JPH0526056A - ガスタービン装置 - Google Patents

ガスタービン装置

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JPH0526056A
JPH0526056A JP18246091A JP18246091A JPH0526056A JP H0526056 A JPH0526056 A JP H0526056A JP 18246091 A JP18246091 A JP 18246091A JP 18246091 A JP18246091 A JP 18246091A JP H0526056 A JPH0526056 A JP H0526056A
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JP
Japan
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regenerator
water heater
temperature
hot water
load
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Withdrawn
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JP18246091A
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English (en)
Inventor
Hitotsugu Maruyama
仁嗣 丸山
Naomiki Hasegawa
直幹 長谷川
Sunao Aoki
素直 青木
Hidetaka Mori
秀隆 森
Takashi Shirai
隆 白井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 発電と給湯を行なうガスタービン・コ・ジェ
ネレーション・プラントにおいて,温水器の負荷が急激
に変化したときに,温水温度の変動を抑制すること。 【構成】 温水器負荷の変動を検知して,変化の度合に
応じて先行的に再生器バイパス比や温水器ガスバイパス
比を操作する。この場合,温水器負荷の変化の検知は,
電力負荷が変化してない時に燃料流量が変化しているの
を検知することで代用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,発電と給湯を同時に行
なうガスタービンコジェネレーションプラントに関す
る。
【0002】
【従来の技術】最初に発明の対象となるガスタービンコ
ジェネレーションプラントを説明する。図6は従来のコ
ジェネレーションプラントの一例を示す系統図である。
圧縮機1,タービン8,発電機24は回転軸23上に結
合されて一体に回転する。圧縮機1は,空気を吸込み圧
縮して高圧にした上で吐出し,配管2を経て再生器3へ
送給する。再生器3を通過した空気は配管4を経て燃焼
器5へ流入する。圧縮機1から出た空気の一部はまた,
再生器3をバイパスする配管32を通り,直接に燃焼器
5へ流入する。再生器3から来た空気とバイパスして来
た空気は、燃焼器5内で混合した上で燃料を噴射され
る。燃料は過剰な空気内で燃焼し、発生した燃焼ガスは
空気と混合して高温かつ高圧のガスとなり,配管7を通
りタービン8に流入する。ガスはタービン8内で膨張す
る際に仕事をし,タービン8を回転させる。この回転に
より発電機24が回転し,電力を発生する。タービン8
を出た比較的高温の排気ガスは,配管9を通り再生器3
へ流入する。再生器3では高温の排気ガスから低温の圧
縮空気へ熱が移動し,その結果圧縮空気は予熱され,排
気ガスは温度が低下する。排気ガスは廃熱を残した状態
で配管10,温水器通気弁17を通り,さらに温水器1
1へ流入する。また一部分は温水器11の手前で分岐
し,配管33,温水器バイパス弁18を通って排出され
る。温水器11では,配管12から導入された水が排気
ガスによって加熱され,温度上昇して配管13から出
る。排気ガスは水に熱を与えてさらに低温となり,配管
14を通って排出される。
【0003】上記タービン8の回転数は、燃料噴射量を
調節することにより一定に保たれる。その原理は以下の
とおりである。まず燃料はポンプ62から吐出され,配
管63を通して燃焼器5へ送られる。配管63には調節
弁64が設置されている。タービン回転数nは回転数計
65で計測され,伝送線66を通して回転数制御器68
へ伝えられる。回転数制御器68では,下記の演算式
[数1]に基づいて、周知の比例積分動作による負帰還
制御のための操作量となる調節弁開度φG を算出し,伝
送線67を通して調節弁64へ伝える。調節弁64は,
開度φG となるように周知のサーボ機構等を用いて操作
