JPH05289665A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH05289665A
JPH05289665A JP4091235A JP9123592A JPH05289665A JP H05289665 A JPH05289665 A JP H05289665A JP 4091235 A JP4091235 A JP 4091235A JP 9123592 A JP9123592 A JP 9123592A JP H05289665 A JPH05289665 A JP H05289665A
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JP
Japan
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pitch
pitch bend
data
tone
bend
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JP4091235A
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English (en)
Inventor
Tsutomu Imaizumi
勤 今泉
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Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ピッチベンドの最大変化幅を大としても、楽
音のピッチを滑らかに変化させ、かつ、グリッサンド奏
法をも実現する。 【構成】 ピッチベンド操作子11の位置は該位置に応
じたピッチベンドデータに変換された後にCPU1へ供
給される。CPU1は上記ピッチベンドデータに対応さ
せてROM2に記憶されたセントデータを読み出し音源
13へ供給する。なお、セントデータは、操作子の、選
択可能な複数の最大変化位置の各々に対して記憶されて
いる。音源13で生成される楽音は、そのピッチを上記
セントデータ分、変化させられた後に発音される。ま
た、上記セントデータは楽音のピッチが滑らかに変化す
るように上記ピッチベンドデータに対応付けられてい
る。したがって、上記ピッチベンド操作子11の最大変
化位置に対するピッチベンド変化幅を1オクターブ以上
に設定しても、楽音のピッチが断続的に変化することは
ない。また、半音毎に設定されたセントデータによれ
ば、グリッサンド奏法が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、発音中の楽音のピッ
チを操作子において変化させるピッチベンドを備えた電
子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子楽器の音響効果として、
発音されている楽音のピッチ(周波数)を所定の範囲内
で変化させるピッチベンドが知られている。ピッチベン
ドを操作するものとしては、ホイール型の操作子が知ら
れており(以下、ピッチベンド・ホイールという)、ピ
ッチベンド・ホイールの操作程度(回転角)に応じて、
発音されている楽音のピッチを上下に変化させる。ま
た、このピッチベンドのかかる幅(ピッチの変化幅)
は、予め設定可能であり、最大変化位置における半音単
位で設定できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の電子楽器におけるピッチベンドでは、ピッチの最大
変化幅を単純に、ピッチベンド・ホイールの回転角を検
出するA/Dコンバータのビット数に振り分けていたた
め、例えば、最大変化位置で1オクターブの変化をする
ようにピッチベンドの変化幅を設定した場合に、ピッチ
ベンド・ホイールを除々に動かすと、上記A/Dコンバ
ータのビットに対応した飛び飛びの値でピッチが変化す
る。この飛び飛びの値は、変化幅が大きすぎるため、言
換えると、ピッチベンドの最小変化幅が大き過ぎるた
め、非常に不自然な印象を与えるという問題を生じた。
【0004】そこで、A/Dコンバータのビット数を増
加させて、十分な精度(分解能)が得られるようにすれ
ば、上記問題は解決されるが、当然のことながら、A/
Dコンバータのビット数を増やせば、ピッチベンド・ホ
イールのストロークも、上記ビット数に応じて大きくす
る必要がある。しかしながら、ストローク幅を変えると
いうことは、ピッチベンド・ホイールに連設された可変
抵抗器の長さを変える必要があるということであり、従
来のピッチベンド・ホイールが使えなくなるということ
を意味する。したがって、ピッチベンド・ホイールのス
