JPH0617394B2 - 高吸水性ポリマ−の製造法 - Google Patents

高吸水性ポリマ−の製造法

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JPH0617394B2
JPH0617394B2 JP60052357A JP5235785A JPH0617394B2 JP H0617394 B2 JPH0617394 B2 JP H0617394B2 JP 60052357 A JP60052357 A JP 60052357A JP 5235785 A JP5235785 A JP 5235785A JP H0617394 B2 JPH0617394 B2 JP H0617394B2
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【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 本発明は吸水速度が速く、かつ吸水ゲル強度の高い高吸
水性ポリマーの製造法に関する。
(産業上の利用分野) 本発明の製造法で得られる高吸水性ポリマーは、多量の
水を短時間に吸水して膨潤するが、水に不溶であり、か
つ吸水して膨潤したポリマーゲルの強度が高いから、各
種の吸水性材料又は吸水して膨潤した状態で使用する各
種の材料等の製造に有利に使用することができる。
(従来技術) 従来、紙、パルプ、不織布、スポンジ状ウレタン樹脂等
は、保水剤として生理用ナプキン、紙オシメ等をはじめ
とする各種の衛生材料及び各種の農業用材料等として使
用されてきた。しかし、これらの材料はその吸水量が自
重の10〜50倍程度にすぎないので、多量の水を吸収
又は保持せしめるためには、多量の材料が必要であり、
著しくかさ高になるばかりでなく、吸水した材料を加圧
すると簡単に水分を分離する等の欠点があった。
この種の吸水材料の上記の欠点を改善するものとして、
近年、高吸水性の種々の高分子材料が提案されている。
たとえば、でん粉のグラフト重合体(特公昭53−46
199号公報等)、セルロース変性体(特開昭50−8
0376号公報等)、水溶性高分子の架橋物(特公昭4
3−23462号公報等)、自己架橋型アクリル酸アル
カリ金属塩ポリマー(特公昭54−30710号公報
等)等が提案された。
しかし、これらの高吸水性高分子材料は、吸水能が低か
ったり、或いは吸水能が高くても、吸水速度が遅かった
り、水と混合した場合にいわゆる“ままこ”(すなわち
水湿潤吸水むら)を生ずるなどのために、効率よく吸水
を行なわせることができず、吸水に長時間を必要となる
などの欠点があった。そのために、かかる従来の高吸水
性高分子材料は、生理用ナプキン、紙オシメなどのよう
な一度に多量の水を吸収し、かつ瞬間的な吸水能が要求
される用途には不向きであった。
一般に、親水性重合体の水への分散性、溶解性、又は吸
水速度等を向上させる目的で、親水性重合体にスルビタ
ンモノステアレート等の界面活性剤、非揮発性炭化水素
又はステアリン酸カルシウム粉末等を添加して、重合体
表面を疏水化する方法が知られているが、この方法を高
吸水性ポリマーに適用した場合には、水へのごく初期の
分散性が改善されるものの、吸水速度の向上効果があま
り期待できず、むしろかえって“ままこ”を生ぜしめる
欠点があった。
また、高吸水性ポリマーの吸水速度を速めるために、架
橋密度を高めてポリマーの親水性を低下させることも知
られているが、この方法は吸水速度をやや向上させるこ
とができるが、その向上効果が顕著といえず、かえって
逆に吸水能を著しく低下させる欠点があった。
(発明が解決せんとす問題点) 本発明は吸水速度が速く、かつ吸水ポリマーゲル強度の
高い高吸水性ポリマーを容易に製造する方法を提供しよ
うとするものである。
(b)発明の構成 (問題点の解決手段) 本発明者等は、前記の問題点を解決するために種々研究
を重ねた結果、カルボキシル基及び/又はカルボキシレ
ート基を含有する高吸水性ポリマーを、特定のシランカ
ップリング剤で処理すれば、容易にその目的を達成でき
ることを知り、本発明に到達したのである。
すなわち、本発明の高吸水性ポリマーの製造法は、カル
ボキシル基及び/又はカルボキシレート基を含有する高
吸水性ポリマーを、水の存在下で一般式 XRSiY……(I) (式中、Xは高吸水性ポリマーの官能基と反応しうる官
能基を示し、Rは有機基を示し、Yは加水分解性基を示
