JPH05286857A - インドメタシン外用剤 - Google Patents

インドメタシン外用剤

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JPH05286857A
JPH05286857A JP12661092A JP12661092A JPH05286857A JP H05286857 A JPH05286857 A JP H05286857A JP 12661092 A JP12661092 A JP 12661092A JP 12661092 A JP12661092 A JP 12661092A JP H05286857 A JPH05286857 A JP H05286857A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 どのような剤型にも対応でき、完全に溶解し
た状態のインドメタシンを含有する安定なインドメタシ
ン外用剤を提供することを目的とする。 【構成】 インドメタシンと、重量比でインドメタシン
の0.1倍以上の親油性アミンと、親油性アミンの存在
下にインドメタシンを溶解する油性溶剤とを含む外用剤
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は有効成分としてインド
メタシンを含有する外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】インドメタシンは、強力でしかも安全性
の高い消炎鎮痛剤として知られている。しかし、このイ
ンドメタシンは水にも一般の油性溶剤にも溶け難い。こ
のため、主として薬効成分の皮膚からの吸収を意図する
外用剤の領域においては、インドメタシンが基剤中に溶
解した状態で施用できるようにするため、製剤化に当
り、高濃度のエタノールを加えて溶解するなどの方法が
行なわれてきた。
【0003】しかしながら、外用剤である軟膏剤、貼付
剤等では、処方中にエタノールを配合しても、製造工程
中でエタノールは揮散してしまい、その揮散を防止する
ことは困難である。また、外用液剤、エアゾール剤のよ
うに大量のエタノールを配合することが可能な剤型の外
用剤の場合においても、保存中はインドメタシンは安定
に溶解しているが、皮膚面に適用すると、エタノールは
直ちに蒸発し、その蒸発後にはインドメタシンの結晶が
析出し、大部分は落屑となって皮膚表面から剥落する
か、こすれて衣服に付着してしまい、薬効の発現に至ら
ない結果に終る。また、インドメタシンを水溶性アルカ
リで中和して塩にすれば水に溶解するが、安定性が悪く
なる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点を
解決するために、従来、更に種々の方法が提案されてい
る。しかし、これらの方法は、濃厚エタノールを使用す
る場合を別とすれば、いずれも油性溶剤と界面活性剤と
少量のエタノールとのきわどいバランスの上にインドメ
タシンを辛うじて溶解しており、どちらかと言えば既存
技術を寄せ集めて経験と勘による試行錯誤の結果たどり
ついたという色合いが濃く、有効成分たるインドメタシ
ンの溶解性、吸収性及び安定性あるいは製造の容易性等
の点で充分満足できるものは現われていない。
【0005】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的は、インドメタシンが均質に溶解した
状態で含有され、安定で、長期間変質せず、また製造の
容易なインドメタシン外用剤を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段および作用】この発明は、
前記目的を達成するため、インドメタシンと、重量比で
インドメタシンの0.1倍以上の親油性アミンと、親油
性アミンの存在下にインドメタシンを溶解する油性溶剤
とを、外用剤中に混合して含有させたことにある。
【0007】本発明者等は、インドメタシンが酸性基を
有しており、ナトリウム、エタノールアミン等の水溶性
塩基と塩形成を行って水に可溶となることに着目し、水
溶性塩基の代りに親油性の塩基を添加し、これと付加さ
せることによってインドメタシンを油性溶剤中に溶解
し、このインドメタシンを含む油性溶液を種々の外用剤
の基剤に混合して均一に分散することにより、広範囲に
わたる各種剤型の外用剤を調製することに成功し、この
発明を完成した。
【0008】この発明においては、インドメタシン及び
親油性アミンと油性溶剤との混合比、あるいはインドメ
タシンを溶解する油性溶液と外用剤基剤との混合比を変
えることによって、所望する含量のインドメタシンが溶
解した各種剤型の外用剤を自由に設計することができ
る。
【0009】この発明において、インドメタシンは親油
