JPH05273679A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀写真感光材料Info
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- JPH05273679A JPH05273679A JP9602092A JP9602092A JPH05273679A JP H05273679 A JPH05273679 A JP H05273679A JP 9602092 A JP9602092 A JP 9602092A JP 9602092 A JP9602092 A JP 9602092A JP H05273679 A JPH05273679 A JP H05273679A
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- Japan
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- gelatin
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- silver halide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ハロゲン化銀写真感光材料に於けるゼラチンの
硬化速度を速める方法を提供する。 【構成】下記一般式(I)で表わされるゼラチン誘導体
を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料。 一般式(I) 【化1】
硬化速度を速める方法を提供する。 【構成】下記一般式(I)で表わされるゼラチン誘導体
を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料。 一般式(I) 【化1】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関するものである。特にハロゲン化銀感光材料のバ
インダーとして用いられるゼラチンを迅速に硬化する方
法に関するものである。
料に関するものである。特にハロゲン化銀感光材料のバ
インダーとして用いられるゼラチンを迅速に硬化する方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゼラチンは多くの写真感光材料のバイン
ダーとして使用される。例えば、ハロゲン化銀乳剤層、
乳剤保護層、フィルター層、中間層、ハレーション防止
層、バッキング層、フィルムベース下塗層、バライタ層
等はゼラチンを主要構成成分として使用する。これらゼ
ラチンを含む感光材料はpHあるいは温度の異る種々の
水溶液で処理されるが、硬化剤による処理のされていな
いゼラチンを含む層は主にゼラチンの物性に依存し、耐
水性に乏しく、水溶液中では過度に膨潤して機械的強度
が非常に弱くなり、特に30℃以上の高温の水溶液中や
高アルカリ水溶液中では極端な場合ゼラチン層が溶解流
出する事さえある。これら諸性質は写真感光材料の構成
層の物性としては致命的な欠点である。
ダーとして使用される。例えば、ハロゲン化銀乳剤層、
乳剤保護層、フィルター層、中間層、ハレーション防止
層、バッキング層、フィルムベース下塗層、バライタ層
等はゼラチンを主要構成成分として使用する。これらゼ
ラチンを含む感光材料はpHあるいは温度の異る種々の
水溶液で処理されるが、硬化剤による処理のされていな
いゼラチンを含む層は主にゼラチンの物性に依存し、耐
水性に乏しく、水溶液中では過度に膨潤して機械的強度
が非常に弱くなり、特に30℃以上の高温の水溶液中や
高アルカリ水溶液中では極端な場合ゼラチン層が溶解流
出する事さえある。これら諸性質は写真感光材料の構成
層の物性としては致命的な欠点である。
【0003】ゼラチンを硬化してゼラチン層の耐水性、
耐熱性及び耐傷性を高めるため、従来より、多数の化合
物が有効である事が知られている。これらは写真感光材
料の製造に用いられる「ゼラチン硬化剤」としてよく知
られており、例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデ
ヒドの如きアルデヒド系化合物類、米国特許第3635
718号その他に記載されている反応性のハロゲンを有
する化合物類、米国特許第3635718号その他に記
載されている反応性のエチレン不飽和結合を持つ化合物
類、米国特許第3017280号等に記載されているア
ジリジン系化合物類、米国特許第3091537号に記
載されているエポキシ系化合物類、ムコクロム酸のよう
なハロゲノカルボキシルアルデヒド類、ジヒドロキシジ
オキサン、ジクロロジオキサン等ジオキサン類あるいは
米国特許第3642486号や米国特許第368770
7号に記載されているビニルスルホン類、米国特許第3
841872号に記載されているビニルスルホンプレカ
ーサー類、米国特許第3640720号に記載されてい
るケトビニル類、あるいは又、無機硬化剤として、クロ
ム明はん、硫酸ジルコニウム、等が知られている。
耐熱性及び耐傷性を高めるため、従来より、多数の化合
物が有効である事が知られている。これらは写真感光材
料の製造に用いられる「ゼラチン硬化剤」としてよく知
られており、例えばホルムアルデヒド、グルタルアルデ
ヒドの如きアルデヒド系化合物類、米国特許第3635
718号その他に記載されている反応性のハロゲンを有
する化合物類、米国特許第3635718号その他に記
載されている反応性のエチレン不飽和結合を持つ化合物
類、米国特許第3017280号等に記載されているア
ジリジン系化合物類、米国特許第3091537号に記
載されているエポキシ系化合物類、ムコクロム酸のよう
なハロゲノカルボキシルアルデヒド類、ジヒドロキシジ
オキサン、ジクロロジオキサン等ジオキサン類あるいは
米国特許第3642486号や米国特許第368770
7号に記載されているビニルスルホン類、米国特許第3
841872号に記載されているビニルスルホンプレカ
ーサー類、米国特許第3640720号に記載されてい
るケトビニル類、あるいは又、無機硬化剤として、クロ
ム明はん、硫酸ジルコニウム、等が知られている。
【0004】しかしながら、これら公知のゼラチン硬化
剤は写真感光材料に用いる場合硬化作用が十分でないも
の、ゼラチンに対する硬化反応が緩慢で硬化反応に長い
時間が必要なもの、用いられる化合物の合成が困難で、
大量に合成し難いもの、硬化剤自身が不安定なため保存
性が悪いもの、激しい臭気を伴ない製造工程中の作業効
率を著しく低下させたり、あるいは人体に対し有害であ
るもの等、何らかの欠点を持っているものが多い。特に
速い硬化速度を与える硬化剤はその反応活性が高い事が
必要であり、そのため必然的に多くの欠点を持ってい
る。即ち、反応活性が高いため化合物の安定性が悪く、
合成中に分解する傾向が強くなり大量に合成し難い。ま
た、活性が高いため空気中の水分と反応し易く、保存性
が悪い。また、活性が高いため使用時の水溶液中もしく
は水分散液中での水による分解速度が大となり、硬化反
応に寄与する硬化剤量が少くなり必要な硬化度が得られ
なくなる事さえある。さらにまた速い硬化速度を与える
硬化剤の場合、硬化剤自身およびその原料、中間体は発
ガン性、皮ふ刺戟性等の人体に対し有害な作用を有する
事が多いようである。
剤は写真感光材料に用いる場合硬化作用が十分でないも
の、ゼラチンに対する硬化反応が緩慢で硬化反応に長い
時間が必要なもの、用いられる化合物の合成が困難で、
大量に合成し難いもの、硬化剤自身が不安定なため保存
性が悪いもの、激しい臭気を伴ない製造工程中の作業効
率を著しく低下させたり、あるいは人体に対し有害であ
るもの等、何らかの欠点を持っているものが多い。特に
速い硬化速度を与える硬化剤はその反応活性が高い事が
必要であり、そのため必然的に多くの欠点を持ってい
る。即ち、反応活性が高いため化合物の安定性が悪く、
合成中に分解する傾向が強くなり大量に合成し難い。ま
た、活性が高いため空気中の水分と反応し易く、保存性
が悪い。また、活性が高いため使用時の水溶液中もしく
は水分散液中での水による分解速度が大となり、硬化反
応に寄与する硬化剤量が少くなり必要な硬化度が得られ
なくなる事さえある。さらにまた速い硬化速度を与える
硬化剤の場合、硬化剤自身およびその原料、中間体は発
ガン性、皮ふ刺戟性等の人体に対し有害な作用を有する
事が多いようである。
【0005】一方、当業界にとって写真感光材料のゼラ
チン含有層を速く硬化させる技術は重要な技術である。
ゼラチン含有層の硬化の度合はその写真特性にしばしば
重大な影響を与える事が知られている。そのため、当業
界は、写真感光材料の硬化反応が終了し、その写真特性
が安定した段階で初めて性能の保証できる製品としてそ
の感光材料を消費者に販売することができる。すなわ
ち、感材製造会社は、感光材料を製造してから、その硬
化反応が終了するまでその感光材料をストックしていな
ければならない。このストックに要する費用は莫大であ
り硬化反応に要する時間が長ければ長いほどストックに
要する費用は大きくなる。そのため当業界はストック中
の感光材料を加熱あるいは加湿等の何らかの硬化速度を
上げる努力を行っている場合がある。しかしこの加熱あ
るいは加湿を行うとストック中の感光材料の写真特性に
悪影響を及ぼしたり、巻きとってある感光材料表面と裏
面が接着する故障等が表われる事があり、加熱あるいは
加湿は感光材料にとって必ずしも良い方法ではなかっ
た。このように、ゼラチンの硬化速度を速める技術は、
当業界で待ち望まれていたものであるが、ゼラチン硬化
剤そのもので解決することは困難であった。
チン含有層を速く硬化させる技術は重要な技術である。
ゼラチン含有層の硬化の度合はその写真特性にしばしば
重大な影響を与える事が知られている。そのため、当業
界は、写真感光材料の硬化反応が終了し、その写真特性
が安定した段階で初めて性能の保証できる製品としてそ
の感光材料を消費者に販売することができる。すなわ
ち、感材製造会社は、感光材料を製造してから、その硬
化反応が終了するまでその感光材料をストックしていな
ければならない。このストックに要する費用は莫大であ
り硬化反応に要する時間が長ければ長いほどストックに
要する費用は大きくなる。そのため当業界はストック中
