JPH05271239A - セフェム化合物及び抗菌剤 - Google Patents

セフェム化合物及び抗菌剤

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JPH05271239A
JPH05271239A JP5009292A JP929293A JPH05271239A JP H05271239 A JPH05271239 A JP H05271239A JP 5009292 A JP5009292 A JP 5009292A JP 929293 A JP929293 A JP 929293A JP H05271239 A JPH05271239 A JP H05271239A
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cephem
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synthesis
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JP5009292A
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Sadao Hayashi
貞男 林
Eiji Nakanishi
英二 中西
Yasuyuki Kurita
泰行 栗田
Masahiko Okunishi
昌彦 奥西
Akihito Mizutani
昭仁 水谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Ajinomoto Co Inc
Original Assignee
KATAYAMA SEIYAKUSHIYO KK
Ajinomoto Co Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D501/00Heterocyclic compounds containing 5-thia-1-azabicyclo [4.2.0] octane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. cephalosporins; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 新規抗菌剤、就中MRSAに対する新規抗菌
剤の提供。 【構成】 下記一般式(I)で表わされる新規セフェム
化合物及び該新規セフェム化合物を有効成分とする抗菌
剤。 【化1】 式中、R1 は水素原子又はアミノ基の保護基、R2 は水
素原子又はヒドロキシイミノ基の保護基、R3 は適当な
置換基を有していてもよいアルキル基、適当な置換基を
有していてもよいヒドロキシル基、適当な置換基を有し
ていてもよいメルカプト基、シアノ基、アセチル基、適
当な置換基を有していてもよいアミノ基、適当な置換基
を有していてもよいカルバモイル基、ウレイド基または
適当な置換基を有していてもよい複素環基、R4 は水素
原子、カルボキシル基の保護基又はアニオン(アニオン
の場合X- は除く)、X- は無機酸又は有機酸のアニオ
ン(酸根)を意味する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、置換基を有するピリジ
ニオメチル基を3位置換基とする新規セフェム化合物及
びこれらの化合物を有効成分とする抗MRSA性を有す
る抗菌剤に関する。ここに、MRSAは、methicillin
−resistant Staphylococcus aureusの略号で、多剤耐
性黄色ブドウ球菌のことである。
【0002】
【従来の技術】各種の抗生物質が病気の治療に広く使用
されるに伴い、これらの抗生物質に耐性を有するように
なった病原菌、いわゆる耐性菌や多剤耐性菌が出現する
に至った。
【0003】多剤耐性菌の中ても、MRSAは難治感染
及び院内感染の原因と恐れられていて、そのための抗M
RSA抗菌剤がいくつか開発されてはいるが、なお新し
い抗MRSA抗菌剤の開発が切望されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、抗菌
剤、特にMRSAに有効な抗菌剤を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究の結果、新規なセフェム化合物のあ
るものによれば上記目的の達成されることを知見し、こ
のような知見に基いて本発明を完成した。すなわち、本
発明は、新規セフェム化合物及び該新規セフェム化合物
を有効成分とする抗菌剤、特にMRSAに有効な抗菌剤
に関する。
【0006】以下、本発明について順次詳述する。
【0007】本発明の第1は、下記一般式(I)で表わ
されるセフェム化合物である。
【0008】
【化4】
【0009】上記式(I)中、R1 は水素原子又はアミ
ノ基の保護基、R2 は水素原子又はヒドロキシイミノ基
の保護基、R3 は適当な置換基を有していてもよいアル
キル基、適当な置換基を有していてもよいヒドロキシル
基、適当な置換基を有していてもよいメルカプト基、シ
アノ基、アセチル基、適当な置換基を有していてもよい
アミノ基、適当な置換基を有していてもよいカルバモイ
ル基、ウレイド基又は適当な置換基を有していてもよい
複素環基、R4 は水素原子、カルボキシル基の保護基又
はアニオン(アニオンの場合X- は除く)、そしてX-
は無機酸又は有機酸のアニオン(酸根)を意味する。R
3 は好ましくは、下記一般式(1)又は(2)で表わさ
れる。
【0010】
【化5】
【0011】
【化6】
【0012】上記式中、X- はn価(nは正の整数)の
陰イオンの1/nを表わし、例えば、Cl- 、N
3 - 、1/2SO4 = 、CF3 CO2 - 、CCl3
2 - 、CH3 CO2 - 、1/2 -2 CCH(OH)
CH(OH)CO2 - (酒石酸根)、CH3 6 4
3 - (p−トルエンスルホン酸根)又はCH3 SO3
- などを表わす。
【0013】すなわち、本発明の化合物は置換基を有す
るピリジニオメチル基を3位置換基とする新規セフェム
化合物である。
【0014】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
は、それ自体公知の方法に従って製造することができ
る。すなわち、本発明の化合物に属する下記一般式(I
a)で表わされる化合物は、たとえば、下記一般式(I
