JPH05271316A - 光硬化性組成物 - Google Patents

光硬化性組成物

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JPH05271316A
JPH05271316A JP4071314A JP7131492A JPH05271316A JP H05271316 A JPH05271316 A JP H05271316A JP 4071314 A JP4071314 A JP 4071314A JP 7131492 A JP7131492 A JP 7131492A JP H05271316 A JPH05271316 A JP H05271316A
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Fumie Watari
文 恵 亘
Tsutomu Isaka
坂 勉 井
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Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 内容均質性および面の転写精度の良好な光硬
化生成物を得ること。 【構成】 成分(1)〜(5)を含んでなる光硬化性組
成物。(1):多官能光重合性(メタ)アクリレート単
量体50〜99重量部(2):式〔I〕,〔II〕および
〔III 〕から選ばれるメルカプト化合物1〜30重量部 (HSR−(CO)−O−)−R (I) [Rは−CH−または−CHCH−を示し、R
はC2〜15炭化水素残基またはアルキルエーテル残
基、aは2〜6] [XはHS−(CH−)b(CO)(CHCH
−)d−(CH)c−(b,Cは1〜8、dは0〜
2) [R,RはC1〜3アルキレン基、m,nは0また
は1、pは1または2](3):スチレン系単量体1〜
49重量部(4):式[V]の光重合開始剤化合物0.
01〜0.3重量部 [Rはフェニル基またはフェノキシ基、r,sは0ま
たは1](5):紫外線吸収剤0.01〜0.2重量部

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線などの活性エネ
ルギー線照射により硬化する光硬化性組成物に関する。
さらに詳しくは、本発明は、レンズ、プリズム、ミラ
ー、光ディスク等の光学部品の製造に適した注型重合用
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】光硬化性樹脂に、活性エネルギー線とし
て水銀ランプ等の紫外線を照射することによりプラスチ
ックレンズを製造する方法が提案されている(特開昭6
1−194401号、特開昭63−207632号公報
等)。この方法によれば、紫外線照射による短時間硬化
という利点はあるが、現状では内部均質性や面の転写精
度が充分でなく、また、一般に紫外線硬化によって得ら
れたレンズの透明性や色相は、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネートの重合体等に比べて劣っているようであ
る。そのため、このような紫外線を利用した従来の方法
によって得られたレンズは、実用上多くの問題を有して
いるといわざるを得ない。
【0003】〔発明の概要〕
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述した従
来方法の欠点を改良するためになされたものであり、量
産性に優れ、しかも内部均質性や面の転写精度がよく、
紫外線カット性を有し、かつ、透明性と色相に優れた光
学部品の製造に適した注性重合用組成物を提供しようと
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、光重合性単量
体に特定の光重合開始剤と特定の紫外線吸収剤とを特定
の割合で含有させた光硬化性組成物によりその目的を達
成しようとするものである。
【0005】<要 旨>すなわち、本発明の光硬化性組
成物は、下記の成分(1)〜(5)を含んでなること、
を特徴とするものである(ただし、成分(1)〜(3)
は、その合計を100重量部とする)。
【0006】 成分(1):多官能光重合性(メタ)アクリレート単量体 50〜99重量部 成分(2):下式〔I〕、〔II〕および〔III 〕でそれぞれ表される化合物から なる群から選ばれるメルカプト化合物 1〜30重量部 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕
【0007】
【化5】
【0008】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
一でも異なってもよい。〕
【0009】
【化6】
【0010】〔式中、RおよびRはそれぞれ炭素数