し、nは1〜3の整数を示す。)で表わされるシランカ
ップリング剤で処理することを特徴とする方法である。
本発明の製造法における原料の高吸水性ポリマーとして
は、カルボキシル基及び/又はカルボキシレート基を含
有する高吸水性ポリマーであれば、なんでも使用するこ
とができる。かかる高吸水性ポリマーの例としては、た
とえばアクリル酸(塩)重合体、メタクリル酸(塩)重
合体、アクリル酸(塩)/メタクリル酸(塩)共重合
体、でん粉/アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でん
粉/アクリル酸エステルグラフト共重合体のケン化物、
でん粉/メタクリル酸メチルグラフト共重合体のケン化
物、メタクリル酸メチル/酢酸ビニル共重合体のケン化
物、アクリル酸メチル/酢酸ビニル共重合体のケン化
物、でん粉/アクリロニトリルグラフト共重合体のケン
化物、でん粉/アクリルアミド.グラフト共重合体のケ
ン化物、でん粉/アクリトニトリル−2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸グラフト共重合体の
ケン化物、でん粉/アクリロニトリル/ビニルスルホン
酸グラフト共重合体のケン化物等の各種重合体の架橋
物、さらにアクリル酸で架橋されたポリエチレンオキシ
ド、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物等
があげられる。また前記のアクリル酸(塩)やメタクリ
ル酸(塩)の重合体(共重合体を含む)は、アクリル酸
(塩)やメタクリル酸(塩)に、生成吸水性ポリマーの
性能を低下させない範囲の量のマレイン酸(塩)、イタ
コン酸(塩)、アクリルアミド、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリロイルエタ
ンスルホン酸、2−メタクロイルエタンスルホン酸、2
−ヒドロキシエチルアクリレート、又は2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート等のコモノマーを共重合させた共
重合体であっても差支えがない。
本発明において原料の高吸水性ポリマーとして用いられ
る前記の各種の重合体の架橋物は、種々の手段で架橋物
とすることができる。その架橋手段としては、たとえば
重合体分子の高度重合化による分子鎖のからまり、或い
は疑似架橋による自己架橋、或いは前記各種モノマーと
共重合可能なジビニル化合物、例えばN,N′−メチレ
ンビス(メタ)アクリルアミド、(ポリ)エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート類等による架橋、また重
合体の官能基、例えばカルボキシレート基と反応しうる
多官能性化合物、例えば(ポリ)グルシジルエーテル
類、ハロエポキシ化合物、ポリアルデヒド類、ポリオー
ル類、ポリアミン類等を加えて反応せしめて架橋化する
方法、さらに重合体中に存在する官能基間の反応、例え
ばカルボキシル基と水酸基によるエステル化等に基づく
架橋等があげられる。
また、本発明の原料の高吸水性ポリマーがカルボキシレ
ート型すなわち塩型の場合としては、ナトリウムやカリ
ウム等のアルカリ金属塩型のもの、マグネシウムやカル
シウム等のアルカリ土類金属塩型等があげられるが、特
に好ましいのはアルカリ金属塩型のものである。
本発明の製造法で用いられる前記の一般式(I)で表わさ
れるシランカップリング剤における官能基Xとしては、
たとえばグリシジル基、アミノ基及びメルカプト基など
があげられ、また加水分解性基Yとしては、たとえばア
ルコキシ基及びアセトキシ基などがあげられる。そのシ
ランカップリング剤(I)の具体例としては、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシ
プロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−
(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ
−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ク
ロロプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、オクタデシルジメチル〔3−
(トリメトキシシリル)プロピル〕アンモニウムクロラ