トロークを変更することは事実上、不可能である。
【0005】この結果、従来からのピッチベンド・ホイ
ールに高精度のA/Dコンバータを用いたとしても、ピ
ッチベンド・ホイールを僅かに変化させただけで、楽音
のピッチが大きく変ってしまい、ふらつきを生じる。言
換えると、A/Dコンバータの下位のビットが有効に利
用できず、高精度のA/Dコンバータを用いる意味がな
い。また、一部の機能のためだけに高精度のA/Dコン
バータを用いることはコストアップにつながるという問
題を生じる。
【0006】また、例えば、半音単位で楽音のピッチを
変化させるグリッサンド奏法を実現するために、ピッチ
の変化幅を最大変化位置で1オクターブに設定しても、
上述したように、従来の電子楽器におけるピッチベンド
では、ピッチの最大変化幅を、単純に、A/Dコンバー
タのビット数に振り分けているため、ピッチベンド・ホ
イールを除々に動かすと、楽音は半音以外のピッチで変
化することになる。したがって、従来の電子楽器では、
グリッサンド奏法を実現できないという問題を生じる。
【0007】この発明は上述した事情に鑑みてなされた
もので、ピッチベンド操作子を変えることなく、ピッチ
ベンドの最大変化幅を大きくしても、楽音のピッチを滑
らかに変化させることができ、また、グリッサンド奏法
をも実現できる電子楽器を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るために、この発明では、ピッチベンド操作子の操作位
置に応じて楽音のピッチを変化させる電子楽器におい
て、前記ピッチベンド操作子の操作範囲に対応させた複
数のピッチベンド値を、前記ピッチベンド操作子の最大
変化位置に対して設定された複数のピッチ最大変化幅を
示す値毎に記憶する記憶手段と、前記複数のピッチ最大
変化幅のいずれかを選択し、前記ピッチベンド操作子の
前記ピッチ最大変化幅として設定するための選択手段
と、前記記憶手段から、前記ピッチベンド操作子の位置
に応じて、前記選択手段により選択された前記ピッチ最
大変化幅に対応する前記ピッチベンド値を読み出す読み
出し手段と、前記読み出し手段によって読み出されたピ
ッチベンド値に応じて発音中の楽音のピッチを変化させ
る音源手段とを具備することを特徴とする。
【0009】
【作用】この発明によれば、記憶手段から、ピッチベン
ド操作子の位置に応じて、選択手段により選択されたピ
ッチ最大変化幅に対応するピッチベンド値を読み出し手
段によって読み出し、該ピッチベンド値に応じて発音中
の楽音のピッチを音源手段において変化させる。
【0010】
【実施例】次に図面を参照してこの発明の実施例につい
て説明する。図1はこの発明の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。この図において、CPU1は、本装置
の各種動作を制御するためのプログラムを実行するもの
である。ROM2にはCPU1によって実行されるプロ
グラムや、後述するピッチベンド・テーブルが記憶され
ている。また、RAM3は上記プログラムの実行に際し
て得られる各種データを記憶するためのレジスタ等とし
て用いられる。パネルスイッチ4は、電子楽器本体のパ
ネル面に設けられた複数の各種スイッチ群から構成され
ている。この実施例では、特に、本願発明と関係のあ
る、音色スイッチ(図示せず)およびピッチベンド変化
幅切換えスイッチ(後述)についてのみ説明する。
【0011】上記図示しない音色スイッチは、音色を切
換えるためのスイッチであり、押下することにより、そ
の音色スイッチに設定された音色に切り換わるようにな
っている。この実施例では、5つの音色に対応させて音
色スイッチを設けており、それぞれには、「1」から
「5」までの音色番号TNが設定されている。なお、各
音色スイッチに割当てられる音色は変更可能である。
【0012】また、上記ピッチベンド変化幅切換えスイ
ッチは、後述するピッチベンド・ホイールの最大変化位
置におけるピッチベンド変化幅(後述する符号PBW;
ピッチ最大変化幅)を設定するためのものである。図2
にピッチベンド変更幅切換えスイッチを示す。この図に
おいて、ピッチベンド変更幅切換えスイッチ5はディス
プレイ8の下方に設けられている。上記ピッチベンド変
化幅は、この実施例では、「無し、半音、1音(全音)
および1音半、1オクターブ」の5段階としている。
【0013】これらの設定値は、循環するようになって
おり、符号「−」が付けられたピッチベンド変化幅切換
えスイッチ5aを1回、押下すると、循環設定値の1つ
前の値となり、符号「+」が付けられたピッチベンド変
化幅切換えスイッチ5bを1回、押下すると、循環設定
