JPH05259570A - 半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents
半導体レーザおよびその製造方法Info
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- JPH05259570A JPH05259570A JP8634292A JP8634292A JPH05259570A JP H05259570 A JPH05259570 A JP H05259570A JP 8634292 A JP8634292 A JP 8634292A JP 8634292 A JP8634292 A JP 8634292A JP H05259570 A JPH05259570 A JP H05259570A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 GaAsの(100)器盤上に作製するAl
GaIn P系半導体レーザにおいて、結晶成長の際に発
生するヒロック密度を少なくし、素子の収量を増加させ
るとともに、信頼性を改善する。 【構成】 n−GaAsの(100)基板1上に構成す
るダブルヘテロ構造において、有機金属気相成長法によ
り、n形の(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pクラッド
層3および活性層4を成長させる。この成長は、GaA
s基板に格子整合するGaIn Pの禁止帯幅が極小とな
る温度以上で、結晶成長速度が1〜2.5μm/hの成
長条件下で行う。P形の(Aly Ga(1-y) )0.5 In
0.5Pクラッド層5は、GaIn Pの禁止帯幅が極小と
なる温度で、成長速度が2.5μm/h以上で行う。
GaIn P系半導体レーザにおいて、結晶成長の際に発
生するヒロック密度を少なくし、素子の収量を増加させ
るとともに、信頼性を改善する。 【構成】 n−GaAsの(100)基板1上に構成す
るダブルヘテロ構造において、有機金属気相成長法によ
り、n形の(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pクラッド
層3および活性層4を成長させる。この成長は、GaA
s基板に格子整合するGaIn Pの禁止帯幅が極小とな
る温度以上で、結晶成長速度が1〜2.5μm/hの成
長条件下で行う。P形の(Aly Ga(1-y) )0.5 In
0.5Pクラッド層5は、GaIn Pの禁止帯幅が極小と
なる温度で、成長速度が2.5μm/h以上で行う。
Description
【0001】本発明はレーザプリンタやバーコードリー
ダ等の光源に用いられる半導体レーザに関し、特に発振
波長680nm以下の可視光半導体レーザの製造方法に
関する。
ダ等の光源に用いられる半導体レーザに関し、特に発振
波長680nm以下の可視光半導体レーザの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体レーザの製造方法につい
て、以下に説明する。半導体レーザの構造を図に示す。
有機金属気相成長法(以下、MOVPEと称する。)に
より、温度620°Cで1回目の結晶成長を行って、n
形のGaAs基板2上にクラッド層3,5で挿んで活性
層4を形成する。n形のGaAs基板1は、基板面を
(100)より50だけ(011)の方位へ向けた、所
謂“(100)5°off toward(011)”
形のものである。活性層4は発光領域となるもので、G
a0.5 In0.5Pの構造を有するものである。クラッド層
3,5は活性層より禁止帯幅が大きく、(Al0.5 Ga
0.5 )0.5 In0.5Pの構造を有する。活性層4を挿んだ
クラッド層3,5により、ダブルヘテロ構造が形成され
る。
て、以下に説明する。半導体レーザの構造を図に示す。
有機金属気相成長法(以下、MOVPEと称する。)に
より、温度620°Cで1回目の結晶成長を行って、n
形のGaAs基板2上にクラッド層3,5で挿んで活性
層4を形成する。n形のGaAs基板1は、基板面を
(100)より50だけ(011)の方位へ向けた、所
謂“(100)5°off toward(011)”
形のものである。活性層4は発光領域となるもので、G
a0.5 In0.5Pの構造を有するものである。クラッド層
3,5は活性層より禁止帯幅が大きく、(Al0.5 Ga
