JPH05272044A - 積層板用ガラス繊維不織布およびその製造法ならびに積層板 - Google Patents
積層板用ガラス繊維不織布およびその製造法ならびに積層板Info
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- JPH05272044A JPH05272044A JP6646092A JP6646092A JPH05272044A JP H05272044 A JPH05272044 A JP H05272044A JP 6646092 A JP6646092 A JP 6646092A JP 6646092 A JP6646092 A JP 6646092A JP H05272044 A JPH05272044 A JP H05272044A
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- H05K—PRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
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- H05K1/02—Details
- H05K1/03—Use of materials for the substrate
- H05K1/0313—Organic insulating material
- H05K1/0353—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement
- H05K1/0366—Organic insulating material consisting of two or more materials, e.g. two or more polymers, polymer + filler, + reinforcement reinforced, e.g. by fibres, fabrics
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ガラス繊維不織布を基材として使用した積層板
において、銅マイグレーションの発生を抑制して耐電食
性を向上させる。 【構成】金属イオン捕捉剤(例:オキシン)を添加した
ガラス繊維不織布用のバインダを調製する。ガラス繊維
を抄造後前記バインダをカーテンコーターにて付着さ
せ、オキシンの付着量をガラス繊維不織布重量に対して
0.5〜2重量%とする。このようにガラス繊維自体に
オキシンを付着させたガラス繊維不織布を基材として使
用し、芯層がガラス繊維不織布、表面層がガラス繊維織
布基材のコンポジット銅張り積層板とする。
において、銅マイグレーションの発生を抑制して耐電食
性を向上させる。 【構成】金属イオン捕捉剤(例:オキシン)を添加した
ガラス繊維不織布用のバインダを調製する。ガラス繊維
を抄造後前記バインダをカーテンコーターにて付着さ
せ、オキシンの付着量をガラス繊維不織布重量に対して
0.5〜2重量%とする。このようにガラス繊維自体に
オキシンを付着させたガラス繊維不織布を基材として使
用し、芯層がガラス繊維不織布、表面層がガラス繊維織
布基材のコンポジット銅張り積層板とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁用の積層板な
らびに積層板用として適したガラス繊維不織布とその製
造法に関する。
らびに積層板用として適したガラス繊維不織布とその製
造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス分野における急
速な技術の進歩に伴なって、電子機器に組込んで使用さ
れるプリント配線板は、部品の表面実装化、配線回路の
ファインパターン化と多層化が進んでいる。このような
状況において、配線回路の導体である銅のマイグレーシ
ョン(回路導体である銅がイオン化してプリント配線の
基板中を移動する現象)による絶縁特性の低下が懸念さ
れ、銅マイグレーションの少ない配線基板が強く望まれ
るようになってきた。プリント配線の基板には積層板が
広く用いられているが、この積層板は、ガラス繊維で構
成されたシート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得
たプリプレグを重ねて加熱加圧成形したものである。銅
マイグレーションの発生を防止するために、ガラス繊維
の表面をシラン系カップリング剤などで処理したり、ガ
ラス繊維基材に含浸する熱硬化性樹脂に無機イオン交換
体や有機、無機の金属イオン捕捉剤を添加することが行
なわれている。
速な技術の進歩に伴なって、電子機器に組込んで使用さ
れるプリント配線板は、部品の表面実装化、配線回路の
ファインパターン化と多層化が進んでいる。このような
状況において、配線回路の導体である銅のマイグレーシ
ョン(回路導体である銅がイオン化してプリント配線の
基板中を移動する現象)による絶縁特性の低下が懸念さ
れ、銅マイグレーションの少ない配線基板が強く望まれ
るようになってきた。プリント配線の基板には積層板が
