JPH05269793A - 電磁遮へい材の成形方法 - Google Patents
電磁遮へい材の成形方法Info
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- JPH05269793A JPH05269793A JP10176592A JP10176592A JPH05269793A JP H05269793 A JPH05269793 A JP H05269793A JP 10176592 A JP10176592 A JP 10176592A JP 10176592 A JP10176592 A JP 10176592A JP H05269793 A JPH05269793 A JP H05269793A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29C—SHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/14—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
- B29C45/14778—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles the article consisting of a material with particular properties, e.g. porous, brittle
- B29C45/14786—Fibrous material or fibre containing material, e.g. fibre mats or fibre reinforced material
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B29—WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
- B29K—INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASSES B29B, B29C OR B29D, RELATING TO MOULDING MATERIALS OR TO MATERIALS FOR MOULDS, REINFORCEMENTS, FILLERS OR PREFORMED PARTS, e.g. INSERTS
- B29K2995/00—Properties of moulding materials, reinforcements, fillers, preformed parts or moulds
- B29K2995/0003—Properties of moulding materials, reinforcements, fillers, preformed parts or moulds having particular electrical or magnetic properties, e.g. piezoelectric
- B29K2995/0011—Electromagnetic wave shielding material
Landscapes
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- Manufacturing & Machinery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 第１に、導電材の含有率を高くでき、電磁遮
へい特性に優れ、高い電磁遮へい能力が得られると共
に、第２に、３次元構造等の複雑な形状のものが得ら
れ、量産化も可能で成形コスト面に優れ、これと共に第
３に、母材シートを使用せず加工コスト面にも優れた、
電磁遮へい材の成形方法を提案する。 【構成】 予め成形用金型１間に、導電材を繊維状にし
た導電繊維シートと、射出成形される樹脂と同等の樹脂
とを組み合わせたシート体Ｐを配しておく。それから射
出成形を行うことにより、樹脂製構造体の表面にシート
体Ｐが転写され、もって電磁遮へい層が形成された電磁
遮へい材が得られる。そこで第１に、射出成形の際に転
写するので、シート体Ｐの導電繊維シートつまり導電材
の含有率を高くでき、第２に、射出成形を利用するの
