JPH0526204U - 切削工具 - Google Patents
切削工具Info
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- JPH0526204U JPH0526204U JP7497691U JP7497691U JPH0526204U JP H0526204 U JPH0526204 U JP H0526204U JP 7497691 U JP7497691 U JP 7497691U JP 7497691 U JP7497691 U JP 7497691U JP H0526204 U JPH0526204 U JP H0526204U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、C軸回転機能を有する工作
機械に装着し、ワークの加工断面が対称、非対称の何れ
の切削加工にも適用可能であり、かつ、緻密な仕上げ面
粗度でワークに主として溝加工を遂行可能なヘールバイ
ト形の切削工具を提供せんとするものである。 【構成】 本発明は、機械の回転主軸8の工具取付孔9
に軸心Cを一致させて嵌着され、先端の切削刃保持部2
4から上方の所定部位に弾性変形支点28aをスリット
28で形成したシャンク20と、切削刃保持部24に着
脱自在に保持される切削刃40と、シャンク20に形成
された切削刃40の基準取付面26と、基準取付面26
と直角方向に切削刃40の位置決めを行う基準位置決め
手段29、48、30a、44aと、基準取付面26に
切削刃40を当接、固定する固定手段30とから構成し
た。
機械に装着し、ワークの加工断面が対称、非対称の何れ
の切削加工にも適用可能であり、かつ、緻密な仕上げ面
粗度でワークに主として溝加工を遂行可能なヘールバイ
ト形の切削工具を提供せんとするものである。 【構成】 本発明は、機械の回転主軸8の工具取付孔9
に軸心Cを一致させて嵌着され、先端の切削刃保持部2
4から上方の所定部位に弾性変形支点28aをスリット
28で形成したシャンク20と、切削刃保持部24に着
脱自在に保持される切削刃40と、シャンク20に形成
された切削刃40の基準取付面26と、基準取付面26
と直角方向に切削刃40の位置決めを行う基準位置決め
手段29、48、30a、44aと、基準取付面26に
切削刃40を当接、固定する固定手段30とから構成し
た。
Description
【0001】
本考案は、工作機械の回転主軸の先端に設けられた工具取付孔に嵌入、装着さ れることにより、所定の進行方向に切削作用を行うと共に回転軸心回りの回転( 以下C軸回転という)によって切削刃の向きを変えて切削進行方向を可変とする ことが可能な切削工具の構造に関し、特に、スローアウェイ方式に着脱自在に切 削刃を固定、保持するシャンク部分が、切削作用時の切削加工反力の変動と、か じりや食い込み等の不都合な作用とを防止するための弾性変形用の支点を形成す るスリットを有して、微小切込み量によりワーク加工面の面粗度が極めて緻密な 切削加工を施すことが可能なヘールバイト形の切削工具に関する。
【0002】
工作機械、特に、旋盤、平削り盤、形削り盤等の工作機械における切削工具と してヘールバイトが用いられることは従来より周知であり、ヘール突切りバイト 、ヘール仕上げバイト、ヘールねじ切りバイト等の種類が主として周知である。 この種のヘールバイトは、切削刃に近い工具先端領域に切削作用時のかじり又は 食い込みを阻止するためにU字形に曲げられたばね作用部を有する点を特徴とし た切削工具である。
【0003】
然しながら、上記の従来のヘールバイトはワークに対する姿勢が加工中不変で あり、加工前にヘールバイトの刃先とワークとの位置関係をきっちり決めれば所 望寸法の加工が行えた。 他方、近時、フライス系の工作機械により平面形状の被加工面を有したワーク に溝加工等の切削加工を施す要請が有る。例えば、金型加工等では、単に、直線 溝のみならず、閉曲線に沿う溝加工等を精密に加工する要請も有る。このような 曲線溝等では、従来、切削工具としてエンドミルを用いた加工が一般的であるが 、このエンドミル加工法では、工具自体が回転軸心を有して回転作動しながら切 削加工を行うので、必然的に加工溝の形状は断面が対称形状に限られる。断面が 非対称形状の溝の切削加工では、溝の断面形状に一致した形状の切削刃をワーク との間で相対的に曲線軌跡に沿って移動させる必要があり、刃先は単に平削り、 型削り加工の場合のように直線軌跡ではないために、切削工具自体に移動軌跡の 曲線化に伴って進行方向を変化させるC軸回転を付与する必要がある。
