をシリコンウエハWの表面へ供給するフッ
酸蒸気供給装置30、及び、シリコンウエハWを上面に載
置して水平面内において回転する回転支持テーブル32が
配設されている。また、超純水リンス室14には、超純水
をシリコンウエハWの表面へ吹き付ける超純水噴出装置
34、及び、シリコンウエハWを水平姿勢に支持して水平
面内で高速回転させる回転支持装置36が配設されてい
る。
【0022】図4に概略構成を示した装置を使用し、例
えば、DRAMの製造工程において、リン、ホウ素又は
ヒ素をイオン注入した後にインプランテーションマスク
をシリコンウエハ上から除去し、或いは、多結晶シリコ
ン膜の全面にリンをイオン注入し熱拡散処理した後にリ
ンガラスを多結晶シリコン膜上から除去するには、最初
に、シリコンウエハWをフッ酸蒸気洗浄室12へ搬入し、
回転支持テーブル32上にシリコンウエハWを載置した
後、回転支持テーブル32を回転させながらフッ酸蒸気供
給装置30からシリコンウエハWに対しフッ酸蒸気を供給
して、気相エッチングによりシリコンウエハW上のイン
プランテーションマスク或いは多結晶シリコン膜上のリ
ンガラスを除去する。この場合、薬液中にそのままシリ
コンウエハを浸漬させる方法によらないで、フッ酸蒸気
によってインプランテーションマスクやリンガラスの除
去が行なわれるため、エッチングレートが向上するとと
もに、薬液消費量が低減し、また、薬液中に含まれる不
純物がウエハ表面に付着するといったことが防止され
る。
【0023】インプランテーションマスクやリンガラス
が除去されたシリコンウエハWは、次に、搬送ロボット
26により超純水リンス室14へ搬送され、回転支持装置36
に支持される。そして、シリコンウエハWに対し超純水
噴出装置34から超純水が吹き付けられることにより、シ
リコンウエハW上からP、B、Asのインプランテーシ
ョンイオン残渣やそれらを核とした液滴、その他の汚染
物質が除去される。続いて、回転支持装置36を駆動させ
て、スピンドライ法によりシリコンウエハWの表面を水
切り・乾燥させる。この乾燥処理後に、シリコンウエハ
Wを搬送ロボット26により再びフッ酸蒸気洗浄室12へ搬
送する。そして、リンス処理及び水切り・乾燥処理の過
程においてシリコンウエハW上に形成された清浄な自然
酸化膜を、フッ酸蒸気洗浄室12において再度フッ酸蒸気
でエッチングして除去し、清浄な表面を露出させる。ま
た、この際、リンス処理後のスピンドライによりシリコ
ンウエハ表面や多結晶シリコン膜表面に形成されるウォ
ータマークも除去される。
【0024】表面が清浄にされたシリコンウエハWは、
搬送ロボット24によりロードロック室16へ搬送された
後、搬送ロボット22により成膜室10へ搬入され、所定の
成膜処理が行なわれる。
【0025】上記実施例では、最初のエッチング工程の
後に行なわれるリンス工程においては純水が用いられた
が、これに代えて水蒸気を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
かつ作用するので、半導体デバイスの製造プロセスなど
において各種の成膜工程の前処理などとして行なわれる
基板表面の洗浄処理を、この発明に係る洗浄方法を用い
て行なうようにするときは、自然酸化膜がほぼ完全に除
去され、かつ有害物質汚染の吸着やウォータマークの形
成も見られない清浄な基板表面を得ることができ、この
発明は、半導体デバイスなどの品質向上に大いに寄与し
得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板表面の洗浄方法を実施する
手順の1例を示すフローチャートである。
【図2】図1に示したフローチャートの各工程ごとにお
ける基板表面の状態を示す一部拡大縦断面図である。
【図3】この発明に係る基板表面の洗浄方法の種々の実
施の仕方を示すフローチャートである。
【図4】この発明に係る基板表面の洗浄方法を実施する
ための装置の1構成例を示す概略図である。
【図5】従来の方法を説明するためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
1 シリコンウエハ 2 不純物が混在したシリコン自然酸化膜 3 汚染物質 4 純水 5 清浄なシリコン自然酸化膜

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 少なくともフッ化水素を含む蒸気、ガス
    又は液体を用いて基板の表面をエッチングする工程と、
    純水又は水蒸気を用いてエッチング処理後の前記基板の
    表面をリンスする工程と、リンス処理後の前記基板の表
    面を乾燥させる工程とを備えてなる基板表面の洗浄方法
    において、前記乾燥工程に続いて、少なくともフッ化水
    素を含む蒸気又はガスを用いて乾燥処理後の前記基板の
    表面をエッチングするようにすることを特徴とする基板
    表面の洗浄方法。
JP33630791A 1990-11-30 1991-11-25 基板表面の洗浄方法 Pending JPH0529292A (ja)

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