I)で表わされる化合物をNaIと反応させてヨージド
とし、次いで一般式(III )で表わされる置換基を有す
るピリジン誘導体と反応させて下記一般式(IV)で表わ
されるピリジニオ基を有する化合物とし、最後に保護基
を除去することによって得られる。
【0015】
【化7】
【0016】上記式中、R1 、R2 、R3 およびR4
前記と同意義を示す。ここに保護されたアミノ基の保護
基は、一般のセファロスポリン誘導体の化学で使用され
る脱離容易なアミノ基の保護基、たとえば、ホルミル、
t−ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、
p−ニトロベンジルオキシカルボニル、トリチル基など
の比較的緩和な条件下で脱離可能な保護基を意味する。
保護されたヒドロキシイミノ基の保護基は、ホルミル、
クロロアセチル、ベンゾイル、p−ニトロベンゾイル、
βββ−トリクロロエトキシカルボニル,テトラヒドロ
ピラニル、トリチルなどの保護基を意味し、それ自体公
知の反応条件で容易に除去できる保護基である。そし
て、保護されたカルボキシル基の保護基は、βββ−ト
リクロロエチル、p−メトキシベンジル、p−ニトロベ
ンジル、ベンズヒドリルなど容易に除去できる保護基を
意味する。
【0017】これらの化合物は塩の形態でもよく、その
ような塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、
トリフルオロ酢酸塩、トリクロル酢酸塩、酒石酸塩、p
−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩などの塩
を例示することができる。
【0018】一般式(Ia)で表わされる本発明の化合
物は、また、たとえば下記一般式(V)で表わされる化
合物と下記一般式(VI)で表わされる化合物とを反応さ
せ、要すれば保護基を除去することによって導くことも
できる。
【0019】
【化8】
【0020】上記式中、R3 、R4 、R1 及びR2 は前
記と同意義を示す。
【0021】これらの化合物は塩の形態でもよく、その
ようの塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、
トリフルオロ酢酸塩、トリクロル酢酸塩、酒石酸塩、p
−トルエンスルホン酸塩、メタンスルホン酸塩などの塩
を例示することができる。
【0022】なお、前記一般式(I)で表わされる化合
物において、2−アミノチアゾール基の部分の構造は、
下記平衡式で示される2つの互変異性体の平衡状態にあ
る。
【0023】
【化9】
【0024】互変異性体の両者が平衡関係にあって互い
に変化しうる状態にあることはよく知られていることで
あって、このような異性体は実質上同一化合物として認
められるものである。そこで、本発明においては、便宜
上、前記互変異性体の基を含む目的化合物および原料化
合物をそれらの互変異性体の一方の表現法、すなわち2
−アミノチアゾール基という命名および式(A)を用い
て示す。
【0025】本発明の新規セフェム化合物が強力な広域
抗菌スペクトルを示し、就中MRSAに対する抗菌力を
有することは、後記試験例に記載する通りである。これ
らの化合物が塩の形で抗菌剤として使用するときは、こ
れらの塩は生理学的に許容され得るものでなければなら
ないことはもちろんである。
【0026】本発明の新規セフェム化合物は、これらの
1種又はそれ以上を有効成分として含有し、経口、非経
口又は外用投与に適した有機若しくは無機固体状又は液
状賦形剤のような医薬として許容される担体と混合して
慣用の医薬製剤の形で使用することができる。医薬製剤
は錠剤、顆粒、粉剤、カプセルのような固体状であって
もよいし、溶液、懸濁液、シロップ、エマルジョンのよ
うな液状であってもよい。必要に応じて、前記製剤中に
助剤、安定剤、湿潤剤及びその他の通常使用される添加
剤が含まれていてもよい。すなわち、投与方法は、従来
知られていた抗菌剤のそれに準じることができる。
【0027】本発明の新規セフェム化合物の投与量は、
その種類、患者の年令、疾患の種類等によって異なる
が、一般的に体重約60kgの成人患者につき1日当りの
投与量として5〜3000mg程度またはそれ以上の量であ
る。更に、これを数回に分けて投与することもできる
が、その際の1回量は1〜1000mg程度である。
【0028】なお、本発明の抗菌剤は、試験の結果、急
性毒性を示さなかった。
【0029】
【実施例】以下、実施例及び試験例により本発明を更に
説明する。
【0030】実施例1: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−カルバモイル−1−ピリジ
ニオ)メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸・クロ
リド(化合物1)の合成 本実施例における反応式を図1に示す。
【0031】(i) 化合物1c(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−クロロメチル−3−セフェム−4−カルボキ
シレート)の合成 p−メトキシベンジル 7−アミノ−3−クロロメチル
−3−セフェム−4−カルボキシレートの塩酸塩7.42g
を酢酸エチル300 mlに溶解し、NaHCO3水溶液で
洗浄して遊離アミンとし、Na2 SO4 で乾燥し、濃縮
して化合物1bを6.90g得た。この化合物を塩化メチレ
ン245 mlに溶解し、化合物1a(2−(2−トリチル
アミノチアゾール−4−イル)−2−シン−トリチルオ
キシイミノ酢酸)12.294gを加え、次でDCC4.151 g
を加え、室温で1.5 時間攪拌後濃縮し、残留物を酢酸エ
チルに溶解し、不溶物を濾去し、濃縮し、残留物をシリ
カゲル100 gのカラムにベンゼン:酢酸エチル=10:1
の混合溶媒で展開し、化合物1cを11.33 g(60.5%)
得た。
【0032】化合物1cの同定データは次の通りであっ
た。
【0033】IRνmax KBr cm-1:1791,1723,1686,
1514,1491,1446,1243,1173,1160,752 ,700 。
【0034】NMRδ(CDCl3 )ppm :3.20,3.46
(2H,ABq ,J=18),3.72(3H,s),4.30,
4.44(2H,ABq ,J=12),4.91(1H,d,J=
4.5),5.14(2H,s),5.91(1H, d.d,J=4.