で、複雑な形状のものが得られ、又、量産化も可能であ
り、第３に、母材シートを使用せず直接的に転写が行わ
れる。
へい特性に優れ、高い電磁遮へい能力が得られると共
に、第２に、３次元構造等の複雑な形状のものが得ら
れ、量産化も可能で成形コスト面に優れ、これと共に第
３に、母材シートを使用せず加工コスト面にも優れた、
電磁遮へい材の成形方法を提案する。 【構成】 予め成形用金型１間に、導電材を繊維状にし
た導電繊維シートと、射出成形される樹脂と同等の樹脂
とを組み合わせたシート体Ｐを配しておく。それから射
出成形を行うことにより、樹脂製構造体の表面にシート
体Ｐが転写され、もって電磁遮へい層が形成された電磁
遮へい材が得られる。そこで第１に、射出成形の際に転
写するので、シート体Ｐの導電繊維シートつまり導電材
の含有率を高くでき、第２に、射出成形を利用するの
で、複雑な形状のものが得られ、又、量産化も可能であ
り、第３に、母材シートを使用せず直接的に転写が行わ
れる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁遮へい材の成形方
法に関する。すなわち、所定形状に射出成形され、有害
電波等を遮断する電磁波障害（ＥＭＩ）対策用に広く使
用される、電磁遮へい材の成形方法に関するものであ
る。
法に関する。すなわち、所定形状に射出成形され、有害
電波等を遮断する電磁波障害（ＥＭＩ）対策用に広く使
用される、電磁遮へい材の成形方法に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】このような電磁遮へい材およびその成形
方法としては、従来、次のようなものがあった。すなわ
ち第１に、鉄系，銅系，炭素系等の繊維状の導電材を樹
脂中に混入し、これを射出成形して得られる電磁遮へい
材、つまり、繊維状の導電材を含有した樹脂製構造体が
用いられていた。第２に、鉄系，銅系，炭素系等の繊維
状の導電材と樹脂とを、ペレット状化し，混練りし，液
状としたものを、一般的な樹脂製構造体の表面に塗布し
て得られる電磁遮へい材も用いられていた。第３に、鉄
系，銅系，炭素系等の導電材製でメッシュ構造の導電性
シートを、樹脂シートで完全に挟み込んで得られる、ラ
ミネートシートタイプの電磁遮へい材も用いられてい
た。
方法としては、従来、次のようなものがあった。すなわ
ち第１に、鉄系，銅系，炭素系等の繊維状の導電材を樹
脂中に混入し、これを射出成形して得られる電磁遮へい
材、つまり、繊維状の導電材を含有した樹脂製構造体が
用いられていた。第２に、鉄系，銅系，炭素系等の繊維
状の導電材と樹脂とを、ペレット状化し，混練りし，液
状としたものを、一般的な樹脂製構造体の表面に塗布し
て得られる電磁遮へい材も用いられていた。第３に、鉄
系，銅系，炭素系等の導電材製でメッシュ構造の導電性
シートを、樹脂シートで完全に挟み込んで得られる、ラ
ミネートシートタイプの電磁遮へい材も用いられてい
た。
【０００３】更に最近、次のような電磁遮へい材および
その成形方法が、本出願の発明者により研究開発されて
いた。すなわち、予め成形用金型間に、導電材を繊維状
とした導電繊維シートをその母材シートと共に配してお
き、次に、その上から射出成形を行ってから母材シート
を除去する。これにより、樹脂製構造体の表面に射出成
形の際に導電繊維シートが転写され、もって電磁遮へい
層が形成された電磁遮へい材を得る技術も、発明者によ
り研究開発されていた。
その成形方法が、本出願の発明者により研究開発されて
いた。すなわち、予め成形用金型間に、導電材を繊維状
とした導電繊維シートをその母材シートと共に配してお
き、次に、その上から射出成形を行ってから母材シート
を除去する。これにより、樹脂製構造体の表面に射出成
形の際に導電繊維シートが転写され、もって電磁遮へい
層が形成された電磁遮へい材を得る技術も、発明者によ
り研究開発されていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】ところで、まず前述し
た従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すな
わち、前述の第１，第２の従来例にあっては、導電材の
含有率が低く、高い電磁遮へい能力が得られないという
