JPH05268059A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

半導体集積回路装置

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JPH05268059A
JPH05268059A JP4064251A JP6425192A JPH05268059A JP H05268059 A JPH05268059 A JP H05268059A JP 4064251 A JP4064251 A JP 4064251A JP 6425192 A JP6425192 A JP 6425192A JP H05268059 A JPH05268059 A JP H05268059A
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JP
Japan
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transistor
npn transistor
power supply
npn
terminal
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JP4064251A
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English (en)
Inventor
Yoji Nishio
洋二 西尾
Yasuo Kaminaga
保男 神長
Akihiro Tanba
昭浩 丹波
Yutaka Kobayashi
裕 小林
Masataka Minami
正隆 南
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速、低消費電力のBiCMOS論理回路、
各種論理ゲートを実装したLSIを提供すること。 【構成】 本発明による半導体集積回路装置では、NT
L回路、ECL回路、IIL回路にMOSトランジスタ
を導入し、信号伝播ノ−ドの充電放電の時定数を小さく
し、かつ、無駄な電流を流さないように構成されてい
る。また本発明による半導体集積回路装置では、BiC
MOS論理回路のバイポ−ラトランジスタのベ−ス・エ
ミッタ間に容量を設けて、ブ−トストラップ効果によっ
て、出力レベルをフル振幅するように構成されている。
更に本発明による半導体集積回路装置ではト−テムポ−
ル形BiCMOS論理回路において、下側のNPNトラ
ンジスタへのベ−ス電流を、電源電圧端子に接続された
PMOSトランジスタを介して供給し、出力レベルが立
ち下がった後、ベ−ス電流を遮断し、NMOSトランジ
スタで出力レベルをプルダウンするように構成されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体集積回路装置に係
り、特に、CMOSトランジスタ及びバイポ−ラトラン
ジスタからなる高速で低消費電力の半導体集積回路装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】(1)IIL(Integrated Injection L
ogic)回路の一例を図27(集積回路工学(2)p.8
8 昭和54年発行 コロナ社から引用)に示す。横形
(ラテラル)PNPトランジスタQ3と逆接続のNPN
トランジスタQ1とQ2から構成されている。PNPト
ランジスタQ3のエミッタはインジェクタと呼ばれてい
るが、このインジェクタに正電圧が加わるとインジェク
ション電流が流れる。端子X1が開放状態(オフ状態)
ならば、インジェクション電流は逆接続のNPNトラン
ジスタQ1のベ−ス電流となり、NPNトランジスタQ
1はオン状態になる。したがって、Y1端子はVce
(sat)電位となり、ロウレベルとなる。
【0003】逆に、端子X1が接地電位に短絡された状
態(オン状態)ならば、インジェクション電流は前段の
トランジスタのコレクタ電流となり、NPNトランジス
タQ1はオフ状態になる。NPNトランジスタQ1のコ
レクタは次段のトランジスタのベ−スに接続され、次段
のトランジスタがオン状態になるので、Y1端子はVb
e電位となり、ハイレベルとなる。但し、NPNトラン
ジスタQ2がオン状態の場合は、Y1端子の電位はVc
e(sat)で、ロウレベルとなる。
【0004】一方、インジェクション電流が流れ、端子
X2が開放状態(オフ状態)ならば、インジェクション
電流は逆接続のNPNトランジスタQ2のベ−ス電流と
なり、NPNトランジスタQ2はオン状態になる。した
がって、Y1、Y2端子はVce(sat)電位とな
り、ロウレベルとなる。
【0005】逆に、端子X2が接地電位に短絡された状
態(オン状態)ならば、インジェクション電流は前段の
トランジスタのコレクタ電流となり、NPNトランジス
タQ2はオフになる。NPNトランジスタQ2のコレク
タは次段のトランジスタのベ−スに接続され、次段のト
ランジスタがオン状態になるので、Y2、Y1端子にお
ける電位はベース・エミッタ間電位Vbeとなり、ハイ
レベルとなる。但し、NPNトランジスタQ1がオン状
態の場合は、Y1端子の電位はコレクタ・エミッタ間電
圧Vce(sat)となり、ロウレベルとなる。即ち、
端子Y1における電位は端子X1における電位の反転と
端子X2における電位の反転との論理積であり、端子Y
2における電位は、端子X2における電位の反転になっ
ている。
【0006】(2)NTL(Non Threshold Logic)回
路のインバ−タ回路の一例を図28に示す。抵抗R1、
R2とコンデンサC1とNPNトランジスタQ1からな
る初段部と、NPNトランジスタQ2と抵抗R3からな
るエミッタフォロワ部とから構成されている。電源端子
282の電位は−2Vである。入力280がハイレベル
(−0.8V)の時、NPNトランジスタQ1がオン
し、接地電位から電源端子まで、抵抗R2、NPNトラ
ンジスタQ1、抵抗R1を介して電流が流れる。その結
果、Q1のコレクタ電位が下がる。通常は電位降下を
0.8V程度になるように、抵抗R1と抵抗R2の値を
設定しておく。そのコレクタ電位から、NPNトランジ
スタQ2のベース・エミッタ間電位Vbeだけ降下した
電位が出力281の電位となる。この出力281の電位
は約−1.6Vであり、これがロウレベルである。一
方、入力280がロウレベル(−1.6V)の時、NP
NトランジスタQ1がオフし、NPNトランジスタQ1
のコレクタ電位がほぼ、接地電位まで上がる。そのコレ
クタ電位から、NPNトランジスタQ2のベース・エミ
ッタ間電圧Vbeだけ降下した電位が出力281の電位
となる。この出力281の電位は約−0.8Vであり、
これがハイレベルである。
【0007】(3)ECL(Emitter Coppled Logic)
回路のインバ−タ回路の一例を図29に示す。同図にお
いてインバータ回路は、抵抗R1、R2とNPNトラン
ジスタQ1、Q2と定電流源294からなる差動増幅部
と、NPNトランジスタQ3と抵抗R3からなるエミッ
タフォロワ部とから構成されている。電源端子292と
293の電位は、それぞれ、−3V、−2Vである。N
PNトランジスタQ2のベ−スには、ハイレベル(−
0.8V)とロウレベル(−1.6V)の中間電位(−
1.2V)である基準電位Vbbが印加されている。入
力290がハイレベル(−0.8V)の時、NPNトラ
ンジスタQ1がオンし、接地電位から電源端子292ま
で、抵抗R1、NPNトランジスタQ1、定電流源29
4を介して電流が流れる。その結果、NPNトランジス
タQ1のコレクタ電位が下がる。通常は電位降下を0.
8V程度になるように、抵抗R1の値と定電流源294
の電流値を設定しておく。そのコレクタ電位から、NP
NトランジスタQ3のベース・エミッタ間電圧Vbeだ
け降下した電位が出力291の電位(ロウレベル、−
1.6V)となる。
【0008】一方、入力290がロウレベル(−1.6
V)の時、NPNトランジスタQ1がオフし、NPNト
ランジスタQ1のコレクタ電位がほぼ、接地電位まで上
がる。そのコレクタ電位から、NPNトランジスタQ3
のベース・エミッタ間電圧Vbeだけ降下した電位が出
力端子291における電位となる。出力端子291にお
ける電位は約−0.8Vであり、これがハイレベルであ
る。
【0009】(4)従来のBiCMOS複合回路として
のインバ−タ回路(特公昭50−40977号)を図3
0に示す。このインバータ回路は、出力段を構成するN
PNトランジスタ300及びNMOSトランジスタ30
1と、NPNトランジスタ300を制御するとともに反
転論理を採るPMOSトランジスタ302とNMOSト
ランジスタ303からなる。入力端305における電位
がロウレベルになると、PMOSトランジスタ302が
オン、NMOSトランジスタ303がオフ、NPNトラ
ンジスタ300がオンになり、NMOSトランジスタ3
01がオフになる。従って、出力端子306における電
位はハイレベルになる。この時のレベルは電源端子30
4における電源電圧VccレベルからNPNトランジス
タ300のベ−ス・エミッタ間電圧Vbeを引いた値で
ある。
【0010】一方、入力端子305における電位がハイ
レベルになると、PMOSトランジスタ302がオフ、
NMOSトランジスタ303がオン、NPNトランジス
タ300がオフになり、NMOSトランジスタ301が
オンになる。従って、出力端子306における電位はロ
ウレベルになる。この場合におけるロウレベルは、接地
電位である。
【0011】(5)従来のBiCMOSの複合回路とし
てインバ−タ回路の一例(特開昭62−2816149
号)を図31に示す。同図においてインバータ回路は、
ト−テムポ−ル出力段を構成するNPNトランジスタ3
10及びNPNトランジスタ311と、NPNトランジ
スタ310他を制御するとともに反転論理を採るPMO
Sトランジスタ312及びNMOSトランジスタ313
と、ソ−スが電源端子318に、ドレインがPMOS3
15のソ−スにかつゲ−トがNPNトランジスタ310
のベ−スにそれぞれ、接続されるPMOSトランジスタ
314と、ゲ−トが出力端子320からの信号を受ける
CMOSインバ−タ317の出力端に、ドレインがNP
Nトランジスタ311のベ−スにそれぞれ、接続される
PMOSトランジスタ315と、ドレインがNPNトラ
ンジスタ311のベ−スに、ゲ−トがNPNトランジス
タ310のベ−スに、かつソ−スが接地電位に接続され
るNMOSトランジスタ316とからなる。
【0012】上記構成において入力端子における電位3
19がロウレベルになると、PMOSトランジスタ31
2がオン、NMOSトランジスタ313がオフ、NPN
トランジスタ310がオンになり、PMOSトランジス
タ314がオフ、NMOSトランジスタ316がオン、
NPNトランジスタ311がオフになる。従って、出力
端子320における電位はハイレベルになる。この時の
出力端子320における電位は電源端子318における
電源電圧VccレベルからNPNトランジスタ310の
ベ−ス・エミッタ間電圧Vbeを引いた値である。
【0013】一方、入力端子319における電位がハイ
レベルになると、PMOSトランジスタ312がオフ、
NMOSトランジスタ313がオン、NPNトランジス
タ310がオフになる。また、NMOSトランジスタ3
16がオフで、PMOSトランジスタ314がオン、P
MOSトランジスタ315がオンであるので、NPNト
ランジスタ311へベ−ス電流が供給されNPNトラン
ジスタ311がオンになる。従って、出力端子320に
おける電位はロウレベルになる。出力がロウレベルにな
るとPMOS315はオフになるので、NPNトランジ
スタ311のベ−スに過剰な電流を流し込むことなく、
NPNトランジスタ311の過剰な飽和を防止する。こ
の時のロウレベルは、ほぼ接地電位に等しくなる。
【0014】(6)従来のBiCMOS複合のLSIで
は、BiCMOS論理ゲ−トとCMOS論理ゲ−トが混
在していたが、NTL論理ゲ−トを混在させようとする
と、NTL論理ゲ−トとBiCMOS論理ゲ−トの間
に、あるいは、NTL論理ゲ−トとCMOS論理ゲ−ト
の間にレベル変換回路が必要であった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】(1)上記従来技術で
は、まず第1に、トランジスタQ1とトランジスタQ2
がコレクタとエミッタを逆にした逆接続のNPNトラン
ジスタであるので、トランジスタのスイッチング速度が
遅いために、ゲ−ト回路のスピ−ドが遅いという問題が
あった。次に、インジェクション電流値がいつも有効に
使われていない問題があった。つまり、逆NPNトラン
ジスタがオンになって、コレクタ電位を下げる際および
下がった後もインジェクション電流がコレクタ電流とし
て流れる。このタイミングの時には、インジェクション
電流は不要である。したがって、消費電力の増大および
ゲ−ト遅延時間の増大を引き起こす。また、ベ−ス電位
を上げる際に、上がった後もインジェクション電流がベ
−ス電流として流れる。したがって、逆接続のNPNト
ランジスタの飽和が深くなり、ゲ−ト遅延時間が大きく