5,9 ),6.31(1H,s),6.78(2H,d,J=9
),6.94〜7.51(33H,m)。
【0035】(ii) 化合物1d(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−[(3−カルバモイル−1−ピリジニオ)メ
チル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを1.269 g、乾燥アセトン30mlに溶解し、
NaI280 mgを加え、室温で45分間攪拌後溶媒を留去
し、残留物を酢酸エチルに溶解し、水洗、Na2 SO4
乾燥後溶媒を留去し、残渣をTHF35mlに溶解し、ニ
コチン酸アミド227 mgを氷冷攪拌下加え、同温度で30
分、次で室温で6.5 時間攪拌し、酢酸エチルに溶解、食
塩水で洗滌し、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を留去、残
留物をシリカゲル65gのカラム層をクロロホルム:メタ
ノール=9:1の混合溶媒で展開し、化合物1dを845
mg(55%)得た。
【0036】化合物1dの同定データは次の通りであっ
た。
【0037】IRνmax Nujol cm-1:3348,3173,179
0,1678,1611,1247,1173,1096,1029,960 ,826
,751 ,700 。
【0038】(iii) 化合物1の合成 化合物1dを510 mg、塩化メチレン3mlに溶解し、
アニソール0.5 ml及びトリフルオロ酢酸1.1 mlを氷
冷攪拌下に滴下し、同温度で15分、次で室温で2時間攪
拌後溶媒を留去し、残留物に氷冷攪拌下トリフルオロ酢
酸2.1 ml及び水0.5 mlを滴下し、同温度で15分、次
で室温で2時間攪拌後溶媒を留去し、エーテルを加えて
固化せしめ、濾取、エーテルで洗滌し、乾燥、このもの
を塩酸−メタノール液に溶解し、「HP20」(三菱化成
工業(株)ポリスチレン樹脂)100 mlのカラム層に10
%メタノール含有水で展開し、凍結乾燥して化合物1を
50mg(収率28%)得た。
【0039】化合物1の同定データは次の通りであっ
た。
【0040】IRνmax Nujol cm-1:3297,3179,177
1,1673,1609,1528,1182,1061,972 ,815 ,722
【0041】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.54
(2H,br.s),5.17(1H,d,J=4.5 ),5.63
(2H,br.s),5.80(1H, d.d,J=4.5 ,9
),6.73(1H,s),7.9 〜8.1 (1H,m),8.6
〜9.2 (2H,m),9.51(1H,br.s)。
【0042】実施例2: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−アセチル−1−ピリジニ
オ)メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸・クロリ
ド(化合物2)の合成 本実施例における反応式を図2に示す。
【0043】(i) 化合物2a(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−[(3−アセチル−1−ピリジニオ)メチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを1.02g、アセトン25mlに溶解し、NaI
270mgを加え、氷冷下10分、室温で45分間攪拌後溶媒
を留去し、残留物を酢酸エチルに抽出し、水洗、Na2
SO4 で乾燥、溶媒を留去し、残渣をTHF30mlに溶
解し、氷冷攪拌下3−アセチルピリジン 168μlを加
え、同温度で1時間、室温で6時間攪拌し、クロロホル
ムに抽出し、水洗し、Na2 SO4 で乾燥、溶媒を留去
し、残渣をシリカゲル60gのカラム層にメタノール:ク
ロロホルム=15:85の混合溶媒で展開し、化合物2aを
415 mg(34%)得た。
【0044】化合物2aの同定データは次の通りであっ
た。
【0045】IRνmax Nujol cm-1:3373,1789,170
1,1626,1612,1586。
【0046】NMRδ(CDCl3 )ppm :2.68(3
H,s),3.55,3.85(2H,ABq,J=18),3.67
(3H,s),5.07(1H,d,J=4.5 ),5.13(2
H,s),5.76,6.04(2H,ABq ,J=14),5.87
(1H, d.d,J=4.5 ,9 ),6.30(1H,s),6.
66(2H,d,J=9 ),6.8 〜7.6 (34H,m),7.
82(1H,br.d.d,J=6 ,8 ),8.55(1H,br.d,
J=8 ),9.13(1H,br.d,J=6 ),9.71(1
H,br.s)。
【0047】(ii) 化合物2の合成 化合物2aを350 mg、ジクロルメタン5mlに溶解
し、氷冷攪拌下アニソール0.4 ml、次でトリフルオロ
酢酸0.8 mlを加え、同温度で15分、室温で1時間攪拌
後溶媒を留去し、残留物にトリフルオロ酢酸0.8 ml及
び水0.4 mlを加え、室温で2.5 時間攪拌した。溶媒を
留去し、残渣をエーテルで処理し、濾取し、エーテルで
洗滌し、このものを塩酸−メタノール液に溶解し、「H
P20」60mlのカラム層に水、次で15%メタノール含有
水で展開し、凍結乾燥して化合物2を71mg(50%)得
た。
【0048】化合物2の同定データは次の通りであっ
た。
【0049】IRνmax Nujol cm-1:3289,3169,177
5,1698,1629,1607,1528。
【0050】NMRδ(DMSO-d6 +CD3 OD)pp
m :2.70(3H,s),3.29,3.55(2H,ABq ,J
=18),5.09(1H,d,J=4.5 ),5.44,5.71(2
H,ABq ,J=15),5.73(1H,d,J=4.5 ),
6.56(1H,s),8.13(1H,br.d.d,J=6 ,8 )
8.86(1H,br.d,J=8 ),9.29(1H,br.d,J=
6 ),9.62(1H,br.s)。
【0051】実施例3: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−アミノ−1−ピリジニオ)
メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸・クロリド
(化合物3)の合成 本実施例における反応式を図3に示す。
【0052】(i) 化合物3b(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−[(3−ジ−t−ブチルオキシカルボニルア
ミノ−1−ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−4−
カルボキシレート・ヨージド)の合成 化合物1cを1.02g、アセトン25mlに溶解し、NaI
300mgを加え、室温で45分間攪拌後溶媒を留去し、酢
酸エチルに溶解し、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を留去
した。このものをTHF30mlに溶解し、化合物3a
(3−(ジ−t−ブチルオキシカルボニルアミノ)ピリ
ジン)382 mgを加え、氷冷攪拌下1時間50分、室温で
1時間攪拌後、溶媒を留去し、クロロホルムに溶解し、
水洗後Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を留去した。残留物
をシリカゲル60gのカラム層をメタノール:クロロホル
ム=15:85の混合溶媒で展開し、目的物を含む展開液に
濃縮し、化合物3bを912 mg(65%)得た。
【0053】化合物3bの同定データは次の通りであっ
た。
【0054】IRνmax Nujol cm-1:3358,1791,171
8,1690,1612,1512,1491,1243,1174,1151,111
4,1030,962 ,844 ,827 ,753 ,701 。
【0055】(ii) 化合物3の合成 化合物3bを912 mg、ジクロルメタン5mlに溶解
し、氷冷攪拌下アニソール0.8 ml、次でトリフルオロ
酢酸 2.5mlを加え、同温度で20分、次で室温で30分攪
拌後、溶媒を留去し、トリフルオロ酢酸3ml、次で水
1.2 mlを氷冷攪拌下加え、同温度で30分、室温で2.4
時間攪拌後、溶媒を留去し、残渣をイソプロピルエーテ
ルで処理し、固化せしめて濾取し、イソプロピルエーテ
ルで洗滌し、乾燥し、このものを塩酸−メタノール液に
溶解し、「HP20」100 mlのカラム層を10〜15%メタ
ノール含有水で展開し、凍結乾燥して化合物3を48mg
(13%)得た。
【0056】化合物3の同定データは次の通りであっ
た。
【0057】IRνmax Nujol cm-1:3338,3207,176
9,1608,1530,1509,1192,1153,1041,984 ,796
,752 ,721 ,675 。
【0058】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.31,
3.62(2H,ABq,J=18),5.18(1H,d,J=4.5),5.27,5.46(2H,
ABq,J=14),5.83(1H,d.d,J=4.5, 9) ,6.77(1H,s), 7.