値の次の値となる。言換えると、ピッチベンド変化幅切
換えスイッチ5aを押下する度に、「……→無し→1オ
クターブ→1音半→1音→半音→無し→……」と循環
し、ピッチベンド変更幅切換えスイッチ5bを押下する
度に、「……→無し→半音→1音→1音半→1オクター
ブ→無し→……」と循環する。また、各ピッチベンド変
化幅には表示文字が対応して設定されており、「無し」
の場合には「0」、「半音」の場合には「1」、「1
音」には「2」、「1音半」には「3」、および「1オ
クターブ」にはピッチが半音毎に変化する(詳細は後述
する)のでグリッサンドを表す「Glis」の文字が設
定されている。
【0014】次に、パネルスイッチ・インターフェイス
6は上記パネルスイッチ4の状態をデーコードし、デー
タバスDBを介してCPU1へ供給する回路である。デ
ィスプレイインターフェイス7は、データバスDBを介
して供給される本電子楽器の動作状態等を示す各種デー
タをデコードしてディスプレイ8へ供給する。ディスプ
レイ8は、上記デコードされた各種データを表示するも
のであり、特に、この実施例では、図2に示すように、
ピッチベンドに関するデータを表示する。また、鍵盤9
は、順次配列された複数の白鍵および黒鍵からなり、演
奏者に操作される操作子である。鍵盤インターフェース
10は上記鍵盤9の押鍵および離鍵を検出し、押離鍵さ
れた鍵に対応するキーコードKCやその状態を示すキー
オン信号K_ON、キーオフ信号K_OFF等をデータ
バスDBを介してCPU1へ供給する。
【0015】次に、ピッチベンド操作子11は、前述し
たピッチベンド・ホイール(図示せず)およびこれに連
設された可変抵抗器等(図示せず)から構成されてお
り、従来の電子楽器に備えられているものと同様の操作
子である。すなわち、ピッチベンド・ホイールを中立位
置からいずれかの方向に回転させることによって、発音
されている楽音のピッチを、その回転方向と回転角度に
応じて変化させるものである。また、ピッチベンド・イ
ンターフェイス12は、図示しないA/Dコンバータな
どにより構成されており、上記ピッチベンド・ホイール
に連設された可変抵抗器のアナログ電圧をデジタルデー
タに変換し、これを現ピッチベンドデータN_PBとし
てデータバスDBを介してCPU1に供給するようにな
っている。
【0016】次に、音源13はCPU1から供給される
キーコードKC、キーオン信号K_ONおよびキーオフ
信号K_OFFに基づいて、発音すべき楽音データTD
を生成し、これをDAC14へ供給する。DAC14
は、上記楽音データTDをアナログの楽音信号TSに変
換し、サウンドシステム15へ供給する。サウンドシス
テム15は、楽音信号TSのレベル調整等を行なった後
に、図示しないスピーカにより発音する。
【0017】次に、上述したRAM3に記憶される音色
データおよびピッチベンド変化幅PBWについて、各
々、図3および図4を参照して説明する。図3は、本実
施例における音色データの構成を示す概念図である。こ
の図において、音色データは、音色番号TN毎に、楽音
を生成するための各種パラメータと前述したピッチベン
ド変化幅PBWとから構成されている。このピッチベン
ド変化幅PBWは、前述したピッチベンド変化幅切換え
スイッチ5により変更可能である。
【0018】次に、図4は、本実施例におけるピッチベ
ンド変化幅PBWと現ピッチベンドデータN_PBとの
関係を示す概念図である。この図において、現ピッチベ
ンドデータN_PBは、ピッチベンド・インターフェー
ス12の出力値であり、ピッチベンド操作子11の回転
角を検出した時点における操作角度に応じて「0」〜
「127」の値をとる。なお、ピッチベンド操作子11
の中立点での現ピッチベンドデータN_PBは「64」
となる。また、ピッチベンド変化幅PBWは、「無
し」、「半音」、「1音」、「1音半」および「1オク
ターブ」に対応して、「0」〜「4」までの数値をとる
ようになっており、ROM2には、各ピッチベンド幅P
BW毎に、現ピッチベンドデータN_PBに対して、ど
の程度、楽音のピッチを変えるかを示すセントデータ
(ピッチベンド値)が記憶されている。
【0019】例えば、ピッチベンド変化幅PBWが
「1」の場合、すなわち、ピッチベンドの最大変化位置
に対して楽音のピッチを半音、変化させる場合には、最
大変化位置における現ピッチベンドデータN_PBの
「127」または「−127」に、各々、「100」セ
ントまたは「−100」セントが設定されており、その
間の値には、A/Dコンバータのビット数に応じた値が
設定されている。また、ピッチベンド変化幅PBWを
「2(1音)」、あるいは「3(1音半)」とした場合
