JP2002212639A - 磁気特性に優れた一方向性珪素鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性に優れた一方向性珪素鋼板の製造方法

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JP2002212639A JP2001005537A JP2001005537A JP2002212639A JP 2002212639 A JP2002212639 A JP 2002212639A JP 2001005537 A JP2001005537 A JP 2001005537A JP 2001005537 A JP2001005537 A JP 2001005537A JP 2002212639 A JP2002212639 A JP 2002212639A
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grain
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Tomoji Kumano
知二 熊野
Nobunori Fujii
宣憲 藤井
Tetsuo Takeshita
哲郎 竹下
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スラブ加熱における固溶法、析出法の両方の
欠点を除き、良好な磁気特性の一方向性珪素鋼板を安定
して製造する方法を提案する。 【解決手段】 Siと主インヒビター成分としてMnを
含有し、酸可溶性Alを質量%で0.002〜0.01
0%含む溶鋼を連続鋳造して30〜140mm厚の薄鋼ス
ラブとし、該薄スラブを熱間で圧延して1.0〜4.5
mmの鋼帯とし、該鋼帯を焼鈍しもしくは焼鈍せず、引き
続き1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を
行って最終板厚とし、脱炭焼鈍を行い、MgOを主成分
とする焼鈍分離剤を塗布して最終仕上げ焼鈍を施す。好
ましくは、脱炭焼鈍後、仕上焼鈍の二次再結晶開始まで
の間に鋼板に窒化処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主にトランス等の
鉄芯として使用される一方向性電磁鋼板の製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一方向性珪素鋼板の製造において特に重
要なことは、最終仕上げ焼鈍工程で、いわゆるゴス方位
({110}〈001〉)の結晶粒に二次再結晶させる
ことである。このような二次再結晶を効果的に促進させ
るためには、まず、一次再結晶粒の成長を抑制するイン
ヒビターと呼ばれる分散相が必要である。かかるインヒ
ビターとして代表的なものには、MnS、MnSe、A
lNのような硫化物や窒化物等があり、鋼中への溶解度
が極めて小さい物質が用いられている。なお、Sb、S
n、As、Pb、Ge、Cu、Mo等の粒界偏析型成分
もインヒビターとして利用されている。
【0003】このインヒビター物質を作用させる方法に
は2つの方法がある。第一の方法は、溶鋼から造られた
スラブを熱間圧延時に非常に高い温度で再加熱して完全
に該物質を固溶し、熱間圧延はできるだけ高温度で完了
して、できるだけ熱延鋼帯では固溶凍結する固溶法であ
り、第二の方法は、スラブ加熱温度を低くして、ほぼ完
全インヒビター物質を析出させる析出法である。
【0004】第一の固溶法は、特公昭40−15644
号公報等に代表されるもので、熱間圧延前にスラブを高
温加熱して、インヒビター元素を完全に固溶させてお
き、熱間圧延工程以降、二次再結晶までの工程で析出分
散状態を制御することが行われている。インヒビター元
素は、そのインヒビターによって決まるある閾値温度以
上で完全に固溶するので、加熱されるスラブ位置でのイ
ンヒビター固溶状態の不均一性を除くためには、スラブ
の最冷点を上記閾値温度以上にし、さらに、拡散を考慮
して、ある時間以上保定する必要がある。そして、熱延
途中でも析出状態が変わらないように、析出ノーズにぶ
つからないように急速に冷却することが主な技術であ
る。
【0005】このため、特に、スラブの最高温度位置で