3〜7.8(2H,m) , 7.8〜8.2(2H,m) ,9.53(1H,d,J=9)。
【0059】実施例4: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−ウレイド−1−ピリジニ
オ)メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸・クロリ
ド(化合物4)の合成 本実施例における反応式を図4に示す。
【0060】(i) 化合物4b(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−[(3−ウレイド−1−ピリジニオ)メチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを733 mg、アセトン23mlに溶解し、Na
I 215mgを加え、室温にて1時間攪拌し、溶媒を留去
し、酢酸エチルに抽出し、食塩水で洗滌し、Na2 SO
4 で乾燥、溶媒を留去した。残留物に化合物4a(3−
ウレイドピリジン)148 mgを加え、THF15mlの溶
液とし、3時間50分攪拌後、酢酸エチルに抽出し、食塩
水で洗滌し、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を留去、残留
物をシリカゲル60gのカラム層に15%メタノール含有ク
ロロホルムで展開し、化合物4bを345 mg(38%)得
た。
【0061】化合物4bの同定データは次の通りであっ
た。
【0062】IRνmax Nujol cm-1:3377,3202,178
8,1675,1602,1583。
【0063】NMRδ(CDCl3 )ppm :3.23,3.57
(2H,ABq ,J=18),3.68(3H,s),5.21
(2H,s),5.16(1H,d,J=4.5 ),5.68,5.
95(2H,ABq ,J=14),5.80(1H, d.d,J=
9 ,4.5 ),6.45(1H,s), 6.7〜9.3 (38H,
m), 9.5〜9.9 (2H,m)。
【0064】(ii) 化合物4の合成 化合物4bを345 mg、乾燥ジクロルメタン3mlに溶
解し、氷冷攪拌下、アニソール0.3 ml、次でトリフル
オロ酢酸0.7 mlを滴下し、同温度で10分、次で室温で
45分攪拌後溶媒を留去し、残留物に氷冷攪拌下トリフル
オロ酢酸2ml、次で水1mlを加え、同温度で30分、
室温で2.5 時間攪拌し、溶媒を留去し、エーテルで処理
して濾取、エーテルで洗滌、このものを塩酸−メタノー
ル溶液とし、「HP20」60mlのカラム層を10%メタノ
ール含有水で展開し、凍結乾燥して化合物4を81mg
(46%)得た。
【0065】化合物4の同定データは次の通りであっ
た。
【0066】IRνmax Nujol cm-1:3272,3190,307
2,1774,1679,1629。
【0067】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :3.35,3.54(2H,ABq ,J=18),5.10(1
H,d,J=4.5 ),5.33(2H,br.s),5.73(1
H,d,J=4.5 ),6.68(1H,s), 7.6〜8.5
(3H,m),9.07(1H,m)。
【0068】実施例5: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[[4−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェム
−4−カルボン酸・クロリド(化合物5)の合成 本実施例における反応式を図5に示す。
【0069】(i) 化合物5b(p−メトキシベンジ
ル 7β−[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4
−イル)−2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミ
ド]−3−[[4−(2−アミノチアゾール−4−イ
ル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェム−4−
カルボキシレート・ヨージド)の合成 化合物1cを867 mg、乾燥アセトン20mlに溶解し、
NaI 255mgを加え、室温で45分攪拌し、酢酸エチル
で抽出し、食塩水で洗滌、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒
を留去した。残留物に化合物5a(4−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)ピリジン)463 mgを加え、TH
F11mlの溶液とし、3時間50分攪拌後酢酸エチルに抽
出し、食塩水で洗滌し、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を
留去し、残留物をシリカゲル60gのカラム層に15%メタ
ノール含有クロロホルムで展開し、化合物5bを833 m
g(76%)得た。
【0070】化合物5bの同定データは次の通りであっ
た。
【0071】IRνmax Nujol cm-1:3377,1786,171
5,1677,1630。
【0072】NMRδ(CDCl3 )ppm :3.67(3
H,s),3.03,3.80(2H,ABq,J=18),5.02
(1H,d,J=4.5 ),5.15(2H,s),5.24,5.
68(2H,ABq ,J=14),5.87(1H, d.d,J=
9 ,4.5 ),6.30(1H,s), 6.5〜7.8 (35H,
m),7.95,8.93(4H,ABq ,J=6 ),8.27(1
H,d,J=9 )。
【0073】(ii) 化合物5の合成 化合物5bを1.09g、3.6 mlの乾燥ジクロルメタンに
溶解し、アニソール0.9 ml、次で氷冷下トリフルオロ
酢酸2mlを攪拌下に加え、同温度で10分、次で室温で
30分攪拌後、溶媒を留去し、残留物に水冷攪拌下トリフ
ルオロ酢酸3ml、次で水1.4 mlを滴下し、同温度で
10分、次で室温で2.5 時間攪拌し、溶媒を留去し、残渣
をエーテルで処理して濾取、このものを塩酸−メタノー
ル溶液とし、「HP20」60mlのカラム層を10%メタノ
ール含有水で展開し、凍結乾燥して化合物5を348 mg
(69%)得た。
【0074】化合物5の同定データは次の通りであっ
た。
【0075】IRνmax Nujol cm-1:3253(sh),1774,
1630,1533。
【0076】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :3.36, 3.64(2H,ABq,J=18) ,5.19(1H,d,J=4.5),
5.37, 5.53(2H,ABq,J=14) ,5.81(1H,d,J=4.5),6.82(1
H,s),7.94(1H,s),8.27, 8.79(4H,ABq,J=7)。
【0077】試験例1(標準菌株に対する抗菌力試験) 第1表に示した標準的実験室用菌株(標準菌株)20菌株
について、日本化学療法学会標準法Chemotherapy, 29,
76〜79 (1981) 「最小発育阻止濃度(MIC)測定法再
改訂について」に従い、最小発育阻止濃度(MIC、μ
g/ml)を求めた。
【0078】すなわち、ミューラー・ヒントン・ブロス
中、37℃で一夜培養した各試験菌を用い、同じブイヨン
で1×106 CFU/mlとなるように菌液を調製した。
被試験薬剤を含むミューラー・ヒントン・アガーにこの
菌液を接種し、37℃で一夜培養後、菌の発育の認められ
ない最小濃度を求め、MICとした。その結果を第1表
に示す。
【0079】なお、試験に用いた Staphylococcus aure
us 167及び Staphylococcus aureus195はMRSAであ
る。また、対照薬剤として、CTM(cefotiam)及びFM
OX(flomoxef)を用いた。
【0080】
【表1】
【0081】第1表から、本発明の新規セフェム化合物
が強力な広域抗菌スペクトルを示すことが理解される。
【0082】試験例2(臨床分離MRSAに対する抗菌
力試験) 臨床分離MRSAに対する抗菌力試験を次のようにして
行なった。
【0083】すなわち、臨床分離MRSA 52株を用
い、試験例1と同様に日本化学療法学会標準法に従い、
各試験菌株に対するMICを求め、供試菌株の50%の成
