JPH0528723B2 - - Google Patents

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JPH0528723B2
JPH0528723B2 JP30186787A JP30186787A JPH0528723B2 JP H0528723 B2 JPH0528723 B2 JP H0528723B2 JP 30186787 A JP30186787 A JP 30186787A JP 30186787 A JP30186787 A JP 30186787A JP H0528723 B2 JPH0528723 B2 JP H0528723B2
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polymerization
aqueous solution
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glyoxal
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Yoshifumi Nakahara
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Sekisui Plastics Co Ltd
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Publication of JPH0528723B2 publication Critical patent/JPH0528723B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/04Acids, Metal salts or ammonium salts thereof
    • C08F20/06Acrylic acid; Methacrylic acid; Metal salts or ammonium salts thereof

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  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、アクリル酸系含水ゲルの製造方法に
関し、より詳細には、吸水性樹脂を製造する上で
好適なポリアクリル酸系含水ゲルの製造方法に関
する。
<従来の技術> 近年、紙おむつ、生理用品、微生物や植物の培
地、液体クロマトグラフイーの担体等に、高い吸
水能力および保水能力を有する吸水性樹脂が用い
られている。このような吸水性樹脂の一種にポリ
アクリル酸金属塩系吸水性樹脂が汎用されてい
る。
このアクリル酸金属塩系吸水性樹脂は、アクリ
ル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム等のアクリ
ル酸アルカリ金属塩の水溶液に重合開始剤を添加
して重合した後、水分を除去することにより製造
されている。また、上記重合開始剤としては、過
硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩の
他、上記過硫酸塩と一価銅イオンとの組合せ、過
酸化水素と二価鉄イオンとの組合せなど、酸化剤
と還元剤との組合せからなるレドツクス系重合開
始剤が使用されている。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、これらの過硫酸塩やレドツクス
系重合開始剤を用いると、重合速度が十分でない
ばかりか、一旦重合反応が開始すると、重合反応
が極めて急激に進行して著しく発熱し、時には突
沸し、重合反応の制御が困難となる。特に、工業
的に吸水性樹脂を生産する場合、大量かつ高濃度
のモノマーを用いると、重合熱の制御が困難であ
り、時には暴走反応を生じ、危険性が高く、吸水
特性に優れた均質な吸水性樹脂を得ることが困難
である。一方、暴走反応を抑制するため、モノマ
ー濃度を低くして重合すると、吸水性樹脂の製造
に際して水分の除去に大きな熱量を必要とし生産
性が低下し、経済的でない。
また、上記重合開始剤を用いてアクリル酸アル
カリ金属塩を重合すると、重合効率が十分でな
く、残存モノマーが多いため、環境衛生上好まし
くないだけでなく、均質で吸水性能に優れた吸水
性樹脂を製造することが困難となる。
<発明の目的> 本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであ
り、重合速度が速く、短時間内に重合反応を完結
できるだけでなく、重合熱による温度上昇が小さ
く、温和な条件下で重合することができ、しかも
