JPH0528781B2 - - Google Patents

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JPH0528781B2
JPH0528781B2 JP24196685A JP24196685A JPH0528781B2 JP H0528781 B2 JPH0528781 B2 JP H0528781B2 JP 24196685 A JP24196685 A JP 24196685A JP 24196685 A JP24196685 A JP 24196685A JP H0528781 B2 JPH0528781 B2 JP H0528781B2
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JP
Japan
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impedance
voltage
frequency
deterioration
measurement
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JP24196685A
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JPS62102148A (ja
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Sumio Yamamoto
Kyoshi Fukui
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Toshiba Corp
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Tokyo Shibaura Electric Co Ltd
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  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は金属の防食などに使用される塗装膜の
劣化を診断する塗装膜劣化診断方法に関する。
〔発明の技術的背景〕
まず、従来から行なわれている塗装膜劣化の電
気化学的評価方法について説明する。
第5図に示すように、素地金属1上に塗装した
評価すべき塗装膜2に直接あるいは導電性の液体
ないしは導電性のゲル等の導電性流体3を介して
測定用電極4を接触させる。素地金属1と測定用
電極4間に電流計5を介して交流電源6を用いて
交流電圧を印加する。そのときに印加された電圧
は素地金属1と測定用電極4に接続された電圧計
7により読取る。
塗装膜2は塗装直後の正常な状態では、電気抵
抗が非常に大きく、108Ω・cm2あるいはそれ以上
の直流抵抗を有する。塗装膜2の電気的等価回路
は塗装膜2が正常な場合には、第6図に示すよう
な抵抗RfとコンデンサCfとの並列回路で表わされ
る。塗装膜2が劣化してくると、この抵抗Rf
減少してくるとともに、第6図に示されるような
単純な等価回路から複数の時定数を持つような複
雑なインピーダンスを表わすようになつてくる。
塗装膜のインピーダンスZ(jω)は(1)式から求
められる。
Z(jω)=e(jω)/i(jω)……(1) ここで、 ωは角周波数、 e(jω)は電圧、 Z(jω)は電流を表わす。
また、もう1つの劣化の指標であるtanδは(2)式
で求められる。
tanδ=|Zn|/|Ze| ……(2) ここで、 Znはインピーダンスの虚数部、 Zeはインピーダンスの実数部(インピーダンス
が純抵抗と同じ位相の成分) である。
塗装膜2が劣化してくると、第6図の抵抗Rf
が減少し、同じ交流電圧を印加した場合には電流
i(jω)が増加し、インピーダンスZ(jω)が減
少する。同様にして抵抗Rfが減少してくると、
インピーダンスの実数部|Ze|が減少しtanδが増
加する。
このようにして、塗装膜2のインピーダンスあ
るいはtanδを測定することによつて、塗装膜2の
劣化が検出できる。
塗装膜の劣化前後のインピーダンスの変化を第
7図ならびに第8図に示す。
第7図はインピーダンスの絶対値を周波数(対
数)に対してプロツトしたものであり、一般にボ
ード線図と言われている。劣化していない塗装膜
のインピーダンス曲線aに対して、塗装膜が劣化
してくると、インピーダンスは曲線bのように周
波数の低い側での減少が顕著となる。したがつ
て、インピーダンスの絶対値のみから劣化を検出
する場合には、周波数の低い側で測定する方が有
効である。
第8図はインピーダンスを実数部と虚数部とで
表示したもので、一般にはナイキスト線図と言わ
れる複素数表示でである。塗装膜2が劣化してく
ると、インピーダンス軌跡dは正常なものの曲線
cと比べて半円が小さくなるとともに、円が変形
してくる。この形から、塗装膜2の劣化の程度が
推定できる。
〔背景技術の問題点〕
しかしながら、塗装系のインピーダンスは塗装
膜の劣化の初期段階では、第6図に示すようにコ
ンデンサが並列に接続された形の容量性インピー
ダンスである。また、劣化を初期の段階で検出す
るのがこの電気化学的手法の大きな目的でもあ
り、インピーダンスがこのような形となる場合が
多い。このような塗装膜のインピーダンスを測定
