JPH0527624B2 - - Google Patents

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JPH0527624B2
JPH0527624B2 JP24483283A JP24483283A JPH0527624B2 JP H0527624 B2 JPH0527624 B2 JP H0527624B2 JP 24483283 A JP24483283 A JP 24483283A JP 24483283 A JP24483283 A JP 24483283A JP H0527624 B2 JPH0527624 B2 JP H0527624B2
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general formula
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lower alkyl
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JP24483283A
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JPS60139671A (ja
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Tetsuji Myano
Kunio Suzuki
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MSD KK
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Banyu Phamaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はカルバモイルオキシアルキル−1,4
−ジヒドロピリジン誘導体の新規な製造法に関す
る。 さらに詳しくは、本発明は一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1およびR2は同
一または異なつていて、低級アルキル基、低級ハ
ロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
ル基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
ル基、R3は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルキニル基またはアラルキル基、Aは直鎖状また
は分岐状のアルキレン基を意味する]で示される
化合物の製造法に関する。 従来技術および発明が解決しようとする課題 ジヒドロピリジン骨格の4位にモノ置換フエニ
ル基を有し、かつ2位にカルバモイルオキシアル
キル基を有する化合物の製造法は本発明者らに係
る特公平1−28020号公報および特公平1−28746
号公報に記載されている。即ち、ジヒドロピリジ
ン骨格の4位にモノ置換フエニル基を有し、かつ
2位にカルバモイルオキシアルキル基を有する化
合物を製造法としては、原料物質として、4位に
モノ置換フエニル基を有し、かつ2位にヒドロキ
シアルキル基を有するジヒドロピリジン誘導体と
イソシアナートを使用する方法がこれまでに開示
されている。しかし、その製造法による目的化合
物の収率は充分満足できるものではない。 原料物質として、4位にジ置換フエニル基を有
し、かつ2位にヒドロキシアルキル基を有するジ
ヒドロピリジン誘導体とイソシアナートを使用す
る方法は文献未記載の新規な製造法である。 2−カルバモイルオキシアルキル−1,4−ジ
ヒドロピリジン誘導体は抗高血圧作用および血管
拡張作用を有し、循環器用剤として期待される有
用な化合物である。しかしながら、工業的に利用
可能な製造法は未だ開発されておらず、該化合物
のより効率のよい製造法が求められている。 課題を解決するため手段 本発明者らは、鋭意研究の結果、一般式()
で示される化合物、即ち、ジヒドロピリジン骨格
の4位にジクロロフエニル基を有し、かつ2位に
ヒドロキシアルキル基を有するジヒドロピリジン
誘導体を用いて該誘導体とイソシアナートとを反
応させることにより、2−カルバモイルオキシア
ルキル−1,4−ジヒドロピリジン誘導体が特公
平1−28020号公報および特公平1−28746号公報
に記載の方法に比べ、予想外にも高収率で製造さ
れることを見出した。 本発明は、4位に2,3−ジクロロフエニル基
