JPH05270890A - セラミック組成材料 - Google Patents

セラミック組成材料

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JPH05270890A
JPH05270890A JP4065988A JP6598892A JPH05270890A JP H05270890 A JPH05270890 A JP H05270890A JP 4065988 A JP4065988 A JP 4065988A JP 6598892 A JP6598892 A JP 6598892A JP H05270890 A JPH05270890 A JP H05270890A
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JP
Japan
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ceramic
binder
ceramic composition
composition material
parts
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Pending
Application number
JP4065988A
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English (en)
Inventor
Eiji Ito
英治 伊藤
Makoto Miyazaki
信 宮崎
Shunjiro Imagawa
俊次郎 今川
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Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Publication date
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱バインダ処理後における炭素の残存率の低
いセラミックグリーンシートを作成しうるセラミック組
成材料を提供する。 【構成】 セラミック原料粉末とバインダ溶液とを混合
してなるスラリー状のセラミック組成材料であって、前
記バインダ溶液がポリビニルアセタール系バインダを含
んでおり、このポリビニルアセタール系バインダのアセ
タール化度が70モル%以上のものであることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子部品製造用のセラ
ミックグリーンシートを作成するためのセラミック組成
材料にかかり、詳しくは、セラミック原料粉末をスラリ
ー化するためのバインダ溶液に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、積層セラミックコンデンサなどの
ような電子部品に対しては軽量小型化とともに価格低廉
化が強く求められるのであるが、この種の電子部品、特
に、積層セラミックコンデンサを製造する際に要する原
材料費の中では多層化の進む内部電極の材料費が非常に
大きな割合を占めている。そこで、最近では、内部電極
の材料費を低減することによって電子部品の価格低廉化
を実現すべく、Pt,Pd,Agなどの貴金属材料に代
わるNi,Cuなどの卑金属材料を用いて内部電極を形
成することが行われている。
【0003】そして、この積層セラミックコンデンサ
は、以下のような手順を経て製造されることになる。ま
ず、調合済みのセラミック原料粉末を用意し、このセラ
ミック原料粉末に対して所要組成とされたバインダ溶液
を加えたうえで混合することによってスラリー化された
セラミック組成材料を作成する。なお、このスラリー化
に際して使用されるバインダ溶液は、ポリビニルアルコ
ールなどの有機バインダと、可塑剤、分散剤、有機溶剤
とからなるものであることが多い。
【0004】つぎに、ドクターブレード法などを採用す
ることによってセラミック組成材料のシート化を行った
後、得られたセラミックグリーンシートそれぞれの表面
上に内部電極となる電極パターンを印刷する。さらに、
所定枚数のセラミックグリーンシートを積み重ねること
によって積層体を作成し、この積層体の脱バインダ処理
を行った後、脱バインダ処理済みの積層体を高温雰囲気
中において焼成する。その後、このようにして得られた
焼成体上に必要な外部電極を形成すると、積層セラミッ
クコンデンサとして完成することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、卑金属材料
を用いて内部電極を形成する場合には、前述した製造手
順中における積層体の焼成を非酸化性雰囲気中で行う必
要がある。すなわち、卑金属材料を酸素含有雰囲気中で
高温加熱した際には、良質の絶縁体である酸化物が形成
されることになるので、このような不都合が生じるのを
防止すべく非酸化性雰囲気中で焼成するのである。
【0006】しかしながら、積層体を非酸化性雰囲気中
において焼成したのでは、脱バインダ処理後のセラミッ
クグリーンシート中に残っていた炭素の燃焼が行われに
くくなり、炭素の存在に起因して発生した気孔が焼成体
中に残ることになるため、特性上の不都合が生じること
になってしまう。
【0007】本発明は、このような不都合に鑑みて創案
されたものであって、脱バインダ処理後における炭素の
残存率の低いセラミックグリーンシートを作成しうるセ
ラミック組成材料の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるセラミッ
ク組成材料は、セラミック原料粉末をスラリー状とする
ために混合されるバインダ溶液がポリビニルアセタール
系バインダを含んでおり、このポリビニルアセタール系
バインダのアセタール化度が70モル%以上のものであ
ることを特徴としている。
【0009】
【実施例】以下、本発明にかかるセラミック組成材料に
ついて説明する。すなわち、このセラミック組成材料
は、NiやCuなどのような卑金属材料からなる内部電
極が形成され、かつ、非酸化性雰囲気中で焼成されるこ
とになる積層セラミックコンデンサなどの電子部品を製
造する際に用いられるセラミックグリーンシートを作成
するためのものであり、セラミック原料粉末とバインダ
溶液との混合によってスラリー状となったものである。
【0010】まず、本実施例におけるセラミック原料粉
末は、炭酸バリウム(BaCO3)と酸化チタン(Ti
2)とを出発原料とするものであり、これらを1:1
の組成比で秤量し、ボールミルを用いて湿式混合したう
えで脱水乾燥した後、1100℃の温度下で2時間にわ
たって仮焼したうえで粉砕することによって得られたも
のである。一方、このセラミック原料粉末をスラリー化