する場合、周波数に対して、パワースペクトルが
一定の波形(たとえば、ホワイトノイズ、インパ
ルス波等)を持つた交流電圧を用いると、インピ
ーダンス、電圧、電流の関係は第9図に示すよう
に、測定時の電流は周波数の高い側で大きく、周
波数の低い側では小さくなる。この現象は、周波
数を掃引する一般のインピーダンス測定方(正弦
波掃引法)についても同様である。したがつて、
電流を同じレンジで測定すると、周波数の高い側
では精度良く電流が測定できるが、周波数の低い
側での測定精度は低下する。この傾向は周波数レ
ンジを大きくとる程顕著となり、測定精度はほぼ
周波数レンジに比例して低下する。また、劣化の
初期段階での塗装膜インピーダンスは大きいた
め、測定電流は非常に微弱(たとえば、電極面積
10cm2の場合1Hzでの電流は数百nAまたはそれ以
下)である。このため、電流測定時の計器のノイ
ズ(特に、低周波数側での影響が顕著である)も
測定精度を低下させる要因の1つとなる。
〔発明の目的〕
本発明は上記の問題点を解決するためになされ
たもので、防食などに使用される塗装膜の劣化
を、短時間且つ高精度で判定し得る塗装膜劣化診
断方法の提供を目的とする。
〔発明の概要〕
上述したように、塗装膜のインピーダンスは低
周波数側で測定する方が有効であることから、精
度よく測定するには、印加する電圧波形として低
周波数側のパワースペクトルの大きなものを使用
する方が望ましい。ただし、高周波数側のパワー
スペクトルを必要以上に小さくすると電圧測定側
での誤差が大きくなるため、その大きさを適当な
範囲に保つ必要がある。
一方、測定時間を短くするには種々の周波数成
分を含んだ合成波形を使用し、各周波数について
インピーダンスを同時に演算することが有効であ
る。
そこで本発明は所定の範囲の周波数fに対して
パワースペクトルPがP=1/√とP=1/f2
との間にある波形を持つた電圧を素地金属および
測定用電極間に印加することを特徴とするもので
ある。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明を実施する装置の構成例であ
る。同図において、合成波形を出力する交流電源
11に被測定物10と電流測定器12とが直列に
接続され、被測定物10の両端には電圧測定器1
3が接続されている。また、電流測定器12およ
び電圧測定器13には伝達関数計14が接続され
ている。
上記構成により被測定物10に印加された電圧
e(jω)は電圧測定器13によつて検出され、被
測定物10に流れる電流i(jω)は電流検出器1
2によつて検出される。そして、伝達関数計14
は電圧e(jω)と電流i(jω)からインピーダン
スZ(jω)を計算して出力する。出力方法は種々
あるが、前述したボード線図あるいはナイキスト
線図等が有効である。
ここで、交流電源11の電圧波形は第2図aに
示すようなパワースペクトルを持つている。すな
わち、パワースペクトルPは周波数fに対してP
=1/√とP=1/f2との間にある。
前述した通り、パワースペクトルPは低周波数
パワーが大きい(P=1よりも下側)方が電流測
定の精度は良いが、P=1/f2よりも下になる
と、電圧の測定精度低下が周波数依存性によるも
のよりも大きくなり、更に電流測定側でも高周波
数域での測定精度が低下するため、高周波数側の
測定精度は低下する。第2図bにその様子を示
す。印加電圧のパワースペクトルPがP=1√
とP=1/f2との間にあると、誤差はP=1の場
合の4分の1になる。したがつて、実用上から
も、パワースペクトルはこの範囲にあることが望
ましい。
このように、印加電圧の周波数に対する重み付
けについては、通常の塗膜の場合は、第2図bに
示されるように、P=1/fが最も測定精度が良
い。これは、塗膜が容量性であるため、印加する
電圧のパワーが周波数に対して一定の場合は、塗
膜に流れる電流の低周波数側のパワーが小さくな
り、測定精度が低下するためである。
次に、パワースペクトルの周波数に対する傾き
が、P=1/f2とP=1/√との間に限定され
る理由について述べる。
まず、P=1/f2が傾きの下限となる理由であ
るが、測定する塗膜が非常に厚くなつてくると、
塗膜に流れる電流が非常に微弱になり、電流測定
が測定精度を支配するようになる。このような場
合には、印加電圧がP=1/fではまだ、低周波
数側の電流成分が少ないために、この領域の測定
精度が低下してくる。このため、厚膜の塗料に対
しては印加電圧は、P=1/fよりも低周波数側
の成分を大きくした方が電流の測定精度が向上す
る。ただし、余りにも低周波数側の成分を増加さ
せ過ぎると、高周波数側の精度が低下してしまう
ので、適切な低周波数側の増加が必要である。低
周波数側の成分を増加させる上限は、塗膜に流れ
る電流のパワースペクトルが周波数に対して一定
となる条件であり、このような条件となる印加電
圧は、そのパワースペクトルの傾きが取りも直さ
ず、P=1/f2であり、電流測定が測定精度を支
配するような厚膜塗料に対しては、印加電圧の傾
きをP=1/f2に近付けた方が精度が向上する。
ただし、その場合でも、印加電圧のパワースペク
トルの傾きの下限は、P=1/f2である。これ以
上に高周波数成分を増加させると、測定精度は低
下する。
次に、上限の1/√について説明する。塗膜
は劣化してくると、そのインピーダンスが容量性
