JPH05287030A - 反応性重合体及びその製造方法 - Google Patents

反応性重合体及びその製造方法

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JPH05287030A
JPH05287030A JP9404892A JP9404892A JPH05287030A JP H05287030 A JPH05287030 A JP H05287030A JP 9404892 A JP9404892 A JP 9404892A JP 9404892 A JP9404892 A JP 9404892A JP H05287030 A JPH05287030 A JP H05287030A
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formula
polymer
chain
fluoropolymer
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JP9404892A
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Makoto Takizawa
誠 瀧澤
Mikio Ebisawa
幹男 海老沢
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn
−R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
整数を表す。)で表される分子量1×103 〜1×10
6 の重合体及びその製造方法。 【効果】 この重合体は、高分子鎖末端に反応性官能基
を持つ新規な含フッ素重合体であって、含フッ素重合体
と各種の重合体とのブロック共重合体合成、含フッ素重
合体と各種重合体の組成物における相溶化剤等として極
めて有用な重合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高分子鎖末端に反応性
官能基を持つ、新規な含フッ素重合体及びその製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の種類の高分子を反応により複合化
し、新たな特性を持つ高分子を合成する方法は、従来よ
り注目されている。例えば、フッ素系高分子との反応に
より、フッ素系高分子の優れた耐熱性、耐候性、耐薬品
性等を併せ持つ高分子が得られると考えられる。この用
途に適する高分子としては、反応性官能基を持つ重合体
が考えられる。
【0003】反応性官能基を持つ含フッ素重合体として
は、特公昭61−27407号公報、特公昭64−50
72号公報及び特開昭62−57448号公報記載の含
フッ素単量体と反応性官能基を持つ単量体の共重合体等
が挙げられる。しかしながら、含フッ素単量体と反応性
官能基を持つ単量体の共重合体では高分子鎖中の官能基
の位置が明確ではないため、この共重合体を用いた反応
で合成される高分子の構造の予想が困難であるといった
問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決した、高分子鎖末端に反応性官能基を持つ新規
な含フッ素重合体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、1.下記
(1)式で表される分子量1×103 〜1×106 の反
応性重合体及び、2.下記(2)式で表される含フッ素
重合体と下記(3)式で表される不飽和化合物とをラジ
カル的に反応させることを特徴とする下記(1)式で表
される反応性重合体の製造方法に関するものである。
【0006】 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn −R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
整数を表す。) P−(X)j (2) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、jは1以上フッ素重合体鎖Pの末端の数以
下の整数を表す。) CH2 =CH−(CH2 m −Yn −R−Z (3) (式中のYはエーテル結合、エステル結合、アミド結
合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、Rは
2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官能
基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは0又は1を
表す。)以下、本発明について詳しく述べる。
【0007】下記(1)式で表される本発明の重合体の
原料物質の1つである下記(2)式で表される含フッ素
重合体としては、末端に臭素又はヨウ素を含む含フッ素
重合体である以外は特に限定するものではない。 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn −R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
整数を表す。) P−(X)j (2) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、jは1以上フッ素重合体鎖Pの末端の数以
下の整数を表す。)上記(1)式及び(2)式において
Pで表される含フッ素重合体鎖を構成する含フッ素単量
体としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、ヘキ
サフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロ
エチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、フッ化
ビニリデン(VdF)、フッ化ビニル(VF)、パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル(PFAVE)、パーフ
ルオロアルキルアクリレート、パーフルオロアルキルメ
タクリレート、パーフルオロアルキレンオキサイド等が
挙げられ、Pで表される含フッ素重合体鎖はこれら単量
体の単独重合体鎖又は2種以上の共重合体鎖もしくは、
これら含フッ素単量体と共重合可能な1種以上の炭化水
素単量体との共重合体鎖である。含フッ素重合体鎖が2
種以上の単量体の共重合体である場合の各単量体の比率
及びランダム、交互、ブロックといった共重合形態につ
いては、特に限定するものではなく、本発明の重合体に
要求される特性を考慮して任意に定めることが出来る。
【0008】含フッ素重合体鎖の具体例としては、ポリ
テトラフルオロエチレン(PTFE)鎖、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FE
P)鎖、クロロトリフルオロエチレン(PCTFE)
鎖、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)鎖、エチレン−
テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)鎖、エチ
レン−クロロトリフルオロエチレン(ECTFE)鎖、
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