育を阻止する最小成育阻止濃度をMIC50(μg/m
l)、90%の成育を阻止する最小成育阻止濃度をMIC
90(μg/ml)とした。
【0084】なお、対照薬剤として、FMOX(flomoxe
f)、IPM/CS(imipenem/cilastatin) 、CMZ(ce
fmetazole)、MINO(minocycline) 及びDMPPC(m
ethicillin) を用いた。
【0085】結果を第2表に示す。
【0086】
【表2】
【0087】第2表から、本発明の新規セフェム化合物
がMARSに対して優れた抗菌力を示すことが理解され
る。
【0088】実施例6: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[3−(N−メチルカルバモイル)
−1−ピリジニオメチル]−3−セフェム−4−カルボ
ン酸・クロリド(化合物6)の合成 (i) 化合物6b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[(3−N−メチルカルバモイル−1−ピリジニオ)メ
チル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを 628mg、乾燥アセトン20mlに溶解し、
氷冷攪拌下NaI 277mgを加え、同温度で15分、次で
室温で45分攪拌後濃縮し、酢酸エチルで抽出し、食塩水
で洗滌、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を留去した。残留
物をアセトニトリル20mlに溶解し、氷冷攪拌下3−
(N−メチルカルバモイル)ピリジン83mgを加え、同
温度で15分、次で室温で6時間攪拌後、酢酸エチルに抽
出し、食塩水で洗滌し、Na2 SO4 で乾燥し、溶媒を
留去し、エーテルを加えて析晶させ、濾取、エーテルで
洗滌し、化合物6bを 640mg(83%)得た。
【0089】化合物6bの同定データは次の通りであっ
た。
【0090】IRνmax Nujol cm-1:3310,1789,171
8,1669,1612,1031, 961, 826,729, 699。
【0091】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :2.88
(3H,d,J=4.5 ),3.50(2H,br.s),3.
70(3H,s),5.02(1H,d,J=4.5 ),5.33
(2H,s),5.50,5.66(2H,ABq ,J=13),
5.76(1H,d.d,J=4.5, 9),6.39(1H,
s),6.72(2H,J=9 ), 6.6〜7.7 (33H,
m), 7.8〜9.4 (5H,m),9.66(1H,d,J=
9 )。
【0092】(ii) 化合物6の合成 化合物6bを590mg用いて、実施例1の(iii) と同
様に反応処理して化合物6を52mg(収率19%)得た。
【0093】化合物6の同定データは次の通りであっ
た。
【0094】IRνmax Nujol cm-1:3195,3068,177
7,1659,1628,1060,1010, 803,711, 675。
【0095】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :2.88
(3H,d,J=2.5 ),3.58(2H,br.s),5.
23(1H,d,J=4.5 ),5.64(2H,br.s),
5.80(1H,d.d,J=4.5, 9),6.79(1H,
s), 8.0〜9.9 (4H+1H,m)。
【0096】実施例7: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−カルバモイルメチル−1−
ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸
・クロリド(化合物7)の合成 (i) 化合物7b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[(3−カルバモイルメチル−1−ピリジニオ)メチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを1.02g,NaI 450mgおよび3−カルバ
モイルメチルピリジン177 mgを用いて、実施例6の
(i) と同様に反応処理して化合物7bを1.15g(93
%)を得た。
【0097】化合物7bの同定データは次の通りであっ
た。
【0098】IRνmax Nujol cm-1:3173,3321,178
8,1717,1672,1611,1098,1064,1030, 963, 82
5, 752, 700, 633。
【0099】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.36
(4H,br.s),3,70(3H,s),5.20(2H+
1H,br.s),5.56(2H,br.s),5.84(1
H,d.d,J=4.5, 9),6.44(1H,s), 6.6〜
7.7 (35H,m), 7.8〜9.0(4H,m), 8.5(2H,b
r.s),9.73(1H,d,J=9 )。
【0100】(ii) 化合物7の合成 化合物7bを1.00g用いて、実施例1の(iii) と同様に
反応処理して、化合物7を 110mg(20%)得た。
【0101】化合物7の同定データは次の通りであっ
た。
【0102】IRνmax Nujol cm-1:3300(sh),3160,
1774,1660,1626,1059,1011, 806, 721, 680。
【0103】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.37,
3.52(2H,ABq ,J=19),3.37(2H,s),5.
15(1H,d,J=4.5 ),5.48,5.61(2H,ABq
,J=10),5.75(1H,d.d,J=4.5, 9),6.7
2(1H,s),8.06(1H,m),8.43(1H,
m),8.86(1H,m),8.94(1H,br.s),9.
52(1H,d,J=9 )。
【0104】実施例8: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[(3−カルバモイルオキシ−1−
ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−4−カルボン酸
・クロリド(化合物8)の合成 (i) 化合物8b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[(3−カルバモイルオキシ−1−ピリジニオ)メチ
ル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・ヨージ
ド)の合成 化合物1cを 500mg,NaI 220mgおよび3−カル
バモイルオキシピリジン68mgを用いて、実施例6の
(i) と同様に反応処理して化合物8bを 540mg(88
%)得た。
【0105】化合物8bの同定データは次の通りであっ
た。
【0106】IRνmax Nujol cm-1:3359,1787,167
0,1611,1583,1033, 964, 918,826, 748, 698。
【0107】NMRδ(CDCl3 +CD3 OD)ppm
:3.74(5H,br.s),5.05(1H,d,J=4.5
),5.16(2H,s),5.40,5.53(2H,ABq ,
J=13),5.87(1H,d,J=4.5 ),6.40(1H,
s),6.77(2H,d,J=8.5 ), 6.6〜7.5 (32
H,m), 7.5〜8.7 (4H,m)。
【0108】(ii) 化合物8の合成 化合物8bを 500mgを用いて、実施例1の(iii) と同
様に反応処理して化合物8を29mg(11%)得た。
【0109】化合物8の同定データは次の通りであっ
た。
【0110】IRνmax Nujol cm-1:3260(sh),1766,
1710,1660,1624,1584,1004, 800, 721, 671。
【0111】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.38,
3.62(2H,ABq ,J=18),5.21(1H,d,J=
4.5 ),5.50(2H,br.s),5.80(1H,d.