残存モノマー濃度が低く、安全かつ生産性よく、
均質で吸水特性に優れた吸水性樹脂を製造するこ
とができるポリアクリル酸系含水ゲルの製造方法
を提供することを目的とする。
<問題点を解決するための手段および作用> 上記目的を達成するため、本発明のポリアクリ
ル酸系含水ゲルの製造方法は、中和されたアクリ
ル酸を水溶液重合し、含水ゲルを製造する方法に
おいて、グリオキザールの存在下、レドツクス系
重合開始剤を用いて重合することを特徴とするも
のである。
上記構成のポリアクリル酸系含水ゲルの製造方
法によれば、中和されたアクリル酸をグリオキザ
ールの存在下、レドツクス重合開始剤を用いて水
溶液重合するので、重合速度が速く、短時間内に
重合反応が完結すると共に、急激な重合反応が起
きず、重合熱による温度上昇が少なく、温和な条
件下で重合反応を進行させることができ、重合反
応の制御が容易である。また、重合効率がよく残
存モノマー濃度が小さい。従つて、均質な吸水特
性を有する吸水性樹脂を安全かつ生産性よく製造
することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
上記アクリル酸は、中和されたアクリル酸中和
塩の形態で使用され、該中和剤としては、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等
のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ム等のアルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属炭
酸水素塩、水酸化アンモニウム、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ピリジン、ピコリン
等の有機アミン等が例示される。上記中和剤のう
ち、吸水性樹脂の吸水特性、コスト等の点から、
アクリル金属水酸化物、中でも水酸化ナトリウム
が好ましい。
上記アクリル酸の中和度は、アクリルの種類、
所望する吸水特性等に応じて適宜設定することが
できるが、中和度30%〜100%である。中和度が
30%未満であると重合速度が低下するだけでな
く、吸水性樹脂の吸水特性が十分でない。
上記アクリル酸中和塩は水中で重合される。ア
クリル酸中和塩は、適宜の濃度で使用されるが、
モノマー濃度30〜70重量%が好ましい。モノマー
濃度が30重量%未満であると吸水性樹脂の製造に
際して水分の除去に多大の熱量を要し、経済的で
なく、70重量%を越えると重合反応を円滑に行な
うことが困難である。
なお、上記アクリル酸中和塩の重合に際して、
吸水特性およびゲル強度を高めるため、架橋性モ
ノマーを使用することができる。架橋性モノマー
としては、上記アクリル酸またはアクリル酸塩と
共重合し得るものであればよく、例えば、N−メ
チロールアクリルアミド、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等の架橋性官能基
を有するモノマー;N,N′−メチレンビスアク
リルアミド、エチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレート、ジプロピレングリコ
ールジアクリレート、ポリプロピレングリコール
ジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアク
リレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート
がこれらに対応するメタクリレート等、二重結合
を2以上有する多官能性モノマー等が例示され
る。上記架橋性モノマーは一種または二種以上混
合して、通常、0.001〜40モル%使用される。
また、親水性等の特性を改質するため、吸水特
性等を損なわない範囲で、他の共重合性モノマ
ー、例えば、メタクリル酸、イタコン酸、アクリ
ル酸メチル、アクリル酸エチル、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート、酢酸ビニル、N−ビニル
ピロリドン等を併用してもよい。
アクリル酸中和塩の水溶液重合は、低温で重合
するため、水溶性レドツクス系重合開始剤を用い
て行なわれる。レドツクス系重合開始剤として
は、酸化剤と還元剤との組合せからなり、水溶液
重合に慣用されている種々のものが使用できる。
上記酸化剤としては、例えば、過硫酸ナトリウ
ム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩;過酸化水素;tert−ブチルハイドロパー
オキサイド等が例示される。これらの酸化剤は、
一種または二種以上混入して、前記アクリル酸系