1〜3のアルキレン基を示し、mおよびnはそれぞれ0
または1、pは1または2を示す。複数個存在する基
は、同一でも異なってもよい。〕 成分(3):下式〔IV〕で表されるスチレン単量体 1〜49重量部
【0011】
【化7】
【0012】〔式中、Rは水素原子またはメチル基を
示し、Xはフッ素を除くハロゲン原子、qは0または1
〜5の整数を示す。複数個存在する基は、同一でも異な
ってもよい。〕 成分(4):下式〔V〕で表される光重合開始剤化合物 0.01〜0.3重量部
【0013】
【化8】
【0014】〔式中、Rはフェニル基またはフェノキ
シ基を示し、rおよびsはそれぞれ0または1の整数
(ただし、r+s≠0)を示す。複数個存在する基は、
同一でも異なってもよい。〕 成分(5):ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾトリアゾール系紫外線 吸収剤から選ばれる紫外線吸収剤 0.01〜0.2重量部
【0015】<効 果>本発明による光硬化性組成物
は、それを光硬化させれば、内部均質性、面の転写精
度、紫外線カット性、透明性および色相に優れた重合体
を量産性よく製造することができる。
【0016】〔発明の具体的説明〕本発明による光硬化
性組成物は、成分(1)〜(5)を含んでなるものであ
る。ここで、「含んでなる」ということは、挙示の成
分、すなわち、成分(1)〜(5)の外に、本発明の趣
旨を損なわない限り、少量の補助成分(詳細後記)を含
んでもよいことを意味するものである。
【0017】<成分(1):多官能光重合性(メタ)ア
クリレート単量体>本発明による光硬化性組成物の主要
成分は、多官能光重合性(メタ)アクリレート単量体で
ある。ここで、先ず、「多官能光重合性」とは、光重合
可能なエチレン性不飽和結合を複数個有するということ
を意味する。そして、「(メタ)アクリレート単量体」
とは、アクリレート単量体およびメタクリレート単量体
を総称するものである。
【0018】従って、「多官能光重合性」を有するもの
として定義されている「(メタ)アクリレート単量体」
は、光重合性を有する(メタ)アクリレート単量体であ
って、そこでいう光重合可能なエチレン性不飽和結合が
(メタ)アクリル基由来のものである化合物、すなわ
ち、具体的には、たとえばビス(メタ)アクリレートま
たはトリス(メタ)アクリレートである。
【0019】適当なビス(メタ)アクリレートの具体例
の一つは、下式で表されるビスフェノールAまたはビス
フェノールFのビス(メタ)アクリレートまたは対応ビ
スフェノール核水添物のビス(メタ)アクリレートであ
る。
【0020】
【化9】
【0021】(式中、Rは水素原子またはメチル基を
示し、Rは炭素数2〜3のアルキレン基を示し、Yは
水素原子あるいは塩素原子または臭素原子を示し、iお
よびjはそれぞれ0または1〜6の整数を示し、iとj
の合計は0〜6である。Rは水素原子またはメチル基
を示す。複数個存在する基は、同一でも異なってもよ
い。)
【0022】他の適当なビス(メタ)アクリレート単量
体は、下式で表される、アルキレンオキシビス(メタ)
アクリレートである。
【0023】(式中、R10は水素原子またはメチル基を
示し、R11は炭素数2〜15のアルキレン基を示し、k
は1〜14の整数を示す。複数個存在する基は、同一で
も異なってもよい。)
【0024】さらに他の適当な多官能光重合性(メタ)
アクリレート単量体は、トリヒドロキシ化合物のトリス
(メタ)アクリレートであって、具体的には、たとえ
ば、トリメチロールプロパン=トリ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールエタン=トリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトール=トリ(メタ)アクリレート
など例示される。
【0025】特に好ましい多官能光硬化重合性(メタ)
アクリレートの具体例としては、2,2‐ビス(4‐メ
タクリロイルオキシフェニル)プロパン、2,2‐ビス
(4‐メタクリロイルオキシ‐3,5‐ジブロムフェニ
ル)プロパン、2,2‐ビス(4‐メタクリロイルオキ
シエトキシフェニル)プロパン、2,2‐ビス(4‐メ
タクリロイルオキシエトキシ‐3,5‐ジブロムフェニ
ル)プロパン、2,2‐ビス(4‐メタクリロイルオキ
シジエトキシフェニル)プロパン、2,2‐ビス(4‐
メタクリロイルオキシエトキシ‐3,5‐ジブロムフェ
ニル)プロパン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチ
レングリコールジメタクリレート、1,3‐ブチレング
リコールジメタクリレート、1,6‐ヘキサンジオール
ジメタクリレート、2,2‐ビス(4‐メタクリロイル
オキシシクロヘキシル)プロパンなどがあげられる。
