JP3094432B2 - コンデンサ - Google Patents

コンデンサ

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JP3094432B2
JP3094432B2 JP02227019A JP22701990A JP3094432B2 JP 3094432 B2 JP3094432 B2 JP 3094432B2 JP 02227019 A JP02227019 A JP 02227019A JP 22701990 A JP22701990 A JP 22701990A JP 3094432 B2 JP3094432 B2 JP 3094432B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はエレクトロニクス用材料として応用が期待さ
れるπ電子共役系の高分子誘電体組成物を誘電層に用い
たコンデンサに関する。
従来の技術 チオフェンあるいはピロールのような複素五員環化合
物を化学重合した後、触媒として用いたルイス酸(例え
ば塩化鉄(III)や塩化アルミニウム等)を溶出するこ
とによって、誘電体組成物が得られる(例えばポリマー
プレプリント ジャパン第37巻第3351頁(S.HOTTA,M.
SOGA & N.SONODA,Polym.Prep.Jpn.,37,3351(198
8)))。
発明が解決しようとする課題 一般に、例えばチオフェン誘導体やピロール誘導体の
ような複素五員環化合物誘導体又はその誘導体の重合体
は導電性高分子とよばれ、アクセプター性のドーパント
をドープすることによって高い導電性を発現するもので
ある。
しかしながら、複素五員環化合物又はその誘導体は、
化学重合した後、大量の溶媒で洗浄したり、溶解・再沈
を繰り返しても、触媒として用いた塩化鉄(III)等が
重合物中に残留し、高抵抗の誘電体とはならないという
課題があった。すなわち、導電率が10-9S/cm程度を示
し、高抵抗が要求されるコンデンサの誘電体としては使
えないという欠点があった。
しかしながら、ドーパントが存在しない場合には本来
絶縁体であり、その誘電物性の応用も期待されてよい。
ところが、前述の化学重合において用いるルイス酸と
は、すなわちアクセプターであり、ポリチオフェンやポ
リピロールに対しての有効なドーパントとなることか
ら、ポリマーとの強い相互作用のため重合反応後除去す
ることが困難なものと考えられる。
本発明は、係る従来の課題に対してなされたもので、
化学重合した複素五員環化合物又はその誘電体の重合物
を高抵抗にしたものを誘電層に用いたコンデンサを提供
することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明においては、ルイス酸を用いての化学重合によ
って得られる複素五員環化合物又はその誘導体の重合物
に、ルイス酸との錯形成剤を加えて誘電体組成物を製造
する。
作用 本発明者等は、複素五員環化合物又はその誘導体の重
合物に残留するルイス酸すなわちドーパントと、非常に
強い相互作用を有する錯形成剤を添加することで、例え
重合物中に残存してもドーパントとしての機能を失うた
め、重合物は高抵抗を示す。
実施例 本発明は複素五員環化合物又はその誘導体を、ルイス
酸とルイス酸の錯形成剤とを加えた化学重合法により重
合した誘電体を誘電層に用いたコンデンサである。つま
り本発明で反応触媒といて用いられるルイス酸との錯形
成剤を加える必要性は、例えば、反応触媒として用いら
れ、重合反応終了後も重合物中に残留している塩化鉄
(III)等が、例えばポリチオフェンに対するアクセプ
ター(すなわちドーパント)としても作用し、ポリチオ
フェン主鎖と強い相互作用しているものと考えられ、通
常の手段では除去が難しいため、例えばキレート試薬と
してのジアミン化合物やジチオカルバミン酸を添加する
と、非常に安定な鉄(III)の金属錯体を形成し、重合