0.5 )0.5 In0.5Pの構造を有する。活性層4を挿んだ
クラッド層3,5により、ダブルヘテロ構造が形成され
る。
【0003】次に、リッジストライプ形成用のエッチン
グマスクを兼ねた選択成長用マスクを形成するため、酸
化膜によって成膜する。フォトレジスト法により0
《1》《1》の方向に酸化膜ストライプを形成して、エ
ッチング法によりP−クラッド層5を0.2μm残すよ
うに、エッチングしてこれ除去する。なお、《》は《》
内に記載された方向の大きさの反対方向を示す記号とし
て用いている。続いて、2回目の結晶成長は酸化膜をマ
スクとして使用し、選択成長法によって行う。これによ
って、電流ブロック層7を成長させる。続いて、酸化膜
を除去した後、前面にP−GaAsのコンタクト層8を
成長させ、電極9,10を付けて半導体レーザが得られ
る。
グマスクを兼ねた選択成長用マスクを形成するため、酸
化膜によって成膜する。フォトレジスト法により0
《1》《1》の方向に酸化膜ストライプを形成して、エ
ッチング法によりP−クラッド層5を0.2μm残すよ
うに、エッチングしてこれ除去する。なお、《》は《》
内に記載された方向の大きさの反対方向を示す記号とし
て用いている。続いて、2回目の結晶成長は酸化膜をマ
スクとして使用し、選択成長法によって行う。これによ
って、電流ブロック層7を成長させる。続いて、酸化膜
を除去した後、前面にP−GaAsのコンタクト層8を
成長させ、電極9,10を付けて半導体レーザが得られ
る。
【0004】従来例において、GaAsの“(100)
5°off toward(011)”基板を用いてい
るのは、ヒロック密度を低減させるためである。〔発明
の詳細な説明〕の末尾に記載の表1にヒロック密度と面
方位との関係が示されている。また、半導体レーザにお
いて、共振器長が300μmの半導体レーザにおいて、
発振しきい値電流が50mA、発振波長が663〜66
7nmの特性が得られている。温度40°Cで出力3m
Wの通電状態において、信頼性は良好であることが確認
されている。本従来例の詳細は、電子情報通信学会研究
会資料ED89−106の57ページに示されている。
5°off toward(011)”基板を用いてい
るのは、ヒロック密度を低減させるためである。〔発明
の詳細な説明〕の末尾に記載の表1にヒロック密度と面
方位との関係が示されている。また、半導体レーザにお
いて、共振器長が300μmの半導体レーザにおいて、
発振しきい値電流が50mA、発振波長が663〜66
7nmの特性が得られている。温度40°Cで出力3m
Wの通電状態において、信頼性は良好であることが確認
されている。本従来例の詳細は、電子情報通信学会研究
会資料ED89−106の57ページに示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
は、次の各点である。すなわち、GaAsの“(10
0)just”基板を用いた場合、ヒロック密度が多す
ぎて半導体レーザの作成が困難である。また、ヒロック
密度が少なくなるGaAsの“(100)5°off
toward(011)”基板を用いた場合には、リッ
ジストライプの形状が左右対称ではなくなるので、注入
電流の横拡がりが非対称になり、形成される利得領域お
よび横方向屈折率分布が非対称になる。
は、次の各点である。すなわち、GaAsの“(10
0)just”基板を用いた場合、ヒロック密度が多す
ぎて半導体レーザの作成が困難である。また、ヒロック
密度が少なくなるGaAsの“(100)5°off
toward(011)”基板を用いた場合には、リッ
ジストライプの形状が左右対称ではなくなるので、注入
電流の横拡がりが非対称になり、形成される利得領域お
よび横方向屈折率分布が非対称になる。
【0006】更に、端面から出射されるビーム強度のピ
ーク位置が光出力の変化とともにずれる。また、この非
対称性のため、所望のレーザ特性の得られるリッジスト
ライプ幅の範囲が狭くなる。更に、GaAsの“(10
0)5°off toward(011)”基板を用い
た場合には、結晶成長工程において、P−クラッド層へ
のドーピング効率が、丁度、(100)となる面を有す
る基板、すなわち“(100)just”基板に対して
2〜3倍になるため、キャリア濃度の制御が困難にな
る。
ーク位置が光出力の変化とともにずれる。また、この非
対称性のため、所望のレーザ特性の得られるリッジスト
ライプ幅の範囲が狭くなる。更に、GaAsの“(10