され,開度φG に応じて燃料流量が増減調節される。
【0004】
【数1】
【0005】また,上記再生器3へ圧縮空気を送る配管
2には再生器通気弁15が,バイパス配管32には再生
器バイパス弁16が,それぞれ配設されて,バイパスの
比率(以下バイパス比と呼ぶ)を変更できるようにして
ある。バイパス比は式 バイパス比=バイパス弁開度/(バイパス弁開度+通気
弁開度) で定義される。このバイパス比を変えると,再生器3に
おける熱交換量が変化するので,再生器に流入したター
ビン排気ガスの冷却量が変化し,その結果として再生器
3を出る排気ガスの温度を変更できる。この排気ガスは
温水器へ流入するので,温水器の入口ガス温度を変更で
きることになる。
【0006】再生器3のバイパス比を横軸にとり,縦軸
に温水器11の入口ガス温度を表示したグラフを図7の
右半部に示す。温水器11の入口ガス温度を変化させる
ことにより,温水器11における熱交換量をも変化させ
ることができるので,再生器バイパス比の変化と熱交換
量の関係も同じ図7上に示す。このとき給水流量を同図
に示すように変化させれば,温水温度は図中の点線のよ
うに一定に保たれる。もし給水流量変化等の外乱が入力
された場合は,それに合わせて再生器バイパス比を,図
7の関係が保たれるように変化させることにより,熱的
なバランスを保たせ,その結果として温水温度を図7に
点線で示されるような一定値に保つ。これが従来公知の
温水温度制御の方法であった。
【0007】本発明の発明者らはまた,再生器バイパス
比をも操作することにより,以下に述べるように制御範
囲を広げる方法を発明し,特願平3−172421号と
して特許出願した。すなわち,再生器バイパス比が0ま
で減少しても,更に給水流量が減る等のために温水器負
荷が減少する場合は,今度は温水器バイパス比を0から
1まで増大させることにより,温水器へ通気する排気ガ
スの流量を減少させ,これにより発生する温水温度を一
定に保つのである。このようにすれば,仮に給水流量が
0近くまで減少したとしても,温水温度を一定に保つこ
とができる。温水器負荷が増大する場合も,上記と逆の
手順により,温水温度を一定に保つことができる。
【0008】このような温水温度制御装置の演算回路の
一例を図8により説明する。構成は次のとおりである。
温水温度計20の温度信号Tは伝送線49を経て減算器
36に入力接続されている。定数器35の発生する温度
制御目標値信号Tr も,伝送線48を通して減算器36
に入力接続されている。減算器36の出力信号は伝送線
50を通して係数器37へ入力接続されている。係数器
37の出力信号は伝送線51を通して加算器41,伝送
線52を通して除算器39へ,それぞれ入力接続され
る。また定数器38の発生する積分時間τの信号も,伝
送線53を通して除算器39へ入力接続されている。除
算器39の出力信号は伝送線54を通して積分器40へ
入力接続されている。積分器40の出力信号は伝送線5
5を通して上記加算器41へ入力接続されている。加算
器41の出力信号は伝送線56を通して関数器42へ入
力接続されるとともに、伝送線57を通して別の関数器
45へ入力接続されている。関数器42の出力信号は再
生器バイパス弁の開度要求信号であり,伝送線29を通
して図6の再生器バイパス弁16へ伝えられる。関数器
42の出力信号はまた,伝送線58を通して減算器44
へマイナス入力として接続される。この減算器44には
また,定数器43で発生した定数値1.0 が,伝送線59
によりプラス入力として接続される。減算器44の出力
信号は再生器通気弁の開度要求信号であり,伝送線28
を通して図6の再生器通気弁15へ伝えられる。上記関
数器45の出力信号は温水器通気弁17の開度要求信号
であり,伝送線30を通して図6の温水器通気弁17へ
伝えられる。関数器45の出力信号はまた,伝送線60
を通して減算器47へマイナス入力として接続されてい
る。この減算器47には,定数器46から発信された定
数値1.0 が,伝送線61によりプラス入力として接続さ
れている。そしてこの減算器47の出力信号は温水器バ
イパス弁の開度要求信号であり,伝送線31を通して図
6の温水器バイパス弁18へ伝えられる。
【0009】以上のように構成された演算回路によれ
ば,以下の作用が得られる。まず,温度Tは目標値Tr
と比較され,周知の下記比例積分制御動作により,コン
トローラ信号a(加算器41の出力信号)が決まる。
【0010】
【数2】
【0011】コントローラ信号aが0〜1の間にある間
は,再生器バイパス弁開度φRBはaに一致する値を示
し,また再生器通気弁開度は減算器44の作用により1
−φRBの値を示す。これは関数器42の関数形が次式に
基づいているためである。
【0012】
【数3】