は必要以上の温度となり、ノロの発生、熱延板での端面
割れ等の実操業での色々な困難が発生する。また、1回
または2回以上の冷間圧延と1回または2回以上の焼鈍
とを組み合わせて得られる一次再結晶粒組織を、かかる
冷間圧延および焼鈍の制御によって、板厚方向全体にわ
たって適当な大きさの結晶粒でしかも均一な分布にする
ことが、上述したゴス方位の結晶粒に二次再結晶させる
ために必要であり、かかる二つの条件を確保することが
重要なことは周知のとおりである。
【0006】これまで、一方向性珪素鋼板を製造する際
には、上述した条件を満足するように、厚み150〜3
00mmのスラブを1300℃以上の温度で長時間かけて
加熱し、インヒビターを完全に固溶させた後、熱延板と
し、次いで、この熱延板を1回または中間焼鈍を挟む2
回以上の冷間圧延によって最終板厚とし、脱炭焼鈍後、
焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶および純化を目
的として最終仕上げ焼鈍を行うのが一般的である。
【0007】しかし、この方法では、実際はスラブを1
350℃から最大では1430℃の超高温度に加熱し、
そして、スラブ全体を通して一様に加熱(均熱)するた
めに十分な時間、スラブをその温度に保持しなければな
らない。これは、MnS、AlN、MnSe等を固溶さ
せてインヒビターとして機能させるためのものである
が、この方法では、スラブを超高温度で加熱することが
必須であり、実生産において以下のような様々な問題を
内在している。
【0008】1)スラブ表層が溶解し鉱滓となり加熱炉
のメンテナンスが大変である。 2)所定スラブ加熱温度の確保が困難である。 3)熱延後の鋼帯に巨大なエッジクラックが発生し歩留
りが低い。 一方、第二の析出法は、この超高温スラブ加熱を避ける
ための技術であり、種々提案されているが、これらは2
つに分類できる。
【0009】まず、第一の技術は、特開昭59−565
22号公報、特開平5−112827号公報、特開平9
−118964号公報などに開示されているように、A
lNをインヒビターとして用い、スラブ加熱温度を12
80℃未満で行い、脱炭焼鈍後二次再結晶開始までに窒
化処理によってインヒビターを形成する方法である。こ
の方法においては、一次インヒビターの強度が十分でな
いことから、一次再結晶粒径が成長しやすいため、例え
ば、特開平2−182866号公報に示されるように、
脱炭焼鈍後の一次再結晶粒の平均粒径を一定範囲、通常
18〜35μmの範囲に制御することが、二次再結晶を
良好に行わせる上で非常に重要である。
【0010】しかしながら、このような範囲への調整方
法として、主に、脱炭焼鈍の温度を調整しており、脱炭
焼鈍後の酸化層の構成が工業生産での不可避的変動に加
えて変動せざるを得ない。ひいては、このために、Mg
Oを主体として鋼板表面のSiO2 と反応させて形成す
る一次皮膜(フォルステライトを主成分としスピネルを
含むグラス皮膜)の形成に障害が生じることがある。
【0011】また、この障害を生じなくするためには、
MgOの成分規制の厳格化等、一次皮膜形成のための諸
条件を厳しく規制することが求められる。さらに、脱炭
酸化層の成分構成が変化するため窒化条件も一定でなく
なり、結果として窒化量も変動し、二次再結晶が不安定
となることがある。特に、特開平9−118964号公
報に開示された方法では、Mnを多量に添加することで
鋼板の固有抵抗を増加させ鉄損を向上するという効果を
得ることを目的としているが、かえって一次皮膜に欠陥
が生じやすいという課題がある。
【0012】これに対して、第二の技術は、特開平6−
322443号公報等に開示されているように、主イン
ヒビターとしてCux S(x=1.8、又は2)を用
い、スラブ加熱温度をMnSの溶解温度以下、Cux
の溶解温度以上とするものである。この方法の特徴は、
第一の方法における窒化処理などの付加的な工程を不要
とすることにあり、また、Cux Sは一次インヒビター
として機能するため、脱炭焼鈍温度を調整する必要はな
くなるが、Cux Sは二次再結晶を制御するためのイン
ヒビターとしては強いものではなく、集合組織が弱い最
終冷延率70%を超える高磁束密度一方向性電磁鋼板の
製造には適していない(鉄と鋼 p.2049,NO.
