JPH05279741A - 一方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

一方向性電磁鋼板の製造方法

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JPH05279741A JP3345083A JP34508391A JPH05279741A JP H05279741 A JPH05279741 A JP H05279741A JP 3345083 A JP3345083 A JP 3345083A JP 34508391 A JP34508391 A JP 34508391A JP H05279741 A JPH05279741 A JP H05279741A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 急冷凝固後、 700〜1300℃の温度域で直接熱
間圧延することにより、均一微細な析出分散相を有する
鋳片を得、磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板を製造す
る。 【構成】 重量でC:0.10%以下、Si: 2.5〜8.0 %
及び通常のインヒビター成分を含み、残余はFe及び不
可避的不純物よりなる溶鋼を、移動更新する冷却体表面
により急冷凝固せしめて 0.5〜3.5mm の厚みの薄鋳片と
なし、凝固完了から少なくとも1300℃までの温度域を1
℃/秒以上で急冷し、さらに 700〜1300℃の温度域で圧
下率1〜45%の熱間圧延を行い、 0.3〜3.0mm の厚みの
鋼帯を得、これを素材とし、析出熱処理を施すことな
く、最終圧延率50%以上の1回ないし中間焼鈍を含む2
回以上の圧延、脱炭焼鈍及び最終仕上焼鈍を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2.5〜8.0%のS
iを含む磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一方向性電磁鋼板はトランス等の電気機
器の鉄心材料として利用されており、磁気特性として励
磁特性と鉄損特性が良好でなくてはならない。しかも近
年、特にエネルギーロスの少ない低鉄損素材への市場要
求が強まっている。しかし、従来の製造方法では、熱
延、冷延、焼鈍などの複雑な工程処理が必要なため、製
造コストが非常に高いという問題がある。そこで最近、
電磁鋼の溶鋼を急冷凝固法で直接薄帯にする技術が開発
された。この方法によれば、溶鋼から直接成品または半
成品ができるので、製造コストを大幅に下げることが可
能である。
【0003】この急冷凝固法で一方向性電磁鋼板を製造
する方法は、インヒビターを活用するものが主流であ
る。たとえば、特開昭63−11619号公報には、S
i:2.5〜6.5%等を含有する溶湯を、冷却面が移
動更新する冷却体上に連続供給して急冷凝固し、0.7
〜2.0mm厚の鋳片を得、これに圧下率50%以上の冷
間圧延を施した後、焼鈍することからなる一方向性電磁
鋼板の製造方法が開示されている。
【0004】さらに、特公昭56−51216号公報及
び特公昭56−43295号公報では、いずれも溶鋼を
鋳型の中心部の凝固冷却速度が1℃/秒以上となるよう
に冷却し、凝固後も少なくとも600℃までを0.05
℃/秒以上で急冷することにより、硫化物、窒化物、炭
化物などの析出物を殆ど固溶させた鋳片を得、以降の工
程で析出処理することにより、微細分散させるようにし
ている。
【0005】また、特開昭56−158816号公報に
は、Si:4.5重量%以下等を含有する溶湯を連続鋳
造して3〜80mm厚の薄鋳片とした後、700℃を下廻
らぬ間に、圧下率50%以上の熱間圧延を終了し、1.
