JPH0527653B2 - - Google Patents

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JPH0527653B2
JPH0527653B2 JP60058803A JP5880385A JPH0527653B2 JP H0527653 B2 JPH0527653 B2 JP H0527653B2 JP 60058803 A JP60058803 A JP 60058803A JP 5880385 A JP5880385 A JP 5880385A JP H0527653 B2 JPH0527653 B2 JP H0527653B2
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JP
Japan
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cellulosic
cellulose
water
substance
cellulosic material
Prior art date
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Application number
JP60058803A
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English (en)
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JPS61215635A (ja
Inventor
Masatoshi Iguchi
Shigenobu Mihashi
Shigeru Yamanaka
Otohiko Watabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ajinomoto Co Inc
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
Ajinomoto Co Inc
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Publication date
Application filed by Agency of Industrial Science and Technology, Ajinomoto Co Inc filed Critical Agency of Industrial Science and Technology
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  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はセルロース性微細結晶の大きさが
0.01μmないし0.1μmであるセルロース性微細結
晶に関するものである。本物質は食品の添加物、
医薬、化粧品の助剤、接着剤、高強度複合材料の
バインダーなどに利用される。
(従来の技術) 今までに大きさが0.01μmないし0.1μmである
セルロース性微細結晶は知られていない。今まで
に知られているセルロース性微細結晶は大きさが
0.5〜100μm程度である。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明が解決しようとする問題点は今までに知
られていない大きさが0.01μmないし0.1μmのセ
ルロース性微細結晶を得ることにある。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは上記の目的を達成するために種々
研究を行ない微生物が生産するセルロース性物質
を出発原料とし、この物質を酸、アルカリ又は極
性溶媒等で処理し、乾燥の前又は後に機械的に破
砕することにより今までに得ることができなかつ
た大きさが0.01μmないし0.1μmのセルロース性
微細結晶が得られることを見い出した。本発明は
この知見に基づいて完成されたものである。
本発明のセルロース性物質を生産する微生物
は、アセトバクター属、シユードモナス属、アグ
ロバクテリウム属などに属し、セルロース性物質
を生産する微生物であればどのような微生物でも
良い。一例を挙げればアセトバクター・アセチ・
サブスピーシス・キシリナム(Acetobacter
aceti subsp.xylinum)ATCC10821を挙げること
ができる。
本発明において微生物によりセルロース性物質
を生産させる為には炭素源、窒素源、無機塩類、
その他必要に応じてアミノ酸、ビタミン等の有機
微量栄養素を含有する通常の栄養培地に微生物を
接種し静置又はゆるやかに通気撹拌を行なえばよ
い。炭素源としてはグルコース、シユークロー
ス、マルトース、澱粉水解物、糖蜜等が使用さ
れ、その他エタノール、酢酸、クエン酸等も単独
或は上記他の炭素源と併用して用いられる。窒素
源としては硫酸アンモニウム、塩化アンモニウ
ム、リン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、硝
