JPH05258288A - 磁気記録媒体および磁気記憶装置 - Google Patents

磁気記録媒体および磁気記憶装置

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JPH05258288A
JPH05258288A JP5223292A JP5223292A JPH05258288A JP H05258288 A JPH05258288 A JP H05258288A JP 5223292 A JP5223292 A JP 5223292A JP 5223292 A JP5223292 A JP 5223292A JP H05258288 A JPH05258288 A JP H05258288A
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JP5223292A
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English (en)
Inventor
Shinan Yaku
四男 屋久
Yoshihiro Shiroishi
芳博 城石
Sadao Hishiyama
定夫 菱山
Akira Ishikawa
石川  晃
Tsuguyuki Oono
徒之 大野
Akira Ozaki
明 尾嵜
Tomoo Yamamoto
朋生 山本
Yukio Kato
幸男 加藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐摺動性に優れ、高密度記録に適した磁気記録
媒体および信頼性の高い大容量磁気記憶装置を提供す
る。 【構成】磁性層上に設けた第一の保護被覆層の硬度を5
GPa以上とし、さらにその上に設けた第二の保護被覆
層をAu,Ag,Cu,Pt,Pd,Ir,Rhから成
る第一の群から選ばれた少なくとも1種の元素から構成
した磁気記録媒体、および該磁気記録媒体面を有する磁
気記憶装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフレキシブル型磁気ディ
スク装置,ドラム型磁気記憶装置,テープ型磁気記憶装
置,カード型磁気記憶装置,リジッド型磁気ディスク装
置などに用いる磁気記録媒体および磁気記憶装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の高密度化に対応するため、酸
化鉄薄膜,窒化鉄薄膜,磁性合金薄膜などの薄膜磁性層
を記録層とする磁気記録媒体の研究開発が進められてい
る。これら薄膜媒体は非磁性基体上にスパッタリング
法,真空蒸着法,メッキ法,イオンプレーティング法等
の手法により形成されることが多い。これらは膜厚が小
さいこと、保磁力や磁化が大きいことなどの理由により
高記録密度化に適していると言える。しかし、磁性薄膜
を用いた磁気記録媒体は磁気ヘッドの摺動により損傷を
受けやすく、耐摺動性が悪いという問題を持っている。
磁気ファイルとして使用される磁気記録媒体等は、特に
高度の信頼性が要求されるため、これら問題点を克服す
ることは、高記録密度化を実現するうえで極めて重要で
ある。
【0003】従来の連続薄膜を用いた磁気記録媒体で
は、問題点を解決するため、磁性膜上にC系保護被覆層
を形成する手法(特開昭61−54017号公報,特開昭61−5
4019号公報)、C系保護被覆層上にさらに有機系液体潤
滑剤を形成する手法(特開昭61−96512号公報)、WC
保護被覆層を形成する手法(特開昭49−20081号公報,
特開昭53−21901号公報,特開昭53−21902号公報)、S
i,Zr,Hf,Ti,Ta,Nb,Wの窒化物あるい
は炭化物保護被覆層を形成する手法(米国特許Re.324
64号公報)、Zr,Ti,Ta,Hfの酸化物,窒化
物,炭化物,硼化物保護被覆層を形成する手法(特開昭
63−66722 号公報)、Al,Pt,Auを形成する手法
(特開昭53−39708 号公報)、Co,Pd,Ni上にR
h,Pt,Ruを形成する手法(特開昭51−58304 号公
報)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本発明者らの
検討によると、上記のC,酸化物,窒化物,炭化物,硼
化物等の非金属保護被覆層を設ける従来技術の場合に