【0026】<成分(2):メルカプト化合物>成分
(2)のメルカプト化合物は、下式〔I〕〜〔III 〕の
それぞれで表される化合物である。成分(2)としての
メルカプト化合物は、各群内および(または)各群間で
併用することができる。 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕
【0027】
【化10】
【0028】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
一でも異なってもよい。〕
【0029】
【化11】
【0030】〔式中、RおよびRはそれぞれ炭素数
1〜3のアルキレン基を示し、mおよびnはそれぞれ0
または1、pは1または2を示す。複数個存在する基
は、同一でも異なってもよい。〕
【0031】式〔I〕で示されるメルカプト化合物は、
2〜6価のチオグリコール酸またはチオプロピオン酸エ
ステルである。式〔I〕の化合物の具体例としては、た
とえば、ペンタエリスリトールテトラキス(β‐チオプ
ロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チ
オグリコレート)、トリメチロールプロパントリス(β
‐チオプロピオネート)、トリメチロールプロパントリ
ス(チオグリコレート)、ジエチレングリコールビス
(β‐チオプロピオネート)、ジエチレングリコールビ
ス(チオグリコレート)、トリエチレングリコールビス
(β‐チオプロピオネート)、トリエチレングリコール
ビス(チオグリコレート)、ジペンタエリスリトールヘ
キサキス(β‐チオプロピオネート)、ジペンタエリス
リトールヘキサキス(チオグリコレート)などが挙げら
れる。
【0032】式〔II〕の化合物の具体例としては、たと
えば、トリス〔2‐(β‐チオプロピオニルオキシ)エ
チル〕トリイソシアヌレート、トリス(2‐チオグリコ
ニルオキシエチル)イソシアヌレート、トリス〔2‐
(β‐チオプロピオニルオキシエトキシ)エチル〕トリ
イソシアヌレート、トリス(2‐チオグリコニルオキシ
エトキシエチル)トリイソシアヌレート、トリス〔3‐
(β‐チオプロピオニルオキシ)プロピル〕トリイソシ
アヌレート、トリス(3‐チオグリコニルオキシプロピ
ル)トリイソシアヌレートなどが挙げられる。
【0033】式〔III 〕の化合物の具体例としては、た
とえばベンゼンジメルカプタン、キシリレンジメルカプ
タン、4,4′‐ジメルカプトジフェニルスルフィドな
どが挙げられる。
【0034】<成分(3):スチレン単量体>式〔IV〕
で表される化合物の具体例としては、スチレン、α‐メ
チルスチレン、クロロスチレン、ジクロロスチレン、ブ
ロモスチレン、ジブロモスチレン、ペンタブロモスチレ
ンなどが挙げられる。
【0035】<組成(その一)>これら多官能(メタ)
クリレート(成分(1))と、一般式〔I〕、〔II〕、
または〔III 〕で表されるメルカプト化合物(成分
(2))との組成割合は、前者の50〜98重量部に対
して後者が1〜30重量部、好ましくは前者の60〜9
0重量部に対して後者が1〜20重量部、の範囲であ
る。ただし、成分(1)と(2)の「重量部」は、成分
(3)との合計量を100重量部とするものとする。一
般に、成分(1)が少なすぎると、紫外線に対する活性
が低下し、硬化物の硬度、耐衝撃性が低下する。また、
成分(2)が多すぎると、やはり、硬化物の硬度や、耐
熱性が低下する。
【0036】一方、成分(3)の組成割合は、1〜49
重量部、好ましくは1〜35重量部、である(成分
(1)〜(3)の合計量を100重量部とすることは前
記したところである)。成分(3)が多すぎると、硬化
性が低下し、硬化時間の増長や、内部均質性の低下がみ
られる。
【0037】<成分(4):光重合開始剤>本発明によ
る光硬化性組成物の成分(4)は、光重合開始剤であ
る。エチレン性不飽和結合を有する成分(1)および
(3)がその不飽和結合の開裂による重付加反応によっ
て重合することは明らかであるが、そのような結合を持
たない成分(2)のメルカプト化合物がどのような反応
機構で、硬化生成物中で結合するのかは必ずしも明らか
ではない。
【0038】しかし、反応機構がどのようなものであろ
うとも、成分(1)〜(3)(および(5))を含んで
なる組成物は成分(4)の作用によって光重合して硬化
生成物を与える。本発明で用いられる光重合開始剤は、
前記式〔V〕で表される化合物である。これらの光重合
開始剤は、その1種類を用いてもよいし、2種以上を併
用してもよい。
【0039】式〔V〕の光重合開始剤の具体例として
は、たとえば、4‐フェニルベンゾフェノン、4‐フェ
ノキシベンゾフェノン、4,4′‐ジフェニルベンゾフ
ェノン、4,4′‐ジフェノキシベンゾフェノンなどが
挙げられる。
【0040】<組成(その二)>光重合開始剤の使用割
合は、成分(1)+(2)+(3)の合計100重量部