問題があった。すなわち、前述の繊維状の導電材を含有
した樹脂製構造体たる電磁遮へい材、および、繊維状の
導電材を含有したものを樹脂製構造体の表面に塗布した
電磁遮へい材等において、もしも導電材の含有率を高く
すると、流動性が低下してしまい、それぞれ射出成形や
塗布が困難化する。更に、前述の第１の従来例において
は、もしも導電材の含有率を高くすると、繊維状の導電
材が、射出成形時の射出圧力にてばらばらに破壊されて
しまい、この面からも射出成形が困難化する。このよう
な理由により、前述の第１，第２の従来例は、導電材の
含有率が低く、高い電磁遮へい能力が得られないという
問題があった。
た従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。すな
わち、前述の第１，第２の従来例にあっては、導電材の
含有率が低く、高い電磁遮へい能力が得られないという
問題があった。すなわち、前述の繊維状の導電材を含有
した樹脂製構造体たる電磁遮へい材、および、繊維状の
導電材を含有したものを樹脂製構造体の表面に塗布した
電磁遮へい材等において、もしも導電材の含有率を高く
すると、流動性が低下してしまい、それぞれ射出成形や
塗布が困難化する。更に、前述の第１の従来例において
は、もしも導電材の含有率を高くすると、繊維状の導電
材が、射出成形時の射出圧力にてばらばらに破壊されて
しまい、この面からも射出成形が困難化する。このよう
な理由により、前述の第１，第２の従来例は、導電材の
含有率が低く、高い電磁遮へい能力が得られないという
問題があった。
【０００５】又、前述の第３の従来例にあっては、導電
材の含有率を高めることができるものの、３次元構造等
の複雑な形状のものが得られにくく、量産化が困難で成
形コスト面にも問題があった。すなわち、前述のラミネ
ートシートタイプの電磁遮へい材は、導電材の含有率を
高くでき、高い電磁遮へい能力が得られるものの、導電
性シートが完全に挟み込まれたラミネートシートタイプ
のため伸縮性がなく、３次元構造等の複雑な形状のもの
が得られにくいという問題が指摘され、又、射出成形に
比べ量産化が困難であり、成形コスト面にも劣るという
問題が指摘されていた。
材の含有率を高めることができるものの、３次元構造等
の複雑な形状のものが得られにくく、量産化が困難で成
形コスト面にも問題があった。すなわち、前述のラミネ
ートシートタイプの電磁遮へい材は、導電材の含有率を
高くでき、高い電磁遮へい能力が得られるものの、導電
性シートが完全に挟み込まれたラミネートシートタイプ
のため伸縮性がなく、３次元構造等の複雑な形状のもの
が得られにくいという問題が指摘され、又、射出成形に
比べ量産化が困難であり、成形コスト面にも劣るという
問題が指摘されていた。
【０００６】他方、前述の最近研究開発された技術によ
ると、第１に、導電材の含有率を高めることができ、高
い電磁遮へい能力が得られると共に、第２に、３次元構
造等の複雑な形状のものが容易に得られ、量産化も可能
で成形コスト面にも優れており、前述の第１，第２，第
３の従来例について指摘されていた問題点はすべて解消
される。しかしながら、この最近研究開発された技術に
あっては、加工コスト面に若干問題があった。すなわち
この成形方法では、導電繊維シートの送り用に母材シー
トを使用するので、まず、射出成形される樹脂の成形温
度が高くなると、母材シートもより高い耐熱性が要求さ
れ材料費がかさみ、加工コスト面に若干問題が生じ、又
この母材シートは、成形品つまり電磁遮へい材の一部と
はならず、結局廃棄処分されるものであるので、この点
からも加工コスト面に若干問題があった。
ると、第１に、導電材の含有率を高めることができ、高
い電磁遮へい能力が得られると共に、第２に、３次元構
造等の複雑な形状のものが容易に得られ、量産化も可能
で成形コスト面にも優れており、前述の第１，第２，第
３の従来例について指摘されていた問題点はすべて解消
される。しかしながら、この最近研究開発された技術に
あっては、加工コスト面に若干問題があった。すなわち
この成形方法では、導電繊維シートの送り用に母材シー
トを使用するので、まず、射出成形される樹脂の成形温
度が高くなると、母材シートもより高い耐熱性が要求さ
れ材料費がかさみ、加工コスト面に若干問題が生じ、又
この母材シートは、成形品つまり電磁遮へい材の一部と