鎖、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テ
トラフルオロエチレン共重合体鎖、フッ化ビニリデン−
クロロトリフルオロエチレン共重合体鎖、テトラフルオ
ロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重
合体鎖、フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体鎖、ポリ
ヘキサフルオロプロピレンオキサイド(PHFPO)鎖
等が挙げられるが、後述する反応の点において、(2)
式で表される末端に臭素又はヨウ素を含む含フッ素重合
体の状態で溶融加工できるもの及び/又は可溶な溶媒の
存在するものが好ましく、更にはクロロトリフルオロエ
チレン(PCTFE)鎖、ポリフッ化ビニリデン(PV
dF)鎖、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体
(ETFE)鎖、エチレン−クロロトリフルオロエチレ
ン(ECTFE)鎖、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体鎖、フッ化ビニリデン−ヘキサフ
ルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体
鎖、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共
重合体鎖、ポリヘキサフルオロプロピレンオキサイド
(PHFPO)鎖が特に好ましい。
【0009】(2)式で表される末端に臭素又はヨウ素
を含む含フッ素重合体は公知の方法、例えば、特公昭6
3−41928号公報、特公昭58−4728号公報、
特開昭60−221409号公報、特開昭62−232
407号公報、特開平3−33108号公報、米国特許
3412148号明細書等に記載の方法により製造でき
る。
【0010】本発明の重合体のもう1つの原料物質であ
る下記(3)式 CH2 =CH−(CH2 m −Yn −R−Z (3) (式中のYはエーテル結合、エステル結合、アミド結
合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、Rは
2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官能
基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは0又は1を
表す。)で表される不飽和化合物においてZで表される
反応性官能基は特に限定するものではないが、例えば、
水酸基、エポキシ基、カルボン酸基、1級又は2級アミ
ノ基、イソシアネート基、メルカプト基、エチレンスル
フィド基、チオカルボン酸基、チオイソシアネート基等
が挙げられる。また、このZで表される反応性官能基に
は後述する反応の際の副反応等を防ぐ目的で、例えばシ
リル化等の公知の手段によって不活性化された反応性官
能基も含まれる。
【0011】上記(3)式で表される不飽和化合物の具
体例としては、4−ビニル安息香酸、4−アミノスチレ
ン、4−ヒドロキシスチレン等のスチレン誘導体、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルアクリレート、グリシジルアクリレート、アクリルア
ミド等のアクリル酸誘導体、アリルアルコール、アリル
グリシジルエーテル、ビニル酢酸、アリルアミン、アリ
ルイソシアネート、アリルチオイソシアネート、エチレ
ングリコールモノアリルエーテル、アリルフェノール等
のアリル化合物、3−ブテン−1−オール、3−ブテン
−2−オール、4−ペンテン−1−オール、4−ペンテ
ン−2−オール、1−ペンテン−3−オール、3−ブテ
ン酸、4−ペンテン酸等が挙げられるが、(1)式の重
合体末端部分の安定性等の点において、(3)式のmの
値が1以上の化合物が好ましく、更にはアリル化合物、
即ちmの値が1の化合物が特に好ましい。
【0012】(2)式 P−(X)j (2) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、jは1以上フッ素重合体鎖Pの末端の数以
下の整数を表す。)で表される含フッ素重合体と(3)
式 CH2 =CH−(CH2 m −Yn −R−Z (3) (式中のYはエーテル結合、エステル結合、アミド結
合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、Rは
2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官能
基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは0又は1を
表す。)で表される不飽和化合物とをラジカル的に反応
させることを特徴とする(1)式 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn −R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
整数を表す。)で表される本発明の重合体の製造方法と
しては、熱、紫外線等によりラジカルを発生させる方
法、ラジカル開始剤を用いる方法等が挙げられるが、ラ
ジカル開始剤を用いる方法が反応の制禦の面で好まし
い。更には、(2)式で表される含フッ素重合体と
(3)式で表される不飽和化合物を溶液又は溶融状態で
混合し、ラジカル開始剤の存在下で加熱反応させる方法
が特に好ましい。
【0013】溶液で混合する場合に使用する溶媒は、
(2)式で表される含フッ素重合体と(3)式で表され
る不飽和化合物及びラジカル開始剤を溶解するものであ
れば特に限定しないが、環境への影響等を考慮するとハ
ロゲンを含まない炭化水素系溶媒が好ましい。溶融状態
で混合する場合に用いうる手段としては、通常用いられ
ている機械的混合法、例えば、押出機、ブラベンダー、
バンバリーミキサー、ロール等が挙げられる。
【0014】ラジカル開始剤としては特に限定するもの
ではないが、例えば、ジ−t−ブチルパーオキサイド、
ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチ
ル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブ
チルパーオキシアセテート等の有機過酸化物、2,2′
−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾ
ビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,
2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、
2,2′−アゾビス(2−メチルプロパン)等のアゾ化
合物等が挙げられる。反応を炭化水素系溶媒の溶液中で
行う場合、アゾ化合物を用いることが好ましい。
【0015】ラジカル開始剤を用いる反応において、
(3)式で表される不飽和化合物及びラジカル開始剤の
添加量は、(2)式で表される含フッ素重合体の末端に
含まれる臭素又はヨウ素に対してそれぞれ1倍モル以上
及び0.01〜1倍モルが好ましく、更に好ましくはそ
れぞれ1.5〜10倍モル及び0.05〜0.7倍モ
ル、より更に好ましくはそれぞれ2〜7倍モル及び0.