酸塩、尿素、ペプトン等有機或は無機の窒素源が
使用される。有機微量栄養素としてはアミノ酸、
ビタミン、脂肪酸、核酸、更にこれらのものを含
有するペプトン、カザミノ酸、酵母エキス、大豆
蛋白分解物等が使用され、生育にアミノ酸等を要
求する栄養要求性変異株を使用する場合には要求
される栄養素を補添することが必要である。無機
塩類としてはリン酸塩、マグネシウム塩、カルシ
ウム塩、鉄塩、マンガン塩等が使用される。
培養は通常の培養条件下で行えば良く、PHを5
ないし9、温度を20ないし40℃に制御しつつ1〜
30日間培養することにより培養液の表層にセルロ
ース性物質が生産される。
このセルロース性物質は幅100〜500Å、厚さ10
〜200Å程度のリボン状ミクロフイブリルがから
み合つた構造をしており、多量の水を含んだゲル
状態をしている。
このセルロース性物質の含水率は95%(v/
v)以上である。また、このセルロース性物質は
セルラーゼにより容易に分解され、グルコースが
生成する。すなわち、本セルロース性物質の懸濁
液0.1%(w/v)のものを調製し、天野製薬社
製のセルラーゼ(EC3.2.1.4)を0.5%(w/v)
の濃度になるように0.1Mの酢酸緩衝液に溶かし
30℃で24時間反応させた。その時、本物質の一部
が分解されることが観察され、上澄液をペーパー
クロマトグラフイー法で展開して調べたところグ
ルコースの他に小量のセロビオース、セロトリオ
ース及びセロオリゴ糖等が検出された。この他に
少量のフラクトース、マンノース等が検出される
場合もあつた。
本発明で使用するセルロース性物質は上記のよ
うな物性を有するものであればいかなるものであ
つても使用可能である。
本発明で使用するセルロース性物質は微生物の
培養物から単離されたもののほか、ある程度不純
物を含むものであつても良い。例えば培養液中の
残糖、塩類、酵母エキス等がセルロース性物質に
残留していてもさしつかえない。また、菌体があ
る程度含まれていても良い。
本発明において大きさが0.01μmないし0.1μm
のセルロース性微細結晶を得るには微生物が生産
するセルロース性物質の乾燥重量の0.5%ないし
5%を含む2Nないし3Nのカ性ソーダ液を5℃な
いし100℃、1分ないし数時間、振盪又は静置で
保温する。その後に酸による中和又は水洗により
アルカリを除去する。更に2Nないし3Nの酸で5
℃ないし100℃、1分ないし数時間処理を行つて
も良い。得られるセルロース性微細結晶の漂白が
必要な場合には次亜塩素酸ソーダなどの漂白剤で
漂白を行なう。セルロース性微細結晶を得るには
乾燥の前又は後に機械的破砕を行なう。乾燥の前
に破砕を行なうにはパルプ離解機などを使用すれ
ばよい。乾燥後に破砕を行なう場合にはボールミ
ルなどを使用すればよい。
以上の操作により、今までに知られていない大
きさが0.01μmないし0.1μmのセルロース性微細
結晶が得られる。このセルロース性微細結晶を電
子顕微鏡で観察すると各々の結晶は0.01ないし
0.1μmのセルロース性微細結晶である。
なお、アセトバクター属に属する微生物が生産
するセルロース性物質又はその離解物をそのまま
乾燥させ、機械的に破砕しても微細結晶にはなら
ず、硬い塊状を呈している。
(効果) 本発明によつて得られるセルロース性微細結晶
は今までには知られていない超微細なセルロース
性微細結晶であり、形状も一定であり重量当りの
表面積が大きいので従来のセルロース性結晶に比
べて親水性に富み、溶液中での懸濁性がすぐれて
いる。医薬品、化粧品などの助剤として利用した
場合には人の肌に対して滑らか感がでてくる。ま
た、塗料及び塗料の助剤として利用した場合には
極めて薄くかつ均一に塗付することができる。ま
たこの物質は特に親水性物質の接着剤として使用
できる。更に、この物質は天然物であるので微粒
子を増量剤として必要とするアイスクリームなど
へ添加すると均一かつ舌ざわりが滑らかなものと
なる。
この他の、疎水性、親水性の高分子材料及び/
又は無機質材料に含浸させることによりこれらの
材料の強度を増すことができる。疎水性高分子材
料としては不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、
ナイロンなど、親水性高分子材料としてはポリビ
ニールアルコールおよびそれらの誘導体など、無
機質材料としてはアルミナ、酸化チタン、酸化
鉄、炭酸カルシウム、カナリン、ベントナイト、
ゼオライト、雲母などがある。無機材料が磁気性
物質である場合には磁気質材料として利用され
る。
この物質の誘導体、例えば酢酸誘導体は種々の
物質を吸着するので、例えば脱臭剤として使用す
る場合は単位重量当りの吸着量が増大する。又、
この物質及びこの物質の誘導体をクロマトグラフ
イー用の担体として用いることにより分離性が向
上することが期待される。
実施例 1 シユクロース5g/dl、酵母エキス(Difco)
0.5g/dl、硫安0.5g/dl、KH2PO40.3g/dl、
MgSO4・7H20.05g/dl(PH5.0)の組成の培地
