JPH0527340Y2 - - Google Patents

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JPH0527340Y2
JPH0527340Y2 JP1986140818U JP14081886U JPH0527340Y2 JP H0527340 Y2 JPH0527340 Y2 JP H0527340Y2 JP 1986140818 U JP1986140818 U JP 1986140818U JP 14081886 U JP14081886 U JP 14081886U JP H0527340 Y2 JPH0527340 Y2 JP H0527340Y2
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wheel steering
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valve
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は前輪の操舵に応じて後輪をも操舵する
前後輪操舵車に係り、特に該後輪の操舵が不要な
場合又は後輪を操舵することが望ましくない場合
に、後輪を中立状態に復帰させる前後輪操舵車に
おける後輪の中立復帰装置に関する。
〔従来技術〕
従来、この種の装置は、例えば特開昭60−
161259号公報に示されるように、軸方向の変位に
応じて両端に接続した左右後輪を操舵するリレー
ロツドの外周上に同ロツドの軸方向に離間して設
けた一対のストツパ部と、リレーロツドを収容す
るハウジングの内周上であつて、同ロツドが中立
位置にあるとき一対のストツパに各々対向する位
置にて中心方向に張出した一対の張出し部と、一
対のストツパ部の内側であつてリレーロツドの外
周上に同ロツドの軸方向に摺動可能に組付けられ
た一対の受けプレートと、一対の受けプレート間
に設けられ各プレートを一対のストツパ部に各々
押圧するスプリングとを備え、スプリングの押圧
力により各受けプレートを介して各ストツパ部
を、各張出し部の面位置と各ストツパ部の面位置
とが一致する位置まで押圧して各ストツパ部が設
けられているリレーロツドを中立位置に復帰させ
るようにしている。これにより、左右後輪の操舵
が不要な場合又は左右後輪を操舵することが望ま
しくない場合には、左右後輪が中立位置に復帰す
ると同時に同状態が維持される。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかるに、上記従来の装置にあつては、各スト
ツパ部と各張出し部との面位置を正確に合わせる
ことが、加工精度上及び組付け精度上、難しく、
リレーロツドが中立位置にあるとき両プレートが
各々ストツパ部及び張出し部と隙間なく接するよ
うに構成することはできなかつた。このため、リ
レーロツドが中立位置にある状態では、リレーロ
ツドが前記隙間分ガタつくことになり、左右後輪
が外力により多少操舵され車両の操安性が悪化す
るという問題があつた。
本考案は上記問題に対処するために案出された
ものであり、その目的とするところは上記隙間の
調整機構を設けることにより、左右後輪の中立復
帰時には同後輪が確実に中立位置に維持されるよ
うにして車両の操安性を向上させた前後輪操舵車
における後輪の中立復帰装置を提供するものであ
る。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題を解決して本考案の目的を達成するた
め、本考案は、円筒状の第1ハウジング(実施例
のラツクハウジング32a及びチユーブ32bに
対応)内に軸方向に変位可能に組付けられ両端に
左右後輪(実施例の左右後輪RW1,RW2に対
応)を接続したリレーロツド(実施例のリレーロ
ツド31に対応)を有し、前輪(実施例の左右前
輪FW1,FW2に対応)の操舵に応じて前記リ
レーロツドを中立位置から軸方向に変位させるこ
とにより左右後輪を操舵する前後輪操舵車におい
て、前記リレーロツドの外周上に前記リレーロツ
