JP2001522905A - 陽イオン性リビング重合体のカップリング方法 - Google Patents

陽イオン性リビング重合体のカップリング方法

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JP2001522905A
JP2001522905A JP2000520487A JP2000520487A JP2001522905A JP 2001522905 A JP2001522905 A JP 2001522905A JP 2000520487 A JP2000520487 A JP 2000520487A JP 2000520487 A JP2000520487 A JP 2000520487A JP 2001522905 A JP2001522905 A JP 2001522905A
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    • Y10S525/918Polymer prepared by cationic polymerization

Abstract

(57)【要約】 陽イオン性リビング重合体をカップリングする方法が開示されており、その方法は陽イオン性リビング重合体と、分子中に少なくとも二つのフラン環を有する有機化合物と反応させることからなり、然も、前記反応をルイス酸の存在下で行う。好ましくは、イソブチレン、イソプレン、又はスチレン単量体から選択された少なくとも一種類の単量体を特定の開始剤を用いて重合することにより陽イオン性リビング重合体を先ず製造する。この反応もルイス酸の存在下で行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、陽イオン性リビング重合体をカップリングする方法に関する。詳し
くは、本発明は、陽イオン性リビング重合体を、分子中に少なくとも二つのフラ
ン環を有する有機化合物と反応させ、然も、前記反応をルイス酸の存在下で行う
方法に関する。
【0002】 (背景技術) 陽イオン性リビング重合体は、当分野でよく知られている。これらの系では、
重合中の活性重合体鎖中心の形成は、鎖伝播よりも速く、中心は全ての単量体が
消費されるまで活性なままである。そのような陽イオン性リビング重合体のカッ
プリングは、安定な重合体カルボアニオンが、ホスゲン又はジクロロジメチルシ
ランのような或る求電子物質と反応するものとして記載されている。このカップ
リング過程は、例えば、テレケリック(telechelic)重合体及びABA三ブロック
共重合体を製造するのに用いられてきた。
【0003】 これに対し、比較的僅かな確かに陽イオン性リビングである系が知られており
、その陽イオン性リビング重合体のカップリングは余り研究されてこなかった。
例えば、陽イオン性リビングポリ(ビニルエーテル)及びポリ(α−メチルスチ
レン)のためのカップリング剤が報告されているが、数平均重合度(DPn)が 極めて低い(即ち、〜10)である時でしか大きなカップリング効率は得られて
いない〔フクイ(Fukui)その他による文献、J. Polym. Sci., Part A: Polym. C
hem., 31, 1531 (1993); Macromolecules, 26, 7315 (1993); Macromolecules,
29, 1862 (1996)参照〕。リビングポリ(イソブチルビニルエーテル)のための
カップリング剤として用いられたソディオマロネート(sodiomalonate)陰イオン
も、典型的な重合溶媒に対する溶解度が低いため欠点を有し、それを使用するこ
とはカップリング反応に対し低い収率を与える結果になる(フクイその他、J. P
olym. Chem., 31, 1531)。二官能性シリルエノールエーテルのような非イオン性
カップリング剤が、ポリ(イソブチルビニルエーテル)のリビング短鎖(DPn
〜10)のカップリングに用いられて成功を収めており、大きなカップリング効
率(即ち、カップリングした活性中心の%>95%)を示している。しかし、シ
リルエノールエーテルは極めて高価であり、この方法は商業的に有望なものでは
なく、特に低分子量重合体についてはそうである。
【0004】 最近、2,2−ビス{4−(1−フェニルエテニル)フェニル}プロパン及び
2,2−ビス{4−(1−トリルエテニル)フェニル}プロパンのようなビス−
ジフェニルエチレン(ビス−DPE)を用いてリビングポリイソブチレン(PI
B)をその場でカップリングすることが報告されており、この場合二つのDPE
部分がスペーサー基によって分離されている。カップリング剤の相対的量は、高
分子量PIBのカップリング反応では無視できるが、上記方法はオリゴマーPI
B(即ち、約1000〜5000の数平均分子量Mn )のカップリングには非実
用的である。なぜなら、高価なカップリング剤の相対的量が余りにも高い(例え
ば、カップリングされた生成物の重量に基づき約5〜15%の範囲)からである
〔ベー(Bae)その他、Macromolecules,30, 198, (1997)参照〕。
【0005】 ヘキサンの中に入れた触媒として有効な量のトリフリックアシッド(triflic a
cid)(CF3SO3H)を用いて、−80℃でω−イソプロペニル官能性〔−CH 2 C(CH3)=CH2〕によりオリゴマーポリイソブチレン(PIB)の定量的 カップリングのための容易な経路も開発されている〔コカ(Coca)その他、Macrom
olecules, 30, 649 (1997)参照〕。しかし、この方法はω−イソプロペニル官能
性PIBを得るために付加的工程、即ち脱ヒドロハロゲン化を必要とする。
【0006】 更に、ガンジニ(Gandini)その他による米国特許第5,260,378号明細
書は、A−b−Bブロック共重合体の形成で、結合基(b)としてフラン誘導体
を用いることを教示している。典型的な方法では、単量体A及びフラン誘導体の
溶液をルイス酸の存在下で反応させ、その単量体を重合する。次に、過剰の単量
体Aをストリップ除去し、単量体Bを添加する。Bの重合後、系をアルコールで
急冷し、A−b−B構造体を生成させる。このように、ガンジニその他の特許は
二つの異なった重合体ブロックを有する共重合体を製造するのに複雑な重合方式
で結合基として或るフラン誘導体を使用することを教示しているが、この文献に
は本質的に同じ陽イオン性リビング重合体をカップリングすることについては何
の示唆もしていない。更に、ガンジニその他は、唯一つのフラン環〔例えば、x
=p=m=n=0である場合の彼等の式(I)〕を有するフラン誘導体を使用す