するためのバインダ溶液は、有機バインダ、可塑剤、分
散剤、有機溶剤からなるものであり、有機バインダとし
ては、ポリビニルアルコールをアセタール化してなるポ
リビニルアセタール系バインダが用いられている。な
お、このときのポリビニルアセタール系バインダは、そ
のアセタール化度が70モル(mol)%以上と設定さ
れたものである。また、このバインダ溶液に含まれる可
塑剤としてはジオクチルフタレート、分散剤としてはノ
ニオン系のものが用いられるほか、有機溶剤としてはト
ルエン及びエタノールを1:1の組成比で混合したもの
が用いられている。
【0011】そして、本実施例におけるセラミック組成
材料は、セラミック原料粉末100重量部と、有機バイ
ンダ、可塑剤、分散剤、有機溶剤それぞれの割合が4.
5重量部、2重量部、0.5重量部、80重量部とされ
たバインダ溶液とを混合して得られたものであり、セラ
ミック原料粉末及びバインダ溶液は、ジルコニアからな
る直径5mm程度の玉石を利用しながらセラミック原料
粉末及びバインダ溶液を15時間にわたって湿式混合を
行うことによってスラリー状とされたものである。な
お、この際、セラミック原料粉末100重量部に対して
加えられるバインダ溶液中の有機バインダは3ないし1
0重量部、可塑剤は1ないし5重量部、分散剤は0.1
ないし2重量部、有機溶剤は50ないし100重量部の
範囲内としておく必要がある。すなわち、有機バインダ
が3重量部以下である場合にはシート強度が低下するこ
とになる一方、10重量部以上では体積収縮率が大きく
なり過ぎて緻密なセラミックができないからであり、可
塑剤が1重量部以下であるとシート強度は強くなるが曲
げなどに対して弱くなる一方、5重量部以上になるとシ
ート強度が低下することになるからである。また、分散
剤が2重量部以上添加されていると、シートに可塑性が
出過ぎることになって作業性の低下を招くからである。
【0012】さらに、このようにして得られたセラミッ
ク組成材料をドクターブレード法などの採用によってシ
ート化し、厚みが50μm程度とされたセラミックグリ
ーンシートを作成する。つぎに、このようにして得られ
た所定枚数のセラミックグリーンシートを積み重ねて合
計厚みが0.8ないし1mm程度とされた積層体を作成
した後、この積層体を300℃の空気雰囲気中で3時間
加熱することによって脱バインダ処理を行う。さらに、
脱バインダ処理済みの積層体を800℃とされた非酸化
性雰囲気、すなわち、N2雰囲気中で5時間にわたって
加熱することにより、特性試験用として用いられる供試
体(本実施例品という)を得る。
【0013】また、ここで、以上説明した本実施例品と
の対比を行うべく、アセタール化度が65モル%とされ
たポリビニルアセタール系バインダを用意し、セラミッ
ク原料粉末100重量部に対するポリビニルアセタール
系バインダを5.5重量部としたうえで、以上説明した
と同様の手順を経ることよって対比用の特性試験用とし
て用いられる供試体(比較例品という)を得る。
【0014】ところで、このとき、本実施例品及び比較
例品のそれぞれは800℃までしか加熱されておらず、
焼成が完了していない状態となっているのであるから、
これらの中には気孔発生の原因となる炭素が残存してい
ることになる。そこで、このようにして得られた本実施
例品及び比較例品それぞれ中に含まれる残炭率を残炭率
計によって測定したところ、表1で示すような測定結果
が得られた。
【0015】
【表1】
【0016】そして、この表1によれば、本実施例品に
おける残炭率の方が比較例品のそれよりも低くなってお
り、積層セラミックコンデンサなどとなる積層体を非酸
化性雰囲気中で焼成した場合における気孔の発生が抑制
されることは明らかである。なお、これは、アセタール
化度が70モル%以上のポリビニルアセタールを用いる
と、作成されたセラミックグリーンシートが柔らかくな
り、その伸び率が大きくなるため、同じ伸び率を有する
セラミックグリーンシートを得ようとする場合には添加
量が少なくて済み、結果的に残炭率を減らすことができ
るからである。なお、以上の説明においては、電子部品
が積層セラミックコンデンサであるものとしているが、
これに限定されるものではなく、セラミックグリーンシ
ートを用いて製造される電子部品でありさえすればよい
ことはいうまでもない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかるセ
ラミック組成材料を用いてセラミックグリーンシートを
作成した場合には、脱バインダ処理済みとなったセラミ
ックグリーンシート中における炭素の残存率が低下する
ことになる。そこで、卑金属材料を用いて内部電極を形
成する場合の必要上から、電子部品となるセラミックグ
リーンシートの積層体を非酸化性雰囲気中で焼成したと
しても、炭素の存在に起因する気孔が焼成体中に残るこ
とはなくなり、特性上の不都合が生じることはないとい
う効果が得られることになる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック原料粉末とバインダ溶液とを
    混合してなるスラリー状のセラミック組成材料であっ
    て、 前記バインダ溶液がポリビニルアセタール系バインダを
    含んでおり、このポリビニルアセタール系バインダのア
    セタール化度が70モル%以上のものであることを特徴
    とするセラミック組成材料。
JP4065988A 1992-03-24 1992-03-24 セラミック組成材料 Pending JPH05270890A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4065988A JPH05270890A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 セラミック組成材料

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JP4065988A JPH05270890A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 セラミック組成材料

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JPH05270890A true JPH05270890A (ja) 1993-10-19

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JP4065988A Pending JPH05270890A (ja) 1992-03-24 1992-03-24 セラミック組成材料

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