15,Vol.70,NO.1984)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた一方向性珪
素鋼板の製造方法においては、固溶法、析出法のいずれ
においても、スラブ加熱で生じる温度偏差のため、スラ
ブ位置でインヒビター物質の析出・固溶状態が異なるた
めに、いわゆるスキッドマークなる磁気特性不良が部分
的に生じるという課題があった。このような温度不均一
を解消する方法として、以下のような技術が開示されて
いる。
【0014】1)例えば、特開昭62−10214号公
報、特開平3−31422号公報、特開平5−3952
4号公報、特開平5−43935号公報、特開平5−1
7131号公報に記載のように、スラブ加熱において幅
方向を立てて置き、温度偏差を鋼帯長さ方向で持たせな
いようにして、誘導加熱で加熱する方法。 2)スラブを鋳型後、直ちに熱間圧延を開始する方法。
【0015】3)熱間圧延スラブ加熱の時、スラブを支
えるスキッドを可変式とする等の温度偏差を極力減ずる
方法。 4)例えば、特開平5−279741号公報、特開平5
−253602号公報、特開平10−46251号公報
等に記載のように、いわゆる移動更新する冷却体を用い
て、スラブの状態を介さずに、溶鋼から直接に鋼帯を製
造する方法。
【0016】このうち1)は、実機化されているようで
あるが、コイルエッジ(スラブ加熱時の下部)にインヒ
ビターの溶け込み不足による二次再結晶不良が生じるこ
とがある。また、スラブを立てて置くと、特に、130
0℃超の高温を要する場合、スラブ倒壊の危険を伴う。
また、2)の技術は、150mm以上のスラブにおいては
連続鋳造での冷却が薄スラブの場合より遅いため、スラ
ブ中心層でのインヒビター元素(特にS、Se)偏析の
程度が大きく、磁気特性が安定的に得られない。
【0017】また、3)、4)は、設備技術的に課題が
多く、未だ実用化には至っていない。本発明は、上記従
来のスラブ加熱・熱間圧延の技術に関して、スラブ加熱
時の温度不均衡を克服し、かつ固溶法、析出法の双方の
欠点を除き、一方向性電磁鋼板の製造を安定かつ容易に
実施し得ることを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は以下のと
おりである。 (1)Siと主インヒビター成分としてMnを含有し、
酸可溶性Alを質量%で0.002〜0.010%含む
溶鋼を連続鋳造して30〜140mm厚の薄鋼スラブと
し、該薄スラブを熱間で圧延して1.0〜4.5mmの鋼
帯とし、該鋼帯を焼鈍しもしくは焼鈍せず、引き続き1
回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を行って
最終板厚とし、脱炭焼鈍を行い、MgOを主成分とする
焼鈍分離剤を塗布して最終仕上げ焼鈍を施すことを特徴
とする磁気特性に優れた一方向性珪素鋼板の製造方法。
【0019】(2)前記溶鋼が、質量%で、C:0.0
25〜0.10%、Si:2.5〜4.0%、N:0.
0010〜0.0050%、S、Seの1種または2種
を Seq=S+0.406Se で、0.003〜
0.030%、Al:0.002〜0.010%、M
n:0.02〜0.20%、を含み、残部がFeおよび
不可避的不純物からなる溶鋼であることを特徴とする
(1)の磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方
法。
【0020】(3)前記溶鋼が、さらに、Cu:0.0
1〜0.30質量%を含有することを特徴とする(1)
または(2)の磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製
造方法。 (4)前記溶鋼が、さらに、Sn、Sb、Pの少なくと
も1種を、0.02〜0.30質量%含有することを特
徴とする(1)〜(3)のいずれかの磁気特性に優れた
一方向性電磁鋼板の製造方法。
【0021】(5)前記溶鋼が、さらに、Cr:0.0
2〜0.30質量%含有することを特徴とする(1)〜
(4)のいずれかの磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板
の製造方法。 (6)前記溶鋼が、さらに、Ni:0.03〜0.30
質量%を含有することを特徴とする(1)〜(5)のい
ずれかの磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方
法。
【0022】(7)前記溶鋼が、さらに、Mo、Cdの
少なくとも1種を、0.008〜0.30質量%含有す
ることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかの磁気特
性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。 (8)前記溶鋼を薄スラブとした後、熱間圧延までの間
に、1回以上の加熱・保定を行うことを特徴とする
(1)〜(7)のいずれかの磁気特性に優れた一方向性
珪素鋼板の製造方法。
【0023】(9)前記1回以上の加熱・保定が、10
00℃〜1250℃で5分以上行うものであることを特
徴とする(8)の磁気特性に優れた一方向性珪素鋼板の
製造方法。 (10)前記脱炭焼鈍後、仕上げ焼鈍の二次再結晶開始
までの間に鋼板に窒化処理を施すことを特徴とする
(1)〜(9)のいずれかの磁気特性に優れた一方向性
電磁鋼板の製造方法。