には、各々、最大変化位置に対して、「200(また
は、−200)」セント、および「300(または、−
300)」セントが設定されており、その間の値には、
上述した半音の場合と同様に、A/Dコンバータのビッ
ト数に応じた値が設定されている。さらに、ピッチベン
ド変化幅PBWを「4(1オクターブ)」とした場合、
すなわち、この実施例ではグリッサンド奏法に対応した
ピッチベンドを実現する場合には、図示のように、最大
変化位置に対して、「1200(または、−120
0)」セントが設定されており、その間の値には、セン
トデータが100セントづつ、すなわち、半音づつ変化
するように、100セント毎に異なるセント値が一部、
重複して設定されている。言換えると、ピッチベンド操
作子11の僅かな変化に対しても、発音される楽音のピ
ッチが半音単位で変化すべく、一部の現ピッチベンドデ
ータN_PBには同一のセントデータが重複して設定さ
れている。
【0020】次に、上述した構成による本実施例の動作
について、図5ないし図8を参照して説明する。本電子
楽器の電源が投入されると、まず、図5に示すメインル
ーチンがCPU1によって実行される。メインルーチン
では、まず、ステップSA1において、各種レジスタや
フラグ等の初期設定を行なう。次に、ステップSA2に
進み、図6に示すパネル処理を行なう。パネル処理で
は、まず、ステップSB1において、音色スイッチのイ
ベントが生じたか否かを判断する。そして、ステップS
B1における判断結果が「YES」となった場合、すな
わち、イベントが生じた場合には、ステップSB2へ進
む。ステップSB2では、イベントが生じた音色スイッ
チに割り当てられた番号を音色番号TNに格納する。そ
して、ステップSB3において、音色番号TNに対応す
るピッチベンド幅PBWを、RAM3上の音色データエ
リアから読み出し、上記音色番号TNとともに、ディス
プレイ8に表示する。
【0021】次に、上記ステップSB3の処理が終了し
た場合、または、上記ステップSB1における判断結果
が「NO」の場合、すなわち、音色スイッチのイベント
が生じていない場合には、上述したステップSB4へ進
む。ステップSB4では、ピッチベンド変化幅が変更さ
れたか否か、すなわちピッチベンド変化幅切換えスイッ
チ5(5aまたは5b)が操作されたか否かを判断す
る。ピッチベンド変化幅が変更された場合には、ステッ
プSB4における判断結果が「YES」となり、ステッ
プSB5へ進む。ステップSB5では、変更された数値
を、音色番号TNによって示される、RAM3の音色デ
ータエリアのピッチベンド幅PBWへ書き込む。次に、
ステップSB6において、変更された値をディスプレイ
8に表示する。その後、当該処理を終了してメインルー
チンへ戻る。一方、音色スイッチのイベントおよびピッ
チベンド変化幅の変更がなかった場合には、ステップS
B1およびSB4における判断結果が「NO」となり、
何ら処理をすることなく、当該処理を終了してメインル
ーチンへ戻る。
【0022】メインルーチンでは、次に、ステップSA
3へ進み、図7に示す鍵盤処理を行なう。鍵盤処理で
は、まず、ステップSC1において、押鍵イベントが生
じたか否かを判断する。そして、押鍵イベントがある場
合には、ステップSC1における判断結果は「YES」
となり、ステップSC2へ進む。ステップSC2では、
発音チャンネルの割当て処理を行なう。次に、ステップ
SC3へ進み、キーオン時に必要な音色番号TNに示さ
れる音色データをRAM3から読み出し、音源13の上
記割当てられた発音チャンネルに送出する。そして、ス
テップSC4において、音源にキーコードKCとキーオ
ン信号K_ONを送出する。音源13は、上記キーオン
信号K_ONを受けると、上記キーコードKCに対応す
る楽音データTDを生成し、割当てられた発音チャンネ
ルから上記楽音データTDをDAC14へ出力する。楽
音データTDはDAC14によりアナログ信号に変換さ
れた後、サウンドシステム15により発音される。
【0023】次に、ステップSC5へ進み、離鍵イベン
トが生じたか否かを判断する。離鍵イベントがある場合
には、ステップSC5における判断結果は「YES」と
なり、ステップSC6へ進む。ステップSC6では、キ
ーオフ処理を行なう。これにより、キーオフ信号K_O
FFおよびキーコードKCが音源に送出され、これまで
発音されていた楽音が消音される。その後、当該鍵盤処
理を終了してメインルーチンへ戻る。一方、ステップS
C1における判断結果が「NO」の場合、すなわち、押
鍵イベントがなかった場合には、ステップSC5へ進
み、離鍵イベントの有無を判断する。そして、離鍵イベ
ントがあった場合には、ステップSC6へ進み、上述し