広く用いられているが、この積層板は、ガラス繊維で構
成されたシート状基材に熱硬化性樹脂を含浸乾燥して得
たプリプレグを重ねて加熱加圧成形したものである。銅
マイグレーションの発生を防止するために、ガラス繊維
の表面をシラン系カップリング剤などで処理したり、ガ
ラス繊維基材に含浸する熱硬化性樹脂に無機イオン交換
体や有機、無機の金属イオン捕捉剤を添加することが行
なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ガラス繊維基材に含浸
する熱硬化性樹脂に無機イオン交換体や有機、無機の金
属イオン捕捉剤を添加する上記従来の技術では、ガラス
繊維の表面を完全に処理できていないものと思われる。
高温、高湿下では、配線回路の導体である銅がイオン化
してガラス繊維の表面に沿って移動する銅マイグレーシ
ョンの現象が起こり、銅イオンを捕捉するには未だ不十
分である。ガラス繊維基材が織布の場合には、数百度の
温度でヒートクリーニングを行なうことにより、銅マイ
グレーションや耐湿絶縁特性低下の原因となる粘剤や分
散剤(ガラス繊維の製造工程でガラス繊維に付着してい
る)を取り除くことができる。しかし、ガラス繊維基材
が不織布の場合には、ガラス繊維同士をバインダで結合
している関係上、このヒートクリーニングを行なうこと
ができず、粘剤や分散剤がガラス繊維の表面にそのまま
残っているために銅マイグレーションや耐湿絶縁特性の
低下を招いてしまう。本発明が解決しようとする課題
は、ガラス繊維不織布を基材として使用した積層板にお
いて、銅マイグレーションの発生を抑制して耐電食性を
向上させることであり、耐電食性を向上させるのに有用
な積層板用のガラス繊維不織布を提供することである。
する熱硬化性樹脂に無機イオン交換体や有機、無機の金
属イオン捕捉剤を添加する上記従来の技術では、ガラス
繊維の表面を完全に処理できていないものと思われる。
高温、高湿下では、配線回路の導体である銅がイオン化
してガラス繊維の表面に沿って移動する銅マイグレーシ
ョンの現象が起こり、銅イオンを捕捉するには未だ不十
分である。ガラス繊維基材が織布の場合には、数百度の
温度でヒートクリーニングを行なうことにより、銅マイ
グレーションや耐湿絶縁特性低下の原因となる粘剤や分
散剤(ガラス繊維の製造工程でガラス繊維に付着してい
る)を取り除くことができる。しかし、ガラス繊維基材
が不織布の場合には、ガラス繊維同士をバインダで結合
している関係上、このヒートクリーニングを行なうこと
ができず、粘剤や分散剤がガラス繊維の表面にそのまま
残っているために銅マイグレーションや耐湿絶縁特性の
低下を招いてしまう。本発明が解決しようとする課題
は、ガラス繊維不織布を基材として使用した積層板にお
いて、銅マイグレーションの発生を抑制して耐電食性を
向上させることであり、耐電食性を向上させるのに有用
な積層板用のガラス繊維不織布を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガラス繊維
不織布は、ガラス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤が
付着しているものであり、該金属イオン捕捉剤の付着量
がガラス繊維不織布重量に対して0.1〜2重量%であ
ることを特徴とする。有機の金属イオン捕捉剤と共にチ
タネート系カップリング剤が付着しているものは、より
好ましいものである。このガラス繊維不織布の製造法
は、ガラス繊維を抄造後ガラス繊維同士をバインダで結
合する工程において、バインダ中に有機の金属イオン捕
捉剤を配合して該金属イオン捕捉剤をガラス繊維自体に
付着させ、その付着量をガラス繊維不織布重量に対して
0.1〜2重量%とすることを特徴とする。バインダ中
に、有機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート系カップ
リング剤を配合することは、より好ましい方法である。
本発明に係る積層板は、熱硬化性樹脂を含浸したシート
状基材を重ねて加熱加圧成形したものにおいて、そのシ
ート状基材の一部ないし全部に用いるガラス繊維不織布
が、ガラス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤または該
有機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート系カップリン
グ剤が付着しているものであることを特徴とする。
不織布は、ガラス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤が
付着しているものであり、該金属イオン捕捉剤の付着量
がガラス繊維不織布重量に対して0.1〜2重量%であ
ることを特徴とする。有機の金属イオン捕捉剤と共にチ
タネート系カップリング剤が付着しているものは、より
好ましいものである。このガラス繊維不織布の製造法
は、ガラス繊維を抄造後ガラス繊維同士をバインダで結
合する工程において、バインダ中に有機の金属イオン捕
捉剤を配合して該金属イオン捕捉剤をガラス繊維自体に
付着させ、その付着量をガラス繊維不織布重量に対して