性アミン及び油性溶剤と共に配合され、油性溶液に溶解
した状態で外用剤中に含有される。このインドメタシン
の含有量は、患者の種類、症状、当該外用剤の適用され
る患部の部位等に応じ適宜選択することができるが、実
用上必要かつ充分な薬効を得るための量としては、重量
規準で外用剤(支持体、容器等を含まない薬剤)全量の
0.1〜10%であるのが好ましい。
【0010】前記親油性アミンは、炭素数が6〜36の
脂肪属第一級、第二級又は第三級アミンをいい、この発
明においてはその1種又は2種以上を用いることができ
る。このような親油性アミンとしては、例えば、オクチ
ルアミン、ラウリルアミン、オレイルアミン、N−メチ
ルオクチルアミン、N,N−ジメチルステアリルアミ
ン、トリラウリルアミン等があり、これらは側鎖を有し
ていてもよい。また親油性である限り、他の官能基を有
するものも含まれる。
【0011】インドメタシンと親油性アミンを油性溶剤
に添加すると、インドメタシンは親油性アミンと結び付
いて油性溶剤中に溶解する。この場合、インドメタシン
を確実に溶解させるために、親油性アミンは重量比でイ
ンドメタシンの0.1倍以上、好ましくは0.2〜5倍
を添加する。用いるアミンの分子量にもよるが、0.1
倍未満であると、少量のエタノールを添加するなど他の
手段を併用してもインドメタシンが完全に溶解しないお
それがある。
【0012】さらに、この発明において油性溶剤とは、
それ自身はインドメタシンを溶解する必要はないが、親
油性アミンを加えることによって、インドメタシンに対
する溶解度が大きく上昇するような液体で、具体的に
は、例えば次のようなものが挙げられる。
【0013】(1)ラウリルアルコール、ジメチルオク
タノール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコ
ール、2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノ
ール等の高級アルコール。 (2)リモネン、ピネン、テルピネオール、メントン、
カルヴォン、酢酸メンチル等のテルペン化合物及びそれ
らの天然の混合体であるレモン油、ハッカ油、ユーカリ
油等の精油類。
【0014】(3)ミリスチン酸イソプロピル、オレイ
ン酸エチル、ジオレイン酸プロピレングリコール等の高
級脂肪酸エステル及びエステル型のノニオン系界面活性
剤、並びに天然油脂。 (4)ブチルセロソルブ等のエーテル化合物、エーテル
型のノニオン系界面活性剤等。
【0015】これらの油性溶剤は、一般に常温では水と
全面的には混和しないが、たとえ混和するものであって
も、系中に水が加わることによってそれまで溶解してい
たインドメタシンを析出させることがなければ、この発
明の油性溶剤として用いることができる。また、ブチル
セロソルブのように、水相中に微少量の塩類を添加する
ことによって、容易に水相から分離するものも含まれ
る。
【0016】油性溶剤は、さらに、前記した親油性アミ
ンであることもできる。すなわち、親油性アミンをイン
ドメタシンの溶解に必要な量を超えて配合すると、過剰
の親油性アミンは、それ自体が油性溶剤となる。従っ
て、この場合には、別の油性溶剤の配合が不必要とな
り、又はその配合量を減ずることができる。
【0017】油性溶剤は、親油性アミンの存在下にイン
ドメタシンを溶解することができる量を配合する。この
量は、インドメタシンと親油性アミンの分子量比、外用
剤の剤型等により左右されるが、一般的には重量比でイ
ンドメタシンの配合量の0.2〜100倍が適当であ
る。
【0018】この発明においては、配合されたインドメ
タシンは親油性アミンと結びつき油性溶剤に溶解して外
用剤中に含有される。つまり、インドメタシンは、結晶
状態ではなく油性溶液に溶解した状態で外用剤中に分散
しており、その結果、容易かつ確実に皮膚のバリヤ層を
通過して吸収されることになる。しかも、インドメタシ
ンが溶解している溶液は油性溶液であるので、水性溶液
に比し、インドメタシンの安定性がよい。
【0019】また、この発明の外用剤ではインドメタシ
ンを溶解するためにエタノールを配合することを必要と
しないため、エタノールの配合が困難な軟膏剤、坐剤、
貼付剤等では勿論のこと、一般の外用液剤、エアゾール
剤等においてエタノールを配合する場合も、その配合量
を、インドメタシン可溶化上の必要に伴う物理的制約か
ら離れて、もっぱら皮膚吸収性、使用感等の薬剤学的見
地からのみ決定するすることができる。
【0020】この発明の外用剤では、インドメタシン、
親油性アミン及び油性溶剤のほかに、さらに外用剤の剤
型等に対応して、経皮吸収促進剤、界面活性剤、保湿
剤、緩衝剤、増粘剤、保存剤、安定剤、その他一般的に
基剤成分として用いられているもの又は用い得るものを