たキーオフ処理を行ない、その後、メインルーチンへ戻
る。また、押鍵イベントも離鍵イベントもなかった場合
には、ステップSC1およびSC5における判断結果は
「NO」となるため、何ら処理を行なうことなく、当該
処理を終了してメインルーチンへ戻る。
【0024】メインルーチンでは、次に、ステップSA
4へ進み、図8に示すピッチベンド処理を行なう。ピッ
チベンド処理では、まず、ステップSD1において、旧
ピッチベンドデータO_PBが現ピッチベンドデータN
_PBと等しくないか否かを判断する。なお、旧ピッチ
ベンドデータO_PBには、前回のサンプリングにおけ
るピッチベンド操作子11の位置を示す値が格納されて
おり、現ピッチベンドデータN_PBには、現在のピッ
チベンド操作子11の位置を示す値が格納されている。
両値が等しくない場合、すなわち、ピッチベンド操作子
11が操作された場合には、ステップSD1における判
断結果は「YES」となり、ステップSD2へ進む。
【0025】ステップSD2では、ピッチベンド変化幅
PBWが「0」であるか否かを判断する。そして、ステ
ップSD2における判断結果が「NO」の場合、すなわ
ち、ピッチベンドとして何らかの数値が設定されている
場合には、ステップSD3へ進む。ステップSD3で
は、ピッチベンド変化幅PBWによって指示される図4
に示すテーブルを参照してセントデータを得る。次に、
ステップSD4へ進み、上記セントデータを音源13に
送出する。そして、ステップSD5において、旧ピッチ
ベンドデータO_PBに現ピッチベンドデータN_PB
の値を格納し、その後、当該処理を終了して、メインル
ーチンへ戻る。
【0026】一方、ステップSD1における判断結果が
「NO」の場合、すなわち、旧ピッチベンドデータO_
PBが現ピッチベンドデータN_PBが等しく、ピッチ
ベンド操作子11が変化しなかった場合には、何ら処理
を行なうことなく、当該処理を終了してメインルーチン
へ戻る。また、ピッチベンド操作子11が操作されて、
ステップSD1における判断結果が「YES」となった
場合でも、ステップSD2における判断結果が「YE
S」となった場合、すなわち、ピッチベンド変化幅PB
Wが「0」の場合には、ピッチベンド処理を行なう必要
がないため、そのまま何ら処理を行なうことなく、当該
処理を終了して、メインルーチンへ戻る。メインルーチ
ンでは、ステップSA5へ進み、その他の処理を行な
い、再び、ステップSA2へ戻り、ステップSA2〜S
A5の処理を繰り返し実行する。
【0027】次に、実際の演奏者による操作進行に沿っ
て上記動作を説明する。演奏者は、電源を投入した後、
音色スイッチを操作して所望する音色を選択する。この
操作により、図5に示すメインルーチンのステップSA
2のパネル処理が実行される。図6に示すパネル処理で
は、ステップSB2において、音色番号TNに押下され
た音色スイッチの番号が格納された後、ステップSB3
において、上記音色番号TNに対応する音色データエリ
アのピッチベンド変化幅PBWが、音色番号TNととも
にディスプレイ8に表示される。次に、演奏者は鍵盤9
による演奏を開始する。この演奏により、メインルーチ
ンのステップSA3の鍵盤処理が実行される。図7に示
す鍵盤処理では、押鍵された鍵に対しては、ステップS
C2〜SC4において対応する楽音を発音し、また、離
鍵された鍵に対しては、ステップSC6においてキーオ
フ処理を行ない、対応する楽音を消音する。
【0028】また、上記演奏の際に、ピッチベンド操作
子11を操作すると、メインルーチンのステップSA4
におけるピッチベンド処理が実行される。この場合、旧
ピッチベンドデータO_PBと現ピッチベンドデータN
_PBとは異なる値であるため、図8に示すステップS
D1における判断結果は「YES」となり、ステップS
D2へ進む。そして、ステップSD2において、ピッチ
ベンド変化幅PBWが「0」であるか否かが判断され
る。この場合、上述した操作によって選択されたピッチ
ベンド変化幅PBWが「0」以外であると、ステップS
D3へ進み、ピッチベンド変化幅PBWと、ピッチベン
ド操作子11の操作量、すなわち、現ピッチベンドデー
タN_PBとによって決まるセントデータを図4に示す
ピッチベンド・テーブルより得る。例えば、演奏者によ
って選択されたピッチベンド変化幅PBWが「1」で、
現ピッチベンドデータN_PBが「123」であると、
ピッチベンドデータとして、「95.2」というセント
データが得られる。
【0029】そして、ステップSD4へ進み、上記「9
5.2」セントのセントデータを音源13に送出する。
音源13は発音されている楽音のピッチを上記「95.