【0024】(11)前記窒化処理を、ストリップ走行
状態下で水素、窒素、アンモニアの混合ガス中で行い、
鋼板の窒素増量を0.001〜0.010質量%とする
ことを特徴とする(10)の磁気特性に優れた一方向性
電磁鋼板の製造方法。 (12)前記熱間圧延後の鋼帯の焼鈍において、最高温
度を950〜1150℃、焼鈍時間を30秒以上600
秒以下とすることを特徴とする(1)〜(11)のいず
れかの磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
【0025】(13)前記冷間圧延における最終冷延率
を50〜85%とすることを特徴とする(1)〜(1
2)のいずれかの磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の
製造方法。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の特徴は、薄鋼スラブから
の熱間圧延と、インヒビター物質としてのAlをMnに
対して少なくすることの組み合わせにより、すでに述べ
たスラブ加熱における温度不均一性という課題を解消
し、磁気特性の良好な一方向性珪素鋼板を安定して製造
できるようにしたことにある。すなわち、本発明では、
薄鋼スラブ鋳造から直接熱間圧延を行うので、鋼帯の各
部位はほとんど同じ温度履歴を有するようにできる。加
えて、本発明では、AlとNの溶鋼での含有量を少なく
して、熱間圧延中の析出を少なくしたことにより、コイ
ルにおける場所による析出物の変動、ひいては、一次再
結晶粒径の変動は殆ど生じない。
【0027】このため、本発明では、スラブ加熱段階に
おいては、MnS、MnSeを完全析出させるか、完全
固溶させるか、という両極端でなく、一部が析出し、他
が固溶しているという状態とすることで、設備・操業上
の扱いを容易にすることができる。そして、MnとAl
の添加量を適宜調整し、かつ、脱炭焼鈍後の窒化処理に
より調整することで、最適な一次・二次インヒビター強
度の組み合わせを容易に形成できるため、本発明では、
磁気特性の高い一方向性珪素鋼板を安定して製造するこ
とができる。
【0028】以下、本発明について詳細に説明する。ま
ず、本発明におけるスラブの成分範囲の限定理由につい
て述べる。なお、成分量の単位は、すべて質量%であ
る。Cは、0.025%より少ないと一次再結晶集合組
織が適切でなくなり、0.10%を超えると脱炭が困難
になり、工業生産に適していない。
【0029】Siは、2.5%より少ないと良好な鉄損
が得られず、4.0%を超えると冷延が極めて困難とな
り、工業生産に適していない。Mnは、0.02%より
少ないと熱延鋼帯で割れが発生しやすくなり、歩留まり
が低下する。一方、0.20%を超えると、MnS、M
nSeが多くなり、固溶の程度が場所により不均一とな
り、実工業生産では安定生産に問題が生じる。
【0030】SおよびSeは、Mn、Cuと結合してイ
ンヒビターを形成するが、Seq=S+0.406×S
eが0.003%より少ないと、インヒビター強度が弱
すぎて、二次再結晶を適切に抑制できなくなる。一方、
Seqが0.030%を超えると、薄スラブの厚さ中心
部に偏析し、ひいては、冷延板の段階まで残存し二次再
結晶が安定的に起きず、二次再結晶不良を生じる。
【0031】AlはNと結合してAlNを形成し、補助
インヒビターとして機能する。この補助インヒビターを
所定量確保するために、0.002〜0.010%必要
である。この範囲を外れると安定して二次再結晶が行わ
れない。熱間圧延後にAlNを固溶させることが望まし
く、望ましい含有量は0.002〜0.008%であ
る。
【0032】NはAlNを形成するために必要なもので
あり、Nが0.0010%未満では一次再結晶粒径の制
御が困難になる。一方、Nが0.0050%を超える
と、フリーのNが鋼板中に存在し膨れ(ブリスター)を
生じて表面欠陥となるので、0.0010〜0.005
0%の範囲に制限される。このため、熱延鋼帯段階で固
溶・凍結されたAlNだけでは二次再結晶を制御するに
は足りない場合、後で述べる窒化処理を行う。
【0033】Cuは、SやSeとともに微細な析出物を
形成し、一次インヒビター効果を発揮する。また、この
析出物はMnS、MnSeの分散をより均一にする析出
核ともなり、二次インヒビターの役割も果たし、この効
果が、二次再結晶をさらに良好ならしめる。0.01%
より少ないと上記効果が減じ安定生産が難しくなり、
0.30%を超えると上記効果が飽和する。
【0034】Sn、Sb、Pは一次再結晶集合組織の改
善に有効である。0.02%より少ないと上記効果が減
じ安定した生産が難しくなり、0.30%を超えると上
記効果が飽和する。Crは、フォルステライト皮膜(一
次皮膜、グラス皮膜)の形成に有効である。0.02%
より少ないと改善効果が少なく、また、0.30%を超
えると安定したフォルステライト皮膜(一次皮膜、グラ
ス皮膜)の形成が困難となる。
【0035】Niは、一次、二次インヒビターとしての
析出物の均一分散に著しい効果があるので、Niを添加
すると、磁気特性はさらに良好になりかつ安定する。
0.03%より少ないと効果が無く、一方、0.30%
を超えると、脱炭焼鈍における酸素富化が難しくなり、
フォルステライト皮膜の形成が困難になる。Mo、Cd
は硫化物もしくはセレン化物を形成し、インヒビターの
強化に資する。0.008%未満では効果が無く、0.