ることを考えている。そのような化合物を、試した陽イオン性リビングポリイソ
ブチレンをカップリングするのに用いてみると、カップリングは観察されなかっ
た(即ち、分子量はカップリングされていないリビング重合体のものと本質的に
同じままであった)。
【0007】 従って、本質的に同じ陽イオン性リビング重合体をその場でカップリングする
ことができる効果的で安価な薬剤が必要である。
【0008】 (発明の開示) 本発明は、就中、A−A型の単独重合体のみならず、AとBが異なった重合体
ブロックを表している場合のAB−BA型のブロック共重合体を製造するための
新規な合成方法を与える。更に、そのような構造体のテレケリック(telechelic)
(即ち、官能基含有型)のものを、本発明の方法により製造することができる。
これらの構造体は、A+型の二つの本質的に同じ陽イオン性リビング重合体、又 はAB+型のリビング共重合体を、夫々カップリングすることにより得ることが できる。ここで我々は、少なくとも二つのフラン環を有するフラン誘導体が、上
記陽イオン性リビング系のための効果的であるのみならず安価なカップリング剤
であることを発見した。更に、これらのカップリング剤は、従来法の前述の制約
を持たず、大きな分子量と同様、小さな分子量を有する陽イオン性リビング重合
体をカップリングするのに用いることができる。
【0009】 従って、本発明は、陽イオン性リビング重合体をカップリングするための方法
に関し、その方法は、陽イオン性リビング重合体と、少なくとも二つのフラン環
を分子中に有する有機化合物とを反応させることからなり、然も、その反応をル
イス酸の存在下で行う。
【0010】 好ましい態様として、本発明は、更にイソブチレン、イソプレン及びスチレン
単量体からなる群から選択された少なくとも一種類の単量体を、ルイス酸の存在
下で式: G−C(R1)(R2)−X 〔式中、R1及びR2は、水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜
20個の炭素原子を有するアリール基から選択され、Gは、1〜20個の炭素原
子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有するアリール基、2〜20個
の炭素原子を有する少なくとも一つの脂肪族不飽和基を有する一価の基、及び式
X′2B−CH2−(ここでX′はハロゲンである)の基からなる群から選択され
、Xはハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、及び2〜6個の炭
素原子を有するアシルオキシからなる群から選択される。) の開始剤を用いて重合することにより陽イオン性リビング重合体を先ず製造する
上記方法に関する。従って、本発明のこの態様は、重合及びカップリング反応の
1ポット法を与える。
【0011】 本発明は、更に上記方法により官能性リビングPIBをカップリングすること
により製造される官能性ポリイソブチレン(PIB)にも関する。
【0012】 (本発明の詳細な説明) 本発明の方法により、分子中に少なくとも二つのフラン環、好ましくはスペー
サー有機基により分離されたフラン環を有する有機化合物と、陽イオン性リビン
グ重合体とをルイス酸の存在下で反応させ、それによりリビング重合体をカップ
リングして分子量の増大した重合体を生成させる。重合体、カップリング剤及び
ルイス酸の好ましい組合せを用いた場合、本質的に定量的なカップリングを得る
ことができる(即ち、リビング重合体の分子量が本質的に2倍になる)。本発明
の目的から、陽イオン性重合体の種類は、上で述べたように、活性中心の濃度が
ほぼ一定のままであるように、連鎖停止及び連鎖移動速度が0に近いと言うリビ
ング系の条件に合う限り、特に限定する必要はない。そのような陽イオン性リビ
ング系の非限定的例は当分野でよく知られており、メチルビニルエーテル、エチ
ルビニルエーテル、及びイソブチルビニルエーテルのようなビニルエーテル;懸
垂(pendant)エステル、ポリオキシエチレン、又は他の基を有する官能性化ビニ
ルエーテル;プロペニルエーテル;トリアルキルシリルビニルエーテル;N−ビ
ニルカルバゾール;p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、α−メチルス
チレンのような種々のスチレン;イソプレン;及びイソブチレンの重合体及びブ
ロック共重合体が含まれる。
【0013】 当分野で知られている陽イオン性リビング系の或るものを官能性化し、本発明
によるカップリングで、それらが本質的にテレケリック重合体(即ち、分子鎖の
各端に官能基を有するもの)になる結果を与えることができる。例えば、官能性
化開始剤を用いてビニルエーテルを重合し、それを次に、下で述べるようにカッ
プリングして官能基を有するテレケリック重合体を与えることができる〔例えば
、「陽イオン性重合機構、合成及び用途」、(Cationic Polymerization Mechani
sm, Synthesis and Applications)、マチジャスゼウスキー(Matyjaszewski)編
集、Marcel Dekker 、ニューヨーク(1996)、の中のサワモト(Sawamoto)の
論文中の保護されたヒドロキシル、アミノ及びカルボキシル基についての記載参
照〕。
【0014】 本発明の方法では、予め存在していた陽イオン性リビング重合体をフラン化合
物を補助として少なくとも一種類のルイス酸の存在下でカップリングする。その
酸は少なくとも一種類の陽イオン性リビング重合に対し触媒作用を及ぼすことが
知られているルイス酸にここでは限定される。興味のある読者は、適当なルイス
酸について検討するために上記「陽イオン性重合機構、合成及び用途」中のマチ
ジャスゼウスキー及びプー(Pugh)による論文を参照されたい。そのようなルイス
酸の例には、就中、Zが独立に、ハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアルコ
キシ、1〜4個の炭素原子を有するアルキルからなる群から選択された場合のB
3、TiZ4、AlZ3、SnZ4及びZnZ2が含まれる。好ましくはZはハロ ゲン、最も好ましくは塩素である。勿論当業者はTiZ4のような化合物で、そ のZ基の全てがアルキル基である場合のものは陽イオン性リビング重合のための
有用な触媒ではなく、そのような化合物はカップリング反応のための適当な触媒
とは考えられてはいないことを認めるであろう。
【0015】 上で述べたように、カップリング剤は、分子内に少なくとも二つのフラン環を
有する有機化合物であり、
【0016】
【化8】