を有する原料化合物を用いる(4位のフエニル基
に2,3−ジクロロ基を導入する)ことにより、
完成された。 本発明によれば、一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1およびR2は同
一または異なつていて、低級アルキル基、低級ハ
ロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
ル基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
ル基、R3は水素原子、低級アルキル基、低級ア
ルキニル基またはアラルキル基、Aは直鎖状また
は分岐状のアルキレン基を意味する]で示される
化合物は以下の方法により製造することができ
る。 即ち、一般式() [式中、R、R1、R2およびAは前記の意味を有
する]で示される化合物と一般式R30NCO[式中、
R30はクロロスルホニル基、ジクロロホスホリル
基、トリクロロアセチル基、低級アルキル基、低
級アルキニル基またはアラルキル基を意味する]
で示されるイソシアナートまたは反応条件下で該
イソシアナートを生成する化合物とを反応させ、
次いで所望により加水分解する。 さらに詳しくは、一般式() [式中、R、R1、R2およびAは前記の意味を有
する]で示される化合物と一般式R3aNCO[式中、
R3aはクロロスルホニル基、ジクロロホスホリル
基またはトリクロロアセチル基を意味する]で示
されるイソシアナートまたは反応条件下で該イソ
シアナートを生成する化合物とを反応させ、次い
で加水分解し、一般式(−a) [式中、R、R1、R2およびAは前記の意味を有
する]で示される化合物を製造するか、または 一般式() [式中、R、R1、R2およびAは前記の意味を有
する]で示される化合物と一般式R3bNCO[式中、
R3bは低級アルキル基、低級アルキニル基または
アラルキル基を意味する]で示されるイソシアナ
ートまたは反応条件下で該イソシアナートを生成
する化合物とを反応させ、一般式(−b) [式中、R、R1、R2、R3bおよびAは前記の意味
を有する]で示される化合物を製造することがで
きる。 本発明において、一般式()で示される化合
物を製造する際の反応条件は、用いられる反応試
薬の種類により適宜選択されるが、一般式()
で示される1,4−ジヒドロピリジン誘導体1モ
ルに対しR30NCO[式中、R30はクロロスルホニル
基、ジクロロホスホリル基、トリクロロアセチル
基、低級アルキル基、低級アルキニル基またはア
ラルキル基を意味する]のイソシアナートを1〜
5倍モル、好ましくは1〜2倍モルの割合で用
い、通常、冷却下、室温または加温乃至加熱下で
実施される。反応溶媒としては、ベンゼン、トル
エン、クロロホルム、ジクロロメタン、クロロベ
ンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエ
チルエーテル、アセトニトリル、ピリジン、ジメ
チルホルムアミド、酢酸エチル、アセトンなどが
用いられる。反応は触媒の存在下で行うのが有利
であり、触媒としてはトリエチルアミン、トリメ
チルアミン、N−アルキルピペリジン、N−アル
キルモルホリン、N,N−ジアルキルアニリンも
しくはピリジンなどの三級アミンまたは水酸化ナ
トリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム
などの無機塩基などを使用することができる。イ
ソシアナートとしてクロロスルホニルイソシアナ
ート、ジクロロホスホリルイソシアナートまたは
トリクロロアセチルイソシアナートを使用する場
合[即ち、R3aNCO(R3aは前記の意味を有する)
のイソシアナートを使用する場合]、反応の終了
後、反応混合物に水を加えて加水分解処理を行う
必要がある。 以下、本明細書中に記載された各種用語につい
て説明する。 低級アルキル基とは、炭素数1乃至6個からな
る直鎖状または分岐状のアルキル基を示し、例え
ばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、イソブチル、第二級ブチル、第三級ブチ
ル、ペンチルおよびヘキシルなどが挙げられる。 低級ハロアルキル基とは、前記の低級アルキル
基にハロゲン原子が置換したハロアルキル基を示
し、例えばβ−クロロエチル、β−ブロモエチ
ル、β−クロロプロピル、γ−クロロプロピル、
ω−クロロブチルおよびトリフルオロメチルなど
が挙げられる。 低級アルケニル基とは、炭素数2乃至4個から