30%を超えると析出物が粗大化してインヒビターの機
能が得られず、磁気特性が安定しない。
【0036】次に、本発明における製造工程の条件に係
る限定理由について述べる。まず、薄スラブを出発とす
る理由について述べる。既に述べたように、Mnを含む
物質を主なインヒビターとし、Alを微量含有する一方
向性珪素鋼板において、熱延での加熱炉で、MnS、M
nSe、AlNの完全析出もしくは完全固溶の両極端で
なく、一部が析出し、他が固溶しているという状態で
も、インヒビターが均一に分散しておれば、ゴス方位粒
を有する一方向性珪素鋼板が工業的に製造可能である。
それを実現する技術が薄スラブを用いた連続熱間圧延法
である。
【0037】前記の成分からなる溶鋼は、薄スラブ鋳造
により30〜140mmの厚さに鋳造される。厚さが30
mm未満では、板厚中心部に介在物が偏析しやすくなり、
板厚や温度に不均一が生じやすく、一方、140mmを超
えると集合組織が劣化して、良好な磁気特性を得ること
ができない。薄スラブ鋳造を方向性珪素鋼板に適用した
例として、特開平5−105956号公報には、薄スラ
ブを鋳造後、特定の加工率で予備加工を行い、1340
〜1440℃に再加熱して熱間圧延を行い、1400〜
1200℃間の冷却速度を12℃/min とすることで、
良好な磁気特性を得る方法が記載されている。この技術
は薄スラブを用い、さらに、高温加熱を組み合わせてイ
ンヒビターを完全固溶させて、厚み方向の析出物の均一
化を図るもので、本発明とは技術思想が異なるものであ
る。
【0038】繰り返すが、本発明の根幹は、Mnを含有
する一方向性珪素鋼板の製造において一方向性珪素鋼板
の良好なゴス方位二次再結晶を発現させるためには、イ
ンヒビター物質の状態が鋼帯内で固溶・析出が均一であ
ること、すなわち、具体的には、最終冷間圧延前の鋼帯
ができるまでの温度履歴が鋼帯の全ての部位で同じこと
が、工業生産上最重要であり、インヒビター元素の析出
量・固溶量は本質的でない。このために、手段として、
薄スラブを出発とする連続熱間圧延が極めて効果的な技
術であることを見いだした。この技術は、コイル各部位
で同じ定常的な温度履歴を有することを特徴とする。
【0039】鋳造された薄スラブは、引き続き連続し
て、もしくは、最終熱延までの間、途中で1回以上加熱
・保定した後、熱間圧延して1.0〜4.5mmの鋼帯に
する。次に、鋳込まれた薄スラブを用いて最終熱延まで
の間、途中で1回以上加熱・保定する理由を述べる。今
まで述べたように、重要なことは、熱延鋼帯内でのイン
ヒビター物質の固溶・析出状態を均一にすることである
が、実際の工業生産では、やはり変動が生じる。
【0040】このため、ある温度に加熱・保定すること
が重要になる。この場合、原則的には、コイル各部位で
の温度履歴が同じであればよいが、5分以上保定する
と、インヒビター物質はその温度の平衡状態に落ち着く
ので、5分以上が望ましい。しかし、より望ましくは、
薄スラブでの成分偏析を完全に取り除くために、10分
以上保定する。
【0041】また、保定温度は、熱間圧延を行うために
は、1000℃以上であることが望ましく、一方、12
50℃を超えると、溶断して連続処理ができなくなる場
合がある。特に、AlNを固溶させるには、1100℃