【0017】 (式中、Rは、1〜10の炭素原子、好ましくは少なくとも2個の炭素原子を有
する直鎖又は分岐鎖アルキレン基であり、それらは懸垂位置に、又はアルキレン
鎖中に芳香族環、フラン環等のような環式構造を含んでいてもよい。) のような構造を持つことができる。好ましくはフランカップリング剤は、構造:
【0018】
【化9】
【0019】 (式中、R′は、独立に、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択
される。) を有する。
【0020】 本発明の特別なカップリング剤は、次の構造体:
【0021】
【化10】
【0022】 によって例示され、bFMF及びbFPFが好ましい。
【0023】 カップリング反応は、実際の陽イオン性重合を行うのに通常用いられるような
有機溶媒溶液(例えば、ヘキサン、塩化メチレン、塩化メチル、トルエン、及び
それらの組合せ)中で行うのが典型的である。与えられた一組の成分についての
最適反応条件は、当業者によって適宜実験によって決定することができるが、カ
ップリングは約80℃〜約40℃の温度で行われるのが典型的である。しかし、
この温度は考えられている特定のリビング重合体に大きく依存することは認めら
れるであろう。例えば、ポリイソブチレン陽イオン性リビング重合体の場合には
、この温度は好ましくは−80℃〜0℃であり、他の系についての理想的な条件
は、当業者によるありふれた実験によって到達することができる。リビング鎖末
端の濃度に対する化学量論的量のフランカップリング剤が好ましいが、鎖末端1
モル当たりこの化学量論的当量のカップリング剤を僅かに越えた量のカップリン
グ剤を用いることができる。
【0024】 ルイス酸がTiCl4で、リビング重合体がPIBである場合の一つの好まし い態様の場合、典型的にはルイス酸をリビング重合体濃度の少なくとも2倍の量
で添加する。一般に、用いられる最適ルイス酸量は、就中、ルイス酸の種類、単
量体の種類、及び溶媒の種類のような因子に依存する。しかし、リビング重合体
の1モル当たり一層多くのルイス酸、好ましくは4〜8モルのルイス酸を用いる
ことによりカップリング速度及び効率が一般に改善されることが観察されている
。ルイス酸を更に添加することは推奨できない。なぜなら、それはカップリング
した重合体の面倒で費用のかかる精製を必要とすることになるからである。更に
、ルイス酸含有量が既に上記典型的な範囲内(例えば、予め存在するリビング重
合体の製造)にあるならば、更に一層の添加は不必要である。
【0025】 本発明によるカップリングのための成分の添加順序は特に限定する必要はない
。典型的な手順として、フラン化合物及びルイス酸を(重合工程中、充分な量が
与えられていないならば)リビング重合体の溶液に添加する。
【0026】 極めて好ましいカップリング剤bFMF及びbFPFを非官能性ポリイソブチ
レンをカップリングするのに用いる場合、カップリング効率は一般に極めて高く
、予め存在する陽イオン性リビングPIBの平均分子量は、実験誤差内で本質的
に2倍(即ち、定量的カップリング)になる。それ程好ましくないフラン化合物
、例えば、DMF又はDFPを用いた場合でも、幾らかの分子量の増大が観察さ
れる。しかし、フラン自身のような唯一つのフラン環を有する化合物を用いた場
合、カップリング反応は進行せず、分子量は本質的に一定のままである。
【0027】 本発明の方法の好ましい態様として、イソブチレン、イソプレン及びスチレン
単量体からなる群から選択された少なくとも一種類の単量体を、ルイス酸の存在
下で上記式: G−C(R1)(R2)−X (i) (式中、R1及びR2は、水素、アルキル及びアリールからなる群から選択され、
好ましくは夫々メチルである。) の開始剤を用いて重合することによりリビング重合体を先ず製造する。式(i)
中でXは、ハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基、及び2〜6個
の炭素原子を有するアシルオキシからなる群から選択され、好ましくは塩素であ
る。Gは、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を
有するアリール基、例えば、フェニル、ベンジル、トリル、キシリル、フェネチ
ル、3−フェニルプロピル、エチルフェニル及びプロピルトリル、又は2〜20
個の炭素原子を有する少なくとも一つの脂肪族不飽和基を有する一価の基にする
ことができ、後者は場合により、H2C=CH−CO(O)CH2CH2−C(C H3)2−CH2−のような一つ以上の酸素原子を有する。更に、Gは、式: X′2B−CH2− (式中、X′はハロゲン、好ましくは塩素又は臭素である) の基にすることができる。好ましいG基は1〜10個の炭素原子を有するアルキ
ル基であり、例えば、メチル、エチル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、n
−ヘキシル、オクチル及びデシルである。別法としてGは、好ましくは式、CH 2 =CH−R″−(式中、R″は1〜10個の炭素原子を有する二価ヒドロカル ビル基であり、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラメチレン及
びヘキサメチレンである)を有する一価の基である。
【0028】 上記好ましい態様に従い、列挙した単量体の少なくとも一つを式(i)の開始
剤を補助として、ルイス酸の存在下で重合する。ルイス酸は上に記載してある。
重合に好ましいルイス酸には、TiCl4及びBCl3とBBr3との混合物のよ うなものが含まれる。更に、ピリジン又はその誘導体、例えば、2,6−ジ−t
−ブチル−ピリジン(DTBP)のようなルイス塩基も、プロトン性不純物によ
る開始を防ぐため重合反応に含有させるのが好ましい。好ましい重合方法では、
添加順序は、溶媒、ルイス塩基、ルイス酸、開始剤、及び単量体である。
【0029】 式(i)の開始剤は、それ自身除外することもでき、陽イオン性リビング重合
は、上記BCl3及びそれとBBr3との混合物のようなハロゲン化硼素触媒だけ
の存在下で行うことができることも当業者には明らかであろう。この「直接開始
」方式は、米国特許第5,665,837号明細書(引用してここに取込む)に
記載されているように、Cl2B−先端基を有する陽イオン性リビング重合体を 与える結果になる。簡単に述べると、そのような系は、オレフィン、ルイス酸、
及び反応混合物中の本質的に全てのプロトン性不純物と反応する塩基の反応混合
物を形成することによって調製され、それによってオレフィン重合中のプロトン