0)5°off toward(011)”基板を用い
た場合には、結晶成長工程において、P−クラッド層へ
のドーピング効率が、丁度、(100)となる面を有す
る基板、すなわち“(100)just”基板に対して
2〜3倍になるため、キャリア濃度の制御が困難にな
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体レーザ
は、ダブルヘテロ構造を有する各層の成長温度および成
長速度を次のように設定して制作する。すなわち、n−
(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pのクラッド層および
活性層では、GaAs基板に格子整合するGaIn Pの
禁止帯幅に成長温度依存性があることを考慮し、成長温
度を禁止帯幅が極小となる温度以上に設定し、成長速度
が1〜2.5μm/hの成長条件下で上記各層を成長さ
せる。また、P−(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pク
ラッド層では、成長温度をGaIn Pの禁止帯幅が極小
となる温度に設定し成長速度が2.5μm/h以上の成
長条件下で、この層を成長させることを特徴とする。
は、ダブルヘテロ構造を有する各層の成長温度および成
長速度を次のように設定して制作する。すなわち、n−
(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pのクラッド層および
活性層では、GaAs基板に格子整合するGaIn Pの
禁止帯幅に成長温度依存性があることを考慮し、成長温
度を禁止帯幅が極小となる温度以上に設定し、成長速度
が1〜2.5μm/hの成長条件下で上記各層を成長さ
せる。また、P−(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pク
ラッド層では、成長温度をGaIn Pの禁止帯幅が極小
となる温度に設定し成長速度が2.5μm/h以上の成
長条件下で、この層を成長させることを特徴とする。
【0008】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。図1は、GaAsの“(100)just”基板上
に、成長速度が1.5μm/hおよび1.0μm/hで
(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5P(y=0.6)を成
長させたときのヒロック密度の成長温度依存性を示す。
このようにして成長温度を高くして、成長速度を遅くす
ることにより、ヒロック密度を低くすることができる。
このようにヒロック密度が成長温度と成長速度とに依存
することから、III 族の供給量と、その分解効率とは密
接に関係していると言える。
る。図1は、GaAsの“(100)just”基板上
に、成長速度が1.5μm/hおよび1.0μm/hで
(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5P(y=0.6)を成
長させたときのヒロック密度の成長温度依存性を示す。
このようにして成長温度を高くして、成長速度を遅くす
ることにより、ヒロック密度を低くすることができる。
このようにヒロック密度が成長温度と成長速度とに依存
することから、III 族の供給量と、その分解効率とは密
接に関係していると言える。
【0009】ヒロック密度の低い成長温度、例えば70
0°Cの成長温度でダブルヘテロ構造を形成した半導体
レーザでは、十分な信頼性が得られなかった。これは、
P−(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pクラッド層のキ
ャリア濃度の低下と、ドーパントの活性層への拡散によ
る活性層での結晶性の劣化とによる。また、GaAsの
“(100)just”基板上に(Aly Ga(1-y) )
0.5In0.5 Pをヒロック密度の低い成長温度で成長させ
る。続いて、温度を下げて(AlGa(1-y) )0.5 In
0.5Pを成長させた場合のヒロック密度は、下地の層の
ヒロック密度とほぼ同じとなる。
0°Cの成長温度でダブルヘテロ構造を形成した半導体
レーザでは、十分な信頼性が得られなかった。これは、
P−(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5Pクラッド層のキ