モノマー100重量部に対して通常0.001〜2重量部
使用される。また、還元剤としては、亜硫酸ナト
リウム、亜硫酸カリウム等の亜硫酸塩の他、亜硫
酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カリウム等の亜硫
酸水素塩;ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カ
リウム等のピロ亜硫酸塩;一価銅イオン、二価鉄
イオン等が例示される。これらの還元剤は一種ま
たは二種以上混合して前記アクリル酸系モノマー
100重量部に対して通常0.001〜1重量部使用され
る。上記酸化剤および還元剤が上記範囲未満であ
ると重合完結までに長時間を要し、反応を円滑に
進行させることが困難であり、上記範囲を越える
と、重合熱による温度上昇が大きくなる。
なお、酸化剤および還元剤からなる上記レドツ
クス系重合開始剤のうち、グリオキザールとの組
合せにおいて、重合速度が速く温和な条件下で重
合反応を行なうことができると共に重合条件の制
御が容易な過硫酸塩と亜硫酸水素塩またはピロ亜
硫酸塩とからなるものが好ましい。
そして、上記レドツクス系重合開始剤によるア
クリル酸中和塩の重合は、グリオキザールの存在
下で行なわれる。上記の条件下でアクリル酸中和
塩を重合することにより、重合速度が速く、しか
も重合熱による温度上昇が少なく、重合系が突沸
することを防止することができ、重合反応を温和
な条件下で制御しながら行なうことができる。ま
た、重合反応を効率よく進行させることができる
ので、残存モノマーが少ない。従つて、均質で吸
水特性に優れた吸水性樹脂を安全かつ生産性よく
製造することができる。より詳細には、グリオキ
ザールを併用せず、レドツクス系重合開始剤を用
いて前記モノマーを重合すると、当初重合反応が
緩かに進行するものの、その後、重合反応が急激
に進行して重合系が突沸する。一方、突沸を抑制
するために低温で重合すると、重合反応が完結す
るまでに長時間を要し生産性が低下する。また、
得られた吸水性樹脂は、残存モノマー濃度が高
く、不均質である。
上記グリオキザールは適宜量使用することがで
きるが、前記還元剤に対して0.1〜5倍モル使用
するのが好ましい。グリオキザールの使用量が
0.1倍モル未満であるとグリオキザール存在下で
の前記重合効果が十分でなく、5倍モルを越える
と得られる吸水性樹脂が着色し易い等の不都合が
生じる。
また、アクリル酸中和塩の水溶液に前記酸化
剤、還元剤およびグリオキザールを添加する具体
的方法としては、上記薬剤をそれぞれ別々の水溶
液にして、添加順序を問わず、所定量の水溶液を
順次添加する方法、還元剤とグリオキザールとの
混合水溶液と酸化剤の水溶液とを順次添加する方
法、および前記3種の水溶液を同一の混合水溶液
としてモノマー水溶液へ一挙に投入する方法など
が挙げられ、上記酸化剤、還元剤およびグリオキ
ザールの添加方法はいずれであつてもよい。上記
添加方法においては、十分に攪拌してモノマー水
溶液に均一に分散させることが好ましい。
なお、アクリル酸中和塩は、従来慣用の重合方
法、例えば、バツト上や多段プレス内での水溶液
静置重合等の重合方法;コンベア上へ前記モノマ
ー水溶液を流下して重合したり、押出機中へモノ
マー水溶液を注入しながら、加熱攪拌し重合する
連続式重合方法等、種々の重合方法が採用でき
る。なお、n−ヘキサン、酢酸エチル、ベンゼン
等の水不溶性有機溶媒を前記水と共に用いて逆相
懸濁重合法により前記アクリル酸中和塩を重合
し、含水ゲルを調製してもよいが、均質な重合体
を得るため、水溶液重合法により含水ゲルを調製
するのが好ましい。また、重合温度、重合時間等
の重合条件は、レドツクス系重合開始剤の種類、
重合系の組成等に応じて種々設定することがで
き、通常、100℃以下の温度で行なわれる。
また、上記のような条件下で重合することによ
り、均質で残存モノマー濃度が小さい含水ゲルが
得られると共に、得られた含水ゲルを乾燥し、粉
砕することにより粉末状の吸水性樹脂を得ること
ができる。
上記粉末状吸水性樹脂は、含水ゲルを適宜の条
件、例えば、100℃以上に加熱し水分を除去した
り、減圧乾燥することにより水分を除去すると共
に、水分除去後の樹脂を、所定の粒子径に粉砕す
ることにより製造される。粉末状吸水性樹脂は、
用途等応じて適宜の粒子径を有していてもよい
が、5〜500メツシユ、好ましくは10〜200メツシ
ユの粒子径を有するものが好ましい。
また、上記粉末状の吸水性樹脂は、使用に際
し、水分と接触して可溶化したり、凝集してママ
コ状態となり、吸水効率が低下する場合がある。
上記可溶化およびママコ現象の発生を防止し、吸
水効率を高めるため、粉末状吸水性樹脂を表面処
