JPH05288552A - 振動ジャイロ - Google Patents
振動ジャイロInfo
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- JPH05288552A JPH05288552A JP4087353A JP8735392A JPH05288552A JP H05288552 A JPH05288552 A JP H05288552A JP 4087353 A JP4087353 A JP 4087353A JP 8735392 A JP8735392 A JP 8735392A JP H05288552 A JPH05288552 A JP H05288552A
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Landscapes
- Gyroscopes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 振動子のx軸方向、y軸方向の両軸方向の振
動に対して振動を抑制しないで振動子を確実に支持す
る。 【構成】 振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合する。 【効果】 振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持することができる。
動に対して振動を抑制しないで振動子を確実に支持す
る。 【構成】 振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合する。 【効果】 振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は飛行体、船舶、車両、ロ
ボットなどの位置、姿勢制御に適した振動ジャイロに関
し、特に、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持するようにした振動ジャイロに係わる。
ボットなどの位置、姿勢制御に適した振動ジャイロに関
し、特に、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持するようにした振動ジャイロに係わる。
【0002】
【従来の技術】従来から、図4に示すように物体21の
x軸面21x、y軸面21yにトランスジューサ22、
23を貼着し、x軸方向に運動している物体21にz軸
回りに角速度Ωが加わるとy軸方向にコリオリFcの力
が発生することが知られている。この原理を利用し、物
体をx軸方向に屈曲振動を起こさせて速度を与え、z軸
回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリ
オリの力Fcにより起きる振動を検知することにより、
この角速度Ωを測定する振動ジャイロが提案されている
(特開昭62−106315号、特開平1−25001
4号、特開平2−51066号、特開平2−80911
号、特開平2−82164号、特開平2−187621
号、特開平2−187622号、特開平2−20121
8号公報)。
x軸面21x、y軸面21yにトランスジューサ22、
23を貼着し、x軸方向に運動している物体21にz軸
回りに角速度Ωが加わるとy軸方向にコリオリFcの力
が発生することが知られている。この原理を利用し、物
体をx軸方向に屈曲振動を起こさせて速度を与え、z軸
回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生するコリ
オリの力Fcにより起きる振動を検知することにより、
この角速度Ωを測定する振動ジャイロが提案されている
(特開昭62−106315号、特開平1−25001
4号、特開平2−51066号、特開平2−80911
号、特開平2−82164号、特開平2−187621
号、特開平2−187622号、特開平2−20121
8号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これらの振動ジャイロ
にはその振動子に着目すれば両端自由の音片型、音叉型
等色々の種類があるが、その振動子は支持用ピン20で
ケーシング内で支持される。両端自由の音片型の振動ジ
ャイロに関して言えば、音片の長手方向両端間をLとす
れば両端から0.224Lの位置に振動の変位零点、即
ち振動の節があり、振動子はこの位置を支持点として支
持ピン20により担持される。
にはその振動子に着目すれば両端自由の音片型、音叉型
等色々の種類があるが、その振動子は支持用ピン20で
ケーシング内で支持される。両端自由の音片型の振動ジ
ャイロに関して言えば、音片の長手方向両端間をLとす
れば両端から0.224Lの位置に振動の変位零点、即
ち振動の節があり、振動子はこの位置を支持点として支
持ピン20により担持される。
【0004】この両端自由の音片型では振動子は叙上の
ように振動の変位零点で支持されるが、その支持手段と
しては、次のような技法が考えられている。 (1)振動子に支持点において貫通孔を穿設して支持ピン
をその中に通し、これを固定して支持する。 (2)支持ピンを支持点において振動子に溶接等で固定し
て支持する。
ように振動の変位零点で支持されるが、その支持手段と
しては、次のような技法が考えられている。 (1)振動子に支持点において貫通孔を穿設して支持ピン
