JPH05264445A - 平版印刷用湿し水の濃度測定方法および濃度管理方法 - Google Patents

平版印刷用湿し水の濃度測定方法および濃度管理方法

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JPH05264445A
JPH05264445A JP9329692A JP9329692A JPH05264445A JP H05264445 A JPH05264445 A JP H05264445A JP 9329692 A JP9329692 A JP 9329692A JP 9329692 A JP9329692 A JP 9329692A JP H05264445 A JPH05264445 A JP H05264445A
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JP
Japan
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water
concentration
dampening
dampening water
ultraviolet
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JP9329692A
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Shintaro Yamaoka
新太郎 山岡
Hideaki Shimokawa
英昭 下川
Isao Shimizu
功 清水
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、平版印刷用湿し水の濃度測定方法あ
るいは濃度管理方法に関するものである。 【構成】水溶性かつ紫外線吸収特性を持つ化合物を含む
平版印刷用湿し水の紫外線吸光度を測定する平版印刷用
湿し水の濃度測定方法または濃度管理方法である。

Description

【発明の詳細な説明】 【発明の目的】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷用湿し水の濃
度測定方法あるいは濃度管理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】平版印刷は、画線部に対応する部分を感
脂性面とし、非画線部に対応する部分を親水性面とした
刷版を用いて印刷を行う印刷方式である。つまり、湿し
水を親水性面に付着させ、インキを感脂性面に付着させ
て、インキと湿し水との相互反発作用を利用して印刷を
行うが、インキと湿し水は適度なバランスをとって版面
に供給されることが大切である。このインキと湿し水の
バランスを保つために、従来より湿し水中に表面張力を
下げるための添加剤としてイソプロピルアルコール(I
PA)を通常5〜10重量%程度用い、さらに、各種親
水性物質、界面活性剤、pH調整剤、キレート剤、腐
食、腐敗防止剤などの添加剤(エッチ液成分)が加えら
れている。
【0003】この様な従来からの湿し水は、IPA量と
エッチ液成分量の両方の濃度管理を行わねばならず、そ
の方法としては、IPA量は比重、屈折率(特開昭64
−26127号公報)、エッチ液量はpH、電導度など
を利用する方法が提唱されている。
【0004】また近年では、IPAの安全衛生上、消防
法上の取扱いの煩雑さや価格面から、IPAを使用しな
いで印刷する事ができる湿し水としてIPA代替用湿し
水原液(IPA代替エッチ液)を用いた湿し水での印刷
が増えている。この場合にも、IPA代替用湿し水原液
の湿し水中での濃度管理は不可避であり、従来からのI
PA併用による湿し水の場合に増して濃度管理を正確に
行わなければ印刷に支障が出易くなるなど、湿し水の濃
度管理の重要性が広く認識され始めてきたのが現状であ
る。
【0005】しかしながら、湿し水原液などのエッチ液
成分の濃度管理方法において、pH、電導度は測定方法
は容易であるものの、万能とは言えない。エッチ液添加
量と測定値の間には、電導度の場合は直線関係が一般に
成立するが、pH値では、含有成分のキレート作用、緩
衝作用により、僅かなエッチ液の濃度変化を正確に捉え
られない。
【0006】また屈折率については、測定する溶液中に
ごみが含まれていると測定値のバラつきが非常に大きく
なる為、測定前のロ過等の処理を充分行なう必要がある
事がわずらわしさとして残っている。
【0007】また、印刷機上では、印刷構成要素のイン
キ、紙と、湿し水が激しく接触することから、インキ、
紙より、湿し水中に可溶成分が徐々に溶出し、湿し水が