2」セント分、増加させて楽音を生成する。したがっ
て、サウンドシステム15では、「95.2」セント
分、高いピッチの楽音が発音される。次に、ピッチベン
ド処理では、ステップSD5へ進み、次のピッチベンド
操作子11の操作に対応できるよう、旧ピッチベンドデ
ータO_PBに現ピッチベンドデータN_PBを格納し
た後、メインルーチンへ戻る。
【0030】さらに、操作者が、中立点に戻すことを含
めて、ピッチベンド操作子11を操作すると、再び、図
8に示すピッチベンド処理が実行されて、ピッチベント
操作子11の操作量に応じた現ピッチベンドデータN_
PBに対応するセントデータを図4に示すピッチベンド
・テーブルより得て、これを音源13に送出し、発音さ
れている楽音のピッチを変化させる。また、ピッチベン
ド操作子11が前述した位置と同じ位置ならば、図8に
示すステップSD1に示す判断結果は「NO」となり、
何ら処理を行なうことなく、ピッチベンド処理を終了
し、メインルーチンへ戻る。
【0031】また、上述した動作において、演奏者が音
色を変更するために、音色切換えスイッチを操作する
と、図6に示すパネル処理が実行され、ステップSB3
において、音色データエリアに記憶されていたピッチベ
ンド変化幅PBWと音色番号TNとがディスプレイに表
示される。そして、図7に示す鍵盤処理において、新た
に選択された音色データエリアの音色データに基づいて
楽音が発音される。また、この状態で、ピッチベンド操
作子11が操作されると、上記選択された音色に対応す
る音色データエリアのピッチベンド変化幅PBWと、上
記操作量に対応する現ピッチベンドデータN_PBに応
じたセントデータが音源13に送出され、発音されてい
る楽音のピッチが変化させられる。
【0032】また、前述したピッチベンド変化幅の選択
の際に、ピッチベンドを行なわないように、「0」を選
択した場合、あるいは、切換えた音色に対応する音色デ
ータエリアに書き込まれているピッチベンド幅PBWが
「0」の場合には、ピッチベンド操作子11を操作して
も、図8に示すステップSD2における判断結果が「Y
ES」となるため、発音されている楽音のピッチを変え
ることなく、メインルーチンへ戻る。また、選択した音
色での演奏中に、ピッチベンド幅を変えるべく、ピッチ
ベンド幅切換えスイッチ5を操作し、ピッチベンド変化
幅PBWを変更すると、まず、図6に示すパネル処理の
ステップSB4の判断結果が「YES」となり、ステッ
プSB5へ進む。ステップSB5では、変更されたピッ
チベンド変化幅PBWの値によって、現在の音色を示す
音色番号TNで示される音色データエリアのピッチベン
ド変化幅PBWが書き換えられるとともに、ステップS
B6において、変更されたピッチベンド変化幅PBWが
ディスプレイ8に表示される。
【0033】以上のように、鍵盤9、ピッチベンド操作
子11、ピッチベンド幅切換えスイッチ5および音色切
換えスイッチが操作されると、各々に対応した処理が実
行される。また、ピッチベンド操作子11の操作量に対
応するセントデータは、その操作に応じて楽音のピッチ
を滑らかに変化するように、予め図4に示すテーブルに
書き込まれている。したがって、ピッチベンドの最大変
化幅を大きくしても、楽音のピッチは断続的に変化せ
ず、不自然な印象を与えない。
【0034】次に、グリッサンド奏法を実現するため
に、演奏者がピッチベンド幅切換えスイッチ5により、
ピッチベンド変化幅PBWを「4」に設定すると、図6
に示すパネル処理のステップSB4における判断結果が
「YES」となり、ステップSB5において、音色番号
TNで示される音色データエリアのピッチベンド変化幅
PBWが書き換えられる。
【0035】この場合、ピッチベンドの最大変化幅は±
1オクターブ(±1200セント)であり、ピッチベン
ド操作子11が操作されると、ピッチベンド変化幅PB
Wと現ピッチベンドデータN_PBとに応じて、半音毎
(100セント毎)に設定されたセントデータが得られ
る(図4の「4」の欄を参照)。この半音毎のセントデ
ータは音源13に送られ、発音中の楽音のピッチが該セ
ントデータに従って変化させられる。すなわち、ピッチ
ベンドの最大変化幅が小さい時には、連続的に値を変化