をその中に通し、これを固定して支持する。 (2)支持ピンを支持点において振動子に溶接等で固定し
て支持する。
【0005】しかしながら、(1)の支持手段では支持
ピンが振動子の中まで入り込むために振動子への機械的
影響が大きく、電気−機械等価回路的には機械系の支持
インピーダンスに悪影響を及ぼし、振動子の固有共振周
波数が変化してしまうという難点がある。また、(2)
の支持手段では振動子に対する支持が一般的に不安定で
外部振動等によってノイズ等を発生し易くなってしまう
という難点がある。さらにまた、この振動の変位零点で
は変位はたしかに0であるが、x軸方向、y軸方向の傾
きやx軸方向、y軸方向の曲げモーメントは0ではな
く、したがって、これらの傾きや曲げモーメントを抑制
しないような支持手段を構成する必要がある。
ピンが振動子の中まで入り込むために振動子への機械的
影響が大きく、電気−機械等価回路的には機械系の支持
インピーダンスに悪影響を及ぼし、振動子の固有共振周
波数が変化してしまうという難点がある。また、(2)
の支持手段では振動子に対する支持が一般的に不安定で
外部振動等によってノイズ等を発生し易くなってしまう
という難点がある。さらにまた、この振動の変位零点で
は変位はたしかに0であるが、x軸方向、y軸方向の傾
きやx軸方向、y軸方向の曲げモーメントは0ではな
く、したがって、これらの傾きや曲げモーメントを抑制
しないような支持手段を構成する必要がある。
【0006】これらを抑制しないような支持手段を実現
するには、支持ピンの位置が変位零点と完全に一致して
いること、および支持ピンの面積が0であることが必要
である。しかしながら、これらの条件を満足することは
実際上困難であった。さらに、図5に示すように例えば
トランスジューサ24を貼着したメカニカルフィルタ2
5では一軸方向(x軸方向)のみの振動を考慮すればよ
いので支持ピン26により或る程度までは良好な支持が
達成できるが、振動ジャイロの場合にはx軸方向、y軸
方向の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないような
支持手段を満足する必要がある。
するには、支持ピンの位置が変位零点と完全に一致して
いること、および支持ピンの面積が0であることが必要
である。しかしながら、これらの条件を満足することは
実際上困難であった。さらに、図5に示すように例えば
トランスジューサ24を貼着したメカニカルフィルタ2
5では一軸方向(x軸方向)のみの振動を考慮すればよ
いので支持ピン26により或る程度までは良好な支持が
達成できるが、振動ジャイロの場合にはx軸方向、y軸
方向の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないような
支持手段を満足する必要がある。
【0007】
【目的】本発明は叙上の難点に鑑みなされたもので、そ
の目的は、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持するようにした振動ジャイロを提供せんとす
るものである。
の目的は、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振
動等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向
の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を
確実に支持するようにした振動ジャイロを提供せんとす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の振動ジャイロは、振動子をx軸方向に振動さ
せて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy
軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動を検知
することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャイロ
であって、振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合したもの
である。
に本発明の振動ジャイロは、振動子をx軸方向に振動さ
せて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy
軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動を検知
することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャイロ
であって、振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合したもの
である。
【0009】
【作用】この振動ジャイロでは、振動子の前記x軸方向
およびy軸方向の一方の振動に対する中立軸上で振動子
に袋孔を穿設し、袋孔の底部をx軸方向およびy軸方向
の他方の振動に対する中立軸上に近接せしめ、袋孔に支
持ピンを嵌合したことにより、x軸方向、y軸方向の両
軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を確実
に支持できる。