からしだいに拡散性ないしは抵抗性へと移行して
くる。その結果、インピーダンスは初期の容量性
に比べると、低周波数側のインピーダンスが低下
する。もう少し詳しく述べると、塗膜が劣化して
くると、まず拡散性のインピーダンス(インピー
ダンスが周波数に対してf-1/2に比例する)が現わ
れ始める。劣化が更に進行すると、この拡散のイ
ンピーダンスが塗膜インピーダンスを支配するよ
うになる。このように、塗膜の劣化が進行した場
合には、インピーダンスの測定には、P=1/f
よりも低周波数側のパワーが少ない波形を使用し
た方が測定精度が向上する。完全に拡散が支配的
となつた条件では、インピーダンスとの関係か
ら、P=1/√の印加電圧が最も測定精度が良
い。更に塗膜が劣化した場合には、周波数領域に
よつては抵抗性のインピーダンスが現われる場合
もあるが、このような条件の塗膜は、極度に劣化
が進行した状態であり、劣化診断の対象外であ
る。したがつて、実用上の印加電圧のパワースペ
クトルの上限は、拡散が支配的となる条件のイン
ピーダンスが正確に測定できるP=1/√であ
る。
以上のように、塗膜の劣化診断を行なう場合の
印加電圧のパワースペクトルは、実用的に、P=
1/f2からP=1/√に限定されるのである。
更に付け加えると、実際の劣化診断では、余寿
命推定を行なう事が多く、通常は、さほど劣化が
進行していない状態の塗膜を評価するため、印加
電圧波形としては、P=1/fを用いる事が多
い。
P=1/fの合成波形の一例を第3図aに示
す。1〜400Hzの1Hzごとの400種類の周波数が含
まれているが、各周波数の位相をランダムにする
ことによりピーク電圧は最低周波数の電圧の5倍
以内となつている。ホワイト・ノイズではこの値
は約60、インパルスでは約200にも達し、絶縁破
壊の可能性が高い。したがつて、第3図のような
波形を使用することで、有効な電圧を大きくする
ことができるため、全周波数域に亘つて精度の良
い測定ができる。
伝達関数計を使用してインピーダンスを測定す
る場合、測定には最低1サイクル分の波形が入力
されなければならない。周波数が低い程この1サ
イクル分の時間が長くなるので、測定時間は最低
の周波数が最も長い。したがつて、合成波形で、
種々の周波数成分を含んでいる場合には、この中
の最低周波数の1サイクル分で全周波数の測定を
終了することができる。
なお、第3図aの波形では1Hzごとに全ての周
波数成分が含まれていたが、合成する周波数は任
意に選ぶことが可能である。もちろんこの場合で
もパワースペクトルの周波数依存性を第2図aの
ように選ぶことによつて、測定時間が最低周波数
の1サイクル分程度で済み、全周波数域に亘つて
精度の高い測定ができる。第3図bに、P=1/
fで、P=1、2、4、8、…、512の10種類の
周波数成分を含んだランダム位相の合成波形を示
す。この波形のピーク電圧は最低周波数の電圧の
2倍である。
なおまた、測定周波数が十分に低いような場合
には、第4に示すように、周波数f0まではP=
1、それよりも高い周波数ではP=1/fのパワ
ースペクトルを持つた波形を用いることも可能で
ある。
〔発明の効果〕
以上の説明によつて明らかなように、本発明に
よれば、所定の範囲の周波数fに対してパワース
ペクトルPがP=1/√とP=1/f2との間に
ある波形を持つた電圧を素地金属および測定用電
極間に印加するようにしたので、防食などに使用
される塗装膜の劣化を、短時間且つ高精度で診断
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施する装置のブロツク図、
第2図a,bは同装置の作用を説明するために、
交流電源のパワースペクトルの範囲を示した線
図、第3図a,bは上記交流電源の出力波形図、
第4図は同装置の作用を説明するために、もう一
つの交流電源のパワースペクトルの範囲を示した
線図、第5図は従来の塗装膜のインピーダンス測
定方法を説明するための結線図、第6図は塗装膜
インピーダンスの等価回路、第7図はインピーダ
ンスの変化を表わすボード線図、第8図はインピ
ーダンスの変化を表わすナイキスト線図、第9図
はインピーダンス測定時の電圧と電流との関係を
示す線図である。 1……素地金属、2……塗装膜、4……測定用
電極、10……被測定物、11……交流電源、1
2……電流測定器、13……電圧測定器、14…
…伝達関数計。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 塗装膜を有する素地金属および前記塗装膜に
    接触させた測定用電極間に電圧を印加し、この電
    圧と流れる電流とからインピーダンスを求めると
    共に、前記電圧の周波数の変化に対する前記イン
    ピーダンスの変化に基いて塗装膜の劣化を診断す
    る方法において、所定の範囲の周波数fに対して
    パワースペクトルPがP=1/√とP=1/f2
    との間にある波形を持つた電圧を前記素地金属お
    よび測定用電極間に印加することを特徴とする塗
    装膜劣化診断方法。
JP24196685A 1985-10-29 1985-10-29 塗装膜劣化診断方法 Granted JPS62102148A (ja)

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