疲労し、正常なpHあるいは電導度を示さなくなり、印
刷中トラブルが生じる事がある。
【0008】更に、一般に湿し水に使用される原水は、
水道水、工業用水、地下水等まちまちである。これらの
原水は、地域により、また季節により水質が微妙に変化
しており、濃度管理をする上で、基準となるpHあるい
は電導度の値を標準化する事が不可能であり、実際に
は、各原水にあわせた検量線を各々設定しなければなら
ないというわずらわしさがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
湿し水濃度管理のもつ、欠点がなく、作業上専門的知識
を要することのない湿し水の添加剤の濃度測定および管
理方法を提供するものである。
【0010】
【発明の構成】
【課題を解決するための手段】本発明は、紫外線吸収特
性を持つ化合物を極く微量濃度含有する水溶液が、その
濃度と紫外線吸光度との間に比例関係を持つことを利用
して、水溶性の紫外線吸収特性を持つ化合物を含有せし
めた平版印刷用湿し水の紫外線吸光度を測定することに
より、該平版印刷用湿し水の濃度測定または管理を行う
ものである。本発明は、湿し水そのものにおける添加剤
濃度の測定・管理は勿論、湿し水原液の湿し水に対する
添加量やバラツキの測定・管理にも利用できる。
【0011】なお、本発明において、平版印刷用湿し水
原液とは、希釈して平版印刷用湿し水と為すことができ
るものを指す。また平版印刷用湿し水原液には、エッチ
液成分を主として含有する従来型の湿し水原液(親水性
物質、界面活性剤、酸、塩等のpH調整剤、整面剤、キ
レート剤などを含むもの)と、IPA代替機能を有する
IPA代替用湿し水原液(エッチ液成分に加えて、表面
張力低下剤、粘度向上剤などを含むもの)の2種類があ
るが、どちらの湿し水原液を含む湿し水の濃度測定、管
理にも本発明は適用できる。
【0012】本発明において用いられる紫外線吸収特性
を持つ化合物は、水に対して10-1〜10-3g/l程度
以上の溶解性があり、波長200〜400nmの範囲に
紫外線吸収を有するものであり、好ましくは波長200
〜400nmの範囲に吸収強度が比較的大きい、例えば
光重合開始剤などである。該化合物を平版印刷用湿し水
原液に適当量だけ含有させておき、その平版印刷用湿し
水原液を水に添加して湿し水と為した時の平版印刷用湿
し水原液の濃度と紫外領域波長での紫外線吸光度との関
係を把握しておく事で、湿し水中の平版印刷用湿し水原
液の濃度測定または濃度管理を行うことができる。
【0013】即ち、紫外線吸収特性を持つ化合物を、1
0 〜10-3g/l程度の濃度で含有させておいた平版
印刷用湿し水原液の湿し水中への添加%と紫外線吸光度
との間で検量線を予め作成しておき、印刷時に適宜湿し
水の紫外線吸光度を測定し、一定範囲の吸光度になる様
に予め求めた検量線を利用して該平版印刷用湿し水原液
を湿し水に添加していくことで湿し水の濃度管理ができ
る。この紫外線吸光度による管理方法を湿し水供給用冷
却循環装置に紫外線吸光度測定器と湿し水原液供給ポン
プと共に組み込むことは容易であり、これにより湿し水
の濃度管理を自動化する事ができる。
【0014】また紫外線吸光度は、一般的に水に溶解し
ているイオンの種類・量には影響されない為、pH及び
電導度では大きな問題となる水質の違いに起因する原水
の影響は管理上考慮せずに済み、このことは日常管理上
有益である。更に、印刷進行により湿し水は疲労が進
み、この事によりpH、電導度は大きく影響を受ける
為、正確な濃度コントロールを難しくしているが、一
方、紫外線吸光度は湿し水の疲労により受ける影響は一
般的に小さいので、印刷作業場における正確な湿し水の
濃度管理法として適している。なお、IPAを併用した
時の湿し水においても紫外線吸光度はIPAの影響を受
けない為、管理は容易である。
【0015】以上の如く、紫外線吸光度を利用した湿し
水の濃度管理方法は、従来の管理方法が持つ欠点を克服
した優れたものである。
【0016】以下、実施例により本発明を更に詳しく説
明する。例中、%とは重量%の事を示している。
【0017】実施例1 表1に示す処方で、平版印刷用湿し水原液を作成した。
【0018】
【表1】 湿し水原液A液〜D液を、精製水、水道水、井戸水で希
釈率が1, 2, 3, 4, 5%となるようにした水溶液の
pH、電導度、紫外線吸光度を測定し、pH変化につい
ては図1に、電導度変化については図2に、300nm
における紫外線吸光度変化を図3に示した。図3の吸光
度では、湿し水原液A液〜D液はほぼ同じ挙動を示して
いる。しかし、pHおよび電導度との関係は原水が精製