5〜3.5mm厚の熱間鋼帯にすることからなる一方向性
電磁鋼板の製造方法が開示されている。この特許文献に
よれば、前記熱間圧延を施さなければGoss核が不足
し、満足な二次再結晶つまり磁気特性が得られないとし
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の急冷凝
固法で一方向性電磁鋼板を製造する方法は、特開昭63
−11619号公報記載の発明では、冷間圧延を施すこ
とにより、焼鈍過程において微細な析出分散相を得るこ
とに主眼を置いているが、この製造方法では、鋼帯中全
域に均一微細な析出分散相を得ることは非常に困難で、
二次再結晶は非常に不安定であるという問題点がある。
【0007】さらに、特公昭56−51216号公報及
び特公昭56−43295号公報記載の発明では、後に
硫化物の析出処理のため再熱する必要があり、省エネル
ギーの観点からは不利になっている。さらに、上記公報
の記載には、二次冷却段階での適切な制御により微細な
硫化物を析出させた鋳片を得ることは非常に困難である
と述べている。
【0008】さらに、特開昭56−158816号公報
記載の発明では、集合組織の改善に着眼しているのみ
で、ゴス方位を得るため、薄鋳片に対して熱延圧下率5
0%以上が必要とされている。このように、二次再結晶
に必要なゴス方位を得るため、薄鋳片に対して熱延圧下
率50%以上が必要とされることは、圧延設備が巨大な
ものとなり、工業化が難しいという問題点がある。
【0009】本発明は、このような問題点を克服し、省
エネルギーの観点からも有利にするため、急冷凝固法に
おける凝固後の冷却の適正な制御に加え、適切な温度範
囲で低圧下率による加工を施して歪みを導入することに
より、鋳片中へ微細な硫化物を析出させ、析出処理工程
の省略を狙い、(110)〈001〉方位の集積度が高
く磁気特性の良好な一方向性電磁鋼板を得るための製造
方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では、上記目的を
達成すべく検討を重ねた結果、重量でC:0.10%以
下、Si:2.5〜8.0%ならびに通常のインヒビタ
ー成分を含み、残余はFe及び不可避的不純物よりなる
溶鋼を、移動更新する冷却体表面により急冷凝固せしめ
て0.5〜3.5mmの厚みの薄鋳片となし、凝固完了か
ら、少なくとも1300℃までの温度域を、1℃/秒以
上で急冷し、さらに、700〜1300℃の温度域で圧
下率1〜45%の熱間圧延により歪みを導入することに
より、析出物の微細析出処理を施すと、二次再結晶が安
定し磁気特性が改善されることを見出した。これは、1
00オングストロームオーダーの析出物が歪み誘起によ
り均一微細に析出するからである。さらに、これら析出
物の微細析出により、後の析出処理工程の省略を狙うこ
とも可能である。
【0011】以下に本発明を詳細に説明する。一方向性
電磁鋼板は、その製造工程の最終焼鈍中に二次再結晶を
充分に起こさせ、所謂ゴス集合組織を得ることにより製
造できる。このゴス集合組織を得るためには、一次再結
晶粒の成長粗大化を抑制し、(110)〈001〉方位
の再結晶粒のみを或る温度範囲で選択的に成長させる。
すなわち、二次再結晶させるような素地を作ってやるこ
とが必要である。そのためには、素材に微細な介在物が
一次再結晶粒の成長の抑制材(インヒビター)として、
均一に分散していなければならない。また、この時の最
適な析出サイズは100オングストロームオーダーであ
ると言われている。
【0012】このインヒビターの代表的なものとして硫
化物がある。特公昭56−43295号公報の記載によ
れば、硫化物は1500℃付近の凝固完了期及び120
0〜900℃付近の温度で析出すると言われている。ま
た、硫化物の溶体化域は1300〜1400℃であると
言われている。つまり、凝固期が徐冷された場合には、
凝固完了期に析出し、凝固期が極めて速く急冷された場
合には、硫化物は地に過飽和に固溶したまま低い温度に
到達する。さらに、900〜1200℃付近の温度に保
持されれば、硫化物は時間に伴って凝集粗大化し、この