性開始を阻止する。この反応混合物は、反応してその場で開始剤を形成し、それ
が更にオレフィンを重合させて非対称テレケリック重合体を形成することができ
る。
【0030】 単量体、開始剤、及びルイス酸の典型的な割合及び反応条件を含めた上記リビ
ング重合反応は当分野でよく知られており、陽イオン性リビング重合体の製造に
ついて更に記述することは不必要であると考えられる。勿論、希望の分子量を有
する特定のリビング重合体を得るのに必要な最適の条件及び割合は、当業者によ
り適宜実験により達成することができる(例えば、サワモトによる上記論文参照
)。
【0031】 本発明の目的にとって、上記スチレン系単量体は、就中、スチレン、p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、及びインデンのような化合物から選択する。
上記陽イオン性重合で用いられる単量体の好ましくは少なくとも50モル%、一
層好ましくは80モル%がイソブチレンである。最も好ましくは全単量体がイソ
ブチレンであり、これによってリビングPIB単独重合体を与える結果になる。
【0032】 上述の重合工程が完了したと思われる時、好ましくは単量体転化率が少なくと
も98%になった時、得られたリビング重合体を上に述べたようなフラン化合物
を用いてカップリングする。カップリング反応は、重合に用いたのと同じ容器中
で達成することができ、前の反応で用いた溶媒及びルイス酸を、カップリング反
応中に維持することができること(即ち、1ポット法)も考慮に入れられている
。勿論、上で述べたように、もし一層大きなカップリング効率を達成する必要が
あるならば、付加的ルイス酸を導入してもよい。分子量の増大又はカップリング
剤の枯渇によって示されるようなカップリング反応の完了後、得られた重合体を
、例えば、当分野で一般に行われているように重合体を溶解しにくい溶媒を添加
することにより溶液から沈澱させるような慣用的方法により分離することができ
る。
【0033】 上記態様の極めて好ましいものとして、イソブチレンの重合を、3,3,5−
トリメチル−5−クロロ−1−ヘキセン(TMHCl)又は2,4,4−トリメ
チル−2−クロロペンタン(TMPCl)から選択された化合物を用い、ルイス
酸としてTiCl4を用いて開始する。TMPCl及びTMHClの場合には、 この反応は、約60/40〜40/60の体積比を有するヘキサン/塩化メチル
の溶媒混合物中で、2,6−ジ−t−ブチルピリジン(DTBP)のようなルイ
ス塩基(プロトン・トラップ)を存在させて約−80℃で行うのが好ましい。開
始剤、TiCl4及びDTBPの濃度は、全溶液に基づき、夫々約0.02モル (M)、0.02M及び4×10-3Mであるのが好ましい。この態様により得ら
れたリビングPIB重合体を、次に好ましくは上記bFMF及びbFPFフラン
誘導体から選択された化合物を用いてカップリングするが、後者の誘導体が典型
的には本質的に定量的カップリングを与えるので特に好ましい。
【0034】 上で述べたように、テレケリック重合体は、官能性開始剤を用いた場合の本発
明の方法により製造することができる。例えば、分子の一方の端に官能基Qを有
し、他方の端に陽イオン性リビング中心を有する好ましいPIB系を、式(ii)
を有する好ましいフラン化合物を用いてカップリングする場合、得られるテレケ
リック重合体は式:
【0035】
【化11】
【0036】 により表される。同様に、リビングPIBを式(iii)を有する好ましいフラン化
合物を用いてカップリングすると、得られるテレケリック重合体は、式:
【0037】
【化12】
【0038】 〔式中、R及びR′は上で定義した通りであり、PIBはポリイソブチレン鎖残
基を表し、Qは、ビニル、アリル、ハロゲン、又は−BX″2(ここでX″は、 就中、ハロゲン、ヒドロキシ、又はアルコキシである)から選択された官能基で
ある。〕 により表される。例えば、開始剤がTMHClである場合、この反応は約60/
40〜40/60の体積比を有するヘキサン/塩化メチルの溶媒混合物中で、D
TBPの存在下で約−80℃で行うのが好ましい。開始剤、TiCl4及びDT BPの濃度は、全溶液に基づき、夫々約2×10-2モル(M)、2×10-2M、
及び3×10-3Mであるのが好ましい。次に得られたリビングテレケリックPI
B重合体を、上で述べたようにbFPFを用いて反応させ、本質的に定量的カッ
プリングを達成する。
【0039】 本発明のカップリングされた非官能性重合体は、潤滑剤、熱可塑性エラストマ
ー、及び分散剤の製造に用途を有する。更に、中間鎖官能性を得ることができ、
或はフラン環を酸化して−COOH基を生成させることができる。
【0040】 この方法により製造された、例えば、ビニル官能性を有するテレケリック重合
体は、就中、適当な触媒及び架橋剤と一緒にすると、硬化性密封材、接着剤及び
被覆剤を形成する時の基礎重合体として特に適している。
【0041】 (実施例) 次の実施例は、本発明の方法及び組成物を更に例示するために与えられている
が、特許請求の範囲に記載されている本発明を限定するものと考えられるべきで
はない。実施例中の全ての部及び%は重量に基づき、全ての濃度はモル/リット
ル(M)である。
【0042】 材料: イソブチレン(99%)及び塩化メチル(99.5%)を、BaO/ドライエ
ライト(Drierite)(商標名)を充填したインラインガス精製カラムに通すことに
より乾燥した。これらを、使用する前に密閉容器の低温浴中で凝縮した。
【0043】 ヘキサン混合物を濃硫酸と共に24時間還流し、NaOHの10%水溶液で洗
浄し、次に中性になるまで蒸留水で洗浄した。それをNa2SO4乾燥剤上に24
時間保持し、CaH2上で24時間還流し、窒素中で蒸留した。
【0044】 3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メチル(98%)、フルフリルアルコール
(99%)、フラン(99+%)、ジエチルエーテル中に入れた臭化メチルマグ
ネシウム3M(モル)溶液、ジエチルエーテル(99+%)、2,6−ジ−t−
ブチルピリジン(97%)、及び2,4,4−トリメチル−1−ペンテン(97
%)を、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Co.)(ウィスコンシン州 ミルウォーキー)から入手し、更に精製することなく用いた。塩酸は37%水溶
液であった。
【0045】 重合体精製 カップリングしていても或はしていなくても、全ての重合体を20mlのヘキ
サン中に溶解し、濾過して無機物質を除去することにより精製し、PIBを繰り
返しメタノール(20ml)により沈澱させた。
