JPH05259508A - 発光素子 - Google Patents

発光素子

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JPH05259508A
JPH05259508A JP8950892A JP8950892A JPH05259508A JP H05259508 A JPH05259508 A JP H05259508A JP 8950892 A JP8950892 A JP 8950892A JP 8950892 A JP8950892 A JP 8950892A JP H05259508 A JPH05259508 A JP H05259508A
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JP
Japan
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refractive index
film
index film
low
light emitting
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JP8950892A
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English (en)
Inventor
Takeshi Takagi
剛 高木
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 AlGaInP系可視光発光素子における多
層反射膜の反射率を高くし、高反射率の波長帯域を広
げ、しかも、低抵抗のp型多層反射膜を可能にする。 【構成】 活性層6の下方に半導体多層反射膜4を形成
する。多層反射膜4は、多層の高屈折率膜11と低屈折
率膜12を交互に積層したブラッグ反射鏡となってお
り、高屈折率膜11はn−(AlyGa1-y)As(0≦
y<1)からなり、低屈折率膜12はn−(AlzGa
1-z)As(0≦y<z≦1)からなる。また、高屈折
率膜11の屈折率をnhigh、低屈折率膜12の屈折率を
low、活性層6で発生する光の発光波長をλとすると
き、高屈折率膜11及び低屈折率膜12の厚さをそれぞ
れλ/(4nhigh)、λ/(4nlow)とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発光素子に関する。具体
的にいうと、本発明は、多層反射膜を有するAlGaI
nP系の可視光発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】図5に従来のAlGaInP系の可視光
発光素子31を示す〔例えば、Extended Abstracts of
the 1991 International Conference on Solid State D
evicesand Materials,Yokohama,1991 の741〜742
頁:“High-Efficiency InGaAlP Green Light-Emitting
Diodes”〕。この発光素子31は、n−GaAs基板
32の上にn−GaAsバッファ層33、半導体多層反
射膜34、n−(AlaGa1-a0.5In0.5P下クラッ
ド層35、undoped−(AlbGa1-b0.5In0 .5P活
性層36、p−(AlaGa1-a0.5In0.5P上クラッ
ド層37、p−GaAsキャップ層38を順次成長さ
せ、キャップ層38の周辺部をエッチング除去して中央
に残されたキャップ層38の上にp側電極39を設ける
と共に基板32の下面全体にn側電極40を設けたもの
である。ここで、多層反射膜34は多層の高屈折率膜4
1と低屈折率膜42を交互に積層したブラッグ反射鏡が
用いられており、高屈折率膜41はn−(Alc
1-c0.5In0.5P(0≦c<1)からなり、低屈折
率膜42はn−Al0.5In0.5Pからなっている。
【0003】この多層反射膜34においては、高屈折率
膜41の屈折率をnH、低屈折率膜42の屈折率をnL
活性層36で発生する光の発光波長をλとするとき、高
屈折率膜41及び低屈折率膜42の厚さはそれぞれλ/
(4nH)、λ/(4nL)となっており、発光波長領域
で高い反射率を有している。しかして、活性層36から
下面側へ出た光は多層反射膜34で反射されて再び上面
側へ進み、素子の上面から出射される。したがって、多
層反射膜34は、面発光レーザの共振器を形成するため
の反射鏡として、また、発光素子の上面側への光取り出
し効率を向上させるための反射鏡として用いられてい
る。
【0004】例えば、活性層36の組成をGa0.5In
0.5P、高屈折率膜41の組成をGa0.5In0.5P、低
屈折率膜42の組成をAl0.5In0.5Pとし、発光波長
をλ=660nmとし、多層反射膜34を20ペアの高
屈折率膜41と低屈折率膜42によって形成した場合の
当該多層反射膜34の反射率スペクトルを図6に示す。
ここで、発光波長λ=660nm(=1.88eV)に
対する高屈折率膜41及び低屈折率膜42の各屈折率
は、図4に示すIn0.45Ga0.51-dAldPにおける屈
折率と光エネルギー(発光波長)との関係〔J.Appl.Phy
s., 59(1986) 985〕から求めた、nH=3.56、nL
3.24という値を用いた。
【0005】また、この多層反射膜34は、高屈折率膜
41のエネルギーギャップをEgH、低反射率膜42の
エネルギーギャップをEgLとし、さらに、活性層36