ドの軸方向に離間して設けた第1ストツパ部(実
施例のリング75、かしめ部76a及びストツパ
76に対応)及び第2ストツパ部(実施例のリン
グ73、かしめ部74a及びストツパ74に対
応)と、前記第1及び第2ストツパ部の間にて前
記リレーロツドの外周上に前記リレーロツドの軸
方向に摺動可能に組付けられ前記第1及び第2ス
トツパ部により外側方向への変位がそれぞれ規制
された第1リテーナ(実施例のリテーナ72に対
応)及び第2リテーナ(実施例のリテーナ71に
対応)と、前記第1及び第2リテーナ間にて前記
リレーロツドの外周上に組み付けられ前記第1及
び第2リテーナをそれぞれ外側方向へ付勢するス
プリング(実施例のスプリング78に対応)と、
前記第1ハウジングの内周上に設けられ前記リレ
ーロツドが中立位置から一方向へ変位したとき前
記第1リテーナの前記一方向側への変位を規制す
る第1係止部(実施例のスペーサ77の端面77
aに対応)と、前記第1ハウジングの端部に軸方
向に位置調整可能に組付けられ前記リレーロツド
が中立位置から他方向へ変位したとき前記第2リ
テーナの前記他方向側への変位を規制する第2係
止部(実施例のハウジングエンド32cの端面3
2cに対応)を有する円筒状の第2ハウジングと
(実施例のハウジングエンド32に対応)とによ
り後輪の中立復帰装置を構成したことにある。
〔考案の作用及び効果〕
上記のように構成した本考案においては、第2
ハウジングが第1ハウジングの端部に軸方向に位
置調整可能に組付けられているので、リレーロツ
ドを中立位置に保つとともに、第1リテーナを第
1ストツパ部及び第1係止部に隙間なく接するよ
うにした状態で、第2ハウジングを第1ハウジン
グに対して軸方向に位置調整すれば、第2リテー
ナを第2ストツパ部及び第2係止部に隙間なく接
するようにすることができる。これにより、リレ
ーロツドが中立位置にある状態における同ロツド
のガタをなくすことができる。
その結果、本考案によれば、左右後輪が操舵さ
れない中立復帰時には、同後輪が確実に中立状態
に維持されて車両の操安性が向上する。また、各
部材の経時変化により前記隙間ができても、上述
したように第2ハウジングの位置調整により前記
隙間をなくすことができるので、車両の操安性が
常に良好に保たれる。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面を用いて説明す
ると、第2図は本考案に係る前後輪操舵車の全体
を機能的に示している。この前後輪操舵車は左右
前輪FW1,FW2を操舵する前輪操舵装置Aと、
左右後輪RW1,RW2を操舵する後輪操舵装置
Bと、後輪操舵装置Bを電気的に制御する電気制
御装置Cとを備えている。
前輪操舵装置Aは操舵ハンドル11を有する。
操舵ハンドル11は操舵軸12、ラツクアンドピ
ニオン機構13、リレーロツド14、左右タイロ
ツド15a,15b及び左右ナツクルアーム16
a,16bを介して左右前輪FW1,FW2に連
結されており、同ハンドル11の回動に応じて左
右前輪FW1,FW2が操舵されるようになつて
いる。操舵軸12の下部には制御バルブ装置17
が組付けられており、同バルブ装置17は油圧ポ
ンプ18により吐出され導管P1を介して供給さ
れる作動油を操舵軸12に作用する操舵トルクに
応じてパワーシリンダ21の一方の油室に供給
し、かつ同シリンダ21の他方の油室からの作動
油を導管P2を介してリザーバ22に排出する。
パワーシリンダ21はリレーロツド14に固定し
たピストン21aを備え、同シリンダ21に対す
る作動油の前記給排に応じて左右前輪FW1,
FW2の前記操舵を助勢するようになつている。
後輪操舵装置Bはステツプモータ23を有す
る。ステツプモータ23は電気制御装置Cに制御
されて、制御バルブ装置24の入力軸24aを回
転させる。制御バルブ装置24は前記入力軸24
aと、同軸24aにトーシヨンバー(図示しな
い)を介して接続した出力軸24bとを有してお
り、入力軸24aの回転をシリンダ軸24bの前
端に設けたピニオンギヤ25に伝達するととも