1〜0.3倍モルである。(3)式で表される不飽和化
合物が(2)式で表される含フッ素重合体の末端に含ま
れる臭素又はヨウ素に対して1倍モル未満の場合又は、
ラジカル開始剤が(2)式で表される含フッ素重合体の
末端に含まれる臭素又はヨウ素に対して0.01倍モル
未満の場合は(2)式で表される含フッ素重合体の末端
に含まれる臭素又はヨウ素と定量的に反応しないために
好ましくない。また、ラジカル開始剤が(2)式で表さ
れる含フッ素重合体の末端に含まれる臭素又はヨウ素に
対して1倍モルを超える場合は副反応等が生じ、目標と
する構造の重合体の合成が困難になるため好ましくな
い。
【0016】反応は任意の温度で行うことができるが、
使用するラジカル開始剤の分解温度、(2)式で表され
る含フッ素重合体の融点/軟化点及び(3)式で表され
る不飽和化合物の沸点等を考慮すると30〜300℃が
好ましく、50〜250℃が更に好ましい。本発明の重
合体の製造方法には、反応に先立ち、副反応を防ぐこと
を目的として、例えばシリル化等の公知の手段による反
応性官能基を不活性化する過程及び、反応終了後、該不
活性化された反応性官能基を再活性化する過程を含んで
もよい。
【0017】本発明の重合体の分子量は1×103 〜1
×106 、好ましくは1.5×10 3 〜5×105 、更
に好ましくは2×103 〜1×105 である。分子量が
1×103 未満の場合、重合体の分離等の取扱が困難な
ため好ましくない。また、分子量が1×106 を超えた
場合、加工性及び/又は溶解性が悪化し不飽和化合物と
のラジカル反応が充分に生じないため好ましくない。
【0018】本発明の重合体の末端の構造は、赤外線吸
収分光、核磁気共鳴等のスペクトル解析等の手法を用い
て測定できる。即ち、(1)式 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn −R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
整数を表す。)で表される本発明の重合体のスペクトル
と下記(2)式 P−(X)j (2) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
ウ素を表し、jは1以上フッ素重合体鎖Pの末端の数以
下の整数を表す。)で表される含フッ素重合体のスペク
トルの差異を利用して構造を特定する方法であるが、定
量性の面から1 H核磁気共鳴スペクトルが好ましい。具
体的には、δ2〜4ppm(TMS基準)に現れるOH
のプロトン、δ10〜14ppm(同基準)に現れるC
OOHのプロトン、δ2〜3ppm(同基準)に現れる
3個のエポキシ環のプロトン、δ1〜2ppm(同基
準)に現れるNH2 のプロトン、δ4.0〜4.2pp
m(同基準)に現れる−CHI−のプロトン等の吸収を
用いることができよう。
【0019】しかしながら、(2)式で表される含フッ
素重合体に含まれるプロトンの吸収により末端基のプロ
トンの吸収が隠されてしまう場合がある。その場合に
は、滴定により末端構造を間接的に測定する手法が適用
できる。また、本発明の重合体の分子量はGPC、VP
O、膜浸透圧測定等の公知の手法により測定できる。
【0020】
【実施例】以下、実施例を挙げ本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの
実施例に制限されるものではない。参考例の含フッ素重
合体の単量体組成は19F−NMRスペクトルによって、
同重合体の数平均分子量はWESCAN社製231型メ
ンブラン・オスモメータによる、室温での膜浸透圧測定
によって求めた。溶媒にテトラヒドロフラン、膜に再生
セルロース膜RC−51(schleicher &s
chuell社製)を用いた。
【0021】
【参考例1】特開昭60−221409号公報記載の方
法によりフッ化ビニリデン68.1モル%、ヘキサフル
オロプロピレン14.0モル%、テトラフルオロエチレ
ン17.1モル%からなる数平均分子量4.2×103
で両末端にヨウ素を含む含フ素重合体を合成した。
【0022】
【参考例2】参考例1と同様にして、フッ化ビニリデン
65.4モル%、ヘキサフルオロプロピレン15.8モ
ル%、テトラフルオロエチレン18.8モル%からなる
数平均分子量5.5×104 で両末端にヨウ素を含む含
フッ素重合体を合成した。
【0023】
【参考例3】参考例1と同様にして、フッ化ビニリデン
70.1モル%、ヘキサフルオロプロピレン10.0モ
ル%、テトラフルオロエチレン11.9モル%からなる
数平均分子量2.5×106 で両末端にヨウ素を含む含
フッ素重合体を合成した。
【0024】
【実施例1】参考例1の重合体50g(11.9mmo
l)、アリルグリシジルエーテル6.7g(58.7m
mol)、アゾビスイソブチロニトリル0.4g(2.