なるとともに、消費電力も大きくなる。
【0016】本発明の目的は、高速で低消費電力のII
L系回路を提供することにある。
【0017】(2)上記従来技術では、各ノ−ドの充
電、放電のスピ−ドが抵抗と寄生容量の時定数で決まる
場合がある。そこで、スピ−ドを上げるために、抵抗値
を小さくすると、今度は消費電力が大きくなる。つま
り、スピ−ドと消費電力がトレ−ドオフの関係にある。
【0018】本発明の目的は、高速で低消費電力のNT
L系回路を提供することにある。
【0019】(3)上記従来技術では、エミッタフォロ
ワ部の出力の放電のスピ−ドが抵抗と寄生容量の時定数
で決まる。そこで、スピ−ドを上げるために、抵抗値を
小さくすると、今度は消費電力が大きくなる。つまり、
スピ−ドと消費電力がトレ−ドオフの関係にある。
【0020】本発明の目的は、高速で低消費電力のEC
L系回路を提供することにある。
【0021】(4)上記従来技術の場合、次式が成り立
つ。
【0022】Vihmin=Vth=Vccmin−V
be すなわち、動作可能な最小の論理“1”と認識で
きる入力電圧Vihminは、NMOSトランジスタ3
01のスレッショルド電圧Vthに等しく、かつ、動作
可能な最小の電源電圧VccminからNPNトランジ
スタ300のベース・エミッタ間電圧Vbeを引いた値
に等しい。したがって、動作可能な最小の電源電圧Vc
cminは Vccmin=Vbe+Vth =0.9+0.6 =1.5(V) となる。つまり、2Vから1.5
Vの低い電源電圧で、動作するが、出力端306におけ
る電位がハイレベルの場合に電位電圧Vccまでフル振
幅しないので、次段でDC電流が流れたり、次段のゲ−
ト回路のスピ−ドが落ちるという問題がある。
【0023】本発明の目的は、2Vから1.5Vの低い
電源電圧で、出力レベルが電源フル振幅する高速なBi
CMOS論理回路を提供することにある。
【0024】(5)上記従来技術の場合、次式が成り立
つ。
【0025】Vihmin=Vth=Vccmin−V
be、すなわち、動作可能な最小の論理“1”と認識で
きる入力電圧Vihminは、NMOSトランジスタ3
13のスレッショルド電圧Vthに等しく、かつ、動作
可能な最小の電源電圧VccminからNPNトランジ
スタ310のベース・エミッタ間電圧Vbeを引いた値
に等しい。また、出力段のNPNトランジスタ311が
動作するために、Vccmin〉Vbeの関係も満足す
る必要がある。したがって、動作可能な最小の電源電圧
Vccminは Vccmin=Vbe+Vth =0.9+0.6 =1.5(V) となる。
【0026】このように出力段がト−テムポ−ル接続の
ゲ−トとしては、かなりの低電源電圧まで動作可能であ
る。しかし、入力端子319における電位がハイレベル
で、出力端子320における電位がロウレベルの時、出
力端子320における電位にノイズが乗った場合、その
ノイズの大きさがCMOSインバ−タ317の論理スレ
ッショルド電圧を超えると、NPNトランジスタ311
にベ−ス電流が供給されて、ロウレベルを維持しようと
するが、論理スレッショルド電圧以下の時は、ノイズを
なくそうとする力が働かないために、ノイズに弱いとい
う欠点がある。
【0027】また、図32と図33を用いて説明するよ
うな欠点もある。すなわち、図32に示すように、PM
OSトランジスタ314とPMOSトランジスタ315
の間には、PMOSトランジスタのソ−スあるいはドレ
インの接合容量321が存在する。
【0028】また、NPNトランジスタ311のベ−ス
回りには、ベ−ス容量やPMOSトランジスタ315の
接合容量等の寄生容量322がある。図33は、動作タ
イミングと各MOSトランジスタのオン、オフ状態を示
す。同図において時間軸はIからVまで5つの領域に分
けられる。領域Iは、入力端子319における電位がロ
ウレベルで、出力端子320における電位がハイレベル
に整定している状態である。この時、PMOSトランジ
スタ314はオフ、PMOSトランジスタ315はオ
ン、NMOSトランジスタ316はオンであるので、A
点の電位はPMOSトランジスタ315のスレッショル
ド電圧の絶対値、NPNトランジスタ311のベ−ス電
位は接地電位である。
【0029】領域IIは、入力端子319における電位が
立上り、、出力端子320における電位が立ち下がりを
始めようとする状態である。この時、PMOSトランジ
スタ314、315はオン、NMOSトランジスタ31
6はオフとなり、A点の電位はPMOSトランジスタ3
14,315のオン抵抗等で決まる時定数で上昇する。
また、NPNトランジスタ311のベ−ス電位が上昇
し、NPNトランジスタ320がオンする。
【0030】領域IIIは、入力端子319における電位
がハイレベルで、出力端子320における電位がロウレ
ベルになっている状態である。このとき、PMOSトラ
ンジスタ314はオンで、PMOSトランジスタ315
とNMOSトランジスタ316はオフである。A点の電
位は、電源端子318における電源電圧Vccであり、
NPNトランジスタ311のベ−ス電位は電源電圧Vc
cに等しい電位を維持するが除々に減衰する。
【0031】領域IVは、入力端子319における電位が
立ち下がり、出力端子320における電位が立上りを始
めようとする状態である。この時、PMOSトランジス
タ314、315はオフ、NMOSトランジスタ316
はオンとなり、A点の電位は領域IIIの状態を維持し、
NPNトランジスタ311のベ−ス電位は急速に減少す
る。
【0032】領域Vは、入力端子319における電位が
ロウレベルで、出力端子320がハイレベルになってい
る状態である。この時、PMOSトランジスタ314は
オフ、PMOSトランジスタ315はオン、NMOSト
ランジスタ316はオンとなる。A点の電位はPMOS
トランジスタ315のスレッショルド電圧の絶対値に向
かって、減少するが、NPNトランジスタ311のベ−
ス電位は一旦上昇してから、接地電位に向かって減少す
る。これは寄生容量321に充電されていた電荷が、P
MOSトランジスタ315がオンになることによって、
寄生容量322へ電荷が分配されることによって起こ
る。このため、NPNトランジスタ311がオフになる
べきタイミングの時に、ある期間NPNトランジスタ3
11がオンになる。従って、Vcc電源端子318から
接地電源に貫通電流が流れる。この貫通電流により、消
費電力が増大するとともに、NPNトランジスタ310
による負荷に流入する充電電流が、NPNトランジスタ
311の方へも逃げるので、動作の高速化の妨げにもな
っていた。
【0033】本発明の目的は、1.5V程度より低い電
源電圧で、ノイズに強く動作が可能で高速、低消費電力
なBiCMOS論理回路を提供することにある。
【0034】(6)上記従来技術では、レベル変換回路
のために、その部分での遅れが生じ、高速なNTL論理
ゲ−トの特性を活かすことが難しかった。
【0035】本発明の目的は、高速、低消費電力なBi
CMOS複合のLSIを提供することにある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体集積回路
装置は、エミッタ接地の二つのNPNトランジスタを有
し、一方のNPNトランジスタのコレクタが他方のNP
Nトランジスタのベ−スに接続されてなるIIL系の回
路において、電源端子と前記一方のNPNトランジスタ
のコレクタとの間に接続されMOSトランジスタを含ん
で構成され、前記エミッタ接地の二つのNPNトランジ
スタにインジェクション電流を供給するインジェクショ
ン電流制御回路を有することを特徴とする。
【0037】本発明の半導体集積回路装置は、前記NP
Nトランジスタは半導体基板上にN型半導体及びP型半
導体の半導体層が通常の縦型に形成されることを特徴と
する。
【0038】本発明の半導体集積回路装置は、NPNト
ランジスタは半導体基板上にN型半導体及びP型半導体
の半導体層が横型に形成されることを特徴とする。
【0039】本発明の半導体集積回路装置は、初段に
は、第1の電源電位端子と第2の電源電位端子の間に、
それらのゲ−トあるいはベ−スが入力端子に接続されて
いるPMOSトランジスタ、第1のNPNトランジスタ
及び第1のNMOSトランジスタが接続され、かつ前記
PMOSトランジスタのソース・ドレイン間に並列にダ
イオ−ドが接続されると共に、前記NMOSトランジス
タのドレイン・ソース間に並列にコンデンサが接続さ
れ、エミッタフォロワの出力段は、第1の電源電位端子
と第2の電源電位端子の間に、ベ−スが前記第1のNP
Nトランジスタのコレクタに接続された第2のNPNト
ランジスタとゲ−トが前記入力端子に接続されたエミッ
タ抵抗として機能する第2のNMOSトランジスタが接
続されて構成されることを特徴とする。
【0040】本発明の半導体集積回路装置は、初段に
は、ベ−スが入力端子に接続され、コレクタが抵抗を介
して接地電位を有する第1の電源電位端子に接続され、
エミッタが抵抗を介して第2の電源電位端子に接続され
ると共に、前記エミッタと第2の電源電位端子との間に
容量が接続されてなる第1のNPNトランジスタを有
し、エミッタフォロワの出力段は、前記第1の電源電位
端子と第2の電源電位端子の間に、ベ−スが前記第1の
NPNトランジスタのコレクタに接続された第2のNP
Nトランジスタと、ゲ−トまたはベースが同相増幅器を
介して前記入力端子に接続され前記第2のNPNトラン
ジスタのエミッタ抵抗として機能するNMOSトランジ
スタまたは第3のNPNトランジスタが接続されて構成
され、前記同相増幅器により前記NMOSトランジスタ
または第3のNPNトランジスタを駆動することを特徴
とする。
【0041】本発明の半導体集積回路装置は、初段に
は、ベ−スが入力端子に接続され、コレクタが抵抗を介
して接地電位を有する第1の電源電位端子に接続され、
エミッタが抵抗を介して第2の電源電位端子に接続され
ると共に、前記エミッタと第2の電源電位端子との間に
容量が接続されてなる第1のNPNトランジスタを有
し、エミッタフォロワの出力段は、前記第1の電源電位
端子と第2の電源電位端子の間に、ベ−スが前記第1の
NPNトランジスタのコレクタに接続された第2のNP
Nトランジスタと、前記第2のNPNトランジスタのエ
ミッタ抵抗として機能するNMOSトランジスタをソ−
スが接地電位に接続され、ゲ−トが前記第1のNPNト
ランジスタのコレクタに接続されたPMOSトランジス
タで駆動することを特徴とする。
【0042】本発明の半導体集積回路装置は、コレクタ
が接地電位を有する第1の電源端子に抵抗を介して接続
され、エミッタが共通接続されて定電流源を介して第2
の電源端子に接続されてなる複数のNPNトランジスタ
を含んで入力段が構成されるECL回路において、出力
段を構成するエミッタフォロワのエミッタ抵抗として機
能する回路素子としてNMOSトランジスタあるいはN
PNトランジスタと、これらのいずれかのトランジスタ
を駆動する入力信号を同相で増幅する同相増幅器とを有
することを特徴とする。
【0043】本発明の半導体集積回路装置は、出力段
が、第1の電源端子と接地電位を有する第2の電源端子
との間にコレクタが前記第1の電源端子に、エミッタが
ドレインに、ソースが前記第2の電源端子に接続された
NPNトランジスタとNMOSトランジスタとで構成さ
れているBiNMOS形論理回路において、ドレインが
前記NPNトランジスタのコレクタに、ソースが前記N
PNトランジスタのベースに接続され、前記NPNトラ
ンジスタを駆動するNMOSトランジスタと、該NMO
Sトランジスタを駆動するCMOS論理ゲ−トと、前記
NPNトランジスタのベ−ス、エミッタ間に接続される
コンデンサとを有することを特徴とする。
【0044】本発明の半導体集積回路装置は、出力段
が、第1の電源端子と接地電位を有する第2の電源端子
との間にコレクタが前記第1の電源端子に、エミッタが
ドレインに、ソースが前記第2の電源端子に接続された
第1のNPNトランジスタとNMOSトランジスタとで
構成されているBiNMOS形論理回路において、コレ
クタが前記第1のNPNトランジスタのコレクタに、エ
ミッタが前記第1のNPNトランジスタのベースに接続
され、前記第1のNPNトランジスタを駆動する第2の
NPNトランジスタと、該第2のNPNトランジスタを
駆動するCMOS論理ゲ−トと、前記第1のNPNトラ
ンジスタのベ−ス、エミッタ間に接続されるコンデンサ
とを有することを特徴とする。
【0045】本発明の半導体集積回路装置は、ソースが
前記CMOS論理ゲ−トを構成するPMOSトランジス
タのソースに、ドレインが出力端子に、ゲートがCMO
S論理ゲ−トの入力端に、それぞれ接続された前記出力
をプルアップするPMOSトランジスタを有することを
特徴とする。
【0046】本発明の半導体集積回路装置は、出力段が
二つのNPNトランジスタがト−テムポ−ル接続されて
なるBiCMOS論理回路において、前記ト−テムポ−
ル接続された二つのNPNトランジスタのうち上側のN
PNトランジスタを駆動するCMOS論理ゲ−トと、前
記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジスタ
のうち下側のNPNトランジスタを駆動する、第1の電
源端子と前記下側のNPNトランジスタのベ−スとの間
に直列に接続された二つ以上のPMOSトランジスタ
と、ドレインが出力端子に接続され、かつソースが接地
電位を有する第2の電源端子に接続された前記論理回路
の出力信号をプルダウンするNMOSトランジスタとを
有し、前記二つ以上のPMOSトランジスタのうち第1
の電源端子側のPMOSトランジスタのゲ−トには前記
論理回路の出力信号を反転した信号が入力され前記下側
のNPNトランジスタのベ−ス側のPMOSトランジス
タのゲ−トには前記CMOS論理ゲ−トの出力信号が入
力されることを特徴とする。
【0047】本発明の半導体集積回路装置は、出力段が
二つのNPNトランジスタがト−テムポ−ル接続されて
なるBiCMOS論理回路において、前記ト−テムポ−
ル接続された二つのNPNトランジスタのうち上側のN
PNトランジスタを駆動するCMOS論理ゲ−トと、前
記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジスタ
のうち下側のNPNトランジスタを駆動する、第1の電
源端子と前記下側のNPNトランジスタのベ−スとの間
に直列に接続された二つ以上のPMOSトランジスタ
と、ドレインが出力端子に接続され、かつソースが接地
電位を有する第2の電源端子に接続された前記論理回路
の出力信号をプルダウンするNMOSトランジスタと、
ソースが第1の電源端子に、ゲートが前記論理回路の入
力端子に、ドレインが前記論理回路の出力端子側にそれ
ぞれ接続される前記論理回路の出力信号をプルアップす
るPMOSトランジスタとを有し、前記二つ以上のPM
OSトランジスタのうち電源側のPMOSトランジスタ
のゲ−トには前記論理回路の出力信号を反転した信号が
入力され前記下側のNPNトランジスタのベ−ス側のP
MOSトランジスタのゲ−トには前記CMOS論理ゲ−
トの出力信号が入力されることを特徴とする。
【0048】本発明の半導体集積回路装置は、電源電位
を接地電位と約|2V|とし、CMOS論理回路とBi
NMOS形論理回路の論理スレッショルド電圧をNTL
系論理回路の出力レベル以内に設定し、BiNMOS形
論理回路の出力ハイレベルを高レベル電源電位−Vbe
とし、CMOS論理回路とBiNMOS形論理回路とN
TL系論理回路をレベル変換回路介在させずに直接接続
したことを特徴とする。
【0049】本発明の半導体集積回路装置は、エミッタ
接地の二つのNPNトランジスタを有し、一方のNPN
トランジスタのコレクタが他方のNPNトランジスタの
ベ−スに接続されてなるIIL系の回路において、電源
端子と前記一方のNPNトランジスタのコレクタとの間
に接続されMOSトランジスタを含んで構成され、前記
エミッタ接地の二つのNPNトランジスタにインジェク
ション電流を供給するインジェクション電流制御回路を
有し、前記インジェクション電流制御回路は、インジェ
クション電流が前記他方のNPNトランジスタのベ−ス
電流となるタイミングでインジェクション電流を増加
し、インジェクション電流が前記一方のNPNトランジ
スタのコレクタ電流となるタイミングでインジェクショ
ン電流を減少させることを特徴とする。
【0050】本発明のデータ処理装置は、上記半導体集
積回路装置を用いて、システムを構築したことを特徴と
する。
【0051】(1)すなわち本発明は上記目的を達成す
るために、IIL回路の逆接続のNPNトランジスタに
相当するNPNトランジスタとして通常のNPNトラン
ジスタあるいはラテラルNPNトランジスタを用いる。
また、ショットキ−バリアダイオ−ド付きとする。さら
に、MOSトランジスタスイッチを用いて、インジェク
ション電流をタイミングによって制御するようにしたも
のである。
【0052】(2)また本発明は上記目的を達成するた
めに、MOSトランジスタスイッチあるいはNPNトラ
ンジスタスイッチを用いて、各ノ−ドの充電、放電のス
ピ−ドが上がるように、制御するようにしたものであ
る。
【0053】(3)本発明は上記目的を達成するため
に、MOSトランジスタスイッチを用いて、出力ノ−ド
の放電のスピ−ドが上がるように、制御するようにした
ものである。
【0054】(4)本発明は上記目的を達成するため
に、ブ−トストラップ用の容量をエミッタフォロアを構
成するNPNトランジスタのベ−ス・エミッタ間に設置
することによって、あるいは、さらに、出力プルアップ
用のPMOSトランジスタを設置することによって、出
力レベルを急速に、電源電圧であるVccレベルまで上
げるようにしたものである。
【0055】(5)本発明は上記目的を達成するため
に、出力端子と接地電位の間に、NMOSトランジスタ
を設置し、そのゲ−トを入力端子あるいは出力端子に応
答する信号で制御するようにし、ノイズに強くする。ま
た、ベ−ス電流を遮断するPMOSトランジスタを、ベ
−ス電流供給PMOSトランジスタと入れ替えて、Vc
c電源側に設置して、高速、低消費電力にするものであ
る。また、電源電圧1.5Vより低い電源電圧で動作さ
せるために、出力端子とVcc電源電位の間に、PMO
Sトランジスタを設置し、出力ハイレベルがVcc電位
まで到達するようにしたものである。
【0056】(6)本発明は上記目的を達成するため
に、電源電圧の大きさを約2Vとし、CMOS論理ゲ−
トとBiCMOS論理ゲ−トの論理スレッショルド電位
を、NTL論理ゲ−トの出力振幅電位以内とする。ま
た、出力をNTL論理ゲ−トに接続するBiCMOS論
理ゲ−トのハイレベルを高電位電源電圧からVbe低い
レベルとし、ロウレベルを低電位電源レベルとする。
【0057】
【作用】(1)IIL回路の逆接続のNPNトランジス
タに相当するNPNトランジスタとして通常のNPNト
ランジスタあるいはラテラルNPNトランジスタを用い
ることによって、トランジスタのスイッチングスピ−ド
が向上するので、ゲ−ト回路のスピ−ドが速くなる。
【0058】また、ショットキ−バリアダイオ−ド付き
とすることによって、トランジスタの飽和を浅くできる
ので、トランジスタのオフ状態への状態遷移を速めるこ
とができ、ゲ−ト回路のスピ−ドを速めることができ
る。
【0059】更に、MOSスイッチを用い、べ−ス電位
を上げるタイミング時にのみ、そのベ−スへのインジェ
クション電流を大きくすることによって、急速にベ−ス
電位を上げてトランジスタのオン状態への状態遷移を速
めることができる。
【0060】また、ベ−ス電位を下げるタイミング時に
は、前段のトランジスタコレクタへ流れるインジェクシ
ョン電流を小さくして、急速にベ−ス電位を下げてトラ
ンジスタのオフ状態への状態遷移を速めることができる
とともに、消費電力を小さくすることができる。
【0061】更に、ベ−ス電位がロウレベルの際にも、
前段のトランジスタコレクタへ流れるインジェクション
電流を小さくして消費電力を小さくすることができる。
【0062】またベ−ス電位がハイレベルの際にも、そ
のベ−スへのインジェクション電流を小さくし、消費電
力を小さくすることができるとともに、トランジスタの
飽和を浅くできる (2)従来のNTL回路としてのインバータ回路を構成
するエミッタフォロワ部の抵抗部に、並列にNMOSト
ランジスタあるいはNPNトランジスタを設置し、出力
が下がるタイミングで、そのNMOSトランジスタある
いはNPNトランジスタをオン状態にすることによっ
て、出力の立ち下がりの時定数を小さくでき、ゲ−トス
ピ−ドを上げることができる。
【0063】また、出力がハイレベルの時には、そのN
MOSあるいはNPNトランジスタをオフ状態にするこ
とによって、DC電流が減少し、低消費電力化に寄与す
るとともに、出力の立上りスピ−ドが向上する。
【0064】更に従来の初段のインバータを構成するト
ランジスタのコレクタ側の抵抗部に並列になるように、
PMOSトランジスタを設置し、初段のNPNトランジ
スタがオフ状態になるタイミングで、そのPMOSトラ
ンジスタをオン状態にすることによって、エミッタフォ
ロワ部のNPNトランジスタのベ−ス電位上昇の時定数
を小さくでき、ゲ−トスピ−ドを上げることができる。
【0065】更に従来の初段のインバータを構成するト
ランジスタのエミッタ側の抵抗部に並列になるように、
NMOSトランジスタを設置し、初段のNPNトランジ
スタがオン状態になるタイミングで、そのNMOSトラ
ンジスタをオン状態にすることによって、初段部のNP
Nトランジスタにおけるコレクタ電位下降の時定数を小
さくでき、ゲ−トスピ−ドを上げることができる。
【0066】(3)従来のECL回路としてのインバー
タ回路におけるエミッタフォロワ部の抵抗部に、並列に
NMOSトランジスタあるいはNPNトランジスタを設
置し、出力が下がるタイミングで、そのNMOSトラン
ジスタあるいはNPNトランジスタをオンにすることに
よって、出力の立ち下がりの時定数を小さくでき、ゲ−
トスピ−ドを上げることができる。
【0067】また、出力がハイレベルの時には、そのN
MOSトランジスタあるいはNPNトランジスタをオフ
にすることによって、DC電流が減少し、低消費電力化
に寄与するとともに、出力の立上りスピ−ドが向上す
る。
【0068】(4)BiCMOS複合回路のエミッタフ
ォロワ部を構成するNPNトランジスタのベ−ス・エミ
ッタ間に設置した容量と、ベ−ス電流供給路にある素子
と、上記NPNトランジスタとでブ−トストラップ効果
を生じさせ、上記NPNトランジスタのベ−ス電位を電
源電位以上にして、出力電位を急速に電源電位にするこ
とができる。
【0069】また、出力プルアップ用のPMOSトラン
ジスタをさらに設置することによって、出力レベルを急
速に、電源端子電圧であるVccレベルまで引き上げる
ようにしたものである。こうすることによって、高速動
作可能な電源電圧を2V程度ないし1.5V程度まで下
げることができる。
【0070】(5)出力端子と接地電位の間に、NMO
Sを設置し、そのゲ−トを入力端子あるいは出力端子に
応答する信号で制御するようにし、そのNMOSをオン
状態にしておくことによって、出力インピ−ダンスを小
さくできるので、ノイズに強くできる。また、ベ−ス電
流を遮断するPMOSをVcc電源側に設置することに
よって、図32、33に示したように、出力が立ち上が
る時に、電荷の分配による下側のNPNトランジスタの
オンを防ぐことができる。従って、貫通電流を少なくで
き、高速化と低消費電力化を達成できる。また、出力端
子とVcc電源電位の間に、PMOSを設置し、出力ハ
イレベルがVcc電位まで到達するようにすることによ
って、発明が解決しようとする課題の箇所で説明したこ
とからわかるように、動作可能な電源電圧をVbe近く
まで下げることができる。
【0071】(6)電源電位を接地レベル(0V)と−
2VとするとNTL論理回路のハイレベルを−0.8
V、ロウレベルを−1.6Vとすることができる。CM
OS論理回路の出力レベルは0Vと−2Vである。Bi
CMOS論理回路のハイレベルを高電位電源電圧からV
be低いレベルとしているので、ハイレベルは−0.8
Vであり、ロウレベルは−2Vである。従って、CMO
S論理回路でNTL論理回路を駆動すると、CMOS論
理回路のハイレベルが高すぎて、NTL論理回路のNP
Nトランジスタが飽和してしまい、駆動できないが、上
記BiCMOS論理回路は、NTL論理回路をレベル変
換回路なしで駆動できる。また、CMOS論理回路とB
iCMOS論理回路の論理スレッショルド電圧を、−
0.8Vと−1.6Vの間に設定しているので、NTL
論理回路は、CMOS論理回路やBiCMOS論理回路
をレベル変換回路なしで、直接駆動できる。CMOS論
理回路とBiCMOS論理回路は、もちろん直接、つな
ぐことができる。従って、NTL論理回路、BiCMO
S論理回路、CMOS論理回路の間をほとんどの場合、
レベル変換回路なしで、接続することができる。故に、
レベル変換回路での遅延時間を生じることなく、超高速
が必要な箇所には、NTL論理回路を用い、スピ−ドの
あまり必要でない箇所は、低消費電力のCMOS論理回
路を用い、また、その中間の箇所には、BiCMOS論
理回路を用いることができ、LSI全体の性能を、ま
た、そのLSIをもちいたシステムの性能を上げること
ができる。
【0072】
【実施例】第1実施例(図1〜図12) (1)図1にはIIL系のバッファ回路の一実施例の構
成が示されており、このバッファ回路は2ヵ所の間に、
重い負荷が付いていて、その2ヵ所間の信号の伝播時間
を小さくすることを目的とした回路である。SBD(シ
ョットキ−バリアダイオ−ド)付きNPNトランジスタ
Q1のコレクタとSBD付きのNPNトランジスタQ2
のベ−スが接続されており、そこに、重い容量負荷CL
がついている。NPNトランジスタQ1をPMOSトラ
ンジスタP3とNMOSトランジスタN3からなるCM
OSインバ−タ7で駆動している。NPNトランジスタ
Q2のコレクタには、PMOSトランジスタP4とNM
OSトランジスタN4からなるCMOSインバ−タ8の
入力端が接続され、さらに、プルアップ用の抵抗R2が
接続されている。1は入力端子、2は出力端子である。
