JPH0528341U - エア−抜きバツグ付血液バツグおよび エア−充填血液バツグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルタ−を通して採血された血液を分離す
る場合に用いる血液バッグの改良に関するものである。 【構成】 フィルタ−１２（１２ａ）の下流に分岐管３
ａと血液成分分離用バッグ４、５が配置され、前記分岐
管３ａに連結管２ａを介してエア−抜きバッグ６を接続
した。また前記エア−抜きバッグ６を接続するかわりに
血液成分分離用バッグ４（５）に５ｃｃから２０ｃｃの
エア−を充填した。 【効果】 血液成分分離用バッグ４内にたまった作業
の妨げとなるエア−を容易にエア−抜きバッグ６内に移
すことができる。高圧蒸気滅菌処理を施しても、蒸気
（エア−）がエア−抜きバッグ６からフィルタ−１２
（１２ａ）内に吸収されるので、フィルタ−１２（１２
ａ）は常温に戻っても内部は陰圧にならず、連結管、輸
血口、接続管は潰れることはない。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、フィルタ−を通して採血された血液を分離する場合に用いる血液バ ッグの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術および考案が解決しようとする課題】

図４は現在使用されている血液バッグ１５の一部概略図で、接続管２１ａ（２ １ｂ）を装着したフィルタ−２２の下流に連結管２２ａ（２２ｂ）を介して接続 された血液成分分離用バッグ２４、２５が配置されている。採血された血液はフ ィルタ−２２で各血液成分に分離されるが、フィルタ−２２内のエア−が血液成 分分離用バッグ２４に溜まってしまい、これらの余分なエア−をぬくことができ なかった。

【０００３】 また血液バッグ１５は高圧蒸気滅菌処理を施すと、フィルタ−２２は一時的に 熱膨張し、常温で元の形状に戻るときに内部が陰圧になるので、連結管２２ａ、 輸血口２７、接続管２８は内側に吸い込まれて潰れてしまうことがあった。この ため血液成分の移送ができないので血液の分離に使用できない場合があった。そ こで、本考案者は以上の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果次の考案に 到達した。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

図１は本考案の血液バッグ１の概略図である。血液バッグ１は、採血針９と、 採血用バッグ１０と、フィルタ−１２と、血液成分分離用バッグ４と、血液成分 分離用バッグ５と、これらを接続する連結管２ａ（２ｂ、２ｃ、２ｄ、）と、分 岐管３ａ（３ｂ）から構成される。

【０００５】 採血用バッグ１０の下流に連結管２ａと分岐管３ｂが配置され、前記分岐管３ ｂに連結管２ｄを介して採血針９が接続され、前記分岐管３ｂの下流に接続管１ ａ（１ｂ）を装着したフィルタ−１２［不織布フィルタ−（直径１．０から５０ μｍの繊維、重さ２から５ｇ）］が配置されている。１１は連通ピ−スである。

【０００６】 前記フィルタ−１２の下流に分岐管３ａとこれに連結管２ａ、２ｂを介して接 続される血液成分分離用バッグ４と血液成分分離用バッグ５が配置され、前記分 岐管３ａには連結管２ｃを介してエア−抜きバッグ６が接続されている。血液成 分分離用バッグ４（血液成分分離用バッグ５、エア−抜きバッグ６）の上端には 、輸血口７と接続管８が形成されている。また前記エア−抜きバッグ６は蒸気透 過性の良好なシ−ト材料から構成されている。

【０００７】 次に本考案の血液バッグの使用方法について説明する。採血針９より連結管２ ｄを経て血液を採血用バッグ１０に収納し、採血用バッグ１０をハンガ−に吊り 下げて落差によりフィルタ−１２を通過させる。白血球、血小板はフィルタ−１ ２に補足され、血漿成分、赤血球成分は連結管２ａ、分岐管３ａを経て血液成分 分離用バッグ４に収納される。

【０００８】 前記フィルタ−１２内のエア−は、一時的に血液成分分離用バッグ４内に導入 されるが、血液成分分離用バッグ４に外圧を加え前記エア−を連結管２ａ、分岐 管３ａ、連結管２ｃを経てエア−抜きバッグ６内に追い出すことができる。続い て連結管２ｃをクランプ、シ−ルして切断する。余分なエア−を抜いた血液成分 分離用バッグ４を遠心分離処理し、赤血球成分と血漿成分を分離して上澄みの血 漿成分を連結管２ｂを経て血液成分分離用バッグ５に収納する。