イドなどがあげられる。
本発明における高吸水性ポリマーのシランカップリング
剤による処理は、水の存在下で行なわせるのを必須とす
る。水の不存在下でシランカップリング剤処理をしても
所期の目的を達成することができない。
その水の存在下のシランカップリング剤処理は種々の態
様において実施することができる。その処理態様例とし
ては、たとえば高吸水性ポリマーの乾燥物にシランカッ
プリング剤と水との混合物を添加して加熱して水を蒸発
させてもよいし、高吸水性ポリマー粉末を不活性溶媒中
に添加してスラリー状とし、このスラリーにシランカッ
プリング剤と水の混合物を添加して還流下に加熱処理す
るか、若しくは前記のスラリーにシランカップリング剤
と水の混合物を添加して、水及び不活性溶媒を蒸発させ
てもよい。また、高吸水性ポリマーの製造工程で得られ
た高吸水性ポリマー及び水を含有する反応生成液に、直
接にシランカップリング剤を添加して、還流下に加熱す
るか、若しくはシランカップリング剤を添加した反応生
成液を加熱して蒸発させてもよい。これらの各場合にお
いて、シランカップリング剤とともに、さらに一般的に
シラノール縮合触媒として知られているジブチルすずジ
ラウリレート、ジブチルすずジアセテート、ジブチルす
ずジオクトエート等を添加して処理をすれば、より効果
的に吸水速度の速い高吸水性ポリマーとすることができ
る。
前記の各処理において使用する不活性触媒としては、た
とえばメタノール、エタノール等のアルコール類;アセ
トン、メチルエチルケトン等のケトン類;ジエチルエー
テル、ジブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類;n−ペンタン、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、シクロヘキサン、ペンゼン、トルエン、キ
シレン等の炭化水素類;四塩化炭素、塩化メチレン、ク
ロロホルム、エチレンジクロライド等のハロゲン化炭化
水素類等があげられる。
前記の処理におけるシランカップリング剤の使用量は、
高吸水性ポリマーの種類、存在せしめる水の量、不活性
溶媒の種類及び量等によっても多少異なってくるが、通
常、高吸水性ポリマーに対して0.001〜10.0重量%、好
ましくは0.01〜3重量%である。同使用量が少なすぎる
と吸水速度及びゲル強度の向上効果が得られなくなる
し、多すぎると処理後のポリマーの吸水能が低下する。
また、前記の処理において存在せしめる水の量は、高吸
水性ポリマーに対して0.5〜300重量%、好ましくは5〜
100重量%である。水の量が少なすぎると、高吸水性ポ
リマーが処理時に膨潤状態にならないために、シランカ
ップリング剤との反応が有効に進行せず、処理に長時間
を要するなど、工業的実施上の不利となる。また、水の
量が多すぎると、得られるポリマーのゲル強度が向上す
るが、シランカップリング剤による吸水速度の向上効果
が低下し、多量のシランカップリング剤が必要となる
し、ポリマーの吸水能も低下する。
前記の処理において使用する不活性溶媒は、1種類を用
いてもよいし、2種以上を適宜に併用してもよい。不活
性溶媒の使用量は、高吸水性ポリマーの種類や不活性溶
媒の種類等によっても異なるが、高吸水性ポリマーに対
して、通常10〜5000重量%、好ましくは50〜500重量
%である。不活性溶媒の使用量が少ないと、処理におい
て取扱う物質量が少なくなり、処理装置等の容積効率が
よくなるが、処理時の高吸水性ポリマーの分散性が悪く
なるために、処理反応が有効に進行しなくなる。また、
不活性溶媒の使用量が多すぎると、処理反応が進行しや
すくなる反面において、取扱う物質量が多くなり、装置
等の容積効率が悪くなり、処理コストが高くなるなど、
工業的に不利となる。
シランカップリング剤と併用することのある前記のシラ
ノール縮合触媒の使用量は、シランカップリング剤に対
して、通常0.1〜500重量%、好ましくは1〜100重量%
である。
本発明における水の存在下のシランカップリング剤によ
る処理温度は、シランカップリング剤の種類、不活性溶
媒の種類と量、水の存在量、及び高吸水性ポリマーの種
類等によっても異なり、一概に一般的に規定できない
が、通常20〜180℃、好ましくは50〜150℃の範囲か
ら適宜に選定される。
(実施例等) 以下に、高吸水性ポリマーの製造例及び実施例をあげて
さらに詳述する。
高吸水性ポリマー製造例1 特願昭59−236685号公報の実施例1にもとづき
高吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素ガス導入
管を付設した容量1の四つ口丸底フラスコに、シクロ
ヘキサン375gを入れ、ソルビタンモノステアレート4.5
gを添加して溶解させたのち、窒素ガスを吹き込み、溶
存酸素を追出した。
別に、容量500mlのフラスコ中でアクリル酸75gを外部
より氷冷しながら、これに水を201gに溶解した31.2g
の苛性ソーダに加え、カルボキシル基の74.9gを中和し
た。この場合の水に対するモノマー濃度は30重量%に
相当する。次いで、これに過硫酸カリウム0.25gを加え
て溶解させたのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を追
い出した。
前記の四つ口フラスコの内容物に、この500mlのフラス
コの内容物を添加し、攪拌して分散させ、窒素ガスをバ
ブリングさせながら油浴によるフラスコ内温を昇温させ
たところ、60℃付近に達してから内温が急激に上昇
し、数十分後には75℃に達した。次いで、その内温を
60〜65℃に保持し、かつ攪拌しながら4時間反応さ
せた。なお、攪拌は250rpmで行なった。
4時間反応させた後攪拌を停止すると、湿潤ポリマー粒
子がフラスコの底に沈降したので、デカンテーションで
シクロヘキサン相と容易に分離できた。分離した湿潤ポ
リマーを減圧乾燥器に移し、80〜90℃に加熱して付
着したシクロヘキサン及び水を除去したところ、さらさ
らとした容易に粉砕できる塊を含む粉末ポリマーが得ら
れた。
高吸水性ポリマー製造例2 特公昭54−30710号公報の実施例1にもとづき高
吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、攪拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素ガス
導入管を付した500mlの四つ口丸底フラスコにn−ヘキ
サン228mlを入れ、ソルビタンモノステアレート1.8gを
添加して溶解させたのち、窒素ガスを吹き込んで溶存酸
素を追出した。
別に、三角フラスコ中でアクリル酸30gを外部より氷
冷しながら、これに水39gに溶解した13.1gの純度9
5%苛性ソーダの水溶液を加えて、カルボキシル基の7
5%を中和した。水相中のモノマー濃度は45重量%と
なった。次いで、過硫酸カリウム0.1を加えて溶解した
のち、窒素ガスを吹き込んで、溶存する酸素を追い出し
た。
この三角フラスコの内容物を、上記の四つ口フラスコに
加えて分散させ、窒素ガスを少量ずつ導入しながら、か
つ油浴によりフラスコの内温を60〜65℃に保持しな
がら、6時間反応を行なわせた。反応系は攪拌を停止す
ると膨潤ポリマー粒子が容易に沈降分離する懸濁系とな
った。n−ヘキサンを減圧下で留去し、残った膨潤ポリ
マーを80〜90℃の温度で減圧下で乾燥した。生成ポ
リマーは、さらさらとした容易に粉末化しうる塊を含む
粉末として得られた。
高吸水性ポリマー製造例3 特開昭56−131608号公報の実施例1にもとづき
高吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、アクリル酸30gを容量100mlのフラスコに
入れ、冷却しながら攪拌下に22.6重量%の苛性ソーダ水
溶液58.7gを滴下して、アクリル酸の80%を中和し
た。次いで、これに過硫酸カリウム0.1gを加え、攪拌
して室温で溶解させた。
別に、予め系内を窒素ガス置換した還流冷却器付きの50
0mlのフラスコに、シクロヘキサン163.4g、及びHLB
が8.69のソルビタンモノラウリレート1.9gを仕込み、
室温で攪拌して界面活性剤を溶解させたのち、前述の過
硫酸カリウムを添加したアクリル酸の部分中和液を滴下
して懸濁させた。再び系内を窒素ガスで充分に置換した
のち、昇温して油浴温度を55〜60℃に保持しなが
ら、3時間反応させた。生成した重合液を減圧下で蒸発
乾固することにより、微顆粒状の乾燥ポリマーを得た。
高吸水性ポリマー製造例4 特開昭52−25886号公報の実施例9にもとづき高
吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、15gのトウモロコシでん粉及び115gの水
を、攪拌後、窒素吹き込み管、温度計を備えた反応器に
仕込み、窒素気流下で80℃で1時間攪拌した。得られ
