JPH0528704Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案はFPC基板に接触する導電性のコンタ
クトを備えたFPC用コネクタに関する。

［従来の技術］ 従来、FPC用コネクタとしては第５図及び第
６図に示すように、インシユレータ１と、このイ
ンシユレータ１に組込まれた導電性のコンタクト
３とを有したものがある。

インシユレータ１には、一側面に溝部５が形成
されている。溝部５の内部にはコンタクト３が保
持されている。コンタクト３は接触バネ片７と保
持片９とを有している。接触バネ片７と保持片９
とは、コ字形状に形成されている箱曲げ部１１の
一側に接続されている。保持片９の先端部は逆Ｕ
字形に形成されており、インシユレータ１の上部
の半円弧面に沿つて曲げられている。

箱曲げ部１１の他側には、端子部１３が接続さ
れている。端子部１３はインシユレータ１の溝部
５の内底面から外部に貫通する穴１５を通り、こ
の穴１５の出口部分を曲げ部１７として直角に曲
げられている。

保持片９と接触バネ片７とは互いに対向するよ
うに設けられている。また接触バネ片７の中間部
分には保持片９に向けて突出した接触部１９が形
成されている。この接触部１９と保持片９との間
には、FPC基板（図示せず）がインシユレータ
１の溝部５の上方から挿入される。かくして接触
部１９にFPC基板の導電体が電気的に接触する。

ところで、このFPC用コネクタは、一枚の薄
い導電板を第７図に示す形状に打抜いた後に、キ
ヤリア２０をその長手方向に送りつつ曲げ加工を
施して作られている。このFPC用コネクタの展
開形状では箱曲げ部１１の一側から保持片９と接
触バネ片７とがキヤリア２０の送り方向で互いに
並んだ形状を有している。なおコンタクト３をイ
ンシユレータ１に組込んだ後に端子部１３に曲げ
加工を施す。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながらコクタクト３は展開形状において
箱曲げ部１１のキヤリア２０の送り方向両端部に
保持片９と接触バネ片１９を設けてこれらをキヤ
リア２０の送り方向で並列させているため、導電
板からコンタクト３の展開状態を打抜く際に、コ
ンタクト３の幅が大きくなり、導電板の材料取り
が悪くなる。

また上述したようにインシユレータ１に組込ん
だ後に端子部１３に曲げ加工を施すことを要する
ため、組立てコストも高くなる。

それ故に本考案の課題は、コンタクトの材料取
りと組立性とを向上したFPC用コネクタを提供
することにある。

［課題を解決するための手段］ 本考案によれば、穴を規定したインシユレータ
とこのインシユレータに組付けた導電性のコンタ
クトとを含むFPC用コネクタにおいて、上記コ
ンタクトは略Ｕ字形に形成されかつ上記インシユ
レータの穴に配された接触バネ片と、該接触バネ
片の一端に接続部を介して接続されかつ上記接触
バネ片の略Ｕ字形を逆にした略Ｕ字形の保持部と
を有し、上記保持部は、上記インシユレータの一
側壁部を挾み込み保持し、上記保持部の湾曲部分
をFPC基板に接続される端子部としたことを特
徴とするFPC用コネクタが得られる。

［実施例］ 第１図乃至第３図は本考案のFPC用コネクタ
の一実施例を示している。

図示のFPC用コネクタは導電性のコンタクト
２１と、このコンタクト２１を組込んだインシユ
レータ２３とを有している。コンタクト２１は帯
状の接続部２５と、この接続部２５の一側に接続
された略Ｕ字形の接触バネ片２７とを有してい
る。接続部２５の他端には、保持部２９が接続さ
れている。この保持部２９は、上記接触バネ片２
７の略Ｕ字形を逆にした略Ｕ字形に形成されてい
る。接触バネ片２７の中間部分には、接続部２５
に近づくごとく湾曲した接触部３５が形成されて
いる。接触バネ片２７と保持部２９とは弾性を有
している。

インシユレータ２３には、接続部２５と接触バ
ネ片２７が挿入される穴３１が形成されている。
また、インシユレータ２３の穴３１の一側の側壁
の外面には溝部３３が形成されている。この溝部
３３には保持部２９が配される。

保持部２９はその先端部分が接続部２５に近づ
いた形状にされている。また保持部の湾曲部分
を、インシユレータ２３の基板４１への搭載面４
２と実質的に一致させる。このコンタクト２１は
略Ｓ字状に形成されて、保持部２９と接続部２５
とでインシユレータ２１の一側壁部を挾み込むよ
うに組込まれる。

さらに保持部２９には切り起しにより係止部３
７が形成されている。この係止部３７はインシユ
レータ２３の溝部２９の上壁４９に係止される。
この結果、コンタクト２１の抜けが防止される。

このコネクタはプリント回路基板のような基板
４１に実装される。その際、基板４１に設けた回
路に保持部２９の湾曲部分を載せる。そして、保
持部２９の湾曲部分を端子部４０として基板４１
の回路と半田４３により接続・固定する。

この状態でコンタクト２１の接続部２５と接触
部３５との間にFPC基板（図示せず）が挿入さ
れると、接触バネ片２７がその弾性復元力により
FPC基板に押圧接触する。

このコンタクト２１は、第４図に示す形状に一
枚の帯状の薄い導電板を打抜いた後に、曲げ加工
を施して作られている。第４図によれば、キヤリ
ア５１の長手方向に対し直交した方向にのびた一
軸線上に、保持部２９、接続部２５、及び接触バ
ネ片２７が配置されている。このコンタクト２１
によると、打抜きのための送り巾が少なくなる。

［考案の効果］ 以上、実施例により説明したように、本考案の
FPCコネクタによれば、略Ｕ字形の接触バネ片
と、略Ｕ字形で弾性を有する端子部を兼ねた保持
部とを設け、しかもこの端子部を兼ねた保持部及
び接触バネ片をコンタクトの展開形状では一直線
上に配しているため、材料の無駄が少なく、組立
てコストが削減でき、かつ省スペースとなる。

また、接触部をインシユレータの奥部に配する
ことにより、短かい奥行きの中でバネ部の不可抗
力による変形を防ぐ効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例によるFPC用コネ
クタを基板に実装した状態で示す断面図、第２図
は第１図のFPC用コネクタの保持部側を示す側
面図、第３図は第１図のFPC用コネクタの平面
図、第４図は第１図のFPC用コネクタのコンタ
クトの打抜き時の状態を示す平面図、第５図は従
来のFPC用コネクタを示す側断面図、第６図は
第５図のFPC用コネクタの断面図、第７図は第
５図のFPC用コネクタのコンタクトの打抜き状
態を示す平面図である。 １……インシユレータ、３……コンタクト、７
……接触バネ片、９……保持片、１１……箱曲げ
部、１９……接触部、２１……コクタクト、２３
……インシユレータ、２５……接続部、２７……
接触バネ片、２９……保持部、３７……係止部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 穴を規定したインシユレータとこのインシユレ
   ータに組付けた導電性のコンタクトとを含む
   FPC用コネクタにおいて、上記コンタクトは、
   略Ｕ字形に形成されかつ上記インシユレータの穴
   に配された接触バネ片と、該接触バネ片の一端に
   接続部を介して接続されかつ上記接触バネ片の略
   Ｕ字形を逆にした略Ｕ字形の保持部とを有し、上
   記保持部は、上記インシユレータの一側壁部を挟
   み込み保持し、上記保持部の湾曲部分を基板に接
   続される端子部としたことを特徴とするFPC用
   コネクタ。