に、油圧ポンプ26により吐出され導管P3を介
して供給される作動油を、入力軸24a及び出力
軸24bに作用するトルクすなわちトーシヨンバ
ーの捩れに応じて導管P4,P5のいずれか一方
に供給し、かつ導管P4,P5の他方からの作動
油を導管P6を介してリザーバ22に排出するよ
うになつている。
ピニオンギヤ25は、第1図及び第2図に示さ
れるように、左右タイロツド27a,27b及び
左右ナツクルアーム28a,28bを介して左右
後輪RW1,RW2を操舵可能に連結するリレー
ロツド31のラツク部31aに噛合しており、同
ロツド31は車体に支持されたハウジング32内
に軸方向に摺動可能に収容されている。ハウジン
グ32の左側部を構成するラツクハウジング32
a内にはパワーシリンダ40が設けられている。
パワーシリンダ40はラツクハウジング32aに
嵌合されたシリンダ41と、リング42及びかし
め部43aによりリレーロツド31に固定されシ
リンダ41内を液密的に摺動するピストン43と
を備えており、同ピストン43によりシリンダ4
1は左右油室41a,41bに区画されている。
左油室41aの端部にはオイルシール44が設け
られ、右油室41bの端部にはリレーロツド31
を貫通させるロツドガイド45を介してオイルシ
ール46が設けられている。また、右油室41b
は、シリンダ41の右端に設けられた通路41c
を介して、同シリンダ41の外周とラツクハウジ
ング32aの内周との間に形成された環状空間4
7に連通している。
パワーシリンダ40の上部には、第1図乃至第
4図に示されるように、電磁切換えバルブ50が
組付けられており、同バルブ50はラツクハウジ
ング32aに固着されたバルブハウジング51を
備えている。バルブハウジング51内にはバルブ
スリーブ52aが形成され、かつ同スリーブ52
aにはバルブスリーブ52bが摺動可能に挿入さ
れており、これらのスリーブ52a及びスプール
52bによりスプールバルブ52を形成してい
る。スプールバルブ52の第1及び第2ポート5
2c,52dはバルブハウジング51に設けた第
1及び第2流入出ポート51a,51bに各々連
通しており、同ポート51a,51bには導管P
4,P5が各々接続されている。スプールバルブ
52の第3ポート52eは環状空間47及び通路
41cを介してシリンダ41の右油室41bに連
通し、同バルブ52の第4ポート52fは同シリ
ンダ41の左油室41aに連通している。バルブ
スプール52bの一端と、バルブハウジング51
に螺着した検出スイツチ53との間にはスプリン
グ54が設けられて、同スプリング54は常時バ
ルブスプール52bを第3図及び第4図左方向に
付勢している。また、バルブスプール52bの他
端はバルブハウジング51に固着した電磁ソレノ
イド55に接続されており、同ソレノイド55は
その励磁状態にて同スプール52bをスプリング
54に対向して第3図及び第4図右方向に押圧す
る。これにより、電磁切換えバルブ50は、電磁
ソレノイド55の非励磁状態に対応した第1状態
にて、バルブスプール52bを第3図及び第4図
の左方向に変位させて第1ポート52cと第3ポ
ート52eとの連通及び第2ポート52dと第4
ポート52fとの連通を許容し、かつ同ソレノイ
ド55の励磁状態に対応した第2状態にて前記各
連通を禁止するようになつている。なお、検出ス
イツチ53は電磁切換えバルブ50の第1又は第
2状態の切換え動作をバルブスプール52bの変
位に応じて検出するものであるが、同スイツチ5
3は本考案には直接関係しないので、これ以上の
説明をしない。
また、バルブハウジング51にはスプールバル
ブ52の第4ポート52fと第5ポート52gと
を連通させるバイパス油路51cが形成され、同
油路51cの中間には可変オリフイス56が設け
られている。この可変オリフイス56はバルブハ
ウジング51に螺着した保持部材56aに進退可
能に螺合させた調節ねじ56bにより構成されて
おり、同ねじ56bを進退させることによりバイ
パス油路51cの通路面積を調節するようになつ
ている。これにより、電磁切換えバルブ50が第
2状態に設定されたとき、第5ポート52gに連
