JPH05291054A - フェライトコア - Google Patents

フェライトコア

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JPH05291054A
JPH05291054A JP4093038A JP9303892A JPH05291054A JP H05291054 A JPH05291054 A JP H05291054A JP 4093038 A JP4093038 A JP 4093038A JP 9303892 A JP9303892 A JP 9303892A JP H05291054 A JPH05291054 A JP H05291054A
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JP
Japan
Prior art keywords
ferrite
high resistance
core
ferrite sintered
layer
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP4093038A
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English (en)
Inventor
Takahiro Hara
隆裕 原
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Panasonic Life Solutions Ikeda Electric Co Ltd
Original Assignee
Ikeda Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ikeda Electric Co Ltd filed Critical Ikeda Electric Co Ltd
Priority to JP4093038A priority Critical patent/JPH05291054A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェライト焼結層と、該フェライト焼結層を
構成するフェライトよりも直流抵抗率が高い材料で構成
される高抵抗層とが、交互に積層されている。 【効果】 高抵抗層がフェライト焼結層間に介在して、
渦電流のループが主に各フェライト焼結層毎に生ずるよ
うにせしめているので、コア全体の厚みが同程度の一体
物のフェライトコアよりも全体として渦電流損失が小さ
くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波数領域で用いら
れるコアに関する。
【0002】
【従来の技術】コイルの磁路を構成するコアに交番磁束
を生じさせると電力損失が生ずる。この電力損失、すな
わちコア損失(Pc)は、式のように、ヒステリシス
損失(Ph)と渦電流損失(Pe)と残留損失(Pr)
の和で表される。 Pc=Ph+Pe+Pr ・・・ そして、ヒステリシス損失及び渦電流損失は、それぞれ
式、式で表される。
【0003】 Ph=f・∫HdB ・・・ Pe=Ke×f2 ×B2 /ρ ・・・ 式中、fは周波数、Bは磁束密度、Hは磁界、ρはコア
材料の抵抗値、Keは係数である。コア材料としては、
磁束を効率よく発生させるために、高い透磁率をもつ材
料が好ましい。ここで、透磁率μは、磁束密度Bと印加
磁界強度Hの比(μ=B/H)で表される。一方、式
及び式から、高透磁率材料はヒステリシス損失及び渦
電流損失が大きいことがわかる。
【0004】式及び式から、ヒステリシス損失及び
渦電流損失は、いずれも周波数、磁束密度の増加に伴っ
て増加し、特に渦電流損失は、周波数及び磁束密度の増
加に伴い指数的に増加することがわかる。よって、高周
波数領域では、特に渦電流損失が問題となる。このた
め、一般に、高周波領域で用いるコア材料には、固有抵
抗が高く、渦電流損失が小さいフェライトが用いられ
る。フェライトとは、酸化鉄系の磁性体セラミックス
で、現在、フェライト粉を粉末冶金で焼結した一体物の
フェライトコアが使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、高周波数領域
での使用に適したフェライトコアであっても、100k
Hz〜400kHz、1000G(100mT)〜50
0G(50mT)の条件下ではヒステリシス損失の方が
大きいが、400kHzを超える高周波数領域では、渦
電流損失がヒステリシス損失以上となる。従って、50
0kHz以上の交番磁束が作用するコアとして使用する
ために、さらに渦電流損失を低減したフェライトコアの
開発が望まれている。
【0006】一方、渦電流損失はコアの厚さの2乗に比
例することから、薄くする程、渦電流損失を小さくする
ことができるが、薄くすることにより実効透磁率も減少
するため、コア材料として厚みを小さくすることには制
限がある。本発明は、このような事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは、500kHz以