はならず、結局廃棄処分されるものであるので、この点
からも加工コスト面に若干問題があった。
【０００７】本発明は、このような実情に鑑みなされた
ものであって、所定の導電繊維シートと樹脂とを組み合
わせたシート体を使用して、樹脂製構造体の表面に射出
成形の際に転写により電磁遮へい層を形成することによ
り、第１に、高い電磁遮へい能力が得られ、第２に、３
次元構造等の複雑な形状のものが得られ、量産化も可能
で成形コスト面に優れ、第３に、これと共に母材シート
を使用せず、加工コスト面にも優れた、電磁遮へい材の
成形方法を提案することを目的とする。
ものであって、所定の導電繊維シートと樹脂とを組み合
わせたシート体を使用して、樹脂製構造体の表面に射出
成形の際に転写により電磁遮へい層を形成することによ
り、第１に、高い電磁遮へい能力が得られ、第２に、３
次元構造等の複雑な形状のものが得られ、量産化も可能
で成形コスト面に優れ、第３に、これと共に母材シート
を使用せず、加工コスト面にも優れた、電磁遮へい材の
成形方法を提案することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
電磁遮へい材の成形方法では、予め成形用金型間に、導
電材を繊維状にした導電繊維シートと、射出成形される
樹脂に対し同等の樹脂とを組み合わせた、シート体が配
される。しかる後、射出成形を行うことにより、樹脂製
構造体の表面に該シート体が転写され、もって電磁遮へ
い層が形成された電磁遮へい材が得られる。
明の技術的手段は、次のとおりである。すなわち、この
電磁遮へい材の成形方法では、予め成形用金型間に、導
電材を繊維状にした導電繊維シートと、射出成形される
樹脂に対し同等の樹脂とを組み合わせた、シート体が配
される。しかる後、射出成形を行うことにより、樹脂製
構造体の表面に該シート体が転写され、もって電磁遮へ
い層が形成された電磁遮へい材が得られる。
【０００９】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ごとく作用する。この電磁遮へい材の成形方法にあって
は、所定の導電繊維シートと樹脂とを組み合わせたシー
ト体を使用し、樹脂製構造体の表面にその射出成形の際
に転写により、該シート体にて電磁遮へい層を形成す
る。そこで第１に、射出成形の際に転写により電磁遮へ
い層が形成され、そのシート体中の導電繊維シートつま
り導電材の含有率を自在に高くできるので、電磁遮へい
特性に優れ、高い電磁遮へい能力を有する電磁遮へい材
が得られる。第２に、射出成形の際にシート体が樹脂製
構造体の表面に転写されて、電磁遮へい層が形成される
ので、この電磁遮へい材は、３次元構造等の複雑な形状
のものが容易に得られ、又、量産化も可能で成形コスト
面に優れている。第３に、これと共に導電繊維シートを
含むシート体は、直接的に転写され母材シートを使用し
ないので、加工コスト面にも優れている。
ごとく作用する。この電磁遮へい材の成形方法にあって
は、所定の導電繊維シートと樹脂とを組み合わせたシー
ト体を使用し、樹脂製構造体の表面にその射出成形の際
に転写により、該シート体にて電磁遮へい層を形成す
る。そこで第１に、射出成形の際に転写により電磁遮へ
い層が形成され、そのシート体中の導電繊維シートつま
り導電材の含有率を自在に高くできるので、電磁遮へい
特性に優れ、高い電磁遮へい能力を有する電磁遮へい材
が得られる。第２に、射出成形の際にシート体が樹脂製
構造体の表面に転写されて、電磁遮へい層が形成される
ので、この電磁遮へい材は、３次元構造等の複雑な形状
のものが容易に得られ、又、量産化も可能で成形コスト
面に優れている。第３に、これと共に導電繊維シートを
含むシート体は、直接的に転写され母材シートを使用し
ないので、加工コスト面にも優れている。
【００１０】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図１，図２，図３は本発明の実
施例の説明に供し、図１は射出成形工程の正面説明図で
あり、図２はシート体の拡大した正断面図であり、
（１）図はその１例を示し（２）図は他の例を示し、更
に、図３は電磁遮へい材の正断面図である。
いて、詳細に説明する。図１，図２，図３は本発明の実
施例の説明に供し、図１は射出成形工程の正面説明図で
あり、図２はシート体の拡大した正断面図であり、