の感光材料を加熱あるいは加湿等の何らかの硬化速度を
上げる努力を行っている場合がある。しかしこの加熱あ
るいは加湿を行うとストック中の感光材料の写真特性に
悪影響を及ぼしたり、巻きとってある感光材料表面と裏
面が接着する故障等が表われる事があり、加熱あるいは
加湿は感光材料にとって必ずしも良い方法ではなかっ
た。このように、ゼラチンの硬化速度を速める技術は、
当業界で待ち望まれていたものであるが、ゼラチン硬化
剤そのもので解決することは困難であった。
【0006】ゼラチン硬化剤そのものの改良とは異なっ
た方法として、スルフィン酸を有するポリマーをゼラチ
ンに混合して用いる方法が特公昭59−52417号に
開示されている。しかしながらこのような合成ポリマー
を添加する方法には、ゼラチンの硬化速度を大幅に向上
させることは可能ではあるものの、ゼラチンバインダー
中に合成ポリマーを添加することによってバインダーそ
のものの性質が大きく変化してしまう欠点があった。ゼ
ラチンと合成ポリマーという性質の異なった異種のポリ
マーを混合することによって相分離等の現象が起こるた
めか、膜強度の低下、膜の透明性の低下、時には写真性
能そのものへの悪影響等が見られ、ハロゲン化銀写真感
光材料に用いるには、きわめて制約の大きいものであっ
た。
た方法として、スルフィン酸を有するポリマーをゼラチ
ンに混合して用いる方法が特公昭59−52417号に
開示されている。しかしながらこのような合成ポリマー
を添加する方法には、ゼラチンの硬化速度を大幅に向上
させることは可能ではあるものの、ゼラチンバインダー
中に合成ポリマーを添加することによってバインダーそ
のものの性質が大きく変化してしまう欠点があった。ゼ
ラチンと合成ポリマーという性質の異なった異種のポリ
マーを混合することによって相分離等の現象が起こるた
めか、膜強度の低下、膜の透明性の低下、時には写真性
能そのものへの悪影響等が見られ、ハロゲン化銀写真感
光材料に用いるには、きわめて制約の大きいものであっ
た。
【0007】合成ポリマーではなく化学修飾したゼラチ
ンを用いる方法がWO91/20014号明細書に開示
されている。これら修飾ゼラチンを通常のゼラチンに混
合して用いると、合成ポリマーの場合と異なり相分離等
の現象が起こりにくいためか、バインダーそのものの性
質の変化は比較的小さかった。しかしながらWO91/
20014号に記載されている修飾ゼラチンを写真感光
材料層に用いた場合、十分に硬化速度を向上させるため
には、大量の修飾ゼラチンを必要として、少量の修飾ゼ
ラチンを通常のゼラチンに混合して用いてもさほど硬化
速度の向上は見られないという問題点があった。ゼラチ
ンはハロゲン化銀写真感光材料のバインダーとして用い
られるもの故、その大部分のゼラチンを修飾ゼラチンに
おきかえようとした場合、大規模な修飾ゼラチンの製造
設備を必要とするばかりでなく、高価な修飾ゼラチンを
大量に使用することによる原材料費の大幅な上昇につな
がり、該ハロゲン化銀写真感光材料の商品としての競争
力を大幅に低下させる結果となる。従って、ハロゲン化
銀写真感光材料の製造コストの上昇をきわめて小さくで
きる、ゼラチンの硬化速度向上技術が望まれていた。
ンを用いる方法がWO91/20014号明細書に開示
されている。これら修飾ゼラチンを通常のゼラチンに混
合して用いると、合成ポリマーの場合と異なり相分離等
の現象が起こりにくいためか、バインダーそのものの性
質の変化は比較的小さかった。しかしながらWO91/
20014号に記載されている修飾ゼラチンを写真感光
材料層に用いた場合、十分に硬化速度を向上させるため
には、大量の修飾ゼラチンを必要として、少量の修飾ゼ
ラチンを通常のゼラチンに混合して用いてもさほど硬化
速度の向上は見られないという問題点があった。ゼラチ
ンはハロゲン化銀写真感光材料のバインダーとして用い
られるもの故、その大部分のゼラチンを修飾ゼラチンに
おきかえようとした場合、大規模な修飾ゼラチンの製造
設備を必要とするばかりでなく、高価な修飾ゼラチンを
大量に使用することによる原材料費の大幅な上昇につな
がり、該ハロゲン化銀写真感光材料の商品としての競争
力を大幅に低下させる結果となる。従って、ハロゲン化
銀写真感光材料の製造コストの上昇をきわめて小さくで
きる、ゼラチンの硬化速度向上技術が望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は第1
に、ハロゲン化銀写真感光材料に於けるゼラチンの硬化
速度を速める方法を提供することにある。第2に安定か
つ合成が容易な化合物を用い、さらに製造コストを大幅
に上昇させることのないハロゲン化銀写真感光材料のゼ
ラチンの硬化速度を速める方法を提供することにある。
第3に、硬化剤を溶解し、感光材料中へ添加する時に用
いる有機溶剤による公害性、防爆性及び硬化剤による人
体への影響などについて充分考慮したゼラチンの硬化速
度を速める方法を提供することにある。第4に、ゼラチ
ンの硬化速度が速められたハロゲン化銀写真感光材料を
提供することにある。第5に、ハロゲン化銀写真感光材
料の諸特性に悪影響を与えずにゼラチンの硬化速度を速
める方法を提供することにある。
に、ハロゲン化銀写真感光材料に於けるゼラチンの硬化
速度を速める方法を提供することにある。第2に安定か
つ合成が容易な化合物を用い、さらに製造コストを大幅
に上昇させることのないハロゲン化銀写真感光材料のゼ
ラチンの硬化速度を速める方法を提供することにある。
第3に、硬化剤を溶解し、感光材料中へ添加する時に用
いる有機溶剤による公害性、防爆性及び硬化剤による人
体への影響などについて充分考慮したゼラチンの硬化速
度を速める方法を提供することにある。第4に、ゼラチ
ンの硬化速度が速められたハロゲン化銀写真感光材料を
提供することにある。第5に、ハロゲン化銀写真感光材
料の諸特性に悪影響を与えずにゼラチンの硬化速度を速
める方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの目的
は、下記一般式(I)で表わされるゼラチン誘導体を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によ
り達成された。 一般式(I)
は、下記一般式(I)で表わされるゼラチン誘導体を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料によ
り達成された。 一般式(I)
【0010】
【化5】
【0011】式中、Gelはゼラチンを表わし、−CO
−は該ゼラチン中のアスパラギン酸あるいはグルタミン
酸のフリーのカルボキシル基に由来するカルボニル基を
表わす。Lは一般式(I)の2つの窒素原子を3つ以上
の原子で隔てる2価の基を表わし、R1 、R2 は水素原
子または1価の基を表わす。
−は該ゼラチン中のアスパラギン酸あるいはグルタミン
酸のフリーのカルボキシル基に由来するカルボニル基を
表わす。Lは一般式(I)の2つの窒素原子を3つ以上
の原子で隔てる2価の基を表わし、R1 、R2 は水素原
子または1価の基を表わす。
【0012】本発明の一般式(I)で表わされるゼラチ
ン誘導体についてさらに詳細に説明する。Gelで表わ
されるゼラチンは、その製造過程において、ゼラチン抽
出前、アルカリ浴に浸漬される所謂アルカリ処理(石灰
処理)ゼラチン、酸浴に浸漬される酸処理ゼラチン、ま
たは「Bull Soc Sci Photo Japan」No.16 30頁(1966)
に記載されているような酵素処理ゼラチンのいずれでも
よい。さらにゼラチンを水浴中で加温ないしは蛋白質分
解酵素を作用させ、一部加水分解した低分子量のゼラチ
ンも用いることが出来る。本発明のゼラチンは、必要に
応じて一部分をコロイド状アルブミン、カゼイン、カル
ボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ
等のセルローズ誘導体、寒天、アルギン酸ソーダ、澱粉
誘導体などの糖誘導体、合成親水性コロイド、例えばポ
リビニルアルコール、ポリN−ビニルピロリドン、ポリ
アクリル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれら
の誘導体・部分加水分解物等で置きかえることができる
ほかいわゆるゼラチン誘導体すなわち分子中に含まれる
官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロオキシ基、
カルボキシル基をそれらと反応し得る基を一個持った試
薬で処理・改質したもの、或は他の高分子物質の分子鎖
を結合させたグラフトポリマーで置き換えて使用しても
よい。
ン誘導体についてさらに詳細に説明する。Gelで表わ
されるゼラチンは、その製造過程において、ゼラチン抽
出前、アルカリ浴に浸漬される所謂アルカリ処理(石灰
処理)ゼラチン、酸浴に浸漬される酸処理ゼラチン、ま
たは「Bull Soc Sci Photo Japan」No.16 30頁(1966)
に記載されているような酵素処理ゼラチンのいずれでも
よい。さらにゼラチンを水浴中で加温ないしは蛋白質分
解酵素を作用させ、一部加水分解した低分子量のゼラチ
ンも用いることが出来る。本発明のゼラチンは、必要に
応じて一部分をコロイド状アルブミン、カゼイン、カル
ボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ
等のセルローズ誘導体、寒天、アルギン酸ソーダ、澱粉
誘導体などの糖誘導体、合成親水性コロイド、例えばポ
リビニルアルコール、ポリN−ビニルピロリドン、ポリ
アクリル酸共重合体、ポリアクリルアミドまたはこれら
の誘導体・部分加水分解物等で置きかえることができる
ほかいわゆるゼラチン誘導体すなわち分子中に含まれる
官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロオキシ基、
カルボキシル基をそれらと反応し得る基を一個持った試
薬で処理・改質したもの、或は他の高分子物質の分子鎖
を結合させたグラフトポリマーで置き換えて使用しても
よい。
【0013】上記の誘導体を作るための試薬には、たと
えば米国特許第2614928号に記載されているイソ
シアナート類、酸塩化物類、酸無水物類、米国特許第3
118766号に記載されている酸無水物類、特公昭3