温度域でも急冷されれば、硫化物が地に完全に固溶した
ままの状態が得られる。
【0013】従来での硫化物を活用した急冷凝固法で
は、前記特公昭56−51216号公報及び特公昭56
−43295号公報に開示されているように、凝固期を
極めて速く急冷して、引き続いて凝固後も急冷して60
0℃程度まで冷却し、硫化物が地に完全に固溶したまま
の鋳片を得、後の析出処理により100オングストロー
ムオーダーの硫化物を微細に析出させる方法がある。し
かし、本発明では上記方法における余分な析出処理工程
を省略するがため、硫化物の析出温度域にて、圧延を行
うことにより、加工歪みを導入して、100オングスト
ロームオーダーの硫化物を微細に歪み誘起析出させる方
法をとり、後の析出処理を省略する方法を採っている。
つまり、これまでに本発明者らは、鋳造後の薄鋳片の冷
却段階での最適な析出挙動を実験により明確にし、特に
加工歪みを付与することにより100オングストローム
オーダーの析出物が微細に析出することを突き止めた。
【0014】この理由としては、以下のことが考えられ
る。通常の凝固完了からの冷却では、ある程度の析出分
散相が得られるが、粒界では比較的多く析出し易く、粒
内では析出しにくく、粒界と粒内では不均一に析出が起
こる。急冷凝固薄鋳片では、結晶粒径が通常の熱延法と
比較して10倍ほど大きく、粒界に比べて粒内の面積率
が多く、鋳片全体に均一微細な析出分散相を得ることが
困難である。ところが、本発明のように、加工歪みを導
入することにより、粒界、粒内ともに鋳片内全面に均一
な析出分散相を得ることができる。以上の処理により、
後の二次再結晶が安定になり、良好な磁気特性が得られ
る。代表例として、図1に、(a)歪みを加えた場合
と、(b)加えない場合の析出分散相の組織写真を示
す。なお、鋳片の集合組織については、急冷凝固法によ
り結晶方位がランダムな組織が得られる。
【0015】
【作用】次に本発明において、鋼組成及び製造条件を前
記のように限定した理由を、詳細に説明する。この鋼成
分の限定理由は下記のとおりである。Siは鉄損を良く
するために下限を2.5%とするが、多すぎると冷間圧
延の際に割れ易く加工が困難となるので上限を8.0%
とする。Cについては、上限0.10%は、これより多
くなると脱炭所要時間が長くなり、経済的に不利となる
ので限定した。
【0016】さらに、一方向性電磁鋼板を製造するため
に、以下の成分元素を添加することが好ましい。Mnは
MnSを形成するために必要な元素で、MnSの適当な
分散状態を得るため、0.02〜0.15%が望まし
い。SはMnS,(Mn・Fe)Sを形成するために必
要な元素で、適当な分散状態を得るため、0.001〜
0.05%が望ましい。さらに、硫化物に加えてAlN
を利用する場合は、酸可溶性AlとNを添加する。酸可
溶性AlはAlNを形成するために必要な元素で、Al
Nの適正な分散状態を得るため0.01〜0.04%が
望ましい。NもAlNを形成するために必要な元素で、
AlNの適正な分散状態を得るため0.003〜0.0
2%が望ましい。その他、Cu,Sn,Sbはインヒビ
ターを強くする目的で1.0%以下において少なくとも
1種添加しても良い。
【0017】次に、この溶鋼を双ロール法等により、
0.5〜3.5mm厚さの薄鋳片に急冷凝固する。上限
3.5mmは、これ以上では、凝固シェルが鋳片の自重に
より不安定になるので限定した。下限0.5mmは、これ
以下では生産効率が悪いため限定した。
【0018】凝固直後は薄鋳片の冷却を実施する。本発
明では、凝固完了から、少なくとも1300℃までの温
度域を、1℃/秒以上で急冷する必要がある。この時の
温度域は、凝固完了期の硫化物などの析出を抑え、硫化
物などが地に過飽和に固溶したままの状態で、析出分散
相の析出域に到達するために限定した。下限温度を13
00℃にしたのは硫化物、窒化物等の析出温度域の上限
であるからである。下限1℃/秒はこれ以下では凝固末
期の粗大析出が起こるからである。なお、この時の冷却
温度の終点については制限せず、直接700〜1300
℃の温度域に到達して熱間圧延を施しても良いし、70