（１）図はその１例を示し（２）図は他の例を示し、更
に、図３は電磁遮へい材の正断面図である。
【００１１】この成形方法では、予め成形用金型１間
に、導電材を繊維状とした導電繊維シートＡと、射出成
形される樹脂と同等の樹脂Ｂとを組み合わせたシート体
Ｐが配される。すなわち、まず電磁波吸収材である導電
繊維シートＡは、フェライトその他の鉄系，銅系，白金
系，炭素系等の導電材、更には、表面に無電解めっきに
より導電被膜が形成された樹脂系の導電材等を、織布又
は不織布とした薄い繊維状をなす。なお、このような導
電繊維シートＡとして長繊維の織布を用いた場合には、
特に強度が向上するという利点がある。又、樹脂Ｂは、
後述により射出成形される樹脂と同等のもの、つまり、
射出成形される樹脂と同一のものには限定されず、射出
成形される樹脂と性質が似ており化学反応しにくいもの
も用いられる。シート体Ｐは、このような導電繊維シー
トＡに対し樹脂Ｂを、例えば図２に示すように、含浸，
付着，重合等により組み合わせてなり、薄いシート状を
なすと共に帯状をなし、その幅は、成形用金型１に見合
った幅より若干広め、つまり、射出成形品（後述の樹脂
製構造体Ｄ，電磁遮へい材Ｆ）より幾らか広めに設定さ
れている。ところで図２の（２）図に示すように、シー
ト体Ｐの後述による射出側の反対面には、成形後の表面
の装飾性を考慮し、樹脂Ｂに準じた材質の樹脂層Ｃを設
けておくことも考えられる。
に、導電材を繊維状とした導電繊維シートＡと、射出成
形される樹脂と同等の樹脂Ｂとを組み合わせたシート体
Ｐが配される。すなわち、まず電磁波吸収材である導電
繊維シートＡは、フェライトその他の鉄系，銅系，白金
系，炭素系等の導電材、更には、表面に無電解めっきに
より導電被膜が形成された樹脂系の導電材等を、織布又
は不織布とした薄い繊維状をなす。なお、このような導
電繊維シートＡとして長繊維の織布を用いた場合には、
特に強度が向上するという利点がある。又、樹脂Ｂは、
後述により射出成形される樹脂と同等のもの、つまり、
射出成形される樹脂と同一のものには限定されず、射出
成形される樹脂と性質が似ており化学反応しにくいもの
も用いられる。シート体Ｐは、このような導電繊維シー
トＡに対し樹脂Ｂを、例えば図２に示すように、含浸，
付着，重合等により組み合わせてなり、薄いシート状を
なすと共に帯状をなし、その幅は、成形用金型１に見合
った幅より若干広め、つまり、射出成形品（後述の樹脂
製構造体Ｄ，電磁遮へい材Ｆ）より幾らか広めに設定さ
れている。ところで図２の（２）図に示すように、シー
ト体Ｐの後述による射出側の反対面には、成形後の表面
の装飾性を考慮し、樹脂Ｂに準じた材質の樹脂層Ｃを設
けておくことも考えられる。
【００１２】さて図１に示すように、このようなシート
体Ｐは、供給ロール２から巻き戻された後、ガイドロー
ル３を介し成形用金型１へと搬送されるが、このような
搬送は、搬送巻き取り装置４が駆動され、その巻き取り
ロール５にシート体Ｐの後述による残部が巻き取られる
ことにより行われる。そしてシート体Ｐは、成形用金型
１の移動金型６と固定金型７間に挿入，停止される。８
は射出成形機であり、この射出成形機８は、ホッパー９
から供給された樹脂材料を加熱シリンダー中で溶融流動
化した後、ノズルを介し成形用金型１の移動金型６と固
定金型７間に射出する。なお、図１には一般的な射出成
形方式のものが示されているが、射出成形方式は勿論こ
れに限定されず、例えば２色射出成形方式、つまり、２
個の射出成形機８を用い成形用金型１に順次射出する方
式のものも考えられる。
体Ｐは、供給ロール２から巻き戻された後、ガイドロー
ル３を介し成形用金型１へと搬送されるが、このような
搬送は、搬送巻き取り装置４が駆動され、その巻き取り
ロール５にシート体Ｐの後述による残部が巻き取られる
ことにより行われる。そしてシート体Ｐは、成形用金型
１の移動金型６と固定金型７間に挿入，停止される。８
は射出成形機であり、この射出成形機８は、ホッパー９
から供給された樹脂材料を加熱シリンダー中で溶融流動
化した後、ノズルを介し成形用金型１の移動金型６と固
定金型７間に射出する。なお、図１には一般的な射出成
形方式のものが示されているが、射出成形方式は勿論こ
れに限定されず、例えば２色射出成形方式、つまり、２
個の射出成形機８を用い成形用金型１に順次射出する方