0.1〜2重量%とすることを特徴とする。バインダ中
に、有機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート系カップ
リング剤を配合することは、より好ましい方法である。
本発明に係る積層板は、熱硬化性樹脂を含浸したシート
状基材を重ねて加熱加圧成形したものにおいて、そのシ
ート状基材の一部ないし全部に用いるガラス繊維不織布
が、ガラス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤または該
有機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート系カップリン
グ剤が付着しているものであることを特徴とする。
【0005】
【作用】ガラス繊維基材に含浸する熱硬化性樹脂に無機
イオン交換体や有機、無機の金属イオン捕捉剤を添加す
る従来の方法では、ガラス繊維表面を確実に処理するこ
とができない。その理由は、無機イオン交換体や金属イ
オン捕捉剤は、シラン系等のカップリング剤におけるシ
ラノール基のようなガラス繊維に対する選択吸着性がな
いためである。処理効果を上げるために、無機イオン交
換体や金属イオン捕捉剤をガラス繊維基材に含浸する熱
硬化性樹脂に多量に配合すると、耐熱性などの諸特性が
劣化してしまう。銅マイグレーションは、プリント配線
板のスルーホール間など、電位差を生じている箇所で起
こりやすいが、特に基材であるガラス繊維に沿って銅が
電気的に成長し絶縁劣化を引き起こしている。本発明で
は、ガラス繊維自体を金属イオン捕捉剤で処理している
ので、ガラス繊維に沿った銅マイグレーションに対して
効を奏するのである。高温、高湿下において、回路導体
である銅がイオン化してガラス繊維と熱硬化性樹脂の界
面に沿って移動し始めると、有機の金属イオン捕捉剤が
速やかに銅イオンを捕捉して分子内錯塩を形成する。こ
れにより、金属銅が析出して生長する所謂、電食現象を
防止することができるのである。ガラス繊維に付着させ
る金属イオン捕捉剤の量が少ないと銅マイグレーション
を十分に抑制することができないし、多過ぎると積層板
の耐熱性を低下させてしまうので、上述した範囲の量に
限定すべきである。チタネート系カップリング剤は、有
機官能基側が脂肪族タイプであるため疎水性が強い。こ
れを併用することにより銅のイオン化を促進する水の侵
入を防ぐことができ、銅マイグレーションの抑制に一層
効果がある。
イオン交換体や有機、無機の金属イオン捕捉剤を添加す
る従来の方法では、ガラス繊維表面を確実に処理するこ
とができない。その理由は、無機イオン交換体や金属イ
オン捕捉剤は、シラン系等のカップリング剤におけるシ
ラノール基のようなガラス繊維に対する選択吸着性がな
いためである。処理効果を上げるために、無機イオン交
換体や金属イオン捕捉剤をガラス繊維基材に含浸する熱
硬化性樹脂に多量に配合すると、耐熱性などの諸特性が
劣化してしまう。銅マイグレーションは、プリント配線
板のスルーホール間など、電位差を生じている箇所で起
こりやすいが、特に基材であるガラス繊維に沿って銅が
電気的に成長し絶縁劣化を引き起こしている。本発明で
は、ガラス繊維自体を金属イオン捕捉剤で処理している
ので、ガラス繊維に沿った銅マイグレーションに対して
効を奏するのである。高温、高湿下において、回路導体
である銅がイオン化してガラス繊維と熱硬化性樹脂の界
面に沿って移動し始めると、有機の金属イオン捕捉剤が
速やかに銅イオンを捕捉して分子内錯塩を形成する。こ
れにより、金属銅が析出して生長する所謂、電食現象を
防止することができるのである。ガラス繊維に付着させ
る金属イオン捕捉剤の量が少ないと銅マイグレーション
を十分に抑制することができないし、多過ぎると積層板
の耐熱性を低下させてしまうので、上述した範囲の量に
限定すべきである。チタネート系カップリング剤は、有
機官能基側が脂肪族タイプであるため疎水性が強い。こ
れを併用することにより銅のイオン化を促進する水の侵
入を防ぐことができ、銅マイグレーションの抑制に一層
効果がある。
【0006】
【実施例】本発明で用いる有機の金属イオン捕捉剤は、
オキシン、ガロイル没食子酸、クベロン、サリチルアル
ドキシム、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−
1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、ネオクベロン、ビスムチオー
ルII、フェニルチオヒダントイン酸等である。チタネー
ト系カップリング剤を併用する場合は、イソプロピルト
リオクタノイルチタネート、イソプロピルトリステアロ
イルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリスチタネート等を
用いることができる。また、使用する熱硬化性樹脂は、
ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ユリア樹脂などである。これら熱硬化性樹脂に
は、コスト低減、加工性の向上、品質改善等の面より、
無機充填材(水酸化アルミニウム、タルク、アルミナ、