およびy軸方向の一方の振動に対する中立軸上で振動子
に袋孔を穿設し、袋孔の底部をx軸方向およびy軸方向
の他方の振動に対する中立軸上に近接せしめ、袋孔に支
持ピンを嵌合したことにより、x軸方向、y軸方向の両
軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を確実
に支持できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の振動ジャイロを両端自由の音
片型に適用した実施例につき図面を参照して説明する。
図1、図2において、振動ジャイロは横断面4角形の直
方体の音片で構成された振動子1をx軸方向に屈曲振動
を起こさせて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けた
ときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcにより起き
る屈曲振動を検知することにより、この角速度Ωを測定
するものである。
片型に適用した実施例につき図面を参照して説明する。
図1、図2において、振動ジャイロは横断面4角形の直
方体の音片で構成された振動子1をx軸方向に屈曲振動
を起こさせて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けた
ときにy軸方向に発生するコリオリの力Fcにより起き
る屈曲振動を検知することにより、この角速度Ωを測定
するものである。
【0011】本発明の振動ジャイロにおいて、振動子
は、メカニカルQ、ヤング率、密度の温度係数、線膨張
係数、等方性などの諸特性を考慮して恒弾性材料が使用
されているNi−SPAN−CまたはCo−エリンバ等
の恒弾性金属材料やガラス、セラミック等の恒弾性電気
絶縁物で構成される。後者の恒弾性電気絶縁物としては
ヤング率の温度係数が小さく線膨張係数が小さい絶縁物
で、特殊ガラスが好適に採用される。特殊ガラスは恒弾
性である他、メカニカルQが大きく等方的であり、振動
子として必要な特性を備えている。特殊ガラスとして
は、低膨張の鉛を含むガラスが特に好ましい。例えば、
PbO-SiO2、PbO-B2O3、PbO-P2O5系、R2O-PbO-SiO2、R2O-
CaO-PbO-SiO2、R2O-ZnO-PbO-SiO2、R2O-BaO-PbO-SiO2、
R2O-Al2O3-PbO-SiO2(R2O:Na2O、K2O)系またはこれらのS
iO2分をB2O3若しくはP2O5で置換した系が採用できる。
鉛を含むこれらのガラスは恒弾性であって低線膨張係数
を有しており振動ジャイロに必要な特性を具備してい
る。
は、メカニカルQ、ヤング率、密度の温度係数、線膨張
係数、等方性などの諸特性を考慮して恒弾性材料が使用
されているNi−SPAN−CまたはCo−エリンバ等
の恒弾性金属材料やガラス、セラミック等の恒弾性電気
絶縁物で構成される。後者の恒弾性電気絶縁物としては
ヤング率の温度係数が小さく線膨張係数が小さい絶縁物
で、特殊ガラスが好適に採用される。特殊ガラスは恒弾
性である他、メカニカルQが大きく等方的であり、振動
子として必要な特性を備えている。特殊ガラスとして
は、低膨張の鉛を含むガラスが特に好ましい。例えば、
PbO-SiO2、PbO-B2O3、PbO-P2O5系、R2O-PbO-SiO2、R2O-
CaO-PbO-SiO2、R2O-ZnO-PbO-SiO2、R2O-BaO-PbO-SiO2、
R2O-Al2O3-PbO-SiO2(R2O:Na2O、K2O)系またはこれらのS
iO2分をB2O3若しくはP2O5で置換した系が採用できる。
鉛を含むこれらのガラスは恒弾性であって低線膨張係数
を有しており振動ジャイロに必要な特性を具備してい
る。
【0012】一般に、振動ジャイロに使用する振動子は
特に断面2次モーメントの関係で厳密に正n角形(nは
3以上の正の整数)である必要があるので、断面の角度
精度、寸法精度等を厳格に規定するため、切削、研磨し
て調整を行なう際に、恒弾性絶縁物、特にガラスではそ
の作業が容易である。このような恒弾性電気絶縁物で構
成された振動子1は、振動子の共振周波数でx軸方向に
振動させて速度を与えるためにそのx面1xに駆動用圧
電トランスジューサ2、y軸方向に発生するコリオリの
力Fcによる振動を検知するためにそのy面1yに検出用
圧電トランスジューサ3が貼着されている。
特に断面2次モーメントの関係で厳密に正n角形(nは
3以上の正の整数)である必要があるので、断面の角度
精度、寸法精度等を厳格に規定するため、切削、研磨し
て調整を行なう際に、恒弾性絶縁物、特にガラスではそ
の作業が容易である。このような恒弾性電気絶縁物で構
成された振動子1は、振動子の共振周波数でx軸方向に
振動させて速度を与えるためにそのx面1xに駆動用圧
電トランスジューサ2、y軸方向に発生するコリオリの
力Fcによる振動を検知するためにそのy面1yに検出用
圧電トランスジューサ3が貼着されている。
【0013】駆動用圧電トランスジューサ2に駆動信号
を印加し振動子1のx軸方向に振動させて速度を与えれ
ば、検出用圧電トランスジューサ3によりy軸方向の信
号を検出してy軸方向に発生するコリオリの力Fcによ
る振動を検知し出力信号を取り出す。なお、振動子1の
x面1x、y面1yにそれぞれ駆動用圧電トランスジュー
サ2、検出用圧電トランスジューサ3を4個貼着し、こ