なるアルケニル基を示し、例えばビニル、アリ
ル、3−ブテニルおよびイソプロペニルなどが挙
げられる。 低級アルキニル基とは、炭素数2乃至4個から
なるアルキニル基を示し、例えばプロパルギルお
よび2−ブチニルなどが挙げられる。 アラルキル基としては、例えばベンジル、α−
メチルベンジルおよびフエネチルなどが挙げられ
る。 低級アルコキシアルキル基とは、前記のアルキ
ル基に、炭素数1乃至6個からなる直鎖状または
分岐状のアルコキシ基が置換したアルコキシアル
キル基を示し、例えばβ−メトキシエチル、β−
エトキシエチル、β−プロポキシエチル、β−イ
ソプロポキシエチル、β−ブトキシエチル、β−
イソブトキシエチル、β−第三級ブトキシエチ
ル、β−メトキシプロピル、β−エトキシプロピ
ル、β−プロポキシプロピル、β−イソプロポキ
シプロピル、β−ブトキシプロピル、γ−メトキ
シプロピル、γ−エトキシプロピル、γ−プロポ
キシプロピル、γ−ブトキシプロピルおよびω−
プロポキシブチルなどが挙げられる。 Aのアルキレン基とは、炭素数1乃至8個から
なる直鎖状または分岐状のアルキレン基を示し、
例えばメチレン、メチルメチレン、エチルメチレ
ン、フエニルメチレン、ジメチルメチレン、メチ
ルエチルメチレン、メチルイソブチルメチレン、
フエニルメチルメチレン、エチレン、メチルエチ
レン、エチルエチレン、トリメチレンおよびテト
ラメチレンなどが挙げられる。 アラルキル基に含まれる芳香環は1乃至3の置
換基で置換されていてもよく、該置換基としては
ハロゲン原子;シアノ基;ニトロ基;水酸基;ジ
メチルアミノ、ジエチルアミノおよびジイソプロ
ピルアミノなどのジ置換アミノ基;メトキシ、エ
トキシ、プロポキシおよびブトキシなどの低級ア
ルコキシ基;メチル、エチル、プロピルおよびブ
チルなどの低級アルキル基;およびトリフルオロ
メチル基などが挙げられる。 ハロゲン原子とは、フツ素、塩素、臭素および
ヨウ素などを示す。 本発明に使用する原料化合物()は、すでに
公知化合物であるか、または文献未記載の化合物
であつても次に示す方法に従つて製造される。例
えば、 (イ) 一般式() [式中、R2は低級アルキル基、低級ハロアル
キル基、低級アルケニル基、低級アルキニル
基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
ル基、Aは直鎖状または分岐状のアルキレン基
を意味する]で示される化合物と一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1は低級アル
キル基、低級ハロアルキル基、低級アルケニル
基、低級アルキニル基、アラルキル基または低
級アルコキシアルキル基を意味する]で示され
る化合物とを反応させるか、 (ロ) 一般式() [式中、R2およびAは前記の意味を有する]
で示される化合物と式() で示される化合物と一般式() RCOCH2COOR1 () [式中、RおよびR1は前記の意味を有する]で
示される化合物とを反応させるか、 (ハ) 一般式() HO−A−C≡CCOOR2 () [式中、R2およびAは前記の意味を有する]
で示される化合物と一般式() [式中、RおよびR1は前記の意味を有する]
で示される化合物とアンモニアまたはその塩と
を反応させるか、または (ニ) 一般式() HO−A−C≡CCOOR2 () [式中、R2およびAは前記の意味を有する]
で示される化合物と式() で示される化合物と一般式() RCOCH2COOR1 () [式中、RおよびR1は前記の意味を有する]
で示される化合物とアンモニアまたはその塩と
を反応させることにより合成できる。 方法(イ)および(ロ)において化合物()を製造す
る際の反応条件は使用する原料物質の種類により
適宜選択されるが、一般的にエナミン化合物
()1モルに対してベンジリデン化合物()
またはアルデヒド化合物()およびβ−ケトエ
ステル化合物()を好ましくは各々ほぼ当モル
量で使用する。モル比は結果に悪影響を及ぼすこ
となく広範囲に変えることができる。反応温度は
通常、冷却下、室温または加温乃至加熱下で実施
される。反応溶媒としては、水、不活性有機溶媒
または水と不活性有機溶媒との混合溶媒を用いる
ことができる。不活性有機溶媒としては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール、イソプロパノ
ールもしくはブタノールなどのアルコール、ジエ
チルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルム
アミド、酢酸エチル、ベンゼンまたはクロロホル
ムなどが使用される。反応は酢酸のような酸、ピ
ペリジンのような塩基または酸と塩基との塩など
の触媒を用いて反応を促進させることができる。 方法(ハ)および(ニ)において化合物()を製造す
る際の反応条件は使用する原料物質の種類により
適宜選択されるが、一般的に反応に関与するアセ
チレン化合物()、ベンジリデン化合物()、
アルデヒド化合物()およびβ−エトエステル
化合物()は各々ほぼ等モル量で使用し、アン
モニアまたはその塩は過剰量で使用する。モル比
は結果に悪影響を及ぼすことなく広範囲に変える
ことができる。 アンモニアまたはその塩としては、アンモニア
または酢酸、ギ酸、酒石酸、安息香酸もしくはフ
エニル酢酸などの有機酸のアンモニウム塩または
炭酸、重炭酸もしくはホウ酸などの無機酸のアン
モニウム塩などが使用される。 反応温度は通常、冷却下、室温または加温乃至
加熱下で実施される。 反応溶媒としては水、不活性有機溶媒または水
と不活性有機溶媒との混合溶媒を用いることがで
きる。不活性有機溶媒としては、メタノール、エ
タノール、プロパノール、イソプロパノールもし
くはブタノールなどのアルコール、ジエチルエー
テル、ジオキシン、テトラヒドロフラン、アセト
ニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、酢
酸エチル、ベンゼンまたはクロロホルムなどが使
用される。反応は、酸、塩基または酸と塩基との
塩などの触媒を用いて反応を促進させることがで
きる。本発明の方法により合成された化合物
()は有機溶媒を用いる抽出処理、シリカゲル
もしくはアルミナなどの担体を用いるクロマトグ
ラフイーによる分離精製または結晶化処理などの
常法の操作により精製し採取することができる。 本発明に使用する一般式()で表わされるエ
ナミン化合物は文献未載の新規物質であり、次に
示す方法により製造される。 方法(イ)および(ロ)で使用する原料物質()は(A)
および(B)の反応式で示すように、保護オキシアル
キルβ−ケトエステル()または保護オキシア
ルキルプロピオール酸エステル()をアンモニ
アまたはその塩と反応させ、次いで所望により脱
保護処理を行うことによつて製造できる。 本原料化合物()は本発明者らに係る特開昭
59−231049号公報に詳しく説明されている。 本発明に使用する一般式R30NCO[R30は前記の
意味を有する]で示されるイソシアナートとして
は、クロロスルホニルイソシアナート、ジクロロ
ホスホリルイソシアナート、トリクロロアセチル
イソシアナート、イソシアン酸メチルイソシアナ
ート、エチルイソシアナート、プロピルイソシア
ナート、イソプロピルイソシアナート、ブチルイ
ソシアナート、イソブチルイソシアナート、第三
級ブチルイソシアナート、アリルイソシアナート
などが挙げられる。またこの反応においては一般
式R30NCO[R30は前記の意味を有する]で示され
るイソシアナートの代わりに、下記反応条件下で
それを生成しうる化合物、例えば加熱下における
一般式R30NCO3[R30は前記の意味を有する]で
示される酸アジド、加熱条件下における、または
トリアルキルアミンと重金属(例えば硝酸銀また
は塩化水銀)の存在下における一般
R30NHCOSR4[R30は前記の意味を有し、R4は低
級アルキル基を意味する]で示されるチオールカ
ルバメートを用いることもできる。 本発明の方法により合成された目的化合物
()は有機溶媒を用いる抽出処理、シリカゲル
またはアルミナなどを用いるクロマトグラフイー
処理、並びに結晶化処理などの常法の操作により
精製、単離し、採取することができる。また、塩
形成能を有する化合物の場合には、塩酸などの無
機酸または有機酸の付加塩とすることもできる。 本発明により供される一般式()で示される
化合物は血管拡張作用および血圧降下作用を有
し、特に冠血管拡張作用が強くかつ毒性が極めて
弱いので高血圧症、心不全、狭心症、心筋梗塞お
よび脳血管障害などの循環器系疾病の治療に期待
される医薬品である。 薬 理 本発明の化合物()について薬効薬理試験お
よび毒性試験を行つた。 (1) 試験方法 (a) 冠血管拡張作用 ウサギ摘抽出心臓を用いてランゲンドルフ
法※ により冠状動脈拡張作用を調べた。冠状
管拡張作用の強さは冠動脈血流量を50%増加
させるサンプル投与量即ちICD50(g/ml)
により評価した。 ※;O.Langendorff:Pfliigers arch.ges.