マグネシア、シリカ等)を常法により配合してもよい。
オキシン、ガロイル没食子酸、クベロン、サリチルアル
ドキシム、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−
1,10−フェナントロリン、2,9−ジメチル−1,
10−フェナントロリン、ネオクベロン、ビスムチオー
ルII、フェニルチオヒダントイン酸等である。チタネー
ト系カップリング剤を併用する場合は、イソプロピルト
リオクタノイルチタネート、イソプロピルトリステアロ
イルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステア
ロイルチタネート、イソプロピルトリスチタネート等を
用いることができる。また、使用する熱硬化性樹脂は、
ポリイミド、ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノール
樹脂、ユリア樹脂などである。これら熱硬化性樹脂に
は、コスト低減、加工性の向上、品質改善等の面より、
無機充填材(水酸化アルミニウム、タルク、アルミナ、
マグネシア、シリカ等)を常法により配合してもよい。
【0007】実施例1 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
2.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。ガラス繊維を抄造後前記バインダをカー
テンコーターにて付着させ、オキシンの付着量をガラス
繊維不織布重量に対して0.5重量%とした。ガラス繊
維不織布は、単位重量50g/m2のものである。無機充填
材を配合したビスフェノールA型エポキシ樹脂ワニス
(樹脂/充填材=100/50の重量比)を、上記のガ
ラス繊維不織布に含浸乾燥し、樹脂量84重量%のプリ
プレグ(A)を得た。また、単位重量205g/m2のガ
ラス繊維織布にビスフェノールA型エポキシ樹脂ワニス
を含浸乾燥し、樹脂量40重量%のプリプレグ(B)を
得た。プリプレグ(A)4プライの両側に、プリプレグ
(B)を各1プライ重ね、その両表面に35μm厚の銅
箔を載置して、加熱加圧成形により厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
2.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。ガラス繊維を抄造後前記バインダをカー
テンコーターにて付着させ、オキシンの付着量をガラス
繊維不織布重量に対して0.5重量%とした。ガラス繊
維不織布は、単位重量50g/m2のものである。無機充填
材を配合したビスフェノールA型エポキシ樹脂ワニス
(樹脂/充填材=100/50の重量比)を、上記のガ
ラス繊維不織布に含浸乾燥し、樹脂量84重量%のプリ
プレグ(A)を得た。また、単位重量205g/m2のガ
ラス繊維織布にビスフェノールA型エポキシ樹脂ワニス
を含浸乾燥し、樹脂量40重量%のプリプレグ(B)を
得た。プリプレグ(A)4プライの両側に、プリプレグ
(B)を各1プライ重ね、その両表面に35μm厚の銅
箔を載置して、加熱加圧成形により厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0008】実施例2 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
4.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して1.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
4.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して1.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0009】実施例3 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
6.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して2.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
6.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して2.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0010】実施例4 金属イオン捕捉剤としてオキシンとチタネート系カップ
リング剤としてイソプロピルトリスチタネート(味の素
製,KR−38S)とを併用し(併用重量比率=50/
50)、その濃度が4.0重量%になるようにガラス繊
維不織布用のバインダを調製した。実施例1と同様にし
て、該併用物の付着量をガラス繊維不織布重量に対して
1.0重量%とした。以下、実施例1と同様にして、厚
さ1.2mmのコンポジット銅張り積層板を得た。