ャリア濃度の低下と、ドーパントの活性層への拡散によ
る活性層での結晶性の劣化とによる。また、GaAsの
“(100)just”基板上に(Aly Ga(1-y) )
0.5In0.5 Pをヒロック密度の低い成長温度で成長させ
る。続いて、温度を下げて(AlGa(1-y) )0.5 In
0.5Pを成長させた場合のヒロック密度は、下地の層の
ヒロック密度とほぼ同じとなる。
【0010】これらの結果をもとにして、図2に示す半
導体レーザの製造方法を説明する。まず、1回目の決勝
成長をMOVPE法により行い、成長圧力を30tor
rに設定する。n形GaAsの“(100)just”
基板上に、Siをドープしたn形のGaAsバッファ層
22をキャリア濃度1×1018cm-3で0.4μmにわた
って成長させる。次に、SiをドープしたM形の(Al
0.6 Ga0.4 )0.5In0.5Pクラッド層3を、キャリア
濃度5×1017cm-3で1μmにわたって成長させる。更
にドープしていないGa0.5 In0.5P活性層4を0.0
7μmにわたって成長させる。ここまでの段階で成長温
度は700°Cに設定し、成長速度は1.5μm/hに
設定してある。活性層4を成長したのち、PH3 を供給
しながら成長温度を700°Cから660°Cまで下げ
る。
導体レーザの製造方法を説明する。まず、1回目の決勝
成長をMOVPE法により行い、成長圧力を30tor
rに設定する。n形GaAsの“(100)just”
基板上に、Siをドープしたn形のGaAsバッファ層
22をキャリア濃度1×1018cm-3で0.4μmにわた
って成長させる。次に、SiをドープしたM形の(Al
0.6 Ga0.4 )0.5In0.5Pクラッド層3を、キャリア
濃度5×1017cm-3で1μmにわたって成長させる。更
にドープしていないGa0.5 In0.5P活性層4を0.0
7μmにわたって成長させる。ここまでの段階で成長温
度は700°Cに設定し、成長速度は1.5μm/hに
設定してある。活性層4を成長したのち、PH3 を供給
しながら成長温度を700°Cから660°Cまで下げ
る。
【0011】この中断時間は、10分以下とする。温度
が660°Cに安定した後、ZnをドープしたP−(A
l0.6 Ga0.4 )0.5 In0.5Pクラッド層5をキャリア
濃度3.5×1017cm-3で1μmにわたって堆積し、続
いてZnをドープしたPーGa0.5 In0.5Pヘテロバッ
ファ層6をキャリア濃度1×1018cm-3で0.1μmに
わたって堆積する。この後半の成長速度は、2.8μm
/hで行う。ここまでの成長温度シーケンスを図3に示
す。
が660°Cに安定した後、ZnをドープしたP−(A
l0.6 Ga0.4 )0.5 In0.5Pクラッド層5をキャリア
濃度3.5×1017cm-3で1μmにわたって堆積し、続
いてZnをドープしたPーGa0.5 In0.5Pヘテロバッ
ファ層6をキャリア濃度1×1018cm-3で0.1μmに
わたって堆積する。この後半の成長速度は、2.8μm
/hで行う。ここまでの成長温度シーケンスを図3に示
す。
【0012】ここで、p−クラッド層5より後の過程で
の成長速度を2.8μm/hとした。これは、ドーパン
トであるZnの固相への取り込み効率を改善する目的で
行った。このように成長速度を増加させることにより、
成長時間および高温に保持されている時間を短縮し、ド
ーパントの拡散を抑制している。また、本発明にかかわ
るMOVPE装置においては、Ga0.5 In0.5Pの禁止
帯幅が極小となる成長温度は660°Cである。
の成長速度を2.8μm/hとした。これは、ドーパン
トであるZnの固相への取り込み効率を改善する目的で
行った。このように成長速度を増加させることにより、
成長時間および高温に保持されている時間を短縮し、ド
ーパントの拡散を抑制している。また、本発明にかかわ
るMOVPE装置においては、Ga0.5 In0.5Pの禁止
帯幅が極小となる成長温度は660°Cである。
【0013】続いて、リッジストライプ形成用のエッチ
ングマスクを兼ねて、選択成長用マスクとなるSi O2
酸化膜を0.2μmにわたって成膜し、フォトレジスト
法により0《1》《1》方向にSi O2 酸化膜ストライ
プを形成して、硫酸系エッチング液によりp−クラッド
層5を0、25μmだけ残すエッチングと行う。リッジ
幅Wは、4〜5μmにとどめる。
