JPH05269763A - 凹凸模様を具備した人造石の製造方法及びその方法に使用する型 - Google Patents

凹凸模様を具備した人造石の製造方法及びその方法に使用する型

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JPH05269763A
JPH05269763A JP6751192A JP6751192A JPH05269763A JP H05269763 A JPH05269763 A JP H05269763A JP 6751192 A JP6751192 A JP 6751192A JP 6751192 A JP6751192 A JP 6751192A JP H05269763 A JPH05269763 A JP H05269763A
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文弘 石川
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真 水口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、凹凸模様を具備した人造石の製造
方法及びその方法に使用する型に関する。 【構成】 本発明では、型本体の内側表面に、粘度10〜
40ポイズ、揺変度4〜7の揺変性樹脂を塗布し硬化させ
ることにより凹凸模様を形成してなる型の内側面に、離
型剤を塗布し、更に、その表面にゲルコートを塗布し、
硬化させた後に、型内に成形用樹脂を注入し、成形用樹
脂の硬化後脱型して得ることを特徴としてなる凹凸模様
を具備した人造石の製造方法及びその方法に使用する型
を提供せんとするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、凹凸模様を具備した人
造石の製造方法及びその方法に使用する型に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、人造石の製法としては、所定の型
内表面に離型剤、ゲルコートを積層して、その型中に成
形用樹脂を注入し硬化させて脱型することにより製品を
得るようにしている。
【0003】そして、一般には、こうして得られた製品
の表面が平坦面になるように形成されるものであり、凹
凸形状を具備した人造石がなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】製品の表面が単なる平
坦面をもつ人造石では、表面に凹凸形状を現出するため
には、脱型後の成形品のゲルコート表面に樹脂をさらに
上から散布させたりして、凹凸を形成させる手法、ある
いは、型本体を予め凹凸形状にしておく方法が考えられ
る。
【0005】しかし、脱型後の成形品のゲルコート表面
にさらに樹脂を散布させたりして凹凸を形成せるのは、
成形品個々に処理を施す必要があるため手間がかかり、
個々の模様が均一とならないため継ぎ合わせて長尺とす
る場合等に不適である。
【0006】また、型本体を予め凹凸形状にしておくこ
とは、時間と経費がかかり、所望の表面形状に対応する
型替え作業が必要となり、作業が煩雑となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、型本体の内
側表面に、粘度10〜40ポイズ、揺変度4〜7の揺変性樹
脂を塗布し硬化させることにより凹凸模様を形成してな
る型の内側面に、離型剤を塗布し、更に、その表面にゲ
ルコートを塗布し、硬化させた後に、型内に成形用樹脂
を注入し、成形用樹脂の硬化後脱型して得ることを特徴
としてなる凹凸模様を具備した人造石の製造方法及びそ
の方法に使用する型を提供せんとするものである。
【0008】
【実施例】この発明の実施例を図面に基づき説明する
と、図1に示すものは、凹凸模様を具備した人造石の製
造方法に使用する型を示しており、この型は次のように
製造される。
【0009】即ち、型本体1の内側表面1aに、粘度30ポ
イズ、揺変度5の揺変性樹脂Aをスプレー器具で散布
し、硬化させて、内側表面1aに凹凸模様を形成するよう
にしている。
【0010】ここで、型本体1は、木製、FRP製、金
属製等、型としての機能を果たすものであれば、何を用
いてもよく、形状も製造目的とする製品の形状に適宜合
わせた様々なものがあり、本実施例における型本体1
は、FRP製で、和風ユニットバスのカウンター(棚)
用として、板状人造石を得るための上面開口の長方形形
状としている。
【0011】かかる型本体1の内側表面1aに、粘度30ポ
イズ、揺変度5の揺変性樹脂Aをスプレー器具によって
散布し、硬化させるものであるが、揺変性樹脂Aについ
て述べると次の通りである。
【0012】揺変性樹脂Aは、不飽和ポリエステル樹脂
100 重量部に、微粉シリカ0.5 〜5重量部、パラフィン
ワックス150 〜300ppmを投与したものである。樹脂は、
特に限定しないが、不飽和ポリエステル樹脂、アクリル
樹脂等、凹凸模様を有する人造石を得るためには、高粘
度、即硬化性のものである方が良い。
【0013】従って、本実施例における揺変性樹脂A
は、不飽和ポリエステル樹脂に、粘度を高めるための微
粉シリカを投与してチクソトロピー性を有する流動特性
をもたらし、過度の垂れを防ぐ効果も同時にもたらし、
柚肌状の自然な隆起をもつ凹凸形状を、型表面上に形成
することができる。また、パラフィンワックスを投与す
ることにより、揺変性樹脂Aの凹凸表面上にパラフィン
層を形成せしめ、表面のベタつきをなくすようにしてい
る。
【0014】また、スプレー器具により散布するために
は、かかる樹脂Aを撹拌せねばならず、撹拌すると粘度
が下がってしまうので、スプレー散布時の過度の垂れや
はじきを防止するために、揺変度5の高揺変度タイプを
使用している。
【0015】このように、天然石に近い人造石を得るた
めには、粘度10〜40ポイズ、揺変度4〜7の樹脂が必要
となる。
【0016】上記の揺変性樹脂Aを型本体1の内側表面
1aにスプレー器具で散布し、硬化させると、はけやロー