以上で10分以上保持することが望ましい。熱延鋼帯の
焼鈍は、主に、熱延時に生じた鋼帯内の組織・インヒビ
ター分散の不均一性を除去するために行われる。熱延鋼
帯での焼鈍でもよいし、最終冷間圧延前の焼鈍でもよ
い。すなわち、最終冷間圧延前に熱延での履歴の均一化
を行うために、1回以上の連続焼鈍を行うことが望まし
い。焼鈍の温度は、最高温度を950〜1150℃、焼
鈍時間を30秒以上600秒以下とすることが望まし
い。
【0042】冷間圧延における最終冷延率が50%未満
であると、{110}〈001〉集合組織が弱くなり十
分な磁束密度が得られず、一方85%を超えると、冷間
圧延での破断頻度が著しく増大し、また、二次再結晶不
良が生じる。さらに、脱炭焼鈍後の窒化処理によりイン
ヒビター強度を調整することで、良好な磁気特性の一方
向性珪素鋼板を容易に得ることができる。窒化処理に
は、ストリップ走行状態下で水素、窒素、アンモニアの
混合ガス中で窒化処理を行うのが望ましい。
【0043】その他の窒化処理の方法としては、高温焼
鈍時の焼鈍分離剤に窒化物(CrN、MnN等)を混合
させる方法や、仕上げ焼鈍時の加熱速度と雰囲気を制御
する方法がある。後者は、例えば、窒化量を少なくする
場合は、加熱速度を速くするか、または、窒素と水素か
らなる雰囲気ガスの水素の割合を減らすこととで対応可
能である。
【0044】窒素の増量はインヒビター物質の析出程度
に応じて適宜行うのがよいが、本発明ではAlの含有量
が少ないため、0.0010〜0.010%が望まし
い。望ましくは0.002〜0.005%である。ま
た、一次再結晶集合組織を改善する方法として従来から
知られている、最終冷間圧延を150〜300℃の範囲
で行ういわゆる温間圧延を施すことや、脱炭焼鈍におけ
る室温から650〜950℃までの加熱速度を100℃
/sec 以上とする等の適用を妨げない。
【0045】
【実施例】(実施例1)表1に示す成分および表2に示
す溶製・熱延条件で得られた2.5mmの熱延鋼帯を酸洗
し、0.76mmに冷間圧延後、880℃で220秒の中
間焼鈍を行い、引き続く最終冷間圧延で0.265mmの
厚みにした。その後、脱炭焼鈍し、ストリップ走行状態
化で水素・窒素・アンモニア混合ガス中で、表2に示す
窒化増量を行なう窒化処理を行った。
【0046】その後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤
を塗布して二次再結晶焼鈍を施した。この二次再結晶焼
鈍は、体積%で、H2 %=75%、N2 %=25%で、
昇温速度10〜20℃/時間で1200℃まで加熱し
て、1200℃で20時間の純化焼鈍を、H2 %=10
0%で行った。その後、通常用いられる絶縁張力コーテ
ィングの塗布と平坦化処理を行った。
【0047】表2に、製品の鉄損(W17/50 )および磁
束密度(B8 )の結果を示す。本発明法によるものは、
8 ≧1.85Tの良好な結果を示している。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】(実施例2)表3に示す成分および表4に
示す溶製・熱延条件で得られた2.0mmの熱延鋼帯を9
80℃で150秒の焼鈍をし、引き続いて酸洗し、0.