たでん粉液を30℃に冷却したのち、15gのアクリル
酸、15gのアクリルアミド、0.15gのカルシウムオキ
シド、重合触媒として0.15gの過硫酸アンモニウム及び
0.015gの重亜硫酸ナトリウムを添加し、40℃で3時
間攪拌して重合させたところ、反応液は弾力性のある白
色固体状物となった。
得られた白色固体を80〜90℃で減圧乾燥し、粉砕し
て粉末状にした。この粉末に5%水酸化ナトリウムの水
/メタノール混合溶液(水対メタノール重量比1対5)
146.5gを加え、室温下で1時間放置後、80〜90℃
で減圧乾燥し、粉砕したところ、多量褐色を呈した粉末
ポリマーが得られた。
高吸水性ポリマー製造例5 特開昭52−27455号公報の実施例3にもとづいて
高吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、酢酸ビニル60gとアクリル酸メチル40g
を、重合開始剤として過酸化ベンゾイル0.5gを加え、
これを分散安定剤として部分ケン化ポリビニルアルコー
ル3を含む水300ml中に分散せしめ、65℃で6時間重
合反応させたのち、生成ポリマーを過し、乾燥した。
次いで、このポリマー25gを800mlのメタノールに加
温溶解させ、40%苛性ソーダ水溶液を58.1ml添加し
て、60℃で5時間ケン化反応させた。反応終了後のケ
ン化物をメタノールで洗浄したのち、減圧乾燥して粉末
状ポリマーを得た。
高吸水性ポリマー製造例6 特開昭58−71907号公報の実施例11にもとづき
高吸水性ポリマーを製造した。
すなわち、アクリル酸30gを脱イオン水9.24gに加
え、さらにこれに中和剤として純度85%の水酸化カリ
ウム20.6gとN,N′−メチレンビスアクリルアミド0.
00832gとを順次に添加し、混合モノマー濃度70重量
%のアクリル酸カリウム水溶液(中和度75%)を調製
した。
この水溶液を70℃に保温し、これに水1.0gに2,
2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩0.20
8gを溶解した溶液を加え、直ちに内径約10cmの円筒
状反応器の底表面上に流下延展させた(反応器は予め7
0℃に保持しておいた)。数秒後に重合が開始され、約
1分以内に反応が完結し、重合熱で発泡した乾燥ポリマ
ーが得られ、これを粉砕して粉末状ポリマーとした。
実施例1 前記の製造例1と同様の方法で得られた乾燥ポリマー2
0gを300mlのナス型フラスコに加えた。次いで、シク
ロヘキサン25gを加えてスラリーとした。このスラリ
ーを攪拌しながら水4.5gにγ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン0.0262g及びジラウリン酸−ジ−n
−ブチルすず0.0048gを溶解した混合液を添加し、室温
で約30分間攪拌した。次いで、80℃の油浴中にフラ
スコを浸漬し、106℃まで昇温してから同油浴温度を保
持しながら減圧して蒸発乾固させて、乾燥ポリマーを得
た。
実施例2 製造例2と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、そのほかは実施例1と同様にして処理をし、
乾燥ポリマーを得た。
実施例3 製造例3と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、そのほかは実施例1と同様にして処理をし、
乾燥ポリマーを得た。
実施例4〜6 製造例4〜6と同様にして得られた各乾燥ポリマーをそ
れぞれ原料として使用し、そのほかは実施例1と同様に
して処理をし、各乾燥ポリマーを得た。
実施例7 製造例1と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンの使用量を0.0524gに変更し、ジラウリン酸−ジ−n
−ブチルすずを全く添加しないで、そのほかは実施例1
と同様にして処理をし、乾燥ポリマーを得た。
実施例8 製造例2と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、そのほかは実施例7と同様にして処理をし、
乾燥ポリマーを得た。
実施例9 製造例1と同様にして得られた重合反応液から水を180
g留出して除いた後の液に、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランを0.205g、ジラウリン酸−ジ−n