水、水道水、井戸水により異なった指示値を与えてい
る。
【0019】湿し水原液の濃度に対するpH変化、電導
度変化は、湿し水原液A液〜D液のどれもほぼ同じであ
り、精製水、水道水、井戸水により変化する。湿し水原
液の濃度管理方法として、pHでは図1に示す様に、濃
度が高くなるとpH変化が僅かになり正確なコントロー
ルは難しい事が判る。また電導度では、図2に示す様
に、濃度との間に直線関係が成立し濃度コントロールに
おいては精度は高いが、使用する原水の違いにより、同
一の湿し水原液の濃度でも異なる指示値を与える為、使
用原水を予めサンプリングして調査しておく必要があ
る。このことは、pHにおいても同様であり、管理方法
としては煩わしさがある。一方、図3に示す様に紫外線
吸光度による方法では、精製水、水道水、井戸水を示す
線がほぼ重なるので使用原水の影響を受けずに一律の管
理を行うことができ、更に濃度との間に直線関係がある
為、電導度の場合と同様に精度の高いコントロールがで
きる。この場合紫外線吸光度は、紫外線吸収を持つ化合
物の種類と量により変化するだけであり、非常に管理方
法として簡略化できる。
【0020】図4に、A液を水道水で希釈した水溶液
と、これにIPAを5%になるように添加した水溶液と
の電導度変化を示しているが、IPAが添加されると電
導度は少なからず変化するので、IPAを添加しなけれ
ばならない場合の管理方法としては電導度による方法は
面倒である。
【0021】これに対して、紫外線吸光度はIPAを添
加した場合と添加しない場合とで差異はないので、この
点においても優利である。
【0022】実施例2 B液を水道水で1.5%になるように調製し、湿し水と
した。この湿し水を用いて本機印刷評価を行った。印刷
条件は以下の通りである。 印刷機 三菱ダイヤ(三菱重工(株)製、商品名)4色
機 印刷速度 7000回転/時 湿し水機構 ダールグレン方式 インキ TKハイプラス 黄, 紅, 藍, 墨 上記条件の下、種々の絵柄、用紙を用いて、ロングラン
(3日間)の印刷テストを行い、その間湿し水の汚れの
程度、pH、電導度、紫外線吸光度を測定した。
【0023】その結果を表2に示す。表2の結果からも
本発明に係る湿し水の濃度管理にあたっては、紫外線吸
光度を用いて管理することによって精度よく管理できる
ことが確認された。
【0024】
【表2】
【0025】実施例3 本発明の湿し水原液濃度管理方法を用いて、湿し水原液
を一定濃度で自動的に制御するシステムを図5に示す。
【0026】
【発明の効果】本発明の平版印刷用湿し水中の湿し水原
液濃度管理方法により、濃度管理精度が向上し、一定品
質の湿し水を常に供給する事が可能となり、湿し水に係
るトラブルが減少し、安定した印刷適性並びに印刷物品
質を得られる様になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】湿し水原液A液〜D液を用いた湿し水の濃度と
pHとの関係を表すグラフを示す。
【図2】湿し水原液A液〜D液を用いた湿し水の濃度と
電導度との関係を表すグラフを示す。
【図3】湿し水原液A液〜D液を用いた湿し水の濃度と
波長300nmにおける吸光度との関係を表すグラフを
示す。
【図4】A液を水道水で希釈した水溶液と、これにIP
Aを5%になるように添加した水溶液の濃度と電導度の
関係を示したものである。
【図5】本発明による湿し水原液濃度の制御システムを
示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水溶性かつ紫外線吸収特性を持つ化合物
    を含む平版印刷用湿し水の紫外線吸光度を測定すること
    を特徴とする平版印刷用湿し水の濃度測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の化合物を含む平版印刷用
    湿し水の紫外線吸光度を測定することを特徴とする湿し
    水の濃度管理方法。
JP9329692A 1992-03-19 1992-03-19 平版印刷用湿し水の濃度測定方法および濃度管理方法 Pending JPH05264445A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347363A (ja) * 2001-05-22 2002-12-04 Sunrise Company Ltd オフセット印刷用適正水及び湿し水

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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