d,J=4.5, 9),6.77(1H,s), 7.6〜8.8 (4
H,m),9.60(1H,d,J=9 )。
【0112】実施例9: 7β−[2−(2−アミノチ
アゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノア
セトアミド]−3−[[3−(2−アミノチアゾール−
4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェム
−4−カルボン酸・クロリド(化合物9)の合成 (i) 化合物9b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[[3−(2−アミノチアゾール−4−イル)−1−ピ
リジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレ
ート・ヨージド)の合成 化合物1cを 886mg、NaI 260mgおよび3−(2
−アミノチアゾール−4−イル)ピリジン 153mgを用
いて、実施例6の (i) と同様に反応処理して、化合物
9bを1.05g(94%)得た。
【0113】化合物9bの同定データは次の通りであっ
た。
【0114】IRνmax Nujol cm-1:3372,1787,171
8,1672,1611,1245,1218,1178,1029, 964, 82
7, 754, 702, 636。
【0115】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.30,
3.57(2H,ABq ,J=18),3.67(3H,s),5.
17(1H,d,J=4.5 ),5.20(2H,s),5.50,
5.63(2H,ABq ,J=13),5.81(1H,d.d,
J=4.5, 9),6.43(1H,s),6.77(2H,d,J
=8.5 ), 6.7〜7.5 (34H,m),7.40(1H,
s), 7.7〜9.3 (4H,m),9.66(1H,d,J=
9 )。
【0116】(ii) 化合物9の合成 化合物9bを 950mgを用いて、実施例1の(iii) と同
様に反応処理して化合物9を 109mg(25%)得た。
【0117】化合物9の同定データは次の通りであっ
た。
【0118】IRνmax Nujol cm-1:3200(sh),1773,
1627,1055,1011, 804, 722, 671。
【0119】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :3.43,
3.62(2H,ABq ,J=17),5.20(1H,d,J=
4.5),5.56,5.68(2H,ABq ,J=14),5.78(1
H,d.d,J=4.5, 9),6.75(1H,s),7.55
(1H,s), 7.8〜9.9 (5H,m)。
【0120】実施例10: 7β−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−[[3−(2−メチルアミノチア
ゾール−4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−
セフェム−4−カルボン酸・クロリド(化合物10)の
合成 (i) 化合物10b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[[3−(2−メチルアミノチアゾール−4−イル)−
1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート・ヨージド)の合成 化合物1cを 511mg,NaI 450mgおよび3−(2
−メチルアミノチアゾール−4−イル)ピリジン96mg
を用いて、実施例6の (i) と同様に反応処理して、化
合物10bを 555mg(85%)得た。
【0121】化合物10bの同定データは次の通りであ
った。
【0122】IRνmax Nujol cm-1:3362,3253,178
7,1718,1676,1612,1246,1220,1176,1156,102
9, 963, 825, 753, 702。
【0123】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :2.87(3H,s),3.52(2H,br.s),3.
66(3H,s),5.17(3H,br.s),5.53(2
H,br.s),5.78(1H,d,J=4.5 ),6.43
(1H,s),6.72(2H,d,J=8.5 ), 6.8〜7.
8 (32H,m),7.34(1H,s),7.98(1H,
m),8.66(2H,m),9.16(1H,br.s)。
【0124】(ii) 化合物10の合成 化合物10bを 508mg用いて、実施例1の(iii) と同
様に反応処理して、化合物10を 100mg(16%)得
た。
【0125】化合物10の同定データは次の通りであっ
た。
【0126】IRνmax Nujol cm-1:3300(sh),1772,
1709,1618,1046,1004, 716, 664。
【0127】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :2.93
(3H,s),3.47,3.61(2H,ABq ,J=18),
5.21(1H,d,J=4.5 ),5.54,5.76(2H,AB
q ,J=13),5.93(1H,d.d,J=4.5, 9),6.76
(1H,s),7.55(1H,s),8.05(1H,m),
8.7〜9.0 (2H,m),9.51(1H,br.s)。
【0128】実施例11: 7β−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−[[3−(2−メチルチアゾール
−4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸・クロリド(化合物11)の合成 (i) 化合物11b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[[3−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1−ピ
リジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレ
ート・ヨージド)の合成 化合物1cを 1.451g、NaI 639mgおよび3−(2
−メチルチアゾール−4−イル)ピリジン 250mgを用
いて、実施例1の(ii)と同様に反応処理して、化合物1
1bを1.52g(83%)得た。
【0129】化合物11bの同定データは次の通りであ
った。
【0130】IRνmax Nujol cm-1:3365,1787,171
5,1678,1612,1584,1246,1175,1031, 964, 82
8, 753, 700, 633。
【0131】NMRδ(CDCl3 )ppm :2.66(3
H,s),3.67(2H,br.s),3.70(3H,
s),5.03(1H,d,J=4.5 ),5.18(2H,
s),5.66,5.91(2H,ABq ,J=14),6.03(1
H,d.d,J=4.5, 9),6.33(1H,s),6.75
(2H,d,J=9 ), 6.7〜7.6 (33H,m),8.18
(1H,m),8.33(1H,s),8.80(1H,m),
10.12(1H,br.s)。
【0132】(ii) 化合物11の合成 化合物11bを1.42g用いて、実施例1の(iii) と同様
に反応処理して、化合物11を 127mg(21%)得た。
【0133】化合物11の同定データは次の通りであっ
た。
【0134】IRνmax Nujol cm-1:3200(sh),1773,
1661,1628,1178,1148,1054,1010, 721。
【0135】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :2.74(3H,s),3.30,3.60(2H,ABq ,
J=18),5.18(1H,d,J=4.5 ),5.53,5.67
(2H,ABq ,J=14),5.78(1H,d,J=4.5
),6.79(1H,s),8.27(1H,s), 7.8〜9.7
(4H,m)。
【0136】実施例12: 7β−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−[[4−(2−メチルアミノチア
ゾール−4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−
セフェム−4−カルボン酸・クロリド(化合物12)の
合成 (i) 化合物12b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[[4−(2−メチルアミノチアゾール−4−イル)−
1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボ
キシレート・ヨージド)の合成 化合物1cを 1.022g、NaI 195mgおよび4−(2
−メチルアミノチアゾール−4−イル)ピリジン 142m
gを用いて、実施例6の (i) と同様に反応処理して、
化合物12bを 859mg(68%)得た。
【0137】化合物12bの同定データは次の通りであ
った。
【0138】IRνmax KBr cm-1:3025,2961,1787,
1715,1674,1629,1566,1289,1241,1212,1174,11
54,1028, 958, 753, 698。
【0139】NMRδ(CDCl3 +CD3 OD)ppm
:2.94(3H,s),3.72(5H,br.s),5.09
(1H,d,J=5.0 ),5.20(2H,s),5.56(2
H,br.s),5.95(1H,d,J=5.0 ),6.42
(1H,s),6.80(2H,d,J=8.2 ),7.13(30
H,m),7.27(2H,d,J=8.2 ),7.56(1H,
s),8.15(2H,d,J=6.4 ),8.85(2H,d,
J=6.4 )。
【0140】(ii) 化合物12の合成 化合物12bを 441mg用いて、実施例1の(iii) と同
様に反応処理して、化合物12を32mg(16.5%)得
た。
【0141】化合物12の同定データは次の通りであっ
た。
【0142】IRνmax KBr cm-1:3380,1766,1628,
1568,1526,1386,1338,1148,1057。
【0143】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :2.90(3H,s),3.68(2H,br.s),5.
03(1H,d,J=4.6 ),5.12(1H,d,J=1
4),5.51(1H,d,J=14),5.67(1H,d,J
=4.6 ),6.54(1H,s),7.82(1H,s),8.19
(2H,d,J=6.4 ),8.94(2H,d,J=6.4
)。
【0144】実施例13: 7β−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−[[4−(2−メチルチアゾール
−4−イル)−1−ピリジニオ]メチル]−3−セフェ
ム−4−カルボン酸・クロリド(化合物13)の合成 (i) 化合物13b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[[4−(2−メチルチアゾール−4−イル)−1−ピ
リジニオ]メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレ
ート・ヨージド)の合成 p−メトキシベンジル 7β−[2−(2−トリチルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−シン−トリチルオキ
シイミノアセトアミド]−3−ヨードメチル−3−セフ
ェム−4−カルボキシレート 1.098mgと4−(2−メ
チルチアゾール−4−イル)ピリジン 159mgをアセト
ン6mlを加えて室温で3.5時間攪拌後アセトンを減
圧濃縮し、酢酸エチルを加えて洗浄し、次でイソプロピ
ルアルコールを加えて析晶させ、濾取、減圧乾燥して化
合物13bを 450mg(39.2%)得た。
【0145】化合物13bの同定データは次の通りであ
った。
【0146】IRνmax KBr cm-1:1787,1718,1675,
1632,1243,1174,1028, 960, 825, 754, 700, 6
33。
【0147】NMRδ(CDCl3 +CD3 OD)ppm
:2.77(3H,s),3.73(2H+3H,br.
s)、5.16(1H,d,J=5 ),5.23(2H,s),
5.56(2H,br.s),5.94(1H,d,J=5 )、
6.49(1H,s),6.82(2H,d,J=9 ),7.20
(30H+2H,s),8.40(2H,d,J=7 ),8.40
(1H,s),8.92(2H,d,J=7 )。
【0148】(ii) 化合物13の合成 化合物13bを1.05g用いて、実施例1の(iii) と同様
に反応処理して、化合物13を 137mg(33%)得た。
【0149】化合物13の同定データは次の通りであっ
た。
【0150】IRνmax KBr cm-1:1768,1635,1533,
1350。
【0151】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm :2.75(3H,s),3.71(2H,br.s),5.
11(1H,d,J=4 ),5.50(2H,br.s),5.
74(1H,d,J=4 ),6.60(1H,s),8.45(2
H,d,J=6 ),8.69(1H,s),9.23(2H,
d,J=6 )。
【0152】実施例14: 7β−[2−(2−アミノ
チアゾール−4−イル)−2−シン−ヒドロキシイミノ
アセトアミド]−3−[(3−N,N−ジエチルカルバ
モイル−1−ピリジニオ)メチル]−3−セフェム−4
−カルボン酸・クロリド(化合物14)の合成 (i) 化合物14b(p−メトキシベンジル 7β−
[2−(2−トリチルアミノチアゾール−4−イル)−
2−シン−トリチルオキシイミノアセトアミド]−3−
[(3−N,N−ジエチルカルバモイル−1−ピリジニ
オ)メチル]−3−セフェム−4−カルボキシレート・
ヨージド)の合成 p−メトキシベンジル 7β−[2−(2−トリチルア
ミノチアゾール−4−イル)−2−シン−トリチルオキ
シイミノアセトアミド]−3−ヨードメチル−3−セフ
ェム−4−カルボキシレート2.67g,3−N,N−ジエ
チルカルバモイルピリジン 650mgをアセトニトリル15
mlに溶解し、室温で4時間攪拌、以下実施例13の
(i) と同様に処理し、化合物14bを2.02g(65%)
得た。
【0153】化合物14bの同定データは次の通りであ
った。
【0154】IRνmax KBr cm-1:1787,1710,1673,
1632,1243,1212,1173,1028, 960, 824, 752, 7
00, 634。
【0155】NMRδ(CDCl3 +CD3 OD)ppm
:1.17(3H,t,J=6 ),1.23(3H,t,J=6
), 3.2〜3.7 (4H+2H,m),3.74(3H,
s),5.11(1H,d,J=5 ),5.20(2H,s),
5.63(2H,br.s),5.91(1H,d,J=5 ),
6.45(1H,s),6.81(2H,d,J=9 ),7.13
(30H+2H,br.s), 7.9〜8.6 (2H,m),
9.04(2H,br.s)。
【0156】(ii) 化合物14の合成 化合物14bを1.00g用いて、実施例1の(iii) と同様
に反応処理して、化合物14を 115mg(28%)得た。
【0157】化合物14の同定データは次の通りであっ
た。
【0158】IRνmax KBr cm-1:1778,1622,1440,
1190,1008。
【0159】NMRδ(DMSO−d6 +CD3 OD)
ppm : 0.9〜1.4 (6H,m), 2.9〜3.8 (4H+2
H,m),5.10(1H,d,J=4 ),5.35(2H,b
r.s),5.74(1H,d,J=4 ),6.61(1H,
s), 8.0〜9.6 (4H,m)。
【0160】参考例1: 3−(2−メチルアミノチア
ゾール−4−イル)ピリジンの合成 3−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩4gをテトラ
ヒドロフラン28mlと水20mlの混合液に溶解し、氷冷
攪拌下酢酸ソーダ4.67g、ついでN−メチルチオ尿素2.
