JPH0463877B2 - - Google Patents

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JPH0463877B2
JPH0463877B2 JP14519184A JP14519184A JPH0463877B2 JP H0463877 B2 JPH0463877 B2 JP H0463877B2 JP 14519184 A JP14519184 A JP 14519184A JP 14519184 A JP14519184 A JP 14519184A JP H0463877 B2 JPH0463877 B2 JP H0463877B2
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JP
Japan
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crown
polymer
crown ether
vinyl
polymerization
Prior art date
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JP14519184A
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English (en)
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JPS6124588A (ja
Inventor
Mitsuo Okahara
Isao Ikeda
Yoji Nakatsuji
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Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
Ajinomoto Co Inc
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  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
[発明の目的] 産業上の利用分野 本発明は、下記一般式で表される重合性を有す
るクラウンエーテル化合物に関するものである。 クラウンエーテル化合物は、種々の陽イオンに
たいして錯形成能を有することから有機合成、分
析化学、生化学、医薬品等広い分野にわたつて利
用され始めており、工業的に興味深い化合物であ
る。 従来の技術 低分子のクラウンエーテル化合物は、一般に毒
性が比較的強く、水や有機溶媒への溶解性が大き
いためにその用途が制限されると共に、工業的に
その回収、循環、使用等にかなりの手数を要する
という問題があつた。 そこで、これらの問題を解決するため、近年ク
ラウン化合物を高分子化することが注目され、広
範に研究されるようになつた。これまでに知られ
ている高分子クラウンエーテルは、次の2つに大
別される。 (1) 互いに縮合しうる異なる官能基をもつクラウ
ンエーテル2種を縮合させて得た重縮合型クラ
ウンポリマー、 (2) ビニル基をもつクラウンエーテルを重合して
得たビニル重合型クラウンポリマー、 しかし、重縮合型はクラウン環がポリマー主鎖
中に固定化されるために自由度が低下し、金属イ
オンの吸着能が劣るものが多い。これに対して、
ビニル重合型はクラウン環をポリマーの側鎖に有
するために自由度が大きく、隣接するクラウン環
の協同効果による錯形成の選択性が増加すること
も知られており、高分子化することによつて低分
子クラウンの欠点をカバーするばかりでなく、ク
ラウンエーテルの機能より顕著に発現させる可能
性も期待できる。 かかる観点から種々のビニル重合型クラウンポ
リマーが研究されているが、従来のものはその原
料であるビニルモノマーが芳香環にクラウン環の
ついた“ベンゾクラウン型”で構成されるため、
立体障害等によつてビニル基の重合が円滑に進行
せず、また、得られるポリマーは錯形成能は良好
であるものヽ機械的な強度が弱く、膜形成能が乏
しいためにその使用形態が限定されたり、あるい
はビニルモノマーのものゝ合成が極めて繁雑であ
る等の問題があつた。 発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、上記問題を解決し、ポリマーの
原料となる重合性を有する化合物(単量体)自体
の合成が容易で、重合反応を阻害する立体障害等
がなく、しかも得られるポリマーが優れた機械的
強度を有する重合性を有するクラウンエーテル化
合物を得るべく鋭意研究を重ねた結果、アミノメ
チルクラウンエーテルのアミノ基をアクリル酸も
しくはメタクリル酸残基でアシル化した化合物
が、その目的を達成しうることを見出し、本発明
を完成するに至つた。 [発明の構成] 問題点を解決するための手段 即ち、本発明のクラウンエーテル化合物は一般
で示される。 式中、R1は水素原子又はメチル基を、R2は水
素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を、それぞ
れ表し、nは1〜5の整数である。 R2で表される低級アルキル基としては、例え
ば直鎖状のメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、ペンチル基や分岐状のイソプロピル基、
イソブチル基、t−ブチル基等があるが、合成お
よび精製が極めて容易である点から、上記一般式
中、R1が水素原子、R2がエチル基でn=2、3
のものを好ましい例としてあげることができる。 本発明のクラウンエーテル化合物は、次式に示
すように、アミノメチルクラウンエーテルを水又
は有機溶媒中、アルカリの存在下アクリル酸クロ
リド又はメタクリル酸クロリドと通常の
Schotten−Baumann法により容易に得ることが
できる。また、原料となるアミノメチルクラウン
エーテルも公知方法(特開昭58−57377号明細書
参照)により容易に得られる。 反応は0〜50℃望ましくは0〜15℃の低温度で
行い、特に反応終了後における溶媒の留去などの
際には、加熱による重合を避けるのが望ましい。
アクリル酸クロリドあるいはメタクリル酸クロリ
ドの使用量は、アミノメチルクラウンエーテルに
対して1.0〜1.5モル倍とするのが適当である。 作 用 本発明のクラウンエーテル化合物は、従来のベ
ンゾクラウンエーテルのビニルモノマーに比べて
ビニル基周辺の立体的な障害が緩和されているた