物中に残ったとしてももはやドーパントとしては機能し
なくなるものである。その結果、重合物の誘電体として
の応用が可能となるものである。
本発明における複素五員環化合物及びその誘導体とし
ては、有機溶媒への溶解性等の取扱易さの面から炭素数
2以上のアルキル基、さらに好ましくは炭素数4以上の
アルキル基を有することが望ましい。炭素数1のメチル
誘導体またはアルキル基を持たない無置換のものでは、
高分子鎖間の分子間力が非常に強く、有機溶媒に難溶
で、取扱し難く、また化学重合時にドープされたルイス
酸と錯形成剤が反応することが困難である。
複素五員環化合物の例としては、チオフェン、ピロー
ル、フラン、セレノフェン、テルノフェン、ベンゾフラ
ン、チエノフラン、インドールなどがあげられる。この
中でもチオフェン、ピロールもしくはフランは、原料が
入手し易く又安価であるため好ましい。
本発明におけるルイス酸としては、通常のフリーデル
クラフト反応に用いられる金属ハロゲン化物が一般的で
あり、AlCl3、AlBr3、SbCl5、FeCl3、FeBr3、SnCl4、Ti
Cl4、WCl3、MoCl5等が挙げられる。
ルイス酸と錯体を形成する錯形成剤としては、分析用
の滴定試薬のように非常に強固な錯体を形成するもので
あれば何でもよいが、例えばオキシン、ブロムオキシ
ン、クペロン、チオナリド、α−ベンゾインオキシム、
α−ニトロソ−β−ナフトール、リン酸、シュウ酸、マ
ンデル酸、ピクロロン酸、ジメチルグリオキシム、α−
ベンジルジオキシム、サリチルアルドキシム、ジベンゾ
イルメタン、チオフェノール、チオ尿素、ジチオカルバ
ミン酸、アントラニル酸、エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA)、ニトリロトリ酢酸(NTA),シクロヘキサジ
アミンテトラ酢酸(CyDTA)、o−フェナントロリン、
α、α′−ビピリジル、α、α′α″−ターピリジル、
エチレンジアミン、シクロヘキサンジアミン等が挙げら
れ、なかでも、単座の配位子よりも、錯体の安定性や錯
体形成能力の点で2座以上のキレート配位子が望まし
い。
加える錯形成剤の量は、残存するルイス酸の当量程度
が望ましいが、反応の促進のために本発明の効果を阻害
しない範囲で適宜増量することも可能である。
また、錯体形成反応によっては、酸や塩を副生する場
合があり、溶媒抽出等の適当な手段によって除去するこ
とが望ましい。
次に具体的な実施例を用いて本発明を説明する。
実施例1 ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサエテ
ィ第94巻第4374頁(K.Tamao et al.J.Am.Chem.Soc.,9
4,4374(1972))に記載されている方法によって、3−
ヘキシルチオフェンを合成し、乾燥後、真空蒸留した。
滴下ロートを取り付けた2口フラスコに、塩化鉄(II
I)(FeCl3)0.04モル(6.5g)を乾燥窒素中で投入し、
加熱しながら真空乾燥した。
ここに、100mlの乾燥したクロロホルムを注入し、撹
拌しながら、得られた懸濁液に前記の3−ヘキシルチオ
フェンを滴下ロートにより加えた。これを室温下、約4
時間撹拌を続けて脱水素縮合反応反応を終了し、濃青色
に変化した懸濁液を、1リットルのメタノール中に投入
して、暗青色の粉末を得、さらに1昼夜メタノールでソ
ックスレー抽出器を用いて繰り返し洗浄した。
得られた暗褐色の粉末0.5gを、約100mlの2−メチル
テトラヒドロフランに加熱溶解させ、残渣を濾過で除去
した後、大量のメタノール中に投入し再沈させることに
よって、精製したポリ(3−ヘキシルチオフェン)を得
た。
このポリ(3−ヘキシルチオフェン)をクロロホルム
に50mg/mlの割合で溶解し、ITO(Indium−tin−oxide)
ガラス上にキャストし、約10μ厚のフィルムを得た。
さらに、このフィルム上に金蒸着電極を形成し、ITO
電極との間で導電率を測定したところ約10-9S/cmであ
