JPH05270864A - 低屈折率膜、低反射膜、及び低反射帯電防止膜 - Google Patents

低屈折率膜、低反射膜、及び低反射帯電防止膜

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JPH05270864A
JPH05270864A JP4098910A JP9891092A JPH05270864A JP H05270864 A JPH05270864 A JP H05270864A JP 4098910 A JP4098910 A JP 4098910A JP 9891092 A JP9891092 A JP 9891092A JP H05270864 A JPH05270864 A JP H05270864A
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film
low
refractive index
layer
substrate
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JP4098910A
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Keisuke Abe
啓介 阿部
Yasuhiro Sanada
恭宏 真田
Takeshi Morimoto
剛 森本
Kazuya Hiratsuka
和也 平塚
Satoshi Takemiya
聡 竹宮
Keiko Kubota
恵子 久保田
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Asahi Glass Co Ltd
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C17/25Oxides by deposition from the liquid phase
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    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C2217/20Materials for coating a single layer on glass
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Abstract

(57)【要約】 【構成】SiアルコキサイドとZr(C572n
(OR)m を含む塗布液を塗布後、加熱かつ/又は紫外
線照射により低屈折率膜を形成する。ガラス基体上に、
SnO2 :Sb等の導電性微粒子を含みTiO2 等から
なる導電性高屈折率層を形成した後、上記方法で低屈折
率膜を形成して、2層からなる低反射帯電防止膜を製造
する。 【効果】耐擦傷性に優れた低反射帯電防止膜を提供でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラウン管パネル等の基
体表面に形成される低反射膜及び低反射帯電防止膜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】低反射膜のコーティング法は従来より光
学的機器においてはいうまでもなく、民生用機器特にT
V、コンピュータ端末の陰極線管(CRT)に関し多く
の検討がなされてきた。従来の方法は例えば特開昭61
−118931号記載の如くブラウン管表面に防眩効果
をもたせるために表面に微細な凹凸を有するSiO2 層
を付着させたり、弗酸により表面をエッチングして凹凸
を設ける等の方法がなされてきた。しかしこれらの方法
は外部光を散乱させるノングレアー処理とよばれ、本質
的に低反射層を設ける手法でないため、反射率の低減に
は限界があり、またブラウン管などにおいては解像度を
低下させる原因ともなっていた。
【0003】また帯電防止膜の付与についても多くの検
討が成されてきており、例えば特開昭63−76247
号記載の通り、ブラウン管パネル表面を350℃程度に
加熱しCVD法により酸化スズや酸化インジウム等の導
電性酸化物層を設ける方法が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法
では装置コストがかかることに加え、ブラウン管を高温
加熱するためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じたり、
寸法精度が低下する等の問題があった。また導電層に用
いる材料としてはFやSbドープ酸化スズSnドープ酸
化インジウムが最も一般的であるが、この場合CVD法
や湿式法(熱分解法)では、180℃程度の低温加熱に
よっては十分低抵抗の膜が得られないという欠点があっ
た。
【0005】また、上述のノングレアー膜に導電性微粒
子を添加して、帯電防止性を付与することも知られてい
るが、反射率の低減に限界があること、また、微粒子が
表面に存在するための膜強度が十分でない等の欠点を有
していた。
【0006】また、湿式法によりガラス表面に多層膜を
構成し、低温硬化により低反射帯電防止特性を発現させ
る場合、最表面膜の強度が特に耐擦傷特性等に大きく影
響を及ぼしていた。屈折率、膜強度等の面から、Siア
ルコキサイドの部分加水分解物を用いて最表面膜を形成
する場合、アルコキサイドの加水分解に起因して膜最表
面にSi−OH基が生成し、膜強度(特に耐擦傷性)低
下の因子となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は従来技術が有し
ていた前述の欠点を解消しようとするものであり、高耐
久性を有する低屈折率膜、これを用いた低反射膜及び導
電性を有する高屈折率膜を基体側に、低屈折率膜を空気
側に配した2層からなる低反射帯電防止膜を新規に提供
することを目的とする。
【0008】すなわち本発明は、前述の問題点を解決す
べくなされたものであり、Si化合物とZr(C5 H7
O2 )n (OR)m (但しn+m=4,n=1〜3,m
=1〜3,R:C1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液
を基体上に塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照射によ
り形成された低屈折率膜を提供するものである。
【0009】本発明はまた、基体上に形成された単層又
は多層からなる低反射膜であって、そのうち少なくとも
1層が、Si化合物とZr(C5 H7 O2 )n (OR)
m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜3,R:C
1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液を、基体あるいは
他層の上に塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照射する
ことにより形成された低屈折率膜であることを特徴とす
る低反射膜を提供するものである。
【0010】本発明は更に、基体上に形成された導電性
を有する低屈折率膜、及びその上にSi化合物とZr
(C5 H7 O2 )n (OR)m (但しn+m=4,n=
1〜3,m=1〜3,R:C1 〜C4 のアルキル基)を
含む塗布液を塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照を提
供するものである。
【0011】本発明で用いる塗布液中のSi化合物とし
ては種々のものが採用可能であるが、特に好ましくはS
iアルコキサイドやSiアルコキサイドの部分加水分解
物が挙げられる。
【0012】Siアルコキサイドとしては種々のものが
使用可能であるが、Siエトキサイド(Si(OEt)
4 ),Siメトキサイド(Si(OMe)4 ),Siイ
ソプロポキサイド(Si(i−OPr)4 ),Siブト
キサイド(Si(OBu)4)のモノマーあるいは重合
体が好ましく使用可能である。Siアルコキサイドはア
ルコール,エステル,エーテル等に溶解して用いること
もでき、また前記溶液に塩酸,硝酸,酢酸あるいはアン
モニア水溶液を添加して加水分解して用いることもでき
る。また前記Si化合物は塗布液中に1〜30wt%含
まれていることが好ましい。
【0013】また本発明で用いるZr(C5 H7 O2 )
n (OR)m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜
3,R=C1 〜C4 のアルキル基、以下、Zr塩という
ことがある)はSi化合物を含む液にそのまま添加する
こともできるし、またアルコール、エーテル、エステ
ル、芳香族炭化水素等に溶解して用いることもできる。
【0014】Si化合物と、Zr塩の塗布液中の含有量
は、全固型分量中、酸化物換算で0.1〜5.0wt%
の範囲であることが好ましい。この範囲外だと、均一な
膜を形成しにくくなるためである。また、Zr塩の添加
量はZrO2 換算で、Si化合物(SiO2 換算)に対
して0.1〜20wt%の範囲であることが好ましい。
20wt%を超えると、膜の屈折率が高くなり、低反射
性を発現しにくくなり、また、0.1wt%未満だとZ
r塩のキャッピング効果が顕著でなくなる傾向があるか
らである。
【0015】塗布した膜の硬化法として加熱を用いる場
合50℃以上が必要であるが上限は通常は基板に用いら
れるガラス、プラスチック等の軟化点によって決定され
る。この点も考慮すると好ましい温度範囲は100〜4
00℃である。また、膜の硬化法として紫外線を照射す
る場合、180〜490nmの波長を有する紫外線を用
いると好ましい。
【0016】一般に、薄膜の光学的性能はその膜を構成
する屈折率と膜厚で決定される。ここで一定の屈折率n
s を有する基体上に屈折率nを有する薄膜を付着し、屈
折率nO の媒質中より波長λの光が入射した場合のエネ
ルギー反射率Rは光が膜中を通過する差異の位相差をΔ
とすると Δ=4πnd/λ (d:膜厚) Δ=(2m+1)π,すなわち位相差Δが半波長の奇数
倍の時、極小値をとり、このとき R=((n2 −no ns )/(n2 +no ns ))2 ・・・(1)式 となる。
【0017】無反射条件を満たすには、(1)式におい
て、R=Oとおき n=(no ns )1/2 ・・・(2)式 が必要とされる。(2)式を2層構成に拡張した場合、 ns n12=n22no ・・・・(3)式 となる。(n1 :媒質側層、n2 :基体側層)
【0018】ここでnO =1(空気),ns =1.52
(ガラス)を(3)式に適用した場合、n2 /n1 =
1.23となり、この場合、2層構成膜の最大の低反射
性が得られる。勿論n2 /n1 =1.23を満たさなく
ても、2層膜の屈折率がこれに近い値をとれる場合、低
反射性が発現される。
【0019】従って単膜による低反射性を発現させる場
合は(2)式により近い屈折率を選択することが望し
い。また、2層による低反射性を発現させる場合は基体
側に設ける高屈折率層と媒質側に設ける低屈折率層は両
者の屈折率比ができるだけ1.23に近い値を選択する
ことが望しい。
【0020】本発明は低屈折率層としてSi化合物とZ
r塩により構成し上記目的を達成するものである。本発
明において、多層膜及び単層膜の膜厚は従来から知られ
ている方法により光学的に定めることができる。
【0021】本発明の低反射膜は、上述の2層の場合を
含め、多層の低反射膜にも応用できる。反射防止性能を
有する多層の低反射膜の構成としては、反射防止したい
波長をλとして、基体側より、高屈折率層−低屈折率層
を光学厚みλ/2−λ/4で形成した2層の低反射膜、
基体側より中屈折率層−高屈折率層−低屈折率層を光学
厚みλ/4−λ/2−λ/4で形成した3層の低反射
膜、基体より低屈折率層−中屈折率層−高屈折率層−低
屈折率層を光学厚みλ/4−λ/4−λ/2−λ/4で
形成した4層の低反射膜等が典型的な例として知られて
おり、本発明においては、低屈折率層として本発明の低
反射膜を用いて多層の低反射膜とすることも可能であ
る。
【0022】また、ブラウン管(CRT)や前面パネル
等において指摘されている、CRT動作中に発生する静
電気により表面が帯電し、人体との間で放電を起こした
り、ほこりが吸着しやすいという問題の解決策として、
低反射膜の一層を透明で導電性を有する材料で構成した
ものが知られているが、かかる導電性を有する低反射膜
にも適用できる。
【0023】例えば、基体/導電性を有する高屈折率膜
/本発明の低屈折率膜、という構成の低反射帯電防止膜
にも適用できる。導電性を有する高屈折率膜としては、
FドープSnO2 、SbドープSnO2 、ITO(イン
ジウム−錫酸化物)、Al、B、Si等をドープしたZ
nO等の透明導電膜や、導電性を有する微粒子(SnO
2 :Sb等)を含み、高屈折率バインダーとしてTiO
2 、ZrO2 等を含む膜を使用することができる。
【0024】本発明において低反射膜及び帯電防止低反
射膜を形成する基体としては、特に限定されるものでは
なく、目的に応じてソーダライムシリケートガラス、ア
ルミノシリケートガラス、硼珪酸塩ガラス、リチウムア
ルミノシリケートガラス、石英ガラスなどのガラス、鋼
玉等の単結晶、マグネシア、サイアロン等の透光性セラ
ミックス、ポリカーボネート等のプラスチックなどが使
用できる。
【0025】基体への塗布法はスピンコート法、ディッ
プ法、スプレー法、ロールコーター法、メニスカスコー
ター法等様々考えられるが、特にスピンコーター法は量
産性、再現性に優れ、好ましく採用可能である。かかる
方法によって100Å〜1μm程度の厚さの膜が形成可
能である。
【0026】
【作用】本発明は、SiアルコキサイドとZr塩の混合
物を用いることによりSiアルコキサイドの加水分解時
に生成される末端Si−OH基をZr塩でキャッピング
し、耐擦傷試験時のき裂発生因のSi−OH基を低減さ
せることができるものと考えられる。また、Zrはガラ
ス形成時においてSiO2 網目構造中のネットワーク原
子及び修飾イオンとして作用し、局部的な電荷の偏りを
抑えたりその原子サイズにより圧縮応力を発生させ膜強
度を上げることに寄与する。
【0027】本発明においてZrのアセチルアセトナー
ト錯体を用いるが特にキレート化剤であるアセチルアセ
トンは紫外線吸収極大波長が270〜293nmであり
かつ吸収係数が大きく紫外線エネルギー吸収剤として作
用し膜硬化に寄与している。SiO2 単膜の場合SiO
2 のエネルギー吸収端は205nm前後であることから
紫外線エネルギーの多くは透過してしまうが本発明にお
けるZr塩を用いると効率よく紫外線エネルギーを膜硬
化エネルギーに転換することができる。
【0028】また、本発明において膜に最終的に残留す
るアセチルアセトナート錯体部は、消しゴム擦傷試験の
ような耐擦傷性能試験において膜表面の摩擦係数を低下
させることにも役に立つ。
【0029】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において、得られた膜の評
価方法は次の通り。
【0030】1)屈折率 単層膜の屈折率(実施例1、2)についてはエリプソメ
ーター(GAERTNER SCIENTIFIC C
ORPORATION製 L−116A)により測定。 2)耐擦傷性 1kg荷重下で消しゴム(LION社製 50−50)
で膜表面を200回往復後そのヘーズ値の変化をヘーズ
メータ(スガ試験機製)で測定した。
【0031】3)導電性評価(2層成膜時) ハイレスタ抵抗器(三菱油化製)により相対湿度30%
以下の雰囲気中で膜表面の表面抵抗値を測定。 4)視感反射率(2層成膜時) GAMMA分光反射スペクトル測定器により膜の400
nm〜700nmでの視感反射率を測定した。
【0032】5)鉛筆硬度 1kg荷重下において、鉛筆で膜表面を走査し、その後
目視により表面の傷の生じ始める鉛筆の硬度を膜の鉛筆
硬度と判断した。
【0033】[実施例1]EtOHにSi(OEt)4
を添加し、これに加水分解触媒として塩酸酸性水溶液を
SiO2 に対して9mol比撹拌しながら滴下し、Si
O2 換算で3.0wt%となるようにEtOHで希釈
し、更に1時間撹拌した(A液)。EtOHにZr(C
5 H7 O2 )2 (OC5 H9 )2 を混合し、加水分解触
媒として塩酸酸性水溶液をZrO2 に対して4mol比
撹拌しながら滴下し、ZrO2 換算で3.0wt%とな
るようにEtOHで希釈し、更に1時間撹拌した(B
液)。
【0034】A液とB液をA液:B液=1:0.05
(重量比)となるように混合した(C液)。C液をガラ
ス板に1500rpmの回転速度で5秒間塗布しその後
180℃で30分間加熱して低屈折率膜を得た。
【0035】[実施例2]実施例1においてA液:B液
=1:0.1(重量比)となるように変更した以外は、
実施例1と同様に行った。
【0036】[実施例3]Sbを16mol%ドープし
たSnO2 超微粒子(平均粒径6nm)30gを水溶液
70gに添加しミルで4時間撹拌分散させゾルを調整し
た。これを水で固形分20wt%に希釈し更にエタノー
ルで希釈し濃度を3wt%に調整した(D液)。
【0037】Ti(OC4 H9 )4 のエタノール溶液
(TiO2 換算固形分20wt%)にアセチルアセトン
をTi(OC4 H9 )4 に対して2mol比添加し1時
間撹拌した。その後、H2 OをTi(OC4 H9 )4 に
対して2mol比添加し、更に1時間撹拌した(E
液)。
【0038】Si(OC2 H5 )4 のエタノール溶液
(SiO2 換算固形分28.9wt%)に、Si(OC
2 H5 )4 に対して酸塩でpH2.0に調整した水溶液
を9mol比添加し2時間撹拌した(F液)。E液とF
液を、各々酸化物換算で3wt%となるようにエタノー
ルで希釈した後、E液:F液=2:3重量比となるよう
に混合した(G液)。
【0039】更にG液:D液=1:1重量比となるよう
に混合し、ガラス板に1200rpmの回転速度で5秒
間塗布しその後60℃で10分間加熱して約100nm
の厚さの導電性を有する高屈折率膜を得た。この膜上に
C液を1500rpmの回転速度で5秒間塗布し、その
後180℃で30秒間加熱して、低屈折率膜を形成し
た。
【0040】[実施例4]実施例3に示されるC液をA
液:B液=1:0.1比となるように混合した液に変更
した以外は実施例3と同様に行った。
【0041】[実施例5]実施例4に示される180℃
30分の加熱を254nmを主波長とする紫外線を30
分間照射するに変更した以外は実施例4と同様に行っ
た。
【0042】[実施例6]実施例5に示される254n
mを主波長とする紫外線を365nmを主波長とする紫
外線に変更した以外は実施例5と同様に行った。
【0043】[実施例7]実施例4に示されるA液のS
i(OEt)4 をSi(OMe)4 に変更した以外は実
施例4と同様に行った。
【0044】[比較例1]実施例3に示されるC液をA
液に変更した以外は実施例3と同様に行った。結果を表
1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、基体を高温に加熱する
ことなく、耐擦傷性に優れ、強固な低反射帯電防止膜を
製造することが可能となる。本発明は生産性に優れ、か
つ真空を必要としないので装置も比較的簡単なもので良
い。特にCRTのフェイス面等の大面積の基体にも十分
適用でき、量産も可能であり、工業的価値は非常に高
い。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】低屈折率膜、低反射膜、及び低反射帯電
防止膜
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブラウン管パネル等の基
体表面に形成される低反射膜及び低反射帯電防止膜に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】低反射膜のコーティング法は従来より光
学的機器においてはいうまでもなく、民生用機器特にT
V、コンピュータ端末の陰極線管(CRT)に関し多く
の検討がなされてきた。従来の方法は例えば特開昭61
−118931号記載の如くブラウン管表面に防眩効果
をもたせるために表面に微細な凹凸を有するSiO2
を付着させたり、弗酸により表面をエッチングして凹凸
を設ける等の方法がなされてきた。しかしこれらの方法
は外部光を散乱させるノングレアー処理とよばれ、本質
的に低反射層を設ける手法でないため、反射率の低減に
は限界があり、またブラウン管などにおいては解像度を
低下させる原因ともなっていた。
【0003】また帯電防止膜の付与についても多くの検
討が成されてきており、例えば特開昭63−76247
号記載の通り、ブラウン管パネル表面を350℃程度に
加熱しCVD法により酸化スズや酸化インジウム等の導
電性酸化物層を設ける方法が採用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの方法
では装置コストがかかることに加え、ブラウン管を高温
加熱するためブラウン管内の蛍光体の脱落を生じたり、
寸法精度が低下する等の問題があった。また導電層に用
いる材料としてはFやSbドープ酸化スズSnドープ酸
化インジウムが最も一般的であるが、この場合CVD法
や湿式法(熱分解法)では、180℃程度の低温加熱に
よっては十分低抵抗の膜が得られないという欠点があっ
た。
【0005】また、上述のノングレアー膜に導電性微粒
子を添加して、帯電防止性を付与することも知られてい
るが、反射率の低減に限界があること、また、微粒子が
表面に存在するための膜強度が十分でない等の欠点を有
していた。
【0006】また、湿式法によりガラス表面に多層膜を
構成し、低温硬化により低反射帯電防止特性を発現させ
る場合、最表面膜の強度が特に耐擦傷特性等に大きく影
響を及ぼしていた。屈折率、膜強度等の面から、Siア
ルコキサイドの部分加水分解物を用いて最表面膜を形成
する場合、アルコキサイドの加水分解に起因して膜最表
面にSi−OH基が生成し、膜強度(特に耐擦傷性)低
下の因子となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は従来技術が有し
ていた前述の欠点を解消しようとするものであり、高耐
久性を有する低屈折率膜、これを用いた低反射膜及び導
電性を有する高屈折率膜を基体側に、低屈折率膜を空気
側に配した2層からなる低反射帯電防止膜を新規に提供
することを目的とする。
【0008】すなわち本発明は、前述の問題点を解決す
べくなされたものであり、Si化合物とZr(C57
2n (OR)m (但しn+m=4,n=1〜3,m
=1〜3,R:C1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液
を基体上に塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照射によ
り形成された低屈折率膜を提供するものである。
【0009】本発明はまた、基体上に形成された単層又
は多層からなる低反射膜であって、そのうち少なくとも
1層が、Si化合物とZr(C572n (OR)
m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜3,R:C
1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液を、基体あるいは
他層の上に塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照射する
ことにより形成された低屈折率膜であることを特徴とす
る低反射膜を提供するものである。
【0010】本発明は更に、基体上に形成された導電性
を有する低屈折率膜、及びその上にSi化合物とZr
(C572n (OR)m (但しn+m=4,n=
1〜3,m=1〜3,R:C1 〜C4 のアルキル基)を
含む塗布液を塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照を提
供するものである。
【0011】本発明で用いる塗布液中のSi化合物とし
ては種々のものが採用可能であるが、特に好ましくはS
iアルコキサイドやSiアルコキサイドの部分加水分解
物が挙げられる。
【0012】Siアルコキサイドとしては種々のものが
使用可能であるが、Siエトキサイド(Si(OEt)
4 ),Siメトキサイド(Si(OMe)4 ),Siイ
ソプロポキサイド(Si(i−OPr)4 ),Siブト
キサイド(Si(OBu)4)のモノマーあるいは重合
体が好ましく使用可能である。Siアルコキサイドはア
ルコール,エステル,エーテル等に溶解して用いること
もでき、また前記溶液に塩酸,硝酸,酢酸あるいはアン
モニア水溶液を添加して加水分解して用いることもでき
る。また前記Si化合物は塗布液中に1〜30wt%含
まれていることが好ましい。
【0013】また本発明で用いるZr(C572
n (OR)m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜
3,R=C1 〜C4 のアルキル基、以下、Zr塩という
ことがある)はSi化合物を含む液にそのまま添加する
こともできるし、またアルコール、エーテル、エステ
ル、芳香族炭化水素等に溶解して用いることもできる。
【0014】Si化合物と、Zr塩の塗布液中の含有量
は、全固型分量中、酸化物換算で0.1〜5.0wt%
の範囲であることが好ましい。この範囲外だと、均一な
膜を形成しにくくなるためである。また、Zr塩の添加
量はZrO2 換算で、Si化合物(SiO2 換算)に対
して0.1〜20wt%の範囲であることが好ましい。
20wt%を超えると、膜の屈折率が高くなり、低反射
性を発現しにくくなり、また、0.1wt%未満だとZ
r塩のキャッピング効果が顕著でなくなる傾向があるか
らである。
【0015】塗布した膜の硬化法として加熱を用いる場
合50℃以上が必要であるが上限は通常は基板に用いら
れるガラス、プラスチック等の軟化点によって決定され
る。この点も考慮すると好ましい温度範囲は100〜4
00℃である。また、膜の硬化法として紫外線を照射す
る場合、180〜490nmの波長を有する紫外線を用
いると好ましい。
【0016】一般に、薄膜の光学的性能はその膜を構成
する屈折率と膜厚で決定される。ここで一定の屈折率n
s を有する基体上に屈折率nを有する薄膜を付着し、屈
折率nO の媒質中より波長λの光が入射した場合のエネ
ルギー反射率Rは光が膜中を通過する差異の位相差をΔ
とすると Δ=4πnd/λ (d:膜厚) Δ=(2m+1)π,すなわち位相差Δが半波長の奇数
倍の時、極小値をとり、このとき R=((n2 −nos )/(n2 +nos ))2 ・・・(1)式 となる。
【0017】無反射条件を満たすには、(1)式におい
て、R=Oとおき n=(nos1/2 ・・・(2)式 が必要とされる。(2)式を2層構成に拡張した場合、 ns1 2=n2 2o ・・・・(3)式 となる。(n1 :媒質側層、n2 :基体側層)
【0018】ここでnO =1(空気),ns =1.52
(ガラス)を(3)式に適用した場合、n2 /n1
1.23となり、この場合、2層構成膜の最大の低反射
性が得られる。勿論n2 /n1 =1.23を満たさなく
ても、2層膜の屈折率がこれに近い値をとれる場合、低
反射性が発現される。
【0019】従って単膜による低反射性を発現させる場
合は(2)式により近い屈折率を選択することが望し
い。また、2層による低反射性を発現させる場合は基体
側に設ける高屈折率層と媒質側に設ける低屈折率層は両
者の屈折率比ができるだけ1.23に近い値を選択する
ことが望しい。
【0020】本発明は低屈折率層としてSi化合物とZ
r塩により構成し上記目的を達成するものである。本発
明において、多層膜及び単層膜の膜厚は従来から知られ
ている方法により光学的に定めることができる。
【0021】本発明の低反射膜は、上述の2層の場合を
含め、多層の低反射膜にも応用できる。反射防止性能を
有する多層の低反射膜の構成としては、反射防止したい
波長をλとして、基体側より、高屈折率層−低屈折率層
を光学厚みλ/2−λ/4で形成した2層の低反射膜、
基体側より中屈折率層−高屈折率層−低屈折率層を光学
厚みλ/4−λ/2−λ/4で形成した3層の低反射
膜、基体より低屈折率層−中屈折率層−高屈折率層−低
屈折率層を光学厚みλ/4−λ/4−λ/2−λ/4で
形成した4層の低反射膜等が典型的な例として知られて
おり、本発明においては、低屈折率層として本発明の低
反射膜を用いて多層の低反射膜とすることも可能であ
る。
【0022】また、ブラウン管(CRT)や前面パネル
等において指摘されている、CRT動作中に発生する静
電気により表面が帯電し、人体との間で放電を起こした
り、ほこりが吸着しやすいという問題の解決策として、
低反射膜の一層を透明で導電性を有する材料で構成した
ものが知られているが、かかる導電性を有する低反射膜
にも適用できる。
【0023】例えば、基体/導電性を有する高屈折率膜
/本発明の低屈折率膜、という構成の低反射帯電防止膜
にも適用できる。導電性を有する高屈折率膜としては、
FドープSnO2 、SbドープSnO2 、ITO(イン
ジウム−錫酸化物)、Al、B、Si等をドープしたZ
nO等の透明導電膜や、導電性を有する微粒子(SnO
2 :Sb等)を含み、高屈折率バインダーとしてTiO
2 、ZrO2 等を含む膜を使用することができる。
【0024】本発明において低反射膜及び帯電防止低反
射膜を形成する基体としては、特に限定されるものでは
なく、目的に応じてソーダライムシリケートガラス、ア
ルミノシリケートガラス、硼珪酸塩ガラス、リチウムア
ルミノシリケートガラス、石英ガラスなどのガラス、鋼
玉等の単結晶、マグネシア、サイアロン等の透光性セラ
ミックス、ポリカーボネート等のプラスチックなどが使
用できる。
【0025】基体への塗布法はスピンコート法、ディッ
プ法、スプレー法、ロールコーター法、メニスカスコー
ター法等様々考えられるが、特にスピンコーター法は量
産性、再現性に優れ、好ましく採用可能である。かかる
方法によって100Å〜1μm程度の厚さの膜が形成可
能である。
【0026】
【作用】本発明は、SiアルコキサイドとZr塩の混合
物を用いることによりSiアルコキサイドの加水分解時
に生成される末端Si−OH基をZr塩でキャッピング
し、耐擦傷試験時のき裂発生因のSi−OH基を低減さ
せることができるものと考えられる。また、Zrはガラ
ス形成時においてSiO2 網目構造中のネットワーク原
子及び修飾イオンとして作用し、局部的な電荷の偏りを
抑えたりその原子サイズにより圧縮応力を発生させ膜強
度を上げることに寄与する。
【0027】本発明においてZrのアセチルアセトナー
ト錯体を用いるが特にキレート化剤であるアセチルアセ
トンは紫外線吸収極大波長が270〜293nmであり
かつ吸収係数が大きく紫外線エネルギー吸収剤として作
用し膜硬化に寄与している。SiO2 単膜の場合SiO
2 のエネルギー吸収端は205nm前後であることから
紫外線エネルギーの多くは透過してしまうが本発明にお
けるZr塩を用いると効率よく紫外線エネルギーを膜硬
化エネルギーに転換することができる。
【0028】また、本発明において膜に最終的に残留す
るアセチルアセトナート錯体部は、消しゴム擦傷試験の
ような耐擦傷性能試験において膜表面の摩擦係数を低下
させることにも役に立つ。
【0029】
【実施例】以下に実施例により本発明を具体的に説明す
るが本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。以下の実施例及び比較例において、得られた膜の評
価方法は次の通り。
【0030】1)屈折率 単層膜の屈折率(実施例1、2)についてはエリプソメ
ーター(GAERTNER SCIENTIFIC C
ORPORATION製 L−116A)により測定。 2)耐擦傷性 1kg荷重下で消しゴム(LION社製 50−50)
で膜表面を200回往復後そのヘーズ値の変化をヘーズ
メータ(スガ試験機製)で測定した。
【0031】3)導電性評価(2層成膜時) ハイレスタ抵抗器(三菱油化製)により相対湿度30%
以下の雰囲気中で膜表面の表面抵抗値を測定。 4)視感反射率(2層成膜時) GAMMA分光反射スペクトル測定器により膜の400
nm〜700nmでの視感反射率を測定した。
【0032】5)鉛筆硬度 1kg荷重下において、鉛筆で膜表面を走査し、その後
目視により表面の傷の生じ始める鉛筆の硬度を膜の鉛筆
硬度と判断した。
【0033】[実施例1]EtOHにSi(OEt)4
を添加し、これに加水分解触媒として塩酸酸性水溶液を
SiO2 に対して9mol比撹拌しながら滴下し、Si
2 換算で3.0wt%となるようにEtOHで希釈
し、更に1時間撹拌した(A液)。EtOHにZr(C
5722 (OC592 を混合し、加水分解触
媒として塩酸酸性水溶液をZrO2 に対して4mol比
撹拌しながら滴下し、ZrO2 換算で3.0wt%とな
るようにEtOHで希釈し、更に1時間撹拌した(B
液)。
【0034】A液とB液をA液:B液=1:0.05
(重量比)となるように混合した(C液)。C液をガラ
ス板に1500rpmの回転速度で5秒間塗布しその後
180℃で30分間加熱して低屈折率膜を得た。
【0035】[実施例2]実施例1においてA液:B液
=1:0.1(重量比)となるように変更した以外は、
実施例1と同様に行った。
【0036】[実施例3]Sbを16mol%ドープし
たSnO2 超微粒子(平均粒径6nm)30gを水溶液
70gに添加しミルで4時間撹拌分散させゾルを調整し
た。これを水で固形分20wt%に希釈し更にエタノー
ルで希釈し濃度を3wt%に調整した(D液)。
【0037】Ti(OC494 のエタノール溶液
(TiO2 換算固形分20wt%)にアセチルアセトン
をTi(OC494 に対して2mol比添加し1時
間撹拌した。その後、H2 OをTi(OC494
対して2mol比添加し、更に1時間撹拌した(E
液)。
【0038】Si(OC254 のエタノール溶液
(SiO2 換算固形分28.9wt%)に、Si(OC
254 に対して酸塩でpH2.0に調整した水溶液
を9mol比添加し2時間撹拌した(F液)。E液とF
液を、各々酸化物換算で3wt%となるようにエタノー
ルで希釈した後、E液:F液=2:3重量比となるよう
に混合した(G液)。
【0039】更にG液:D液=1:1重量比となるよう
に混合し、ガラス板に1200rpmの回転速度で5秒
間塗布しその後60℃で10分間加熱して約100nm
の厚さの導電性を有する高屈折率膜を得た。この膜上に
C液を1500rpmの回転速度で5秒間塗布し、その
後180℃で30秒間加熱して、低屈折率膜を形成し
た。
【0040】[実施例4]実施例3に示されるC液をA
液:B液=1:0.1比となるように混合した液に変更
した以外は実施例3と同様に行った。
【0041】[実施例5]実施例4に示される180℃
30分の加熱を254nmを主波長とする紫外線を30
分間照射するに変更した以外は実施例4と同様に行っ
た。
【0042】[実施例6]実施例5に示される254n
mを主波長とする紫外線を365nmを主波長とする紫
外線に変更した以外は実施例5と同様に行った。
【0043】[実施例7]実施例4に示されるA液のS
i(OEt)4 をSi(OMe)4 に変更した以外は実
施例4と同様に行った。
【0044】[比較例1]実施例3に示されるC液をA
液に変更した以外は実施例3と同様に行った。結果を表
1に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、基体を高温に加熱する
ことなく、耐擦傷性に優れ、強固な低反射帯電防止膜を
製造することが可能となる。本発明は生産性に優れ、か
つ真空を必要としないので装置も比較的簡単なもので良
い。特にCRTのフェイス面等の大面積の基体にも十分
適用でき、量産も可能であり、工業的価値は非常に高
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平塚 和也 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 竹宮 聡 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内 (72)発明者 久保田 恵子 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Si化合物とZr(C5 H7 O2 )n (O
    R)m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜3,
    R:C1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液を基体上に
    塗布した後、加熱かつ/又は紫外線照射により形成され
    た低屈折率膜。
  2. 【請求項2】基体上に形成された単層又は多層からなる
    低反射膜であって、そのうち少なくとも1層が、Si化
    合物とZr(C5 H7 O2 )n (OR)m (但しn+m
    =4,n=1〜3,m=1〜3,R:C1 〜C4 のアル
    キル基)を含む塗布液を、基体あるいは他層の上に塗布
    した後、加熱かつ/又は紫外線照射により形成された低
    屈折率膜であることを特徴とする低反射膜。
  3. 【請求項3】基体上に形成された導電性を有する高屈折
    率膜、及びその上にSi化合物とZr(C5 H7 O2 )
    n (OR)m (但しn+m=4,n=1〜3,m=1〜
    3,R:C1 〜C4 のアルキル基)を含む塗布液を塗布
    した後、加熱かつ/又は紫外線照射により形成された低
    屈折率の2層からなることを特徴とする低反射帯電防止
    膜。
  4. 【請求項4】Si化合物がSi(OMe)4 ,Si(O
    Et)4 ,Si(i−OPr)4 ,Si(OBu)4 の
    うち少なくとも1種であることを特徴とする請求項1の
    低屈折率膜、又は請求項2の低反射膜、又は請求項3の
    低反射帯電防止膜。
  5. 【請求項5】陰極線管の前表面に請求項1〜4いずれか
    1項の膜を形成した陰極線管。
  6. 【請求項6】請求項1〜4いずれか1項の膜を形成した
    ガラス物品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998034884A1 (fr) * 1997-02-10 1998-08-13 Commissariat A L'energie Atomique Procede de preparation d'un materiau optique multicouches avec reticulation-densification par insolation aux rayons ultraviolets et materiau optique ainsi prepare

Cited By (3)

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WO1998034884A1 (fr) * 1997-02-10 1998-08-13 Commissariat A L'energie Atomique Procede de preparation d'un materiau optique multicouches avec reticulation-densification par insolation aux rayons ultraviolets et materiau optique ainsi prepare
FR2759464A1 (fr) * 1997-02-10 1998-08-14 Commissariat Energie Atomique Procede de preparation d'un materiau optique multicouches avec reticulation-densification par insolation aux rayons ultraviolets et materiau optique ainsi prepare
US6180188B1 (en) 1997-02-10 2001-01-30 Commissariat A L'energie Atomique Method for preparing a multilayer optical material with crosslinking-densifying by ultraviolet radiation

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