phisiol..61、291−332(1895) (b) 抗高血圧作用 生後15〜16週令、体重300g前後の雄性高
血圧症ラツト(spontaneous hypertensive
rat;SHR)を用いた。血圧の測定は、SHR
をあらかじめ45〜50℃で10〜20分間加温後、
自動血圧記録計を用い、tail
plethysmograph法により尾動脈の収縮期血
圧を非観血的に測定した。1群5匹用いた。
薬物はポリエチレングリコールC−300に溶
解し10〜100mg/Kg相当量を経口投与した。
抗高血圧作用は薬物投与前の血圧に対して各
薬物を経口投与後各時間の血圧の減少を降圧
%として表わした。計算は次の通りである。 降圧%=(投与前血圧)−(投与後各時間の血圧)/(
投与前血圧)×100 (c) 急性毒性試験 DM系雄マウス(18〜22g)を用い、静脈
内投与によりアツプ・アンド・ダウン法に従
つてLD50値を求めた。 (2) 試験結果 ランゲンドルフ法によるウサギに対する冠血
管拡張作用およびマウスに対する急性毒性は次
の表−1に示す通りであつた。
【表】 表−1から明らかのように、本発明化合物は
冠血管に作用して強力な冠状動脈拡張効果を示
している。また、急性毒性はニフエジビンにく
らべて明らかに軽減されている。 次に、高血圧症ラツト(SHR)に対する抗
高血圧作用は表−2に示す通りであつた。
【表】 表−2から明らかのように、本発明の化合物
は高血圧症ラツト(SHR)に対し経口投与で
強力な抗高血圧作用を示している。また、投与
後6時間においても本発明化合物は抗高血圧作
用を示しており、作用の持続性を示唆してい
る。 以上に示した薬効薬理試験および毒性試験の結
果から、一般式()で示される化合物は血管拡
張作用および抗高血圧作用が強く且つ毒性が弱い
ので高血圧症、心機能不全、狭心症、心筋梗塞お
よび脳血管障害などの循環器系疾病の治療剤とし
て期待されることが明らかとなつた。 一般式()で示される化合物の投与状態とし
ては、一般に静脈内、皮下もしくは筋肉内注射ま
たは直腸投与などの非経口投与、または錠剤、散
剤、顆粒剤、カプセル剤、舌下錠もしくはシロツ
プ剤などの経口投与などが挙げられる。 投与量としては患者の症状、年令、体重および
投与形態によつて異るが、通常は成人に対して1
日量1乃至500mgである。上記の各製剤はそれぞ
れ周知の方法により製造することができる。 次に本発明の製造法を実施例を挙げて詳しく説
明するが、本発明はこれにより特に限定されるも
のではない。 原料物質の合成例 参考例 3−アミノ−4−ヒドロキシクロトン酸プロピ
ルエステル1.6g(10ミリモル)および2−(2,
3−ジクロロベンジリデン)アセト酢酸メチル
2.73g(10ミリモル)をエタノール50mlに溶解
し、70〜80℃において24時間撹拌して反応する。
反応混液を減圧濃縮し、残渣をベンゼンから結晶
化すると針状結晶の4−(2,3−ジクロロフエ
ニル)−2−ヒドロキシメル−6−メチル−1,
4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸3
−n−プロピルエステル−5−メチルエステル
3.6g(収率86.9%)を得る。 mp:115〜116℃ UV:λMeOH nax.237、363nm IR(KBr):3390、2980、1670、1600、1480、
1310、1280、1210、1100、1020、780、735cm-1 1 H−NMR(90MHz、DMSO−d6)δin ppm:0.7
(t、3H、J=7Hz)、1.32〜1.8(m、2H)、
2.34(s、3H)、3.56(s、3H)、4.0(t、2H、
J=7Hz)、4.47〜4.78(m、2H)、5.42(s、
1H)、5.58(t、1H、J=4.5Hz)、7.13〜7.58
(m、3H)、8.48(s、1H) 本発明方法 実施例 1 4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−ヒドロ
キシメチル−6−メチル−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3,5−ジカルボン酸3−n−プロピルエ
ステル−5−メチルエステル4.14g(10ミリモ
ル)をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、氷−食
塩で冷却下、クロロスルホニルイソシアナート1
ml(11.5ミリモル)を加え、同温度で30分間撹拌
して反応する。反応混合物に冷却下、水50mlを加
え、室温で30分間撹拌して加水分解処理する。こ
の反応混合物を減圧濃縮し、濃縮液を酢酸エチル
で抽出する。この酢酸エチル抽出液を水洗および
