JPH05271750A - 鋼材の熱処理方法 - Google Patents

鋼材の熱処理方法

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JPH05271750A
JPH05271750A JP6641892A JP6641892A JPH05271750A JP H05271750 A JPH05271750 A JP H05271750A JP 6641892 A JP6641892 A JP 6641892A JP 6641892 A JP6641892 A JP 6641892A JP H05271750 A JPH05271750 A JP H05271750A
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JP
Japan
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steel material
quenching
electrodes
water
current
Prior art date
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Application number
JP6641892A
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English (en)
Inventor
Toshiki Hiromura
村 敏 樹 廣
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼材を液中で熱処理する方法であって、熱効
率が良く、設備が小型で済み、鋼材全体を熱処理できる
ようにする。 【構成】 鋼材1の両端を電極3にて保持して液中に沈
め、通電を行い、パルス発振にて鋼材の温度を制御し、
所定時間後に通電を停止し且つ液を攪拌して鋼材を冷却
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼材を液体中で熱処理す
る方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】水等の液体中にて鋼材を熱処理、例えば
焼入する従来技術としては、図3に示すような高周波誘
導加熱による無酸化焼入方法がある。
【0003】5はワーク、6はコイル、7は電源、8は
水、9は水槽であり、水中においてコイル6に通電して
ワーク5の表面部に誘導電流を発生させ、ワークの電気
抵抗による発熱でワーク5の表面部を加熱するものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、ワー
ク5の表面部が水で冷却されること及びコイル6とワー
ク5間に介在する水により誘磁率が空中よりも低下する
ことにより、加熱効率が良くないため、大型の設備が必
要となるという問題点、及びワーク5の全体を熱処理す
ることができないという問題点がある。
【0005】本発明は、鋼材を液体中で熱処理する方法
であって、加熱効率が良く、従って設備が比較的小型で
済み、且つ鋼材全体を熱処理できるようにすることを技
術的課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の技術手段は次のようである。
【0007】両端を電極により保持した鋼材を電極と一
緒に液体中に沈め、次に鋼材に通電して電気抵抗による
発熱で鋼材温度を所定温度まで上昇させ、次に通電のパ
ルス発振により前記所定温度を所定時間保持し、次に通
電を解除し且つ液体を攪拌することにより冷却する。
【0008】
【作用】かかる熱処理方法では鋼材の断面全域に電流が
流れて鋼材全体が加熱されるものであり、鋼材全体の熱
処理ができる。そして、鋼材に直接電流を流すので、熱
効率が前記従来技術よりも良く、小型の設備で済むもの
である。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0010】図1は本発明の実施例の説明図で、パイプ
形状の鋼材1の両端を電極3でクランプし、液体2(例
えば水)の入った水槽4にクランプしたまま沈ませ、図
2の(a),(b)に示すように、通電して電気抵抗に
よる発熱で加熱を行い鋼材1をその焼入れ温度Tまで昇
温させ、昇温後は通電のパルス発振を行って鋼材1の温
度を維持制御する。このパルス発振は、鋼材1中の炭化
物等が十分固溶しうる時間(例えば10秒間)保持す
る。その後、通電を止めると同時に液体を攪拌し鋼材1
を冷却して焼入を行うものである。
【0011】この方法は、大気中で行うものに比べて、
焼入時の表面酸化スケールの発生量を大幅に低減(3m
m→200オングストローム以下)出来るものである。
これは大気中に酸素が約21%含まれているのに対し水
中には無視できる程度の極微量しかないため、300〜
400℃に加熱しても酸化スケールの発生は極めて少な
い。
【0012】また、液中のため焼入冷却を均一に行うこ
とが出来き、歪の低減(例えば軸振れ0.85mm→
0.4mm)ができるものである。
【0013】図2(a)は鋼材1の温度と時間との関係
を示し、点線で示すものはバラツキを示す。図2(b)
は鋼材1への通電と時間との関係を示す。(a)にて安
定化した温度Tは約870℃で、(b)に示すように加
熱初期は通電しっぱなしにて急速加熱を行い、一定温度
T(焼入温度付近)まで温度が上昇した所で通電をパル
ス発振して焼入温度850℃を維持し、鋼材1の部位の
加熱差の緩和を図り、更に炭化物の完全固溶化を図る。
【0014】尚、以上は焼入について説明したが、本発
明は他の熱処理、例えば高温焼戻、焼準、焼鈍等にも使
用出来るものである。
【0015】
【発明の効果】本発明は次の効果を有する。
【0016】鋼材表面の酸化スケールの付着がなく、ま
た液中での温度が均一になるために焼入による歪の発生
が殆どない。
【0017】また、設備全体が構造簡単なために低コス
トであり、鋼材に直接通電するために熱効率が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図である。
【図2】鋼材への通電の様子を示す図で、(a)は温度
と時間との関係、(b)は電気通電と時間との関係を示
す。
【図3】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼材 2 液 3 電極

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端を電極により保持した鋼材を電極と
    一緒に液体中に沈め、次に鋼材に通電して電気抵抗によ
    る発熱で鋼材温度を所定温度まで上昇させ、次に通電の
    パルス発振により前記所定温度を所定時間保持し、次に
    通電を解除し且つ液体を攪拌することにより冷却するこ
    とを特徴とする鋼材の熱処理方法。
JP6641892A 1992-03-24 1992-03-24 鋼材の熱処理方法 Pending JPH05271750A (ja)

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