−ブチルすずを0.021g添加し、充分に混合したのち、
80℃の油浴に浸漬し、油浴温度を106℃まで昇温して
から、同油浴温度を保持しながら減圧にして蒸発乾固さ
せて、乾燥ポリマーを得た。
実施例10 製造例2と同様にして得られた重合反応液から水を30
g留出して除いた後の液に、γ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランを0.075g、ジラウリン酸−ジ−n
−ブチルすずを0.0075g添加し、充分に混合したのち、
80℃の油浴に浸漬し、油浴温度を106℃まで昇温して
から、同油浴温度を保持しながら減圧にして蒸発乾固さ
せて、乾燥ポリマーを得た。
実施例11 製造例1と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、かつシランカップリング剤としてγ−)2−
アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランを使
用し、そのほかは実施例1と同様にして処理をし、乾燥
ポリマーを得た。
実施例12 製造例1と同様にして得られた乾燥ポリマーを原料とし
て使用し、かつシランカップリング剤としてγ−クロロ
プロピルトリメトキシシランを使用し、そのほかは実施
例1と同様にして処理をし、乾燥ポリマーを得た。
以上の各製造例で得られたポリマー及び各実施例で得ら
れたポリマーについて、下記の純水吸水能、食塩水吸水
能、吸水速度、ままこ現象及び吸水ゲル強度の各試験を
行なった。その結果は第1表に示すとおりであった。
A 純水吸水能 1のビーカーにポリマー約0.5g及び純水約1をそ
れぞれ秤量して入れて混合してから、約60分間放置し
て水でポリマーを充分に膨潤させた。次いで、100メッ
シュフルイで水切りをしたのち、その過液量を秤量
し、下記式にしたがって純水吸水能を算出した。
B 食塩水吸水能 300mlのビーカーにポリマー約0.5g及び濃度0.9重量%
の食塩水約200gをそれぞれ秤量して入れ、混合してか
ら約60分間放置して、食塩水によってポリマーを充分
に膨潤させた。次いで、100メッシュフルイで水切りを
したのち、その過食塩水量は秤量し、下記式にしたが
って食塩水吸水能を算出した。
C 吸水速度 300mlのビーカーに濃度0.9重量%の食塩水を約200g秤
量して入れ、これにポリマー約0.5gを秤量して添加
し、分散させ、所定の各時間(1分、3分、5分)静置
して膨潤させた。所定の各時間後に100メッシュフルイ
で水切りをしたのち、過液量を秤量し、上記Bにおけ
る計算式によって各時間毎の吸水能を求めて比較する。
D ままこ現象 ポリマー0.5gをシヤーレにとり20ccの食塩水をピペ
ットで滴下して添加し、そのときのままこ現象の発生の
有無を肉眼で調べた。
E 吸水ゲル強度 ポリマーに自重の200倍量の純水を加えて吸水せしめ、
得られた吸水ゲルの弾性力を指で押えることによって吸
水ゲルの強度を調べて、下記の基準にしたがって秤価し
た。
(c)発明の効果等 本発明の製造法によれば、吸水能が高いばかりでなく、
吸水速度が速くて、吸水時にままこ現象を起さずに速や
かに吸水することができ、しかも高い吸水ゲル強度を示
す優れた高吸水性ポリマーを簡単な方法で容易に製造す
ることができる。そして、この高吸水性ポリマーは、そ
の優れた性能を活用して、生理用ナプキンや紙オシメ等
をはじめとする種々の衛生材料、及び土壌改良剤や保水
材等をはじめとする園芸用又は農業用等の各種の材料の
製造に有利に使用することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基及び/又はカルボキシレー
    ト基を含有する高吸水性ポリマーを、水の存在下で一般
    式 XRSiY (式中、Xは高吸水性ポリマーの官能基と反応しうる官
    能基を示し、Rは有機基を示し、Yは加水分解性基を示
    し、nは1〜3の整数を示す。)で表わされるシランカ
    ップリング剤で処理することを特徴とする高吸水性ポリ
    マーの製造法。
  2. 【請求項2】高吸水性ポリマーが、アクリル酸及び/又
    はメタクリル酸にもとづくカルボキシル基及び/又はア
    ルカリ金属のカルボキシレート基を含有するポリマーで
    ある特許請求の範囲第1項記載の製造法。
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