電源端子3とNPNトランジスタQ1のコレクタとの間
に、PMOSトランジスタP1とP2が直列接続され、
PMOSトランジスタP1のゲ−トには、入力端が入力
端子1に接続されたCMOSインバ−タINVの出力端
が接続され、PMOSトランジスタP2のゲ−トは出力
端子2と接続されている。NPNトランジスタQ2のベ
−スと電源端子3との間には、NPNトランジスタQ1
がオフの時に、NPNトランジスタQ2のオン状態を維
持する最小限の電流をNPNトランジスタQ2のベ−ス
に供給する抵抗R1が接続されている。PMOSトラン
ジスタP1,P2によりインジェクション電流制御回路
40が構成されている。
【0073】図2は、図1に示したバッファ回路の動作
状態を示すタイムチャ−トである。上記構成において入
力端子1における電位がハイレベル、ロウレベルと変化
すると、CMOSインバ−タ7、INVの出力であるA
点、B点における電位が少し遅れて、ロウレベル、ハイ
レベルと反転する。B点における電位がロウレベルで、
PMOSトランジスタP1がオンとなり、B点における
電位がハイレベルで、PMOSトランジスタP1はオフ
となる。また、A点における電位がロウレベルで、NP
NトランジスタQ1がオフとなり、A点における電位が
ハイレベルで、NPNトランジスタQ1はオンとなる。
NPNトランジスタQ1がオンになると、NPNトラン
ジスタQ1のコレクタ電位(D点)は下がり、NPNト
ランジスタQ2はオフになる。
【0074】一方、NPNトランジスタQ1がオフにな
ると、抵抗R1を介して、NPNトランジスタQ2にベ
−ス電流が流れ、NPNトランジスタQ2のベ−ス電位
(D点)が、ベース・エミッタ間電圧Vbeになるとと
もに、NPNトランジスタQ2がオンになる。NPNト
ランジスタQ2がオフになると、抵抗R2を介して、C
点の電位が上がり、出力端子2における電位はロウレベ
ルになる。
【0075】一方、NPNトランジスタQ2がオンにな
ると、NPNトランジスタQ2のコレクタ電位(C点)
が下がり、出力端子2における電位はハイレベルにな
る。出力端子2における電位がロウレベルの時、PMO
SトランジスタP2がオンである。図2から分かるよう
に、PMOSトランジスタP1,P2の両方がオンの時
は、D点、すなわち、負荷の重い箇所を充電するタイミ
ングのみである。従って、D点の負荷容量CLを充電す
る時には、PMOSトランジスタP1,P2を介して、
大きな充電電流が流れ、負荷容量CLをすばやく充電
し、NPNトランジスタQ2が急速にオンとなる。NP
NトランジスタQ2がオンとなり、しばらくすると、P
MOSトランジスタP2がオフするので、NPNトラン
ジスタQ2へ過剰なベ−ス電流が流れず、NPNトラン
ジスタQ2の飽和を浅くすることができる。また、NP
NトランジスタQ1がオンになり、負荷容量CLを放電
するタイミングの時には、PMOSトランジスタP1が
オフするので、負荷容量CLの電荷を放電するだけでよ
くなり、D点のレベルが急速に下がる。このように、イ
ンジェクション電流をPMOSトランジスタP1,P2
によって、制御することによって、高速かつ低消費電力
で動作可能なバッファ回路を得ることができる。なお、
この回路の電源端子3の電位はVbe近くまで下げるこ
とができる。
【0076】図3には、図1に示すバッファ回路回路を
半導体基板へ実装した場合の、バッファ回路の左側部分
のデバイス構造が示されている。同図においてP形基板
10上に、NMOSトランジスタN3とCMOSインバ
−タINVのNMOSトランジスタが形成されている。
またNウェル11の中にはPMOSトランジスタP1,
P2,P3とCMOSインバ−タINVのPMOSトラ
ンジスタが形成されている。
【0077】別のNウェル12には縦型のNPNトラン
ジスタQ1が形成されている。更に別のNウェル13中
にはP形抵抗R1が形成されている。
【0078】このように、従来のIIL回路に使用され
ている逆NPNトランジスタではなく、通常の縦型のN
PNトランジスタを使うことができるので、トランジス
タのスイッチングスピ−ドが向上し、回路の動作速度を
上昇させることができる。
【0079】図4には、図1に示したPMOSトランジ
スタP1,P2からなるインジェクション電流制御回路
40の他の例が示されている。P1、P2の他に、P1
とP2によって、ベ−ス電流を受け、負荷容量CLを急
速に充電するNPNトランジスタQ3と、NPNトラン
ジスタQ3のベ−ス・エミッタ間に接続されるNPNト
ランジスタQ3のベ−ス電荷引き抜き用抵抗R3とを有
している。本例によれば、NPNトランジスタによっ
て、CLを充電するので、さらに、動作速度を向上させ
ることができる。但し、この場合のインジェクション電
流制御回路40の電源端子41における電位を図1に示
したインジェクション電流制御回路の場合より、NPN
トランジスタQ3のベース・エミッタ間電圧ベース・エ
ミッタ間電圧Vbe分高くしておく必要がある。
【0080】本実施例によれば、IIL回路と同様に、
負荷の重い箇所の信号振幅を約0.6Vに低振幅化が可
能であり、更に、インジェクション電流を必要な時に
は、大きくし、不要な時には、小さくするように、制御
しているので、高速、低消費電力のバッファ回路を得る
ことができる。
【0081】図5は、図1に示したバッファ回路と同様
な考えで、つまり、インジェクション電流を適切に制御
するという考えで、論理回路群を構成した例である。図
6はそのシンボル図である。
【0082】INV1は二出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ1と、NPNトランジスタQ1のベ−ス
とコレクタに接続されているインジェクション電流供給
素子、例えば、抵抗R1、R2、R3やPMOSトラン
ジスタP1、NMOSトランジスタN1,N2等が対応
している。
【0083】INV2は一出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ2と、NPNトランジスタQ2のベ−ス
とコレクタに接続されているインジェクション電流供給
素子、例えば、抵抗R2、R4やPMOSトランジスタ
P1、P2、NMOSトランジスタN1、N3が対応し
ている。
【0084】INV3は一出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ3と、NPNトランジスタQ3のベ−ス
とコレクタに接続されているインジェクション電流供給
素子、例えば、抵抗R3やPMOSトランジスタP1、
NMOSトランジスタN2等が対応している。
【0085】INV4は一出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ4と、NPNトランジスタQ4のベ−ス
とコレクタに接続されているインジェクション電流供給
素子、例えば、抵抗R4やPMOSトランジスタP2、
NMOSトランジスタN3等が対応している。電源端子
4とNPNトランジスタQ1のベ−スとの間に接続され
た抵抗R1は、NPNトランジスタQ1のオン状態を保
持する最小限の電流を供給するように、設定されてい
る。他の抵抗R2、R3、R4も同様である。PMOS
トランジスタP1やNMOSトランジスタN1等はイン
ジェクション電流制御素子である。PMOSトランジス
タP1のソ−スは電源端子4に接続されているが、必要
によっては、もっと電位の高い電源端子に接続しても良
い。他のインジェクション電流制御素子も同様である。
なお、図示していないが、論理が増えた場合には、NP
NトランジスタQ1のベ−スやNPNトランジスタQ
3、Q4のコレクタにも同様に、NPNトランジスタや
インジェクション電流供給素子が接続されていく。
【0086】図7には図5に示した論理回路群の動作状
態を示すタイムチャ−トである。同図において入力X1
がハイレベルになると、NPNトランジスタQ1がオン
し、コレクタであるA点、B点の電位は下がり、NPN
トランジスタQ2、Q3がオフする。NPNトランジス
タQ2、Q3がオフすると、少なくともR4等によって
インジェクション電流が供給され、C点、D点の電位が
上がり、NPNトランジスタQ4がオンし、E点の電位
は下がる。
【0087】一方、入力X1がロウレベルになリ、NP
NトランジスタQ1がオフすると、少なくとも抵抗R
2、R3によってインジェクション電流が供給され、A
点、B点の電位が上がり、NPNトランジスタQ2、Q
3がオンする。NPNトランジスタQ2、Q3がオンす
ると、それらのコレクタであるC点、D点の電位は下が
り、NPNトランジスタQ4がオフする。NPNトラン
ジスタQ4がオフすると図示していないが、インジェク
ション電流が供給され、E点の電位が上がる。PMOS
トランジスタP1のゲ−トには入力X1が接続され、N
MOSトランジスタN1のゲ−トにはC点が接続されて
いる。従って、入力X1がロウレベルになるとPMOS
トランジスタP1がオンし、その時、C点は信号が伝播
されてくるまで、ハイレベルであるのでNMOSトラン
ジスタN1もオンである。その結果、PMOSトランジ
スタP1、NMOSトランジスタN1を介して大きなイ
ンジェクション電流が供給され、A点は急速にハイレベ
ルとなる。A点がハイレベルになるとC点の電位が下が
るため、NMOSトランジスタN1はオフになり過剰な
インジェクション電流がNPNトランジスタQ2へ供給
されるのが防止される。つまり、NPNトランジスタQ
2が深い飽和に入るのを防いでいる。
【0088】また、入力X1がハイレベルになり、NP
NトランジスタQ1によって、A点の電位が下がる時に
は、PMOSトランジスタP1がオフであり、大きなイ
ンジェクション電流が供給されていないので、A点の電
位を急速に下げることができる。他の部分も同様に動作
する。つまり、NPNトランジスタのベ−ス電位を上げ
るタイミングのみ、MOSからなるインジェクション電
流供給素子をオンするように制御している。
【0089】本実施例によれば、IIL回路と同様に、
信号振幅を約0.6Vに低振幅化が可能であり、更に、
インジェクション電流を必要とする時には、大きくし、
不要な時には、小さくするように、インジェクション電
流を制御しているので、高速、低消費電力のIIL系回
路を得ることができる。
【0090】図8は、図1や図5に示した回路と同様な
考えで、つまり、インジェクション電流を適切に制御す
るという考えで、論理回路群を構成した例である。図9
はそのシンボル図である。これらの図において、INV
1は一出力のインバ−タで、NPNトランジスタQ1
と、NPNトランジスタQ1のベ−スとコレクタに接続
されているインジェクション電流供給素子、例えば、抵
抗R1、R2やPMOSトランジスタP1、NMOSト
ランジスタN1等が対応している。
【0091】INV2は一出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ2と、NPNトランジスタQ2のベ−ス
とコレクタに接続されているインジェクション電流供給
素子、例えば、抵抗R4、R5やPMOSトランジスタ
P2、NMOSトランジスタN2、N3等が対応してい
る。
【0092】またインバータINV3とINV4とアン
ドゲートAND1からなる二入力NORゲートは、NP
NトランジスタQ3、Q4と、NPNトランジスタQ3
とQ4のコレクタ結合部、NPNトランジスタQ3のベ
−スとNPNトランジスタQ4のベ−スとQ3とQ4の
コレクタ結合部に接続されているインジェクション電流
供給素子、例えば、抵抗R2、R5、抵抗R3やPMO
SトランジスタP1、P2、P3、P4、NMOSトラ
ンジスタN1、N3、N4が対応している。
【0093】INV4は二出力のインバ−タで、NPN
トランジスタQ3と接続されていない方のインバ−タ出
力は、NPNトランジスタQ4と、NPNトランジスタ
Q4のベ−スとコレクタに接続されているインジェクシ
ョン電流供給素子、例えば、抵抗R5、R6やPMOS
トランジスタP2、P5、NMOSトランジスタN2、
N5が対応している。インバータINV5やINV6も
同様である。
【0094】電源端子5とNPNトランジスタQ1のベ
−スの間に接続された抵抗R1は、NPNトランジスタ
Q1のオン状態を保持する最小限の電流を供給するよう
に、設定されている。他の抵抗R2、R3、R4、R
5、R6も同様である。PMOSトランジスタP1やN
MOSトランジスタN1等はインジェクション電流制御
素子である。PMOSトランジスタP1のソ−スは電源
端子5に接続されているが、必要によっては、もっと電
位の高い電源端子に接続しても良い。他のインジェクシ
ョン電流制御素子も同様である。なお、図示していない
が、論理が増えた場合には、NPNトランジスタQ1、
Q2のベ−スやNPNトランジスタQ5、Q6のコレク
タにも同様に、NPNトランジスタやインジェクション
電流供給素子が接続されていく。
【0095】図10は、図に示したの論理回路群の動作
状態を示すタイムチャ−トである。同図において入力X
2がハイレベルになると、NPNトランジスタQ2がオ
ンし、NPNトランジスタQ2のコレクタであるB点の