【０００９】 図２は本考案のその他の実施例で、図１の血液バッグ１のフィルタ−１２に代 えてフィルタ−１２ａ（中空糸型フィルタ−（内径１００〜１５０μｍ、膜厚３ ０〜１５０μｍ）を配置した血液バッグ１Ａである。血液バッグ１Ａは、フィル タ−１２ａで、血漿成分を濾過し赤血球成分を血液成分分離用バッグ４内に収納 するものである。その他の構成部品および使用方法は図１の血液バッグ１と実質 的に同一であるから省略する。

【００１０】 図３は本考案のその他の実施例で、フィルタ−１２（１２ａ）の下流に連結管 ２ａを介して接続される血液成分分離用バッグ４（５）内に５ｃｃから２０ｃｃ のエア−を充填した血液バッグ１Ｂである。血液バッグ１Ｂは、高圧蒸気滅菌処 理を施しても、血液成分分離用バッグ４（５）内に充填したエア−がフィルタ− １２（１２ａ）内に吸収されるので、フィルタ−１２（１２ａ）は常温に戻って も内部は陰圧にならず、連結管、輸血口、接続管の潰れを防止することができる 。その他の構成部品および使用方法は図１の血液バッグ１と実質的に同一である から省略する。

【００１１】

【考案の作用効果】

以上説明したように本考案では、血液バッグ１（１Ａ）は、血液成分分離用 バッグ４内の作業の妨げとなるエア−を簡単にエア−抜きバッグ６へ移すことが でき、エア−抜きバッグ６を分岐管３ａよりシ−ル切断してから、遠心分離処理 をすることができる。

【００１２】 血液バッグ１（１Ａ）は、高圧蒸気滅菌処理を施しても、蒸気（エア−）が エア−抜きバッグ６（蒸気透過性の良好なシ−ト材料から構成されている）から フィルタ−１２（１２ａ）内に吸収されるので、フィルタ−１２（１２ａ）は常 温に戻っても内部は陰圧にならず、連結管、輸血口、接続管は潰れることはない 。

【００１３】 血液バッグ１Ｂは、高圧蒸気滅菌処理を施しても、血液成分分離用バッグ４ （５）内に充填したエア−がフィルタ−１２（１２ａ）内に吸収されるので、フ ィルタ−１２（１２ａ）は常温に戻っても内部は陰圧にならず、連結管、輸血口 、接続管は潰れることはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の血液バッグの概略図

【図２】本考案のその他の実施例の血液バッグの概略図

【図３】本考案のその他の実施例の血液バッグの概略図

【図４】従来の血液バッグの一部拡大図

【符合の説明】

１ 血液バッグ １ａ 接続管 １ｂ 接続管 ２ａ 連結管 ２ｂ 連結管 ２ｃ 連結管 ２ｄ 連結管 ３ａ 分岐管 ３ｂ 分岐管 ４ 血液成分分離用バッグ ５ 血液成分分離用バッグ ６ エア−抜きバッグ ７ 輸血口 ８ 接続管 ９ 採血針 １０ 採血用バッグ １２ フィルタ− １２ａ フィルタ−

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 採血用バッグ１０の下流に連結管２ａと
   分岐管３ｂが配置され、前記分岐管３ｂに連結管２ｄを
   介して採血針９が接続され、前記分岐管３ｂの下流に接
   続管１ａ（１ｂ）を装着したフィルタ−１２（１２ａ）
   が配置され、前記フィルタ−１２（１２ａ）の下流に分
   岐管３ａとこれに連結管２ａ、２ｂを介して接続される
   血液成分分離用バッグ４、５が配置され、前記分岐管３
   ａに連結管２ａを介してエア−抜きバッグ６を接続した
   ことを特徴とするエア−抜きバッグ付血液バッグ１（１
   Ａ）（以下「血液バッグ１（１Ａ）」）。
2. 【請求項２】 採血用バッグ１０の下流に連結管２ａと
   分岐管３ｂが配置され、前記分岐管３ｂに連結管２ｄを
   介して採血針９が接続され、前記分岐管３ｂの下流に接
   続管１ａ（１ｂ）を装着したフィルタ−１２（１２ａ）
   が配置され、前記フィルタ−１２（１２ａ）の下流に連
   結管２ａを介して接続される血液成分分離用バッグ４、
   ５が配置され、該血液成分分離用バッグ４（５）に５ｃ
   ｃから２０ｃｃのエア−を充填したことを特徴とするエ
   ア−充填血液バッグ１Ｂ（以下「血液バッグ１Ｂ」）。