通する第3ポート52eと第4ポート52fとの
連通すなわちシリンダ41の左右油室41a,4
1bの連通が可変オリフイス56を有するバイパ
ス油路51cを介して許容される。符号56cは
保持部材56aに着脱可能に螺着したプラグであ
る。
ハウジング32の右側部はチユーブ32b及び
ハウジングエンド32cにより構成されている。
チユーブ32bの一端はラツクハウジング32a
の一端から嵌入されており、リング61により第
1図右方向への移動が規制されかつチユーブ32
bに回転自在に嵌合されたナツト62とラツクハ
ウジング32aの外周に設けられたねじ部32a
1との螺合により、チユーブ32bはラツクハウ
ジング32aに固定されている。また、チユーブ
32bの他端にはハウジングエンド32cの大径
部32c1が嵌入されている。このハウジングエ
ンド32cの外周上には、外周にねじ部63aを
有するアジヤストスクリユ63がスナツプリング
64及び大径部32c1の端面により軸方向に変
位不能かつ回転可能に組付けられており、このね
じ部63aとチユーブ32bの端部内面に設けた
ねじ部32b1との螺合により、ハウジングエン
ド32cがチユーブ32bに結合されるとともに
同エンド32cの前記嵌入量が決定されるように
なつている。さらに、ねじ部63aにはナツト6
5が螺合するようになつており、同ナツト65に
よりハウジングエンド32cがチユーブ32bに
堅固に固着されている。
チユーブ32b内にはリレーロツド31を中立
位置に復帰させるための中立復帰機構70が設け
られている。この中立復帰機構70はリレーロツ
ド31に摺動可能に嵌合した一対のリテーナ7
1,72を有する。リテーナ71はリング73及
びかしめ部74aによりリレーロツド31に固定
したストツパ74によつて同ロツド31に対する
第1図左方向への変位が規制されるとともに、チ
ユーブ32bの内周面のストツパ74に対向する
位置にて中心方向に張出したハウジングエンド3
2cの端面32c2によつてチユーブ32bに対
する第1図左方向への変位が規制されている。ま
た、リテーナ72はリング75及びかしめ部76
aによりリレーロツド31に固定したストツパ7
6によつて同じロツド31に対する第1図右方向
への変位が規制されるとともに、チユーブ32b
に嵌入されたスペーサ77のストツパ76に対向
する位置にて中心方向に張出した端面77aによ
つてチユーブ32bに対する第1右方向への変位
が規制されている。両リテーナ71,72はリレ
ーロツド31を貫通させるコイル状の圧縮スプリ
ング78をその両端にて支持しており、同スプリ
ング78は両リテーナ71,72を第1図左右方
向に各々押圧している。
このような中立復帰機構70の組付けにおいて
は、リレーロツド31が中立位置にあるとき、リ
テーナ71が圧縮スプリング78により第1図左
方向に押圧されてストツパ74及びハウジングエ
ンド32cの端面32c2に隙間なく接するよう
に、かつリテーナ72が圧縮スプリング78によ
り第1図右方向に押圧されてストツパ76及びス
ペーサ77の端面77aに隙間なく接するよう
に、各部材を組付けてリレーロツド31の軸方向
のガタをなくす必要がある。このため、本実施例
においては、アジヤストスクリユ63が設けてあ
り、同スクリユ63を回転させてハウジングエン
ド32cのチユーブ32bへの嵌入量を調節する
ことにより、前述した両隙間をなくすことができ
る。
電気制御装置Cは、第2図に示されるように選
択スイツチ81、前輪操舵角センサ82、車速セ
ンサ83及び後輪操舵角センサ84を有する。選
択スイツチ81は運転席近傍に設けられて運転者
により切換え操作されるものであり、該切換えに
応じて4輪操舵選択状態又は2輪操舵選択状態を
表す選択信号を出力する。前輪操舵角センサ82
は操舵軸12に組付けられ同軸12の回転角を検
出することにより、左右前輪FW1,FW2の操
舵角θfを表す前輪操舵角信号を出力する。車速セ
ンサ83は変速機(図示しない)を設けられ変速
機の出力軸の回転数を検出することにより、車速
Vを表す車速信号を出力する。後輪操舵角センサ