れらのトランスジューサをブリッジ回路に形成すること
により効率よく信号を取り出すことができる。
を印加し振動子1のx軸方向に振動させて速度を与えれ
ば、検出用圧電トランスジューサ3によりy軸方向の信
号を検出してy軸方向に発生するコリオリの力Fcによ
る振動を検知し出力信号を取り出す。なお、振動子1の
x面1x、y面1yにそれぞれ駆動用圧電トランスジュー
サ2、検出用圧電トランスジューサ3を4個貼着し、こ
れらのトランスジューサをブリッジ回路に形成すること
により効率よく信号を取り出すことができる。
【0014】さて、本発明の振動ジャイロにおいて、振
動子1は断面が正方形であり、振動子1をケーシング4
内において支持ピン5により支持する手段として、振動
子1のx軸方向の振動に対する中立軸7上で振動子1に
袋孔6、6、6、6が穿設される。袋孔6の底部6aは
y軸方向の振動に対する中立軸8上に近接して位置され
る。この袋孔6に支持ピン5が嵌合される。ここで、x
軸方向の振動に対する中立軸7とは、x軸方向の曲げに
対して伸び、縮みがない断面上の線のことであり、同様
にy軸方向の振動に対する中立軸8とは、y軸方向の曲
げに対して伸び、縮みがない断面上の線のことである。
動子1は断面が正方形であり、振動子1をケーシング4
内において支持ピン5により支持する手段として、振動
子1のx軸方向の振動に対する中立軸7上で振動子1に
袋孔6、6、6、6が穿設される。袋孔6の底部6aは
y軸方向の振動に対する中立軸8上に近接して位置され
る。この袋孔6に支持ピン5が嵌合される。ここで、x
軸方向の振動に対する中立軸7とは、x軸方向の曲げに
対して伸び、縮みがない断面上の線のことであり、同様
にy軸方向の振動に対する中立軸8とは、y軸方向の曲
げに対して伸び、縮みがない断面上の線のことである。
【0015】袋孔6は振動子1の長手方向両端間をLと
すれば両端から0.224Lの位置の変位零点、即ち振
動の節に穿設される。袋孔6の径または寸法は振動子1
を担持する支持ピン5の寸法により決定されるが、支持
ピン5が接触しない大きさが必要である。袋孔6の底部
6aまでの深さ、即ち袋孔6の底部6aが中立軸8上に
近接する位置は振動子1の厚さdの0.3〜0.45d
とするのが好ましい。この袋孔6の深さが浅すぎると後
述するように振動を抑制する傾向が大きくなるので、袋
孔6による効果が少ない。反対に、袋孔6の深さが深す
ぎると支持ピン5を支持する隔壁9の機械的強度が少な
くなるので、これも好ましくない。また、振動子1の両
側(y面1y)からの袋孔6、6の深さが異なると支持
ピン5の振動子1に与える影響が両側で異なるので、袋
孔6、6の深さは厳密に一致させることが必要である。
すれば両端から0.224Lの位置の変位零点、即ち振
動の節に穿設される。袋孔6の径または寸法は振動子1
を担持する支持ピン5の寸法により決定されるが、支持
ピン5が接触しない大きさが必要である。袋孔6の底部
6aまでの深さ、即ち袋孔6の底部6aが中立軸8上に
近接する位置は振動子1の厚さdの0.3〜0.45d
とするのが好ましい。この袋孔6の深さが浅すぎると後
述するように振動を抑制する傾向が大きくなるので、袋
孔6による効果が少ない。反対に、袋孔6の深さが深す
ぎると支持ピン5を支持する隔壁9の機械的強度が少な
くなるので、これも好ましくない。また、振動子1の両
側(y面1y)からの袋孔6、6の深さが異なると支持
ピン5の振動子1に与える影響が両側で異なるので、袋
孔6、6の深さは厳密に一致させることが必要である。
【0016】いま、屈曲振動している振動子を両端から
0.224Lの変位零点である位置で支持する場合、こ
の点における変位をuとすれば、変位u=0であるが、
x軸方向の傾きdu/dx≠0、曲率d2u/dx2≠0
であるので、これらを制限しない支持手段が必要であっ
て、このためには支持面積が0に近いことが望ましい。
他方、振動子の断面に着目した場合、中立軸7(図3)
を境にして一側は伸び、他側は縮みモードとなり、その
引張り、伸びの応力Tは伸び、縮みがない点を結んだ中
立軸7からの距離yに比例する。曲率半径をσ、ヤング
率をEとし、距離yの線上において引張り、伸びで歪が
x1からx2に変化したとすれば、 T=(x2/x1)・E=(y/σ)・E となり、中立軸7からの距離yの大きい振動子のy面1
yでの引張り、伸びの応力Tは大きい。さらに、中立軸
7からの距離yの位置のx方向の長さをx、距離yから
距離y+dyの間の面積をdAとすれば、dA=xdy
であるから、中立軸7からの距離yとy+dyとの間に
受ける力Fは dF=TdA=(y/σ)・E・dA この点における曲げモーメントをdM(y)とすると、 dM(y)=dF・y=(y/σ)・E・y・dA=(y2/σ)・E・dA となり、中立軸7からの距離yの2乗に比例して曲げモ
ーメントdM(y)も大きくなる。したがって、中立軸
7から距離yが大きくなるほど曲げモーメントdM
(y)も大きくなる。これが支持を振動の中立軸で行な
う理由である。この支持方法は、既に述べたように一軸
方向(x軸方向)のみの振動を考慮すればよい例えばメ
カニカルフィルタ(図5)のような場合では或る程度ま
では良好な支持が達成できる。しかしながら、x軸方
向、y軸方向の両軸方向の振動をもつ振動ジャイロの場
合では、x軸方向の振動に対する中立軸はy軸方向の振
動に対して曲げモーメントが最も大きい振動端の点とな