リング剤としてイソプロピルトリスチタネート(味の素
製,KR−38S)とを併用し(併用重量比率=50/
50)、その濃度が4.0重量%になるようにガラス繊
維不織布用のバインダを調製した。実施例1と同様にし
て、該併用物の付着量をガラス繊維不織布重量に対して
1.0重量%とした。以下、実施例1と同様にして、厚
さ1.2mmのコンポジット銅張り積層板を得た。
【0011】比較例1 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
0.5重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して0.05重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
0.5重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して0.05重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0012】比較例2 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
7.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して2.3重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
7.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイン
ダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付着
量をガラス繊維不織布重量に対して2.3重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0013】比較例3 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、その濃度が
10.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイ
ンダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付
着量をガラス繊維不織布重量に対して3.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
10.0重量%となるようにガラス繊維不織布用のバイ
ンダを調製した。実施例1と同様にして、オキシンの付
着量をガラス繊維不織布重量に対して3.0重量%とし
た。以下、実施例1と同様にして、厚さ1.2mmのコン
ポジット銅張り積層板を得た。
【0014】従来例1 金属イオン捕捉剤オキシンを使用せず、それ以外は実施
例1と同様にして、厚さ1.2mmの銅張り積層板を得
た。
例1と同様にして、厚さ1.2mmの銅張り積層板を得
た。
【0015】従来例2 金属イオン捕捉剤としてオキシンを使用し、これをガラ
ス繊維不織布用のバインダに添加することに代えて、ガ
ラス繊維不織布への含浸用エポキシ樹脂ワニスに添加し
た。そして、オキシンの濃度が2.0重量%となるよう
に調製した。ガラス繊維不織布への含浸用にはこのエポ
キシ樹脂ワニスを使用し、それ以外は実施例1と同様に
して厚さ1.2mmのコンポジット銅張り積層板を得た。
ス繊維不織布用のバインダに添加することに代えて、ガ
ラス繊維不織布への含浸用エポキシ樹脂ワニスに添加し
た。そして、オキシンの濃度が2.0重量%となるよう
に調製した。ガラス繊維不織布への含浸用にはこのエポ
キシ樹脂ワニスを使用し、それ以外は実施例1と同様に
して厚さ1.2mmのコンポジット銅張り積層板を得た。
【0016】以上の実施例、比較例、従来例における銅
張り積層板の半田耐熱性および耐電食性を表1に示す。
表1において、半田耐熱性は、試験片を300℃の半田
浴に浸漬し、フクレが発生するまでの時間を測定した。
また、耐電食性は、銅張り積層板を加工してミニバイア
テストパターン(穴間:0.8mm,穴径:0.4mm,ラ
ンド径:0.5mm)を形成し、DC50Vを印加して、
65℃/95%RH/1000hrの処理を行なった後
の絶縁抵抗を測定した。
張り積層板の半田耐熱性および耐電食性を表1に示す。
表1において、半田耐熱性は、試験片を300℃の半田
浴に浸漬し、フクレが発生するまでの時間を測定した。
また、耐電食性は、銅張り積層板を加工してミニバイア
テストパターン(穴間:0.8mm,穴径:0.4mm,ラ
ンド径:0.5mm)を形成し、DC50Vを印加して、
65℃/95%RH/1000hrの処理を行なった後
の絶縁抵抗を測定した。
【0017】
【表1】
【0018】尚、上記の実施例では、ガラス繊維自体を
有機の金属イオン捕捉剤で処理する方法として、ガラス
繊維不織布のバインダに有機の金属イオン捕捉剤を配合
しているが、バインダを適用する前にガラス繊維を有機
の金属イオン捕捉剤で処理するようにしてもよい。
有機の金属イオン捕捉剤で処理する方法として、ガラス
繊維不織布のバインダに有機の金属イオン捕捉剤を配合