【0013】したがって0<a≦1のときには再生器バ
イパス比も0〜1の間の値をとり,図7の同範囲の熱バ
ランスに基づく制御が行なわれる。このとき,後述の関
数器45の関数形により,温水器通気弁開度は1で,温
水器バイパス弁開度は0のままである。
【0014】次にコントローラ信号aが減少して−1≦
a<0を満たす範囲では,上式[数3]のとおり再生器
バイパス弁開度φRBは0のままであり,再生器通気弁開
度は1のままである。そして再生器バイパス比に代わっ
て,温水器バイパス比の変更により制御が行なわれる。
温水器通気弁開度φBIは次式[数4]に基づき,関数器
45の作用により0〜1の範囲の値をとる。
【0015】
【数4】
【0016】このとき温水器バイパス弁の開度は,減算
器47の作用により1−φBIの値をとる。これにより温
水器バイパス比は0〜1の範囲で操作され,制御は図7
の同範囲の熱バランスにより行なわれる。
【0017】上記のように,温水負荷が大きいときはコ
ントローラ信号aは0〜1の範囲にあり,再生器バイパ
ス比を操作することによって制御が行なわれる。また温
水負荷が小さいときには,コントローラ信号aは−1〜
0の範囲まで低減し,温水器バイパス比の操作を用いた
制御が行なわれる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術では,
負帰還制御により一応の制御は行なわれているものの,
温水器の負荷が急激に変化する場合には,温水温度の変
動が大きく現われるのを避けることは困難であった。例
えば給水流量が急激に減少した場合,温水温度は図5中
に破線で示すように変動する。すなわち,給水流量が半
減した直後は,従来の制御装置では再生器バイパス比の
低減動作と温水器バイパス比の増加動作が遅れるため,
加熱が一時的に過剰となり,温水温度が一時的に上昇し
てしまう。本発明は上記のような温水温度の変動を抑制
することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は,前記目的を達
成するために,圧縮機と,同圧縮機で圧縮された圧縮空
気および燃料が供給される燃焼器と,同燃焼器で発生し
た燃焼ガスが供給されるタービンと,上記燃焼器に供給
される前の圧縮空気を上記タービンから排出された排ガ
スによって加熱する再生器と,上記圧縮機の出口から分
岐して上記再生器を迂回し直接上記燃焼器へ圧縮空気を
供給するバイパス回路と,上記分岐部に設けられた第1
の弁手段と,上記再生器を通過した上記排ガスにより水
を加熱して温水とする温水器と,上記再生器を通過した
後で上記温水器に供給される前の上記排ガスの流路に設
けられて同排ガスを逃がす第2の弁手段と、上記温水の
温度を計測して上記第1および第2の弁手段を調整する
第1の制御手段と,上記温水器の負荷変動に伴う前記燃
料流量の変化量および上記タービンの発電負荷変化量を
計測して上記第1の制御手段に補正信号を出力する第2
の制御手段とを具備したことを特徴とするガスタービン
装置を提案するものである。
【0020】
【作用】本発明においては,温水器負荷が変化した場合
にこれを検知して,変化の度合に応じて先行的に再生器
バイパス比を操作する。これにより,負荷に対する温水
器入口ガス温度のアンバランスを打消すように,先行的
に入口ガス温度を変更操作して,温水温度の変動を抑制
する。また,温水器負荷の変化の度合に応じて,先行的
に温水器バイパス比を操作する。これにより,負荷に対
する温水器ガス通気量のアンバランスを打消すように,
先行的に温水器ガスバイパス流量を変更操作して,温水
温度の変動を抑制する。
【0021】上記の温水器負荷検知には,電力負荷が変
化していないときに燃料流量が単独で変化するという特
有の現象が現われることを利用し,この現象を検知する
ことで代用する。
【0022】
【実施例】図1は本発明のガスタービン装置の一実施例
を示す系統図である。この図において,前記図6により
説明した従来のものと同様の部分については,冗長にな
るのを避けるため,同一の符号を付けて詳しい説明を省
く。
【0023】本実施例では,流量計69により燃料流量
を計測し,伝送線70を通して温度変動抑制装置73へ
伝える。また,電力計71により電力負荷を計測し,伝
送線72を通して上記温度変動抑制装置73へ伝える。
この温度変動抑制装置73は,再生器バイパス比修正信
号と温水器バイパス比修正信号を発生し、それぞれ伝送
線74と伝送線75を通して、従来同様の温度制御装置
22へ伝える。
【0024】次に本実施例の温度変動抑制装置73と温
度制御装置22との接続状態を図2に例示して説明す
る。温度制御装置は,前記図8により説明した従来のも
のとほぼ同様である。ただし,コントローラ信号aを発
生する加算器41から関数発生器42,45へ至る信号