9−5514号に示されるブロム酢酸類、特公昭42−
26845号に記載されているフェニルグリシジルエー
テル類、米国特許第3132945号に記載されている
ビニルスルホン化合物類、英国特許第861414号に
記載されているN−アリルビニルスルホンアミド類、米
国特許第3186846号に記載されているマレインイ
ミド化合物類、米国特許第2594293号に示される
ようなアクリロニトリル類、米国特許第3312553
号に記載されているポリアルキレンオキサイド類、特公
昭42−26845号に記載されているエポキシ化合物
類、米国特許第2763639号に示されているような
酸のエステル類、英国特許第1033189号に記載さ
れているアルカンサルトン類等が挙げられる。
えば米国特許第2614928号に記載されているイソ
シアナート類、酸塩化物類、酸無水物類、米国特許第3
118766号に記載されている酸無水物類、特公昭3
9−5514号に示されるブロム酢酸類、特公昭42−
26845号に記載されているフェニルグリシジルエー
テル類、米国特許第3132945号に記載されている
ビニルスルホン化合物類、英国特許第861414号に
記載されているN−アリルビニルスルホンアミド類、米
国特許第3186846号に記載されているマレインイ
ミド化合物類、米国特許第2594293号に示される
ようなアクリロニトリル類、米国特許第3312553
号に記載されているポリアルキレンオキサイド類、特公
昭42−26845号に記載されているエポキシ化合物
類、米国特許第2763639号に示されているような
酸のエステル類、英国特許第1033189号に記載さ
れているアルカンサルトン類等が挙げられる。
【0014】一般式(I)においてLは一般式(I)の
2つの窒素原子を3つ以上の原子で隔てる2価の基であ
り、好ましくはアルキレン、アルケニレン、アリーレ
ン、エーテル結合、スルフィド結合、カルボニル、スル
ホキシド結合、スルホン結合、エステル結合、アミド結
合、尿素結合、ウレタン結合で形成されている。Lは置
換されていても良く、代表的な置換基としてはハロゲン
原子、水酸基、オキソ基、アルキル基、アリール基、ス
ルホ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ニトロ基、
シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基、ウレイド基、ウレタン基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、リン
酸アミド基、スルファモイル基などが挙げられる。
2つの窒素原子を3つ以上の原子で隔てる2価の基であ
り、好ましくはアルキレン、アルケニレン、アリーレ
ン、エーテル結合、スルフィド結合、カルボニル、スル
ホキシド結合、スルホン結合、エステル結合、アミド結
合、尿素結合、ウレタン結合で形成されている。Lは置
換されていても良く、代表的な置換基としてはハロゲン
原子、水酸基、オキソ基、アルキル基、アリール基、ス
ルホ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ニトロ基、
シアノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
基、ウレイド基、ウレタン基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、リン
酸アミド基、スルファモイル基などが挙げられる。
【0015】特に好ましくはLは一般式(I)の2つの
窒素原子を4〜10個の原子で隔てている。あるいは、
Lが2つの窒素原子を3つの原子で隔てている場合には
Lは置換基を有しているかまたはLの構造中にカルボニ
ル、アミド、尿素の構造あるいは環状構造を有している
ことが好ましい。Lの好ましい具体例を以下に示す。
窒素原子を4〜10個の原子で隔てている。あるいは、
Lが2つの窒素原子を3つの原子で隔てている場合には
Lは置換基を有しているかまたはLの構造中にカルボニ
ル、アミド、尿素の構造あるいは環状構造を有している
ことが好ましい。Lの好ましい具体例を以下に示す。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】一般式(I)のR1 、R2 で表わされる一
価の基は好ましくはアルキル基またはアリール基であ
る。R1 、R2 が互いに結合して環状構造を形成しても
良い。この場合、結合したR1 、R2 で作られる2価の
基は一般式(I)の2つの窒素原子を3つ以上の原子で
隔てている。R1 、R2 は水素原子が特に好ましい。一
般式(I)で表わされるゼラチン誘導体は特に好ましく
は以下の一般式(II)あるいは一般式(III)で表わされ
る。 一般式(II)
価の基は好ましくはアルキル基またはアリール基であ
る。R1 、R2 が互いに結合して環状構造を形成しても
良い。この場合、結合したR1 、R2 で作られる2価の
基は一般式(I)の2つの窒素原子を3つ以上の原子で
隔てている。R1 、R2 は水素原子が特に好ましい。一
般式(I)で表わされるゼラチン誘導体は特に好ましく
は以下の一般式(II)あるいは一般式(III)で表わされ
る。 一般式(II)
【0019】
【化8】
【0020】式中、Gel、−CO−、R1 、R2 は一
般式(I)と同義であり、L1 は一般式(II)の2つの
窒素原子を4〜10個の原子で隔てる2価の基を表わ
す。 一般式(III)
般式(I)と同義であり、L1 は一般式(II)の2つの
窒素原子を4〜10個の原子で隔てる2価の基を表わ
す。 一般式(III)
【0021】
【化9】
【0022】式中、Gel、−CO−、R1 、R2 は一
般式(I)と同義であり、L2 は一般式(III)の2つの
窒素原子を3個の原子で隔てる2価の基であり、さらに
L2は置換基を有しているか、または構造中にカルボニ
ル、アミド、尿素の構造あるいは環状構造を有してい
る。
般式(I)と同義であり、L2 は一般式(III)の2つの
窒素原子を3個の原子で隔てる2価の基であり、さらに
L2は置換基を有しているか、または構造中にカルボニ
ル、アミド、尿素の構造あるいは環状構造を有してい
る。
【0023】一般式(I)で表わされるゼラチン誘導体
はゼラチンと
はゼラチンと
【0024】
【化10】
【0025】で表わされる化合物を、いわゆるペプチド
試薬と呼ばれる縮合剤で処理することによって合成でき
る。好ましい縮合剤としては特開昭60−237445
号に「カルボキシル基を活性化することにより作用する
硬膜剤」として例示されている化合物の他に、米国特許
4877724号、WO90/2357号、特開平3−
223842号、同3−226734号、同3−226
735号、同3−259241号、同3−259242
号、同3−259243号、同4−13130号、同4
−13131号などに例示されている硬膜剤を用いるこ
とができる。本発明に用いられる一般式(I)のゼラチ
ン誘導体はWO91/20014号に詳しく記載されて
いる方法に準じて合成することができる。
試薬と呼ばれる縮合剤で処理することによって合成でき
る。好ましい縮合剤としては特開昭60−237445
号に「カルボキシル基を活性化することにより作用する
硬膜剤」として例示されている化合物の他に、米国特許
4877724号、WO90/2357号、特開平3−
223842号、同3−226734号、同3−226
735号、同3−259241号、同3−259242
号、同3−259243号、同4−13130号、同4
−13131号などに例示されている硬膜剤を用いるこ
とができる。本発明に用いられる一般式(I)のゼラチ
ン誘導体はWO91/20014号に詳しく記載されて
いる方法に準じて合成することができる。
【0026】本発明のゼラチン誘導体はゼラチン硬化剤
と共に用いることが好ましい。本発明に用いる硬化剤は
単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明に用いる公知の硬化剤としては、たとえば、ホル
ムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系
化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジオンの如きケ
トン化合物類、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒ
ドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジ
ン、そのほか米国特許第3,288,775号、同2,
732,303号、英国特許第974,723号、同
1,167,207号などに記載されている反応性のハ
ロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホン、5−アセ
チル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,
5−トリアジン、そのほか米国特許第3,635,71
8号、同3,232,763号、英国特許第994,8
69号などに記載されている反応性のオレフィンを持つ
化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイミド、その他
米国特許第2,732,316号、同2,586,16
8号などに記載されているN−メチロール化合物、米国
特許第3,103,437号等に記載されているイソシ
アナート類、米国特許第3,017,280号、同2,
983,611号等に記載されているアジリジン化合物
類、米国特許第2,725,294号、同2,725,
295号等に記載されている酸誘導体類、米国特許第
3,100,704号などに記載されているカルボジイ
ミド系化合物類、米国特許第3,091,537号など
に記載されているエポキシ化合物類、米国特許第3,3
21,313号、同3,543,292号に記載されて
いるイソオキサゾール系化合物類、ムコクロル酸のよう
なハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオ
キサン、ジクロロジオキサン等のジオキサン誘導体、前
述のジヒドロキノリン系化合物、リン−ハロゲン結合を