任意に選択して配合することができる。
【0021】例えば、外用剤としてのパップ剤では、グ
リセリン、プロピレングリコール等の多価アルコール、
ゼラチン等の天然高分子、カルボキシビニルポリマー等
の合成高分子、ポリブデン等の粘着性付与剤、カオリン
等の保形剤、その他防腐剤、ゲル化剤等を基剤成分とし
て用いることが多いが、この発明でもこれらの公知の成
分を用いることができ、また必要に応じて、インドメタ
シン以外の有効成分を添加することもできる。
【0022】この発明の外用剤を調製する方法は特に限
定されず、例えばインドメタシンと親油性アミンを予め
油性溶剤中に溶解してから、この油性溶液を外用剤の基
剤中に添加してもよく、またインドメタシンと親油性ア
ミンと油性溶剤とをそれぞれ別個に基剤中に投入して、
投入後インドメタシンが親油性アミンと共に油性溶剤に
溶解するようにしてもよい。
【0023】あるいは、軟膏剤のような剤型の外用剤の
場合には、熱時液化するが室温では固化して適度な粘稠
度をもつ油性溶剤を用い、この油性溶剤中に温時、イン
ドメタシンと親油性アミンを加えて溶解することによ
り、他の基剤成分を用いないで調製することもできる。
【0024】また、この発明の外用剤の剤型は、例えば
外用液剤、エアゾール剤、軟膏剤、坐剤及び含水パップ
剤、プラスター剤のような貼付剤等どのような剤型のも
のであってもよい。そして、いずれの剤型も、その剤型
とするための方法は公知の方法を用いることができる。
【0025】すなわち、外用液剤の場合は、界面活性剤
の使い方いかんによって乳液タイプのものから透明な可
溶化タイプのものまで調製でき、エアゾール剤は基剤の
組成成分を適宜選択することにより飛散型のものからム
ース型のものまで調製することができる。
【0026】軟膏剤の場合は、インドメタシンと親油性
アミンを油性溶剤に溶解した油性溶液を、例えば他の油
性基剤中に練り込むことによって油性軟膏とすることが
できるが、適当量の水を加え、かつ界面活性剤を巧妙に
使えばO/W型あるいはW/O型の軟膏剤を調製するこ
ともできる。また、坐剤は軟膏剤の延長線上にあるもの
として、基剤の硬さをやや硬めとし、その融点を体温に
よって溶解するように調節すればよい。
【0027】さらに、貼付剤としては、例えばインドメ
タシンの溶解した前記油性溶液を含水パップ剤の基剤と
混練することによって、含水パップ剤を調製することが
できる。また、ゴム又はプラスチック系の基剤と混練す
ることによってプラスター剤等を調製することができ
る。
【0028】
【実施例】次に実施例を述べるが、この発明は実施例に
限定されるものではなく、採用する親油性アミンの安全
性、油性溶剤の経皮吸収促進効果等をも考慮しながら、
各剤型に応じた広範な組合せを可能とするものである。
【0029】[実施例1]D−リモネン28g中にN、
N−ジメチルステアリルアミン12g、インドメタシン
10gを溶かし、透明な油性溶液とする。別に、プロピ
レングリコール20g、ニッコールBC20TX6g、
ニッコールSO−10 14g、エタノール50g、水
860gを混合して外用液剤の基剤を調製し、この基剤
中に上記インドメタシンを溶かした油性溶液をホモジナ
イザーで激しく撹拌しながら加えた後、塗布用スポンジ
付きプラスチック容器に100mlずつ分注して、イン
ドメタシン外用液剤を得る。
【0030】[実施例2]ハッカ油35.3g中にトリ
ラウリルアミン14.7g、インドメタシン10gを溶
かし、透明な油性溶液とする。この油性溶液に、ニッコ
ールHCO−60を40g加え、さらにホモジナイザー
で激しく撹拌しながら水900gを少量ずつ加えてゆ
き、エアゾール原液とする。上記エアゾール原液40g
をエアゾール用アルミ缶に入れ、ジメチルエーテル30
%、n−ブタン70%から成る噴射剤160gを圧入
し、噴射ノズルを装置し、密封して外用剤としてのエア
ゾール剤を得る。
【0031】[実施例3]オクチルアミン30g、イン
ドメタシン10gを、白色ワセリン400g、セタノー
ル100g、サラシミツロウ50g、セスキオレイン酸
ソルビタン50g、ラウロマクロゴール5g及び水適量
と共に混合して、全量を1000gとし、75℃に加
温、融解して攪拌する。撹拌を続けながら室温まで冷却
し、適当な大きさの瓶又はチューブに分注して軟膏剤を
得る。(この実施例は、過剰のオクチルアミン自身を油
性溶剤として用いた例である。)
【0032】[実施例4]オレイルアルコール46.5
g、N、N−ジメチルステアリルアミン28.5g、イ
ンドメタシン25gをソルビタン脂肪酸エステル50
g、グリセリン脂肪酸エステル850gと共に混合し、
70℃に加温融解し攪拌したのち、熱時、砲弾型の型枠
中に分注し、外部から冷却して、外用剤としての坐剤を
得る。
【0033】[実施例5]オクチルドデカノール70.