式のものも考えられる。
【００１３】ところで図示実施例では、射出成形機８を
用いた射出成形に先立ち、成形用金型１を用いシート体
Ｐのプレスが行われる。すなわち、成形用金型１の移動
金型６を前進させると共に加熱することにより、まずシ
ート体Ｐが、移動金型６と固定金型７間でプレスされ、
これらの内壁面の凹凸に沿った形状に変形される。それ
から、移動金型６を若干後退させると共に、射出成形機
８にて、変形したシート体Ｐ上に向け射出成形を実施す
ることにより、図３に示したように、樹脂製構造体Ｄが
得られると共に、上述により所定形状に変形したシート
体Ｐが、射出圧力にて樹脂製構造体Ｄの表面に転写され
る。しかる後、シート体Ｐは、上述により所定形状に変
形して転写された部分、つまり中央部が成形用金型１に
付設されたカッター１０にて切り抜かれると共に、その
残部、つまり穴あき状となった周辺の残部が、搬送巻き
取り装置４の駆動により巻き取りロール５に巻き取られ
る。さて、このようにして図３に示したごとく、樹脂製
構造体Ｄの表面に、導電繊維シートＡと樹脂Ｂとを組み
合わせたシート体Ｐが転写され、もって、電磁遮へい層
Ｅが形成された電磁遮へい材Ｆが得られる。
用いた射出成形に先立ち、成形用金型１を用いシート体
Ｐのプレスが行われる。すなわち、成形用金型１の移動
金型６を前進させると共に加熱することにより、まずシ
ート体Ｐが、移動金型６と固定金型７間でプレスされ、
これらの内壁面の凹凸に沿った形状に変形される。それ
から、移動金型６を若干後退させると共に、射出成形機
８にて、変形したシート体Ｐ上に向け射出成形を実施す
ることにより、図３に示したように、樹脂製構造体Ｄが
得られると共に、上述により所定形状に変形したシート
体Ｐが、射出圧力にて樹脂製構造体Ｄの表面に転写され
る。しかる後、シート体Ｐは、上述により所定形状に変
形して転写された部分、つまり中央部が成形用金型１に
付設されたカッター１０にて切り抜かれると共に、その
残部、つまり穴あき状となった周辺の残部が、搬送巻き
取り装置４の駆動により巻き取りロール５に巻き取られ
る。さて、このようにして図３に示したごとく、樹脂製
構造体Ｄの表面に、導電繊維シートＡと樹脂Ｂとを組み
合わせたシート体Ｐが転写され、もって、電磁遮へい層
Ｅが形成された電磁遮へい材Ｆが得られる。
【００１４】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。この電磁遮へい材Ｆの成
形方法にあっては、所定の導電繊維シートＡと樹脂Ｂと
を組み合わせたシート体Ｐを使用し、樹脂製構造体Ｄの
表面にその射出成形の際に転写により、このシート体Ｐ
にて電磁遮へい層Ｅを形成する。そこで、次の第１，第
２，第３のようになる。
る。そこで以下のようになる。この電磁遮へい材Ｆの成
形方法にあっては、所定の導電繊維シートＡと樹脂Ｂと
を組み合わせたシート体Ｐを使用し、樹脂製構造体Ｄの
表面にその射出成形の際に転写により、このシート体Ｐ
にて電磁遮へい層Ｅを形成する。そこで、次の第１，第
２，第３のようになる。
【００１５】第１に、この電磁遮へい材Ｆの成形方法で
は、射出成形機８，成形用金型１にて樹脂製構造体Ｄを
射出成形する際に、転写により電磁遮へい層Ｅを形成す
る。すなわち、この種従来例のように、繊維状の導電材
を、樹脂と共に射出成形したり樹脂製構造体Ｄの表面に
塗布したりしないので、電磁遮へい層Ｅにおけるシート
体Ｐの導電繊維シートＡつまり導電材の含有率を自在に
高くできる。従って、電磁遮へい特性に優れ、高い電磁
遮へい能力を有する電磁遮へい材Ｆが得られる。第２
に、この電磁遮へい材Ｆの成形方法では、その樹脂製構
造体Ｄの射出成形に際し、シート体Ｐが所定形状に変形
されると共に樹脂性構造体Ｄの表面に転写されて、電磁
遮へい層Ｅが形成される。このように射出成形を利用す
るので、この種従来例のラミネートシートタイプのもの
に比し、この電磁遮へい材Ｆは、３次元構造等の複雑な
形状のものが容易に得られ、又、量産化も可能で成形コ
スト面に優れている。第３に、これと共に、この電磁遮
へい材Ｆの成形方法では、導電繊維シートＡを含むシー
ト体Ｐが直接的に転写され、この種従来例のように、こ
れらの送り用の母材シートを使用しないので、加工コス
ト面にも優れている。
は、射出成形機８，成形用金型１にて樹脂製構造体Ｄを