有する化合物、N−スルホニルオキシイミド系化合物、
N−アシルオキシイミノ系化合物、特開昭56−433
53号記載のN−カルボニルオキシイミド系化合物、2
−スルホニルオキシピリジニウム塩類、あるいはN−カ
ルバモイルピリジニウム塩類等がある。あるいは無機化
合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコニウム等
がある。
と共に用いることが好ましい。本発明に用いる硬化剤は
単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
本発明に用いる公知の硬化剤としては、たとえば、ホル
ムアルデヒド、グルタルアルデヒドの如きアルデヒド系
化合物類、ジアセチル、シクロペンタンジオンの如きケ
トン化合物類、ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒ
ドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジ
ン、そのほか米国特許第3,288,775号、同2,
732,303号、英国特許第974,723号、同
1,167,207号などに記載されている反応性のハ
ロゲンを有する化合物類、ジビニルスルホン、5−アセ
チル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,
5−トリアジン、そのほか米国特許第3,635,71
8号、同3,232,763号、英国特許第994,8
69号などに記載されている反応性のオレフィンを持つ
化合物類、N−ヒドロキシメチルフタルイミド、その他
米国特許第2,732,316号、同2,586,16
8号などに記載されているN−メチロール化合物、米国
特許第3,103,437号等に記載されているイソシ
アナート類、米国特許第3,017,280号、同2,
983,611号等に記載されているアジリジン化合物
類、米国特許第2,725,294号、同2,725,
295号等に記載されている酸誘導体類、米国特許第
3,100,704号などに記載されているカルボジイ
ミド系化合物類、米国特許第3,091,537号など
に記載されているエポキシ化合物類、米国特許第3,3
21,313号、同3,543,292号に記載されて
いるイソオキサゾール系化合物類、ムコクロル酸のよう
なハロゲンカルボキシアルデヒド類、ジヒドロキシジオ
キサン、ジクロロジオキサン等のジオキサン誘導体、前
述のジヒドロキノリン系化合物、リン−ハロゲン結合を
有する化合物、N−スルホニルオキシイミド系化合物、
N−アシルオキシイミノ系化合物、特開昭56−433
53号記載のN−カルボニルオキシイミド系化合物、2
−スルホニルオキシピリジニウム塩類、あるいはN−カ
ルバモイルピリジニウム塩類等がある。あるいは無機化
合物の硬膜剤としてクロム明バン、硫酸ジルコニウム等
がある。
【0027】また、先に一般式(I)のゼラチン誘導体
を合成する縮合剤として例示した化合物も硬膜剤として
用いることができる。さらには、上記化合物の代りにプ
レカーサーの形をとっているもの、たとえば、アルカリ
金属ビサルファイトアルデヒド付加物、ヒダントインの
メチロール誘導体、第一級脂肪族ニトロアルコール、メ
シルオキシエチルスルホニル系化合物、クロルエチルス
ルホニル系化合物などを用いることも好ましい。これら
の硬化剤の内、特に活性ビニル化合物が好ましく、さら
には下記一般式(IV)で表わされる化合物を硬化剤とし
て用いることが好ましい。 一般式(IV)
を合成する縮合剤として例示した化合物も硬膜剤として
用いることができる。さらには、上記化合物の代りにプ
レカーサーの形をとっているもの、たとえば、アルカリ
金属ビサルファイトアルデヒド付加物、ヒダントインの
メチロール誘導体、第一級脂肪族ニトロアルコール、メ
シルオキシエチルスルホニル系化合物、クロルエチルス
ルホニル系化合物などを用いることも好ましい。これら
の硬化剤の内、特に活性ビニル化合物が好ましく、さら
には下記一般式(IV)で表わされる化合物を硬化剤とし
て用いることが好ましい。 一般式(IV)
【0028】
【化11】
【0029】上記一般式中、X11およびX12は−CH=
CH2 または−CH2 CH2 −Yのいずれかであり、X
11およびX12は同じであっても異なってもよい。Yは求
核試薬(求核性基)によって置換されるか、塩基によっ
てHYの形で脱離し得る基を表わす。L11は2価の連結
基であり、置換されていてもよい。一般式(IV)で表わ
される本発明の硬膜剤についてさらに詳細に説明する。
X11、X12は−CH=CH2 あるいは−CH2 CH2 −
Y(Yは求核試薬あるいは塩基の作用によって、置換さ
れるか脱離する基)を表わし、その好ましい具体例とし
ては例えば以下のものを挙げることができる。
CH2 または−CH2 CH2 −Yのいずれかであり、X
11およびX12は同じであっても異なってもよい。Yは求
核試薬(求核性基)によって置換されるか、塩基によっ
てHYの形で脱離し得る基を表わす。L11は2価の連結
基であり、置換されていてもよい。一般式(IV)で表わ
される本発明の硬膜剤についてさらに詳細に説明する。
X11、X12は−CH=CH2 あるいは−CH2 CH2 −
Y(Yは求核試薬あるいは塩基の作用によって、置換さ
れるか脱離する基)を表わし、その好ましい具体例とし
ては例えば以下のものを挙げることができる。
【0030】
【化12】
【0031】これらの中でも特に
【0032】
【化13】
【0033】が好ましく、さらに−CH=CH2 が最も
好ましい。2価の連結基L11は、アルキレン基(シクロ
アルキレン基を含む)、アリーレン基(複素芳香環基を
含む)、またはこれらの基と、−O−、−NR11−、−
SO2 −、−SO3 −、−S−、−SO−、−SONR
11−、−CO−、−COO−、−CONR11−、−NR
11COO−、−NR11CONR11−で示される結合を1
つあるいは複数個組み合わせることにより形成される2
価の基である。R11は水素原子、または1から15個の
炭素原子を有するアルキル基、アリール基、アラルキル
基を表わす。また−NR11−、−SONR11−、−CO
NR11−、−NR11COO−、−NR11CONR11−で
示される結合を2つ以上含む場合、それらのR11同士が
結合して環を形成してもよい。さらにLは置換基を有し
てもよく、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基また
はその塩、カルボキシル基またはその塩、ハロゲン原
子、アルキル基、アラルキル基、アリール基などが例と
して挙げられる。またその置換基は、1つ以上のX13−
SO2 −で表わされる基によってさらに置換されていて
もよい。X13は前述のX11およびX12と同義である。L
11の代表的な例としては次のものを挙げることができ
る。但し例中のa〜kは1から6の整数である。eのみ
は0であってもよく、2または3が好ましい。a〜kの
eを除いたものは1または2が好ましく、1が特に好ま
しい。式中、R1 は水素原子、炭素数1から6のアルキ
ル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基が特に
好ましい。
好ましい。2価の連結基L11は、アルキレン基(シクロ
アルキレン基を含む)、アリーレン基(複素芳香環基を
含む)、またはこれらの基と、−O−、−NR11−、−
SO2 −、−SO3 −、−S−、−SO−、−SONR
11−、−CO−、−COO−、−CONR11−、−NR
11COO−、−NR11CONR11−で示される結合を1
つあるいは複数個組み合わせることにより形成される2
価の基である。R11は水素原子、または1から15個の
炭素原子を有するアルキル基、アリール基、アラルキル
基を表わす。また−NR11−、−SONR11−、−CO
NR11−、−NR11COO−、−NR11CONR11−で
示される結合を2つ以上含む場合、それらのR11同士が
結合して環を形成してもよい。さらにLは置換基を有し
てもよく、置換基としては、ヒドロキシ基、アルコキシ
基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基また
はその塩、カルボキシル基またはその塩、ハロゲン原
子、アルキル基、アラルキル基、アリール基などが例と
して挙げられる。またその置換基は、1つ以上のX13−
SO2 −で表わされる基によってさらに置換されていて
もよい。X13は前述のX11およびX12と同義である。L
11の代表的な例としては次のものを挙げることができ
る。但し例中のa〜kは1から6の整数である。eのみ
は0であってもよく、2または3が好ましい。a〜kの
eを除いたものは1または2が好ましく、1が特に好ま
しい。式中、R1 は水素原子、炭素数1から6のアルキ
ル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基が特に
好ましい。
【0034】
【化14】
【0035】次に本発明で使用する硬膜剤の代表的な例
を挙げるが、本発明はこれに限定されない。
を挙げるが、本発明はこれに限定されない。
【0036】
【化15】
【0037】一般式(IV)で表わされる硬膜剤の合成法
は、例えば特公昭47−2429号、同50−3580
7号、特開昭49−24435号、同53−41221
号、同59−18944号等の公報に詳細に記載されて
いる。本発明における硬膜剤の添加量は、乾燥ゼラチン
に対して0.01から20重量%、特に好ましくは0.
1から10重量%の範囲である。本発明において、硬膜
剤は予め塗布液中に添加しても、塗布直前に塗布液と混
合してもよい。また硬膜剤とともに、ゼラチンの硬膜反
応を促進する化合物を併用することもできる。例えば、
特開昭56−4141号に記載のスルフィン酸基を含む
ポリマーを硬膜促進剤として、本発明の硬膜剤と併用す
ることは効果的である。
は、例えば特公昭47−2429号、同50−3580
7号、特開昭49−24435号、同53−41221
号、同59−18944号等の公報に詳細に記載されて
いる。本発明における硬膜剤の添加量は、乾燥ゼラチン
に対して0.01から20重量%、特に好ましくは0.