2g中にモノラウリルアミン7.8g、インドメタシン
5gを溶かし、透明な油性溶液とする。別に、ゼラチン
50g、ポリアクリル酸ナトリウム15g、乾燥水酸化
アルミニウムゲル3g、グリセリン200g、ポリソル
ベート80 10g、モノステアリン酸ソルビタン5
g、酸化チタン5g、カオリン100g及び適量の乳酸
ならびに適量の水を60℃で混練し、pH6.0のパッ
プ剤基剤を調製する。
【0034】上記基剤中に、前記インドメタシンを溶か
した油性溶液を加え、60℃で均一に混練したのち、不
織布上に1000cm当り100gの割合で展延し、
膏体面をポリプロピレンフィルムで覆い、冷後14cm
×10cmの大きさに裁断し、これを5枚重ねてラミネ
ートフィルム製の袋に入れ、袋の口をヒートシールして
インドメタシン外用剤としてのパップ剤を得る。
【0035】[実施例6]ブチルセロソルブ38.4g
中にトリラウリルアミン6.6g、インドメタシン5g
を溶かし、透明な油性溶液とする。別に、エチレン酢ビ
共重合体500g、エステルガム350g、ニッコール
NP−2 75g、ニッコールBB−10 25gを混
合し、150℃で加温、混練し、プラスター剤の基剤を
調製する。
【0036】上記基剤中に、前記インドメタシンを溶か
した油性溶液を加え、120℃で均一に混練したのち、
熱時シリコン離型紙上に0.2mmの厚さに塗布し、そ
の上にポリエチレンフィルムを覆せ、冷後5cm×7c
mの大きさに裁断し、5枚重ねてアルミラミネートフィ
ルム製の袋に入れ、袋の口をヒートシールして、インド
メタシン外用剤としてのプラスター剤を得る。
【0037】実施例1〜5で得た各インドメタシン外用
剤について、製剤中に不溶のインドメタシンの結晶が存
在するかどうかを確認するため、それぞれ少量づつ取っ
て顕微鏡で観察した。比較のため、いずれも親油性アミ
ンを用いず、親油性アミンを加えないことによる減量分
は実施例1〜5の各製剤にそれぞれ用いた油性溶剤を追
加配合した以外は実施例1〜5と同様に調製した各剤型
の外用剤(但し、実施例3に対応する比較例3はオクチ
ルアミンを全く加えず、D−リモネンを加えて不足分を
補った外用剤)を用意し、これらを比較例1〜5とし、
比較例1〜5についても同様に顕微鏡観察を行った。観
察の結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】また、図1は実施例1の顕微鏡写真、図2
は比較例1の顕微鏡写真の各概要図で、1は不溶の結晶
である。表1及び図1ならびに図2から、比較例1〜5
ではいずれも相互に共通した形状の結晶が認められるの
に対し、実施例1〜5の各インドメタシン外用剤には結
晶の存在が認められないこと、従って実施例1〜5では
インドメタシンが完全に溶解していることがわかる。
【0040】念のため、顕微鏡観察により結晶の混在が
認められた比較例1〜5の各外用剤について、各製剤ご
とに、その結晶の存在を損はないように下記方法で結晶
を取り出し、精製したのちKBr法で赤外吸収スペクト
ルを測定した。同時に、日本薬局方インドメタシン標準
品についても、KBr法で赤外吸収スペクトルを測定
し、参考とした。
【0041】結晶の取出し方法: (1) 比較例1の外用液剤については、よく振り混ぜ
て、その液50mlを遠沈管にとり、3000RPMで
20分間遠心分離した。上澄液を捨て、沈殿を風乾した
のち25%エタノールから再結晶して精製した。
【0042】(2) 比較例2のエアゾール剤について
は、缶の上部に微細な孔をあけて噴射剤をおだやかに揮
散させた。残った原液を取り出し、よく振り混ぜたの
ち、その50mlを遠沈管にとり、その後は比較例1と
同様にして精製した。
【0043】(3) 比較例3の軟膏剤については、軟
膏剤50gをヘキサン100mlに溶解し、遠沈管に分
注して3000RPMで20分間遠心分離した。沈殿を
集め、風乾したのち25%エタノールから再結晶して精
製した。 (4) 比較例4の坐剤については、坐剤50gを45