84は、第1図及び第2図に示されるように、後
輪操舵装置Bのハウジング32に組付けられたリ
レーロツド31の軸方向の変位量を検出すること
により、左右後輪RW1,RW2の操舵角θrを表
す後輪操舵角信号を出力する。なお、前輪操舵角
θf及び後輪操舵角θrは、左右前輪FW1,FW2
及び左右後輪RW1,RW2が右方向(又は左方
向)に操舵されたとき各々正の値(又は負の値)
となり、左右前輪FW1,FW2及び左右後輪
RW1,RW2が操舵されないとき各々零とな
る。
選択スイツチ81及び各センサ82,83,8
4には、後輪操舵角制御回路85及びバルブ切換
え制御回路86が各々接続されている。この後輪
操舵角制御回路85はマイクロコンピユータ等の
電気回路により構成されるもので、第5図に示す
ように車速Vの増加に従つて負から正に徐々に変
化する目標舵角比Kをテーブルの形で記憶するメ
モリと、該メモリから車速Vに応じて読出した目
標舵角比Kと前輪操舵角θfとを乗算して目標後輪
操舵角K・θfを算出し、かつこの目標後輪操舵角
K・θfと後輪操舵角θrとの操舵角差K・θf−θrを
算出する演算回路と、選択スイツチ81からの選
択信号に基づき制御信号の出力り有無を制御する
出力制御回路とにより構成され、選択スイツチ8
1が4輪操舵状態を選択しているとき前記操舵角
差K・θf−θrを表す制御信号を出力し、かつ同ス
イツチ81が2輪操舵状態を選択しているとき前
記制御信号を出力しないようになつている。な
お、目標舵角比Kは前輪操舵角θfに対する後輪操
舵角θrの比を示し、正(又は負)にて左右後輪
RW1,RW2が左右前輪FW1,FW2に対して
同相(又は逆相)に操舵されることを意味し、か
つ零にて同後輪RW1,RW2が同前輪FW1,
FW2の操舵とは無関係に操舵されないことを意
味する。また、目標後輪操舵角K・θは左右後輪
RW1,RW2が操舵されるべき操舵角を示す。
この後輪操舵角制御回路85には駆動回路87が
接続されており、同回路87は後輪操舵角制御回
路85からの操舵角差K・θf−θrを表す制御信号
に基づき、左右後輪RW1,RW2が目標後輪操
舵角K・θfに操舵されるように、操舵角差K・θf
−θrに対応した角度分ステツプモータ23を回転
させるための駆動パルス列信号を同モータ23に
供給する。
バルブ切換え制御回路86は電磁切換えバルブ
50の状態を制御するもので、通常、選択スイツ
チ81にて4輪操舵状態が選択されているとき、
該バルブ50を第1状態(第2図状態)に設定す
るための制御信号を出力し、かつ同スイツチ81
にて2輪操舵状態が選択されているとき、同バル
ブ50を第2状態に設定するための制御信号を出
力する。また、このバルブ切換え制御回路86は
各センサ82,83,84、後輪操舵角制御回路
85及び駆動回路87の故障を検出するための故
障判定回路を内蔵しており、前記故障が発生して
左右後輪RW1,RW2が目標後輪操舵角K・θf
に適格に操舵されることが期待できない場合に
は、選択スイツチ81の前記選択とは無関係に電
磁切換えバルブ50を第2状態に設定するための
制御信号を出力する。この故障の判定のため、バ
ルブ切換え制御回路86は、選択スイツチ81及
び各センサ82,83,84に接続されるととも
に、後輪操舵角制御回路85及び駆動回路87に
も接続されている。このバルブ切換え制御回路8
6には励磁回路88が接続されており、同回路8
8は前記制御信号に応じて電磁切換えバルブ50
の電磁ソレノイド55の励磁、非励磁を制御す
る。
以上のように構成した実施例の動作を説明す
る。最初に、選択スイツチ81にて2輪操舵状態
が選択されている場合について説明すると、かか
る場合、電磁切換えバルブ50の電磁ソレノイド
55はバルブ切換え制御回路86及び励磁回路8
8により励磁されて、同バルブ50は第2状態に
設定される。この状態では、電磁切換えバルブ5
0のバルブスプール52bは第3図及び第4図右
方向に変位し、第3ポート52eと第4ポート5
2fとが第5ポート52g、バイパス油路51c
及び可変オリフイス56を介して連通して、シリ