上の高周波数領域での使用に適した渦電流損失の小さい
フェライトコアを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のフェライトコア
は、フェライト焼結層と、該フェライト焼結層を構成す
るフェライトよりも直流抵抗率が高い材料で構成される
高抵抗層とが、交互に積層されている。各フェライト焼
結層と高抵抗層とは一体的に焼結形成したものでもよ
い。
【0008】また、高抵抗層を、直流抵抗率の高いフェ
ライト焼結体で形成してもよい。
【0009】
【作用】フェライトコアに巻線を施し、当該巻線に交流
電流を流すと、磁束が変化して渦電流が生じる。本発明
のフェライトコアでは、フェライト焼結層間に高抵抗層
が介在しているため、各フェライト焼結層に流れる電流
が制限され、渦電流のループは主として各フェライト焼
結層毎に生じる。ここで、渦電流損失は渦電流を生じる
フェライト焼結層の厚みの2乗に比例することから、個
々のフェライト焼結層における渦電流損失は非常に小さ
くなる。よって、本発明のフェライトコアは、コア全体
の厚みが同程度の一体物のフェライトコアよりも、全体
としての渦電流損失は小さくなる。
【0010】本発明のフェライトコアは、フェライト粉
を焼結したフェライト板からなるフェライト焼結層を、
有機系又は無機系の接着剤からなる高抵抗層を介して接
着積層することにより得られるが、フェライト粉と高抵
抗率粉末材料とを積層し、一体的に焼結することによっ
ても得られる。焼結により各フェライト焼結層と高抵抗
層とを一体化したフェライトコアは、フェライト板を接
着積層したフェライトコアよりも製造も容易で、強度的
にも優れている。
【0011】前記高抵抗層としてフェライト焼結層より
も高抵抗率のフェライト焼結体を用いると、高抵抗層に
ある程度の磁気特性をも具備させることができ、渦電流
損失を低下することができるだけでなく、磁気特性の低
下をも防止できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。図1は、本発明の第1実施例のフェライ
トコア1の断面構造を示しており、断面はコア内部に形
成される磁束に対して垂直な方向の切断面を表してい
る。フェライト焼結層2はフェライト板で形成されてお
り、接着剤からなる高抵抗層3を介して接着積層されて
いる。
【0013】フェライト焼結層2を形成するフェライト
板の厚みtは、渦電流損失の観点からは薄い程良いが、
高抵抗層3の数が多くなりすぎると磁気特性が低下す
る。また、フェライト板は脆くて割れやすい等の問題が
ある。このため、約0.5〜1.0mm程度のものが用
いられる。フェライト焼結層2に用いるフェライトの種
類は特に限定しないが、透磁率、飽和磁束密度等の磁気
特性に優れているMn−Zn系フェライトが好ましい。
【0014】高抵抗層3は、通常、絶縁性、耐熱性の良
好な有機系接着剤、例えば、エポキシ系接着剤等の樹脂
系接着剤が用いられる。かかる場合、フェライト板の積
層面全面に樹脂系接着剤を塗布してもよいし、フィルム
状の絶縁物の表面に接着剤を塗布したものをフェライト
板に貼付してもよい。高抵抗層3を形成する接着剤層の
厚みは、フェライトコアとしての磁気特性の点から、で
きるだけ薄い方が好ましく、フェライト焼結層7間を電
気的に絶縁するのに必要充分な厚みであればよい。
【0015】図2は、第2実施例のフェライトコア5の
断面構造をなしており、フェライト焼結層6と高抵抗層
7とが一体的に焼結形成されている。前記高抵抗層7
は、高抵抗率の金属、又は金属酸化物、半金属酸化物
(例えばSiO2 )、非金属酸化物等のセラミックス系
材料の粉末の焼結体で形成されている。フェライト焼結
層6の材質、フェライト焼結層6及び高抵抗層7の厚み
は、第1実施例と同様に考えればよい。
【0016】第2実施例のフェライトコア5は、フェラ
イト焼結層6を構成するフェライト粉末と高抵抗層7を
構成する材料の粉末とを層状に交互配置して、焼結一体
化により製造できる。よって、当該実施例のフェライト
コア5は、第1実施例のフェライトコア1と比べて製造
が容易であり、強度的にも従来の焼結一体物のフェライ
トコアと同程度の強度を有する点で優れている。
【0017】なお、フェライトコア5において、両側の
フェライト部分は高抵抗層7により分断されずに一体化
されているが、これは、製造上、焼結一体化させるため
である。よって、両側のフェライト部分で若干の渦電流
損失は生じるが、このままの状態でフェライトコアとし
て用いても良い。また、両端まで積層状態となるように
両側の一体化されたフェライト部分を切断して用いても
よい。
【0018】高抵抗層を構成する材料には、既述の通
り、各種の高抵抗率の物質を使用できるが、特にフェラ
イト焼結層を構成するフェライトよりも直流抵抗率が高
いフェライト焼結体を用いるとよい。例えば、Ni−Z
n系フェライトは、Mn−Zn系フェライトよりも磁気
特性に劣っているが、直流抵抗率が高いため、渦電流損
失が小さい。従って、Ni−Zn系フェライトで0.1
〜0.5mm程度の薄い高抵抗層を形成させると、当該
高抵抗層では渦電流がほとんど0となり、Mn−Zn系