り、誘電体としては絶縁性が不足していた。
このキャストフィルムを発光分光法により分析したと
ころ、数百ppmのオーダーで鉄(Fe)が検出された。従
って、この鉄がポリ(3−ヘキシルチオフェン)のドー
パントとして作用した結果、絶縁性を下げた(すなわ
ち、誘電性を上げた)ものと考えられる。
そこで、本実施例では、この鉄に対する錯形成剤とし
て、o−フェナントロリンを用い、ポリ(3−ヘキシル
チオフェン)の溶液に、検出された鉄と当量を添加し、
よく撹拌した後、この溶液を用いてキャストフィルムを
作製し、誘電率を測定したところ10-12S/cmであり、誘
電体として十分高抵抗であることがわかった。
実施例2 出発物質に2−ブロモ−3−デシルチオフェンを用い
て実施例1と殆ど同様に反応(ここでは、脱ハロゲン化
水素反応)を進め、得られた重合物溶液に同様にα,
α′−ビピリジルを添加することに寄って10-12S/cmの
誘電体を得た。
実施例3 実施例1の3−ヘキシルチオフェンを、3−ブチルピ
ロールに代えて同様の実験をした。
触媒としてはAlCl3を、錯形成剤としてオキシンを用
いて誘電率が10-12S/cmの誘電体組成物を得た。
この場合には、クロロホルム溶液に希薄なアルカリ水
溶液を加え、振盪することにより副生した塩酸を取り除
くことがより有効であった。
実施例4 実施例2の2−ブロモ−3−デシルチオフェンを、2
−ブロモ−3−オクチルピロールに代えて同様の実験を
した。
触媒としてはSnCl4、錯形成剤としてはクペロンを用
いて導電率が10-12S/cmの誘電体組成物を得た。
実施例5 実施例1の3−ヘキシルチオフェンを、チオフェンも
しくは3−メチルチオフェンに代えて同様の実験を行い
重合物を得た。
この重合物は溶媒に不溶であり、粉末をペレット状に
して見かけの導電率を測定したところ、10-8S/cmであっ
た。
一方この粉末を錯形成剤のクロロホルム溶液で繰り返
し洗浄して、誘電率が10-10S/cm程度の誘電体組成物を
得た。
実施例6 実施例1〜4で得られた誘電体組成物を用いて、厚さ
100μmのアルミ箔上にキャストフィルムを作成した。
アルミ箔と反対面にアルミニウムを蒸着し電極とし
た。
この試料を5mm×15mmに切取り、折り重ね両電極にリ
ード線を取り付けフィルムコンデンサ素子を試作した。
得られたコンデンサの絶縁破壊強度を測定したとこ
ろ、45〜80kV/mmを示し、優れた絶縁特性を示した。
発明の効果 本発明は、ルイス酸を触媒として用いて、化学重合に
よって得られる複素五員環化合物又はその誘電体の重合
物(π電子共役系高分子)に、ルイス酸と錯形成剤を加
えて製造した高抵抗の誘電体組成物であるため、フィル
ムコンデンサとして用いた場合、絶縁破壊強度の優れた
ものが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 61/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複素五員環化合物又はその誘導体をルイス
    酸を触媒として化学的に重合した後、ルイス酸と錯体を
    形成する錯形成剤を加えることにより得られた誘電体組
    成物を誘電層に用いたことを特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】複素五員環化合物又はその誘導体がチオフ
    ェン、ピロールもしくはフランのすくなくとも1つを含
    むことを特徴とする、請求項1記載のコンデンサ。
  3. 【請求項3】複素五員環化合物又はその誘導体が、炭素
    数2以上のアルキル基を有することを特徴とする、請求
    項1もしくは2いずれかに記載のコンデンサ。
  4. 【請求項4】錯形成剤が、キレート試薬であることを特
    徴とする請求項1記載のコンデンサ。
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