1から10重量%の範囲である。本発明において、硬膜
剤は予め塗布液中に添加しても、塗布直前に塗布液と混
合してもよい。また硬膜剤とともに、ゼラチンの硬膜反
応を促進する化合物を併用することもできる。例えば、
特開昭56−4141号に記載のスルフィン酸基を含む
ポリマーを硬膜促進剤として、本発明の硬膜剤と併用す
ることは効果的である。
【0038】本発明のゼラチン誘導体は、ゼラチンを使
用するあらゆる写真感光材料に用いることができる。例
えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラ
ーポジフィルム、カラー印画紙、カラー反転印画紙、あ
るいはカラー拡散転写方式や銀色素漂白方式のカラー感
光材料、および黒白フィルム、Xレイ用フィルム、製版
用フィルム、黒白印画紙、航空フィルム、マイクロ用フ
ィルム、ファクシミリ用フィルム、写真用フィルムまた
は印画紙、グラフ用フィルム等の黒白感光材料である。
本発明のゼラチン誘導体を用いる写真層に特に限定はな
く、ハロゲン化銀乳剤層はもとより非感光性層、例えば
下塗り層、バック層、フィルター層、中間層、オーバー
コート層等のいかなるゼラチン含有写真層にも用いるこ
とができる。またこれらの全ての層に用いてもあるいは
一部の特定の層のみに用いても良い。
用するあらゆる写真感光材料に用いることができる。例
えば、カラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラ
ーポジフィルム、カラー印画紙、カラー反転印画紙、あ
るいはカラー拡散転写方式や銀色素漂白方式のカラー感
光材料、および黒白フィルム、Xレイ用フィルム、製版
用フィルム、黒白印画紙、航空フィルム、マイクロ用フ
ィルム、ファクシミリ用フィルム、写真用フィルムまた
は印画紙、グラフ用フィルム等の黒白感光材料である。
本発明のゼラチン誘導体を用いる写真層に特に限定はな
く、ハロゲン化銀乳剤層はもとより非感光性層、例えば
下塗り層、バック層、フィルター層、中間層、オーバー
コート層等のいかなるゼラチン含有写真層にも用いるこ
とができる。またこれらの全ての層に用いてもあるいは
一部の特定の層のみに用いても良い。
【0039】本発明のゼラチン誘導体を用いる場合、本
発明のゼラチンを単独で用いても良く、また修飾されて
いない通常のゼラチンと混合して併用しても良い。本発
明のゼラチン誘導体と併用するゼラチンは、その製造過
程において、ゼラチン抽出前、アルカリ浴に浸漬される
所謂アルカリ処理(石灰処理)ゼラチン、酸浴に浸漬さ
れる酸処理ゼラチンおよびその両方の処理を経た二重浸
漬ゼラチン、酵素処理ゼラチンのいずれでもよい。さら
に本硬化剤はこれ等のゼラチンを水浴中で加温ないしは
蛋白質分解酵素を作用させ、一部加水分解した低分子量
のゼラチンも併用できる。
発明のゼラチンを単独で用いても良く、また修飾されて
いない通常のゼラチンと混合して併用しても良い。本発
明のゼラチン誘導体と併用するゼラチンは、その製造過
程において、ゼラチン抽出前、アルカリ浴に浸漬される
所謂アルカリ処理(石灰処理)ゼラチン、酸浴に浸漬さ
れる酸処理ゼラチンおよびその両方の処理を経た二重浸
漬ゼラチン、酵素処理ゼラチンのいずれでもよい。さら
に本硬化剤はこれ等のゼラチンを水浴中で加温ないしは
蛋白質分解酵素を作用させ、一部加水分解した低分子量
のゼラチンも併用できる。
【0040】本発明のゼラチン誘導体と併用するゼラチ
ンは、必要に応じて一部分をコロイド状アルブミン、カ
ゼイン、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチ
ルセルローズ等のセルロース誘導体、寒天、アルギン酸
ソーダ、澱粉誘導体デキストランなどの糖誘導体、合成
親水性コロイド、例えばポリビニルアルコール、ポリN
−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリア
クリルアミドまたはこれらの誘導体・部分加水分解物等
で置きかえることができるほかいわゆるゼラチン誘導体
で置き換えて使用してもよい。
ンは、必要に応じて一部分をコロイド状アルブミン、カ
ゼイン、カルボキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチ
ルセルローズ等のセルロース誘導体、寒天、アルギン酸
ソーダ、澱粉誘導体デキストランなどの糖誘導体、合成
親水性コロイド、例えばポリビニルアルコール、ポリN
−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸共重合体、ポリア
クリルアミドまたはこれらの誘導体・部分加水分解物等
で置きかえることができるほかいわゆるゼラチン誘導体
で置き換えて使用してもよい。
【0041】本発明のゼラチン誘導体を写真感光材料に
用いる場合、写真乳剤層及びその他の層には、また合成
重合体化合物、例えばラテックス状の水分散ビニル化合
物重合体、特に写真材料の寸度安定性を増大する化合物
などを単独または混合して、あるいはこれらと親水性の
水透過性コロイドと組合せて含ませてもよい。本発明の
ゼラチン誘導体を写真感光材料に用いる場合には、マッ
ト剤とともに用いることができる。マット剤としては水
不溶性の有機または無機化合物の微粒子で、平均粒子径
が0.2μから10μまでのものがよく、とくに好まし
くは0.3μから5μまでのものである。
用いる場合、写真乳剤層及びその他の層には、また合成
重合体化合物、例えばラテックス状の水分散ビニル化合
物重合体、特に写真材料の寸度安定性を増大する化合物
などを単独または混合して、あるいはこれらと親水性の
水透過性コロイドと組合せて含ませてもよい。本発明の
ゼラチン誘導体を写真感光材料に用いる場合には、マッ
ト剤とともに用いることができる。マット剤としては水
不溶性の有機または無機化合物の微粒子で、平均粒子径
が0.2μから10μまでのものがよく、とくに好まし
くは0.3μから5μまでのものである。
【0042】本発明のゼラチン誘導体は種々のカラーカ
プラーと併用することができる。本発明で使用しうるこ
れらのシアン、マゼンタおよびイエローカプラーの具体
例はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclosu
re、以下RDと略す)17643(1978年12月)
VII −D項および同18717(1979年11月)に
引用された特許に記載されている。感光材料に内蔵する
カラーカプラーは、バラスト基を有するかまたはポリマ
ー化されることにより耐拡散性であることが好ましい。
カップリング活性位が水素原子の四当量カラーカプラー
よりも離脱基で置換された二当量カラーカプラーの方
が、塗布銀量が低減でき高感度が得られる。発色色素が
適度の拡散性を有するようなカプラー、無呈色カプラー
またはカップリング反応に伴って現像抑制剤を放出する
DIRカプラーもしくは現像促進剤を放出するカプラー
もまた使用できる。
プラーと併用することができる。本発明で使用しうるこ
れらのシアン、マゼンタおよびイエローカプラーの具体
例はリサーチ・ディスクロージャ(Research Disclosu
re、以下RDと略す)17643(1978年12月)
VII −D項および同18717(1979年11月)に
引用された特許に記載されている。感光材料に内蔵する
カラーカプラーは、バラスト基を有するかまたはポリマ
ー化されることにより耐拡散性であることが好ましい。
カップリング活性位が水素原子の四当量カラーカプラー
よりも離脱基で置換された二当量カラーカプラーの方
が、塗布銀量が低減でき高感度が得られる。発色色素が
適度の拡散性を有するようなカプラー、無呈色カプラー
またはカップリング反応に伴って現像抑制剤を放出する
DIRカプラーもしくは現像促進剤を放出するカプラー
もまた使用できる。
【0043】本発明のゼラチン誘導体とともに使用でき
るイエローカプラーとしては、オイルプロテクト型のア
シルアセトアミド系カプラーが代表例として挙げられ
る。本発明には、二当量イエローカプラーの使用が好ま
しく、酸素原子離脱型のイエローカプラー、あるいは窒
素原子離脱型のイエローカプラーがその代表例として挙
げられる。α−ピバロイルアセトアニリド系カプラーは
発色色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一方α
−ベンゾイルアセトアニリド系カプラーは高い発色濃度
が得られる。
るイエローカプラーとしては、オイルプロテクト型のア
シルアセトアミド系カプラーが代表例として挙げられ
る。本発明には、二当量イエローカプラーの使用が好ま
しく、酸素原子離脱型のイエローカプラー、あるいは窒
素原子離脱型のイエローカプラーがその代表例として挙
げられる。α−ピバロイルアセトアニリド系カプラーは
発色色素の堅牢性、特に光堅牢性が優れており、一方α
−ベンゾイルアセトアニリド系カプラーは高い発色濃度
が得られる。
【0044】本発明のゼラチン誘導体とともに使用でき
るマゼンタカプラーとしては、オイルプロテクト型のイ
ンダゾロン系もしくはシアノアセチル系、好ましくは5
−ピラゾロン系およびピラゾロトリアゾール類などピラ
ゾロアゾール系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロ
ン系カプラーは3−位がアリールアミノ基もしくはアシ
ルアミノ基で置換されたカプラーが、発色色素の色相や
発色濃度の観点で好ましい。二当量の5−ピラゾロン系
カプラーの離脱基として、アリールチオ基が特に好まし
い。また欧州特許第73,636号に記載のバラスト基
を有する5−ピラゾロン系カプラーは高い発色濃度が得
られる。ピラゾロアゾール系カプラーとしては、ピラゾ
ロベンズイミダゾール類、好ましくはピラゾロ〔5,1
−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、ピラゾロテトラ
ゾール類およびピラゾロピラゾール類が挙げられる。発
色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅牢性の点で
イミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、ピラ
ゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールは特に
好ましい。
るマゼンタカプラーとしては、オイルプロテクト型のイ
ンダゾロン系もしくはシアノアセチル系、好ましくは5
−ピラゾロン系およびピラゾロトリアゾール類などピラ
ゾロアゾール系のカプラーが挙げられる。5−ピラゾロ
ン系カプラーは3−位がアリールアミノ基もしくはアシ
ルアミノ基で置換されたカプラーが、発色色素の色相や
発色濃度の観点で好ましい。二当量の5−ピラゾロン系