フェライトからなるフェライト焼結層毎に渦電流のルー
プが形成されるようになる。しかも、Ni−Zn系フェ
ライトは小さいながらも透磁力を有しているので、非磁
性体で高抵抗層を形成させた場合と異なり、フェライト
コアとしての磁気特性の低下をも防止できる。
【0019】本発明のフェライトコアの使用例として、
無電極放電灯点灯装置の例を図3に基づいて簡単に説明
する。10は本発明のフェライトコアで、1次コイル1
1が巻装され、1次コイル11は500kHz以上の高
周波電源12に接続されている。一方、放電灯13が2
次のコイルを構成するようにフェライトコア10に対し
て鎖状に装着されている。このような構成を有する無電
極放電灯点灯装置には、高周波数領域での渦電流損失が
少ない本発明のフェライトコアが適している。
【0020】
【発明の効果】本発明のフェライトコアは、高抵抗層が
フェライト焼結層間に介在して、渦電流のループが主に
各フェライト焼結層毎に生ずるようにせしめているの
で、コア全体の厚みが同程度の一体物のフェライトコア
よりも全体として渦電流損失が小さくなる。従って、本
発明のフェライトコアは、渦電流損失が問題となる高周
波数領域で用いると、特に効果的である。
【0021】また、各フェライト焼結層と高抵抗層とが
一体的に焼結形成されている請求項2に係るフェライト
コアでは、従来の一体物のフェライトコアと同程度の強
度も確保できる。さらに、高抵抗層の構成材料として直
流抵抗率の高いフェライト焼結体を用いた請求項3に係
るフェライトコアでは、高抵抗層にある程度の磁気特性
を具備させることができるので、渦電流損失を低下する
ことができる上に、磁気特性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のフェライトコアの断面図で
ある。
【図2】第2実施例のフェライトコアの断面図である。
【図3】本発明のフェライトコアの使用例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 フェライトコア 2 フェライト焼結層 3 高抵抗層 5 フェライトコア 6 フェライト焼結層 7 高抵抗層 10 フェライトコア

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト焼結層と、該フェライト焼結
    層を構成するフェライトよりも直流抵抗率が高い材料で
    構成される高抵抗層とが、交互に積層されていることを
    特徴とするフェライトコア。
  2. 【請求項2】 各フェライト焼結層と高抵抗層とが一体
    的に焼結形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載のフェライトコア。
  3. 【請求項3】 高抵抗層が、直流抵抗率の高いフェライ
    ト焼結体で形成されていることを特徴とする請求項2に
    記載のフェライトコア。
JP4093038A 1992-04-13 1992-04-13 フェライトコア Withdrawn JPH05291054A (ja)

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JP4093038A JPH05291054A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 フェライトコア

Applications Claiming Priority (1)

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JP4093038A JPH05291054A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 フェライトコア

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JPH05291054A true JPH05291054A (ja) 1993-11-05

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ID=14071332

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JP4093038A Withdrawn JPH05291054A (ja) 1992-04-13 1992-04-13 フェライトコア

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019075534A (ja) * 2017-10-16 2019-05-16 サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. コイル電子部品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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Effective date: 19990706