43mmol)と酢酸エチル300mlを500mlフ
ラスコに仕込み、窒素雰囲気下、酢酸エチル還流温度で
18時間反応を行った。反応生成物の1 H−NMRスペ
クトルには、δ2.5ppmのグリシジル基に帰属され
るピークがあり、このピークとδ3.2ppmの重合体
中の−CH2 −CF2 −に帰属されるピークの積分値か
ら反応生成物は、両末端にアリルグリシジルエーテルが
付加した重合体であることが判った。
【0025】
【実施例2】参考例2の重合体50g(0.91mmo
l)、アリルグリシジルエーテル1.1g(9.9mm
ol)、アゾビスイソブチロニトリル0.04g(0.
24mmol)と酢酸エチル300mlを実施例1と同
様にして反応させ、両末端にアリルグリシジルエーテル
が付加した重合体を得た。
【0026】
【実施例3】参考例1の重合体50g(11.9mmo
l)、アリルアルコール5.0g(86.1mmo
l)、アゾビスイソブチロニトリル0.4g(2.43
mmol)とメチルエチルケトン300mlを500m
lフラスコに仕込み、実施例1と同様にして反応させ
た。反応生成物の赤外吸収スペクトルにはOH基に帰属
できる3200cm-1の吸収があった。反応生成物をア
セトンに溶解し、ピリジンの存在下で無水酢酸を加えて
末端のOH基をアセチル化した後滴定することで末端O
H基の定量を行ったところ、生成物は両末端にアリルア
ルコールが付加した重合体であることが判った。
【0027】
【比較例1】参考例3の重合体50g(0.02mmo
l)、アリルグリシジルエーテル2.0g(17.5m
mol)、アゾビスイソブチロニトリル0.003g
(0.02mmol)と酢酸エチル300mlを500
mlフラスコに仕込み、実施例1と同様にして反応させ
たが、得られた重合体は1分子あたり0.9分子のアリ
ルグリシジルエーテルが付加したものであった。
【0028】
【発明の効果】本発明により、含フッ素重合体と各種の
重合体とのブロック共重合体合成、含フッ素重合体と各
種重合体の組成物における相溶化剤等として有用な、末
端に反応性官能基を持つ含フッ素重合体を得ることがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(1)式で表される分子量1×10
    3 〜1×106 の反応性重合体。 P−{CH2 −CHX−(CH2 m −Yn −R−Z}k (1) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
    ウ素を表し、Yはエーテル結合、エステル結合、アミド
    結合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、R
    は2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官
    能基を表す。また、mは0〜10の整数を表し、nは0
    又は1を表し、kは1以上重合体鎖Pの末端の数以下の
    整数を表す。)
  2. 【請求項2】 下記(2)式で表される含フッ素重合体
    と下記(3)式で表される不飽和化合物とをラジカル的
    に反応させることを特徴とする請求項1記載の反応性重
    合体の製造方法。 P−(X)j (2) (式中のPは含フッ素重合体鎖を表し、Xは臭素又はヨ
    ウ素を表し、jは1以上フッ素重合体鎖Pの末端の数以
    下の整数を表す。) CH2 =CH−(CH2 m −Yn −R−Z (3) (式中のYはエーテル結合、エステル結合、アミド結
    合、カルボニル結合又はチオエーテル結合を表し、Rは
    2価の炭化水素基又は共有結合を表し、Zは反応性官能
    基を表し、mは0〜10の整数を表し、nは0又は1を
    表す。)
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