ンダ41の左右油室41a,41bが連通する。
これにより、左右油室41a,41bの作動油圧
が等しく保たれるので、パワーシリンダ40はリ
レーロツド31を駆動しない。一方、中立復帰機
構70のスプリング78はリテーナ71,72を
第1図左右方向に押圧して、リテーナ71をスト
ツパ74及びハウジングエンド32cの端面32
c2に押しつけ、かつリテーナ72をストツパ7
6及びスペーサ77の端面77aに押しつけるの
で、リレーロツド31は中立位置に保たれて左右
後輪RW1,RW2も中立状態に保たれる。この
場合、中立復帰機構70の組付け時には、上述し
たようにアジヤストスクリユ63によつて、リテ
ーナ71とストツパ74及び端面32c2との隙
間並びにリテーナ72とストツパ76及び端面7
7aとの隙間がないように調整されるので、中立
位置にあるリレーロツド31が軸方向にガタつく
ことがなくなる。
かかる状態で、外部から左右後輪RW1,RW
2に外力が加わつてリレーロツド31に軸方向の
力が作用しても、スプリング78は圧縮された状
態でリテーナ71,72間に組付けるようにし、
かつ上記隙間がないように各部品を組付けるよう
にしたので、リレーロツド31に加わる力に対す
る同ロツド31のストロークは第6図のグラフの
ような特性になり、小さな力では同ロツド31は
変位しないので、通常の走行状態では、同ロツド
31の中立位置は確保される。また、路面の凹凸
によつて瞬間的な大きな力がリレーロツド31に
加わつた場合、シリンダ41の左右油室41a,
41b間の作動油の移動が可変オリフイス56に
よつて規制されピストン43が変位しないので、
リレーロツド31はよくよく中立位置に保たれ
る。このように、選択スイツチ81にて2輪操舵
状態が選択されている状態では、左右後輪RW
1,RW2が操舵されず、当該車両は通常の2輪
操舵車として機能する。
次に、選択スイツチ81にて4輪操舵状態が選
択されている場合について説明する。かかる場
合、電磁切換えバルブ50の電磁ソレノイド55
はバルブ切換え制御回路86及び励磁回路88に
より励磁制御されず、同バルブ50は第1状態
(第2図状態)に設定される。この状態では、電
磁切換えバルブ50のバルブスプール52bはス
プリング54により第3図及び第4図左方向に変
位し、第1ポート52cと第3ポート52eとが
連通し、かつ第2ポート52dと第4ポート52
fとが連通して、シリンダ41の左右油室41
a,41bが電磁切換えバルブ50及び導管P
4,P5を介して制御バルブ装置24に連通す
る。
このとき、後輪操舵角制御回路85は選択スイ
ツチ81による4輪操舵状態の選択に応答して制
御信号を出力する状態にあるので、前輪操舵角セ
ンサ82、車速センサ83及び後輪操舵角センサ
84から現在の前輪操舵角θf、車速V及び後輪操
舵角θrを各々表す前輪操舵角信号、車速信号及び
後輪操舵角信号を入力して、操舵角差K・θf−θr
を表す制御信号を駆動回路87に出力する。駆動
回路87は、供給された制御信号に基づき、操舵
角差K・θf−θrに対応した駆動パルス列信号をス
テツプモータ23に出力して、同モータ23の回
転を制御する。かかる場合、左右前輪FW1,
FW2が操舵ハンドル11の回動に応じて操舵角
θfだけ操舵されていれば、ステツプモータ23
は、左右後輪RW1,RW2の操舵角θrが目標後
輪操舵角K・θfになるように、制御バルブ装置2
4の入力軸24a回転させる。この入力軸24a
の回転は制御バルブ装置24の出力軸に伝達さ
れ、ピニオンギヤ25及びラツク部31aの作用
によつてリレーロツド31を軸方向に変位させよ
うとする。これと同時に、制御バルブ装置24
は、前述した制御により第1状態にある電磁切換
えバルブ50を介して、シリンダ41の左右油室
41a,41bに対する作動油の給排を入力軸2
4a及び出力軸24bに作用するトルクに応じて
制御するようになる。この作動油の給排により、
ピストン43が駆動されてリレーロツド31の前
記変位を助勢するので、左右後輪RW1,RW2
がパワーシリンダ40により助勢されながら、第