理するのが好ましい。上記表面処理としては、ポ
リエチレングリコール等の水溶性高分子や水溶性
界面活性剤で、前記粉末状吸水性樹脂をコーテイ
ングする方法(特開昭57−168921号公報)、メタ
ノール、エタノール等の分散媒に分散させた多価
金属塩等からなる架橋剤で、前記粉末状吸水性樹
脂表面を架橋する方法(特開昭58−42602号公報)
等、従来公知の種々の手段が採用できるが、多価
アルコールおよび水の存在下、前記吸水性樹脂と
反応しうるアルミニウム化合物で処理するのが好
ましい。上記多価アルコールとしては、種々のも
の、例えば、エチレングリコール、1,2−プロ
パンジオール、1,3−プロパンジオール、1,
2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、
1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、1,3−ペンタ
ンジオール、2,3−ペンタンジオール、2−メ
チル−2,4−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、2,5−ヘキサンジオール等のジ
オール;グリセリン、トリメチロールプロパン、
1,2,6−ヘキサントリオール、トリエタノー
ルアミン等のトリオール;ジグリセリン、ペンタ
エリスリトール等のテトラオール;グルコース、
フラノース等のペンタオール、ソルビツト、マン
ニツト等のヘキサオール;シヨ糖等のオクター
ル;ジエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、グリセリン−エチレンオキシド付加
物、グリセリン−プロピレンオキシド付加物、ト
リメチロールプロパン−エチレンオキシド付加
物、トリメチロールプロパン−プロピレンオキシ
ド付加物、ペンタエリスリトール−エチレンオキ
シド付加物、ペンタエリスリトール−プロピレン
オキシド付加物、ソルビツト−エチレンオキシド
付加物等、上記多価アルコールと、エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド等の低級アルキレンオ
キシドとの付加物;上記低級アルキレンオキシド
の共重合体等が例示される。なお、上記多価アル
コールと低級アルキレンオキシドとの付加物や低
級アルキレンオキシドの共重合体における低級ア
ルキレンオキシド部分は、ランダムまたはブロツ
ク共重合体で構成されていてもよい。
上記多価アルコールの添加量は、吸水性樹脂に
対して0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜20重量
%、さらに好ましくは1〜15重量%である。多価
アルコールの添加量が0.01重量部未満では添加効
果が十分でなく、50重量%を越えると得られた吸
水性樹脂の吸水能力が吸水前の流動性が低下し好
ましくない。なお、上記多価アルコールのうち、
低級アルキレンオキシドが付加していない多価ア
ルコールを用いて得られた吸水性樹脂は、粉末状
吸水性樹脂の流動性に優れている。
また、前記水は特に限定されず、イオン交換
水、蒸溜水、水道水等が使用でき、使用される水
の量は、アルミニウム化合物を少なくとも溶解な
いし分散させるに足る量であればよく、通常、ア
ルミニウム化合物に対して、1〜10倍量(重量)、
好ましくは1〜8倍量(重量)、さらに好ましく
は2〜6倍量(重量)程度用いられる。
また、上記アルミニウム化合物としては、ポリ
アクリル酸系吸水性樹脂のカルボキシ基またはカ
ルボキシレート基と反応し、架橋剤として作用す
るアルミニウム化合物であればよい。上記アルミ
ニウム化合物としては、例えば、塩化アルミニウ
ム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、りん
酸アルミニウム、酢酸アルミニウム等のアルミニ
ウム塩;水酸化アルミニウム;アルミニウムイソ
プロポキシド、アルミニウムエトキシド、アルミ
ニウム−第3級−ブトキシド等のアルミニウムア
ルコキシド等が挙げられ、これらアルミニウム化
合物は、一種または二種以上混合して用いられ
る。上記アルミニウム化合物を、水酸化アルミニ
ウムゾル、沈澱直後の水酸化アルミニウムゲルの
状態で架橋反応に供すると、反応性が高いため、
吸水性を損なうことなくゲル強度を高めることが
できると共に、不要な残留物を生じることがな
い。なお、上記ゾル、ゲルの状態は、水の存在下
でアルミニウム塩とアルミン酸塩またはアルカリ
金属水酸化物との反応で好適に得られる。
上記アルミニウム化合物は、吸水性樹脂に対し
て0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜25重量%、さ
