JPH05271353A - シアン化ビニリデン共重合体 - Google Patents
シアン化ビニリデン共重合体Info
- Publication number
- JPH05271353A JPH05271353A JP1929692A JP1929692A JPH05271353A JP H05271353 A JPH05271353 A JP H05271353A JP 1929692 A JP1929692 A JP 1929692A JP 1929692 A JP1929692 A JP 1929692A JP H05271353 A JPH05271353 A JP H05271353A
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- JP
- Japan
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- formula
- copolymer
- vinylidene cyanide
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 下記一般式 (I) 及び (II) で示される構造
単位からなり、単位 (I) が80〜100モル%、単位
(II) が0〜20モル%であって、分子量が1万〜20
0万の重合体であることを特徴とするシアン化ビニリデ
ン共重合体。 【化9】 【化10】 【効果】 側鎖に各種の機能性化合物を導入することが
できるので、数多くの機能性ポリマーを合成することが
でき、幅広く応用できる。
単位からなり、単位 (I) が80〜100モル%、単位
(II) が0〜20モル%であって、分子量が1万〜20
0万の重合体であることを特徴とするシアン化ビニリデ
ン共重合体。 【化9】 【化10】 【効果】 側鎖に各種の機能性化合物を導入することが
できるので、数多くの機能性ポリマーを合成することが
でき、幅広く応用できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形光学活性化合物
等をポリマー側鎖に導入することができるシアン化ビニ
リデン共重合体に関する。
等をポリマー側鎖に導入することができるシアン化ビニ
リデン共重合体に関する。
【0002】
【従来の技術】シアン化ビニリデンとビニル化合物の共
重合体は、例えばH.Gilbert et al.,J.Am.Chem.Soc.,7
8,1969(1956) に記載された化合物をはじめ数多くの共
重合体が知られている。しかしながら、従来のシアン化
ビニリデン共重合体は、側鎖に種々の化合物を導入する
ことが非常に困難であった。
重合体は、例えばH.Gilbert et al.,J.Am.Chem.Soc.,7
8,1969(1956) に記載された化合物をはじめ数多くの共
重合体が知られている。しかしながら、従来のシアン化
ビニリデン共重合体は、側鎖に種々の化合物を導入する
ことが非常に困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
マー側鎖に種々の化合物を導入することができる新規な
シアン化ビニリデン共重合体を提供することにある。
マー側鎖に種々の化合物を導入することができる新規な
シアン化ビニリデン共重合体を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のシアン化ビニリ
デン共重合体は、下記一般式 (I) 及び (II) で示され
る構造単位からなり、単位 (I) が80〜100モル
%、単位 (II) が0〜20モル%であって、分子量が1
万〜200万の重合体である。
デン共重合体は、下記一般式 (I) 及び (II) で示され
る構造単位からなり、単位 (I) が80〜100モル
%、単位 (II) が0〜20モル%であって、分子量が1
万〜200万の重合体である。
【0005】
【化3】
【0006】
【化4】
【0007】(式中、R1 はアルキル基、アリール基又
は脂環式炭化水素基を表す)
は脂環式炭化水素基を表す)
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる重合体は、単位(I)が80〜100モル%、好
ましくは、95〜100モル%であり、単位 (II) が0
〜20モル%、好ましくは、0〜5モル%である。
用いる重合体は、単位(I)が80〜100モル%、好
ましくは、95〜100モル%であり、単位 (II) が0
〜20モル%、好ましくは、0〜5モル%である。
【0009】本発明に用いる重合体の分子量は、1万〜
200万、好ましくは50万〜200万である。次に本
発明に用いる重合体の製造方法について説明する。
200万、好ましくは50万〜200万である。次に本
発明に用いる重合体の製造方法について説明する。
【0010】(重合体の製造方法)本発明に用いる重合
体は、例えば、次に示す重合工程、加水分解工程の
2工程を経て合成することができる。 重合工程
体は、例えば、次に示す重合工程、加水分解工程の
2工程を経て合成することができる。 重合工程
【0011】
【化5】
【0012】前記反応式中、R1 はメチル等のアルキル
基、フェニル等のアリール基、又はシクロヘキシル等の
脂環式炭化水素基を表し、中でも好ましいのは炭素数1
〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基で
ある。
基、フェニル等のアリール基、又はシクロヘキシル等の
脂環式炭化水素基を表し、中でも好ましいのは炭素数1
〜12、さらに好ましくは炭素数1〜8のアルキル基で
ある。
【0013】シアン化ビニリデンとパラ位置換安息香酸
ビニルとを、ラジカル開始剤の存在下に共重合させて、
シアン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸ビニル共重合
体を合成する。
ビニルとを、ラジカル開始剤の存在下に共重合させて、
シアン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸ビニル共重合
体を合成する。
【0014】重合反応は、H.Gilbert らの方法(J.Am.C
hem.Soc.78,1969(1956) )により行うことができる。
hem.Soc.78,1969(1956) )により行うことができる。
【0015】本発明に用いる共重合体の原料であるシア
ン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸ビニル共重合体
は、交互共重合体でもランダム共重合体でもよいが、好
ましくは1対1の交互共重合体である。
ン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸ビニル共重合体
は、交互共重合体でもランダム共重合体でもよいが、好
ましくは1対1の交互共重合体である。
【0016】シアン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸
ビニル共重合体の分子量は、1万〜200万、好ましく
は50万〜200万である。 加水分解工程
ビニル共重合体の分子量は、1万〜200万、好ましく
は50万〜200万である。 加水分解工程
【0017】
【化6】
【0018】(前記反応式中、R1 は前記に同じ) 得られたシアン化ビニリデン−パラ位置換安息香酸ビニ
ル共重合体を、酸又は触媒で加水分解して脱アシル化物
とする。
ル共重合体を、酸又は触媒で加水分解して脱アシル化物
とする。
【0019】ここで使用する酸としては、例えば塩酸、
硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等を挙げることができ
る。これらの酸は単独又は2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等を挙げることができ
る。これらの酸は単独又は2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0020】これらの酸は、例えばスルホラン、メタノ
ール、エタノール等のアルコール類や水等の溶媒と混合
して用いることができる。前記触媒としては、例えばフ
ェニルシラン等のシラン化合物、すずの化合物等を挙げ
ることができる。
ール、エタノール等のアルコール類や水等の溶媒と混合
して用いることができる。前記触媒としては、例えばフ
ェニルシラン等のシラン化合物、すずの化合物等を挙げ
ることができる。
【0021】加水分解の反応温度は、60〜100℃で
あり、反応時間は、数時間〜数十時間である。加水分解
率は、80〜100%、好ましくは、95〜100%で
ある。
あり、反応時間は、数時間〜数十時間である。加水分解
率は、80〜100%、好ましくは、95〜100%で
ある。
【0022】
【実施例】次に実施例を示し本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこの実施例によりなんら限定される
ものではない。
明するが、本発明はこの実施例によりなんら限定される
ものではない。
【0023】実施例1シアン化ビニリデン−p−アセトキシ安息香酸ビニル共
重合体の合成 撹拌装置、ジムロート及び温度計を装着した500 ml
セパラブルフラスコに、常法により合成されたシアン化
ビニリデン20 g(0.26mol )、p−アセトキシ安
息香酸ビニル236 g(1.15mol )、ラウロイルパ
ーオキサイド20mgを入れ、アルゴン気流下に80℃で
1時間撹拌した。
重合体の合成 撹拌装置、ジムロート及び温度計を装着した500 ml
セパラブルフラスコに、常法により合成されたシアン化
ビニリデン20 g(0.26mol )、p−アセトキシ安
息香酸ビニル236 g(1.15mol )、ラウロイルパ
ーオキサイド20mgを入れ、アルゴン気流下に80℃で
1時間撹拌した。
【0024】次に、これにトルエンを加え、ポリマーを
ろ別し、トルエン、エタノールの順に洗浄した後、減圧
下に80℃で一夜乾燥した。生成物の収量は44g であ
り、収率は60%であった。
ろ別し、トルエン、エタノールの順に洗浄した後、減圧
下に80℃で一夜乾燥した。生成物の収量は44g であ
り、収率は60%であった。
【0025】この生成物を 1H−NMR、13C−NM
R、IR及び元素分析により分析したところ、1:1交
互共重合体であることが確認された。このポリマーのガ
ラス転移温度は、209℃であった。また、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー、N,N−ジメ
チルホルムアミド溶媒)によって分子量を測定した結
果、得られたポリマーの分子量(MW )は58万であっ
た。図1に 1H−NMRスペクトルを示す。
R、IR及び元素分析により分析したところ、1:1交
互共重合体であることが確認された。このポリマーのガ
ラス転移温度は、209℃であった。また、GPC(ゲ
ルパーミエーションクロマトグラフィー、N,N−ジメ
チルホルムアミド溶媒)によって分子量を測定した結
果、得られたポリマーの分子量(MW )は58万であっ
た。図1に 1H−NMRスペクトルを示す。
【0026】
【化7】
【0027】シアン化ビニリデン−p−アセトキシ安息
香酸ビニル共重合体の加水分解
香酸ビニル共重合体の加水分解
【0028】上記のようにして合成したシアン化ビニリ
デン−p−アセトキシ安息香酸ビニル共重合体10g を
スルホラン500mlに80℃で溶解し、これにトリフル
オロ酢酸25mlと塩酸50mlの混合物を加え、80℃で
10時間撹拌した。
デン−p−アセトキシ安息香酸ビニル共重合体10g を