させ、ピッチベンドの最大変化幅が大きい時には、半音
毎に値を変化させるようにし、グリッサンド奏法を実現
するものである。
【0036】なお、上述した実施例では、ピッチベンド
の操作子として、ホイール型としたが、これに限定され
ることなく、ペダル型やリボンコントローラなどでもよ
い。また、演奏操作子としては、鍵盤9を用いたが、鍵
盤楽器に限らず、ギター型、管楽器タイプの電子楽器で
もよい。また、本実施例では、ピッチベンドのデータ処
理をテーブルを参照することにより行なったが、これに
限らず、演算によって求めるようにしてもよい。また、
本実施例では、グリッサンド奏法を実現するにあたっ
て、ピッチベンドの最大変化幅を1オクターブとした
が、半音単位で変化すれば、これに限らず、それ以外の
値でもよい。また、本実施例においては、ピッチベンド
の最大変化幅が大きい時には半音毎に値を変化させるよ
うにしたが、1音毎等であってもよい。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように、この発明によれ
ば、記憶手段から、ピッチベンド操作子の位置に応じ
て、選択手段により選択されたピッチ最大変化幅に対応
するピッチベンド値を読み出し手段によって読み出し、
該ピッチベンド値に応じて発音中の楽音のピッチを音源
手段において変化させるようにしたため、ピッチベンド
操作子を変えることなく、ピッチベンドの最大変化幅を
大きくしても、楽音のピッチを滑らかに変化させること
ができるという利点が得られる。また、複数のピッチ最
大変化幅に対応させたピッチベンド値のうち、ピッチベ
ンド操作子の操作範囲に対して、半音毎の値としてピッ
チベンド値を記憶すれば、グリッサンド用の操作子を設
けずに、これまでのピッチベンド操作子によってグリッ
サンド奏法ができるという利点が得られる。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】 同実施例のディスプレイおよびピッチベンド
変化幅切換えスイッチを示す正面図である。
【図3】 同実施例のRAMに記憶された音色データの
構成を示す概念図である。
【図4】 同実施例のROMに記憶されたセントデータ
のテーブルを示す概念図である。
【図5】 同実施例のメインルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図6】 同実施例のパネル処理を示すフローチャート
である。
【図7】 同実施例の鍵盤処理を示すフローチャートで
ある。
【図8】 同実施例のピッチベンド処理を示すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1……CPU(読み出し手段)、2……ROM(記憶手
段)、3……RAM(音色記憶手段)、5……ピッチベ
ンド変化幅切換えスイッチ(選択手段)、11……ピッ
チベンド操作子、13……音源(音源手段)。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチベンド操作子の操作位置に応じて
    楽音のピッチを変化させる電子楽器において、 前記ピッチベンド操作子の操作範囲に対応させた複数の
    ピッチベンド値を、前記ピッチベンド操作子の最大変化
    位置に対して設定された複数のピッチ最大変化幅を示す
    値毎に記憶する記憶手段と、 前記複数のピッチ最大変化幅のいずれかを選択し、前記
    ピッチベンド操作子の前記ピッチ最大変化幅として設定
    するための選択手段と、 前記記憶手段から、前記ピッチベンド操作子の位置に応
    じて、前記選択手段により選択された前記ピッチ最大変
    化幅に対応する前記ピッチベンド値を読み出す読み出し
    手段と、 前記読み出し手段によって読み出されたピッチベンド値
    に応じて発音中の楽音のピッチを変化させる音源手段と
    を具備することを特徴とする電子楽器。
JP4091235A 1992-04-10 1992-04-10 電子楽器 Pending JPH05289665A (ja)

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