伝達経路に,それぞれ加算器76,78を設置する。す
なわち、加算器41の出力信号は伝送線56を通して加
算器76に伝えられ,その加算器76の出力信号は伝送
線77を通して関数発生器42に伝えられる。加算器4
1の出力信号はまた,伝送線57を通して加算器78に
も伝えられ,その加算器78の出力信号は伝送線79を
通して関数発生器45に伝えられるのである。そして、
温度変動抑制装置73の出力信号の1つである再生器バ
イパス比修正信号B1 は,伝送線74を通して加算器7
6へ伝えられ,入力される。また温度変動抑制装置73
のもう1つの出力信号である温水器バイパス比修正信号
2 は,伝送線75を通して加算器78へ伝えられ,入
力される。以上が温度変動抑制装置73と温度制御装置
22との接続関係である。
【0025】次に温度変動抑制装置73の好適な演算回
路例を図3に示して説明する。まず回路構成は次のとお
りとなっている。電力計71の出力信号は伝送線72を
通して一次遅れ要素109と減算器110へ伝えられ
る。上記一次遅れ要素109の出力は伝送線111を通
して上記減算器110へ伝えられる。その減算器110
の出力は伝送線112を通して関数発生器92へ伝えら
れる。その関数発生器92の出力は,伝送線93を通し
て最小値選択器90へ伝えられ,また伝送線94を通し
て別の最小値選択器91へ伝えられる。一方,燃料流量
計69の出力信号は伝送線70を通して一次遅れ要素8
1と減算器83へ伝えられる。上記一次遅れ要素81の
出力信号は伝送線82を通して上記減算器83へ伝えら
れる。その減算器83の出力は,伝送線84を通して関
数発生器85へ伝えられ,また伝送線86を通して別の
関数発生器87へ伝えられる。関数発生器85の出力は
伝送線88を通して上記最小値選択器90へ伝えられ
る。その最小値選択器90の出力は伝送線95,99を
通して2つの係数器96,100へそれぞれ伝えられ
る。係数器96の出力は伝送線97を通して加算器98
へ伝えられ,係数器100の出力は伝送線101を通し
て別の加算器102へ伝えられる。関数発生器87の出
力は伝送線89を通して上記最小値選択器91へ伝えら
れる。その最小値選択器91の出力は伝送線103,1
06を通して2つの係数器104,107へそれぞれ伝
えられる。係数器104の出力は伝送線105を通して
上記加算器98へ伝えられる。その加算器98の出力信
号は再生器バイパス比修正信号B1 であり,伝送線74
を通して図1,図2の温度制御装置22へ伝えられる。
一方107の出力は伝送線108を通して上記加算器1
02へ伝えられる。この加算器102の出力は温水器バ
イパス比修正信号B2 であり,伝送線75を通して図
1,図2の温度制御装置22へ伝えられる。
【0026】以上のように構成された本実施例の温度変
動抑制装置によれば,以下の作用が得られる。電力負荷
λが変化しているか否かは,その変化率Rλを調べるこ
とにより検知することができる。つまり,電力負荷λが
変化していれば,その変化率Rλ=dλ/dtの値が0
ではなくなるので,検知できるのである。本実施例では
次の一次微分演算により変化率を近似的に検出する。
【0027】
【数5】
【0028】上記変化率信号Rλに基づき,関数発生器
92は次の算式[数6]により出力信号Iを発生する。
【0029】
【数6】
【0030】この関数形により、|Rλ|が一定値aよ
りも大きいときにはIは0となり,Rλが0のときI=
1であり,|Rλ|が一定値a以下であればIは|Rλ
|の大きさに応じて0〜1の範囲の値をとる。したがっ
て|Rλ|が十分に小さく,電力負荷の変化が生じてい
ないとみなせるときには,I=1となる。そこでIを電
力負荷の変化が生じていない度合を表わすメンバーシッ
プ値とする。
【0031】次に燃料流量wf が変化しているか否か
は,その変化率RW を調べることにより検知している。
つまりwf が変化していれば,その変化率RW =dwf
/dtの値が0ではなくなるので,検知できるのであ
る。本実施例では次の一次微分演算により変化率を近似
的に検出する。
【0032】
【数7】
【0033】上記変化率信号RW に基づき,関数発生器
87は次の算式[数8]により出力信号Mを発生する。
【0034】
【数8】
【0035】この関数形により,RW が一定値(−b)
以上であればMは0であるが,RW が一定値(−c)以
下であればMは1となる。またRW が(−c)よりも大
きく(−b)よりも小さいときは,RW の大きさに応じ
て1〜0の値をとる。したがってRW が十分に0に近け
ればMは0であるが,RW が規定値以下に低下すればM
は1となる。そこでMを,燃料流量wf が減少している
度合を表わすメンバーシップ値とする。
【0036】ところで温水器負荷が減ると,温水温度が