乾燥処理したあと減圧濃縮する。残渣をイソプロ
ピルエーテル−ヘキサンから再結晶処理すると、
結晶状の4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−
カルバモイルオキシメチル−6−メチル−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸3−
n−プロピルエステル−5−メチルエステル3.7
g(収率80.9%)を得る。 mp:129〜131℃ UV:λMeOH nax.237、360nm IR(KBr):3400、3350、1725、1705、1490、
1320、1210、1100、1085、1055、780、730cm-1 1 H−NMR(90MHz、DMSO−d6)δin ppm:
0.74(t、3H、J=7Hz)、1.3〜1.77(m、
2H)、2.3(s、3H)、3.57(s、3H)、3.97(t、
2H、J=7Hz)、4.92(d、1H、J=12Hz)、
5.1(d、1H、J=12Hz)、5.43(s、1H)、6.5
〜6.9(broad、2H)、7.18〜7.58(m、3H)、8.9
(s、1H) 実施例 2〜11 実施例1に記載の方法に準拠して表−3に記載
された化合物が得られる。
【表】
【表】 実施例 12 4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−ヒドロ
キシメチル−6−メチル−1.4−ジヒドロピリジ
ン−3.5−ジカルボン酸ジエチルエステル4.14g
(10ミリモル)をベンゼン200mlに溶解しこれにメ
チルイソシアナート0.8ml(13ミリモル)および
トリエチルアミン30mlを加え60℃1時間加熱撹拌
する。冷却後、反応混合液を水洗および乾燥した
あと減圧濃縮する。残渣を酢酸エチル−ヘキサン
により結晶化処理すると、結晶状の4−(2,3
−ジクロロフエニル)−2−(N−メチルカルバモ
イルオキシメチル)−6−メチル−1.4−ジヒドロ
ピリジン−3,5−ジカルボン酸ジエチルエステ
ル4g(収率84.9%)を得る。 mp:110℃ UV:λMeOH nax.237、360nm IR(KBr、cm-1):3375、3325、3000、1680、
1640 1550、1480、1420、1280、1250、1200、1100、
1050、865、780、7401 H−NMR(90MHz、DMSO−d6)、δin ppm:
1.08(t、6H、J=8Hz)、2.28(s、3H)、2.6
(d、3H、J=4.5Hz)、4.0(q、4H、J=8
Hz)、4.9(d、1H、J=13Hz)、5.05(d、1H、
J=13Hz)、5.38(s、1H)、6.92〜7.28(m、
1H)、7.15〜7.52(m、3H)、8.83(s、1H) 実施例 13〜16 実施例12に記載の方法に準拠して表−4に記載
された化合物が得られる。
【表】 実施例 17 4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−(2−
ヒドロキシエチル)−6−メチル−1.4−ジヒドロ
ピリジン−3.5−ジカルボン酸ジエチルエステル
4.28g(10ミリモル)をメチレンクロライド50ml
に溶解し、氷−食塩で冷却下、クロロスルホニル
イソシアナート1ml(11.5ミリモル)を加え、同
温度で30分間撹拌して反応する。反応混合物に冷
却下、水50mlを加え、室温で30分間撹拌して加水
分解処理する。この反応液に酢酸エチル50mlを加
え、抽出する。酢酸エチル抽出液を飽和重曹水20
ml、次いで水20mlで洗浄脱水し減圧濃縮する。残
渣をイソプロピルエーテルより結晶化すると結晶
状の4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−(2
−カルバモイルオキシエチル)−6−メチル−1.4
−ジヒドロピリジン−3.5−ジカルボン酸ジエチ
ルエステル3.4g(収率72.1%)を得る。 UV:λMeOH nax.237、355nm IR(KBr):3370、1690、1490、1330、1280、
1210 1120、1095、780cm-1 1 H−NMR(90MHz、DMSO−d6)δin ppm:
1.15(t、6H、J=8Hz)、2.3(s、3H)、3.03
(t、2H、J=6Hz)、3.8〜4.3(m、6H)、5.4
(s、1H)、6.67(broad、1H)、7.1〜7.7(m、
3H)、8.93(s、1H) 実施例 18 4−(2,3−ジクロロフエニル)−2−(1−
ヒドロキシメチル−6−メチル−1.4−ジヒドロ
ピリジン−3.5−ジカルボン酸ジエチルエステル
4.28g(10ミリモル)をベンゼン200mlに溶解し、