【0004】 故に、本考案の目的は、C軸回転機能を付与しても所望の加工寸法精度が得ら れ、ワークの加工断面が対称、非対称の何れの切削加工にも適用可能であり、か つ、緻密な仕上げ面粗度でワークに主として溝加工を遂行可能な切削工具を提供 せんとするものである。
【0005】
本考案は、C軸心を有する工作機械に装着されてワーク表面に切削加工を施す 切削工具として、弾性変形支点を切削刃の上方域に形成するスリットを有したヘ ールバイト形の切削工具を構成し、かつ、同切削工具はC軸心と一致した軸心を 有するシャンクと、そのシャンクの先端に上記軸心を含む平面として形成した切 削刃の取付面に所望形状の切削刃を所定の固定手段で固定し、上記の弾性変形支 点は、切削刃の切削進行方向に見て上記取付面の前方領域に配設して切削反力を 弾性的に吸収することにより、切削加工反力を一定変動内に抑制し、又かじりや 食い込みを防止しつつ切削刃を所定の軌跡に沿ってワークに対して相対的に進行 せしめることによって切削加工作用を進行させ、同時にC軸回転により切削軌跡 を曲線軌跡に選定することも可能とし、かつ、ワーク表面に断面が対称及び非対 称の任意の加工溝を切削加工できるようにしたものである。
【0006】 即ち、本考案によれば、機械の回転主軸に嵌着される装着部と、該装着部から 先端側へ延設される切削刃保持部と、該切削刃保持部における先端から所定部位 に前記装着部の軸心方向と交叉し、かつ、該軸心を通過して削設され、内奥端を 切削作用時の弾性変形支点に形成されたスリットとを備えたシャンクと、 前記シャンクの前記切削刃保持部の先端に着脱自在に保持される切削刃と、 前記シャンクの前記切削刃保持部において前記弾性変形支点から背後領域に前 記装着部の軸心を含む平面として形成された前記切削刃を当接させる基準取付面 と、 前記シャンクの前記切削刃保持部において前記基準取付面と直角方向に前記切 削刃の位置決めを行う基準位置決め手段と、 前記基準取付面に前記切削刃の前面が当接するように固定する切削刃固定手段 とを、 具備して構成されたことを特徴とする切削工具を提供するものである。
【0007】
本考案は、切削刃がワークと相対的に所定の軌跡に沿って進行すると、切削刃 の刃形状に従った対称な断面形状又は非対称な断面形状の切削溝がワーク表面に 削成され、かつ、C軸回転に従って切削刃の進行軌跡は曲線軌跡をたどることも 可能であり、且つ、スリットによって形成される弾性変形支点がシャンクの基準 取付面から前方の領域にあるため、切削刃に作用する切削加工反力の変動が同弾 性変形支点におけるシャンクのばね作用で抑制され、結果的に、切込み量の変動 が抑止される。故に、シャンクに固定保持された切削刃は、切込み量が少ない場 合でも安定した切削加工力を発揮するから、常に一定薄厚の切屑を生成して切削 面粗度が緻密な切削加工を遂行することができる。また基準取付面と基準位置決 め手段とを有しているから、容易に切削刃の取付けが行え、かつ良好な加工精度 が得られる。以下、本考案を添付図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
【0008】
図1は本考案による切削工具が機械の工具取付孔に装着された状態を示す縦断 面図、図2は、図1の2ー2線に沿う断面を示し、同工具のシャンクが有する基 準取付面に固定された切削刃と固定手段及び基準位置決め手段の一例を示した断 面図、図3は、同じく図1の2ー2線に沿う断面を示し、図2の場合と異なる実 施例による基準位置決め手段を示した断面図、図4は本考案に係る切削工具が装 着されるC軸心を有した工作機械の一例を示す略示斜視図、図5は、本考案に係 る切削工具の切削加工軌跡の一例を示す平面図、図6はワーク表面に削成された 種々の加工溝の形状例を示す断面図である。
【0009】 図1において、本考案による切削工具10は、工作機械の回転主軸8の先端に 具備された工具取付孔9に同主軸8のC軸回転中心“C”に軸心を一致させて装 着され、ワーク(図示なし)との間で所望の直線又は曲線軌跡に沿って相対的移 動を行うことにより切削加工を行う工具として形成されており、シャンク20、 切削刃40、シャンク20に切削刃40を固定する固定手段を形成する止めねじ 30を具備している。 上記シャンク20は、主軸8の取付孔9にガタの無い状態で嵌合、装着される 丸棒状の装着部22と、この装着部22の主軸端8aの位置から下方に垂下した 延長部として形成された切削刃保持部24とを有しており、装着部24には主軸 8の取付孔9に適宜個数のロックねじ32で強固に止着されるようにねじ座25 が形成されている。そして、この装着部24は、ロックねじ32で取付孔9に強 固に止着されたとき、主軸8の回転軸心Cに一致する軸心を有する円筒形状体を 成しているのである。