り、逆の場合もまた同様である。本発明の振動ジャイロ
はこのような軸方向、y軸方向の両軸方向の振動に対し
て影響を及ぼさない支持手段を達成する。
0.224Lの変位零点である位置で支持する場合、こ
の点における変位をuとすれば、変位u=0であるが、
x軸方向の傾きdu/dx≠0、曲率d2u/dx2≠0
であるので、これらを制限しない支持手段が必要であっ
て、このためには支持面積が0に近いことが望ましい。
他方、振動子の断面に着目した場合、中立軸7(図3)
を境にして一側は伸び、他側は縮みモードとなり、その
引張り、伸びの応力Tは伸び、縮みがない点を結んだ中
立軸7からの距離yに比例する。曲率半径をσ、ヤング
率をEとし、距離yの線上において引張り、伸びで歪が
x1からx2に変化したとすれば、 T=(x2/x1)・E=(y/σ)・E となり、中立軸7からの距離yの大きい振動子のy面1
yでの引張り、伸びの応力Tは大きい。さらに、中立軸
7からの距離yの位置のx方向の長さをx、距離yから
距離y+dyの間の面積をdAとすれば、dA=xdy
であるから、中立軸7からの距離yとy+dyとの間に
受ける力Fは dF=TdA=(y/σ)・E・dA この点における曲げモーメントをdM(y)とすると、 dM(y)=dF・y=(y/σ)・E・y・dA=(y2/σ)・E・dA となり、中立軸7からの距離yの2乗に比例して曲げモ
ーメントdM(y)も大きくなる。したがって、中立軸
7から距離yが大きくなるほど曲げモーメントdM
(y)も大きくなる。これが支持を振動の中立軸で行な
う理由である。この支持方法は、既に述べたように一軸
方向(x軸方向)のみの振動を考慮すればよい例えばメ
カニカルフィルタ(図5)のような場合では或る程度ま
では良好な支持が達成できる。しかしながら、x軸方
向、y軸方向の両軸方向の振動をもつ振動ジャイロの場
合では、x軸方向の振動に対する中立軸はy軸方向の振
動に対して曲げモーメントが最も大きい振動端の点とな
り、逆の場合もまた同様である。本発明の振動ジャイロ
はこのような軸方向、y軸方向の両軸方向の振動に対し
て影響を及ぼさない支持手段を達成する。
【0017】即ち、この発明の振動ジャイロの実施例で
は、振動子1のx軸方向の振動に対する中立軸7上で振
動子1に袋孔6を穿設し、袋孔6の底部6aをy軸方向
の振動に対する中立軸8上に近接して位置し、この袋孔
6に支持ピン5を嵌合することにより、x軸方向、y軸
方向の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動
子を確実に支持するという好結果が得られる。
は、振動子1のx軸方向の振動に対する中立軸7上で振
動子1に袋孔6を穿設し、袋孔6の底部6aをy軸方向
の振動に対する中立軸8上に近接して位置し、この袋孔
6に支持ピン5を嵌合することにより、x軸方向、y軸
方向の両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動
子を確実に支持するという好結果が得られる。
【0018】こうして得られた円錐状の袋孔6には、支
持ピン5が嵌合されその先端は袋孔6の底部6aに接合
される。こうして支持ピン5が袋孔6に接合された後、
支持ピン5の他端はケーシング4に固定される。なお、
以上の実施例では振動ジャイロを4角形の直方体振動子
を使用した音片型に適用した例について説明したが、本
発明の振動ジャイロは横断面n角形(nは3または5以
上)の多辺体の音片型にも適用でき、音叉型等に応用す
る場合についても等しく適用できる。この場合、x軸方
向、y軸方向とはその横断面n角形のx軸方向、y軸方
向成分をいうものとする。
持ピン5が嵌合されその先端は袋孔6の底部6aに接合
される。こうして支持ピン5が袋孔6に接合された後、
支持ピン5の他端はケーシング4に固定される。なお、
以上の実施例では振動ジャイロを4角形の直方体振動子
を使用した音片型に適用した例について説明したが、本
発明の振動ジャイロは横断面n角形(nは3または5以
上)の多辺体の音片型にも適用でき、音叉型等に応用す
る場合についても等しく適用できる。この場合、x軸方
向、y軸方向とはその横断面n角形のx軸方向、y軸方
向成分をいうものとする。
【0019】また、以上の実施例では振動子1を支持す
る手段として、振動子1のx軸方向の振動に対する中立
軸7上で振動子1に袋孔6を穿設し、袋孔6の底部6a
をy軸方向の振動に対する中立軸8上に近接して位置
し、この袋孔6に支持ピン5を嵌合したが、振動子1の
y軸方向の振動に対する中立軸8上で振動子1に袋孔6
を穿設し、袋孔6の底部6aをx軸方向の振動に対する
中立軸7上に近接して位置し、この袋孔6に支持ピン5
を嵌合してもよい。
る手段として、振動子1のx軸方向の振動に対する中立
軸7上で振動子1に袋孔6を穿設し、袋孔6の底部6a
をy軸方向の振動に対する中立軸8上に近接して位置
し、この袋孔6に支持ピン5を嵌合したが、振動子1の
y軸方向の振動に対する中立軸8上で振動子1に袋孔6
を穿設し、袋孔6の底部6aをx軸方向の振動に対する
中立軸7上に近接して位置し、この袋孔6に支持ピン5
を嵌合してもよい。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の振動ジャイロによれば、振動子をx軸方向に振動さ