しているが、バインダを適用する前にガラス繊維を有機
の金属イオン捕捉剤で処理するようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】表1から明らかなように、本発明に係る
積層板は、基材にガラス繊維不織布を使用しながら、耐
熱性に優れると共に銅マイグレーションを抑制して耐電
食性に優れたものであり、高密度配線パターンを有する
プリント配線板の基板として、高温多湿下の厳しい条件
でも高い信頼性を有する。また、本発明に係るガラス繊
維不織布は、耐熱性を保持し銅マイグレーションを抑制
した積層板を製造するための基材として有用なものであ
る。さらに、金属イオン補足剤とチタネート系カップリ
ング剤とを併用することにより、前記の効果は一層顕著
になる。
積層板は、基材にガラス繊維不織布を使用しながら、耐
熱性に優れると共に銅マイグレーションを抑制して耐電
食性に優れたものであり、高密度配線パターンを有する
プリント配線板の基板として、高温多湿下の厳しい条件
でも高い信頼性を有する。また、本発明に係るガラス繊
維不織布は、耐熱性を保持し銅マイグレーションを抑制
した積層板を製造するための基材として有用なものであ
る。さらに、金属イオン補足剤とチタネート系カップリ
ング剤とを併用することにより、前記の効果は一層顕著
になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鎌田 満利 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 新神 戸電機株式会社内 (72)発明者 坂口 達 東京都新宿区西新宿2丁目1番1号 新神 戸電機株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】ガラス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤
が付着したガラス繊維不織布であり、該金属イオン捕捉
剤の付着量がガラス繊維不織布重量に対して0.1〜2
重量%であることを特徴とする積層板用ガラス繊維不織
布。 - 【請求項2】有機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート
系カップリング剤が付着している請求項1に記載の積層
板用ガラス繊維不織布。 - 【請求項3】ガラス繊維を抄造後ガラス繊維同士をバイ
ンダで結合してガラス繊維不織布を製造する方法におい
て、バインダ中に有機の金属イオン捕捉剤を配合して該
金属イオン捕捉剤をガラス繊維自体に付着させ、その付
着量をガラス繊維不織布重量に対して0.1〜2重量%
とすることを特徴とするガラス繊維不織布の製造法。 - 【請求項4】バインダ中に有機の金属イオン捕捉剤と共
にチタネート系カップリング剤を配合することを特徴と
する請求項3に記載のガラス繊維不織布の製造法。 - 【請求項5】熱硬化性樹脂を含浸したシート状基材を重
ねて加熱加圧成形した積層板において、そのシート状基
材の一部ないし全部に用いるガラス繊維不織布が、ガラ
ス繊維自体に有機の金属イオン捕捉剤が付着したガラス
繊維不織布であり、該金属イオン捕捉剤の付着量がガラ
ス繊維不織布重量に対して0.1〜2重量%であること
を特徴とする積層板。 - 【請求項6】ガラス繊維不織布が、ガラス繊維自体に有
機の金属イオン捕捉剤と共にチタネート系カップリング
剤が付着しているものであることを特徴とする請求項5
に記載の積層板。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP6646092A JP2536704B2 (ja) | 1992-03-25 | 1992-03-25 | 積層板用ガラス繊維不織布およびその製造法ならびに積層板 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH05272044A true JPH05272044A (ja) | 1993-10-19 |
JP2536704B2 JP2536704B2 (ja) | 1996-09-18 |
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Family Applications (1)
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Country | Link |
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JP (1) | JP2536704B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-25 JP JP6646092A patent/JP2536704B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2536704B2 (ja) | 1996-09-18 |
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