JPH0528217Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、キヤツプに係る。

「従来の技術と考案が解決しようとする課題」 容器体口頸部嵌合用のキヤツプ本体と、該キヤ
ツプ本体後部に枢着させた、キヤツプ本体上面開
閉用の蓋体と、該蓋体を開方向へ付勢するばねと
からなり、該ばねの弾性復元力を利用して蓋体を
開蓋させるよう形成したキヤツプが広く知られて
おり、例えば、実開昭60−90153号公報記載のキ
ヤツプは、キヤツプ本体の周壁前部に上面および
前面開口の凹部を形成すると共に、該凹部の前向
き壁前面に付設した係合突起の下面に、蓋体前部
から凹部内へ垂設したフツク板を係合させ、ま
た、上記凹部内へフツク板押上げ用の押ボタンを
枢着させている。

上記従来キヤツプは、キヤツプ本体、蓋体と別
個に押ボタンを成形し、かつ、これをキヤツプ本
体に組付けねばならないので、製作がやや面倒と
なつた。

本案は、開閉蓋前部から垂設する係合板の下部
に押ボタンを、係合板の一部として一体的に成形
することで、容易に製作できるようにした。

「課題を解決するための手段」 頂壁４の中央部に注出孔８を、かつ頂壁４前部
寄りに窓９を、それぞれ穿設し、また、容器体口
頸部嵌合用の内周壁５外囲に外周壁６を設け、該
外周壁の前部壁に係合孔７を穿設したキヤツプ本
体３と、下面中央部から前記注出孔８に嵌合する
栓１７を、かつ前部寄りから前記窓９を通して出
入自在に係合板１４をそれぞれ垂設し、後端部を
軸板１３で枢着して前記キヤツプ本体３上面部に
配設された開閉蓋１２と、該開閉蓋を常時開方向
に付勢する駆動ばね１８とからなり、前記係合板
１４下部に下向きＣ字形の割り溝１５を設けて、
該割り溝が囲む係合板部分から前方へ突設する押
ボタン１６を前記係合孔７内へ嵌入させ、かつ、
前記割り溝１５下端間の係合板部分を、該部を弾
性屈曲させることで押ボタン１６が前記係合孔７
内から離脱可能な弾性支持部１４ａとした。

「作用」 開閉蓋１２を開蓋する場合は、容器体１の胴部
２を片手で握り持ちし、この手の例えば親指で押
ボタン１６前面を後方へ押込む。すると、該押ボ
タンが係合孔７内から離脱し、開閉蓋１２が駆動
ばね１８の復元力で開蓋する。該状態から、開閉
蓋１２を前下方へ回動させると、係合板１４およ
び押ボタン１６が窓９を通つてキヤツプ本体３前
部内へ挿入され、かつ押ボタン１６が係合孔７内
へ嵌入されて、閉蓋状態が維持される。

「実施例」 １は本案キヤツプを装着した容器体であり、該
容器体は、角筒形の胴部２上端から図示しない口
頸部を起立している。

本案キヤツプは、キヤツプ本体３、開閉蓋１２
および駆動ばね１８からなる。

キヤツプ本体３は、頂壁４の下面中央部および
周縁からそれぞれ垂設した容器体口頸部嵌合用の
内周壁５および角筒形の外周壁６を有し、該外周
壁の前部に係合孔７を、また上記内周壁５上端が
囲む頂壁部分に注出孔８を、更に、頂壁４前部に
角形の窓９を、それぞれ穿設し、また、外周壁６
後部に上面および後面開口の軸受け用凹部１０を
形成している。

開閉蓋１２は浅い角形の伏せ皿状の形状であつ
て、後端部から垂設した軸板１３を有し、該軸板
を既述軸受け凹部１０内へ嵌合させ、かつ、該軸
受け凹部の左右両側壁へピン１３ａにより枢着さ
せている。また、開閉蓋１２の前部から既述窓９
を通して係合板１４を出入自在に垂設し、該係合
板下部に下向きＣ字形の割り溝１５を設けて、該
割り溝が囲む係合板部分から前方へ突設する押ボ
タン１６を既述係合孔７内へ嵌入させ、かつ上記
割り溝１５下端間の係合板部分を、該部を弾性屈
曲させることで押ボタン１６が既述係合孔７内か
ら離脱可能な弾性支持部１４ａとしている。１７
は既述注出孔８内へ水密に嵌合させた栓を示す。

駆動ばね１８は、周知のヒゲ付きばねであつ
て、コイル状のばね体１８ａを既述ピン１３ａに
巻着させ、ばね体１８ａ一端の第１ヒゲ１８ｂを
キヤツプ本体３の一部に、かつ、ばね体１８ａ他
端の第２ヒゲ１８ｃを開閉蓋１２の一部に、それ
ぞれ掛けて、開閉蓋１２を常時開方向へ付勢し、
ばね体１８ａの復元力が開閉蓋１２に対して開蓋
力として作用するよう形成している。

尚、上記各部材は駆動ばね１８を除き合成樹脂
材で成形する。

「考案の効果」 本案は上記構成とするものであり、係合板１４
下部から押ボタン１６を突設したから、該押ボタ
ンを開閉蓋１２の一部として一体的に成形するこ
とができ、よつて、製作が容易となつて廉価とな
り、また、係合板１４下部に下向きｃ字形の割り
溝１５を設け、該割り溝が囲む係合板部分を前方
へ突設して押ボタン１６とし、上記割り溝１５下
端間の係合板部分を弾性支持部１４ａとしたか
ら、押ボタン１６の幅に比して弾性支持部１４ａ
を狭く、従つて、押ボタン１６を後方へ押込みす
るのが容易となり、また、キヤツプ本体３外周壁
６前部の係合孔７内へ押ボタン１６を嵌合させた
から、該押ボタンを指先で押圧し係合孔７内から
押出すことが容易となり、よつて、開閉蓋１２を
容易に開蓋させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案キヤツプの一実施例の縦断面
図、第２図ａ，ｂは、同実施例の閉蓋時、開蓋時
の斜視図である。 １５……割り溝、１６……押ボタン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 頂壁４の中央部に注出孔８を、かつ頂壁４前部
   寄りに窓９を、それぞれ穿設し、また、容器体口
   頸部嵌合用の内周壁５外囲に外周壁６を設け、該
   外周壁の前部壁に係合孔７を穿設したキヤツプ本
   体３と、下面中央部から前記注出孔８に嵌合する
   栓１７を、かつ前部寄りから前記窓９を通して出
   入自在に係合板１４をそれぞれ垂設し、後端部を
   軸板１３で枢着して前記キヤツプ本体３上面部に
   配設された開閉蓋１２と、該開閉蓋を常時開方向
   に付勢する駆動ばね１８とからなり、前記係合板
   １４下部に下向きＣ字形の割り溝１５を設けて、
   該割り溝が囲む係合板部分から前方へ突設する押
   ボタン１６を前記係合孔７内へ嵌入させ、かつ、
   前記割り溝１５下端間の係合板部分を、該部を弾
   性屈曲させることで押ボタン１６が前記係合孔７
   内から離脱可能な弾性支持部１４ａとしたことを
   特徴とするキヤツプ。