に対して、0.01〜0.3重量部、好ましくは0.0
2〜0.2重量部、である。光重合開始剤の割合が多す
ぎると、硬化樹脂の内部均質性が悪くなるし、かつ色相
も悪くなる。また、光重合開始剤が少なすぎると、組成
物を充分に硬化させることができなくなる。
【0041】<成分(5):紫外線吸収剤>成分(5)
は本発明組成物の光硬化生成物に紫外線カット性を付与
するためというよりも、組成物中に存在して紫外線を吸
収することにより、組成物の光硬化性および内部均質性
を向上させるべく使用するものといえる。
【0042】本発明で用いられる紫外線吸収剤は、ベン
ゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾトリアゾール系
紫外線吸収剤から選ばれるものである。これらは各群内
および(または)各群間で併用してもよい。
【0043】その用いられる紫外線吸収剤の具体例は、
2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ
‐4‐メトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐
オクトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐オク
タデシロキシベンゾフェノン、2,2′‐ジヒドロキシ
‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2′‐ジヒドロキ
シ‐4,4′‐ジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾ
フェノン系化合物、2‐(2′‐ヒドロキシ‐5‐メチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2‐(2′‐ヒドロ
キシ‐3′,5′‐ジタ‐シャリ‐ブチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2‐(2′‐ヒドロキシ‐3′‐タ
‐シャリ‐ブチル‐5′‐メチルフェニル)ベンゾトリ
アゾールなどのベンゾトリアゾール系化合物である。
【0044】<組成(その三)>これらの紫外線吸収剤
の割合は、成分(1)+(2)+(3)の合計100重
量部に対して、0.01〜0.3重量部、好ましくは
0.03〜0.1重量部、である。紫外線吸収剤の配合
割合が多すぎると、硬化物が充分に硬化しないか、若し
くは硬化物の内部均質性が悪くなる。また、紫外線吸収
剤の割合が少なすぎると、硬化物の内部均質性が悪くな
ると共に所望の紫外線カット性が得られなくなる。
【0045】<組成(その四)>本発明による光硬化性
組成物は、成分(1)〜(5)を含んでなるものであっ
て、補助成分を追加含有してもよいことは前記したとこ
ろである。従って、本発明による光硬化性組成物は、必
要に応じてラジカル重合促進剤、重合調節剤、防壜剤、
離型剤、その他の添加剤を配合することができる。
【0046】<光硬化>本発明の光硬化性組成物は、活
性エネルギー線の照射により容易に重合硬化させること
ができる。その活性エネルギー線としては、波長200
〜600nm程度の範囲内のものが好ましい。活性エネル
ギー線を照射する雰囲気は、通常の大気中および不活性
ガス雰囲気中のいずれでもよい。活性エネルギー線用の
光源としては、ケミカルランプ、キセノンランプ、低圧
水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタ
ルハライドランプなどが用いられる。
【0047】光硬化は、活性エネルギー線の照射に加え
て、加熱および(または)配合ラジカル重合開始剤の分
解の下に行ってもよい。光硬化は、活性エネルギー線に
対して透明な素材で作製した鋳型内に光硬化性組成物を
収容して、それに活性エネルギー線を照射することによ
って行なうことができる。
【0048】そこで、使用する鋳型は硬化生成物に期待
する光学素子の形状と同じプロフィルのもの、たとえば
レンズに対する雌型、であってもよく、また塊状硬化物
を一旦つくってそれを切削して所望光学素子を作製する
場合には、鋳型の形状には特別の注意を払う必要は一般
にないであろう。
【0049】
【実施例】以下、実施例および比較例は、本発明をさら
に具体的に説明するためのものである。これらの例にお
いて記載の「部」は、重量部を意味する。また、これら
の例に記載の硬化樹脂物性は下記の試験方法によった。 外観 目視による 屈折率 アツベ屈折計(アタゴ社製)を用いて25℃で測定し
た。 光学歪 東芝歪検査機(東芝硝子社製)で測定し、歪のないもの
を○、歪のあるものを×と評価とした。
【0050】実施例1 2,2‐ビス(メタクリロイルオキシエトキシフェニ
ル)プロパン70部、ペンタエリスリトールテトラキス