0℃以下の温度域まで冷却し、再加熱して700〜13
00℃の温度域で熱間圧延を施しても良い。
【0019】さらに、鋼帯中全面に均一微細な析出分散
相を得るために、700〜1300℃の範囲で圧下率1
〜45%の歪みの導入により均一に微細析出させる。こ
の時の上限1300℃と下限700℃は、この範囲以外
では硫化物、窒化物等の析出ノーズから大きく外れるの
でこの範囲に限定した。さらに、圧下率の下限を1%と
したのは、これ以下では歪み誘起析出に必要な歪みが得
られないためであり、また、上限45%は、これ以上で
は圧延設備が巨大になるため、省エネルギーの観点から
も好ましくないのでこれに限定した。また、場合により
析出分散相の析出核を発生させるため、熱間圧延前に上
記の範囲で均熱時間1秒以上の熱処理を施すことも可能
である。下限の1秒は、これ以下では析出が起こらない
ので限定した。
【0020】上記の鋼帯は、0.3〜3.0mm厚のもの
であるが、最終板厚0.05〜0.40mmの製品を想定
したとき、良好な二次再結晶を得るためには0.3mm未
満では冷延圧下率が不足であり、3.0mm超では冷延圧
下率は過剰となる。
【0021】以上の方法により、析出分散相が粒内、粒
界とも、均一微細に析出した鋼帯が得られる。なお、熱
延後の鋼帯には、水冷を施しても良い。また、得られた
鋼帯は、結晶方位がランダムな集合組織である。この薄
鋳片素材は、熱延工程さらに析出処理工程を実施するこ
となく次工程へ進む。
【0022】次に、引き続いて700℃〜常温の温度域
において、1回ないし、中間焼鈍を含む2回以上の圧延
を施す。この時の最終圧下率は高いゴス集積度をもつ製
品を得るため、圧下率50%以上が必要となる。下限5
0%はこれ以下では必要なゴス核が得られないため限定
した。
【0023】この後は、湿水素雰囲気中で脱炭焼鈍を行
い、さらにMgO等の焼鈍分離剤を塗布して、二次再結
晶と純化のため1100℃以上の仕上げ焼鈍を行うこと
で、磁気特性が良好な一方向性電磁鋼板が製造される。
次に本発明の実施例を挙げて説明する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)表1に示す成分組成を含む溶鋼を、双ロー
ル急冷凝固法により、(A)2.5mm、(B)2.2m
m、(C)2.0mm厚の薄鋳片に鋳造した。鋳造条件
は、ロール径が300mmφ、溶鋼とロール接触時間は約
0.3秒であった。鋳造直後は、双ロール直下から気水
冷却を実施し、1200℃まで冷却した。この時の冷却
速度は50℃/秒である。ついで(A),(B)に対
し、900〜1100℃の温度範囲で、熱間圧延を行い
2.0mm厚の鋼帯とした。この時の圧下率を表2に示
す。熱延後は鋼帯に水冷を施した。以上より得られた、
(A)の析出分散相の観察結果を図1(a)に、(C)
の析出分散相を図1(b)に示す。(C)に比べて
(A)の析出物の分散状態は粒内全面に均一析出してい
る。次に、得られた鋼帯を酸洗した後、冷間圧延を行い
0.29mm厚にした。更に湿潤水素中で脱炭焼鈍し、M
gO粉を塗布した後、1200℃に10時間、水素ガス
雰囲気中で高温焼鈍を行った。表2に、得られた製品の
磁気特性を示す。製品の磁性は、(A)と(B)で満足
できるものが得られ、熱間圧延を施した方が良好な磁気
特性になった。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】(実施例2)表3に示す成分組成を含む溶
鋼を、双ロール急冷凝固法により、(D)2.5mm、
(E)1.6mm厚の薄鋳片に鋳造した。鋳造条件は、ロ
ール径が300mmφ、溶鋼とロール接触時間は約0.3
秒であった。鋳造直後は、薄鋳片を1200℃まで冷却
した。この時の冷却速度は50℃/秒である。ついで
(D)に対し、1100℃で10秒の保温後、900〜
1100℃の温度範囲で熱間圧延を行い1.6mm厚の鋼
帯とした。この時の圧下率は36%である。得られた鋼
帯を酸洗した後、冷間圧延を行い、0.23mm厚にし
た。その後湿潤水素中で脱炭焼鈍し、MgO粉を塗布し
た後、1200℃に10時間、水素ガス雰囲気中で高温
