JPH05287088A - 導電性高分子フィルムの製法 - Google Patents
導電性高分子フィルムの製法Info
- Publication number
- JPH05287088A JPH05287088A JP4221918A JP22191892A JPH05287088A JP H05287088 A JPH05287088 A JP H05287088A JP 4221918 A JP4221918 A JP 4221918A JP 22191892 A JP22191892 A JP 22191892A JP H05287088 A JPH05287088 A JP H05287088A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- solution
- soln
- film
- tcne
- conductive polymer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリピロール誘導体の溶液と有機電子受容体
との均一溶液から成膜することを特徴とする導電性高分
子フィルムの製法。 【効果】 本発明の高分子溶液は、静電防止材料、電磁
波シールド材(ケーブルシールド材)、アルミ電解コン
デンサー等の電解質としての用途、絶縁体から半導体領
域にいたる液晶のベースフィルム、透明電極など従来煩
雑であった電解酸化重合もしくはドーピング処理などを
必要とせず、塗布等の手段で導電性を有する強靱な膜材
料を提供できる。
との均一溶液から成膜することを特徴とする導電性高分
子フィルムの製法。 【効果】 本発明の高分子溶液は、静電防止材料、電磁
波シールド材(ケーブルシールド材)、アルミ電解コン
デンサー等の電解質としての用途、絶縁体から半導体領
域にいたる液晶のベースフィルム、透明電極など従来煩
雑であった電解酸化重合もしくはドーピング処理などを
必要とせず、塗布等の手段で導電性を有する強靱な膜材
料を提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は導電性高分子フィルムの
製法に関する。
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】導電性高分子は共役系有機高分子とし
て、そのπ電子の電気的、化学的更には光学的な特性を
利用し、多くの機能を有する材料として注目されてい
る。しかし不溶不融のため高分子特有の成型性に欠け、
その応用範囲は限られていた。最近では共役系主鎖に置
換基を導入し、可溶化することが開示され、同時に溶解
した高分子を溶液状態のまま酸化ドープする試みもされ
ている。
て、そのπ電子の電気的、化学的更には光学的な特性を
利用し、多くの機能を有する材料として注目されてい
る。しかし不溶不融のため高分子特有の成型性に欠け、
その応用範囲は限られていた。最近では共役系主鎖に置
換基を導入し、可溶化することが開示され、同時に溶解
した高分子を溶液状態のまま酸化ドープする試みもされ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酸化状態に
おいても可溶性を失わず、その溶液から強靱でしかも導
電性を有する有用なフィルムを得ることである。
おいても可溶性を失わず、その溶液から強靱でしかも導
電性を有する有用なフィルムを得ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリピロール
誘導体の溶液と有機電子受容体との均一溶液から成膜す
ることを特徴とする導電性高分子フィルムの製法であ
る。本発明におけるポリピロール誘導体は溶媒に可溶な
ものであって一般式〔Ι〕
誘導体の溶液と有機電子受容体との均一溶液から成膜す
ることを特徴とする導電性高分子フィルムの製法であ
る。本発明におけるポリピロール誘導体は溶媒に可溶な
ものであって一般式〔Ι〕
【0005】
【化1】
【0006】(式中、R1 は置換又は未置換のアルキ
ル、置換又は未置換のアルコキシ、ハロゲン、置換又は
未置換のフェニルを、R2 は置換又は未置換アルキル、
置換又は未置換のフェニルを表わす。)で表わされるも
のでnが2〜1000のもの、好ましくは10〜500
である。
ル、置換又は未置換のアルコキシ、ハロゲン、置換又は
未置換のフェニルを、R2 は置換又は未置換アルキル、
置換又は未置換のフェニルを表わす。)で表わされるも
のでnが2〜1000のもの、好ましくは10〜500
である。
【0007】溶媒としては、1,2−ジクロロエタン、
クロロホルム、エーテル、THF、DMF、酢酸エチ
ル、アセトン等が用いられる。有機電子受容体として
は、DDQ、TCNQ、TCNE、クロラニル、テトラ
フルオロテトラシアノキノジメタン(TF−TCN
Q)、DAMN誘導体(テトラシアノピラジン、テトラ
シアノテトラアザナフタレン等)等であり、溶液中電荷
移動錯体を形成し、溶解性を失わず、均一安定な溶液と
なることが分った。更にこの溶液を一般のフィルム作成
方法(キャスト、ロールコーター、浸漬等)により導電
性高分子フィルムを得ることができる。
クロロホルム、エーテル、THF、DMF、酢酸エチ
ル、アセトン等が用いられる。有機電子受容体として
は、DDQ、TCNQ、TCNE、クロラニル、テトラ
フルオロテトラシアノキノジメタン(TF−TCN
Q)、DAMN誘導体(テトラシアノピラジン、テトラ
シアノテトラアザナフタレン等)等であり、溶液中電荷
移動錯体を形成し、溶解性を失わず、均一安定な溶液と
なることが分った。更にこの溶液を一般のフィルム作成
方法(キャスト、ロールコーター、浸漬等)により導電
性高分子フィルムを得ることができる。
【0008】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に具体的に示
す。 実施例1 3−ヘキシルピロール−4−カルボン酸メチル(化2)
のポリマーのTHF1wt %の溶液に、モノマー単位8
ヶ当りTCNE1モルの割合でTCNEを加えた。
す。 実施例1 3−ヘキシルピロール−4−カルボン酸メチル(化2)
のポリマーのTHF1wt %の溶液に、モノマー単位8
ヶ当りTCNE1モルの割合でTCNEを加えた。
【0009】
【化2】
【0010】この溶液は均一安定であった。溶液は黄赤
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定し、結果を第1表に示した。