一定値に維持されずに上昇を始める。そうすると前記の
温水温度制御装置は再生器バイパス比を減じてタービン
排気ガスの再生器における冷却を増し,温水器へ流入す
るガスの温度を下げて温水温度を制御目標値へ戻すため
の制御動作が行なわれる。このとき,再生器で加熱され
る空気の量が増すので,燃焼器へ流入して来る空気の温
度は上昇する。この状況を,図5で示した給水流量半減
の場合に対応するものとして,図4に示す。すなわち,
タービン回転数一定に対応してタービン入口温度(燃焼
器出口温度)を一定に保つ必要から,燃焼器入口温度の
上昇に対応して燃料流量は絞られることになる。このよ
うに,温水器負荷が減少すると結果的に燃料流量も減少
するので,温水器負荷の減少を燃料流量の減少として検
知することができる。ただしそのとき,電力負荷が減少
したために燃料流量が減少した事象ではないことを,確
認する必要がある。
【0037】電力負荷が減少中ではないことを表わすメ
ンバーシップ値は前記Iである。また燃料流量が減少中
であることを表わすメンバーシップ値はMである。この
とき,電力負荷が減少中でなく,かつ燃料流量が減少中
という状況にあることの度合を表わすメンバーシップ値
M は次式 AM =min(I,M) で与えられる。これは周知のファジー論理に沿ったもの
である。AM はまた,前記の作用説明のとおり,温水器
負荷が減少中である度合を表わすメンバーシップ値でも
ある。本実施例ではAM を用いて,次のように再生器バ
イパス比修正信号B1 と温水器バイパス比修正信号B2
を生成する。
【0038】
【数9】
【0039】上記[数9]のB1 の式により,温水器負
荷が減少中でAM に値を生じると,再生器バイパス比は
減少する方向に修正される。そうすると,再生器へ送給
される空気流量が増加して冷却が増し,再生器から流出
する排気ガス温度が引き下げられる。これは温水器へ流
入する排気ガスの温度の引き下げに等しいので,温水器
における水に対する加熱がその分だけ減り,温水温度の
上昇が抑制されるのである。また上記[数9]のB2
式により,温水器負荷が減少中でAM に値が生じると,
温水器バイパス比が増加する方向に修正される。すると
温水器へ通気される排気ガスの流量が減るので,温水器
における水の加熱がその分だけ減り,温水温度の上昇が
抑制されるのである。
【0040】次に関数発生器85は,次の算式により出
力信号Pを発生する。
【0041】
【数10】
【0042】この関数形により,RW が一定値b以下で
あればPは0であるが,RW が一定値c以上であればP
は1となる。またRWが6よりも大きくcよりも小さい
ときは,RW の大きさに応じて0〜1の値をとる。した
がってRW が十分に0に近ければPは0であるが,RW
が規定値以上に増大すればPは1となる。そこでPを,
燃料流量wf が増大している度合を表わすメンバーシッ
プ値とする。
【0043】ところで,温水器負荷が増大すると結果的
に燃料流量は増大する。その理由は,温水器負荷減少の
場合について図4により説明した関係が成り立ち,作用
が逆極性となることによる。そこで,温水器負荷の増大
を燃料流量の増大として検知することができる。ただし
その場合も,電力負荷が増大したために燃料流量が増大
した事象ではないことを,確認する必要がある。
【0044】電力負荷の増大中ではないことを表わすメ
ンバーシップ値は,前述の式[数6]によるIの値であ
る。また燃料流量の増加中であることを表わすメンバー
シップ値は,前記の通りPの値である。このとき,電力
負荷が増加中ではなく,かつ燃料流量が増加中という状
況にあることの度合を表わすメンバーシップ値AP は次
式 AP =min(I,P) で与えられる。これは周知のファジー論理に沿ったもの
である。AP はまた,前記の作用説明のとおり,温水器
負荷が増加中であることの度合を表わすメンバーシップ
値でもある。本実施例ではAP を用いて,次のように再
生器バイパス比修正信号B1 と温水器バイパス比修正信
号B2 を生成する。
【0045】
【数11】
【0046】上記[数11]中のB1 の式により,温水
器負荷が増加中でAP に値が生じると,再生器バイパス
比が増加する方向に修正される。すると,再生器へ導入
される空気流量が減少して冷却が減り,再生器から流出
する排気ガス温度が引き上げられる。これは温水器へ流
入する排気ガスの温度の引き上げに等しいので,温水器
における水に対する加熱がその分だけ増し,温水温度の
低下が抑制される。また[数11]中のB2 の式によ
り,温水器負荷が増加中でAP に値が生じると,温水器
バイパス比が減少する方向に修正される。すると,温水
器へ通気される排気ガスの流量が増し,温水器における
水の加熱が増して,温水温度の低下が抑制されるのであ