56gを加え、同温度で10分、室温で3時間攪拌後、氷水
中に加え、NaHCO3 でアルカリ性とした。酢酸エチ
ルで抽出した後食塩水で洗浄し、Na2SO4 で乾燥、
溶媒を留去し、残渣を含水エタノールから再結晶して標
題化合物3.4 gを得た。
【0161】この化合物の同定データは次の通りであっ
た。
【0162】IRνmax Nujol cm-1:3217,3110,158
6,1571,1059,1021, 813, 721,711。
【0163】NMRδ(DMSO−d6 )ppm :2.87
(3H,d,J=5 ),4.06(1H,s),4.24(1
H,d.d,J=4.5, 8),7.44(1H,d,J=5
),7.99(1H,d.t,J=8, 2),8.28(1H,
d.d,J=4.5, 2),8.88(1H,d,J=2 )。
【0164】参考例2: 4−(2−メチルアミノチア
ゾール−4−イル)ピリジンの合成 4−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩とN−メチル
チオ尿素を用いて参考例1と同様に反応処理して標題化
合物を得た。
【0165】この化合物の同定データは次の通りであっ
た。
【0166】IRνmax KBr cm-1:3207,2965,1597,
1571,1404,1338,1297,1237,1226,1202,1154,10
57,1000, 831, 706, 659, 564。
【0167】NMRδ(DMSO−d6 +CDCl3
ppm :2.90(3H,d,J=4.8 ),7.07(1H,
s),7.37(1H,d,J=4.8 ),7.62(2H,d.
d,J=1.8, 4.4),8.42(2H,d.d,J=1.8,
4.4)。
【0168】参考例3: 3−(2−メチルチアゾール
−4−イル)ピリジンの合成 3−ブロモアセチルピリジン臭化水素酸塩 3.9gをメタ
ノール 100ml中チオアセトアミド1.82gを加え、1時
間加熱還流した。メタノールを濃縮し、水を加えたのち
NaOHでアルカリ製とし、クロロホルムで抽出した。
これをNa2 SO4 で乾燥、濃縮し、残渣をベンゼンお
よびシクロヘキサンで析晶させて濾取、標題化合物 1.3
gを得た。
【0169】この化合物の同定データは次の通りであっ
た。
【0170】IRνmax KBr cm-1:1685,1574,1495,
1406,1171,1023, 854, 812, 740, 705。
【0171】NMRδ(CDCl3 +CD3 OD)ppm
:2.73(3H,s),7.32(1H,d.d,J=8,
5)、7.43(1H,s),8.14(1H,d.t,J=8,
1),8.43(1H,d.d,J=5, 1.5),8.98(1
H,d,J=1.5 )。
【0172】試験例3(標準菌株に対する抗菌力試験) 第3表に示した標準菌株21株について、試験例1にお
けると同様にして、最小発育阻止濃度を求めた。その結
果を第3表に示す。
【0173】なお、対照薬剤としてFMOX(flomoxe
f)、CTM(cefotiam)及びCEZ(cefazolin )を
用いた。
【0174】
【表3】
【0175】
【表4】
【0176】試験例4(臨床分離MRSAに対する抗菌
力試験) 臨床分離MRSA52株を用い、試験例2におけると同
様にしてMIC50及びMIC90を測定した。結果を
第4表に示す。
【0177】なお、対照薬剤としてVCM(vancomyci
n)を用いた。
【0178】
【表5】
【0179】
【発明の効果】本発明により新規な抗菌剤、就中MRS
Aに対する優れた抗菌剤が提供されるところとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における反応式を示す。
【図2】実施例2における反応式を示す。
【図3】実施例3における反応式を示す。
【図4】実施例4における反応式を示す。
【図5】実施例5における反応式を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中西 英二 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 栗田 泰行 大阪府枚方市招提田近1丁目12番地の3 株式会社片山製薬所枚方工場内 (72)発明者 奥西 昌彦 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 水谷 昭仁 大阪府枚方市招提田近1丁目12番地の3 株式会社片山製薬所枚方工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされるセフェム
    化合物。 【化1】 上記式(I)中、R1 は水素原子又はアミノ基の保護
    基、R2 は水素原子又はヒドロキシイミノ基の保護基、
    3 は適当な置換基を有していてもよいアルキル基、適
    当な置換基を有していてもよいヒドロキシル基、適当な
    置換基を有していてもよいメルカプト基、シアノ基、ア
    セチル基、適当な置換基を有していてもよいアミノ基、
    適当な置換基を有していてもよいカルバモイル基、ウレ
    イド基又は適当な置換基を有していてもよい複素環基、
    4 は水素原子、カルボキシル基の保護基又はアニオン
    (アニオンの場合、X- は除く)、そしてX- は無機酸
    又は有機酸のアニオン(酸根)を意味する。
  2. 【請求項2】 R3 が下記一般式(1)で表わされる請
    求項1記載の化合物。 【化2】
  3. 【請求項3】 R3 が下記一般式(2)で表わされる請
    求項1記載の化合物。 【化3】
  4. 【請求項4】 前記一般式(I)で表わされるセフェム
    化合物を有効成分とする抗菌剤。
  5. 【請求項5】 前記一般式(I)で表わされるセフェム
    化合物を有効成分とする抗MRSA抗菌剤。
JP5009292A 1992-01-27 1993-01-22 セフェム化合物及び抗菌剤 Pending JPH05271239A (ja)

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