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定し、結果を第1表に示した。
【0011】実施例2 3−メチルピロール−4−カルボン酸ヘキシル(化3)
のポリマーを実施例1と同様にして、TCNEの添加量
を変えて行った。
のポリマーを実施例1と同様にして、TCNEの添加量
を変えて行った。
【0012】
【化3】
【0013】結果を対比例と共に第1表に示した。
【0014】実施例3〜8 実施例1、2と同様に高分子フィルムを製造し、結果を
第1表に示した。
第1表に示した。
【0015】実施例9 3−メチルピロール−4−カルボン酸ブチル(化4)
0.603g(3.3mmol)と3−メチルピロール
−4−カルボン酸エチル(化5)1.02g(6.7m
mol)を無水塩化鉄4.88g(30mmol)/塩
化エチレン・メタノール(4:1 vol)100ml
の溶液に加えた。
0.603g(3.3mmol)と3−メチルピロール
−4−カルボン酸エチル(化5)1.02g(6.7m
mol)を無水塩化鉄4.88g(30mmol)/塩
化エチレン・メタノール(4:1 vol)100ml
の溶液に加えた。
【化4】
【化5】 この溶液をガラス板に流し込み、溶媒を減圧下除去し
た。得られた重合体(黒色フィルム)をメタノール、8
0%NH2 NH2 、水の順序で洗浄し、乾燥した。重合
収率は85%であり、このものはTHFに溶解した。T
HF高分子溶液の4 wt %にモノマー単位当たりTCN
Eのモル比4/1となるTCNEを添加した。
た。得られた重合体(黒色フィルム)をメタノール、8
0%NH2 NH2 、水の順序で洗浄し、乾燥した。重合
収率は85%であり、このものはTHFに溶解した。T
HF高分子溶液の4 wt %にモノマー単位当たりTCN
Eのモル比4/1となるTCNEを添加した。
【0016】この溶液は均一安定であった。溶液は黄赤
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定し、結果を第1表に示した。
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定し、結果を第1表に示した。
【0017】実施例10 3−メチルピロール−4−カルボン酸プロピル(化6)
1.13g(6.7mmol)と3−メチルピロール−
4−カルボン酸エチル(化7)0.505g(3.3m
mol)に変え同様に重合体を得た。
1.13g(6.7mmol)と3−メチルピロール−
4−カルボン酸エチル(化7)0.505g(3.3m
mol)に変え同様に重合体を得た。
【化6】
【化7】 重合率は88%であり、THFに溶解した。THF高分
子溶液の4 wt %にモノマー単位当たりTCNEのモル
比7/1となるTCNEを添加した。
子溶液の4 wt %にモノマー単位当たりTCNEのモル
比7/1となるTCNEを添加した。
【0018】この溶液は均一安定であった。溶液は黄赤
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定した。その結果を第1表に示した。
色から暗紫色に変化した。この溶液をガラス板上に塗布
し、THFを蒸発乾燥後、二探針の導電性測定方法によ
り測定した。その結果を第1表に示した。
【0019】
【表101】
【0020】
【表102】
【0021】
【表103】
【0022】
【発明の効果】本発明の高分子溶液は、静電防止材料、
電磁波シールド材(ケーブルシールド材)、アルミ電解
コンデンサー等の電解質としての用途、絶縁体から半導
体領域にいたる液晶のベースフィルム、透明電極など従
来煩雑であった電解酸化重合もしくはドーピング処理な
どを必要とせず、塗布等の手段で導電性を有する強靱な
膜材料を提供できる。
電磁波シールド材(ケーブルシールド材)、アルミ電解
コンデンサー等の電解質としての用途、絶縁体から半導
体領域にいたる液晶のベースフィルム、透明電極など従
来煩雑であった電解酸化重合もしくはドーピング処理な
どを必要とせず、塗布等の手段で導電性を有する強靱な
膜材料を提供できる。
【図1】化3のポリマー(THF中)とTCNE(TH
F中)の夫々の可視・紫外吸収スペクトル。
F中)の夫々の可視・紫外吸収スペクトル。
【図2】実施例2において、TCNEの添加量12/1
(モノマー単位/TCNE)のときの可視・紫外吸収ス
ペクトル。
(モノマー単位/TCNE)のときの可視・紫外吸収ス
ペクトル。
【図3】実施例2において、TCNEの添加量8/1
(モノマー単位/TCNE)のときの可視・紫外吸収ス
ペクトル。
(モノマー単位/TCNE)のときの可視・紫外吸収ス
ペクトル。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリピロール誘導体の溶液と有機電子受
容体との均一溶液から成膜することを特徴とする導電性
高分子フィルムの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22191892A JP3334111B2 (ja) | 1991-11-19 | 1992-07-29 | 導電性高分子フィルムの製法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32985491 | 1991-11-19 | ||
JP5972692 | 1992-02-14 | ||
JP3-329854 | 1992-02-14 | ||
JP4-59726 | 1992-02-14 | ||
JP22191892A JP3334111B2 (ja) | 1991-11-19 | 1992-07-29 | 導電性高分子フィルムの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05287088A true JPH05287088A (ja) | 1993-11-02 |
JP3334111B2 JP3334111B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=27296982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22191892A Expired - Fee Related JP3334111B2 (ja) | 1991-11-19 | 1992-07-29 | 導電性高分子フィルムの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3334111B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062305A1 (en) * | 2002-01-24 | 2003-07-31 | The University Of Durham | Ferromagnet |