る。
【0047】図5の実線は,本実施例における時間応答
の状況を例示した曲線である。本発明を適用することに
より,従来(同図破線)よりも再生器バイパス比と温水
器バイパス比の制御操作が早まり,その結果として温水
温度の変化幅が低減していることが,この図からわか
る。
【0048】
【発明の効果】本発明においては,温水器負荷の変化を
検知し,その変化の度合に応じて先行的に再生器バイパ
ス比と温水器バイパス比を操作することにより,温水温
度の変動を抑制して,温度変化幅を低減し,温水温度制
御性能を向上させることができる。この場合,温水器負
荷の変化を検知するために,電力負荷が変化しない時に
燃料流量が単独で変化するという事象を検知して用いる
ので,対象プラントに元来設置されているセンサーのみ
を用いた信号処理で済み,特殊なセンサーの増設が不要
である。したがって,温水温度制御性能の向上のために
センサーコストが増加することはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例を示す系統図である。
【図2】図2は上記実施例における温度変動抑制装置の
接続状態を例示する回路図である。
【図3】図3は上記実施例における温度変動抑制装置の
演算回路図である。
【図4】図4は温水器負荷変化時の燃料流量変化を例示
する制御特性図である。
【図5】図5は本発明の効果を示す制御特性図である。
【図6】図6は従来のガスタービン装置の一例を示す系
統図である。
【図7】図7は上記従来のガスタービン装置の熱バラン
スを示す図である。
【図8】図8は上記従来のガスタービン装置における温
度制御装置の回路図である。
【符号の説明】
1 圧縮機 3 再生器 5 燃焼器 8 タービン 11 温水器 15 再生器通気弁 16 再生器バイパス弁 17 温水器通気弁 18 温水器バイパス弁 20 温度計 22 温度制御装置 23 回転軸 24 発電機 35,38,43,46 定数器 36,44,47 減算器 41,76,78 加算器 37 係数器 39 除算器 40 積分器 42,45 関数器 62 燃料ポンプ 64 調節弁 65 回転数計 68 回転数制御器 69 流量計 71 電力計 73 温度変動抑制装置 81,109 一次遅れ要素 83,110 減算器 85,87,92 関数発生器 90,91 最小値選択器 96,100,104,107 係数器 98,102 加算器
フロントページの続き (72)発明者 森 秀隆 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 白井 隆 神戸市中央区海岸通三丁目2番16号 株式 会社菱友システム技術内

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧縮機と,同圧縮機で圧縮された圧縮空
    気および燃料が供給される燃焼器と,同燃焼器で発生し
    た燃焼ガスが供給されるタービンと,上記燃焼器に供給
    される前の圧縮空気を上記タービンから排出された排ガ
    スによって加熱する再生器と,上記圧縮機の出口から分
    岐して上記再生器を迂回し直接上記燃焼器へ圧縮空気を
    供給するバイパス回路と,上記分岐部に設けられた第1
    の弁手段と,上記再生器を通過した上記排ガスにより水
    を加熱して温水とする温水器と,上記再生器を通過した
    後で上記温水器に供給される前の上記排ガスの流路に設
    けられて同排ガスを逃がす第2の弁手段と,上記温水の
    温度を計測して上記第1および第2の弁手段を調整する
    第1の制御手段と,上記温水器の負荷変動に伴う前記燃
    料流量の変化量および上記タービンの発電負荷変化量を
    計測して上記第1の制御手段に補正信号を出力する第2
    の制御手段とを具備したことを特徴とするガスタービン
    装置。
JP18246091A 1991-07-23 1991-07-23 ガスタービン装置 Withdrawn JPH0526056A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7824179B2 (en) * 1999-08-16 2010-11-02 Nfk Holdings Co. Device and method for feeding fuel
JP2012508345A (ja) * 2008-12-16 2012-04-05 マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー ガスタービンのための切替可能なソーラー加熱装置

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