ングマスクを兼ねて、選択成長用マスクとなるSi O2
酸化膜を0.2μmにわたって成膜し、フォトレジスト
法により0《1》《1》方向にSi O2 酸化膜ストライ
プを形成して、硫酸系エッチング液によりp−クラッド
層5を0、25μmだけ残すエッチングと行う。リッジ
幅Wは、4〜5μmにとどめる。
【0014】次に、2回目の結晶成長は、MOVPE法
により成長温度650°Cで、リッジストライプの両側
に対して行う。これによって、Si O2 酸化膜をマスク
として、選択成長法によりSi をドープしたn形GaA
s電流ブロック層7が、キャリア濃度3×1017cm -3
で0.8μmにわたって形成される。成長速度は3μm
/hである。Si 酸化膜を除去したのち、3回目の結晶
成長をMOVPE法により成長温度650°Cで全面に
対して行う。これによって、ZnをドープしたP−Ga
Asコンタクト層8が、キャリア濃度2×1019cm -3
で3μmにわたって形成される。これにより電極9、1
0が形成されて、本発明の半導体レーザが得られる。
により成長温度650°Cで、リッジストライプの両側
に対して行う。これによって、Si O2 酸化膜をマスク
として、選択成長法によりSi をドープしたn形GaA
s電流ブロック層7が、キャリア濃度3×1017cm -3
で0.8μmにわたって形成される。成長速度は3μm
/hである。Si 酸化膜を除去したのち、3回目の結晶
成長をMOVPE法により成長温度650°Cで全面に
対して行う。これによって、ZnをドープしたP−Ga
Asコンタクト層8が、キャリア濃度2×1019cm -3
で3μmにわたって形成される。これにより電極9、1
0が形成されて、本発明の半導体レーザが得られる。
【0015】半導体レーザの特性は、共振器長350μ
mで発振しきい値40〜45mA、発振波長673nm
である。また、ケース温度50°C、光出力5mWの定
光出力の通電状態下で、2万時間以上のMTFを有する
素子が歩留りよく得られた。その他の構造、例えば図4
の半導体レーザでも同様の製造方法が適用できる。ま
た、発光領域となる活性層4をGa0.5 In0.5Pと(A
lZ Ga(1-Z) )0.5In0.5P(0<Z≦0.5)とを
用いて、多重量子井戸構造によって構成してもよい。
mで発振しきい値40〜45mA、発振波長673nm
である。また、ケース温度50°C、光出力5mWの定
光出力の通電状態下で、2万時間以上のMTFを有する
素子が歩留りよく得られた。その他の構造、例えば図4
の半導体レーザでも同様の製造方法が適用できる。ま
た、発光領域となる活性層4をGa0.5 In0.5Pと(A
lZ Ga(1-Z) )0.5In0.5P(0<Z≦0.5)とを
用いて、多重量子井戸構造によって構成してもよい。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、GaA
sの(100)基板上にn−クラッド層3、活性層4お
よびP−クラッド層5のダブルヘテロ構造を形成するに
あたり、Ga0.5 In0.5Pの禁止帯幅に成長温度依存性
があることを考慮し、禁止帯幅が極小となる温度以上
で、n−クラッド層3および活性層4を成長速度1〜
2.5μm/hで成長させる。更に、p−クラッド層5
をGa0.5 In0.5Pの禁止帯幅が極小となる温度で堆積
することにより、ヒロック密度が低く抑えられ、素子の
収量が大幅に改善される。また、pークラッド層5を形
成した以後の過程で、結晶成長速度を2.5μm/h以
上とすることで、ドーパントのZnの結晶中への取り込
み効率を高めるとともに、活性層4への拡散を抑制する
ことができる。これらの過程により、半導体レーザの信
頼性を大幅に改善する効果がある。
sの(100)基板上にn−クラッド層3、活性層4お
よびP−クラッド層5のダブルヘテロ構造を形成するに
あたり、Ga0.5 In0.5Pの禁止帯幅に成長温度依存性
があることを考慮し、禁止帯幅が極小となる温度以上
で、n−クラッド層3および活性層4を成長速度1〜
2.5μm/hで成長させる。更に、p−クラッド層5
をGa0.5 In0.5Pの禁止帯幅が極小となる温度で堆積
することにより、ヒロック密度が低く抑えられ、素子の
収量が大幅に改善される。また、pークラッド層5を形
成した以後の過程で、結晶成長速度を2.5μm/h以
上とすることで、ドーパントのZnの結晶中への取り込
み効率を高めるとともに、活性層4への拡散を抑制する