は、保護被覆層の硬度は相対的に高いにもかかわらず、
化学的安定性に劣るため、磁気ヘッドの摺動によりヘッ
ド材や雰囲気に存在するガス,水等と化学反応を起こし
破壊に至り易く、特に、CSS時や磁気ヘッドと磁気記
録媒体とが高速で接触する場合の耐摺動性が不十分であ
った。一方、Al,Pt,AuやCo,Pd,Ni上に
Rh,Pt,Ruなどの金属保護被覆層を設ける別の従
来技術の場合には、保護被覆層の化学的安定性が高く、
磁気ヘッドと磁気記録媒体との高速接触時の強度は高い
ものの、硬度が小さいため摩耗し易く、長期的な観点で
十分な耐摺動性を示さないことが問題であった。
【0005】本発明の目的は、金属または酸化物,窒化
物等の磁性層上に、磁性層との密着性に優れた高硬度,
高靱性の第一の保護被覆層を形成し、さらにその上に第
一の保護被覆層との密着性に優れると共に、化学的安定
性に優れた第二の保護被覆層を形成することにより、耐
摺動性に優れ、高密度記録に適した磁気記録媒体および
信頼性の高い大容量磁気記憶装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、保護被覆層を二層構造とし、磁性層上に設
けた第一の保護被覆層を非金属材料から構成し、さらに
その上に設けた表面側の第二の保護被覆層をAu,A
g,Cu,Pt,Pd,Ir,Rhから成る第一の群か
ら選ばれた少なくとも1種の元素から構成したものであ
る。磁性層上に設けた第一の保護被覆層の硬度を5GP
a以上とすればさらに好ましい。ここで上記保護被覆層
上に少なくとも一つの吸着性末端基を有する潤滑剤層を
存在せしめることで耐摺動性,耐食性を著しく向上でき
る。上記第一の保護被覆層の膜厚を1nm以上35nm
以下、上記第二の保護被覆層の膜厚を1nm以上5nm
以下とし、さらに第一の保護被覆層と第二の保護被覆層
を合わせた全保護被覆層の膜厚を2nm以上40nm以
下することで耐摺動性を高く保つと共に記録再生特性も
良好にできる。
【0007】このような磁気記録媒体と磁気コアの一部
に金属磁性合金を少なくとも含み、実質的にジルコニア
もしくはアルミナチタンカーバイドもしくはフェライト
を磁気コアの主たる成分とする磁気ヘッドとを組み合わ
せることにより、記憶容量が従来に比べ1.5 倍以上大
きい磁気記憶装置を作製できる。また、上記磁気記憶装
置に使用する磁気ヘッドは金属磁性合金を少なくとも磁
気コアの一部として含み、実質的にジルコニアもしくは
アルミナチタンカーバイドもしくはフェライトを磁気コ
ア部の主たる成分とすることにより磁気記憶装置の信頼
性を著しく高めることができるので特に望ましい。
【0008】
【作用】上記効果は以下の作用による。C系保護被覆層
を用いた場合、また、WCを保護被覆層として用いた場
合や、Si,Zr,Hf,Ti,Ta,Nb,Wの窒化
物あるいは炭化物を保護被覆層として用いた場合、また
Zr,Ti,Ta,Hfの酸化物,窒化物,炭化物,硼
化物を保護被覆層として用いた場合には、これら材料が
相対的に磁性層との強い密着性を有すると共に、高い硬
度を有するため原理的には磁気記録媒体の薄膜保護被覆
層として使用可能である。ところが、上記材料を保護被
覆層として形成した磁気記録媒体の耐摺動性に関して検
討した結果、CSS時のように磁気ヘッドが不安定かつ
半浮上状態で磁気記録媒体に激しく接触する場合や、磁
気ヘッドと磁気記録媒体が高速で接触する場合には、こ
れらの磁気記録媒体が時として瞬時に破壊され、充分な
耐摺動性を示さないことがあることが明らかになった。
これは、保護被覆層が化学的安定性に劣るため、磁気ヘ
ッドの摺動によりヘッド材や雰囲気に存在するガス,水
等と化学反応を起こし破壊に至り易いためである。一
方、Al,Pt,AuまたはCo,Pd,Ni上にR
h,Pt,Ru等の金属材料をを形成して保護被覆層と
して用いた場合には、保護被覆層の化学的安定性は高い
ものの、硬度が小さいためCSS初期時のように磁気ヘ
ッドが磁気記録媒体と連続的に摺動する場合など、保護
被覆層が塑性変形を起こすと共に摩耗し、磁性層の破壊
に至り易く、充分な耐摺動性を示さないことがあること
が明らかになった。
【0009】これに対し本発明者らの検討によれば、磁
性層上に少なくとも二層の保護被覆層を設け、磁性層側
の第一の保護被覆層を非金属材料で構成し、さらにその
