JPH05292106A - クロック切替方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 システム内を一つのクロック信号で動作させ
るディジタル同期網のリングシステムにおいて伝送路等
障害時に障害点以降の局にクロック情報が届かなくなる
ために、反対の方向からクロック情報に切り替える。 【構成】 上り回線と下り回線が同一クロック源で動作
しているディジタル同期網で各局を光ファイバ伝送路で
全体がループ状になるように接続され、このループ内の
任意の２局から上記ループとは別のループが接続されて
いるリングシステムにおいて、２つのループが交差する
局３、４をマスタ局とし、伝送路等障害時にマスタ局に
状況を通知し、この情報で反時計回りに順番にクロック
信号を切替る信号（ｈ、ｋ）と切替後前局に切替完了信
号を送出して（ｌ）切替信号を停止させて各局のクロッ
ク信号を順次切替ていく。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、クロック切替方式に関
し、特に、同一クロックで動作するクロック同期網のリ
ングシステム方式におけるクロック切替方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】非同期型ディジタル通信方式のリングシ
ステムでは上り回線と下り回線のクロック信号が異なっ
ていたために、一方の伝送路障害等で入力信号断となっ
てももう一つの信号が入力しているので局の機能までシ
ステムダウンすることがなかった。しかしながら、同期
型ディジタル通信方式では一方の信号からの抽出したク
ロックで局の内部を動作させているために、局全体が機
能停止することとなる。

【０００３】ここで、従来の技術について図面を参照し
て説明を行う。図１はシステム構成を示すブロック図で
ある。局はノードと呼ばれており、本発明では説明を簡
単にするために５ノードについて行う。

【０００４】図１においてシステム全体を動作させるマ
スタクロック信号９が入力する局をマスタ局１とし局２
とは光伝送路１２および２１とで接続されている。ここ
で、送出局をＸ、受信局をＹとした場合に伝送路の番号
をＸＹとする。次に局２と局３の間も同じように光伝送
路２３および３２で接続される。このように順次に接続
されて最後はマスタ局１と接続され、全体として輪（リ
ング）になるように構成されている。さらに、局３、４
を共通として局６、７、８局で一つの輪（リング）を構
成し、上のリングと下のリングの全情報または一部の情
報が局１→局２→局３→局６→局７→局８→局４→局５
→局１と伝送される。また、各局の中に書いてある矢印
はクロック信号のルートを示しており、例えば局２は光
伝送路１２から送られてきた信号からクロック信号を取
り出し局２の内部をこれで動作させ、伝送路への出力は
このクロック信号に同期した信号を出力する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】このようなリングシス
テム構成において下のリング内の局６と局７の間の光伝
送路に障害Ａが発生したときには、局７の内部で使用す
るクロック信号が途絶えてしまうために局６および局８
への信号が送れなくなり、さらに局８でもクロック信号
が無くなってしまうために下のリングシステムの機能が
停止してしまう。さらに、局６からのクロック切替制御
信号を伝送している信号に補助データ信号として挿入し
てやると、切替制御信号は局６→局３→局１→局５→局
４→局８→局７の順序で送られ、局８と局７のみがクロ
ック信号の切替をする。すなわち、局８は局４から送ら
れてきたクロック信号を使用し、局７は局８から送られ
てきたクロック信号をつかうこととなるために、ノード
数が増えるにしたがい切替完了時間が長くなり回線サー
ビスに重大な影響を及ぼす欠点があった。

【０００６】本発明は従来の上記実情に鑑みてなされた
ものであり、従って本発明の目的は、従来の技術に内在
する上記欠点を解消し、できるだけ短時間に回線サービ
スを復旧させることを可動とした新規なクロック切替方
式を提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明に係るクロック切替方式は、上のリングのマ
スタ局をマスタクロックが接続している局とし、下のリ
ングはうえのリングと共通に使用している局をマスタに
しマスタ局間でクロック切替制御信号を直接やりとりす
るように構成され、短時間にシステムの再立ち上げを可
能としている。

【０００８】

【実施例】次に本発明をその好ましい一実施例について
図面を参照して説明する。

【０００９】図１は本発明が適用されるリングの構成を
示すブロック図である（構成の説明は従来技術を参
照）。図２は本発明の一実施例を示し、下のリングで伝
送路障害が発生した時の切替順序を示すブロック図であ
る。

【００１０】図２において、例えば局６と局７との間に
伝送路障害Ａが発生すると、局７では入力断（ａ）を検
出する。これにより局７は局７から局６への信号を停止
（ｂ）させる。局６では局７からの入力断（ｃ）を検出
すると、マスタ局である局３に障害情報（ｄ）を送出す
る。マスタ局である局３では障害情報を受け取る（ｅ）
と、もう一方のマスタ局４に伝送路障害情報を流す
（ｆ）。局４は、局３から伝送路障害情報を受け取ると
（ｇ）、局８に対してクロック切替信号を送出する
（ｈ）。局８は、クロック切替制御信号を受信する
（ｉ）と、直ちに内部のクロックを切り替える（ｊ）と
ともに局７に向けてクロック切替信号を送出する
（ｋ）。局８でクロックの切替が完了すると局４に対し
てクロック切替完了信号を送出する（ｌ）。この信号を
局４で受けると、局４は局４から局８に向けて送ってい
たクロック切替制御信号を停止する（ｍ）。

【００１１】以上の手順で伝送路障害時にクロック信号
の切替が可能になった。また、切り戻しの場合にはマス
タ局３から時計回りに切り戻し制御信号を同様な手順で
送ることにより、切り戻しをすることができる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
２局を共通局にした２つのリングシステムにおいて下の
リングから上のリングに乗り換えた最初の局をマスタに
してクロックの切替を行うことにより、ソフトウェアを
介さないでハードウェアのみで簡単に構成することがで
き、クロックの切替が完了するまで切替信号が送出され
ているためにクロックの切替を確実に行うことができ、
しかも下のリングシステムだけで行うことが可能となる
ためにシステムの復旧時間が短くでき、回線サービスに
与える影響を少なくする効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用されるリングシステムのブロック
図である。

【図２】本発明の手順の一実施例を示すブロック図であ
る。

【符号の説明】

１〜８…局 ９…マスタクロック信号 １２、２１、２３、３２、３４、４３、４５、５４、５
１、１５、３６、６３、６７、７６、７８、８７、４
８、８４…光伝送路

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上り回線と下り回線が同一クロック源で
   動作しているディジタル同期網で各局を光ファイバ伝送
   路で全体がループ状になるように接続され、このループ
   内の任意の２局から上記ループとは別のループが接続さ
   れているリングシステムにおいて、２つのループが交差
   する局をマスタ局とし、伝送路等障害時に該マスタ局に
   状況を通知し、この情報で反時計回りに順番にクロック
   信号を切替る信号と切替後前局に切替完了信号を送出し
   て切替信号を停止させて各局のクロック信号を順次切替
   ていくことを特徴とするクロック切替方式。