電位は下がり、NPNトランジスタQ4がオフする。N
PNトランジスタQ4がオフすると、少なくとも抵抗R
6等によってインジェクション電流が供給され、D点の
電位が上がり、NPNトランジスタQ6がオンし、F点
の電位は下がる。
【0096】また、NPNトランジスタQ4がオフの時
には、C点の電位はNPNトランジスタQ3の状態によ
って決まる。つまり、NPNトランジスタQ3もオフの
時には少なくとも抵抗R3によってインジェクション電
流が供給され、ハイレベルで、NPNトランジスタQ3
がオンの時にはロウレベルである。C出力とA入力、B
入力の関係は2入力NOR論理になっている。
【0097】一方、入力X2がロウレベルになリ、NP
NトランジスタQ2がオフすると、少なくとも抵抗R5
によってインジェクション電流が供給され、B点の電位
が上がり、NPNトランジスタQ4がオンする。NPN
トランジスタQ4がオンすると、NPNトランジスタQ
4のコレクタと同電位であるD点の電位は下がり、NP
NトランジスタQ6がオフする。C点の電位はNPNト
ランジスタQ3の状態によらずロウレベルとなり、NP
NトランジスタQ5もオフする。NPNトランジスタQ
5、Q6がオフすると図示していないが、インジェクシ
ョン電流が供給され、E点、F点の電位が上がる。
【0098】もう一方の入力X1がハイレベルになる
と、NPNトランジスタQ1がオンし、NPNトランジ
スタQ1のコレクタと同電位であるA点の電位は下が
り、NPNトランジスタQ3がオフする。NPNトラン
ジスタQ3がオフの時には、C点の電位はNPNトラン
ジスタQ4の状態によって決まる。つまり、NPNトラ
ンジスタQ4もオフの時には少なくとも抵抗R5によっ
てインジェクション電流が供給され、ハイレベルで、N
PNトランジスタQ4がオンの時にはロウレベルであ
る。C点がハイレベルの時は、NPNトランジスタQ5
がオンし、E点はロウレベルになる。
【0099】逆に、C点がロウレベルの時は、NPNト
ランジスタQ5がオフし、E点は図示していないが、イ
ンジェクション電流が供給され、ハイレベルになる。
【0100】一方、入力X1がロウレベルになリ、NP
NトランジスタQ1がオフすると、少なくとも抵抗R2
によってインジェクション電流が供給され、A点の電位
が上がり、NPNトランジスタQ3がオンする。C点の
電位はNPNトランジスタQ4の状態によらずロウレベ
ルとなり、NPNトランジスタQ5がオフする。NPN
トランジスタQ5がオフすると図示していないが、イン
ジェクション電流が供給され、E点の電位が上がる。
【0101】PMOSトランジスタP1のゲ−トには入
力X1が接続され、NMOSトランジスタN1のゲ−ト
にはC点が接続されている。従って、入力X1がロウレ
ベルになると専脂トランジスタP1がオンする。その
時、NPNトランジスタQ4がオフ(B点における電位
がロウレベル)状態とするとC点における電位は信号が
伝播されてくるまで、ハイレベルであるのでNMOSト
ランジスタN1もオン状態にある。その結果、PMOS
トランジスタP1、身脂トランジスタN1を介して大き
なインジェクション電流が供給され、A点における電位
は急速にハイレベルとなる。A点における電位がハイレ
ベルになるとC点の電位が下がるため、NMOSトラン
ジスタN1はオフになり過剰なインジェクション電流が
NPNトランジスタQ3へ供給されるのが防止される。
つまり、NPNトランジスタQ3が深い飽和に入るのを
防いでいる。また、消費電力も低減できる。
【0102】逆に入力X1がローレベルになり、PMO
SトランジスタP1がオンする時にQ4がオン(B点に
おける電位がハイレベル)とすると、C点における電位
はロウレベルであるので、NMOSトランジスタN1は
オフである。この場合には、C点における電位がすでに
ロウレベルであるので、A点における電位を急速に上げ
る必要はない。
【0103】また、入力X1がハイレベルになり、NP
NトランジスタQ1によって、A点の電位を下げる時に
は、PMOSトランジスタP1がオフであり、大きなイ
ンジェクション電流が供給されていないので、A点の電
位を急速に下げることができる。また、消費電力も低減
できる。
【0104】次に、PMOSトランジスタP3のゲ−ト
にはA点が接続され、PMOSトランジスタP4のゲ−
トにはB点が接続され、NMOSトランジスタN4のゲ
−トにはE点が接続されている。従って、A点とB点が
ロウレベルになるとPMOSトランジスタP3とP4が
オンする。その時、E点は信号が伝播されてくるまで、
ハイレベルであるのでNMOSトランジスタN4もオン
である。その結果、PMOSトランジスタP3、P4、
NMOSトランジスタN4を介して大きなインジェクシ
ョン電流が供給され、C点における電位は急速にハイレ
ベルとなる。C点における電位がハイレベルになるとE
点の電位が下がるため、NMOSトランジスタN4はオ
フになり過剰なインジェクション電流がNPNトランジ
スタQ5へ供給されるのが防止される。つまり、NPN
トランジスタQ5が深い飽和に入るのを防いでいる。ま
た、消費電力も低減できる。A点あるいはB点における
電位がハイレベルになると、PMOSトランジスタP3
あるいはP4がオフし、大きなインジェクション電流が
供給されていないので、C点の電位を急速に下げること
ができる。また、消費電力も低減できる。他の部分も同
様に動作する。つまり、NPNトランジスタのベ−ス電
位を急速に上げる必要であるタイミングにおいてのみ、
MOSトランジスタからなるインジェクション電流供給
素子をオンさせ、インジェクション電流を大きくするよ
うに制御している。
【0105】本実施例によれば、IIL回路と同様に、
信号振幅を約0.6Vに低振幅化が可能であり、更に、
インジェクション電流を必要とする時には、インジェク
ション電流を大きくし、必要としない時には、小さくす
るように、制御しているので、高速かつ低消費電力のI
IL系回路を得ることができる。
【0106】図11は、図5と図8のマルチコレクタを
有するNPNトランジスタのデバイス構造図である。図
12はそのデバイスの平面図である。N形基板中のPウ
ェル110内に、コレクタ111、エミッタ112、ベ
−ス113を有するラテラルNPNトランジスタが形成
されている。114は金属であり、コレクタ111との
界面でショットキ−バリアダイオ−ドを形成している。
本例ではコレクタを三つ有している。
【0107】本実施例によれば、通常のIIL回路で用
いらている逆接続のNPNトランジスタを使わずに、高
性能ラテラルNPNトランジスタを用いて、IIL系論
理回路を構成できるので、高速なIIL系回路を得るこ
とができる。
【0108】第2実施例(図13〜図16) (2)本発明の他の実施例を図13に示す。同図はNT
L系のインバ−タ回路を示している。同図においてイン
バータ回路の初段部として、接地電位と電源端子130
の間に、ゲ−トが入力端子131に接続されたPMOS
トランジスタP1、ベ−スが入力端子131に接続され
たNPNトランジスタQ1、ゲ−トが入力端子131に
接続されたNMOSトランジスタN1が設置され、PM
OSトランジスタP1のソ−ス、ドレイン間にダイオ−
ドD1が接続され、NMOSトランジスタN1のソ−
ス、ドレイン間にコンデンサC1が接続されている。エ
ミッタフォロワ出力段として、接地電位と出力端子13
0の間に、ベ−スがNPNトランジスタQ1のコレクタ
に接続されたNPNトランジスタQ2が設置され、出力
端子132と電源端子130の間に、ゲ−トが入力端子
131に接続されたNMOSトランジスタN2が設置さ
れている。なお、電源端子130の電位は−2Vとし、
論理ハイレベルは−0.8V、論理ロウレベルは−1.
6Vとする。
【0109】上記構成において入力131における電位
がハイレベルになると、NPNトランジスタQ1とNM
OSトランジスタN1がオンし、PMOSトランジスタ
P1はほとんどオフする。従って、接地電位から電源端
子130まで、ダイオードD1、NPNトランジスタQ
1、NMOSトランジスタN1を介して、電流が流れる
ので、NPNトランジスタQ1のコレクタ電位は−0.
8Vとなる。よって、出力端子132における電位は−
1.6V(ロウレベル)になるが、その時、NMOSト
ランジスタN2がオンで抵抗が小さくなっているので、
急速にロウレベルになる。
【0110】一方、入力端子131がロウレベルになる
と、PMOSトランジスタP1がオンし、NPNトラン
ジスタQ1はコンデンサC1でエミッタ電位を押さえら
れるので、すぐオフする。従って、NPNトランジスタ
Q1のコレクタ電位は急速にほぼ0Vとなる。よって、
出力端子132における電位は−0.8V(ハイレベ
ル)になるが、その時、NMOSトランジスタN2がオ
フで抵抗が大きくなっているので、急速にハイレベルに
なる。
【0111】PMOSトランジスタP1のオン抵抗を、
通常のNTL回路の接地電位、コレクタ間の抵抗値よ
り、小さく設定すればNPNトランジスタQ2のベ−ス
電位の上昇速度を向上させることができる。
【0112】また、NMOSトランジスタN2のオン抵
抗を、通常のNTL回路のエミッタフォロワ部の抵抗値
より小さく設定すれば出力端子132における電位の立
ち下がり速度を向上させることができる。
【0113】また、NMOSトランジスタN2のオフ抵
抗を、通常のNTL回路のエミッタフォロワ部の抵抗値
より大きく設定すれば出力端子132における電位の立
ち上がり速度を向上させることができる。また、消費電
力低減の方向に働く。
【0114】本実施例によれば、BiCMOSプロセス
において、抵抗を使用せずにNTL系回路を構成できる
ので、抵抗を作成するマスクを省略でき、プロセスが簡
単になる。また、MOSの抵抗値を変えることによっ
て、寄生容量や負荷容量の充電、放電の時定数を小さく
できるので、NTL系回路のスピ−ドを上げることがで
きる。
【0115】本発明に係るNTL系のインバータ回路の
他の実施例を図14に示す。同図において初段部とし
て、接地電位と電源端子140との間に、抵抗R1、ベ
−スが入力端子141に接続されたNPNトランジスタ
Q1、抵抗R2が設置され、抵抗R2の両端にコンデン
サC1が接続されている。
【0116】更にエミッタフォロワ出力段として、接地
電位と出力142の間に、ベ−スがNPNトランジスタ
Q1のコレクタに接続されたNPNトランジスタQ2が
設置され、出力端子142と電源端子140の間に、ゲ
−トがCMOS増幅回路20に接続されたNMOSトラ
ンジスタN1が設置されている。
【0117】CMOS増幅回路20は、接地電位と電源
端子140の間に、PMOSトランジスタP1とNMO
SトランジスタN2が接続され、また、PMOSトラン
ジスタP2とNMOSトランジスタN3が接続されてい
る。PMOSトランジスタP1のゲ−トは入力端子14
1に接続され、PMOSトランジスタP2のゲ−トは論
理ハイレベルと論理ロウレベルの中間レベルVbbに接
続され、NMOSトランジスタN3のゲートは、NMO
SトランジスタN2のゲ−トが接続され、さらに、NM
OSトランジスタN2のドレインにも接続されている。
電源端子140の電位は−2Vとし、論理ハイレベルは
−0.8V、論理ロウレベルは−1.6Vとする。入力
端子141における電位がハイレベルになると、NPN
トランジスタQ1がオンし、接地電位から電源端子14
0まで、抵抗R1、NPNトランジスタQ1、抵抗R2
を介して、電流が流れる.NPNトランジスタQ1のコ
レクタ電位は−0.8Vとなるように抵抗R1,R2の
抵抗値が設定される。よって、出力端子142における
電位は−1.6V(ロウレベル)になるが、その時、C
MOS増幅回路20の出力は、ほぼ接地電位まで上昇
し、NMOSトランジスタN1がオン状態でその内部抵
抗の抵抗値が小さくなっているので、急速にロウレベル
になる。
【0118】一方、入力端子141における電位がロウ
レベルになると、NPNトランジスタQ1はコンデンサ
C1でエミッタ電位を押さえられるので、すぐオフす
る。従って、NPNトランジスタQ1のコレクタ電位
は、抵抗R1を介して、急速にほぼ0Vとなる。よっ
て、出力端子142における電位は−0.8V(ハイレ
ベル)になるが、その時、CMOS増幅回路20の出力
はほぼ電源電位、−2Vまで下降し、NMOSトランジ
スタN1がオフ状態でその内部抵抗の抵抗値が大きくな
っているので、急速にハイレベルになる。
【0119】NMOSトランジスタN1のオン抵抗を、
通常のNTL回路のエミッタフォロワ部の抵抗値より小
さく設定すれば出力端子142における電位の立ち下が
り速度を向上させることができる。
【0120】また、NMOSトランジスタN1のオフ抵
抗を、通常のNTL回路のエミッタフォロワ部の抵抗値
より大きく設定すれば出力端子142における電位の立
ち上がり速度を向上させることができる。また、消費電
力低減の方向に働く。
【0121】図15は、図14に示したインバータ回路
のエミッタフォロワ部のNMOSトランジスタN1をシ
ョットキバリアダイオ−ド付きのNPNトランジスタQ
3で置き換えた例である。バイポ−ラトランジスタを用
いることによって、更に、出力端子142における電位