上に設けた表面側の第二の保護被覆層をAu,Ag,C
u,Pt,Pd,Ir,Rhから成る第一の群から選ば
れた少なくとも1種の元素から構成すると、第一の保護
被覆層が高硬度なため磁気ヘッドとの接触による塑性変
形を防ぎ、さらに第二の保護被覆層が化学的安定性に優
れるため、磁気ヘッドの摺動によるヘッド材や雰囲気に
存在するガス,水等との化学反応を防ぎ、破壊し難くす
るため耐摺動性を向上することができることが明らかに
なった。
【0010】
【実施例】
<実施例1>図1は本発明の実施例1の磁気記録媒体の
構成図である。NiPをメッキし、その表面に、略円周
方向に中心線平均面粗さで5nmの凹凸を設けた130
mmφのAl−Mg合金基板11上にRFマグネトロンス
パッタ法で、基板温度250℃,アルゴンガス圧2mTo
rr,投入電力10W/cm2 で膜厚50nmのCr非磁性
下地層12,12′,膜厚50nmのCo0.86Cr0.12
Ta0.02磁性層13,13′を形成した。その後、DC
マグネトロンスパッタ法で、基板温度250℃,アルゴ
ンガス圧15mTorr、またはアルゴン50vol%窒素5
0vol%混合ガス圧15mTorr,投入電力1W/cm2で膜
厚25nmのNi,Al,(W0.9Co0.1)0.50.5
(Zr0.5Nb0.5)Nの4種類の第一の保護被覆層14,
14′を形成した。さらにその上に、DCマグネトロン
スパッタ法で、基板温度250℃,アルゴンガス圧15
mTorr,投入電力1W/cm2 で膜厚3nmのAuから成
る第二の保護被覆層15,15′を形成し、さらに末端
に吸着性のエステル基を有するパーフルオロアルキルポ
リエーテル潤滑層16,16′を4nm設けて磁気記録
媒体とした。
【0011】第一の保護被覆層の硬度は、図1に示した
構成で第二の保護被覆層を設けない構成の磁気記録媒体
を別に準備し、マイクロヌープ硬度計を用いて測定し
た。耐摺動性の評価には、NiFe合金を磁極材とし、
コア部をジルコニアを主たる成分とする非磁性材料とし
た薄膜磁気ヘッドと組み合わせた磁気ディスク装置を用
いてCSS(コンタクト/スタート/ストップ)試験を
行なった。第一の保護被覆層の硬度と耐CSS特性の関
係を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】上記第一の保護被覆層の硬度の好適な範囲
について説明する。表1に示すように、第一の保護被覆
層の硬度が5GPa以下の場合には、CSS回数が一千
回以下と小さく実用に不十分であるが、硬度が5GPa
以上の場合には、CSS回数が10万回以上と実用上十
分な耐摺動性が確保できる。したがって上記第一の保護
被覆層の硬度は5GPa以上が望ましい。
【0014】次に、第一,第二保護被覆層の膜厚の好適
な範囲について説明する。第一の非金属保護被覆層の膜
厚は1nm以上35nm以下であることが望ましい。な
ぜならば、膜厚が1nmより小さいと磁気記録媒体の耐
摺動性向上に十分な寄与をなし得ず、逆に膜厚が35n
mより大きいと、磁性層と磁気ヘッドの距離を不必要に
隔てることになり、記録再生特性の低下を招くと共に、
非金属材料特有の脆さが現われやすくなるからである。
第二の保護被覆層の膜厚は1nm以上5nm以下である
ことが望ましい。なぜならば、膜厚が1nmより小さい
と磁気記録媒体の耐摺動性向上に十分な寄与をなし得
ず、逆に膜厚が5nmより大きいと、磁性層と磁気ヘッ
ドの距離を不必要に隔てることになり、記録再生特性の
低下を招くと共に、金属材料特有の柔らかさが現われや
すくなるからである。
【0015】第一の保護被覆層と第二の保護被覆層を合
わせた全保護被覆層の膜厚を2nm以上40nmにする
と両材料がそれぞれ島状に成長するようになり、両者の
特長が最も良く活かせるので好ましい。逆に、全保護被
覆層の膜厚が2nm以下では保護被覆層としての効果が
現われないため好ましくなく、40nm以上では磁性層
と磁気ヘッドの距離を不必要に隔てることになり、記録
再生特性の低下を招くため好ましくない。
【0016】ジルコニア,アルミナチタンカーバイド,
フェライトのように略0.005cal/sec/cm/deg以上
の熱伝導率を持つ材料を磁気ヘッドのコア材とした場
合、熱歪の発生が少なく、また潤滑剤の熱揮発も少ない
ので耐摺動性が向上し特に好ましい。本発明の磁気記録
媒体と磁気ヘッドを用いて磁気記憶装置を構成すると従