スルホラン500mlに80℃で溶解し、これにトリフル
オロ酢酸25mlと塩酸50mlの混合物を加え、80℃で
10時間撹拌した。
【0029】反応終了後、反応液を水中に投入すること
によって析出した加水分解物をろ別し、洗液が中性にな
るまで水洗をくり返した。次に、70〜80℃で減圧乾
燥を行ない、下記構造式で示される加水分解物7.7 g
を白色パウダーとして得た。
によって析出した加水分解物をろ別し、洗液が中性にな
るまで水洗をくり返した。次に、70〜80℃で減圧乾
燥を行ない、下記構造式で示される加水分解物7.7 g
を白色パウダーとして得た。
【0030】得られた加水分解物の同定は、 1H−NM
R、13C−NMR及びIRにより行った。その結果か
ら、安息香酸ビニルユニットのエステル部分の加水分解
率が、100%であることが判明した。図2に 1H−N
MRスペクトルを示す。
R、13C−NMR及びIRにより行った。その結果か
ら、安息香酸ビニルユニットのエステル部分の加水分解
率が、100%であることが判明した。図2に 1H−N
MRスペクトルを示す。
【0031】
【化8】
【0032】
【発明の効果】本発明のシアン化ビニリデン共重合体
は、側鎖基に反応性のヒドロキシ基を有しているので、
側鎖に、例えば4−(ヒドロキシカルボニルメトキシ)
−4´−ニトロビフェニルなどの非線形光学活性な物質
を導入することにより、新規な高分子非線形光学材料を
合成することができる。また、スピロピランなどのホト
クロミズムを示す化合物を側鎖に導入することにより、
新規なホトクロミックポリマーを合成することができ
る。さらにまた、このポリマーを基本骨格にした数多く
の機能性ポリマーを合成することができ、幅広く応用で
きる。
は、側鎖基に反応性のヒドロキシ基を有しているので、
側鎖に、例えば4−(ヒドロキシカルボニルメトキシ)
−4´−ニトロビフェニルなどの非線形光学活性な物質
を導入することにより、新規な高分子非線形光学材料を
合成することができる。また、スピロピランなどのホト
クロミズムを示す化合物を側鎖に導入することにより、
新規なホトクロミックポリマーを合成することができ
る。さらにまた、このポリマーを基本骨格にした数多く
の機能性ポリマーを合成することができ、幅広く応用で
きる。
【図1】 実施例1で得られたポリマーの 1H−NMR
チャ−トである。
チャ−トである。
【図2】 実施例1で得られた加水分解物の 1H−NM
Rチャ−トである。
Rチャ−トである。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記一般式 (I) 及び (II) で示される
構造単位からなり、単位 (I) が80〜100モル%、
単位 (II) が0〜20モル%であって、分子量が1万〜
200万の重合体であることを特徴とするシアン化ビニ
リデン共重合体。 【化1】 【化2】 (式中、R1 はアルキル基、アリール基又は脂環式炭化
水素基を表す)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1929692A JPH05271353A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シアン化ビニリデン共重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1929692A JPH05271353A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シアン化ビニリデン共重合体 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03035008 Division | 1991-02-06 | 1991-02-06 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05271353A true JPH05271353A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=11995466
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1929692A Pending JPH05271353A (ja) | 1992-02-05 | 1992-02-05 | シアン化ビニリデン共重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05271353A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015067688A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 上野製薬株式会社 | p‐ヒドロキシ安息香酸ビニルポリマーの製造方法 |
WO2024080287A1 (ja) * | 2022-10-11 | 2024-04-18 | 株式会社クラレ | 共重合体、及び共重合体を含む樹脂組成物 |
-
1992
- 1992-02-05 JP JP1929692A patent/JPH05271353A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015067688A (ja) * | 2013-09-27 | 2015-04-13 | 上野製薬株式会社 | p‐ヒドロキシ安息香酸ビニルポリマーの製造方法 |
WO2024080287A1 (ja) * | 2022-10-11 | 2024-04-18 | 株式会社クラレ | 共重合体、及び共重合体を含む樹脂組成物 |
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