らに好ましくは1〜15重量%添加される。アルミ
ニウム化合物の添加量が0.1重量%未満では架橋
の程度が十分でなくママコ現象等を防止すること
が困難であり、40重量%を越えると吸水性樹脂の
表面が過度に架橋し吸水量が低下する。
上記表面処理は、前記多価アルコールおよび水
の存在下に、粉末状吸水性樹脂とアルミニウム化
合物とを混合し乾燥することにより行なわれる。
より詳細には、前記粉末状吸水性樹脂を混合機内
で攪拌しながら、所望量の多価アルコールとアル
ミニウム化合物を水に溶解ないし分散させた液を
添加またはスプレーし、十分に混合した後、乾燥
機で乾燥することにより、吸水性樹脂の表面を架
橋させることができる。なお、多価アルコールの
水溶液と、アルミニウム化合物の水溶液または水
分散液とをそれぞれ調製し、これらを同時、また
は多価アルコール水溶液およびアルミニウム化合
物の水溶液(水分散液)のいずれか一方を前記攪
拌中の粉末状吸水性樹脂に添加した後、他方を添
加してもよい。
上記工程において、吸水性樹脂とアルミニウム
化合物との反応温度は特に限定されないが、通
常、室温ないし100℃、好ましくは室温ないし60
℃の温度で行なわれ、反応時間は、1〜120分、
好ましくは2〜30分である。また上記乾燥は、熱
風循環乾燥器、減圧乾燥器等、慣用の乾燥器を用
いて、室温ないし150℃、好ましくは70ないし120
℃の温度で行なわれる。さらに、混合時の吸水性
樹脂の流動性、架橋特性等を改良するため、塩化
カルシウム、硝酸亜鉛等を添加してもよい。
なお、前記含水ゲルおよび吸水性樹脂の製造に
際して、必要に応じて、微粉末シリカ、滑石等の
流動性補助剤、増量剤、酸化防止剤、防カビ剤、
殺菌剤、香料、着色剤、消臭剤等の添加剤を添加
してもよい。
本発明のポリアクリル酸系含水ゲルの製造方法
によれば、重合速度が速いばかりでなく、重合熱
による温度上昇が小さく、温和な条件下で重合条
件を制御しつつ重合することができ、残存モノマ
ー濃度が低く、安全かつ生産性よく含水ゲルを製
造することができる。従つて、本発明の製造方法
は、吸水速度、吸水量等の吸水特性、ゲル強度等
に優れた吸水性樹脂を製造する上で好適である。
なお、得られた吸水性樹脂は、例えば、紙おむ
つ、生理ナプキン、生理タンポン、紙タオル等の
衛生材料、湿布剤用保水材等の医療品材料、種子
の発芽助剤、土壌用保水材等の農業用材料、内装
材用結露防止材等の建築材料、化粧品、香料用保
水材等の化粧品材料等に利用することができる。
<実施例> 以下に、実施例に基づき、本発明をより詳細に
説明する。
なお、吸水性樹脂の性能試験は、以下の方法に
より行なつた。
(a) 吸水量の測定 ひだ折りした市販のコーヒーフイルタに、試
料(Xg)を入れ、0.9%食塩水に所定時間浸漬
した後、コーヒーフイルタを含む重量(Yg)
を測定する。一方、予め、吸水したコーヒーフ
イルタ自体の重量(Zg)を測定しておき、下
記式から吸水量(倍)を求めた。
吸水量(倍)=(Y−Z)/X (b) ゲル強度の測定 200mlのビーカに0.9%食塩水98gを加え、マ
グネチツクスタラーで攪拌しながら、吸水性樹
脂2gを添加してゲル化させる。生成したゲル
を24時間放置した後、直径3/16インチから直径
が1/16インチずつ大きくなつたJIS規格玉軸受
用鋼球を順次ゲル表面に載せ、ゲル内に鋼球が
沈降するまで継続する。また、沈降しなかつた
鋼球を除去し、直径の異なる鋼球を載せる。こ
のような操作を繰返し、沈降しなかつた鋼球の
最大直径をもつてゲル強度とした。
実施例 1 80%アクリル酸75.0重量部、48.6%水酸化ナト
リウム54.9重量部およびイオン交換水56.1重量部
を混合し、中和度80%のモノマー水溶液を調製し
た。得られたモノマー水溶液1023gを窒素ガスに
て溶存酸素を置換し、1%過硫酸カリウム33g、
1%ピロ亜硫酸カリウム40g、およびグリオキザ
ール(40%水溶液、日本合成化学社製)を水で
100倍に希釈したグリオキザール水溶液25gを順
次15秒かけて投入混合した。そして、得られた混
合液を、縦15cm、横20cm、高さ4cmの箱型容器
(SUS製、内面テフロン加工)に注入し、温度35
℃のウオータバスを用いて重合したところ、約20
分で突沸することなく、硬くてゴム弾性を有する
良好な含水ゲルが得られた。また、上記重合過程
での温度変化を上記混合液の中心部で測定したと
ころ、第1図に示すように、重合速度が速くしか
も100℃以下の温和な条件で重合反応が進行して
いることが判明した。
実施例 2 上記実施例1のモノマー水溶液1023gに、1%
N,N′−メチレンビスアクリルアミド水溶液9
gを添加し、上記と同様にして窒素置換すると共