50mlを200ml三角フラスコに張込み120℃、20min
蒸気殺菌し、酵母エキス0.5g/dl、ペプトン0.3
g/dl、マンニトール2.5g/dl(PH6.0)の組成
の試験管斜面寒天培地で生育させた(30℃、3日
間)アセトバクター.アセチ.サブスピーシス.
キシリナムATCC10821を1白金耳ずつ接種し30
℃で培養した。30日後、培養液の上層に白色のセ
ルロース性物質の膜が形成された。このゲルを水
洗し、サンプルを得た。
実施例 2 実施例1で得たセルロース性物質をその重量と
同量の水を加えてパルプ離解機に移し、約10分間
離解してセルロース性物質の水分散液とした。こ
の分散液をろ布を通してろ過洗滌し、セルロース
性物質を回収した。
この離解された未乾燥のセルロース性物質を最
初に分散させた時の100倍量の3Nのカ性ソーダ水
溶液で20℃、1時間処理し、ろ過後水洗を繰返し
た後に、次亜塩素酸ソーダ水溶液で精製した。精
製後の未乾燥セルロース性物質にその重量の100
倍量の3N塩酸液を加え、95℃以上で1時間処理
し充分に水で洗滌し残渣をろ紙を通してろ過回収
した。これを乾燥することにより不定形の固形物
となつたが、ミルを使用して破砕することにより
均一な微細粉末とすることができた。この物は電
子顕微鏡観察の結果大きさが0.01μmないし0.1μ
mの粒子であつた。
実施例 3 実施例2の方法で製造したセルロース微粉末を
水性ペイント(アクリル樹脂系エマルジヨンペイ
ント)に0.1(w/w)%の濃度になるように混合
した。この澱粉末を含んだ水性ペンキをうすく木
製の板に塗り風乾した。一方比較のために微粉末
無添加のペンキを塗つた板も同様にして用意し
た。この二種類の板を室温下で水中に1ケ月間放
置後調べたところ微粉末を加えたペイントはほぼ
もとと同じ状態であつたが微粉末を加えない方で
は面積にして約10%の部分にペイントの剥離が見
出された。このことからペンキへの助剤として使
用可能である。
実施例 4 実施例2の方法で製造したセルロース性微粉末
を水中に0.5%の濃度になるように懸濁した。こ
のものの接着効果を各5mmの厚さの縦15cm、横30
cmの板2枚の間に置いて調べた。その結果2枚の
板はよく接着し通常の持運び、使用に充分耐え
た。このことから接着剤として使用可能である。
実施例 5 実施例2の方法で製造したセルロース性微粉末
の2(w/w)%の懸濁液を作り薄層クロマトグ
ラフイーに用いるガラス上に流し込み乾燥して厚
さ約1.5mmのセルロース性薄層クロマトを用意し
た。この薄層クロマトグラフイーを用いブタノー
ル:酢酸:水(4:1:1)を展開剤として糖の
クロマト分析を行つた。グルコースとガラクトー
スの混合液をスポツトしクロマト展開を行つた。
同様のテストをアビセル粉末を使つた薄層クロマ
トを試みた。その結果この微生物セルロース性微
粉末からなる薄層クロマトグラムはアビセル性の
薄層クロマトグラムに比べて発色後のスポツトが
小さく2つの糖はより鮮明に分離出来た。このこ
とからクロマトの担体として従来品似上に優れた
ものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 微生物による培養物由来のセルロース性物質
    をアルカリ処理後、酸で中和又は水洗し、次いで
    湿潤又は乾燥状態で機械的破砕を行うことにより
    得られる、粒径が0.01μm乃至0.1μmのセルロー
    ス性微細結晶。
JP60058803A 1985-03-22 1985-03-22 セルロ−ス性微細結晶 Granted JPS61215635A (ja)

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JP60058803A JPS61215635A (ja) 1985-03-22 1985-03-22 セルロ−ス性微細結晶

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JP60058803A JPS61215635A (ja) 1985-03-22 1985-03-22 セルロ−ス性微細結晶

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JPS61215635A JPS61215635A (ja) 1986-09-25
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US5207826A (en) * 1990-04-20 1993-05-04 Weyerhaeuser Company Bacterial cellulose binding agent
US5228900A (en) * 1990-04-20 1993-07-20 Weyerhaeuser Company Agglomeration of particulate materials with reticulated cellulose

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