焼鈍を行った。表4に、得られた製品の磁気特性を示
す。製品の磁性は、(D)で満足できるものが得られ
た。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】(実施例3)表5に示す成分組成を含む溶
鋼を、双ロール急冷凝固法により、2.7mm厚の薄鋳片
に鋳造した。鋳造条件は、ロール径が300mmφ、溶鋼
とロール接触時間は約0.4秒であった。鋳造直後は、
双ロール直下から気水冷却を実施し、1200℃まで鋳
片を冷却した。この時の冷却速度は50℃/秒である。
ついで、1100℃で10秒の均熱後、1100〜90
0℃の温度範囲において、熱間圧延を行い2.2mm厚の
鋼帯とした。この時の圧下率は19%である。熱延後は
鋼帯に水冷を施した。得られた鋼帯を酸洗した後、冷間
圧延を行い0.7mm厚にした後、湿潤水素中で焼鈍し、
再度、冷間圧延を施し0.23mm厚にした。さらに、湿
潤水素中で脱炭焼鈍しMgO粉を塗布した後、1200
℃に10時間、水素ガス雰囲気中で高温焼鈍を行った。
得られた製品の磁性は、磁束密度はB8 =1.89
(T)、鉄損W17/50 =1.11(kg/W)で、良好な
磁気特性が得られた。
【0031】
【表5】
【0032】(実施例4)表6に示す成分組成を含む溶
鋼を、双ロール急冷凝固法により、2.3mm厚の薄鋳片
に鋳造した。鋳造条件は、ロール径が300mmφ、溶鋼
とロール接触時間は約0.3秒であった。鋳造直後は、
双ロール直下から気水冷却を実施し、650℃まで鋳片
を冷却した。この時の冷却速度は50℃/秒である。つ
いで、1100℃まで再加熱し、10秒の均熱後、11
00〜900℃の温度範囲において、熱間圧延を行い
1.7mm厚の鋼帯とした。この時の圧下率は26%であ
る。◎得られた鋼帯を酸洗した後、冷間圧延を行い0.
23mm厚にした。その後湿潤水素中で脱炭焼鈍し、Mg
O粉を塗布した後、1200℃に10時間、水素ガス雰
囲気中で高温焼鈍を行った。得られた製品の磁性は、磁
束密度はB8 =1.92(T)、鉄損W17/50 =0.9
7(kg/W)で、良好な磁気特性が得られた。
【0033】
【表6】
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、急冷凝固法により得ら
れた珪素鋼薄鋳片を素材とし、良好な磁気特性を有する
一方向性電磁鋼板を、安価かつ省エネルギーに製造する
ことができるので、産業上の貢献するところが極めて大
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】鋼帯の析出分散相を示す倍率2000倍の金属
組織写真であり、(a)は本発明例で薄鋳片に熱間圧延
を施した場合、(b)は比較例で熱間圧延を施さない場
合である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量でC:0.10%以下、Si:2.
    5〜8.0%ならびに通常のインヒビター成分を含み、
    残余はFe及び不可避的不純物よりなる溶鋼を、移動更
    新する冷却体表面により急冷凝固せしめて0.5〜3.
    5mmの厚みの薄鋳片となし、凝固完了から、少なくとも
    1300℃までの温度域を、1℃/秒以上で急冷し、さ
    らに、700〜1300℃の温度域で圧下率1〜45%
    の熱間圧延を行い、0.3〜3.0mmの厚みの鋼帯を
    得、これを素材とし、析出熱処理を施すことなく、最終
    圧延率50%以上の1回ないし中間焼鈍を含む2回以上
    の圧延、脱炭焼鈍及び最終仕上焼鈍を施すことを特徴と
    する、磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記薄鋳片の熱間圧延の際、熱間圧延前
    に700〜1300℃の温度域で1秒以上の保温を施す
    ことを特徴とする請求項1記載の一方向性電磁鋼板の製
    造方法。
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