(β‐チオプロピオネート)10部およびスチレン20
部に、4‐フェニルベンゾフェノン0.1部および2‐
ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノン(共同薬品
(株)商品名「バイオソーブ130」)0.05部を加
え、均一に撹伴混合した後脱泡し、得られた組成物を、
鏡面仕上げしたガラス板とシリコンゴムとからなる深さ
6mmの鋳型中に、アルゴンガス雰囲気下で注型した。
【0051】ついで、鋳型のガラス面より高さ40cmの
距離から、出力80W/cmの高圧水銀灯で1回10分ず
つ、計4回40分、紫外線を照射した。得られた硬化物
を脱型後、エアーオーブン中で100℃で2時間加熱し
て、無色透明の光学歪の無い硬化物を得た。この硬化樹
脂を、物性測定のために切削研磨して測定用サンプルの
寸法に加工して、その物性を測定した。得られた結果
は、表1に示すとおりであった。
【0052】実施例2 2,2‐ビス(メタクリロイルオキシ3,5‐ジブロム
フェニル)プロパン70部、トリス(2‐(β‐チオプ
ロピオニルオキシ)エチル)トリイソシアヌレート10
部およびスチレン20部に、4‐フェニルベンゾフェノ
ン0.1部および2‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベン
ゾフェノン(共同薬品社商品名「バイオソーブ13
0」)0.05部を加え、均一に撹伴混合した後脱泡
し、得られた組成物を、鏡面仕上げしたガラス板とシリ
コンゴムとからなる深さ6mmの鋳型中に、アルゴンガス
雰囲気下で注型した。以下、実施例1と同様に操作し
て、無色透明な硬化物を得た。その物性を評価した結果
は、表1に示すとおりであった。
【0053】実施例3 実施例1で用いた4‐フェニルベンゾフェノンを4,
4′‐ジフェニルベンゾフェノンに代える他は実施例1
と同様に操作して組成物を調製し、同様にして注型・硬
化させ、同様にして硬化樹脂物性を測定した。その結果
は、表1に示すとおりであった。
【0054】実施例4 実施例1で用いた4‐フェニルベンゾフェノンを4,
4′‐ジフェノキシベンゾフェノンに代える他は実施例
1と同様に操作して組成物を調製し、同様にして注型・
硬化させ、同様にして硬化樹脂物性を測定した。その結
果は、表1に示すとおりであった。
【0055】比較例1〜3 光硬化性組成物の組成を表1に示すように変更し、実施
例1と同様に調製して重合硬化させようとしたが、所定
の光量では充分な硬化物が得られなかった。
【0056】
【表1】
【0057】
【発明の効果】本発明による光硬化性組成物を光硬化さ
せれば、物性の優れた硬化生成物が得られることは、
「発明の概要」の項において前記したところである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(1)〜(5)を含んでなるこ
    とを特徴とする、光硬化性組成物(ただし、成分(1)
    〜(3)は、その合計を100重量部とする)。 成分(1):多官能光重合性(メタ)アクリレート単量体 50〜99重量部 成分(2):下式〔I〕、〔II〕および〔III 〕でそれぞれ表される化合物から なる群から選ばれるメルカプト化合物 1〜30重量部 〔式中、Rは−CH−または−CHCH−を示
    し、Rはエーテル酸素を含んでもよい炭素数2〜15
    の炭化水素残基を示し、aは2〜6の整数を示す。複数
    個存在する基は、同一でも異なってもよい。〕 【化1】 −(式中、bおよびcはそれぞれ1〜8の整数を示
    し、dは0〜2の整数を示す。複数個存在する基は、同
    一でも異なってもよい。〕 【化2】 〔式中、RおよびRはそれぞれ炭素数1〜3のアル
    キレン基を示し、mおよびnはそれぞれ0または1、p
    は1または2を示す。複数個存在する基は、同一でも異
    なってもよい。〕 成分(3):下式〔IV〕で表されるスチレン単量体 1〜49重量部 【化3】 〔式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Xはフ
    ッ素を除くハロゲン原子、qは0または1〜5の整数を
    示す。複数個存在する基は、同一でも異なってもよ
    い。〕 成分(4):下式〔V〕で表される光重合開始剤化合物 0.01〜0.3重量部 【化4】 〔式中、Rはフェニル基またはフェノキシ基を示し、
    rおよびsはそれぞれ0または1の整数(ただし、r+
    s≠0)を示す。複数個存在する基は、同一でも異なっ
    てもよい。〕 成分(5):ベンゾフェノン系紫外線吸収剤およびベンゾトリアゾール系紫外線 吸収剤から選ばれる紫外線吸収剤 0.01〜0.2重量部
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