JPH0447683B2 - - Google Patents

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JPH0447683B2
JPH0447683B2 JP61261696A JP26169686A JPH0447683B2 JP H0447683 B2 JPH0447683 B2 JP H0447683B2 JP 61261696 A JP61261696 A JP 61261696A JP 26169686 A JP26169686 A JP 26169686A JP H0447683 B2 JPH0447683 B2 JP H0447683B2
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JP
Japan
Prior art keywords
polymeric substance
polymer
polymerization
methacrylate
novel polymeric
Prior art date
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JP61261696A
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English (en)
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JPS63117013A (ja
Inventor
Minoru Matsuda
Yasufumi Tamai
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は新規高分子物質に関し、さらに詳し
く言うと、トリプチセン骨格を側鎖に導入してな
り、光学活性を備えた新規な高分子物質に関す
る。
[従来の技術およびその問題点] トリプチセンはバートレツト[P.D.Bartlett]
らにより合成された化合物であり、トリプチセン
骨格は剛直で嵩高く、化学的に極めて安定で、ま
た高い対称性を備えている。
ホツフマイスター[E.Hoffmeister]らは、次
に示す繰返し単位を備えた高分子物質を提案し
[J.Polym.Sci.,Part A−1,7,55(1969)]プ
リアツコ[V.N.Pryadko]らは次式 に示す繰返し単位を備えた高分子物質を提案して
いる[Vysokomol,Soedin.,Ser.B,25,845
(1983)]。
一方、トリプチセン骨格に類似する骨格として
トリチル基を側鎖に備えたポリトリチルメタクリ
レートが提案されている(特開昭56−106907号公
報参照)。このポリトリチルメタクリレートは、
ほぼ完全なアイソタクチツク構造を備えると共に
溶液中では安定な螺旋構造を備えた光学活性な高
分子である。
[従来技術の問題点] 前記ポリトリチルメタクリレートは、加溶媒分
解される。すなわち、ポリトリチルメタクリレー
トは、メタノールの存在下にエステル交換が起
き、トリチル基がメチル基に変換されることによ
り、螺旋構造がほどけて光学活性が消失してしま
う。
[発明の目的] この発明は、前記問題点を解決し、溶媒に対し
て安定で、しかもリプチセン骨格を主鎖中に取り
込んだ新規高分子物質を提供することである。
この発明の他の目的は、溶剤に対して安定で、
主鎖中にトリプチセン骨格を取り込んでなると共
に光学活性を備えることにより、たとえば光学分
割剤として有用な新規高分子物質を提供すること
である。
[前記目的を達成するための手段] 前記目的を達成するためのこの発明の構成は、
一般式[1] で示される繰返し単位を有し、数平均分子量が
1000〜50000であり、テトラヒドロフラン中で測
定した比旋光度[α]20 Dが絶対値として3°以上で
あることを特徴とする新規高分子物質である。
この新規高分子物質は、次のようにして製造す
ることができる。
すなわち、アニオン重合法によりメタクリル酸
9−トリプチセニルを重合することにより、前記
一般式[1]で示される新規高分子物質を得るこ
とができる。
前記メタクリル酸9−トリプチセニルは、たと
えば次のようにすると、高い収率で製造すること
ができる。
すなわち、アントロンをたとえばピリジンなど
の溶媒中で無水酢酸で9−アセトキシアントラセ
ンとし、次いでこの9−アセトキシアントラセン
にベンザインを付加してトリプチセン骨格を形成
する。次いで、還元剤たとえばリチウムアルミニ
ウムハイドライドでアセテート基を還元し、生成
する水酸基をメタクリロイル化することにより、
メタクリル酸9−トリプチセニルを、無色結晶と
して収率良く製造することができる。
重合触媒としては、光学活性なアニオン触媒が
有効である。ここで、光学活性なアニオン触媒と
は、不斉炭素を有する有機アルカリ金属化合物お
よび有機アルカリ金属化合物とこれに配位し得る
不斉構造を有する有機化合物とからなる錯体など
が挙げられる。
好適な重合触媒としては、(+)−2,3−ジメ
トキシ−1,4−ビスジメチルアミノブタン
[(+)−DDBと略することがある。]−n−ブチル
リチウムおよび(+)−DDB−N−n−プロピル
アニリン−n−ブチルリチウムなどが挙げられ
る。
光学活性なアニオン触媒を使用して製造する
と、この発明に係る新規高分子物質は、旋光性を
示す。これは、得られる新規高分子物質が、その
螺旋構造の巻き方向が左右のいずれか一方に偏つ
ているからと考えられる。
その旋光度は、テトラヒドロフラン中で測定し
た[α]20 Dとしての絶対値が3°以上である。
アニオン重合は、通常、溶媒中で行なわれる。
溶媒は、重合触媒、モノマーおよびポリマーを溶
解するものが好ましい。たとえば、重合触媒とし
て(+)−DDB−N−n−プロピルアニリン−n
−ブチルリチウムを使用する場合、溶媒としてテ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテ
ルなどが好ましい。また、重合触媒として(+)
−DDB−n−ブチルリチウムを使用する場合、
溶媒として、トルエン、キシレン、ヘキサン−ト
ルエン混合物などが好ましい。
重合温度は、通常、−78〜0℃、好ましくは−
50〜−30℃である。
このアニオン重合は、リビング重合であるの