ことができる。これらの過程により、半導体レーザの信
頼性を大幅に改善する効果がある。
【表1】
【図1】本発明に係わる成長温度とヒロック密度との関
係を示す説明図である。
係を示す説明図である。
【図2】本発明による半導体レーザの一実施例の構造を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】本発明による半導体レーザの製造方法に係わる
温度シーケンスを示す説明図である。
温度シーケンスを示す説明図である。
【図4】本発明による半導体レーザの他の実施例の構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】従来技術による半導体レーザの構造を示す断面
図である。
図である。
1 基板 3,5 クラッド層 4 活性層 6,21,22 バッファ層 7 電流ブロック層 8 コンタクト層 9,10 電極
Claims (4)
- 【請求項1】 n形のGaAs(100)基板と、 前記GaAs(100)基板上に形成されn形の(Al
y Ga(1-y) )0.5 In0.5 P(0.5≦y≦1)構造
を有する第1のクラッド層と、 前記第1のクラッド層上に形成され発光領域となる(A
lx Ga(1-x) )0.5In0.5P(0≦x≦0.3)の構
造を有する活性層と、 前記活性層上に形成されP形の(Aly Ga(1-y) )
0.5 In0.5Pの構造を有する第2のクラッド層とから成
り、ダブルヘテロ構造を有する半導体レーザ。 - 【請求項2】 前記n形の第1のクラッド層および前記
活性層は、 成長温度を前記GaAsの基板上に格子整合するGaI
n Pの禁止帯幅が極小となる温度以上に設定し、結晶成
長速度を1〜2.5μm/hに設定して成長させること
により有機金属気相成長法で形成しかつ、前記p形第2
のクラッド層は、 成長温度を前記GaIn Pの禁止帯幅が極小となる温度
に設定し、成長速度を2.5μm/h以上に設定して成
長させることにより有機金属気相成長法で形成した請求
項1の半導体レーザ。 - 【請求項3】 n形のGaAs(100)基板上にn形
の(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5P(0.5≦y≦
1)の第1のクラッド層を成長させる第1のステップ
と、 前記第1のクラッド層上に、発光領域となる(Alx G
a(1-x) )0.5 In0.5P(0≦x≦0.3)の活性層を
成長させる第2のステップと、 前記活性層上にP形の(Aly Ga(1-y) )0.5 In0.5
Pの構造を有する第2のクラッド層を形成させる第3の
ステップとから成る半導体レーザの製造方法。 - 【請求項4】 前記n形の第1のクラッド層および前記
活性層と形成する第1および第2のステップは、 成長温度を前記GaAsの基板上に格子整合するGaI
n Pの禁止帯幅が極小となる温度以上に設定し、結晶成
長速度を1〜2.5μm/hに設定して有機金属気相成
長法によって成長させ、かつ、前記P形の第2のクラッ
ド層を形成する第3のステップは、 成長温度を前記GaIn Pの禁止帯幅が極小となる温度
に設定し、成長速度を2.5μm/h以上に設定して有
機金属気相成長法で成長させた請求項3の半導体レーザ
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8634292A JP2924435B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 半導体レーザおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8634292A JP2924435B2 (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 半導体レーザおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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- 1992-03-10 JP JP8634292A patent/JP2924435B2/ja not_active Expired - Fee Related
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