射出成形する際に、転写により電磁遮へい層Ｅを形成す
る。すなわち、この種従来例のように、繊維状の導電材
を、樹脂と共に射出成形したり樹脂製構造体Ｄの表面に
塗布したりしないので、電磁遮へい層Ｅにおけるシート
体Ｐの導電繊維シートＡつまり導電材の含有率を自在に
高くできる。従って、電磁遮へい特性に優れ、高い電磁
遮へい能力を有する電磁遮へい材Ｆが得られる。第２
に、この電磁遮へい材Ｆの成形方法では、その樹脂製構
造体Ｄの射出成形に際し、シート体Ｐが所定形状に変形
されると共に樹脂性構造体Ｄの表面に転写されて、電磁
遮へい層Ｅが形成される。このように射出成形を利用す
るので、この種従来例のラミネートシートタイプのもの
に比し、この電磁遮へい材Ｆは、３次元構造等の複雑な
形状のものが容易に得られ、又、量産化も可能で成形コ
スト面に優れている。第３に、これと共に、この電磁遮
へい材Ｆの成形方法では、導電繊維シートＡを含むシー
ト体Ｐが直接的に転写され、この種従来例のように、こ
れらの送り用の母材シートを使用しないので、加工コス
ト面にも優れている。
【００１６】なお最近、強度，剛性，安定性，耐蝕性，
等々に優れた、いわゆるエンジニアリングプラスチック
（ＥＰ）が用いられつつある。そして、このような高温
成形のナイロンやＡＢＳ系のエンジニアリングプラスチ
ック（ＥＰ）を、この電磁遮へい材Ｆの樹脂製構造体Ｄ
の射出に用いる場合には、シート体Ｐの樹脂Ｂおよび樹
脂層Ｃ（図２参照）には、例えば、上述により射出され
るものと性質が似た同等のエンジニアリングプラスチッ
ク（ＥＰ）が使用されるが、この場合には更に、耐熱性
に特に優れると共に、上述により射出されるものとは化
学反応しにくいエンジニアリングプラスチック（ＥＰ）
が選択使用される。
等々に優れた、いわゆるエンジニアリングプラスチック
（ＥＰ）が用いられつつある。そして、このような高温
成形のナイロンやＡＢＳ系のエンジニアリングプラスチ
ック（ＥＰ）を、この電磁遮へい材Ｆの樹脂製構造体Ｄ
の射出に用いる場合には、シート体Ｐの樹脂Ｂおよび樹
脂層Ｃ（図２参照）には、例えば、上述により射出され
るものと性質が似た同等のエンジニアリングプラスチッ
ク（ＥＰ）が使用されるが、この場合には更に、耐熱性
に特に優れると共に、上述により射出されるものとは化
学反応しにくいエンジニアリングプラスチック（ＥＰ）
が選択使用される。
【００１７】
【発明の効果】本発明に係る電磁遮へい材の成形方法
は、以上説明したごとく、所定の導電繊維シートと樹脂
とを組み合わせたシート体を使用して、樹脂製構造体の
表面に射出成形の際に転写により電磁遮へい層を形成す
ることにより、次の第１，第２，第３の効果を発揮す
る。
は、以上説明したごとく、所定の導電繊維シートと樹脂
とを組み合わせたシート体を使用して、樹脂製構造体の
表面に射出成形の際に転写により電磁遮へい層を形成す
ることにより、次の第１，第２，第３の効果を発揮す
る。
【００１８】すなわち第１に、導電材の含有率を高くで
き、電磁遮へい特性に優れ、高い電磁遮へい能力を有す
る電磁遮へい材が得られる。第２に、又この電磁遮へい
材は、射出成形を利用することにより、３次元構造等の
複雑な形状のものが容易に得られ、又、量産化も可能で
成形コスト面に優れている。そして第３に、これと共
に、高い耐熱性が要求され材料費が非常にかさむと共に
結局廃棄処分されてしまっていた母材シートを使用せ
ず、直接的に転写が行われるので、加工コスト面にも優
れている。このように、この種従来例等に存した問題点
がすべて一掃される等、本発明の発揮する効果は顕著に
して大なるものがある。
き、電磁遮へい特性に優れ、高い電磁遮へい能力を有す
る電磁遮へい材が得られる。第２に、又この電磁遮へい
材は、射出成形を利用することにより、３次元構造等の
複雑な形状のものが容易に得られ、又、量産化も可能で
成形コスト面に優れている。そして第３に、これと共
に、高い耐熱性が要求され材料費が非常にかさむと共に
結局廃棄処分されてしまっていた母材シートを使用せ
ず、直接的に転写が行われるので、加工コスト面にも優
れている。このように、この種従来例等に存した問題点
がすべて一掃される等、本発明の発揮する効果は顕著に
して大なるものがある。
【図１】本発明に係る電磁遮へい材の成形方法の実施例
の説明に供し、その射出成形工程の正面説明図である。
