JPH05286961A - ミントラクトンの製造方法 - Google Patents
ミントラクトンの製造方法Info
- Publication number
- JPH05286961A JPH05286961A JP11838592A JP11838592A JPH05286961A JP H05286961 A JPH05286961 A JP H05286961A JP 11838592 A JP11838592 A JP 11838592A JP 11838592 A JP11838592 A JP 11838592A JP H05286961 A JPH05286961 A JP H05286961A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ether
- acetic acid
- mixed solvent
- formula
- lead tetraacetate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Furan Compounds (AREA)
- Cosmetics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 酸化剤及び還元剤が不要であると共に反応中
に過酸化物を生じることのない、工業化適応性の高いミ
ントラクトンの製造方法。 【構成】 メントフランと四酢酸鉛とを酢酸とエーテル
との混合溶媒中で反応させ、次でこの反応生成物を加水
分解すること。
に過酸化物を生じることのない、工業化適応性の高いミ
ントラクトンの製造方法。 【構成】 メントフランと四酢酸鉛とを酢酸とエーテル
との混合溶媒中で反応させ、次でこの反応生成物を加水
分解すること。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ペパーミント(Mentha
piperita L.)精油中の重要な微量香気成分として知ら
れているミントラクトンの製造方法に関する。
piperita L.)精油中の重要な微量香気成分として知ら
れているミントラクトンの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
ミントラクトンの製造方法としてメントフランを出発原
料としてこれを三酸化クロムにより酸化する方法(第1
の従来方法),電解酸化する方法(第2の従来方法),
あるいは光増感酸化を利用する方法(第3の従来方法)
などが知られている。
ミントラクトンの製造方法としてメントフランを出発原
料としてこれを三酸化クロムにより酸化する方法(第1
の従来方法),電解酸化する方法(第2の従来方法),
あるいは光増感酸化を利用する方法(第3の従来方法)
などが知られている。
【0003】しかしながらこれらの方法は、処理のしに
くい三酸化クロムを大量に用いたり(第1の従来方
法)、反応中に過酸化物を生じたり(第1〜3の従来方
法)するために工業化するには困難なことも多かった。
くい三酸化クロムを大量に用いたり(第1の従来方
法)、反応中に過酸化物を生じたり(第1〜3の従来方
法)するために工業化するには困難なことも多かった。
【0004】そこで本発明は前記した事情に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は前記した工業化に対する不
利な点のないミントラクトンの製造方法を提供するにあ
る。
れたものであり、その目的は前記した工業化に対する不
利な点のないミントラクトンの製造方法を提供するにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記した目的を
達成するためメントフランと四酢酸鉛とを酢酸とエーテ
ルとの混合溶媒中で反応させ、次でこの反応生成物を加
水分解したことを特徴としている。
達成するためメントフランと四酢酸鉛とを酢酸とエーテ
ルとの混合溶媒中で反応させ、次でこの反応生成物を加
水分解したことを特徴としている。
【0006】このときの反応式は下記化1の通りとな
る。
る。
【化1】 すなわち、メントフラン(3) と四酢酸鉛とを酢酸とエー
テルとの混合溶媒中で反応させて3,6−ジメチル−
4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフリル=アセター
ト(4) を得、これを炭酸ナトリウム水溶液を用いて加水
分解し、ミントラクトン(1) 及びイソミントラクトン
(2) を得ることができる。
テルとの混合溶媒中で反応させて3,6−ジメチル−
4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフリル=アセター
ト(4) を得、これを炭酸ナトリウム水溶液を用いて加水
分解し、ミントラクトン(1) 及びイソミントラクトン
(2) を得ることができる。
【0007】
【作用】出発原料(3) と四酢酸鉛とを酢酸とエーテルと
の混合溶媒中で反応させることによってフラン環がアセ
タール化した反応生成物(4) を得、この反応生成物(4)
を加水分解することによって、二重結合が飽和されるこ
とのない不飽和ラクトン結合を有するミントラクトン
(1) 及び(2) を生成することができる。このときミント
ラクトン(1) 及び(2) の生成比は9:1となる。
の混合溶媒中で反応させることによってフラン環がアセ
タール化した反応生成物(4) を得、この反応生成物(4)
を加水分解することによって、二重結合が飽和されるこ
とのない不飽和ラクトン結合を有するミントラクトン
(1) 及び(2) を生成することができる。このときミント
ラクトン(1) 及び(2) の生成比は9:1となる。
【0008】
【発明の効果】本発明は前記した構成になっており前記
した作用を奏するものであるから、酸化剤及び還元剤が
不要であると共に反応中で過酸化物を生じることがない
ので、工業化適応性の高いミントラクトンの製造方法を
提供することができる。
した作用を奏するものであるから、酸化剤及び還元剤が
不要であると共に反応中で過酸化物を生じることがない
ので、工業化適応性の高いミントラクトンの製造方法を
提供することができる。
【0009】
【実施例】 中間生成物の製造工程:攪拌機,温度計及び還流冷却器
を備えたフラスコに出発原料であるメントフラン15.