で、新規高分子物質の分子量を所望の程度にまで
自由に調節することができるが、その分子量が高
くなるとテトラヒドロフランなどの汎用の重合溶
媒に溶解しなくなるので、新規高分子物質の分子
量(GPC法による。)を1000〜50000、好ましく
は2000〜30000に調節しておくのが望ましい。
このアニオン重合は、前述のようにリビング重
合であるから、新規高分子物質を得るときには、
アルコール等でポリマーの末端を封鎖しておくの
が望ましい。
この発明に係る新規高分子物質は、溶媒で容易
に分解されずに安定である。しかも、光学活性な
重合触媒を使用したアニオン重合により製造され
たこの発明に係る新規高分子物質は、たとえば光
学分割剤として有用である。たとえば、α−置換
ベンジルアルコール、α−フエニルエチルアミ
ン、トレガー塩基などのラセミ体をこの発明に係
る新規高分子物質を用いたクロマト法などにより
光学分割することができる。
また、この新規高分子物質は、合成反応中に存
在させることにより、不斉合成の場として利用す
ることもできる。
なお、この発明に係る新規高分子物質は、共重
合可能な他のモノマー由来の他の繰返し単位を含
有していても良い。他の繰返し単位の含有量は、
モノマーの種類にもよるが、通常、20モル%以下
である。この場合、共重合可能なモノマーとして
は、スチレンおよびその誘導体、ブタジエンなど
の共役ジエン類、メタクリル酸エステルなどが挙
げられる。もちろん、共重合体としては、ブロツ
ク共重合体、グラフト共重合体であつても良い。
[発明の効果] この発明によると、光学分割剤として、あるい
は不斉合成の場として有用な、光学活性の新規高
分子物質を提供することができる。
[実施例] (参考例) メタクリル酸 9−トリプチセニルの合成 第1図に示すように、アントロン〔2〕1.0gと
無水酢酸3.5当量とを、ピリジン中で、100℃に加
熱しながら16時間反応させて、91%の収率でアン
トラセンアセテート〔3〕を得た。このアントラ
センアセテート〔3〕と3.0当量のn−C4H9ONO
とを、1,2−ジクロルエタン中で、加熱還流
し、その中ヘアントラセンアセテ−ト〔3〕に対
して2.54当量のo−アミノ安息香酸のTHF溶液
を4時間かけて加え、40%の収率で化合物を得
た。
次に、リチウムアルミニウムハイドライドを無
水THF溶液中に分散攪拌し、その中に前記化合
〔4〕の無水THF溶液を滴下し、1時間室温
で反応させて、化合物〔5〕を収率98%で得た。
この化合物〔5〕ブチルリチウムを反応させて
リチウム化してからメタクリル酸クロリドを反応
させて、標記のモノマーを収率86%で得た。
メタクリル酸 9−トリプチセニルの構造と物
1H−NMRスペクトル(CDCl3、ppm); CH3;2.28(3H.S),Ha;5.37(1H,s)、 Hb;5.83(1H,br.s)、Hc;6.61(1H,br.s)、
芳香族水素;6.87〜7.63(12H,m) IR(KBr、cm-1;1736、1633 UV(シクロヘキサン); λnax=268.5nm(∈=2400)、 λnax=276.5nm(∈=2900)、 融点;218〜219℃ 無色結晶 (実施例 1) 内部を高減圧にした反応容器に、十分に精製し
たメタクリル酸9−トリプチセニル100mgおよび
十分に精製したTHF2mlを仕込み、次いでN−n
−プロピルアニリンのTHF溶液にN−ブチルリ
チウムを加えて調製した溶媒溶液(ブチルリチウ
ム:N−n−プロピルアニリン=1:1.2)(0.5
ml、0.03mmol)を仕込み、−40℃で重合反応を開
始した。同温度で36時間かけて攪拌下に重合を行
なつた。その後、反応容器の内容物に少量のメタ
ノールを添加して、成長末端を失活させ、反応容
器の内容物をメタノール中に投じて生成ポリマー
を沈澱させた。
生成ポリマーを濾取した後、メタノールで十分
に洗浄し、50℃に加熱しながら減圧乾燥した。
このポリマーは、その収量が90mg(収率90%)
であり、THFに可溶であつた。
このポリマーは、以下の諸データから、以下の
構造式 を有する。この発明に係る新規高分子物質である
ことが明らかである。
Mn(GPC法):2400 Mw/Mn(〃):1.14 IR(KBr、cm-1):1747、1458 UV(THF); λnax=269.0nm(∈=2880) λnax=277.0nm(∈=3220) TG(5°K/分):370℃(10%重量減) (実施例 2) n−ブチルリチウムのトルエン溶液に(+)−
2,3−ジメトキシ−1,4−ビスジメチルアミ
ノブタン[(+)−DDBと略]を加えて調製した
触媒溶液(n−ブチルリチウム/(+)−DDB=
1:1.2)(0.5ml,0.03mmol)を使用した他は前
記実施例1と同様の重合操作を行なつて、ポリマ
ー70mgを得た。このポリマーのTHF可溶性部の
データを以下に示す。
このTHF可溶のポリマーは、以下の諸データ
から、この発明に係る新規高分子物質であること
が、明らかである。
Mn(GPC法):4600 Mw/Mn(〃):1.36 [α]20 D:−5°(THF、C=0.2) IR(KBr、cm-1):1747、1458 UV(THF); λnax=269.0nm(∈=2880) λnax=277.0nm(∈=3220) TG(5°K/分):370℃(10%重量減)
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の新規高分子物質を製造する
ためのモノマーの製造工程を示す説明図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式[1] で示される繰返し単位を有し、数平均分子量が
    1000〜50000であり、テトラヒドロフラン中で測
    定した比施光度[α]20 Dが絶対値として3°以上で
    あることを特徴とする新規高分子物質。 2 分散度(Mw/Mn)が1.5以下である前記特
    許請求の範囲第1項に記載の新規高分子物質。
JP61261696A 1986-11-01 1986-11-01 新規高分子物質 Granted JPS63117013A (ja)

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