【0010】 他方、上記装着部22から下方に延長した一体の切削刃保持部24は、下端に 切削刃40を取り付ける鉛直平面形状の取付基準面26を形成する凹所部分が設 けられ、切削刃40は同凹所部分に下方から挿入され、取付基準面26に前面4 2を密着状態に当接し、後面44側から固定手段である止めねじ30で押圧され て上記取付基準面42へ固定される。即ち、切削刃40は平板形状を有し、前面 42の下端に種々の刃形状を有した切れ刃46を備え、逃げ面47は前面42と 後面44との間に設けられている。 さて、シャンク20の切削刃保持部24に形成された上記基準取付面26は装 着部22から延長した軸心Cを含む平面を成し、従って、この基準取付面26に 当接する切削刃40の前面42も同取付面42に当接したとき、その前面42内 に軸心が来る構成に成っている。 また、この切削刃保持部24は、上記取付基準面26より更に上方領域に軸心 “C”と交叉する方向に切込んだスリット28が形成されている。即ち、このス リット28は軸心Cを通過して28aで示す内奥位置まで切り込まれた所定隙間 寸法Sと深さ寸法さLとを有した溝として設けられている。つまり、内奥位置2 8aは、切削刃40の切削作用時にワークに対して相対的に進行する方向(矢印 P)に見て上記基準取付面26よりも前方側に配置され、このような深さのスリ ット28が設けられることにより、シャンク20における基準取付面26を有す る切削刃保持部24の下端領域は、上記内奥位置28aを支点にして弾性的にス リット間隙を拡縮する方向に変形可能に成っている。即ち、周知のヘールバイト と同様に本考案の切削工具10も支点28aを変形支点とするばね作用を有した 工具として機能する構成を有しているのである。 他方、基準取付面26に固定手段の止めねじ30で固定される上述の切削刃4 0の切れ刃46は、種々の加工形状に応じた切れ刃形状を有し、同切れ刃46は 取付状態で、前面42内に在る軸心Cと一致する軸線を中心にして切削進行方向 に対して左右方向に延びる直線状又は曲線状の連続線で定義された切れ刃形状を 有するように形成されている。
【0011】 ここで図2を参照すると、切削刃40は一例として2つの平行配置の止めねじ 30、30により後面44側から押圧されることにより、前記の基準取付面26 に当接した構成にあることが図示されており、このとき、両止めねじ30、30 の先端はフラット面、球面、錐面等の種々の形状に形成することができる。 また、切削刃40は、その切れ刃46を下端に有した前面42が基準取付面2 6に当接したとき、同基準取付面26内に在る軸心Cが上述の切れ刃46の形状 の定義する中心線と一致するように進行方向Pに対して左右方向の位置決めを行 うことが可能に形成されている。図2に示した実施例では、シャンク20の切削 刃保持部24に、上記基準取付面26に対して直角を成した鉛直な突き当面29 を備えると共に、この突き当面29に当接される鉛直側面48を切削刃40の側 部に有した構成と成っている。即ち、切削刃40の側面48がシャンク20の突 き当面29に当接することにより、切削刃40がシャンク20に対して一義的に 位置決めされたことになり、ひいては加工図面で指定されたワークWの端面から 加工すべき溝の辺までの距離d(図6参照)が保証される構成に成っているので ある。
【0012】 なお、図3の実施例は、固定手段を形成する止めねじ30、30の先端を図示 のように錐面30a、30aに形成し、かつ、切削刃40の後面44に予め削成 した穴44a、44aを設け、止めねじ30、30の錐面30a、30aが穴4 4a、44aに係合したとき、切削刃40がシャンク20に対して一義的に位置 決めされることを示した構成の例である。図2,図3においては、共に切削刃4 0の後面側から前面側へ向けて止ねじ30、30によって切削刃40を切削刃保 持部24に固定する方式であるが、切削刃40の厚さと切削刃40を挿入する凹 所のすき間間隔とをほぼ等しく設定し、止ねじ30、30を切削刃40の前面側 から後方側へ向けてねじ込んで切削刃40を切削刃保持部24に固定する方式を 採用しても良い。