カプラーの離脱基として、アリールチオ基が特に好まし
い。また欧州特許第73,636号に記載のバラスト基
を有する5−ピラゾロン系カプラーは高い発色濃度が得
られる。ピラゾロアゾール系カプラーとしては、ピラゾ
ロベンズイミダゾール類、好ましくはピラゾロ〔5,1
−c〕〔1,2,4〕トリアゾール類、ピラゾロテトラ
ゾール類およびピラゾロピラゾール類が挙げられる。発
色色素のイエロー副吸収の少なさおよび光堅牢性の点で
イミダゾ〔1,2−b〕ピラゾール類は好ましく、ピラ
ゾロ〔1,5−b〕〔1,2,4〕トリアゾールは特に
好ましい。
【0045】本発明のゼラチン誘導体とともに使用でき
るシアンカプラーとしては、オイルプロテクト型のナフ
トール系およびフェノール系のカプラーがあり、米国特
許第2,474,293号に記載のナフトール系カプラ
ー、好ましくは酸素原子離脱型の二当量ナフトール系カ
プラーが代表例として挙げられる。湿度および温度に対
し堅牢なシアンカプラーは、本発明で好ましく使用さ
れ、その典型例を挙げると、米国特許第3,772,0
02号に記載されたフェノール核のメタ−位にエチル基
以上のアルキル基を有するフェノール系シアンカプラ
ー、2,5−ジアシルアミノ置換フェノール系カプラ
ー、2−位にフェニルウレイド基を有し、かつ5−位に
アシルアミノ基を有するフェノール系カプラーおよび1
−位にヒドロキシ基を有し、かつ5−位にアシルアミノ
基あるいはアルコキシカルボニルアミノ基を有する2−
ナフトエ酸アミド系カプラーなどである。
るシアンカプラーとしては、オイルプロテクト型のナフ
トール系およびフェノール系のカプラーがあり、米国特
許第2,474,293号に記載のナフトール系カプラ
ー、好ましくは酸素原子離脱型の二当量ナフトール系カ
プラーが代表例として挙げられる。湿度および温度に対
し堅牢なシアンカプラーは、本発明で好ましく使用さ
れ、その典型例を挙げると、米国特許第3,772,0
02号に記載されたフェノール核のメタ−位にエチル基
以上のアルキル基を有するフェノール系シアンカプラ
ー、2,5−ジアシルアミノ置換フェノール系カプラ
ー、2−位にフェニルウレイド基を有し、かつ5−位に
アシルアミノ基を有するフェノール系カプラーおよび1
−位にヒドロキシ基を有し、かつ5−位にアシルアミノ
基あるいはアルコキシカルボニルアミノ基を有する2−
ナフトエ酸アミド系カプラーなどである。
【0046】マゼンタおよびシアンカプラーから生成す
る色素が有する短波長域の不要吸収を補正するために、
撮影用のカラー感材にはカラードカプラーを併用するこ
とが好ましい。発色色素が適度に拡散性を有するカプラ
ーを併用して粒状性を改良することができる。本発明の
ゼラチン硬化剤は現像に伴って、現像抑制剤を放出する
カプラー(いわゆるDIRカプラー)と併用してもよ
い。DIRカプラーとしては、ヘテロ環メルカプト系現
像抑制剤を放出するもの:ベンゾトリアゾール誘導体を
現像抑制剤として放出するもの:無呈色DIRカプラ
ー;離脱後にメチロールの分解を伴って含窒素ヘテロ環
現像抑制剤を放出するもの;離脱後に分子内求核反応を
伴って現像抑制剤を放出するもの;離脱後に共役系を介
する電子移動により現像抑制剤を放出するもの;現像液
中で現像抑制能が失活する拡散性現像抑制剤を放出する
もの;反応性化合物を放出し、現像時の膜中反応により
現像抑制剤を生成したりあるいは現像抑制剤を失活させ
たりするもの;等を挙げることができる。
る色素が有する短波長域の不要吸収を補正するために、
撮影用のカラー感材にはカラードカプラーを併用するこ
とが好ましい。発色色素が適度に拡散性を有するカプラ
ーを併用して粒状性を改良することができる。本発明の
ゼラチン硬化剤は現像に伴って、現像抑制剤を放出する
カプラー(いわゆるDIRカプラー)と併用してもよ
い。DIRカプラーとしては、ヘテロ環メルカプト系現
像抑制剤を放出するもの:ベンゾトリアゾール誘導体を
現像抑制剤として放出するもの:無呈色DIRカプラ
ー;離脱後にメチロールの分解を伴って含窒素ヘテロ環
現像抑制剤を放出するもの;離脱後に分子内求核反応を
伴って現像抑制剤を放出するもの;離脱後に共役系を介
する電子移動により現像抑制剤を放出するもの;現像液
中で現像抑制能が失活する拡散性現像抑制剤を放出する
もの;反応性化合物を放出し、現像時の膜中反応により
現像抑制剤を生成したりあるいは現像抑制剤を失活させ
たりするもの;等を挙げることができる。
【0047】酸化体とのカップリング反応もしくは酸化
還元反応により、カブラセ剤もしくは現像促進剤または
それらの前駆体を放出する化合物を併用することができ
る。本発明を感光材料に用いる場合には、現像主薬の酸
化体とカップリング反応もしくは酸化還元反応すること
により、電子供与性化合物もしくはその前駆体を放出す
る化合物を併用することができる。本発明で各種のカプ
ラーを併用する場合は、感光材料に必要とされる特性を
満たすために、感光層の同一層に二種類以上を併用する
こともできるし、また同一の化合物を異なった二層以上
に導入することもできる。
還元反応により、カブラセ剤もしくは現像促進剤または
それらの前駆体を放出する化合物を併用することができ
る。本発明を感光材料に用いる場合には、現像主薬の酸
化体とカップリング反応もしくは酸化還元反応すること
により、電子供与性化合物もしくはその前駆体を放出す
る化合物を併用することができる。本発明で各種のカプ
ラーを併用する場合は、感光材料に必要とされる特性を
満たすために、感光層の同一層に二種類以上を併用する
こともできるし、また同一の化合物を異なった二層以上
に導入することもできる。
【0048】本発明をハロゲン化銀感光材料に用いる場
合、ハロゲン化銀乳剤としては、塩化銀、臭化銀のほか
に、混合ハロゲン化銀、例えば塩臭化銀、塩沃臭化銀、
沃臭化銀などが代表的である。ハロゲン化銀粒子の平均
粒子サイズは、2μ以下で0.1μ以上が好ましい。粒
子サイズ分布は狭くても広くてもいずれでもよい。粒子
数あるいは重量で平均粒子サイズの±40%以内に全粒
子の90%以上、特に95%以上が入るような粒子サイ
ズ分布の狭い、いわゆる単分散ハロゲン化銀乳剤を本発
明に使用することができる。本発明に使用することがで
きるハロゲン化銀粒子の形は立方体、八面体、十二面
体、十四面体の様な規則的(レギュラー〔regular 〕)
な結晶体を有するものでもよく、また球状などのような
変則的(イレギュラー〔irregular 〕)な結晶形をもつ
ものでもよく、またはこれらの結晶形の複合形をもつも
のでもよい。また平板状粒子でもよく、特に長さ/厚み
の比の値が5以上とくに8以上の平板粒子が、粒子の全
投影面積の50%以上を占める乳剤を用いてもよい。
合、ハロゲン化銀乳剤としては、塩化銀、臭化銀のほか
に、混合ハロゲン化銀、例えば塩臭化銀、塩沃臭化銀、
沃臭化銀などが代表的である。ハロゲン化銀粒子の平均
粒子サイズは、2μ以下で0.1μ以上が好ましい。粒
子サイズ分布は狭くても広くてもいずれでもよい。粒子
数あるいは重量で平均粒子サイズの±40%以内に全粒
子の90%以上、特に95%以上が入るような粒子サイ
ズ分布の狭い、いわゆる単分散ハロゲン化銀乳剤を本発
明に使用することができる。本発明に使用することがで
きるハロゲン化銀粒子の形は立方体、八面体、十二面
体、十四面体の様な規則的(レギュラー〔regular 〕)
な結晶体を有するものでもよく、また球状などのような
変則的(イレギュラー〔irregular 〕)な結晶形をもつ
ものでもよく、またはこれらの結晶形の複合形をもつも
のでもよい。また平板状粒子でもよく、特に長さ/厚み
の比の値が5以上とくに8以上の平板粒子が、粒子の全
投影面積の50%以上を占める乳剤を用いてもよい。
【0049】本発明を適用することの出来るハロゲン化
銀乳剤は、硫黄もしくはセレン増感、還元増感、貴金属
増感などの単独もしくは併用により化学増感することが
できる。本発明を適用できる写真乳剤は、写真用増感色
素によって分光増感される。用いられる色素には、シア
ニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合
メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシ
アニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素
が包含される。特に有用な色素は、シアニン色素、メロ
シアニン色素および複合メロシアニン色素に属する色素
である。これらの色素類には、塩基性異節環核としてシ
アニン色素類に通常利用される核のいずれをも適用でき
る。これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それら
の組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強
色増感の目的でしばしば用いられる。
銀乳剤は、硫黄もしくはセレン増感、還元増感、貴金属
増感などの単独もしくは併用により化学増感することが
できる。本発明を適用できる写真乳剤は、写真用増感色
素によって分光増感される。用いられる色素には、シア
ニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合
メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシ
アニン色素、スチリル色素およびヘミオキソノール色素
が包含される。特に有用な色素は、シアニン色素、メロ
シアニン色素および複合メロシアニン色素に属する色素
である。これらの色素類には、塩基性異節環核としてシ
アニン色素類に通常利用される核のいずれをも適用でき
る。これらの増感色素は単独に用いてもよいが、それら
の組合せを用いてもよく、増感色素の組合せは特に、強
色増感の目的でしばしば用いられる。
【0050】本発明を適用できる写真乳剤には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわちアゾール
類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ベンズイミダゾリウ
ム塩、イミダゾール類、ベンズイミダゾール類(好まし
くは5−ニトロベンズイミダゾール類)、ニトロインダ
ゾール類、ベンゾトリアゾール類(好ましくは5−メチ
ルベンゾトリアゾール類)、トリアゾール類など;メル
カプト化合物類、例えばメルカプトチアゾール類、メル
カプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾ
ール類、メルカプトベンズオキサゾール類、メルカプト
オキサジアゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メ
ルカプトトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールな
ど)、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類など;例えばオキサゾリンチオンのようなチオカルボ
ニル化合物;アザインデン類、たとえばトリアザインデ
ン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ−6
−メチル−(1,3,3a,7)テトラアザインデ
ン)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオスルホ
ン酸類、ベンゼンスルフィン酸類、ベンゼンスルホン酸
アミド類;例えばアデニンなどのプリン類、などのよう
なカブリ防止剤または安定剤として知られた多くの化合
物を加えることができる。
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。すなわちアゾール
類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ベンズイミダゾリウ
ム塩、イミダゾール類、ベンズイミダゾール類(好まし
くは5−ニトロベンズイミダゾール類)、ニトロインダ
ゾール類、ベンゾトリアゾール類(好ましくは5−メチ
ルベンゾトリアゾール類)、トリアゾール類など;メル
カプト化合物類、例えばメルカプトチアゾール類、メル
カプトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾ
ール類、メルカプトベンズオキサゾール類、メルカプト
オキサジアゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メ
ルカプトトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類
(特に1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールな
ど)、メルカプトピリミジン類、メルカプトトリアジン
類など;例えばオキサゾリンチオンのようなチオカルボ
ニル化合物;アザインデン類、たとえばトリアザインデ
ン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ−6
−メチル−(1,3,3a,7)テトラアザインデ
ン)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチオスルホ
ン酸類、ベンゼンスルフィン酸類、ベンゼンスルホン酸
アミド類;例えばアデニンなどのプリン類、などのよう
なカブリ防止剤または安定剤として知られた多くの化合
物を加えることができる。
【0051】本発明を用いて作られた感光材料は塗布助
剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止およ
び写真特性改良(たとえば現像促進、硬調化、増感)な
ど種々の目的で一種以上の界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤としては、例えばサポニン(ステロイド
系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレ
ングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキル
エーテル類又はポリエチレングリコールアルキルアリー
ルエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポ
リエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアル
キレングリコールアルキルアミン又はアミド類、シリコ
ーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、多価アルコ
ールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類など
の非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アル
キルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸
エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−
N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、
スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル
類などのような、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、
硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むア
ニオン界面活性剤を用いることができる。さらに好まし
く用いられる界面活性剤としては含フッ素界面活性剤を
挙げることができる。含フッ素界面活性剤としては、特
公昭48−43130号公報、同56−44411号公
報、同47−9303号公報に記載された化合物を好ま
しく用いることができる。本発明を用いて作られた感光
材料には、前述の添加剤以外に、さらに種々の安定剤、
汚染防止剤、現像薬もしくはその前駆体、現像促進剤も
しくはその前駆体、潤滑剤、媒染剤、マット剤、帯電防
止剤、可塑剤、あるいはその他写真感光材料に有用な各
種添加剤が添加されてもよい。これらの添加剤の代表例
はRD17643(1978年12月)およびRD18
716(1979年11月)に記載されている。本発明
を用いて作られた感光材料の現像処理に関しては特に制
限はなく、公知のカラー現像処理及び白黒現像処理を用
いることができる。現像処理に関しては前記RD176
43(1978年12月)の記載を参考にすることがで
きる。
剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止およ
び写真特性改良(たとえば現像促進、硬調化、増感)な
ど種々の目的で一種以上の界面活性剤を含んでもよい。
界面活性剤としては、例えばサポニン(ステロイド
系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロピレ
ングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアルキル
エーテル類又はポリエチレングリコールアルキルアリー
ルエーテル類、ポリエチレングリコールエステル類、ポ
リエチレングリコールソルビタンエステル類、ポリアル
キレングリコールアルキルアミン又はアミド類、シリコ
ーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、多価アルコ
ールの脂肪酸エステル類、糖のアルキルエステル類など
の非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸塩、アル
キルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸
塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキル硫酸
エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−アシル−
N−アルキルタウリン類、スルホコハク酸エステル類、
スルホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル類、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル
類などのような、カルボキシ基、スルホ基、ホスホ基、
硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性基を含むア
ニオン界面活性剤を用いることができる。さらに好まし
く用いられる界面活性剤としては含フッ素界面活性剤を
挙げることができる。含フッ素界面活性剤としては、特
公昭48−43130号公報、同56−44411号公
報、同47−9303号公報に記載された化合物を好ま
しく用いることができる。本発明を用いて作られた感光
材料には、前述の添加剤以外に、さらに種々の安定剤、
汚染防止剤、現像薬もしくはその前駆体、現像促進剤も
しくはその前駆体、潤滑剤、媒染剤、マット剤、帯電防
止剤、可塑剤、あるいはその他写真感光材料に有用な各
種添加剤が添加されてもよい。これらの添加剤の代表例
はRD17643(1978年12月)およびRD18
716(1979年11月)に記載されている。本発明
を用いて作られた感光材料の現像処理に関しては特に制
限はなく、公知のカラー現像処理及び白黒現像処理を用
いることができる。現像処理に関しては前記RD176
43(1978年12月)の記載を参考にすることがで
きる。
【0052】合成例1…本発明のゼラチン誘導体(A)
の合成 10%ゼラチン水溶液1kgを50℃に保ち、溶解した。
1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5gを加えた
後、塩酸でpH5.0に調整した。さらに下記縮合剤
(1) 、4gを添加した後、攪拌を続けながら30時間5
0℃に保った。冷却後、当業界で良く知られているヌー
デル水洗法によって精製し、本発明のゼラチン誘導体
(A)を合成した。 縮合剤(1)
の合成 10%ゼラチン水溶液1kgを50℃に保ち、溶解した。
1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5gを加えた
後、塩酸でpH5.0に調整した。さらに下記縮合剤
(1) 、4gを添加した後、攪拌を続けながら30時間5
0℃に保った。冷却後、当業界で良く知られているヌー
デル水洗法によって精製し、本発明のゼラチン誘導体
(A)を合成した。 縮合剤(1)
【0053】
【化16】
【0054】合成例2…本発明のゼラチン誘導体(B)
の合成 実施例1の1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5g
のかわりに2,2′−ジアミノジエチルエーテル、5.
8gを用いた以外は実施例1と全く同様にして本発明の
ゼラチン誘導体(B)を合成した。
の合成 実施例1の1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5g
のかわりに2,2′−ジアミノジエチルエーテル、5.