WO2016147877A1 (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-22 | 日産化学工業株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜形成組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
-
1992
- 1992-07-29 JP JP22191892A patent/JP3334111B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003062305A1 (en) * | 2002-01-24 | 2003-07-31 | The University Of Durham | Ferromagnet |
WO2016147877A1 (ja) * | 2015-03-13 | 2016-09-22 | 日産化学工業株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜形成組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
KR20170128407A (ko) * | 2015-03-13 | 2017-11-22 | 닛산 가가쿠 고교 가부시키 가이샤 | 유기 일렉트로루미네센스 소자용의 전하 수송성 박막 형성 조성물, 유기 일렉트로루미네센스 소자용의 전하 수송성 박막 및 유기 일렉트로루미네센스 소자 |
CN107408637A (zh) * | 2015-03-13 | 2017-11-28 | 日产化学工业株式会社 | 用于有机电致发光元件的电荷传输性薄膜形成组合物、用于有机电致发光元件的电荷传输性薄膜和有机电致发光元件 |
JPWO2016147877A1 (ja) * | 2015-03-13 | 2017-12-21 | 日産化学工業株式会社 | 有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜形成組成物、有機エレクトロルミネッセンス素子用の電荷輸送性薄膜及び有機エレクトロルミネッセンス素子 |
TWI690532B (zh) * | 2015-03-13 | 2020-04-11 | 日商日產化學工業股份有限公司 | 有機電致發光元件用之電荷傳輸性薄膜形成組成物、有機電致發光元件用之電荷傳輸性薄膜及有機電致發光元件 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3334111B2 (ja) | 2002-10-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4291314B2 (ja) | 置換チエノチオフェンモノマー及び導電性ポリマー | |
TWI300419B (en) | Process for the preparation of neutral polyethylenedioxythiophene, and corresponding polyethlenedioxythiophenes | |
US5994496A (en) | Conjugated polymer in an oxidized state | |
KR100733093B1 (ko) | 수용성 π-공액 중합체의 제조 방법 | |
KR100856954B1 (ko) | 신규 폴리티오펜 분산액 | |
JP3074002B2 (ja) | 低級オリゴマーの酸化カップリングによる芳香族複素環式オリゴマーの製法 | |
JP2003286336A (ja) | 透明の導電性層の製造方法、こうして得られる層並びにその使用 | |
JP3182239B2 (ja) | 新規水溶性導電性重合体及びその製造方法 | |
KR100242220B1 (ko) | 전기전도성 교호공중합체 및 이의 제조방법 | |
JP3334111B2 (ja) | 導電性高分子フィルムの製法 | |
US5407987A (en) | Polycyclic aromatic group - pendant polysilanes and conductive polymers derived therefrom | |
JPH02218716A (ja) | 有機半導体及びその製造方法 | |
JP3164671B2 (ja) | アリーレンビニレン重合体およびその製造方法 | |
JP2942710B2 (ja) | 水溶性自己ドープ型導電性ポリマー複合体及びその製造方法 | |
JPH0632878A (ja) | ポリ(ピリジン−2,5−ジイルビニレン)重合体及び製造法 | |
El Moustafid et al. | New soluble poly (2-methoxy-5-alkoxy paraphenylenes). Electrosynthesis and spectroscopic characterization | |
Garcia et al. | One-step electrochemical synthesis of pure poly (2, 5-dicyano-p-phenylenevinylene) films | |
JPH0547211A (ja) | 高分子電荷移動錯体 | |
JP3218928B2 (ja) | 導電性重合体の製造方法 | |
JP3094432B2 (ja) | コンデンサ | |
JP3180358B2 (ja) | 固体電解コンデンサの製造方法 | |
JP2804285B2 (ja) | 導電性重合体組成物 | |
JPH07238150A (ja) | 自己ドープ型導電性ポリマー水溶液及びその製造方法 | |
JP3720603B2 (ja) | 導電性高分子材料および固体電解コンデンサ | |
JP2730444B2 (ja) | 導電性重合体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |