JPH05270029A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH05270029A
JPH05270029A JP6876092A JP6876092A JPH05270029A JP H05270029 A JPH05270029 A JP H05270029A JP 6876092 A JP6876092 A JP 6876092A JP 6876092 A JP6876092 A JP 6876092A JP H05270029 A JPH05270029 A JP H05270029A
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JP
Japan
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ink
recording sheet
heating element
donor film
resistance heating
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JP6876092A
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English (en)
Inventor
Masakazu Kobayashi
正和 小林
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 転写記録後のインクドナーフィルムFらの記
録シートPへのインクの転写部分を記録シートPに強固
に密着させるための圧力を、前記インクドナーフィルム
Fおよび記録シートPに加えること。 【構成】 サーマルヘッドHは、絶縁基板1表面に抵抗
発熱体3と、前記抵抗発熱体3に給電できるように接続
して設けた電極4,5と、少なくとも前記抵抗発熱体3
を覆って成膜した耐磨耗層6とを有している。この耐磨
耗層6の前記抵抗発熱体3を覆う部分の表面により形成
される印字部HaとバックローラRとの間に供給される
インクドナーフィルムFおよび記録シートPに熱を加え
て、前記インクドナーフィルムFのインクを前記記録シ
ートPに熱転写する。前記抵抗発熱体3に対して記録シ
ートPが排出される側(図中、左側)の絶縁基板1表面
には、前記熱転写部分に圧力を加える加圧用突出部7が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写型記録装置用の
サーマルヘッドに関し、特にバックローラと接触する抵
抗発熱体まわりの形状に特徴のあるサーマルヘッドに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、サーマルヘッドを用いたカラー中
間調記録方式として昇華型熱転写記録があるが、大きな
エネルギーが必要であるため印字時間がかかる、特殊紙
を用いるためランニングコストが高い等の問題があっ
た。一方、溶融型熱転写記録は、小さなエネルギーで印
字できコストも安いが、インクドナーフィルム自体は印
加エネルギーを変えても階調がとれないため多階調記録
が困難で、ディザ法などのマトリックス法や、副走査分
割・熱集中など発熱領域を小さくして階調をとる方法が
提案されている。特開昭60−42074号公報、特開
昭60−57763号公報、特開昭60−248074
号公報に示されている感熱中間調記録方式では、副走査
方向の幅を主走査方向の幅より短くした発熱体素子を用
い、発熱体素子の副走査方向の幅と同じ長さ、または副
走査方向の幅より小さな用紙送りをしてマトリックス記
録し、階調を実現している。
【0003】図11は従来の転写型記録において、記録
シートPとインクドナーフィルムFとを密着させた状態
で、記録シートPにインクを転写した後に、インクドナ
ーフィルムFを記録シートから剥離させる技術の概要の
説明図である。図11において、転写型記録装置Uは、
サーマルヘッドHおよびこのサーマルヘッドHの印字部
Haに押圧されるバックローラRを有している。前記イ
ンクドナーフィルムFはフィルム供給ロール01から、
順次ガイドローラ02,03に案内され、前記記録シー
トPは図示しないシート供給装置から前記ガイドローラ
03に案内されて前記印字部Haに供給されている。
【0004】前記印字部Haにおいてインクが転写され
た記録シートPと、インクドナーフィルムFとは密着状
態で、剥離バー04の位置まで搬送される。この剥離バ
ー04までの前記記録シートPおよびインクドナーフィ
ルムFの搬送方向は、一般に転写型記録装置Uの主走査
方向X(図11において紙面に垂直な方向、すなわち、
バックローラRの軸に平行な方向)に垂直な方向が採用
されている。前記インクドナーフィルムFは、前記剥離
バー04の位置を通過した後、フィルム巻取用搬送装置
05によって前記記録シートPとは異なる方向に搬送さ
れる。前記フィルム巻取用搬送装置05は、前記インク
ドナーフィルムFを挟持して搬送する駆動ローラ06お
よび従動ローラ07と、駆動モータMの出力する回転力
を前記駆動ローラ06に伝達する回転力伝達機構08等
から構成されている。フィルム巻取用搬送装置05によ
って前記記録シートPとは異なる方向に搬送されたイン
クドナーフィルムFは、ガイドローラ09に案内されて
フィルム巻取ローラ010に巻き取られる。
【0005】次に図12〜14により、前述の従来のサ
ーマルヘッドにより比較的大きい印字ドットを印字する
場合に、前記インクドナーフィルムFを記録シートPか
ら剥離させる場合について説明する。図12〜14にお
いて、インクドナーフィルムFはフィルム基材Faとそ
の表面に塗布されたインクFbとから構成されている。
図12において剥離工程は、剥離バー04の位置におい
てインクドナーフィルムFを記録シートPの搬送方向と
は異なる方向に搬送することにより、インクFbのうち
記録シートP上に転写されている部分とインクドナーフ
ィルムF上に保持されている部分が、各々記録シートP
とインクドナーフィルムFへ引き剥がされてゆく。
【0006】図13は、記録シートPに転写されたイン
クFbが剥離バー04の位置で記録シートP側に付着し
ていく状態の説明図であり、図13Aは図12の矢印X
III部分の拡大図であり、図XIIIBは図13Aの部分の
斜視図である。図13おいて、インクFbの記録シート
Pに転写された部分は記録シートPに付着し、転写され
ていない部分はインクドナーフィルムF側(フィルム基
材Fa側)に付着している。したがって、インクFbの記
録シートPに転写された部分は、転写されていない部分
によってインクドナーフィルムF側に引っ張られてい
る。 そして、インクFbの記録シートPに転写された
部分(以下、「インクFbの転写部分」、または、「印
字ドット部分」という)の前端縁(図13中、左端縁)
には大きな引張力(剪断力)が作用しており、その剪断
力すなわち前端側剪断力Kfは前端縁で最大値Kfmaxと
なり、後方に行くに従って小さくなって最小値Kfmin=
0である。また、インクFbの転写部分すなわち印字ド
ット部分の後端縁(図13中、右端縁)にも引張力(剪
断力)が作用しており、その剪断力すなわち後端側剪断
力Krは後端縁で最大値Krmaxとなり、前方に行くに従
って小さくなって最小値Krmin=0である。
【0007】図13の状態では、記録シートPとインク
ドナーフィルムFとの距離が前端側に行くに従って大き
くなっているので、図13におけるインクFbの転写部
分すなわち印字ドット部分の剪断力は、前端側剪断力K
fの方が後端側剪断力Krよりも大きくなっている。図1
3に示す状態から、記録シートPおよびインクドナーフ
ィルムFが前方に搬送されると、インクFbの転写部分
の前端側剪断力Kfがさらに大きくなってインクFbが印
字ドット部分の前端縁で切断される。次に、後端側剪断
力Krも大きくなって、インクFbの印字ドット部分の後
端縁のインクFbが切断される。すなわち、記録シート
Pへ転写されたインクFbに働く力が一番大きいのは印
字ドットの最初と最後の剥離のときである。
【0008】図13ではインクFbの印字ドット部分の
前端縁と後端縁とについて説明したが、左右の端縁にお
いても同様の現象が生じる。ただし、印字ドットの左右
の端縁の剥離は、印字ドットの最初と最後の剥離に比べ
て記録シートPへ転写されたインクFbに働く力が小さ
いのであまり問題とはならない。このようにして、記録
シートP上に転写されたインクFbは、剥離の際に受け
る前記前端側剪断力Kfおよび後端側剪断力Kr等の力
(インクドナーフィルムF上に保持されているインクF
bとの接続を切り放す力)のため印字ドットの周縁がフ
ィルム基材Faから引き離される。この状態が図14に
示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、感熱中間調
記録方式として、副走査方向の発熱体素子幅を1画素の
副走査方向の幅より短くした発熱体素子を用いるなど1
つの印字ドットサイズを制御した場合や、印字ドットサ
イズの高密度化を試みた場合、印字ドットが小さくな
る。このように印字ドットが小さくなると、上記の従来
剥離方式では問題点が生じる。
【0010】次に、図11〜17により、従来の転写型
記録装置での問題点を説明する。先ず、比較的大きな印
字ドット(300dpi程度)の場合は、前記図12〜
14で説明したような過程で印字ドットを記録シートP
に転写することができる。
【0011】図15〜17は、副走査方向の発熱体素子
幅を1画素の副走査方向の幅より短くした発熱体素子を
用いるなど1つの印字ドットサイズが小さい場合の説明
図である。図15において、剥離時、記録シートPへ転
写されたインクFbとインクドナーフィルムFに残った
インクFbの間に剪断力が働き、インクドナーフィルム
Fに残ったインクFbは記録シートPへ転写されたイン
クFbを記録シートPから剥がす方向の力を生じさせ
る。これらの点ではこの図15〜17に示す印字ドット
サイズが小さい場合も前記図12〜14の場合と同様で
ある。しかしながら、図15〜17の場合、記録シート
Pへ転写されたインクFbの面積が図12〜14の値と
比べて小さいため、記録シートPへ転写されたインクの
単位面積あたりに働く力は、前記図12〜14の場合と
比べて大きくなり、剥離力分布は図16のようになる。
なお図16Aは図15の矢印16A部分の拡大図、図1
6Bは図16Aの部分の斜視図である。
【0012】印字ドット形状は、図17のようになり、
図14と同様に印字ドットの前端縁および後端縁がイン
クドナーフィルムFに残ったインクとの間にかかる剪断
力によって、記録シートPから剥がされる。そして、こ
の図17のように印字ドットが小さい場合には、記録シ
ートP上に転写されたインクFbが剥離時に、インクド
ナーフィルムF上に保持されているインクFbと切り放
す時の剪断力によって記録シートP上から剥がされる部
分が大きくなる。また、転写されたインクFbが、イン
クドナーフィルムF上に保持されているインクFbと切
り離される時の剪断力によって記録シートP上から剥離
される場合もある。これらの原因によって、印字ドット
形状が大きくばらついたり、低濃度の所で階調がとれな
くなるなどの問題が生じる。
【0013】前述のように、従来技術では、1つの印字
ドットサイズを制御することによって階調を得ようとし
た場合や高密度化を実施しようとした場合等のように、
印字ドットサイズを小さくした場合に、インクドナーフ
ィルムと記録シートとを剥離する時に問題が生じる。こ
の問題に対しては、インクドナーフィルムFではインク
ドナーフィルムFのインク塗布厚を薄くして剥離しやす
くするなどの対策が試みられているが、インクドナーフ
ィルムFのインク塗布厚を薄くした場合、圧力のみでイ
ンクが転写され、非印字部が汚れるなどの問題が生じて
おり、有効な対策がなかった。
【0014】これは印字ドットサイズが小さいと転写イ
ンクの記録シートとの密着面積が小さいので、記録シー
トPとインクFbの転写部分との密着強度が、剥離時の
剪断力に耐えきれないために生じる問題で、デバイス
(サーマルヘッド)の発熱体素子の高密度化が進むに従
い大きな問題となる。
【0015】ところで、転写型記録方式では発熱抵抗体
上でインクドナーフィルムFのインクが溶融され、バッ
クローラRによって圧力がかかったままで固化すること
により記録シートP上にインクを付着させるが、高速で
印字する場合、インクは記録シートP上との間で十分な
密着強度を得ることができない状態で前記圧力が解放さ
れ、剥離行程に進むことになる。このインクドナーフィ
ルムFと記録シートPとの転写後の圧力不足のため、記
録シートPへのインクの転写部分の記録シートPとの密
着力不足が生じることになる。このため記録シートPと
インクドナーフィルムFとの剥離時に、記録シートPへ
転写されたインクは、インクドナーフィルムFに残った
インクとの間にかかる剪断力によって記録シートから大
きく剥がされたり、記録シート上から剥離されてしま
う。
【0016】本発明は、前述の事情に鑑み、下記(a)
の記載内容を課題とする。 (a)転写記録後のインクドナーフィルムからの記録シ
ートへのインクの転写部分を記録シートに強固に密着さ
せるための圧力を、前記インクドナーフィルムおよび記
録シートに加えること。
【0017】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本発明の構成を説明するが、本発明構
成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を容易に
するため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだも
のを付記する。なお、本発明を後述の実施例の符号と対
応させて説明する理由は、本発明の理解を容易にするた
めであり、本発明の範囲を実施例に限定するためではな
い。
【0018】前記課題を解決するために、本発明のサー
マルヘッドは、絶縁基板(1)表面に抵抗発熱体(3)
と、前記抵抗発熱体(3)に給電できるように接続して
設けた電極(4,5)と、少なくとも前記抵抗発熱体
(3)を覆って成膜した耐磨耗層(6)とを有し、この
耐磨耗層(6)の前記抵抗発熱体(3)を覆う部分が印
字部(Ha)として構成され、前記印字部(Ha)によ
り、この印字部(Ha)とバックローラ(R)との間に
密着状態で供給されるインクドナーフィルム(F)およ
び記録シート(P)に熱を加えて、前記インクドナーフ
ィルム(F)のインクを前記記録シート(P)に熱転写
するサーマルヘッドにおいて、前記抵抗発熱体(3)に
対して記録シート(P)が排出される側の絶縁基板
(1)表面に、前記バックローラ(R)との間で前記記
録シート(P)およびインクドナーフィルム(F)に圧
力を加える加圧用突出部(7)が設けられたことを特徴
とする。
【0019】
【作用】次に、前述の特徴を備えた本発明の作用を説明
する。 前述の特徴を備えた本発明のサーマルヘッドは、絶縁基
板(1)表面に抵抗発熱体(3)と、前記抵抗発熱体
(3)に給電できるように接続して設けた電極(4,
5)と、少なくとも前記抵抗発熱体(3)を覆って成膜
した耐磨耗層(6)とを有している。そして、前記耐磨
耗層(6)の前記抵抗発熱体(3)を覆う部分は印字部
(Ha)として構成されている。この印字部(Ha)とバ
ックローラ(R)との間にはインクドナーフィルム
(F)および記録シート(P)が密着状態で供給され、
前記印字部(Ha)において前記インクドナーフィルム
(F)のインクは前記記録シート(P)に熱転写され
る。前記インクドナーフィルム(F)およびインクが熱
転写された記録シート(P)は、記録シート(P)が排
出される側の絶縁基板(1)表面の加圧用突出部(7)
と、前記バックローラ(R)との間で圧力を加えられ
る。前記加圧用突出部(7)とバックローラ(R)との
間で圧力を加えられたインクの転写部分は記録シート
(P)との密着強度が上がる。このようにして、記録シ
ート(P)と記録シート(P)上に転写したインク間の
密着強度を上げることにより、インクドナーフィルム
(F)と記録シート(P)との剥離時に生じる剥離不良
によるドット抜けが解消され、印字ドットサイズの高密
度化や印字速度の高速化が可能になる。
【0020】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の実施例を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。図1は本発明のサーマルヘッドの実施例1の構
成説明図、図2〜5はその製造工程図である。そして、
図1A,2A,3A,4A,5Aは上面図、図1B,2
B,3B,4B,5Bは断面図である。図1において、
サーマルヘッドHは、絶縁基板1を備えており、絶縁基
板1は、アルミナセラミックス等の材料からなる基板本
体1aと、基板本体1aの表面に主走査方向Xに沿って形
成されたガラス系材料の幅1.2mm,高さ0.06mm
の頂を持つグレーズ製凸部1bと、このグレーズ製凸部
1bの片側(図1中、右側)に形成された比較的平坦な
高さ0.06mmの部分アンダーグレーズ1cとから構成
されている。
【0021】そして、前記グレーズ製凸部1b上には、
複数の抵抗発熱体3が主走査方向Xに沿って島状に設け
られている。この抵抗発熱体3が形成された絶縁基板1
上には、帯状の共通電極本体部4aとこの共通電極本体
部4aから櫛歯状に副走査方向Yに突出する多数の共通
電極接続部4bとから成る共通電極4と、前記多数の共
通電極接続部4bに所定の距離を置いて対向する多数の
個別電極5とが形成されている。そして、前記各共通電
極接続部4bおよび個別電極5は前記絶縁基板2の表面
に配設された前記抵抗発熱体3によって接続されてい
る。前記抵抗発熱体3、共通電極4、および個別電極5
が形成された絶縁基板1表面には、耐磨耗層6、および
グレーズ製の加圧用突出部7が形成されている。そし
て、前記耐磨耗層6の前記抵抗発熱体3を被覆する部分
の表面は印字部Haとして構成されている。
【0022】前記印字部Haには、バックローラRが押
し付けられ、この印字HaとバックローラRとの間には
間に互いに密着状態にある記録シートPおよびインクド
ナーフィルムFが図1B中、右方から搬送されるように
なっている。そして、前記印字部Haの位置においてイ
ンクドナーフィルムFのインクが記録シートPに転写さ
れる。このインクが転写された記録シートPとインクド
ナーフィルムFとは密着状態で図1中、左方に排出され
るようになっている。
【0023】次に、図2〜5により、前記図1に示した
構成を有するサーマルヘッドHの製造方法を説明する。
図2において、先ず、アルミナセラミックス等の材料か
らなる耐熱製の基板本体1aの表面にガラス系材料の幅
1.2mm,高さ0.06mmの頂を持つグレーズ製凸部
1bおよび比較的平坦な高さ0.06mmの部分アンダー
グレーズ1cを形成する。次に、前記グレーズ製凸部1b
の上に抵抗発熱体となる抵抗体層13を厚膜技術を用い
て成膜する。
【0024】図3において、次に、前記抵抗体層13を
成膜したグレーズ層2等の基板全面に金等の導電材料の
導電体層14を厚膜技術を用いて成膜する。
【0025】次に、前記導電体層14の上面にフォトレ
ジスト(図示せず)を塗布し、所要の開口パターンを備
えたフォトマスク(図示せず)を介して該フォトレジス
トを露光、現像し、フォトレジストが除去されて露出し
た導電体層14部分をエッチングして除去する。そうす
ると、図4に示すように、帯状の共通電極本体部4aと
この共通電極本体部4aから櫛歯状に副走査方向Yに突
出する多数の共通電極接続部4bとから成る共通電極4
と、前記多数の共通電極接続部4bに所定の距離を置い
て対向する多数の個別電極5とが形成される。この図4
に示す状態では前記各電極4,5間に前記抵抗体層13
が露出しており、この抵抗体層13は主走査方向Xに沿
って連続している。
【0026】次に、全面に再度フォトレジストを塗布
し、所要の開口を備えたフォトマスクを介して露光、現
像し、フォトレジストが除去されて露出した抵抗体層部
分をエッチングによるパターニング処理により除去する
と、図5に示すように、前記抵抗体層13から複数の抵
抗発熱体3が形成される。次に、抵抗発熱体3、共通電
極4、個別電極4を覆って絶縁材料からなる耐磨耗層6
を形成し、その後、抵抗発熱体に対して記録シートが排
出される側(図5中、左側)に抵抗体発熱体3から距離
2mmの位置に、高さ0.15mmの頂を持つバックロ
ーラと接触するグレーズ凸部7を形成する。そうする
と、前記図1に示すサーマルヘッドの構造が得られる。
【0027】次に、図1および図6によりサーマルヘッ
ドHと記録シートPとの接触状態について説明する。図
6は従来例のサーマルヘッドを示す図で、前記図1に示
す本実施例に対応する図である。この図6に示す従来の
サーマルヘッドHは、前記図1に示すサーマルヘッドH
の加圧用突出部7を除いたものに相当している。図1に
示す加圧用凸部7を設けた本実施例では、抵抗発熱体3
でのインクドナーフィルムFから記録シートPへのイン
クFbが転写された直後、インクドナーフィルムFと記
録シートの間にさらに圧力を加えている。これにより、
図6の従来のサーマルヘッドに比べ、記録シートPとイ
ンクFbの転写部分との密着強度を増加させることがで
きる。
【0028】図7はインクドナーフィルムFと記録シー
トPの間に加わる圧力およびインク温度を示したもの
で、図7Aが本実施例の場合、図7Bが従来例の場合で
ある。図7A,7Bにおいて、実線はインクドナーフィ
ルムFおよび記録シートPに加わる圧力を示し、点線は
インクドナーフィルムF上のインク温度を示している。
図7Aに示す本実施例では、インクドナーフィルムF上
のインク温度が高い間にグレーズ凸部7を用いてインク
ドナーフィルムFおよび記録シートPに圧力を加えてい
る。このようにして、記録シートPとこの記録シートP
上に付着したインク間の密着強度を上げ、剥離時に生じ
るインクドナーフィルムに残ったインクとの間にかかる
剪断力によってインクが記録シートから大きく剥がされ
たり、記録シート上から剥離されることをなくすことが
できる。
【0029】次に図8〜10により、本発明によるサー
マルヘッドの実施例2を説明する。なお、この実施例2
の説明において、前記実施例1の構成要素に対応する構
成要素には同一の符号を付して、その詳細な説明を省略
する。図8は本発明のサーマルヘッドの実施例2の構成
説明図、図9〜10はその製造工程図である。そして、
図8A,9A,10Aは上面図、図8B,9B,10B
は断面図である。図8において、サーマルヘッドHは、
前記実施例1と同様の絶縁基板1を備えており、絶縁基
板1は、基板本体1a、グレーズ製凸部1bおよび比較的
平坦な部分アンダーグレーズ1cから構成されている。
この絶縁基板1上面には、グレーズ製の加圧用凸部7が
形成されている。そして、この加圧用凸部7が形成され
た絶縁基板1上面には、前記実施例1と同様の共通電極
4および個別電極5が形成されている。ただし、前記実
施例1では共通電極4の上に前記加圧用凸部7が形成さ
れていたのに対し、この実施例2では、加圧用凸部7の
上に共通電極4が形成されている。そして、抵抗発熱体
3、共通電極4、個別電極5が形成された絶縁基板1上
面は耐磨耗層6によって被覆されている。
【0030】次に、図9,10により、前記図8に示し
た構成を有するサーマルヘッドHの製造方法を説明す
る。図9において、先ず、アルミナセラミックス等の材
料からなる耐熱製の基板本体1aの表面にガラス系材料
の幅1.2mm,高さ0.06mmの頂を持つグレーズ製
凸部1b、比較的平坦な高さ0.06mmの部分アンダー
グレーズ1c、および、前記グレーズ凸部2に対して記
録シートが排出される側に抵抗発熱体4が形成される位
置から距離2mmの位置に,高さ0.15mmの頂を持
つ加圧用凸部7を形成する。そして、前記グレーズ製凸
部1bの上に抵抗発熱体となる抵抗体層13を厚膜技術
を用いて成膜する。
【0031】図10において、前記抵抗体層13が形成
された絶縁基板1全面に金等の導電材料の導電体層14
を厚膜技術を用いて成膜する。そして、導電体層14の
上面にフォトレジストLrを塗布し、所要の開口パター
ンを備えたフォトマスク(図示せず)を介して該フォト
レジストLrを露光、現像する。
【0032】次に、前記フォトレジストが除去されて露
出した導電体層14部分をエッチングして除去し、共通
電極4および個別電極5を形成する。この状態では前記
各電極4,5間に前記抵抗体層13が露出しており、こ
の抵抗体層13は主走査方向Xに沿って連続している。
続いて、全面に再度フォトレジストを塗布し、所要の開
口を備えたフォトマスクを介して露光、現像し、フォト
レジストが除去されて露出した抵抗体層部分をエッチン
グによるパターニング処理により除去して抵抗体層13
から複数の個別の抵抗発熱体3を形成する。これによ
り、サーマルヘッドHの抵抗発熱体3、共通電極4、個
別電極5が形成される。最後に、前記抵抗発熱体3、共
通電極4、個別電極5が形成された絶縁基板1上面を覆
って絶縁材料からなる耐磨耗層6を形成する。そうする
と、前記図8に示すサーマルヘッドの構造が得られる。
【0033】この実施例2のサーマルヘッドHも、前記
実施例1のサーマルヘッドHと同様に、抵抗発熱体3で
のインクドナーフィルムFから記録シートPへのインク
Fbが転写された直後、インクドナーフィルムFと記録
シートの間にさらに圧力を加えることができる。そし
て、前記図6Bの従来サーマルヘッドに比べ、記録シー
トPとインクFbの転写部分との密着強度を増加させる
ことができる。
【0034】〔変更例〕以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の小設計変更を行うことが可能である。
【0035】例えば、加圧用凸部の形成方法としては、
基板本体の上面に最初から主走査方向に延びる凸部を形
成しておいたり、また、絶縁基板上面に細い棒または薄
いシート状の板等を主走査方向に沿って配置することも
可能である。さらに、前記加圧用凸部の形状、配置位置
は、サーマルヘッドの種類によって相違し、実施例に示
したもの以外の種々の形状、位置を採用することが可能
である。前記加圧用突出部の形状、配置位置としては、
サーマルヘッドの種類に応じて、前記抵抗発熱体の位置
に対して記録シートが排出される側に、抵抗発熱体から
距離0.5〜4.5mmの範囲に、高さ0.02〜2.0m
mの範囲の頂を持つものを採用することが可能である。
さらにまた、前記各実施例では、記録シートが排出され
る側に共通電極を形成し、記録シートが搬入される側に
個別電極を形成しているが、共通電極および個別電極の
配置は逆にすることも可能である。そして、抵抗発熱
体、共通電極、および個別電極の形成方法は実施例に示
した以外の種々の従来公知の方法を採用することが可能
である。
【0036】
【発明の効果】前述の本発明によれば、前記インクドナ
ーフィルムおよびインクが熱転写された記録シートは、
記録シートが排出される側の耐熱絶縁基板表面の加圧用
突出部と、前記バックローラとの間で圧力を加えられ
る。前記加圧用突出部とバックローラとの間で圧力を加
えられたインクFbの転写部分は記録シートPとの密着
強度が上がる。このようにして、記録シートと記録シー
ト上に転写したインク間の密着強度を上げることによ
り、インクドナーフィルムと記録シートとの剥離時に生
じる剥離不良によるドット抜けが解消され、印字ドット
サイズの高密度化や印字速度の高速化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明のサーマルヘッドの実施例1の
構成説明図で、図1Aは上面図、図1Bは図1AのIB