の説明に供し、その射出成形工程の正面説明図である。
【図２】同実施例の説明に供し、用いられるシート体の
拡大した正断面図であり、（１）図はその１例を示し、
（２）図は他の例を示す。
拡大した正断面図であり、（１）図はその１例を示し、
（２）図は他の例を示す。
【図３】同実施例の説明に供し、得られた電磁遮へい材
の正断面図である。
の正断面図である。
１ 成形用金型 ２ 供給ロール ３ ガイドロール ４ 搬送巻き取り装置 ５ 巻き取りロール ６ 移動金型 ７ 固定金型 ８ 射出成形機 ９ ホッパー １０ カッター Ａ 導電繊維シート Ｂ 樹脂 Ｃ 樹脂層 Ｄ 樹脂製構造体 Ｅ 電磁遮へい層 Ｆ 電磁遮へい材 Ｐ シート体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 31:34 4Ｆ
Claims (1)
- 【請求項１】 予め成形用金型間に、導電材を繊維状に
した導電繊維シートと、射出成形される樹脂に対し同等
の樹脂とを組み合わせたシート体を配した後、射出成形
を行うことにより、樹脂製構造体の表面に該シート体が
転写され、もって電磁遮へい層が形成された電磁遮へい
材を得ること、を特徴とする電磁遮へい材の成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10176592A JPH05269793A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 電磁遮へい材の成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10176592A JPH05269793A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 電磁遮へい材の成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05269793A true JPH05269793A (ja) | 1993-10-19 |
Family
ID=14309327
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10176592A Pending JPH05269793A (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 電磁遮へい材の成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05269793A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6887413B1 (en) * | 1998-04-23 | 2005-05-03 | Daimlerchrysler Ag | Process for manufacturing a covering or trim part with a directly molded on carrier |
| JP2008135476A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 電磁波シールドケース体物品とその製造方法 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP10176592A patent/JPH05269793A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6887413B1 (en) * | 1998-04-23 | 2005-05-03 | Daimlerchrysler Ag | Process for manufacturing a covering or trim part with a directly molded on carrier |
| JP2008135476A (ja) * | 2006-11-27 | 2008-06-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 電磁波シールドケース体物品とその製造方法 |
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