JPH05263509A - 竪 樋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 建物の美観を損なうことなく、ドレン管を引
き降ろし、しかも排水を衛生的に、雨水と共に排水施設
へ導くことができる竪樋を提供する。 【構成】 雨水を排水施設へ導くために建物の外壁に沿
って竪樋１を設置する。竪樋１は、竪樋本体２と化粧カ
バー３とで構成する。竪樋本体２と化粧カバー３との間
に、ドレン管Ｄを導入するための縦方向のドレン空間４
を形成する。竪樋本体２の外側左右に、縦方向に伸びる
一対の係合溝５を設け、化粧カバー３は、弾性部材で構
成し、これに縦方向に伸びるドレン空間４を設けると共
に、側方へ平行に延出して縦方向に伸びる一対の挟持片
７を設け、この挟持片７の先端縁に、竪樋本体２の係合
溝５に弾性的に係合する係合突縁８を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば空調機のドレン
管を導入して、これを体裁良く所要の排水施設まで導く
ことができる竪樋に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、空調機のドレン管は、単独で建物
の外壁の外へ引き出され、地上付近まで引き降ろされて
いる。必要に応じて、体裁を整えるために、外壁に化粧
カバーが固定されている。またドレン管からのドレンは
竪樋（例えば、実公平３−４６５２号公報参照）を利用
して排水するために好適な技術はなかった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のドレン管の
引き降ろし方法では、建物の外観上の美観が損なわれる
し、ドレン管の引き降ろし先、即ち排水先が何ら考慮さ
れておらず、衛生上も好ましくないという問題点があ
る。

【０００４】従って、本発明は、建物の外観上の美観を
損なうことなく、ドレン管を引き降ろし、しかも排水を
衛生的に、雨水と共に排水施設へ導くことができる竪樋
を提供することを課題としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明においては、上記
課題を解決するため、雨水を排水施設へ導くために建物
の外壁に沿って設置される竪樋本体と、この竪樋本体と
の間にドレン管を導入するための縦方向のドレン空間を
形成するように、竪樋本体の外側に沿って着脱自在に嵌
合される化粧カバーとを具備させ、竪樋本体の外側に、
縦方向に伸びる左右一対の係合部を設け、また化粧カバ
ーの縦方向に伸びる両縁に、竪樋本体の係合部に係合す
る対応係合部を設けて竪樋を構成した。さらに具体的に
は、例えば竪樋本体の外側左右に、縦方向に伸びる一対
の係合溝を設け、化粧カバーは、弾性部材で構成し、こ
れに縦方向に伸びるドレン空間を設けると共に、側方へ
平行に延出して縦方向に伸びる一対の挟持片を設け、こ
の挟持片の先端縁に、竪樋本体の係合溝に弾性的に係合
する係合突縁を設けて竪樋を構成した。

【０００６】

【作用】本発明の竪樋は、従来の雨樋同様に、例えば建
物の隅の外壁に沿って縦方向に設置し、下部は排水施設
へ導く。外壁上部に設置された空調機のドレン管を例え
ば外壁内部を通して竪樋まで導き、ドレン空間に導入す
る。竪樋のドレン空間は、竪樋本体に化粧カバーを嵌合
させることによって両者間に形成される。従って、化粧
カバーは、竪樋本体の全長にわたって取付ける必要がな
く、任意の高さ位置から取付ければ良い。ドレン空間も
竪樋本体と共に、排水施設へ導かれる。ドレン管は、化
粧カバーに被覆されているから外部に露出しないし、従
来の雨樋と同等の外観を呈する竪樋本体と化粧カバーの
結合体の内部に隠れるので、外観上の違和感がなく、美
観が向上する。例えば、縦方向に伸びるドレン空間を備
えた化粧カバーの一対の挟持片を、竪樋本体の係合溝に
弾性的に係合させて竪樋を構成する場合には、組立が容
易である。

【０００７】

【実施例】図面を参照して本発明の一実施例を説明す
る。図１は本発明に係る竪樋の分解斜視図、図２は本発
明に係る竪樋の分解した断面図、図３は本発明に係る竪
樋の結合した断面図、図４は本発明に係る竪樋の設置状
態の正面図である。

【０００８】図１ないし図３において、竪樋１は、互い
に結合、分離可能に嵌合する縦管本体２と化粧カバー３
とから成る。

【０００９】竪樋本体２は、雨水を排水施設へ導くため
に、建物の外壁に沿って縦方向に設置される。化粧カバ
ー３は、竪樋本体２との間にドレン管Ｄを導入するため
の縦方向のドレン空間４を形成するように、竪樋本体２
の外側に沿って嵌合される。