のエネルギーギャップをEgAとするとき、 EgL>EgH≧EgA の関係を満たしており、活性層36で発生した光を多層
反射膜34で吸収しないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような発
光素子に用いられている多層反射膜では、図6に示され
ているように、最高反射率でも80%程度しか得られ
ず、また、高反射率を得られる波長帯域も狭くなってい
る。
【0007】このような反射特性では、発光波長が設計
値からずれた場合や、多層反射膜の膜厚や組成がずれて
中心波長が設計値からずれた場合には、十分な反射率を
得られなくなるという問題があった。また、最高反射率
が80%程度では、面発光レーザを製作してもレーザ発
振させるのは極めて困難である。
【0008】そこで、従来の発光素子において十分な反
射率が得られない原因を調べた結果、AlGaInP系
の多層反射膜では、高屈折率材料(例えば、Ga0.5
0.5P)と低屈折率材料(例えば、Al0.5In
0.5P)との屈折率差が小さいことに起因していること
が分かった。
【0009】さらに、従来の多層反射膜に用いられてい
るAlGaInP系の材料は、価電子帯のバンドオフセ
ットが大きいため、p型の多層反射膜を形成した場合に
は、正孔の注入を容易に行なえず、素子が高抵抗になる
という問題があった。
【0010】本発明は叙上の従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、高反射率の
多層反射膜が得られ、高反射率の波長帯域も広く、しか
も、p型の多層反射膜を形成する場合でも高抵抗化を緩
和することができる発光素子を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の発光素子は、活
性層がAlGaInP系の材料からなり、高屈折率膜と
低屈折率膜を交互に積層して多層反射膜を形成された半
導体素子において、前記高屈折率膜がAlyGa1-yAs
(0≦y≦1)によって形成され、前記低屈折率膜がA
zGa1-zAs(0≦z≦1)によって形成されている
ことを特徴としている。
【0012】特に、活性層の材料によって決まる発光波
長をλ、前記高屈折率膜の屈折率をnhigh、前記低屈折
率膜の屈折率をnlowとするとき、高屈折率膜の膜厚を
λ/(4nhigh)とし、低屈折率膜の膜厚をλ/(4n
low)としている。
【0013】また、低反射率膜のエネルギーギャップE
low、高反射率膜のエネルギーギャップEghigh、活
性層のエネルギーギャップEgactiveは、 Eglow>Eghigh≧Egactive の関係を満たしている。
【0014】
【作用】AlGaAsは組成を変化させることにより可
視光領域においても大きく屈折率を変化させることがで
きるので、AlGaAsをベースとした材料を多層反射
膜として用いることにより高屈折率膜と低屈折率膜の屈
折率差を大きくすることができる。その結果、高反射率
の多層反射膜を得ることができると共に、高反射率を保
つ波長帯域も広くとることができる。したがって、本発
明の発光素子にあっては、発光波長が設計値からずれた
場合や、多層反射膜の膜厚や組成がずれて中心波長が設
計値からずれた場合でも、十分な高反射率を保つことが
でき、発光素子の光取り出し効率の向上により高出力化
を図ることができる。また、面発光レーザにおいては、
低しきい値化を図ることができる。
【0015】さらに、AlGaAs系材料は、AlGa
InP系材料に比べて価電子帯のバンドオフセットが小
さいため、p型の多層反射膜を形成する場合には、正孔
の注入が容易になるので素子の高抵抗化が緩和される。
【0016】
【実施例】図1に本発明の一実施例によるAlGaIn
P系の可視光発光素子1を示す。この発光素子1は、M
BE法等により、n−GaAs基板2の上にn−GaA
sバッファ層3、半導体多層反射膜4、n−(Alw
1-w0.5In0.5P下クラッド層5、undoped−(Al
xGa1-x0.5In0.5P活性層6、p−(Alw
1-w0.5In0.5P上クラッド層7、p−GaAsキ
ャップ層8を順次成長させた後、通常のフォトリソグラ
フィ技術によりキャップ層8の周辺部をエッチング除去
し、中央に残されたキャップ層8の上にp側電極9を設
けると共に基板2の下面全体にn側電極10を設けたも
のである。ここで、多層反射膜4は多層の高屈折率膜1
1と低屈折率膜12を交互に積層したブラッグ反射鏡と
なっており、高屈折率膜11はn−(AlyGa1-y)A
s(0≦y<1)からなり、低屈折率膜12はn−(A
zGa1-z)As(0≦y<z≦1)からなっている。
【0017】このAlGaAs系の多層反射膜4は、高
屈折率膜11の屈折率をnhigh、低屈折率膜12の屈折
率をnlow、活性層6で発生する光の発光波長をλとす
るとき、高屈折率膜11及び低屈折率膜12の厚さをそ
れぞれλ/(4nhigh)、λ/(4nlow)としてあ
り、活性層6における発光波長領域で高い反射率を有し
ている。また、この多層反射膜4は、高屈折率膜11の
エネルギーギャップをEghigh、低反射率膜12のエネ
ルギーギャップをEglowとし、さらに、活性層6のエ
ネルギーギャップをEgactiveとするとき、 Eglow>Eghigh≧Egactive の関係を満たしている。これによって多層反射膜4は、
面発光レーザ等の共振器を形成するための反射鏡とし
て、また、発光素子1の上面側への光取り出し効率を向
上させるための反射鏡としての機能を備えている。
【0018】しかして、活性層6に電流を注入すると、
活性層6では可視領域の光が発生し、活性層6から上面