の立ち下がり速度を向上させることができる。
【0122】本実施例によれば、MOSのゲ−ト電圧の
振幅を大きくし、MOSの抵抗値を大きく変えることに
よって、また、バイポ−ラトランジスタを用いることに
よって、負荷容量の充電、放電の時定数を小さくできる
ので、NTL系回路の動作速度向上させることができ
る。
【0123】本発明に係るNTL系のインバータ回路の
他の実施例を図16に示す。同図において初段部とし
て、接地電位を有する第1の電源端子と第2の電源端子
150との間に、抵抗R1と、ベ−スが入力端子151
に接続されたNPNトランジスタQ1と、抵抗R2とが
設置され、抵抗R2の両端にコンデンサC1が接続され
ている。エミッタフォロワ出力段として、接地電位を有
する第1の電源端子と出力端子152との間に、ベ−ス
がNPNトランジスタQ1のコレクタに接続されたNP
NトランジスタQ2が設置され、出力端子152と第2
の電源端子150との間に、ショットキ−バリアダイオ
−ド付きNPNトランジスタQ3が設置されている。
【0124】また接地電位を有する第1の電源端子とN
PNトランジスタQ3のベ−スの間にゲ−トがNPNト
ランジスタQ1のコレクタに接続されたPMOSトラン
ジスタP1が設置され、Q3のベ−ス、エミッタ間に抵
抗R3が接続されている。第2の電源端子150の電位
は−2Vとし、論理ハイレベルは−0.8V、論理ロウ
レベルは−1.6Vとする。
【0125】上記構成において入力端子151における
電位がハイレベルになると、NPNトランジスタQ1が
オンし、接地電位を有する第1の電源端子から第2の電
源端子150まで、抵抗R1、NPNトランジスタQ
1、抵抗R2を介して、電流が流れる。NPNトランジ
スタQ1のコレクタ電位が−0.8Vとなるように抵抗
値が設定される。すると、PMOSトランジスタP1が
オンし、NPNトランジスタQ3にベ−ス電流が供給さ
れ、NPNトランジスタQ3がオンする。よって、出力
端子152における電位は急速に−1.6V(ロウレベ
ル)になる。
【0126】一方、入力端子151における端子がロウ
レベルになると、NPNトランジスタQ1はコンデンサ
C1でエミッタ電位を押さえられるので、すぐにオフす
る。従って、NPNトランジスタQ1のコレクタ電位
は、抵抗R1を介して、急速にほぼ0Vとなる。よっ
て、PMOSトランジスタP1はオフし、NPNトラン
ジスタQ3もオフする。出力端子152における電位は
−0.8V(ハイレベル)になるが、その時、NPNト
ランジスタQ3がオフ状態でその内部抵抗の抵抗値が大
きくなっているので、急速にハイレベルになる。また、
消費電力低減の方向に働く。
【0127】第3実施例(図17〜18) 本実施例によれば、バイポ−ラトランジスタを用いるこ
とによって、負荷容量の充電、放電の時定数を小さくで
きるので、NTL系回路の動作速度を向上させることが
できる。
【0128】(3)次に本発明に係るECL系のインバ
ータ回路の一実施例を図17に示す。差動増幅部とし
て、エミッタ結合されたNPNトランジスタQ1,Q2
と、接地電位を有する第1の電源端子とNPNトランジ
スタQ1,Q2のそれぞれのコレクタ間に接続された抵
抗R1、R2と、NPNトランジスタQ1、Q2のエミ
ッタと第2の電源端子170との間に、定電流源I1が
設置されている。
【0129】更にエミッタフォロワ出力段として、接地
電位を有する第1の電源端子と出力端子174との間
に、ベ−スがNPNトランジスタQ1のコレクタに接続
されたNPNトランジスタQ3が設置され、端子出力1
74と第3の電源端子172との間に、ゲ−トがCMO
S増幅回路30の出力側に接続されたNMOSトランジ
スタN1が設置されている。
【0130】CMOS増幅回路30は、接地電位を有す
る第1の電源端子と第3の電源端子172との間に、P
MOSトランジスタP1とNMOSトランジスタN2が
接続され、また、PMOSトランジスタP2とNMOS
トランジスタN3が接続されている。PMOSトランジ
スタP1のゲ−トは入力端子173に接続され、PMO
SトランジスタP2のゲ−トは論理ハイレベルと論理ロ
ウレベルの中間レベルVbbに設定されているNPNト
ランジスタQ2のベ−スに接続され、NMOSトランジ
スタN3のゲートはNMOSトランジスタN2のゲ−ト
に接続され、さらに、NMOSトランジスタN2のドレ
インにも接続されている。なお、第2の電源端子170
の電位は−3V、第3の電源端子172の電位は−2V
とし、論理ハイレベルは−0.8V、論理ロウレベルは
−1.6Vとする。
【0131】上記構成において入力端子173における
電位がハイレベルになると、NPNトランジスタQ1が
オンし、接地電位を有する第1の電源端子から電源端子
170まで、抵抗R1、NPNトランジスタQ1、定電
流源I1を介して、電流が流れる.なお、NPNトラン
ジスタQ1のコレクタ電位は−0.8Vとなるように定
電流源I1の値と抵抗R1の抵抗値が設定される。よっ
て、出力端子174における電位は−1.6V(ロウレ
ベル)になるが、その時、CMOS増幅回路30の出力
はほぼ接地電位まで上昇し、NMOSトランジスタN1
がオンで抵抗が小さくなっているので、急速にロウレベ
ルになる。
【0132】一方、入力端子173における電位がロウ
レベルになると、NPNトランジスタQ1はオフする。
従って、NPNトランジスタQ1のコレクタ電位は、抵
抗R1を介して、急速にほぼ0Vとなる。よって、出力
端子174における電位は−0.8V(ハイレベル)に
なるが、その時、CMOS増幅回路の出力は、ほぼ第3
の電源端子172の電源電位、−2Vまで下降し、NM
OSトランジスタN1がオフでNMOSトランジスタN
1の内部抵抗の抵抗値が大きくなっているので、急速に
ハイレベルになる。
【0133】NMOSトランジスタN1のオン抵抗を、
通常のECL回路のエミッタフォロワ部のエミッタ抵抗
の抵抗値より小さく設定すれば出力端子174における
電位の立ち下がり速度を向上させることができる。ま
た、NMOSトランジスタN1のオフ抵抗を、通常のE
CL回路のエミッタフォロワ部の抵抗値より大きく設定
すれば出力174の立ち上がり速度を向上させることが
できる。また、消費電力低減の方向に働く。
【0134】図18は、図17に示したインバータ回路
のエミッタフォロワ部のNMOSトランジスタN1をシ
ョットキバリアダイオ−ド付きのNPNトランジスタQ
3で置き換えた例を示している。このようにバイポ−ラ
トランジスタを用いることによって、更に、出力端子1
74における電位の立ち下がり速度を向上させることが
できる。
【0135】本実施例によれば、MOSトランジスタの
ゲ−ト電圧の振幅を大きくし、MOSトランジスタの抵
抗値を大きく変えることによって、またバイポ−ラトラ
ンジスタを用いることによって、負荷容量の充電、放電
の時定数を小さくできるので、ECL系回路の動作速度
を向上させることができる。
【0136】第4実施例(図19〜図22) (4)本発明に係るBiMOS論理回路の一実施例とし
てのインバータ回路の構成を図19に示す。電源Vcc
端子190と接地電位の間に出力段を構成するNPNト
ランジスタQ1とNMOSトランジスタN4がある。N
MOSトランジスタN4は出力プルダウン側の論理を採
る働きもする。NPNトランジスタQ1のコレクタ、ベ
−ス間に、NPNトランジスタQ1へのベ−ス電流供給
のNMOSトランジスタN2が接続されている。NPN
トランジスタQ1のベ−スと接地電位の間に、ゲ−トが
入力端子191に接続されたベ−ス電荷引き抜き用のN
MOSトランジスタN3が設置されている。
【0137】また電源端子190と接地電位の間に、そ
れぞれのゲ−トが入力端子191に接続されたPMOS
トランジスタP1とNMOSトランジスタN1が設置さ
れている。PMOSトランジスタP1、NMOSトラン
ジスタN1、N3は出力プルアップ側の論理を採る働き
もする。更にNPNトランジスタQ1のベ−ス、エミッ
タ間には、ブ−トストラップ効果用の容量C1が接続さ
れている。
【0138】上記構成において入力端子191における
電位がハイレベルになると、PMOSトランジスタP1
がオフでNMOSトランジスタN1がオンとなり、NM
OSトランジスタN2のゲ−トには接地電位が加わりN
MOSトランジスタN2はオフとなる。
【0139】また、NMOSトランジスタN3はオンと
なるので、NPNトランジスタQ1はオフとなる。更に
NMOSトランジスタN4はゲ−トにハイレベルが加わ
るので、オンとなる。従って、出力端子192における
電位はロウレベル(接地電位)になる。
【0140】一方、入力端子191における電位がロウ
レベルになると、NMOSトランジスタN4はオフにな
る。また、PMOSトランジスタP1がオンでNMOS
トランジスタN1がオフとなり、NMOSトランジスタ
N2のゲ−トには電源電位が加わりNMOSトランジス
タN2はオンとなる。また、NMOSトランジスタN3
はオフとなるので、NPNトランジスタQ1へベ−ス電
流が供給され、NPNトランジスタQ1はオンとなる。
その際、NPNトランジスタQ1のベ−ス電位はまず、
Vcc−Vthまで上昇し、NMOSトランジスタN2
はみかけ上、オフとなる。VthはNMOSトランジス
タN2のスレッショルド電圧である。その時、NPNト
ランジスタQ1のエミッタ電位はVcc−Vth−Vb
eであるが、その後もNPNトランジスタQ1のエミッ
タ電位はしばらく上昇を続ける。すると、容量C1を介
して、NPNトランジスタQ1のベ−ス電位が押し上げ
られる、いわゆるブ−トストラップ効果が生じる。その
結果、NPNトランジスタQ1のエミッタ電位が引き上
げられて、Vcc電源電位まで急速にフル振幅する。
【0141】本実施例によれば、電源電圧Vccが2V
程度の低電源電圧まで、出力がフル振幅するBiNMO
S論理回路を得ることができるので、高速、低消費電力
なBiCMOS LSIを実現できる。
【0142】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の
実施例としてのインバータ回路の構成を図20に示す。
図19に示したインバータ回路と構成上、異なる点は、
図19のNMOSトランジスタN2の代わりに、NPN
バイポ−ラトランジスタQ2を設置した点である。動作
は図19に示したインバータ回路と同様である。NPN
トランジスタQ1とQ2のダ−リントン接続になってい
るので、出力192の立上りをさらに、高速化できる。
【0143】本実施例によれば、Vccが2V程度の低
電源電圧まで、出力がフル振幅するBiNMOS回路を
得ることができるので、高速、低消費電力なBiCMO
SLSIを実現できる。
【0144】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の
実施例としてのインバータ回路の構成を図21に示す。
図20に示したインバータ回路と構成上、異なる点は電
源端子210と出力端子212の間に、ゲ−トが入力端
子211に接続されたPMOSトランジスタP2を追加
した点である。PMOSトランジスタP2とNMOSト
ランジスタN4でCMOSインバ−タを構成しているの
で、この回路は、MOSのスレッショルド電圧程度の低
電源電圧まで出力フル振幅で動作する。また、Vccが
1.5V程度の低電源電圧では、PMOSトランジスタ
P2による出力プルアップとブ−トストラップ効果によ
る出力プルアップの相乗効果で出力端子212が急速に
立ち上がる。
【0145】本実施例によれば、Vccが1.5V程度
の低電源電圧まで、高速かつ出力がフル振幅するBiN
MOS回路を得ることができるので、高速、低消費電力
なBiCMOS LSIを実現できる。
【0146】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の
実施例としてのインバータ回路の構成を図22に示す。
図20に示したインバータ回路と構成上、異なる点は電
源端子220と出力端子222の間に、ゲ−トが出力信
号222を反転するインバ−タINV1の出力に接続さ
れたPMOSトランジスタP2を追加した点である。
【0147】このインバータ回路ではVccが1.5V
程度の低電源電圧では、ブ−トストラップ効果による出
力プルアップと、その出力をINV1がうけて、オンに
なったPMOSトランジスタP2による出力プルアップ
との相乗効果で出力212が急速に立ち上がる。
【0148】本実施例によれば、Vccが1.5V程度
の低電源電圧まで、高速かつ出力がフル振幅するBiN
MOS回路を得ることができるので、高速、低消費電力
なBiCMOS LSIを実現できる。
【0149】第5実施例(図23〜図25) (5)本発明に係るBiCMOS回路の一実施例として
のインバータ回路の構成を図23に示す。電源Vcc端
子230と接地電位の間に出力段を構成するNPNトラ
ンジスタQ1、Q2とNMOSトランジスタN3が設置
されている。NMOSトランジスタN3は出力プルダウ
ン側の論理を採る働きもする。
【0150】またNPNトランジスタQ1のコレクタ・
ベ−ス間に、NPNトランジスタQ1へのベ−ス電流供