5図に示す特性に従つて前輪操舵角θf及び車速V
にて操舵される。
一方、中立復帰機構70においては、前述のリ
レーロツド31を第1図左方向(又は右方向)に
変位させる操舵力が小さいときは、スプリング7
8は第6図の特性に従つて同ロツド31の変位を
禁止するので、同機構70は左右後輪RW1,
RW2の操舵を禁止して中立状態に保持するよう
に作用する。前述のリレーロツド31を第1図左
方向(又は右方向)に変位させる操舵力が徐々大
きくなると、ストツパ76又は74はリテーナ7
2又は73を第1図左方向(又は右方向)に押圧
し、リテーナ72又は73はスペーサ77の端面
77a(又はハウジングエンド32cの端面32
a2)から離れてリレーロツド31ととももに第
1図左方向(又は右方向)に変位する。このと
き、リテーナ71又は72はハウジングエンド3
2c端面32c2(又はスペーサ77の端面77
a)により第1図左方向(又は右方向)への変位
が禁止されているので、スプリング78は前述の
リレーロツド31の変位に応じて圧縮される。こ
のような状態では、スプリング78はそのばね力
に応じてリテーナ72又は71を介してストツパ
76又は74を第1図右方向(又は左方向)に押
圧するので、中立復帰機構70はリレーロツド3
1の変位に対向するように作用している。
かかる状態で、選択スイツチ81にて2輪操舵
状態が選択された場合、又は各センサ82,8
3,84、後輪操舵角制御回路85及び駆動回路
87のいずれかが故障して左右後輪RW1,RW
2の正常な操舵が期待されなくなつた場合、バル
ブ切換え制御回路86は上述したように励磁回路
88との協働により電磁切換えバルブ50を第2
状態にる設定する。これにより、パワーシリンダ
40は上述したようにリレーロツド31を駆動し
なくなる。一方、中立復帰機構70においては、
スプリング78が圧縮されてリテーナ72又は7
1を介してストツパ76又は74を押圧すること
により、リレーロツド31を第1図右方向(又は
左方向)に付勢しているので、同ロツド31は第
1図右方向(又は左方向)に変位し始める。この
リレーロツド31の変位に伴い、リテーナ72又
は71が第1図右方向(又は左方向)に変位し
て、スペーサ77に端面77a(又はハウジング
エンド32cの端面32c2)に接する位置まで
来ると、リレーロツド31の変位が上述したよう
に禁止されて左右後輪RW1,RW2が操舵され
得ない状態になる。この場合、パワーシリンダ4
0においては、リレーロツド31の前記変位に伴
うピストン43の第1図右方向(又は左方向)の
変位により、シリンダ41の左油室41a(又は
右油室41b)の作動油は右油室41b(又は左
油室41a)にバイパス油路51cを介して流れ
込むが、同油路51cの中間には可変オリフイス
56が設けられていて、前記作動油の流れ込む量
を制御するので、ピストン43及びリレーロツド
31の変位はゆつくりしたものとなる。これによ
り、左右後輪RW1,RW2が急激に中立位置に
復帰することがなくなり、当該車両の操安性が良
好となる。
以上のような説明からも理解できるように、リ
レーロツド31を変位させるパワーシリンダ40
及び同ロツド31を中立位置に復帰させるスプリ
ング78を各々一箇だけ設けるようにしたので、
パワーシリンダ又は中立復帰用スプリングを2箇
設ける従来装置に比べて、パワーシリンダ40の
ピストン43の摺動に伴う摩擦力を小さくできる
とともに、スプリング78及びシリンダ41の加
工精度、組付け精度に起因して装置全体のコスト
を低減できる。また、パワーシリンダ40のシリ
ンダ41をピストン43により左右油室41a,
41bに区画するようにし、これらの左右油室4
1a,41bに対する作動油の給排及び左右油室
41a,41bの連通を制御する電磁切換えバル
ブ50をシリンダ41の上部に配設するようにし
たので、配管及び配管に伴うジヨイント箇所が少
なくなり、作業効率が向上するとともに信頼性が
向上する。
また、リレーロツド31の変位に応じて圧縮さ
れるスプリング78の両端をリテーナ71,72
により支持するようにしたので、スプリング78