ラーで塗布するのに比べ、適度なムラと垂れを生じ、従
って、その状態で硬化させると、後に述べる製造方法に
よって得られる人造石は、自然な柚肌状の凹凸模様を有
した天然石に近いものとなる。
【0017】次に、上記のように構成された型11を使用
して人造石を製造する方法について、図面に基づき説明
する。
【0018】図2は人造石製造工程のフローチャートで
あり、先ず、型処理工程50として、型の内外面を清掃す
ると共に、既に揺変性樹脂Aが硬化して凹凸模様を形成
している型11の内側表面に、離型剤を塗布する。
【0019】型処理工程50を終えた型11を、ゲルコート
スプレー工程51に送り、人造石製品(和風ユニットバス
のカウンター)の表面層(ゲルコート層)を形成するた
めに、スプレー器具により、ゲルコートスプレーを施し
てゲルコートを積層し、次いでゲルコート硬化工程52に
送られて、約50〜70℃で40分表面層の硬化を行う。
【0020】ゲルコート硬化工程52の後、不飽和ポリエ
ステル樹脂からなる原料を型11内に注入する注型工程53
に送られ、注入後、一次硬化工程54において、ヒータと
ファンを具備する硬化室内で一次硬化を行う。
【0021】そして、一定時間(約90分)経過後、脱型
工程55に送られ、人造石成形品を脱型して、後硬化工程
56へ送られる。
【0022】脱型した人造石成形品を、約50〜70℃で約
3時間、後硬化を行い、完全に硬化させた後、バリ切
り、エプロン切断・接着等の後加工工程57に送られる。
【0023】次にバフ等を用いて仕上げ工程58、検査工
程59、包装工程60の各工程を経て、最終的に出荷工程61
に送られ、製造工程の1サイクルが終了する。
【0024】かかる人造石の製造工程において、一次硬
化工程は、ヒータとファンで硬化室内に対流を起こさ
せ、人造石成形品を常温〜60℃の比較的低温で加熱する
ことによって行われている。
【0025】これは、それ以上の高温で硬化すると、熱
に弱いFRPからなる型11に反りや曲がりを生じ、ま
た、繰返し使用による低温・高温の繰返しによって、亀
裂等を生じるからである。
【0026】このようにして人造石を製造することによ
り、次のような効果を生起する。
【0027】即ち、型本体1の内側表面1aに、粘度30ポ
イズ、揺変度5の揺変性樹脂Aをスプレー器具で散布し
硬化させて、表面に凹凸模様を形成する型11を製造し、
かかる型11の内側面に離型剤を塗布し、更に、その表面
にゲルコートをスプレー器具で散布し、硬化させた後
に、型11中に不飽和ポリエステル樹脂を注入し、不飽和
ポリエステル樹脂の硬化後脱型して人造石を得るように
したので、型本体1の内側表面1aには、適度なムラと垂
れを生じ、従って、本発明による製造方法によって得ら
れる人造石は、自然な柚肌状の凹凸模様を有した天然石
に近いものとなる。
【0028】
【発明の効果】本発明では、型本体の内側表面に、粘度
10〜40ポイズ、揺変度4〜7の揺変性樹脂を塗布し硬化
させて、表面に凹凸をもつ型を製造することで、型本体
全体を作成代替することなく、極めて簡単な方法で表面
に凹凸をもつ型を製造することができ、しかも低コスト
で製造することができる。
【0029】また、この型を使用することにより、極め
て簡単な方法で人造石表面に、自然な柚肌状の凹凸模様
を有し、自然石の風合いをもつ、人造石を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる凹凸模様を具備した人造石を製
造する方法に用いるための型の説明図。
【図2】本発明に係わる製造工程のフローチャート。
【符号の説明】
1 型本体 1a 内側表面 11 型 A 揺変性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 文弘 福岡県豊前市大字八屋322−43 豊前東陶 株式会社内 (72)発明者 水口 真 福岡県北九州市小倉南区湯川4丁目1番1 号 太陽インダストリー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 型本体(1) の内側表面(1a)に、粘度10〜
    40ポイズ、揺変度4〜7の揺変性樹脂(A) を塗布し硬化
    させることにより凹凸模様を形成してなる型。
  2. 【請求項2】 型本体(1) の内側表面(1a)に、粘度10〜
    40ポイズ、揺変度4〜7の揺変性樹脂(A) を塗布し硬化
    させることにより凹凸模様を形成してなる型(11)の内側
    面に、離型剤を塗布し、更に、その表面にゲルコートを
    塗布し、硬化させた後に、型内に成形用樹脂を注入し、
    成形用樹脂の硬化後脱型して得ることを特徴とする凹凸
    模様を具備した人造石の製造方法。
JP6751192A 1992-03-25 1992-03-25 凹凸模様を具備した人造石の製造方法及びその方法に使用する型 Expired - Fee Related JP3229357B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2364616A1 (es) * 2010-02-24 2011-09-08 Luis Miguel Santiago Lopez Procedimiento para la obtención de una pieza de imitación piedra y pieza de imitación piedra obtenida.

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2364616A1 (es) * 2010-02-24 2011-09-08 Luis Miguel Santiago Lopez Procedimiento para la obtención de una pieza de imitación piedra y pieza de imitación piedra obtenida.

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