側及び下面側へ光が出る。活性層6から下面側へ出た光
は下クラッド層5を通過して多層反射膜4に達し、多層
反射膜4によって上面側へ高効率で反射される。こうし
て多層反射膜4で上方へ反射された光は、活性層6から
上方へ出射されている光と共に素子の上面から出射さ
れ、この結果発光素子1からの光の取り出し効率が向上
させられ、素子が高出力化される。
【0019】しかも、この多層反射膜4はAlGaAs
材料によって形成されているので、高反射率膜と低反射
率膜との屈折率差を大きくすることができ、AlGaI
nP系の多層反射膜34と比較して、多層反射膜4の反
射率のピーク値を非常に高くすることができると共にピ
ーク値の波長帯域をより広くすることができる。このた
め、発光ダイオードや半導体レーザ素子等の発光素子1
を、AlGaInP多層反射膜34を用いた場合より、
光の取り出し効率を一層向上させることができ、より高
出力化を図ることができる。また、発光波長が設計値か
らずれたり、多層反射膜4の膜厚や組成がずれて中心波
長が設計値からずれたりした場合にも、多層反射膜4の
反射率の低下が少ないので、発光素子1の信頼性が向上
する。さらに、非常に高い反射率を得ることができるの
で、面発光レーザのレーザ発振も可能になる。さらに、
AlGaAs系材料は、AlGaInP系材料に比べ
て、ヘテロ接合時における価電子帯でのバンドオフセッ
トが小さいため、p型の多層反射膜4を形成した場合で
も素子の低抵抗化を図ることができる。
【0020】例えば、活性層6の組成をGa0.5In0.5
P、高屈折率膜11の組成をAl0. 4Ga0.6As、低屈
折率膜12の組成をAlAsとし、発光波長をλ=66
0nmとし、多層反射膜4を20ペアの高屈折率膜11
と低屈折率膜12によって形成した場合の当該多層反射
膜4の反射率スペクトルを図2に示す。ここで、発光波
長λ=660nm(=1.88eV)に対する高屈折率
膜11及び低屈折率膜12の各屈折率は、図3に示すA
tGa1-tAsにおける屈折率と光エネルギー(発光波
長)との関係〔J.Appl.Phys., 58(1985) R1〕から求め
た、nhigh=3.675、nlow=3.08という値を用
いた。図2に示されているように、このAlGaAs系
多層反射膜4にあっては、最高反射率は99.0%程度
となり、十分高い反射率が得られた。しかも、高反射率
の得られる波長帯域も十分に広くすることができた。し
たがって、この多層反射膜4を発光素子1に用いること
により、上記のように良好な発光素子1を得ることがで
きる。
【0021】
【発明の効果】本発明によると、多層反射膜の反射率を
非常に高くすることができると共に高反射率の波長帯域
も広くとることができるので、各種設計値にずれが生じ
た場合でも十分な高反射率を保つことができ、発光素子
の光取り出し効率の向上により高出力化を図ることがで
き、また、素子の設計許容度が広くなって発光素子の設
計が容易になり、発光素子の信頼性が向上する。
【0022】また、多層反射膜の最高反射率が非常に高
くなるので、面発光レーザのレーザ発振が可能になり、
レーザの低しきい値化を図ることができる。
【0023】さらに、AlGaAs系材料は、AlGa
InP系材料に比べて価電子帯のバンドオフセットが小
さいため、p型の多層反射膜を形成する場合には、正孔
の注入が容易になり、素子を低抵抗化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による発光素子の構成を示す
断面図である。
【図2】同上の発光素子に用いられている多層反射膜の
反射率スペクトルを示す図である。
【図3】AlGaAsの屈折率と光エネルギー(発光波
長)との関係を示す図である。
【図4】InGaAlPの屈折率と光エネルギー(発光
波長)との関係を示す図である。
【図5】従来例による発光素子の構成を示す断面図であ
る。
【図6】同上の発光素子に用いられている多層反射膜の
反射率スペクトルを示す図である。
【符号の説明】
4 多層反射膜 6 活性層 11 高屈折率膜 12 低屈折率膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性層がAlGaInP系の材料からな
    り、高屈折率膜と低屈折率膜を交互に積層して多層反射
    膜を形成された発光素子において、 前記高屈折率膜がAlyGa1-yAs(0≦y<1)によ
    って形成され、前記低屈折率膜がAlzGa1-zAs(0
    <z≦1)によって形成されていることを特徴とする発
    光素子。
  2. 【請求項2】 活性層の材料によって決まる発光波長を
    λ、前記高屈折率膜の屈折率をnhigh、前記低屈折率膜
    の屈折率をnlowとするとき、 高屈折率膜の膜厚をλ/(4nhigh)とし、低屈折率膜
    の膜厚をλ/(4nlo w)としたことを特徴とする請求
    項1に記載の発光素子。
  3. 【請求項3】 前記高屈折率膜のエネルギーギャップE
    high、前記低屈折率膜のエネルギーギャップEglow
    及び活性層のエネルギーギャップEgactiveが、 Eglow>Eghigh≧Egactive の関係を満たしていることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の発光素子。
JP8950892A 1992-03-13 1992-03-13 発光素子 Pending JPH05259508A (ja)

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