0g(0.1モル),エーテル50ml,及び氷酢酸1
50mlを入れて外部より冷却し、液温が4〜5℃にな
るようにした。この温度を保ちながら、四酢酸鉛44.
3g(0.1モル)を加え、その後室温で6時間攪拌を
続けた。攪拌後、反応混合物を水500mlに注ぎ、エ
ーテル200mlで抽出した。次でエーテル層を飽和食
塩水300ml及び5%炭酸ナトリウム水溶液200m
lで洗浄した後、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥し、
エーテルを留去した。残油を減圧蒸留して109〜11
0℃/3mmHgの留分を得た後、シリカゲル(ワコー
ゲルC−200)を充填したカラムクロマトゲラフィー
(ヘキサン:ベンザン=6:4)により3,6−ジメチ
ル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフリル=アセ
テート(中間生成物)を分離した。このときの中間生成
物の収量は8.5gでその収率は41%であった。
を備えたフラスコに出発原料であるメントフラン15.
0g(0.1モル),エーテル50ml,及び氷酢酸1
50mlを入れて外部より冷却し、液温が4〜5℃にな
るようにした。この温度を保ちながら、四酢酸鉛44.
3g(0.1モル)を加え、その後室温で6時間攪拌を
続けた。攪拌後、反応混合物を水500mlに注ぎ、エ
ーテル200mlで抽出した。次でエーテル層を飽和食
塩水300ml及び5%炭酸ナトリウム水溶液200m
lで洗浄した後、硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥し、
エーテルを留去した。残油を減圧蒸留して109〜11
0℃/3mmHgの留分を得た後、シリカゲル(ワコー
ゲルC−200)を充填したカラムクロマトゲラフィー
(ヘキサン:ベンザン=6:4)により3,6−ジメチ
ル−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾフリル=アセ
テート(中間生成物)を分離した。このときの中間生成
物の収量は8.5gでその収率は41%であった。
【0010】加水分解工程:攪拌機,還流冷却器を備え
たフラスコに中間生成物10.4g(0.05モル)及
び15%炭酸ナトリウム水溶液100mlを入れ、3時
間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却してからエ
ーテルで抽出し、エーテル層は飽和食塩水で洗浄した後
硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。次でエーテルを
留去し、残油を減圧蒸留してミントラクトン及びイソミ
ントラクトンの混合物(bp131〜133℃/3mm
Hg)を得た。このときの混合物の収量は7.4gで、
その収率は89%であった。この混合物の分析値は市販
の標品と一致したことによって、混合物はミントラクト
ン:イソミントラク=9:1の混合物であることを確認
した。
たフラスコに中間生成物10.4g(0.05モル)及
び15%炭酸ナトリウム水溶液100mlを入れ、3時
間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却してからエ
ーテルで抽出し、エーテル層は飽和食塩水で洗浄した後
硫酸ナトリウム(無水物)で乾燥した。次でエーテルを
留去し、残油を減圧蒸留してミントラクトン及びイソミ
ントラクトンの混合物(bp131〜133℃/3mm
Hg)を得た。このときの混合物の収量は7.4gで、
その収率は89%であった。この混合物の分析値は市販
の標品と一致したことによって、混合物はミントラクト
ン:イソミントラク=9:1の混合物であることを確認
した。
Claims (1)
- 【請求項1】 メントフランと四酢酸鉛とを酢酸とエー
テルとの混合溶媒中で反応させ、次でこの反応生成物を
加水分解することを特徴とするミントラクトンの製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11838592A JPH05286961A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | ミントラクトンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11838592A JPH05286961A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | ミントラクトンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05286961A true JPH05286961A (ja) | 1993-11-02 |
Family
ID=14735384