給のPMOSトランジスタP1が接続されている。NP
NトランジスタQ1のベ−スと接地電位の間に、ゲ−ト
が入力端子231に接続されたベ−ス電荷引き抜き用の
NMOSトランジスタN1が設置されている。PMOS
トランジスタP1、NMOSトランジスタN1は反転論
理を採る働きもする。
【0151】更に電源端子230とNPNトランジスタ
Q1のベ−スの間に、それぞれのゲ−トが出力232の
信号を反転するインバ−タINV1の出力端とNPNト
ランジスタQ1のベ−スとに接続されたPMOSトラン
ジスタP2とPMOSトランジスタP3が設置されてい
る。NPNトランジスタQ2のベ−ス・エミッタ間に
は、ゲ−トがNPNトランジスタQ1のベ−スに接続さ
れているNMOSトランジスタN2が設置されている。
【0152】上記構成において入力端子231がハイレ
ベルになると、PMOSトランジスタP1がオフでNM
OSトランジスタN1がオンとなり、NPNトランジス
タQ1はオフとなる。NMOSトランジスタN3はオン
となる。NMOSトランジスタN2のゲ−トには接地電
位が加わりNMOSトランジスタN2はオフとなる。ま
た、PMOSトランジスタP3はオンとなり、出力端子
232は立ち下がるまで、PMOSトランジスタP2は
しばらくオンであるので、NPNトランジスタQ2にベ
−ス電流が供給され、NPNトランジスタQ2はオンと
なる。従って、出力端子232における電位はロウレベ
ル(接地電位)になる。
【0153】出力端子232における電位がロウレベル
になると、インバータINV1の出力がハイレベルにな
り、PMOSトランジスタP2はオフする。従って、N
PNトランジスタQ2に過剰なベ−ス電流が供給されな
いので、無駄な電力を消費しないとともに、NPNトラ
ンジスタQ2が深い飽和に入るのを防いでいる。
【0154】一方、入力端子231における電位がロウ
レベルになると、NMOSトランジスタN3はオフにな
る。また、PMOSトランジスタP1がオンでNMOS
トランジスタN1がオフとなり、NPNトランジスタQ
1へベ−ス電流が供給され、NPNトランジスタQ1は
オンとなる。また、PMOSトランジスタP3がオフと
なるので、NPNトランジスタQ2はオフになる。従っ
て、出力端子232における電位はハイレベルになる。
出力端子232における電位がロウレベルの時、出力端
子232における電位にノイズが乗っても、NMOSト
ランジスタN3がオンであるので、ノイズはすぐ減衰す
る。また出力端子232における電位がハイレベルの
時、出力端子232における電位にノイズが乗っても、
PMOSトランジスタP1、NPNトランジスタQ1を
介して、電流が供給されるので、ノイズはすぐ減衰す
る。すなわち、ノイズに対して強い構成となっている。
【0155】本実施例によれば、Vccが1.5V程度
の低電源電圧で動作し、高速で、ノイズに強いBiCM
OS回路を得ることができるので、高速、低消費電力な
BiCMOS LSIを実現できる。
【0156】本発明に係るBiCMOS回路の他の実施
例としてのインバータ回路の構成を図24に示す。図2
3に示したインバータ回路と構成上、異なる点は、図2
3に示したNMOSトランジスタN3のゲ−トを出力端
子232における信号を反転するインバ−タINV2の
出力端に接続した点である。動作は図23に示したイン
バータ回路と同様である。出力端子232における電位
がロウレベルの時は、インバータINV2の出力はハイ
レベルであるので、NMOSトランジスタN3はオンに
なっている。
【0157】出力端子232における電位がロウレベル
の時、出力端子232における電位にノイズが乗って
も、NMOSトランジスタN3がオンであるので、ノイ
ズはすぐ減衰する。インバータINV2の出力が反転す
るほどの大きなノイズが乗った場合には、インバータI
NV1も反転し、PMOSトランジスタP2,P3か
ら、NPNトランジスタQ2へベ−ス電流が供給され、
ノイズを減衰する。
【0158】本実施例によれば、Vccが1.5V程度
の低電源電圧で動作し、高速で、ノイズに強いBiCM
OS回路を得ることができるので、高速、低消費電力な
BiCMOS LSIを実現できる。
【0159】本発明に係るBiCMOS回路の他の実施
例としてのインバータ回路の構成を図25に示す。図2
4に示したインバータ回路と構成上、異なる点は電源端
子250と出力端子252の間に、ゲ−トが入力端子2
51に接続されたPMOSトランジスタP3を追加した
点である。PMOSトランジスタP3によって、Vcc
電位まで、出力レベルがフル振幅するので、この回路
は、NPNトランジスタのベース・エミッタ間電圧Vb
e電圧程度の低電源電圧まで出力フル振幅で動作する。
【0160】本実施例によれば、VccがVbe電圧程
度の低電源電圧まで、高速かつ出力がフル振幅するBi
CMOS回路を得ることができるので、高速、低消費電
力なBiCMOS LSIを実現できる。
【0161】第6実施例(図26) (6)本発明の他の実施例を図26に示す。同図におい
て一つのLSI内の接地電位と約−2Vの電源端子26
0の間に、BiNMOS回路261、NTL回路26
2、NTL回路263、CMOS回路264、BiNM
OS回路265、NTL回路266が接続関係を説明す
るために示されている。
【0162】NTL回路の論理ハイレベルを−0.8
V、論理ロウレベルを−1.6Vとする。CMOS回路
とBiNMOS回路の論理スレッショルド電圧は−0.
8Vと−1.6Vの間に設定する。そのように、設定す
ることによって、NTL回路の出力を、レベル変換回路
を介さずに、直接、CMOS回路とBiNMOS回路で
受けることができる。NTL回路同志の接続は、当然、
直接接続可能である。また、BiNMOS回路の出力ハ
イレベルが、−Vbe、つまり、−0.8Vとなるよう
に、出力プルアップ手段は設けない。そのようにするこ
とによって、BiNMOS回路で直接、NTL回路を駆
動することができる。もし、出力ハイレベルが、接地電
位ならば、NTL回路の初段のNPNトランジスタのベ
−スが接地電位で、コレクタが−0.8V以下となり、
NPNトランジスタが飽和してしまい、直接NTL回路
を駆動することはできない。CMOS回路とBiNMO
S回路は、直接接続可能である。従って、直接接続でき
ないのは、CMOS回路で、NTL回路を駆動する場合
のみである。今まで、説明してきたNTL系回路やBi
CMOS回路も使用できることは明らかである。
【0163】本実施例によれば、超高速のNTL回路
と、低消費電力のCMOS回路と、高速、低消費電力の
BiNMOS回路を、レベル変換回路なしで、適材適所
に使えるので、高速、低消費電力なLSIを得ることが
できる。
【0164】第7実施例(図34) (7)本発明の他の実施例を図34に示す。図34は計
算機の一般的な構成を示している。同図においてバス3
41を介して中央処理装置CPU(Central Processing
Unit)340、CPU340に入力されるデ−タあるい
はCPU340から出力されるデ−タを記憶するメモリ
342、メモリコントロ−ラ343、i/oプロセッサ
344が接続されている。
【0165】このシステムにおいて、例えば、CPU3
40を例にとると、演算を高速に行うために、高速性が
要求される。また、このCPU340がいくつかのLS
Iチップに分割されていると、LSI間での信号の伝播
遅延時間が大きくなり、システム性能が上がらない。し
かし、LSIが大規模化すると、消費電力が増大するの
で、低消費電力性も要求される。従って、図26を用い
て説明した本発明に係るLSIや本発明に係る各種論理
回路を、プロセッサ等のデ−タ処理装置に適用すると、
高性能なシステムを構築することができる。
【0166】本実施例によれば、CMOSの2倍程度の
性能を有する高性能なプロセッサ等のデ−タ処理装置を
実現できる。
【0167】
【発明の効果】以上に説明したように本発明は以下の効
果を有している。
【0168】(1)本発明によれば、インジェクション
電流を、そのベ−ス電位を上げるタイミングでのみ、増
加させているので、高速で低消費電力なIIL系回路を
得ることができる。
【0169】(2)本発明によれば、MOSトランジス
タの抵抗を変え、初段やエミッタフォロワ段の充放電の
時定数を小さくしているので、高速で低消費電力なNT
L系回路を得ることができる。
【0170】(3)本発明によれば、MOSトランジス
タの抵抗を変え、エミッタフォロワ段の充放電の時定数
を小さくしているので、高速で低消費電力なECL系回
路を得ることができる。
【0171】(4)本発明によれば、ブ−トストラップ
効果を活用し、さらに、PMOSトランジスタによっ
て、出力レベルをプルアップしているので、2Vから
1.5Vの低電源電圧で、出力レベルがフル振幅する高
速なBiCMOS論理回路を得ることができる。
【0172】(5)本発明によれば、ト−テムポ−ル形
BiCMOS論理回路において、出力段の下側のNPN
トランジスタへのベ−ス電流を、電源電圧端子に接続さ
れたPMOSトランジスタを介して供給し、出力レベル
が立ち下がった後、ベ−ス電流を遮断し、さらに、NM
OSトランジスタで出力レベルをプルダウンしているの
で、1.5V以下の電源電圧で、ノイズに強く動作が可
能で、高速、低消費電力なBiCMOS論理回路を得る
ことができる。
【0173】(6)本発明によれば、超高速のNTL回
路と、低消費電力のCMOS回路と、高速、低消費電力
のBiNMOS回路を、レベル変換回路なしで、適材適
所に使えるので、高速、低消費電力なLSIを得ること
ができる。
【0174】(7)本発明によれば、高速、低消費電力
な論理回路およびLSIを得ることができるので、高性
能なプロセッサ等のLSIシステムを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るIIL系のバッファ回路の一実施
例の構成を示す回路図である。
【図2】図1に示したバッファ回路の動作状態を示すタ
イムチャ−トである。
【図3】図1に示すバッファ回路を半導体基板に実装し
た場合のデバイス構造を示す断面図である。
【図4】図1に示すバッファ回路におけるインジェクシ
ョン電流制御回路の他の例を示す回路図である。
【図5】本発明に係るIIL系の論理回路群の構成を示
す回路図である。
【図6】図5に示した論理回路群を論理回路のシンボル
で示した回路図である。
【図7】図6に示した論理回路群の動作状態を示すタイ
ムチャ−トである。
【図8】本発明に係るIIL系の論理回路群の構成を示
す回路図である。
【図9】図8に示した論理回路群を論理回路のシンボル
で示した回路図である。
【図10】図8に示した論理回路群の動作状態を示すタ
イムチャ−トである。
【図11】図5及び図8におけるマルチコレクタを有す
るNPNトランジスタのデバイス構造図である。
【図12】図11に示したデバイスの平面図である。
【図13】本発明に係るNTL系のインバ−タ回路の一
実施例の構成を示す回路図である。
【図14】本発明に係るNTL系のインバ−タ回路の他
の実施例の構成を示す回路図である。
【図15】図14に示したインバ−タ回路のエミッタフ
ォロワ部のNMOSトランジスタをショットキバリアダ
イオード付きのNPNトランジスタで置き換えた例を示
す回路図である。
【図16】本発明に係るNTL系のインバ−タ回路の他
の実施例の構成を示す回路図である。
【図17】本発明に係るECL系のインバ−タ回路の一
実施例の構成を示す回路図である。
【図18】図17に示したインバ−タ回路のエミッタフ
ォロワ部のNMOSトランジスタをショットキバリアダ
イオード付きのNPNトランジスタで置き換えた例を示
す回路図である。
【図19】本発明に係るBiNMOS論理回路の一実施
例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図である。
【図20】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の実
施例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図21】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の実
施例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図22】本発明に係るBiNMOS論理回路の他の実
施例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図23】本発明に係るBiCMOS論理回路の一実施
例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図である。
【図24】本発明に係るBiCMOS論理回路の他の実
施例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図25】本発明に係るBiCMOS論理回路の他の実
施例としてのインバ−タ回路の構成を示す回路図であ
る。
【図26】本発明に係る各種論理ゲ−ト混在LSIの構
成を示す回路図である。