せて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy
軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動を検知
することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャイロ
であって、振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合したこと
により、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振動
等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向の
両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を確
実に支持することができる。
明の振動ジャイロによれば、振動子をx軸方向に振動さ
せて速度を与え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy
軸方向に発生するコリオリの力により起きる振動を検知
することにより、この角速度Ωを測定する振動ジャイロ
であって、振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方
の振動に対する中立軸上で振動子に袋孔を穿設し、袋孔
の底部をx軸方向およびy軸方向の他方の振動に対する
中立軸上に近接せしめ、袋孔に支持ピンを嵌合したこと
により、振動子への機械的影響が少なく、かつ外部振動
等によるノイズ等を受け難くしてx軸方向、y軸方向の
両軸方向の振動に対して振動を抑制しないで振動子を確
実に支持することができる。
【図1】本発明による振動ジャイロの斜視図。
【図2】図1に示す振動ジャイロの説明図。
【図3】本発明による振動ジャイロの動作説明図。
【図4】従来の振動ジャイロの斜視図。
【図5】従来のメカニカルフィルタの斜視図。
1……振動子 5……支持ピン 6……袋孔 6a……底部 7、8……中立軸 Ω……角速度 Fc……コリオリの力
Claims (1)
- 【請求項1】振動子をx軸方向に振動させて速度を与
え、z軸回りに角速度Ωを受けたときにy軸方向に発生
するコリオリの力により起きる振動を検知することによ
り、この角速度Ωを測定する振動ジャイロであって、前
記振動子の前記x軸方向およびy軸方向の一方の振動に
対する中立軸上で前記振動子に袋孔を穿設し、前記袋孔
の底部を前記x軸方向およびy軸方向の他方の振動に対
する中立軸上に近接せしめ、前記袋孔に支持ピンを嵌合
したことを特徴とする振動ジャイロ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087353A JPH05288552A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 振動ジャイロ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4087353A JPH05288552A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 振動ジャイロ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05288552A true JPH05288552A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=13912519
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4087353A Withdrawn JPH05288552A (ja) | 1992-04-08 | 1992-04-08 | 振動ジャイロ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05288552A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005257683A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-22 | Northrop Grumman Corp | 振動梁を含む電気機械システム |
JP2007047167A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Litton Syst Inc | 振動梁の節点位置修正方法 |
-
1992
- 1992-04-08 JP JP4087353A patent/JPH05288552A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005257683A (ja) * | 2004-03-03 | 2005-09-22 | Northrop Grumman Corp | 振動梁を含む電気機械システム |
JP2007047167A (ja) * | 2005-08-08 | 2007-02-22 | Litton Syst Inc | 振動梁の節点位置修正方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990608 |