63mmに冷間圧延後、880℃で180秒の焼鈍を行
い、引き続く最終冷間圧延で0.220mmの厚みにし
た。その後、脱炭焼鈍し、ストリップ走行状態化で水素
・窒素・アンモニア混合ガス中で、表4に示す窒化増量
の窒化処理を行った。
【0051】その後、MgOを主成分とする焼鈍分離剤
を塗布して、二次再結晶焼鈍を施した。この二次再結晶
焼鈍は、体積%でH2 %=75%、N2 %=25%で昇
温速度10〜20℃/時間で1200℃まで加熱して、
1200℃で20時間の純化焼鈍を、H2 %=100%
で行った。その後、通常用いられる絶縁張力コーティン
グの塗布と平坦化処理を行った。
【0052】表4に、製品の鉄損(W17/50 )および磁
束密度(B8 )の結果を示す。本発明法によるものは、
8 ≧1.85Tの良好な結果を示している。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】以上述べたように、30〜140mm厚の
薄鋼スラブから出発し、引き続き直ちに、もしくは、加
熱・保定後に熱間で圧延し、さらに、窒化処理を適宜行
う一方向性珪素鋼板の製造方法によれば、スラブ加熱に
おける固溶法、析出法の両方の欠点を除き、良好な磁気
特性の一方向性珪素鋼板を安定して得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹下 哲郎 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 4K033 AA02 BA01 BA02 CA01 CA02 CA03 CA04 CA07 CA08 CA09 EA02 FA01 FA13 FA14 HA01 HA03 HA06 JA04 LA01 MA00 5E041 AA02 AA19 HB11 NN18

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Siと主インヒビター成分としてMnを
    含有し、酸可溶性Alを質量%で0.002〜0.01
    0%含む溶鋼を連続鋳造して30〜140mm厚の薄鋼ス
    ラブとし、該薄スラブを熱間で圧延して1.0〜4.5
    mmの鋼帯とし、該鋼帯を焼鈍しもしくは焼鈍せず、引き
    続き1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を
    行って最終板厚とし、脱炭焼鈍を行い、MgOを主成分
    とする焼鈍分離剤を塗布して最終仕上げ焼鈍を施すこと
    を特徴とする磁気特性に優れた一方向性珪素鋼板の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 前記溶鋼が、質量%で、C:0.025
    〜0.10%、Si:2.5〜4.0%、N:0.00
    10〜0.0050%、S、Seの1種または2種を
    Seq=S+0.406Se で、0.003〜0.0
    30%、Al:0.002〜0.010%、Mn:0.
    02〜0.20%、を含み、残部がFeおよび不可避的
    不純物からなる溶鋼であることを特徴とする請求項1に
    記載の磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記溶鋼が、さらに、Cu:0.01〜
    0.30質量%を含有することを特徴とする請求項1、
    2のいずれかの項に記載の磁気特性に優れた一方向性電
    磁鋼板の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溶鋼が、さらに、Sn、Sb、Pの
    少なくとも1種を、0.02〜0.30質量%含有する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の
    磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記溶鋼が、さらに、Cr:0.02〜
    0.30質量%含有することを特徴とする請求項1〜4
    のいずれかの項に記載の磁気特性に優れた一方向性電磁
    鋼板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記溶鋼が、さらに、Ni:0.03〜
    0.30質量%を含有することを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかの項に記載の磁気特性に優れた一方向性電
    磁鋼板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記溶鋼が、さらに、Mo、Cdの少な
    くとも1種を、0.008〜0.30質量%含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の磁
    気特性に優れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記溶鋼を薄スラブとした後、熱間圧延
    までの間に、1回以上の加熱・保定を行うことを特徴と
    する請求項1〜7のいずれかの項に記載の磁気特性に優
    れた一方向性珪素鋼板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記1回以上の加熱・保定が、1000
    ℃〜1250℃で5分以上行うものであることを特徴と
    する請求項8に記載の磁気特性に優れた一方向性珪素鋼
    板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記脱炭焼鈍後、仕上げ焼鈍の二次再
    結晶開始までの間に鋼板に窒化処理を施すことを特徴と
    する請求項1〜9のいずれかの項に記載の磁気特性に優
    れた一方向性電磁鋼板の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記窒化処理を、ストリップ走行状態
    下で水素、窒素、アンモニアの混合ガス中で行い、鋼板
    の窒素増量を0.001〜0.010質量%とすること
    を特徴とする請求項10に記載の磁気特性に優れた一方
    向性電磁鋼板の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記熱間圧延後の鋼帯の焼鈍におい
    て、最高温度を950〜1150℃、焼鈍時間を30秒
    以上600秒以下とすることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかの項に記載の磁気特性に優れた一方向性電
    磁鋼板の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記冷間圧延における最終冷延率を5
    0〜85%とすることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかの項に記載の磁気特性に優れた一方向性電磁鋼板
    の製造方法。
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