に、1%過硫酸アンモニウム水溶液33g、1%亜
硫酸水素ナトリウム水溶液80g、および上記グリ
オキザール(40%水溶液、日本合成化学社製)を
水で100倍に希釈したグリオキザール水溶液50g
を混合した。そして、得られた混合液を、縦26
cm、横20cmの内面がテフロンコートされた浅底型
バツトに注入し、42℃で熱風循環乾燥器内で30分
重合したところ、突沸することなく、厚さ約18mm
の硬くてゴム弾性を有する良好な含水ゲルが得ら
れた。
得られた含水ゲルをドラムドライアで乾燥して
フレーク状とし、ピンミルで粉砕することにより
平均粒径42メツシユの粉末状吸水性樹脂を作製し
た。
そして、得られた粉末状吸水性樹脂100gに対
して、下記の組成からなる処理液50gで架橋処理
し、100℃の温度で1.5時間乾燥した。
処理液組成 水 85重量部 ポリエチレングリコール(分子量2000)15重量部 塩化アルミニウム6水塩 8重量部 アルミン酸ナトリウム 8重量部 得られた吸水性樹脂は10分後の吸水倍率65倍、
ゲル強度16/16インチであつた。また、ガスクロ
マトグラフイーにより、吸水性樹脂中の残留モノ
マー濃度を測定したところ、0.12%であることが
判明した。
実施例 3 実施例2で用いたN,N′−メチレンビスアク
リルアミドを含有するモノマー水溶液1032gを窒
素置換し、1%過酸化カリウム水溶液16.5g、2
%ピロ亜硫酸カリウム水溶液40gおよびグリオキ
ザール(40%水溶液、日本合成化学社製)を水で
100倍希釈したグリオキザール水溶液13gを混合
した。得られた混合液を、縦36.5cm、横47cmの内
面がテフロンコートされた浅底型バツトに注入
し、42℃の熱風循環乾燥器内で20分重合したとこ
ろ、突沸することなく、厚さ約6mmの硬くてゴム
弾性を有する良好な含水ゲルが得られた。
得られた含水ゲルを実施例2と同様にして乾
燥、粉砕、架橋処理および乾燥し、吸水性樹脂を
作製した。
得られた吸水性樹脂は10分後の吸水倍率68倍、
ゲル強度10/16インチであつた。また、ガスクロ
マトグラフイーにより、吸水性樹脂中の残留モノ
マー濃度を測定したところ、0.15%であることが
判明した。
比較例 1 実施例1において、グリオキザールを用いるこ
となく、温度45℃のウオーターバスを用いて、上
記実施例と同様にしてモノマー水溶液を重合した
ところ、重合系は、第2図に示すような温度変化
を示した。すなわち、ピーク温度(106℃)に達
するまでに55分間要すると共に、重合系が突沸し
た。なお、重合系が突沸するのを防止するため、
ウオーターバスの温度を前記実施例1と同様に35
℃に下げて重合反応を行なつたところ、重合完結
まで長時間を要し、生産性に劣ることが判明し
た。
比較例 2 実施例2において、グリオキザールを用いるこ
となく、実施例2と同様にしてモノマー水溶液を
重合したところ、重合反応が完結するまでに約85
分間要すると共に、突沸現象が見られた。
また、前記実施例2と同様にして架橋処理した
粉末状吸水性樹脂は、吸水倍率52倍、ゲル強度8/
16インチを示すと共に、吸水性樹脂中の残存モノ
マー濃度が0.58%であることが判明した。
<発明の効果> 以上のように、本発明のアクリル酸系含水ゲル
の製造方法によれば、レドツクス重合開始剤を用
い、アクリル酸系モノマーをグリオキザールの存
在下に重合するので、重合速度が大きく短時間内
に重合反応を完結できるだけでなく、重合熱によ
る温度上昇が少なく、温和な条件下で重合反応を
進行させることができ、重合反応を容易に制御す
ることができる。また、重合効率がよいので残存
モノマー濃度が小さく、均質な含水ゲルを製造す
ることができる。従つて、吸水特性に優れる吸水
性樹脂を製造する上で好適な含水ゲルを安全かつ
生産性よく製造することができるという特有の効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2における重合系の発熱曲線を
示す図、第2図は比較例2における重合系の発熱
曲線を示す図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 中和されたアクリル酸を水溶液重合し、含水
    ゲルを製造する方法において、グリオキザールの
    存在下、レドツクス系重合開始剤を用いて重合す
    ることを特徴とするアクリル酸系含水ゲルの製造
    方法。 2 レドツクス系重合開始剤が、過硫酸塩と亜硫
    酸塩、亜硫酸水素塩またはピロ亜硫酸塩とからな
    る上記特許請求の範囲第1項記載のポリアクリル
    酸系含水ゲルの製造方法。
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