【図27】従来のIIL系回路の構成を示す回路図であ
る。
【図28】従来のNTL系のインバ−タ回路の構成を示
す回路図である。
【図29】従来のECL系のインバ−タ回路の構成を示
す回路図である。
【図30】従来のBiNMOS論理回路としてのインバ
−タ回路の構成を示す回路図である。
【図31】従来のBiCMOS論理回路としてのト−テ
ムポ−ル形インバ−タ回路の構成を示す回路図である。
【図32】従来のBiCMOS論理回路としてのト−テ
ムポ−ル形インバ−タ回路の動作状態を示す説明図であ
る。
【図33】従来のBiCMOS論理回路としてのト−テ
ムポ−ル形インバ−タ回路の動作状態を示すタイミング
図である。
【図34】本発明が適用されるデ−タ処理装置の構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
Q1 NPNトランジスタ Q2 NPNトランジスタ P1 PMOSトランジスタ P2 PMOSトランジスタ 40 インジェクション電流制御回路 N1 NMOSトランジスタ N2 NMOSトランジスタ N3 NMOSトランジスタ N4 NMOSトランジスタ D1 ダイオ−ド C1 容量 R1 抵抗 R2 抵抗 R3 抵抗 INV CMOSインバ−タ INV1 CMOSインバ−タ INV2 CMOSインバ−タ 261 BiNMOS形回路 265 BiNMOS形回路 262 NTL回路 263 NTL回路 266 NTL回路 264 CMOS回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 裕 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 南 正隆 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エミッタ接地の二つのNPNトランジス
    タを有し、一方のNPNトランジスタのコレクタが他方
    のNPNトランジスタのベ−スに接続されてなるIIL
    系の回路において、 電源端子と前記一方のNPNトランジスタのコレクタと
    の間に接続されMOSトランジスタを含んで構成され、
    前記エミッタ接地の二つのNPNトランジスタにインジ
    ェクション電流を供給するインジェクション電流制御回
    路を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 【請求項2】 前記NPNトランジスタは半導体基板上
    にN型半導体及びP型半導体の半導体層が通常の縦型に
    形成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体集
    積回路装置。
  3. 【請求項3】 NPNトランジスタは半導体基板上にN
    型半導体及びP型半導体の半導体層が横型に形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装
    置。
  4. 【請求項4】 初段には、第1の電源電位端子と第2の
    電源電位端子の間に、それらのゲ−トあるいはベ−スが
    入力端子に接続されているPMOSトランジスタ、第1
    のNPNトランジスタ及び第1のNMOSトランジスタ
    が接続され、かつ前記PMOSトランジスタのソース・
    ドレイン間に並列にダイオ−ドが接続されると共に、前
    記NMOSトランジスタのドレイン・ソース間に並列に
    コンデンサが接続され、エミッタフォロワの出力段は、
    第1の電源電位端子と第2の電源電位端子の間に、ベ−
    スが前記第1のNPNトランジスタのコレクタに接続さ
    れた第2のNPNトランジスタとゲ−トが前記入力端子
    に接続されたエミッタ抵抗として機能する第2のNMO
    Sトランジスタが接続されて構成されることを特徴とす
    る半導体集積回路装置。
  5. 【請求項5】 初段には、ベ−スが入力端子に接続さ
    れ、コレクタが抵抗を介して接地電位を有する第1の電
    源電位端子に接続され、エミッタが抵抗を介して第2の
    電源電位端子に接続されると共に、前記エミッタと第2
    の電源電位端子との間に容量が接続されてなる第1のN
    PNトランジスタを有し、エミッタフォロワの出力段
    は、前記第1の電源電位端子と第2の電源電位端子の間
    に、ベ−スが前記第1のNPNトランジスタのコレクタ
    に接続された第2のNPNトランジスタと、ゲ−トまた
    はベースが同相増幅器を介して前記入力端子に接続され
    前記第2のNPNトランジスタのエミッタ抵抗として機
    能するNMOSトランジスタまたは第3のNPNトラン
    ジスタが接続されて構成され、前記同相増幅器により前
    記NMOSトランジスタまたは第3のNPNトランジス
    タを駆動することを特徴とする半導体集積回路装置。
  6. 【請求項6】 初段には、ベ−スが入力端子に接続さ
    れ、コレクタが抵抗を介して接地電位を有する第1の電
    源電位端子に接続され、エミッタが抵抗を介して第2の
    電源電位端子に接続されると共に、前記エミッタと第2
    の電源電位端子との間に容量が接続されてなる第1のN
    PNトランジスタを有し、エミッタフォロワの出力段
    は、前記第1の電源電位端子と第2の電源電位端子の間
    に、ベ−スが前記第1のNPNトランジスタのコレクタ
    に接続された第2のNPNトランジスタと、前記第2の
    NPNトランジスタのエミッタ抵抗として機能するNM
    OSトランジスタをソ−スが接地電位に接続され、ゲ−
    トが前記第1のNPNトランジスタのコレクタに接続さ
    れたPMOSトランジスタで駆動することを特徴とする
    半導体集積回路装置。
  7. 【請求項7】 コレクタが接地電位を有する第1の電源
    端子に抵抗を介して接続され、エミッタが共通接続され
    て定電流源を介して第2の電源端子に接続されてなる複
    数のNPNトランジスタを含んで入力段が構成されるE
    CL回路において、 出力段を構成するエミッタフォロワのエミッタ抵抗とし
    て機能する回路素子としてNMOSトランジスタあるい
    はNPNトランジスタと、これらのいずれかのトランジ
    スタを駆動する入力信号を同相で増幅する同相増幅器と
    を有することを特徴とする半導体集積回路装置。
  8. 【請求項8】 出力段が、第1の電源端子と接地電位を
    有する第2の電源端子との間にコレクタが前記第1の電
    源端子に、エミッタがドレインに、ソースが前記第2の
    電源端子に接続されたNPNトランジスタとNMOSト
    ランジスタとで構成されているBiNMOS形論理回路
    において、 ドレインが前記NPNトランジスタのコレクタに、ソー
    スが前記NPNトランジスタのベースに接続され、前記
    NPNトランジスタを駆動するNMOSトランジスタ
    と、 該NMOSトランジスタを駆動するCMOS論理ゲ−ト
    と、 前記NPNトランジスタのベ−ス、エミッタ間に接続さ
    れるコンデンサとを有することを特徴とする半導体集積
    回路装置。
  9. 【請求項9】 出力段が、第1の電源端子と接地電位を
    有する第2の電源端子との間にコレクタが前記第1の電
    源端子に、エミッタがドレインに、ソースが前記第2の
    電源端子に接続された第1のNPNトランジスタとNM
    OSトランジスタとで構成されているBiNMOS形論
    理回路において、 コレクタが前記第1のNPNトランジスタのコレクタ
    に、エミッタが前記第1のNPNトランジスタのベース
    に接続され、前記第1のNPNトランジスタを駆動する
    第2のNPNトランジスタと、 該第2のNPNトランジスタを駆動するCMOS論理ゲ
    −トと、 前記第1のNPNトランジスタのベ−ス、エミッタ間に
    接続されるコンデンサとを有することを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  10. 【請求項10】 ソースが前記CMOS論理ゲ−トを構
    成するPMOSトランジスタのソースに、ドレインが出
    力端子に、ゲートがCMOS論理ゲ−トの入力端に、そ
    れぞれ接続された前記出力をプルアップするPMOSト
    ランジスタを有することを特徴とする請求項8または請
    求項9のいずれかに記載の半導体集積回路装置。
  11. 【請求項11】 出力段が二つのNPNトランジスタが
    ト−テムポ−ル接続されてなるBiCMOS論理回路に
    おいて、 前記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジス
    タのうち上側のNPNトランジスタを駆動するCMOS
    論理ゲ−トと、 前記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジス
    タのうち下側のNPNトランジスタを駆動する、第1の
    電源端子と前記下側のNPNトランジスタのベ−スとの
    間に直列に接続された二つ以上のPMOSトランジスタ
    と、 ドレインが出力端子に接続され、かつソースが接地電位
    を有する第2の電源端子に接続された前記論理回路の出
    力信号をプルダウンするNMOSトランジスタとを有
    し、 前記二つ以上のPMOSトランジスタのうち第1の電源
    端子側のPMOSトランジスタのゲ−トには前記論理回
    路の出力信号を反転した信号が入力され前記下側のNP
    Nトランジスタのベ−ス側のPMOSトランジスタのゲ
    −トには前記CMOS論理ゲ−トの出力信号が入力され
    ることを特徴とする半導体集積回路装置。
  12. 【請求項12】 出力段が二つのNPNトランジスタが
    ト−テムポ−ル接続されてなるBiCMOS論理回路に
    おいて、 前記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジス
    タのうち上側のNPNトランジスタを駆動するCMOS
    論理ゲ−トと、 前記ト−テムポ−ル接続された二つのNPNトランジス
    タのうち下側のNPNトランジスタを駆動する、第1の
    電源端子と前記下側のNPNトランジスタのベ−スとの
    間に直列に接続された二つ以上のPMOSトランジスタ
    と、 ドレインが出力端子に接続され、かつソースが接地電位
    を有する第2の電源端子に接続された前記論理回路の出
    力信号をプルダウンするNMOSトランジスタと、 ソースが第1の電源端子に、ゲートが前記論理回路の入
    力端子に、ドレインが前記論理回路の出力端子側にそれ
    ぞれ接続される前記論理回路の出力信号をプルアップす
    るPMOSトランジスタとを有し、 前記二つ以上のPMOSトランジスタのうち電源側のP
    MOSトランジスタのゲ−トには前記論理回路の出力信
    号を反転した信号が入力され前記下側のNPNトランジ
    スタのベ−ス側のPMOSトランジスタのゲ−トには前
    記CMOS論理ゲ−トの出力信号が入力されることを特
    徴とする半導体集積回路装置。
  13. 【請求項13】 電源電位を接地電位と約|2V|と
    し、CMOS論理回路とBiNMOS形論理回路の論理
    スレッショルド電圧をNTL系論理回路の出力レベル以
    内に設定し、BiNMOS形論理回路の出力ハイレベル
    を高レベル電源電位−Vbeとし、CMOS論理回路と
    BiNMOS形論理回路とNTL系論理回路をレベル変
    換回路介在させずに直接接続したことを特徴とする半導
    体集積回路装置。
  14. 【請求項14】 エミッタ接地の二つのNPNトランジ
    スタを有し、一方のNPNトランジスタのコレクタが他
    方のNPNトランジスタのベ−スに接続されてなるII
    L系の回路において、 電源端子と前記一方のNPNトランジスタのコレクタと
    の間に接続されMOSトランジスタを含んで構成され、
    前記エミッタ接地の二つのNPNトランジスタにインジ
    ェクション電流を供給するインジェクション電流制御回
    路を有し、 前記インジェクション電流制御回路は、インジェクショ
    ン電流が前記他方のNPNトランジスタのベ−ス電流と
    なるタイミングでインジェクション電流を増加し、イン
    ジェクション電流が前記一方のNPNトランジスタのコ
    レクタ電流となるタイミングでインジェクション電流を
    減少させることを特徴とする半導体集積回路装置。
  15. 【請求項15】 請求項1乃至請求項14に記載の半導
    体集積回路装置を用いて、システムを構築したことを特
    徴とするデ−タ処理装置。
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