8gを用いた以外は実施例1と全く同様にして本発明の
ゼラチン誘導体(B)を合成した。
【0055】合成例3…比較用ゼラチン誘導体(C)の
合成 実施例1の1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5g
のかわりに1,2−ジアミノエタン3.3gを用いた以
外は実施例2と全く同様にして比較用ゼラチン誘導体
(C)を合成した。
合成 実施例1の1,3−ジアミノ−2−プロパノール、5g
のかわりに1,2−ジアミノエタン3.3gを用いた以
外は実施例2と全く同様にして比較用ゼラチン誘導体
(C)を合成した。
【0056】
実施例1 特開昭60−26944号明細書の実施例−1に開示の
下塗支持体のうち第2の下塗り組成Iを用いた支持体の
一方の面に、支持体側から順に、下記のハロゲン化銀乳
剤層、保護層1を塗布し、次いでこの反対面にバック
層、保護層2を塗布し乾燥して試料(41)を作製した。次
に、保護層1、バック層、保護層2のゼラチンの一部を
表−1に示すように、合成例−1、−2、−3に開示し
たゼラチン誘導体(A)、(B)、(C)で置換するこ
とにより試料(42)〜(46)を作製した。 (1) ハロゲン化銀乳剤層処方 50℃に保ったゼラチン水溶液中に銀1モルあたり2×
10-5モルの塩化ロジウムの存在下で、硝酸銀水溶液と
塩化ナトリウムおよび臭化カリウムの混合水溶液を同時
に一定の速度で30分間添加して平均粒子サイズ0.2
μの塩臭化銀単分散乳剤を調整した。(Cl組成95モ
ル%) この乳剤をフロキュレーション法により脱塩を行い、銀
1モルあたり1mgのチオ尿素ジオキサイドおよび0.6
mgの塩化金酸を加え、65℃で最高性能が得られるまで
熟成し、カブリを生ぜしめた。こうして得られた乳剤を
更に下記化合物を添加した。
下塗支持体のうち第2の下塗り組成Iを用いた支持体の
一方の面に、支持体側から順に、下記のハロゲン化銀乳
剤層、保護層1を塗布し、次いでこの反対面にバック
層、保護層2を塗布し乾燥して試料(41)を作製した。次
に、保護層1、バック層、保護層2のゼラチンの一部を
表−1に示すように、合成例−1、−2、−3に開示し
たゼラチン誘導体(A)、(B)、(C)で置換するこ
とにより試料(42)〜(46)を作製した。 (1) ハロゲン化銀乳剤層処方 50℃に保ったゼラチン水溶液中に銀1モルあたり2×
10-5モルの塩化ロジウムの存在下で、硝酸銀水溶液と
塩化ナトリウムおよび臭化カリウムの混合水溶液を同時
に一定の速度で30分間添加して平均粒子サイズ0.2
μの塩臭化銀単分散乳剤を調整した。(Cl組成95モ
ル%) この乳剤をフロキュレーション法により脱塩を行い、銀
1モルあたり1mgのチオ尿素ジオキサイドおよび0.6
mgの塩化金酸を加え、65℃で最高性能が得られるまで
熟成し、カブリを生ぜしめた。こうして得られた乳剤を
更に下記化合物を添加した。
【0057】
【化17】
【0058】2×10-3モル/AgIモル
【0059】
【化18】
【0060】1×10-3モル/AgIモル
【0061】
【化19】
【0062】4×10-4モル/AgIモル KBr 20mg/m2 ポリスチレンスルフォン酸ナトリウム塩 40mg/m2 2,6−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5 −トリアジンナトリウム塩 30mg/m2 この塗布液を塗布銀量3.5g/m2となる様に塗布し
た。 (2) 保護層1処方 ゼラチン 1.5g/m2 SiO2 微粒子(平均粒径4μ) 50mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 50mg/m2
た。 (2) 保護層1処方 ゼラチン 1.5g/m2 SiO2 微粒子(平均粒径4μ) 50mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 50mg/m2
【0063】
【化20】
【0064】 20mg/m2 5−ニトロイミダゾール 15mg/m2 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 50mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロ ピルグリシンポタジウム塩 2mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス(平均粒径0.06μ) 300mg/m2
【0065】
【化21】
【0066】 100mg/m2 (3) バック層処方 ゼラチン 2.5g/m2
【0067】
【化22】
【0068】30mg/m2
【0069】
【化23】
【0070】140mg/m2
【0071】
【化24】
【0072】40mg/m2
【0073】
【化25】
【0074】 80mg/m2 1,3−ジビニルスルホニル−2−プロパノール 150mg/m2 ポリエチルアクリレートラテックス(平均粒径0.06μ) 900mg/m2 ジヘキシルαスルホサクナートナトリウム塩 10mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 35mg/m2 (4) 保護層2処方 ゼラチン 0.8g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3μ) 20mg/m2 ジヘキシルαスルホサクナートナトリウム塩 10mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 10mg/m2 酢酸ナトリウム 40mg/m2
【0075】塗布乾燥後、25℃45%RHの雰囲気下
で、防湿袋包装を行なった。防湿袋としては特開昭61
−189936号の実施例−1に開示された発明品8を
使用した。防湿袋内に密封した試料を25℃の雰囲気下
で放置した後、1日後、7日後、30日後に以下の方法
で(1) 膜の膨潤変化 (2) ウェット膜強度 (3) 自動現
像機処理による乾燥性を評価した。これらの結果を表−
2〜表−4に示す。
で、防湿袋包装を行なった。防湿袋としては特開昭61
−189936号の実施例−1に開示された発明品8を
使用した。防湿袋内に密封した試料を25℃の雰囲気下
で放置した後、1日後、7日後、30日後に以下の方法
で(1) 膜の膨潤変化 (2) ウェット膜強度 (3) 自動現
像機処理による乾燥性を評価した。これらの結果を表−
2〜表−4に示す。
【0076】(1) 膜の膨潤変化のテスト 作成した試料を塗布後、1日、7日および30日経過し
た時点でとり出し、25℃の水に3分間浸漬した際の膨
潤膜厚量を測定した。測定した結果について以下の式に
従って膨潤度を計算すると表1の様になった。
た時点でとり出し、25℃の水に3分間浸漬した際の膨
潤膜厚量を測定した。測定した結果について以下の式に
従って膨潤度を計算すると表1の様になった。
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】(膨潤度)=(膨潤によって増加した膜
厚)/〔(乾燥時の全膜厚)−(支持体厚み)〕
厚)/〔(乾燥時の全膜厚)−(支持体厚み)〕
【0082】(2) ウェット膜強度の評価方法 ウェット膜強度試料を25℃の蒸留水中に5分間浸漬
後、半径0.4mmのスチールボールを先端に接着した針
で試料膜面に圧着し、10mm/秒の速さで移動しながら
針の荷重を連続的に変化させ、膜が破壊する(即ち試料
膜面に引掻傷が発生する)時の荷重(g)を測定した。
後、半径0.4mmのスチールボールを先端に接着した針
で試料膜面に圧着し、10mm/秒の速さで移動しながら
針の荷重を連続的に変化させ、膜が破壊する(即ち試料
膜面に引掻傷が発生する)時の荷重(g)を測定した。
【0083】(3) 自動現像処理による乾燥性の評価方法 サイズ50.8×61cm2 のフィルムを30℃80%R
Hの環境下で10枚連続処理した際に何枚目から未乾燥
状態になったかを判断した。乾燥状態の判定はフィルム
表面を手で触れ、湿り気を判断した。
Hの環境下で10枚連続処理した際に何枚目から未乾燥
状態になったかを判断した。乾燥状態の判定はフィルム
表面を手で触れ、湿り気を判断した。
【0084】
【発明の効果】これらの結果より本発明のゼラチン誘導
体がハロゲン化銀写真感光材料を迅速に硬化しているこ
とが判る。
体がハロゲン化銀写真感光材料を迅速に硬化しているこ
とが判る。
Claims (4)
- 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるゼラチン
誘導体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。 一般式(I) 【化1】 式中、Gelはゼラチンを表わし、−CO−は該ゼラチ
ン中のアスパラギン酸あるいはグルタミン酸のフリーの
カルボキシル基に由来するカルボニル基を表わす。Lは
一般式(I)の2つの窒素原子を3つ以上の原子で隔て
る2価の基を表わし、R1 、R2 は水素原子または1価
の基を表わす。 - 【請求項2】 下記一般式(II)で表わされるゼラチン
誘導体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。 一般式(II) 【化2】 式中、Gel、−CO−、R1 、R2 は一般式(I)と
同義であり、L1 は一般式(II)の2つの窒素原子を4
〜10個の原子で隔てる2価の基を表わす。 - 【請求項3】 下記一般式(III)で表わされるゼラチン
誘導体を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料。 一般式(III) 【化3】 式中、Gel、−CO−、R1 、R2 は一般式(I)と
同義であり、L2 は一般式(III)の2つの窒素原子を3
個の原子で隔てる2価の基であり、さらにL2は置換基
を有しているか、または構造中にカルボニル、アミド、
尿素の構造あるいは環状構造を有している。 - 【請求項4】 下記一般式(IV)で表わされる化合物に
よって硬膜されていることを特徴とする請求項1、2、
3記載のハロゲン化銀写真感光材料。 一般式(IV) 【化4】 上記一般式中、X11およびX12は−CH=CH2 または
−CH2 CH2 −Yのいずれかであり、X11およびX12
は同じであっても異なってもよい。Yは求核試薬(求核
性基)によって置換されるか、塩基によってHYの形で
脱離し得る基を表わす。L11は2価の連結基であり、置
換されていてもよい。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9602092A JPH05273679A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9602092A JPH05273679A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05273679A true JPH05273679A (ja) | 1993-10-22 |
Family
ID=14153609
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9602092A Pending JPH05273679A (ja) | 1992-03-24 | 1992-03-24 | ハロゲン化銀写真感光材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05273679A (ja) |
-
1992
- 1992-03-24 JP JP9602092A patent/JPH05273679A/ja active Pending
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