の径方向の位置決めをすることができ、リテーナ
71,72がリレーロツド31上を摺動しても、
スプリング78はチユーブ32b及びリレーロツ
ド31に接触することがなく、該接触に伴う摺動
音の発生を防止でき、かつスプリング78、チユ
ーブ32b及びリレーロツド31の耐久性を向上
させることができる。また、このリテーナ71,
72はリレーロツド31の外周上を摺動させない
ようにしたので、チユーブ32bの高度な加工精
度が要求されず装置全体のコストを低減できる。
なお、上記実施例においては、オイルシール4
6をピストン43と中立復帰機構70との間に設
けるようにしたが、オイルシール46をハウジン
グエンド32cの端面32c2部に設け、かつロ
ツドガイド45の内径をストツパ76の外径より
大きくするようにして、スペーサ77によるスト
ツパ76のストロークスペースをシリンダ41の
右油室41bと共用してもよい。これにより、後
輪操舵装置Bをリレーロツド31の軸方向に短縮
でき、同装置Bをコンパクトにできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る後輪操舵装置の一例を示
す平面図、第2図は第1図の後輪操舵装置を備え
た車両の全体を機能的に示す図、第3図は第1図
のパワーシリンダ及び電磁切換えバルブの一部を
切断した拡大正面図、第4図は第3図の電磁切換
えバルブと可変オリフイスの関係を示す図、第5
図は目標舵角比の特性を示す図、及び第6図は中
立復帰用スプリングの特性を示す図である。 符号の説明、A……前輪操舵装置、B……後輪
操舵装置、C……電気制御装置、FW1,FW2
……前輪、RW1,RW2……後輪、23……ス
テツプモータ、24……制御バルブ装置、31…
…リレーロツド、32……ハウジング、32a…
…ラツクハウジング、32b……チユーブ、32
c……ハウジングエンド、40……ブ、32c…
…ハウジングエンド、40……パワーシリンダ、
50……電磁切換えバルブ、63……アジヤスト
スクリユ、70……中立復帰機構、71,72…
…リテーナ、74,76……ストツパ、77……
スペーサ、78……スプリング。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 円筒状の第1ハウジング内に軸方向に変位可能
    に組付けられ両端に左右後輪を接続したリレーロ
    ツドを有し、前輪の操舵に応じて前記リレーロツ
    ドを中立位置から軸方向に変位させることにより
    左右後輪を操舵する前後輪操舵車において、 前記リレーロツドの外周上に前記リレーロツド
    の軸方向に離間して設けた第1及び第2ストツパ
    部と、 前記第1及び第2ストツパ部の間にて前記リレ
    ーロツドの外周上に前記リレーロツドの軸方向に
    摺動可能に組付けられ前記第1及び第2ストツパ
    部により外側方向への変位がそれぞれ規制される
    第1及び第2リテーナと、 前記第1及び第2リテーナ間にて前記リレーロ
    ツドの外周上に組み付けられ前記第1及び第2リ
    テーナをそれぞれ外側方向へ付勢するスプリング
    と、 前記第1ハウジングの内周上に設けられ前記リ
    レーロツドが中立位置から一方向へ変位したとき
    前記第1リテーナの前記一方向側への変位を規制
    する第1係止部と、 前記第1ハウジングの端部に軸方向に位置調整
    可能に組付けられ前記リレーロツドが中立位置か
    ら他方向へ変位したとき前記第2リテーナの前記
    他方向側への変位を規制する第2係止部を有する
    円筒状の第2ハウジングと を備えたことを特徴とする前後輪操舵車における
    後輪の中立復帰装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5969070U (ja) * 1982-10-30 1984-05-10 マツダ株式会社 車両の4輪操舵装置

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