℃の温水100ml中に入れて分散し、遠沈管に分注し
て3000RPMで20分間遠心分離した。沈殿を集
め、風乾したのち25%エタノールから再結晶して精製
した。
【0044】(5) 比較例5については、貼付剤の基
布面から膏体50gを掻き取り、水200ml中に入
れ、EDTAを0.5g加え、70℃で3時間加温し
た。冷後、液中に酢酸を加えてPH3.5としたのち、
遠沈管に分注して3000RPMで20分間遠心分離し
た。沈殿を集め、風乾したのち25%エタノールから再
結晶して精製した。
【0045】図3〜7は、それぞれ比較例1〜5から前
記のようにして取り出した結晶の赤外吸収スペクトルで
あり、また図8は日本薬局方インドメタシン標準品の赤
外吸収スペクトルである。図3〜7のスペクトルはいず
れも図8のスペクトルに合致している。このことから、
比較例1〜5の各外用剤にはインドメタシンが不溶解の
まま結晶として混在していることがわかる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、インドメタシンは完全に溶解した状態で製剤中に含
有されているので、その経皮吸収性が確実に保証され
る。また、インドメタシンが油性溶剤中に溶解している
ため安定性が良く、しかも製造上加熱工程のある軟膏
剤、貼付剤等の外用剤にも容易に適用できるうえ、さら
に例えばエアゾール剤等ではアルコールの含有量を減じ
冷涼感を増すことができるなどの効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の外用剤の顕微鏡写真の概要図。
【図2】比較例1の外用剤の顕微鏡写真の概要図。
【図3】比較例1の外用剤に存在した結晶の赤外吸収ス
ペクトル。
【図4】比較例2の外用剤に存在した結晶の赤外吸収ス
ペクトル。
【図5】比較例3の外用剤に存在した結晶の赤外吸収ス
ペクトル。
【図6】比較例4の外用剤に存在した結晶の赤外吸収ス
ペクトル。
【図7】比較例5の外用剤に存在した結晶の赤外吸収ス
ペクトル。
【図8】日本薬局方インドメタシン標準品の赤外吸収ス
ペクトル。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/08 W 7329−4C 9/12 L 7329−4C 9/70 364 7038−4C 31/045 AAH 8413−4C 47/18 G 7433−4C

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インドメタシンと、重量比でインドメタ
    シンの0.1倍以上の親油性アミンと、親油性アミンの
    存在下にインドメタシンを溶解する油性溶剤とを含有す
    ることを特徴とするインドメタシン外用剤。
  2. 【請求項2】 インドメタシンの含有量は、重量基準で
    外用剤全量の0.1〜10%であることを特徴とする請
    求項1記載のインドメタシン外用剤。
  3. 【請求項3】 親油性アミンは、炭素数6〜36の脂肪
    属第一級、第二級又は第三級アミンのうちの1種又は2
    種以上であることを特徴とする請求項1記載のインドメ
    タシン外用剤。
JP12661092A 1992-04-03 1992-04-03 インドメタシン外用剤 Expired - Lifetime JP3296589B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190049529A (ko) 2017-10-30 2019-05-09 코와 가부시키가이샤 조성물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20190049529A (ko) 2017-10-30 2019-05-09 코와 가부시키가이샤 조성물

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