−IB線断面図である。
【図2】 図2は図1に示す実施例1のサーマルヘッド
の製造工程図で、図2Aは上面図、図2Bは図2AのII
B−IIB線断面図である。
【図3】 図3は前記図2に示す製造工程の次の製造工
程図で、図3Aは上面図、図3Bは図3AのIIIB−III
B線断面図である。
【図4】 図4は前記図3に示す製造工程の次の製造工
程図で、図4Aは上面図、図4Bは図4AのIVB−IVB
線断面図である。
【図5】 図5は前記図4に示す製造工程の次の製造工
程図で、図5Aは上面図、図5Bは図5AのVB−VB線
断面図である。
【図6】 図6はサーマルヘッドと記録シートPとの接
触状態の説明図であり、図6Aは従来例のサーマルヘッ
ドの上面図、図6Bは前記図6AのVIB−VIB線断面
図である。
【図7】 図7はインクドナーフィルムと記録シートの
間に加わる圧力を示す図で、図7Aが本発明の場合、図
7Bが従来の場合を示す。
【図8】 図8は本発明のサーマルヘッドの実施例2の
構成説明図で、図8Aは上面図、図8Bは図8AのVIII
B−VIIIB線断面図である。
【図9】 図9は前記図8に示す実施例2のサーマルヘ
ッドの製造工程図で、図9Aは上面図、図9Bは図9A
のIXB−IXB線断面図である。
【図10】 図10は前記図9に示す製造工程の次の製
造工程図で、図10Aは上面図、図10Bは図10Aの
XB−XB線断面図である。
【図11】 図11は従来の転写型記録において、記録
シートとインクドナーフィルムとを密着させた状態で、
記録シートにインクを転写した後に、インクドナーフィ
ルムを記録シートから剥離させる技術の概略説明図であ
り、図11Aは側面図、図11Bは平面図である。
【図12】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが大きい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離
状態を詳細に示す模式図である。
【図13】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが大きい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離
状態の説明図で、記録シートへ転写されているインクに
加わる剪断力を示す図であり、図13Aは側面図、図1
3Bは斜視図である。
【図14】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが大きい場合の記録シートへ転写したインクの形状を
示す図である。
【図15】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが小さい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離
状態を詳細に示す模式図である。
【図16】 従来のシート搬送装置で印字ドットサイズ
が小さい場合のインクドナーフィルムのインクの剥離状
態の説明図で、記録シートへ転写されているインクに加
わる剪断力を示す図であり、図16Aは側面図、図16
Bは斜視図である。
【図17】 従来のシート搬送装置で、印字ドットサイ
ズが小さい場合の記録シートへ転写したインクの形状を
示す図である。
【符号の説明】
F…インクドナーフィルム、H…サーマルヘッド、Ha
…印字部、P…記録シート、R…バックローラ、1…絶
縁基板、3…抵抗発熱体、4…電極(共通電極)、5…
電極(個別電極)、6…耐磨耗層、7…加圧用突出部、

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板表面に抵抗発熱体と、前記抵抗
    発熱体に給電できるように接続して設けた電極と、少な
    くとも前記抵抗発熱体を覆って成膜した耐磨耗層とを有
    し、この耐磨耗層の前記抵抗発熱体を覆う部分が印字部
    として構成され、前記印字部により、この印字部とバッ
    クローラとの間に密着状態で供給されるインクドナーフ
    ィルムおよび記録シートに熱を加えて、前記インクドナ
    ーフィルムのインクを前記記録シートに熱転写するサー
    マルヘッドにおいて、 前記抵抗発熱体に対して記録シートが排出される側の絶
    縁基板表面に、前記バックローラとの間で前記記録シー
    トおよびインクドナーフィルムに圧力を加える加圧用突
    出部が設けられたことを特徴とするサーマルヘッド。
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