【0013】 ここで、本考案に係る切削工具10が装着される工作機械の全体構成を簡単に 説明する。 図4は本考案の切削工具10が装着されて切削を行う工作機械の機構図であり 、Wは被加工物であるワークを示し、切削工具10の下方にワークテーブル52 上に搭載、固定される。また、同工作機械のコラム53の下部にX軸およびY軸 送り機構54が設けられている。この送り機構54はワークWを搭載したワーク テーブル52をX軸およびY軸方向に送ることができるようにクロス案内面構造 になっており、それぞれにX軸送りモータ55およびY軸送りモータ56が付い ている。 上記コラム53の上部にはZ軸送り機構57が設けられており、このZ軸送り 機構57は切削工具10をZ軸方向に切込み送りできるような案内構造になって おりZ軸送りモータ58が付いている。Z軸送り機構57の可動部に工具主軸頭 59が付いており、その内部に既述の回転工具主軸8が設けられている。回転工 具主軸8の下部の工具取付孔9内に切削工具工具10が嵌合、装着され、回転工 具主軸8の上部はC軸駆動モータ61に連結されている。 上記回転工具主軸8はその軸線回りに回転可能に軸承されており、この回転送 り軸のことをC軸と称するのである。そしてC軸駆動モータ61によって回転角 度が制御されるようになっている。この工作機械は、数値制御装置から成る制御 装置62に与えられた数値制御情報に基づいてこれらのX軸送りモータ55、Y 軸送りモータ56、Z軸送りモータ58及びC軸駆動モータ61には適宜駆動信 号を発して工作機械のX軸、Y軸、Z軸およびC軸を駆動して、ワークWと切削 工具10との間に所望の軌跡に沿う相対的な移動をさせ、切削工具10の切削刃 40によりワークWに溝加工等の切削加工を行う。 図5は、本考案に係る切削 工具10によりワークWに切削加工を行う場合の軌跡の一例を示している。本考 案の切削工具10は工作機械の工具主軸8がC軸旋回することにより一体と成っ てワーク表面に対する法線方向に旋回し、切削作用の進行方向を直線状のみなら ず、図示のごとく曲線状の閉軌跡に沿って切削を進行させることも可能である。
【0014】 ここで、図5の如き軌跡に沿って進行する切削作用によりワークWに削成され る加工溝の形状は、切削刃40の切れ刃形状に応じたものであり、切れ刃形状を 所望形状に選択することにより、図6に示すように、軸心Cに対して対称な形状 (図6の(a)、(b))も非対称な形状(図6の(c)、(d))も任意に切 削加工することができるのである。つまり、従来のエンドミルでは工具の切れ刃 自体が高速回転して切削作用を行うため、加工溝の形状は対称形に限定されるが 、本考案の切削工具10では単に切削進行方向を変更するために、C軸旋回を行 い、切削作用は工具10の切削刃40における切れ刃46が軌跡に沿って進行す ることにより切削作用を行うので、非対称形状の加工も行うことができるのであ る。 しかも、本考案では既述の如く、切削工具10のシャンク20における切削刃 保持部24にスリット28の内奥位置28aを支点としたヘールバイトと同様な 弾性変形支点を有し、この弾性変形支点の位置28aが切削作用の進行方向P( 図1参照)に見て切削刃40の前方側に存在するから、切削作用時の切削加工反 力はスリット28の隙間幅Sを拡縮するような切削刃保持部24の下方領域と切 削刃40との一体的な弾性変形を生起せしめることができるのである。故に、機 械側から伝達される振動等でワークWの加工面と工具10の切削刃40における 切れ刃46との相対的な位置関係が切削加工過程で変動し、切削加工反力が変動 しても、その反力変動は上記の切削刃保持部24の下方領域と切削刃40との一 体的な弾性変形で抑制される。特に、過剰な切削加工反力が弾性変形で吸収、抑 制されて安定した反力範囲内に維持されるから、切削刃40の切れ刃46がワー クとの間でかじりや食い込みを起こす危惧は解消されと共に切削進行過程で切込 み量の変動を来すことが無くなる。このことは、切削刃40にZ軸方向(ワーク に対する法線方向)の切込み量を例えば20ミクロン以下の少ない値に設定して すべりを起こすことなく切削を遂行をすることも可能にし、その結果、加工寸法 の微細な制御とワークの加工溝の溝表面等の加工面における面粗度が緻密な加工 とを可能とするのである。
【0015】 なお、シャンク部に形成されるスリット28の隙間寸法Sと深さ寸法L(図1 参照)、切削刃40の切れ刃46の先端からスリット28までの平均高さ寸法を 適宜に調節することにより、切削刃保持部24の下方領域の弾性変形支点28a に関するバネ定数を加減調節することも可能であり、従って、ワーク材料の切削 特性や切削刃40の材料特性に応じて最適の弾性変形を選定、設定することも可 能である。
【0016】
上述の実施例の記載を介して明らかなように、本考案によれば、C軸制御の可 能な工作機械に装着されてワーク表面に切削加工を施す切削工具として、弾性変 形支点を切削刃の上方域に形成するスリットを有したヘールバイト形の切削工具 を構成し、かつ、同切削工具はC軸回転中心と一致した軸心を有するシャンクと 、そのシャンクの先端に上記軸心を含む平面として形成した切削刃の取付面に所 望形状の切削刃を所定の固定手段で固定し、上記の弾性変形支点は、切削刃の切 削進行方向に見て上記取付面の前方領域に配設して過剰な切削加工反力は弾性的 に吸収することにより、同切削加工反力を一定変動値内に抑制し、又かじりや食 い込みを防止しつつ切削刃を所定の軌跡に沿ってワークに対して相対的に進行せ しめることによって切削加工作用を進行させ、同時にC軸回転により切削軌跡を 曲線軌跡に選定することも可能とし、かつ、ワーク表面に断面形状が対称及び非 対称の任意の加工溝を切削加工できるようにしたので、以下の効果を奏すること が可能となった。