【0046】 特性: 屈折計/粘度計検出器及び調整可能なUV/粘度検出器を具えたウォーターズ
(Waters)ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置を用いて分子量を測定した
。一連の5本のウルトラスチラゲル(Ultrastyragel)(商標名)カラム(100、
500、103、104、及び105Å)及び1ml/分の流量のテトラヒドロフ ラン(THF)溶媒を用い、ポリスチレン分子量標準に基づくユニバーサル較正
曲線を用いた。
【0047】 ブルッカー(Bruker)250MHz及び500MHz装置で、プロトン核磁気共
鳴(1HNMR)分析を行なった。
【0048】 開始剤2,4,4−トリメチル−2−クロロペンタン(TMPCl)の合成 H2SO4とNaClとの反応により発生した乾燥ガスHClを、乾燥蒸留CH 2 Cl2中に入れた2,4,4−トリメチル−1−ペンテンの30%溶液に0℃で
24時間通した。溶媒及び過剰のHClガスを除去し、生成物を、分解を避ける
ため真空中でCaH2から蒸留することにより精製した。N2中で冷凍機(−20
℃)中に保存した場合、TMPClは、少なくとも1年間安定であることが判明
した。構造は1H NMRにより確認した。
【0049】 官能性開始剤3,3,5−トリメチル−5−クロロ−1−ヘキセン(TMHC
l)の合成 凝縮器、滴下漏斗、温度計、窒素導入口、及び磁気撹拌器を具えた500ml
の三口フラスコに、ジエチルエーテル中に3Mの臭化メチルマグネシウムを入れ
たもの100mlを入れた。滴下漏斗の中へ、70mlのジエチルエーテルに溶
解した20mlの3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メチルを入れた。
【0050】 氷浴でフラスコを0℃に冷却しながら、3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メ
チルの溶液の滴下を、温度が5℃より高く上昇しないようにしながら開始した。
滴下が完了した時、溶液を4時間還流し、次に室温へ冷却した。反応混合物を氷
と塩化アンモニウムとの混合物(80gのNH4Cl+300mlの氷)中へ注 入することにより注意深く加水分解した。混合物を非常によく撹拌し、加水分解
を行なった。
【0051】 有機層を水性層から分離し、後者を更に100mlのジエチルエーテルで更に
2回抽出した。有機層を一緒にし、100mlの飽和NaHCO3水溶液で2回 洗浄し、蒸留水で2回洗浄し、次に無水硫酸ナトリウム上で一晩乾燥した。次の
日、濾過により乾燥剤を除去し、回転蒸発器でジエチルエーテルを蒸発させて、
17gの3,3,5−トリメチル−5−ヒドロキシ−1−ヘキセンを与えた(収
率95%)、(1H NMR 1.07ppm、s、6H;1.20ppm、s 、6H;1.65ppm、s、2H;1.83、s、1H;4.9−5.1pp
m、q、2H;5.9−6.1ppm、q、1H.)。
【0052】 6gの3,3,5−トリメチル−5−ヒドロキシ−1−ヘキセンを120ml
の乾燥及び蒸留したヘキセン中に溶解した。過剰のCaCl2を添加し、乾燥H Clガスを気泡としてその溶液に通し、同時にその溶液を氷浴によって0℃に冷
却した。HClガスを気泡として一晩中通し続けた。次の日溶液を室温へ暖め、
過剰のHClを逃がした。濾過してCaCl2を除去し、溶媒を蒸発することに より、5gの物質が得られ、次にそれを蒸留により精製した。1H NMR分析 により目標物TMHClであることを確認した。
【0053】 カップリング剤の合成:2,5−(ビス−2−フラニルメチレン)フラン(b
FMF)及びジフリルメタン(DFM) 500mlフラスコに、50mlのフラン及び60mlのフルフリルアルコー
ルを入れた。そのフラスコを氷浴により5℃より低く冷却し、撹拌しながら20
mlの37%塩酸水溶液を滴下した。塩酸の添加後、氷浴を除去し、反応混合物
を室温へ暖めた。更に4時間撹拌し、その系をヘキサンで希釈し、粘稠な樹脂状
物質を分離した。ヘキサン相を10%のNa2CO3水溶液で3回洗浄し、次に蒸
留水で再び3回洗浄した。有機相をNa2SO4上で一晩放置し、次の日、回転蒸
発器で溶媒を除去した。
【0054】 2,5−(ビス−2−フラニルメチレン)フラン及びジフリルメタンを真空蒸
留により分離し、両方の化合物を1H NMR分光分析により確認した。
【0055】 カップリング剤の合成:2,2−ジフリル−プロパン(DFP)及び2,5−
ビス−(2−フリル−プロピル)−フラン(bFPF) 凝縮器、滴下漏斗、及び磁気撹拌棒を具えた三口250mlフラスコにフラン
(50ml、46.8g)及びアセトン(25ml、19.7g)を入れた。混
合物を氷浴により0℃に冷却した。撹拌しながら、10mlの濃HCl(37%
)を滴下した。HCl添加後、氷浴を除去し、反応混合物の温度を室温へ上昇さ
せ、その系を更に3時間撹拌した。3時間が終わった時、混合物を等体積のヘキ
サンで希釈した。それを中性になるまで10%炭酸ナトリウム(Na2CO3)水
溶液で洗浄し、次に蒸留水で洗浄した。混合物を乾燥剤(Na2SO4)の上に一
晩放置した。
【0056】 次の日、24gの2,2−ジフリル−プロパン(DFP)及び6gの2,5−
ビス−(2−フリル−プロピル)−フラン(bFPF)を真空蒸留により回収し
た。bFPFをメタノールからの再結晶により更に精製し、47℃〜48℃の融
点を有する白色針状物を与えた。1H NMR分析により目標化合物であること を確認した。
【0057】 例1 ヘキサン/CH3Cl(60/40v/v)の溶媒混合物を、250mlの反 応フラスコへ入れ、−80℃に冷却した。TiCl4を導入し、次に2,6−ジ −t−ブチルピリジン(DTBP)の溶液をプロトン・トラップとして導入した
。5分間混合した後、2,4,4−トリメチル−2−クロロ−ペンタン(TMP
Cl)開始剤を導入し、次にイソブチレンを直ちに添加した。反応物の濃度は次
の通りであった:TMPCl:2×10-2M;DTBP:3×10-3M;TiC
4:2×10-2M;イソブチレン:1M。転化率が約100%(全重合時間= 90分)に達した時、リビング重合体の対照試料を取り、メタノールで急冷し、
初期分子量を決定し、次の結果が得られた。Mn=3000±400、多分散性
(PD)=Mw/Mn=1.2。
【0058】 次に残留反応混合物の複数の部分(20mlずつ)を複数の培養管に分配し、
夫々の管に1.1×10-2Mの濃度で2,2−ジフリルプロパンカップリング剤
を添加した。カップリング剤の濃度は、開始剤の濃度の52〜54%に相当し、