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11838592A Pending JPH05286961A (ja) | 1992-04-10 | 1992-04-10 | ミントラクトンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05286961A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002034737A1 (de) * | 2000-10-25 | 2002-05-02 | Haarmann & Reimer Gmbh | Verfahren zur herstellung von mintlacton |
JP2003505556A (ja) * | 1999-07-22 | 2003-02-12 | フイルメニツヒ ソシエテ アノニム | γ−不飽和β−ラクトンの製法およびその芳香族香料成分としての使用 |
-
1992
- 1992-04-10 JP JP11838592A patent/JPH05286961A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003505556A (ja) * | 1999-07-22 | 2003-02-12 | フイルメニツヒ ソシエテ アノニム | γ−不飽和β−ラクトンの製法およびその芳香族香料成分としての使用 |
WO2002034737A1 (de) * | 2000-10-25 | 2002-05-02 | Haarmann & Reimer Gmbh | Verfahren zur herstellung von mintlacton |
US6512126B2 (en) | 2000-10-25 | 2003-01-28 | Haarmann & Reimer Gmbh | Process for preparing mint lactone |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS5912644B2 (ja) | 7,8−ジヒドロキシ−1−パラメンテンの製造方法 | |
JPH05286961A (ja) | ミントラクトンの製造方法 | |
JPH07505405A (ja) | スクラレオリドの製法 | |
JPS6024781B2 (ja) | シス−2−ヒドロキシ−2−フエニル−r−1−シクロヘキサンカルボン酸の製造法 | |
JPS5926608B2 (ja) | β↓−サンタロ−ル,β↓−サンタレン,ジヒドロ↓−β↓−サンタロ−ル及び関連化合物の製造方法 | |
JPS6140230B2 (ja) | ||
JP3918120B2 (ja) | 3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−4−オリドの製造方法 | |
JPH0892150A (ja) | 5(e),8(z),11(z)−テトラデカトリエン−2−オンの製造方法 | |
US4234741A (en) | Process for the preparation of γ, δ-unsaturated esters and acids | |
JP2622747B2 (ja) | シス―7―デセン―4―オリドの製造方法 | |
JP3946363B2 (ja) | カロテノイド類およびその製造方法 | |
JPS61282343A (ja) | シス−2−アルキル−3−アルコキシカルボニルメチルシクロペンタノンの製法 | |
JPS63119480A (ja) | γ−ジヤスモラクトンの製法 | |
JPS58170726A (ja) | メタアクロレンアセタ−ルを原料とするジヒドロタゲトンの製造法 | |
JP2002212149A (ja) | フッ化テトラアルキルアンモニウムの製造方法、およびそれを用いたβ−ヒドロキシケトンの製造方法 | |
JPS6348269B2 (ja) | ||
JPH0687844A (ja) | γ−ジャスモラクトンの製造方法 | |
JPH0259563A (ja) | γ−ジャスモラクトンの製造法 | |
JPH03184935A (ja) | 大環状α,β―不飽和ケトンの製造方法 | |
JPH0363247A (ja) | 2―アルキル―3―アルコキシカルボニルメチルシクロペンタノンの製造法 | |
JPS5914014B2 (ja) | ハイドロキノン誘導体の製法 | |
JPH0530834B2 (ja) | ||
JPS6154772B2 (ja) | ||
JPH04154775A (ja) | トランス3,4―二置換γ―ラクトン化合物類の製造方法 | |
FR2487338A1 (fr) | Procede perfectionne de preparation du (methoxy-2 ethyl)-4 phenol |