【0017】 (1)少ない切込み量でワーク面に切削加工を施すことができ、加工寸法の微 細な制御と面粗度の緻密化を図ることができる。 (2)切削工具の切削加工の進行方向に対してその法線方向(C軸心方向)に 切削刃の切れ刃面を旋回制御することにより、直線軌跡のみならず曲線軌跡に沿 う切削加工を遂行可能であり、かつ、C軸心に関して非対称な断面形状を有した 加工溝を切削加工することが可能である。 (3)基準取付面及び基準位置決め手段を有しているので容易に切削刃の取付 けが可能であり、しかもC軸回転を行って加工したときのワークの加工精度が良 い。 (4)ヘールバイト式に弾性変形するシャンク部の弾性変形量はスリットの寸 法及び位置を適宜に選定、設定できるので、ワークの材料特性等に応じて最適の ヘールバイト特性を保有させることができる。 (5)本考案による切削工具は、形状が比較的単純であるために、ワイヤカッ ト法等を利用して簡単に製作することができ、故に、低コスト化も可能となる。
【図1】本考案による切削工具が機械の工具取付孔に装
着された状態を示す縦断面図である。
着された状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の2ー2線に沿う断面を示し、同工具のシ
ャンクが有する基準取付面に固定された切削刃と固定手
段及び基準位置決め手段の一例を示した断面図である。
ャンクが有する基準取付面に固定された切削刃と固定手
段及び基準位置決め手段の一例を示した断面図である。
【図3】同じく図1の2ー2線に沿う断面を示し、図2
の場合と異なる実施例による基準位置決め手段を示した
断面図である。
の場合と異なる実施例による基準位置決め手段を示した
断面図である。
【図4】本考案に係る切削工具が装着されるC軸を有し
た工作機械の一例を示す略示斜視図である。
た工作機械の一例を示す略示斜視図である。
【図5】本考案に係る切削工具の切削加工軌跡の一例を
示す平面図である。
示す平面図である。
【図6】ワーク表面に削成された種々の加工溝の形状例
を示す断面図である。
を示す断面図である。
8…回転主軸 9…工具取付孔 10…切削工具 20…シャンク 22…装着部 24…切削刃保持部 26…基準取付面 28…スリット 28a…内奥位置 29…突き当面 30…止めねじ 40…切削刃 42…前面 44…後面 44a…穴 46…切れ刃 48…側面
Claims (1)
- 【請求項1】 機械の回転主軸に嵌着される装着部と、
該装着部から先端側へ延設される切削刃保持部と、該切
削刃保持部における先端から所定部位に前記装着部の軸
心方向と交叉し、かつ、該軸心を通過して削設され、内
奥端を切削作用時の弾性変形支点に形成されたスリット
とを備えたシャンクと、 前記シャンクの前記切削刃保持部の先端に着脱自在に保
持される切削刃と、 前記シャンクの前記切削刃保持部において前記弾性変形
支点から背後領域に前記装着部の軸心を含む平面として
形成された前記切削刃を当接させる基準取付面と、 前記シャンクの前記切削刃保持部において前記基準取付
面と直角方向に前記切削刃の位置決めを行う基準位置決
め手段と、 前記基準取付面に前記切削刃の前面が当接するように固
定する切削刃固定手段とを、 具備して構成されたことを特徴とする切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991074976U JP2538123Y2 (ja) | 1991-09-18 | 1991-09-18 | 切削工具 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0526204U true JPH0526204U (ja) | 1993-04-06 |
JP2538123Y2 JP2538123Y2 (ja) | 1997-06-11 |
Family
ID=13562832
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP2538123Y2 (ja) |
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