開始剤は開始効率が約100%になると推定される鎖末端の濃度に等しかった(
即ち、開始剤の各分子が一つの重合体連鎖を開始した)。
【0059】 −80℃で予め決定された反応時間の後、予め冷却したメタノールを用いて反
応混合物を急冷した。メタノール中での沈澱を繰り返すことにより重合体を精製
し、3時間の反応時間後、Mnは3700±500(PD=1.19)へ上昇し
、幾らかのカップリングが起きたことを示していた。
【0060】 例2 例1の手順に従い、イソブチレンの重合を行なった。この実験ではTiCl4 の濃度をカップリング中1.6×10-1Mへ増大し、カップリング剤として1.
02×10-2Mの濃度で2,2−ジフリル−プロパンを用いた。3時間のカップ
リング時間後、Mnは4600±400(PD=1.15)へ増大し、例1に対
し増大したカップリング効率を示していた。
【0061】 例3 例1の手順に従い、イソブチレンの重合を行なった。この実験ではTiCl4 の濃度をカップリング中4.4×10-2Mへ増大した。対照リビング重合体は、
Mn=2400(PD=1.5)を持っていた。この例では、2,5(ビス−2
−フラニルメチレン)フランを1.04×10-2Mの濃度でカップリング剤とし
て用いた。1時間後、Mnは4700±400(PD=1.4)になり、定量的
カップリングに近いことを示していた。
【0062】 例4 例1の手順に従い、イソブチレンの重合を行なったが、Mn=3000(PD
=1.2)を有する対照リビング重合体を生成させるため、2×10-2Mの濃度
のTiCl4が含まれていた。この例では、カップリング剤として2,5−ビス −(2−フリル−プロピル)−フランを1.1×10-2Mの濃度で用いた。3時
間後、Mnは3900±400(PD=1.17)に上昇し、幾らかのカップリ
ングが起きたことを示していた。
【0063】 例5 例1の手順に従い、イソブチレンの重合を行なった。この実験ではTiCl4 の濃度をカップリング中4×10-2Mに増大した。対照リビング重合体はMn=
3000(PD=1.2)を持っていた。この例では2,5−ビス−(2−フリ
ル−プロピル)−フランをカップリング剤として1.1×10-2Mの濃度で用い
た。3時間後、Mnは5400±700(PD=1.14)に増大し、定量的カ
ップリングに近いことを示していた。
【0064】 例6 例1の手順に従い、イソブチレンの重合を行なった。この実験ではTiCl4 の濃度をカップリング中8×10-2Mに増大し、Mn=3000(PD=1.2
)を有する対照リビング重合体を生成させた。この例では2,5−ビス−(2−
フリル−プロピル)−フランをカップリング剤として1.02×10-2Mの濃度
で用いた。1時間後、Mnは5750±600(PD=1.15)になり、実際
上定量的カップリングであることを示していた。
【0065】 例7 次の例は、イソブチレンの直接開始及びbFPFを用いたその後のカップリン
グを例示する。
【0066】 撹拌器を具えた500ml反応フラスコに、146mlのCH3Clを入れた 。撹拌しながら、塩化メチル中に入れたDTBP溶液を添加し、次にBCl3と BBr3との混合物を添加した。10分後、イソブチレンを導入し、後者を−4 0℃で28時間重合した。200mlの全重合体積に基づいて計算した成分濃度
は次の通りであった: DTBP:3×10-3M;BCl3:0.5M;BBr3:6.25×10-3
;イソブチレン:1M。
【0067】 重合後、40mlの反応混合物をフラスコから取り出し、メタノールで急冷し
、Mnを決定した。反応混合物の残余を40ml〜75mlの量で培養管へ移し
た。前の実験により決定した鎖末端濃度は、2.66×10-2Mであることが判
明した。
【0068】 カップリング剤(bFPF)を、塩化メチルに入れた溶液の形で各培養管中に
導入した。カップリング剤の最終濃度は表1の第2欄に示してある。カップリン
グ反応は−40℃で16時間進行させ、然る後、試料をメタノールで急冷した。
全ての重合体はヘキサン/メタノールにより3回沈澱させることにより精製し、
GPC及び1H NMRにより特徴を決定した。各重合体について、多角レーザ ー光散乱(MALLS)と組合せたGPCにより決定したMnを表1に報告する
【0069】
【表1】
【0070】 試料2及び3のカップリングは定量的に近い(>95%)ことが分かる。
【0071】 上記試料は、−B(OCH3)2又は−B(OCH3)OH末端基を有するテレケ リック重合体であることが確認された。更に、L.ワング(Wang)、J.スビルキ
ン(Svirkin)及びR.フォースト(Faust)、「カルボ陽イオン性重合の直接開始
」(Direct Initiation In Carbocationic Polymerization)、Polymeric Materi
als Science and Engineering, Preprint, 72, 173 (1995)に記載されているよ
うに、室温でTHF中に入れたアルカリ性H22を用いた酸化により、ヒドロキ
シル官能性テレケリック重合体が得られた。
【0072】 例8 次の例は、bFPFを用いてカップリングすることによりビニル官能性テレケ
リックポリイソブチレンを合成する例を示す。 撹拌器を具えた250ml丸底反応フラスコに、54mlのヘキサンを入れ、
−80℃に冷却した。46mlのCH3Cl(−80℃)を、撹拌しながら添加 し、次にヘキサン/CH3Cl中に入れたDTBP溶液及びTiCl4溶液を添加
した。10分後、官能性開始剤TMHClを導入し、次に直ちにイソブチレンを
添加した。全反応体積は−80℃で150mlであった。全重合体積に基づく濃
度の計算値は次の通りであった: DTBP:3×10-3M;TiCl4 :2×10-2M;TMHCl:2×10 -2 M;イソブチレン:1M。
【0073】 30分後、重合混合物を培養管に移した(七つの試料、20ml/培養管)。
試料1はメタノールで直ちに急冷し、Mn決定のための対照として用いた。他の
試料には更にTiCl4溶液(ヘキサン/CH3Cl 60/40中)を導入した
。後のカップリング工程中のこのルイス酸の濃度を表2の第2欄に示す。対照で
ない各管に、ヘキサン/CH3Cl 30/70中に入れたカップリング剤bF PFの溶液を添加し、表3の第3欄に示す濃度を与えた(即ち、カップリング工
程中の濃度)。−80℃で3時間カップリングした後、試料2〜7を、予め冷却
したメタノールで急冷した。精製後、粘度、屈折率、及びUV検出器を具えたG
PCにより分子量を決定し、それらを表2の最後の欄に報告する。
【0074】
【表2】
【0075】 例2及び5の場合、カップリングは本質的に定量的であった(即ち、対照に対