これにメチルイソシアナート0.8ml(13ミリモル)
およびトリエチルアミン30mlを加え60℃1時間加
熱撹拌する。冷却後、反応混合液を水洗、乾燥し
たあと減圧濃縮する。残渣をイソプロピルエーテ
ルより結晶化処理すると結晶状の4−(2,3−
ジクロロフエニル)−2−(1−N−メチルカルバ
モイルオキシエチル)−6−メチル−1.4−ジヒド
ロピリジン−3.5−ジカルボン酸ジエチルエステ
ル3.3g(収率68.0%)を得る。 UV:λMeOH nax.236、350nm IR(KBr):3360、3000、1690、1490、1330、
1210 1105、1040、780cm-1 1 H−NMR(90MHz、DMSO−d6)δin ppm:
1.10(t、6H、J=8Hz)、2.28(s、3H)、
2.67(d、3H、J=4Hz)、4.0(q、4H、J=
8Hz)、5.4(s、1H)、6.7〜7.1(m、1H)、7.2
〜7.6(m、3H)、8.78(s、1H) 発明の効果 原料化合物として、4位に2,3−ジクロロフ
エニル基を有する2−ヒドロキシアルキル−1,
4−ジヒドロピリジン誘導体を用いることによ
り、高血圧症、心機能不全、狭心症および心筋梗
塞などの循環器系疾病の治療に有用であると期待
される、一般式()で示される2−カルバモイ
ルオキシアルキル−1,4−ジヒドロピリジン誘
導体を、効率よく、製造することが可能になつ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1およびR2は同
    一または異なつていて、低級アルキル基、低級ハ
    ロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
    ル基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
    ル基、Aは直鎖状または分岐状のアルキレン基を
    意味する]で示される化合物と一般式R30NCO
    [式中、R30はクロロスルホニル基、ジクロロホ
    スホリル基、トリクロロアセチル基、低級アルキ
    ル基、低級アルキニル基またはアラルキル基を意
    味する]で示されるイソシアナートまたは反応条
    件下で該イソシアナートを生成する化合物とを反
    応させ、次いで所望により加水分解することを特
    徴とする一般式() [式R3は水素原子、低級アルキル基、低級アル
    キニル基またはアラルキル基、R、R1、R2およ
    びAは前記の意味を有する]で示される化合物の
    製造法。 2 一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1およびR2は同
    一または異なつていて、低級アルキル基、低級ハ
    ロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
    ル基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
    ル基、Aは直鎖状または分岐状のアルキレン基を
    意味する]で示される化合物と一般式R3aNCO
    [式中、R3aはクロロスルホニル基、ジクロロホ
    スホリル基またはトリクロロアセチル基を意味す
    る]で示されるイソシアナートまたは反応条件下
    で該イソシアナートを生成する化合物とを反応さ
    せ、次いで加水分解することを特徴とする、一般
    式(−a) [式中、R、R1、R2およびAは前記の意味を有
    する]で示される化合物の特許請求の範囲第1項
    記載の製造法。 3 一般式() [式中、Rは低級アルキル基、R1およびR2は同
    一または異なつていて、低級アルキル基、低級ハ
    ロアルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニ
    ル基、アラルキル基または低級アルコキシアルキ
    ル基、Aは直鎖状または分岐状のアルキレン基を
    意味する]で示される化合物と一般式R3bNCO
    [式中、R3bは低級アルキル基、低級アルキニル
    基またはアラルキル基を意味する]で示されるイ
    ソシアナートまたは反応条件下で該イソシアナー
    トを生成する化合物とを反応させることを特徴と
    する、一般式(−b) [式中、R、R1、R2、R3bおよびAは前記の意味
    を有する]で示される化合物の特許請求の範囲第
    1項記載の製造法。
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