めに、重合性が高く、ラジカル重合等通常のビニ
ル重合法によつて容易にポリマーが得られる。例
えば、AIBNを重合開始剤としてビニル重合した
本発明化合物のホモポリマーは、フイルム形成能
を有する高重合度ポリマーを得ることができる。
更に、エチレン、プロピレン、スチレン、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル等
異種ビニルモノマーとの共重合も容易に行うこと
ができ、機械的強度も強く、かつ金属イオンの吸
着能に優れた共重合ポリマーが得られる。 実施例 以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例 1 エチルアミノメチル−15−クラウン−54.00g
(14mmol)、トリエチルアミン(16.8mmol)お
よびベンゼン60mlを100mlの三ツ口フラスコにと
り、水浴上8℃以下でアクリル酸クロリド1.57g
(16.8mmol)のベンゼン(10ml)溶液を撹拌下、
1時間かけてゆつくり滴下した。滴下終了後、、
徐々に室温に戻しながら更に10時間反応させた。
反応終了後、トリエチルアミンを用いて中和(必
要のない場合もある)した後、塩をろ別し少量の
ベンゼンで洗浄した。ろ液より溶媒を熱をかけず
に減圧留去し、シリカゲルクロマトグラフイーで
ヘキサン−アセトン(85/15v/v)を展開溶媒
として溶離、精製し、無色の油状物3.41gを得た
(収率78%)。1 H−NMR(CDCl3),δ; 1.15(t、3H)、3.08−4.07(m、23H)、5.53−
5.75(m、1H)、6.20−6.87(m、2H) MS(m/e); 331(M+)、276(5)、219(6)、112(42)、87(100)、
58(49)、45(31) IR(neat);cm-1 2920、2860、1615、1450、1120 EA(calcd.);C16H29NO6として 計算値;57.99、H;8.82、N;4.23 実測値:57.96、H;8.93、N;3.94 実施例 2〜4 実施例1において、エチルアミノメチル−15−
クラウン−5とアクリル酸クロリドとの組合せに
代えて、表1に示す三種の組合せについて、クラ
ウンエーテル化合物を合成した。 表 1 実施例2 エチルアミノメチル−18−クラウ
ン−6 アクリル酸クロリド 実施例3 エチルアミノメチル−15−クラウ
ン−5 メタクリル酸クロリド 実施例4 エチルアミノメチル−18−クラウ
ン−6 メタクリル酸クロリド 反応はいずれの場合も円滑に進行し、目的物が
好吸率(70〜80%)で得られるが、溶媒の留去時
などの目的物が濃縮されている状態では熱をかけ
ないように注意した。 表2に得られた重合性クラウンエーテルのスペ
クトルデータおよび元素分析結果を示す。
【表】
【表】 参考例 1 (a) 本発明クラウンエーテル化合物の重合実験 封管用アンプルに実施例1で得られたモノマ
ー()1.50gをとり、ベンゼン2.5mlを加え、
次にこれにAIBN 1mgのベンゼン(0.5ml)溶
液を加え、窒素置換を行い、封管し、70℃で84
時間重合を行つた。加熱後、開封してヘキサン
に撹拌下注ぎ込み、沈澱したポリマーをろ別
し、60℃で5時間減圧乾燥した。その結果、
1.21gの白色固体ポリマーを得た(収率81%)。 以下、同様にしてモノマー()の濃度を変
え、また、モノマー()とスチレン()と
の共重合を行い、得られた結果を表3に示し
た。
【表】 表3から明らかなように、ホモポリマーは80〜
90%の収率でいずれも白色(又は淡黄色)の固
体として得られた。IRでは、モノマーの二重
結合に起因する1620cm-1の吸収帯は消失し、1H
−NMRのシグナルはブロードとなり、オレフ
イン水素のシグナルは認められなかつた。これ
らのポリマーはベンゼンの他、塩化メチレン、
クロロホルムなどに可溶である。スチレンとの
コポリマーの場合、1H−NMRで、スチレンモ
ノマーのフエニル水素に帰属されると考えられ
る小さなシグナルが見られるが、これはモノマ
ーが完全に除去されないためであろう。分子量
は蒸気圧平衡法(日立115型分子量測定装置)
を用いて行つたが、ほとんどのポリマーは数平
均分子量35000〜40000程度の結果がえられた。 (b) アルカリカチオン抽出量 (a)で得られた()のポリマーのアルカリカ
チオン抽出能をPedersenの方法に従つて調べ、
モデル化合物()と比較し、その結果を表4
に示した。なお、モデル化合物()は、エチ
ルアミノメチル−15−クラウン−5とプロピオ
ン酸クロリドを実施例1と同様にトリエチルア
ミンの存在下ベンゼン溶媒中で合成したもの
で、表5にそのスペクトルデータおよび元素分
析結果を示した。
【表】
【表】
【表】 表4から明らかなように、Li+、Na+のような
イオン半径の小さなカチオン抽出能は、モデル
化合物()も本発明のポリマー()もほと
んど差がない。一方、K+よりも大きなカチオ
ンに対しては両者の間で大きな差異が認められ
る。これは既に報告されているクラウンポリマ
ーの場合と同様に隣接するクラウン環の協同効
果によるもので、大きなサイズのカチオンに対
して1:2錯体を形成するためと考えられる。 [発明の効果] 本発明の重合性を有するクラウンエーテル化合
物は、上記のように合成が容易で、重合反応を阻
害する立体障害等がなく、しかも得られるポリマ
ーが優れた機械的強度を有し、しかも優れた錯形
成能を発揮する。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で示される重合性を有するクラウンエーテル化合
    物。 (式中、R1は水素原子又はメチル基を、R2は水
    素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を、それぞ
    れ表し、nは1〜5の整数である。)
JP14519184A 1984-07-12 1984-07-12 重合性を有するクラウンエ−テル化合物 Granted JPS6124588A (ja)

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JPS6124588A JPS6124588A (ja) 1986-02-03
JPH0463877B2 true JPH0463877B2 (ja) 1992-10-13

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