し分子量が2倍に近い)ことが分かる。これらの結論は1H NMR分光分析に よっても確認された。
【0076】 (比較)例9 例7の重合手順を−40℃の温度で繰り返した。全重合体積に基づいて計算し
た成分濃度は次の通りであった: DTBP:3×10-3M;BCl3:0.5M;BBr3:6.25×10-3
;イソブチレン:1M。
【0077】 1.33×10-2M(リビング系の鎖末端濃度が2.66×10-2Mとして前
に決定されたことに基づく)の濃度でフランを導入することにより、上で製造し
たリビング重合体を−40℃でカップリングすることを試みた。得られた重合体
の 1H NMRによる分析は、フラン環が重合体鎖中に導入されなかったこと を示していた。更にGPC分析は、この重合体のMnが2400であるのに対し
、急冷対照(即ち、フランが付加されていないもの)のものが2000であるこ
とを示しており、これは実験誤差の中に入るものであった。従って、フラン自身
を使用することによっては本質的にカップリングは得られないことが結論された
【0078】 (比較)例10 例6の重合手順を−80℃の温度で繰り返した。全重合体積に基づいて計算し
た成分濃度は次の通りであった: TMPCl:2×10-2M;DTBP:3×10-3M;TiCl4:2×10- 2 M;イソブチレン:1M。 全重合時間は70分であり、それによって得られたリビング重合体を三つの試料
に分けた。その第一の試料はフランを添加せずに急冷し、対照(Mn=2700
)として使用した。第二の試料を更に添加した四塩化炭素と混合し、このルイス
酸の濃度を8×10-2Mにし、フラン(1.02×10-2M)も添加し、−80
℃で60分間反応させることによりカップリングを試みた(Mn=3300)。
第三の試料は第二の試料と同様に処理したが、但し試みたカップリング時間を1
80分に延長した(Mn=3400)。
【0079】 1H NMR分析により、鎖末端のかなりの割合のものが塩素化され、ポリイ ソブチレン鎖末端の僅か40%しかフランと反応しなかったことが決定された。
更にGPCクロマトグラム中の強いUV吸収及び1H NMR結果中の5.5p pm〜6.5ppmの間に同定されていないピークが存在することは、或る鎖で
は一つより多くのフラン分子が存在すること及び鎖末端に共役構造が発生したこ
とを示唆していた。従って、NMR及びGPCの結果は、フランによるリビング
重合体のカップリングは本質的に無いことを示している(即ち、フラン環はせい
ぜい一つの置換しかしていない)。
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月12日(2000.5.12)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 (式中、R及びR′は独立に1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選
択する。) から選択された式を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【化2】 〔式中、Qは、ビニル、アリル、ハロゲン、及び−BX″2(ここでX″はハロ ゲン、ヒドロキシ及びアルコキシからなる群から選択される)からなる群から選
択された官能基であり、Rは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖ア
ルキレン基であり、R′は、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり
、PIBは、ポリイソブチレン鎖残基を表す。) から選択された式によって表されるテレケリック重合体。
【化3】 である、請求項12に記載のテレケリック重合体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0046
【補正方法】変更
【補正内容】
【0046】 特性: 屈折計/粘度計検出器及び調整可能なUV/粘度検出器を具えたウォーターズ
(Waters)(商標名)ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置を用いて分子量
を測定した。一連の5本のウルトラスチラゲル(Ultrastyragel)(商標名)カラム
(100、500、103、104、及び105Å)及び1ml/分の流量のテト ラヒドロフラン(THF)溶媒を用い、ポリスチレン分子量標準に基づくユニバ
ーサル較正曲線を用いた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】 ブルッカー(Bruker)(商標名)250MHz及び500MHz装置で、プロト
ン核磁気共鳴(1HNMR)分析を行なった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ハドジキリアコウ、サバス、イー アメリカ合衆国 マサチューセッツ、ロウ ェル、バーニイ ストリート 46、アパー トメント 1 (72)発明者 スズキ、トシオ アメリカ合衆国 ミシガン、ミドランド、 オータムン リッジ サークル 4715 Fターム(参考) 4C037 AA04 4J100 AA06P AB03P AB07P AE02P AE03P AE04P AE09P AQ26P AS03P BA05P BA72P CA04 CA31 FA03 FA12 HA53 HC38 HD07 HD16 HG07 JA15

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽イオン性リビング重合体と、分子中に少なくとも二つのフ
    ラン環を有する有機化合物とを反応させることからなり、然も、前記反応をルイ
    ス酸の存在下で行う、陽イオン性リビング重合体カップリング方法。
  2. 【請求項2】 陽イオン性リビング重合体がポリイソブチレンである、請求
    項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 有機化合物が、 【化1】 (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R′は独立に
    1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択する。) からなる群から選択された式を有する、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 有機化合物が、2,5(ビス−2−フラニルメチレン)フラ