【００１０】竪樋本体２の外側の左右には、縦方向に伸
びる一対の係合溝５を有する。化粧カバー３は、例えば
弾性合成樹脂部材から成り、縦方向に伸びる角筒状のド
レン空間４を備えると共に、側方へ平行に延出して縦方
向に伸びる一対の挟持片７を備える。この挟持片７の先
端縁には、竪樋本体２の係合溝５に弾性的に係合する係
合突縁８を有する。ドレン空間４は、ほぼコ字状の側壁
９と、側壁９の対向片から直角に互いに向いあうように
延出した一対の舌片１０とに囲まれて形成されている。
一対の舌片１０は、先端部において互いに重合してい
る。

【００１１】しかして、この竪樋１は、図４に示すよう
に、従来の雨樋同様に、例えば建物Ｓの隅において、外
壁Ｗに沿って縦方向に固定される。竪樋１の下部は排水
施設へ導かれる。外壁Ｗの上部に設置された空調機Ａの
ドレン管Ｄは、例えば外壁Ｗの内部を通して竪樋１まで
導かれ、ドレン空間４内に導入される。図１ないし３に
示すように、竪樋１のドレン空間４は、竪樋本体２に化
粧カバー３を嵌合させることによって両者間に形成され
る。従って、化粧カバー３は、竪樋本体１の全長にわた
って取付ける必要がなく、任意の高さ位置、例えば空調
機Ａの下部位置から取付ければ良い。ドレン空間４も竪
樋本体２と共に、排水施設へ導かれる。ドレン管Ｄは、
化粧カバー３に被覆されているから外部に露出しない
し、従来の雨樋と同等の外観を呈する竪樋１の内部に隠
れるので、外観上の違和感がなく、美観が向上する。化
粧カバー３は、その一対の挟持片７を、竪樋本体２の係
合溝５に弾性的に係合させて、外観上ほぼ一体の竪樋１
を構成するから組立が容易であり、体裁も良い。

【００１２】なお、当然のことではあるが、本発明は上
記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸
脱しない範囲でなされる各種の設計変更等も本発明の範
囲に含まれる。例えば、ドレン空間４には、空調機のド
レン管以外に、電線管、給排水管、ガス管等の配管を導
入することができる。また、竪樋本体２と化粧カバー３
との嵌合手段としては、他の周知の方法を種々採用する
ことができる。

【００１３】

【発明の効果】以上のように、本発明においては、雨水
を排水施設へ導くために建物Ｓの外壁Ｗに沿って設置さ
れる竪樋本体２と、この竪樋本体２との間にドレン管Ｄ
を導入するための縦方向のドレン空間４を形成するよう
に、竪樋本体２の外側に沿って着脱自在に嵌合される化
粧カバー３とを具備させ、竪樋本体２の外側に、縦方向
に伸びる左右一対の係合溝５のような係合部を設け、ま
た化粧カバー３の縦方向に伸びる両縁に、竪樋本体２の
係合部５に係合する挟持片７のような対応係合部を設け
て竪樋１を構成したため、建物Ｓの外観上の美観を損な
うことなく、ドレン管Ｄを引き降ろし、しかも排水を衛
生的に、雨水と共に排水施設へ導くことができる。さら
に具体的には、例えば竪樋本体２の外側左右に、縦方向
に伸びる一対の係合溝５を設け、化粧カバー３は、弾性
部材で構成し、これに縦方向に伸びるドレン空間４を設
けると共に、側方へ平行に延出して縦方向に伸びる一対
の挟持片７を設け、この挟持片７の先端縁に、竪樋本体
２の係合溝５に弾性的に係合する係合突縁８を設けて竪
樋を構成したため、組立が容易で、ドレン管Ｄの収容作
業も簡単に行うことができるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る竪樋の分解斜視図である。

【図２】本発明に係る竪樋の分解した断面図である。

【図３】本発明に係る竪樋の結合した断面図である。

【図４】本発明に係る竪樋の設置状態の正面図である。

【符号の説明】

１ 竪樋 ２ 竪樋本体 ３ 化粧カバー ４ ドレン空間 ５ 係合溝、 ７ 挟持片、 ８ 係合突縁、 Ａ 空調機、 Ｄ ドレン管、 Ｓ 建物。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 雨水を排水施設へ導くために建物の外壁
   に沿って設置される竪樋本体と、この竪樋本体との間に
   ドレン管を導入するための縦方向のドレン空間を形成す
   るように、竪樋本体の外側に沿って着脱自在に嵌合され
   る化粧カバーとを具備し、前記竪樋本体の外側に、縦方
   向に伸びる左右一対の係合部を有し、また前記化粧カバ
   ーの縦方向に伸びる両縁に、前記竪樋本体の係合部に係
   合する対応係合部を有することを特徴とする竪樋。
2. 【請求項２】 前記竪樋本体の外側左右に、縦方向に伸
   びる一対の係合溝を有し、前記化粧カバーは、弾性部材
   からなり、縦方向に伸びるドレン空間を備えると共に、
   側方へ平行に延出して縦方向に伸びる一対の挟持片を備
   え、この挟持片の先端縁に、前記竪樋本体の係合溝に弾
   性的に係合する係合突縁を有することを特徴とする請求
   項１に記載の竪樋。