    ン、ビス(2−フラニル−イソプロピル)−フラン、及びジフラニルヘキサンか
    らなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】 有機化合物が、 【化2】 (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R′は独立に
    1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択する。) からなる群から選択された式を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 有機化合物が、2,5(ビス−2−フラニルメチレン)フラ
    ン、ビス(2−フラニル−イソプロピル)−フラン、及びジフラニルヘキサンか
    らなる群から選択される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 ルイス酸が、TiCl4及びBCl3からなる群から選択され
    た式を有する、請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】 陽イオン性リビング重合体を、イソブチレン、イソプレン、
    及びスチレン単量体からなる群から選択された少なくとも一種類の単量体を、式
    : G−C(R1)(R2)−X 〔式中、R1及びR2は、水素、アルキル及びアリールからなる群から選択され、
    Gは、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜10個の炭素原子を有す
    るアリール基、2〜20個の炭素原子を有する少なくとも一種類の脂肪族不飽和
    基を有する一価の基、及び式X′2B−CH2−(ここでX′はハロゲンである)
    の基からなる群から選択され、Xはハロゲン、1〜4個の炭素原子を有するアル
    コキシ基、及び2〜6個の炭素原子を有するアシルオキシからなる群から選択さ
    れる。〕 の開始剤を用いて重合することにより製造し、然も、前記重合反応をルイス酸の
    存在下で行う、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 単量体がイソブチレンであり、Gが、1〜10個の炭素原子
    を有するアルキル基であり、R1及びR2がメチルであり、Xがハロゲンである、
    請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 有機化合物が、 【化3】 (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R′は独立に
    1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択する。) からなる群から選択された式を有する、請求項9に記載の方法。
  11. 【請求項11】 有機化合物が、2,5(ビス−2−フラニルメチレン)フ
    ラン、ビス(2−フラニル−イソプロピル)−フラン、及びジフラニルヘキサン
    からなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 単量体がイソブチレンであり、GがCH2=CH−R″− (ここでR″は1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基である)であり、X
    がハロゲンである、請求項8に記載の方法。
  13. 【請求項13】 有機化合物が、 【化4】 (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R′は独立に
    1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択する。) からなる群から選択された式を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 【請求項14】 有機化合物が、2,5(ビス−2−フラニルメチレン)フ
    ラン、ビス(2−フラニル−イソプロピル)−フラン、及びジフラニルヘキサン
    からなる群から選択される、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 開始剤が、3,3,5−トリメチル−5−クロロ−1−ヘ
    キセンである、請求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 陽イオン性リビング重合体を、TiCl4及びBCl3とB
    Br3との混合物からなる群から選択された触媒の存在下でイソブチレンを直接 重合することにより製造する、請求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】 有機化合物が、 【化5】 (式中、Rは1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり、R′は独立に
    1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基から選択する。) からなる群から選択された式を有する、請求項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 有機化合物が、2,5(ビス−2−フラニルメチレン)フ
    ラン、ビス(2−フラニル−イソプロピル)−フラン、及びジフラニルヘキサン
    からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 【化6】 〔式中、Qは、ビニル、アリル、ハロゲン、及び−BX″2(ここでX″はハロ ゲン、ヒドロキシ及びアルコキシからなる群から選択される)からなる群から選
    択された官能基であり、Rは、1〜10個の炭素原子を有する直鎖又は分岐鎖ア
    ルキレン基であり、R′は、1〜10個の炭素原子を有するアルキレン基であり
    、PIBは、ポリイソブチレン鎖残基を表す。) からなる群から選択された式によって表されるテレケリック重合体。
  20. 【請求項20】 Qが、ビニル及びアリルからなる群から選択されている、
    請求項19に記載のテレケリック重合体。
  21. 【請求項21】 R′が、 【化7】 である、請求項20に記載のテレケリック重合体。
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