来装置に比べて大容量の磁気記憶装置が提供できるので
特に好ましい。
【0017】<実施例2>図1に示す構造の磁気記録媒
体でさらに別の実施例について説明する。NiPをメッ
キし、その表面に、円周方向に中心線平均面粗さで10
nmの凹凸を設けた130mmφのAl−Mg合金基板1
1上にRFマグネトロンスパッタ法で、基板温度300
℃,アルゴンガス圧3mTorr,投入電力5W/cm2 で膜
厚60nmのCr0.9Ti0.1非磁性下地層12,1
2′,膜厚40nmのCo0.83Cr0.12Pt0.05磁性層
13,13′を形成した。次いで、DCマグネトロンス
パッタ法で、基板温度100℃,アルゴンガス圧15m
Torr,投入電力1W/cm2 で膜厚20nmの(W0.6
0.3Co0.1)0.50.5から成る第一の保護被覆層1
4,14′を形成した。
【0018】さらにその上に、第一の保護被覆層と同条
件で膜厚3nmのRhから成る第二の保護被覆層15,
15′を形成し、さらに末端にエステル基を有するパー
フルオロアルキルポリエーテル系潤滑層16,16′を
4nm設けて磁気記録媒体とした。
【0019】<実施例3>図1に示す構造の磁気記録媒
体でさらに別の実施例について説明する。NiPをメッ
キし、その表面に、円周方向に中心線平均面粗さで10
nmの凹凸を設けた63.5mmφ のアモルファスカーボ
ン基板11上にRFマグネトロンスパッタ法で、基板温
度250℃,アルゴンガス圧5mTorr,投入電力5W/
cm2 で膜厚100nmのCr非磁性下地層12,1
2′,膜厚50nmのCo0.85Cr0.10Pt0.05磁性層
13,13′を形成した。次いでRFマグネトロンスパ
ッタ法で、基板温度150℃,アルゴン50vol%窒素
50vol%混合ガス圧13mTorr,投入電力1W/cm2
膜厚20nmの(Zr0.5Nb0.5)0.50.5から成る第一
の保護被覆層14,14′を形成した。さらにその上に
RFマグネトロンスパッタ法で、基板温度150℃,ア
ルゴンガス圧13mTorr,投入電力5W/cm2 で膜厚4
nmのIrから成る第二の保護被覆層15,15′を形
成し、さらに末端にOH基を有するパーフルオロアルキ
ルポリエーテル系潤滑層16,16′を5nm設けて磁
気記録媒体とした。
【0020】<実施例4>次に、図1に示す構造の磁気
記録媒体でさらに別の実施例について説明する。表面を
化学的エッチング処理により、略無秩序で、中心線平均
面粗さで5nmの凹凸を設けた89mmφの強化ガラス基
板11上にDCマグネトロンスパッタ法で、基板温度3
00℃,アルゴンガス圧1mTorr,投入電力10W/cm
2 で膜厚50nmのCr非磁性下地層12,12′,膜
厚60nmのCo0.84Cr0.13Ta0.03磁性層13,1
3′を形成した。次いでRFマグネトロンスパッタ法
で、基板温度150℃,アルゴン50vol%酸素50vol
%混合ガス圧10mTorr,投入電力2W/cm2 で膜厚2
0nmの(Zr0.45Nb0.45Co0.1)0.50.5から成る
第一の保護被覆層14,14′を形成した。さらにその
上に、RFマグネトロンスパッタ法で、基板温度150
℃,アルゴンガス圧10mTorr,投入電力2W/cm2
膜厚3nmのPt0.87Rh0.13から成る第二の保護被覆
層15,15′を形成し、さらにCNを含む吸着性極性
基を有するパーフルオロアルキルポリエーテル系潤滑層
16,16′を7nm設けて磁気記録媒体とした。
【0021】<比較例1>図2に示す構造の磁気記録媒
体で比較例について説明する。NiPをメッキし、その
表面に、円周方向に中心線平均面粗さで10nmの凹凸
を設けた130mmφのAl−Mg合金基板21上にRF
マグネトロンスパッタ法で、基板温度200℃,アルゴ
ンガス圧1.5mTorr,投入電力1W/cm2で膜厚300
nmのCr非磁性下地層22,22′,膜厚70nmの
Co0.60Ni0.35Zr0.05磁性層23,23′を形成し
た。その後、カーボン保護被覆層24,24′をDCマ
グネトロンスパッタ法で、基板温度150℃,アルゴン
ガス圧2mTorr,投入電力15W/cm2 で30nm形成
し、末端にエステル基を有するパーフルオロアルキルポ
リエーテル系潤滑層25,25′を4nm設けて磁気記
録媒体とした。
【0022】<比較例2>図2に示す構造の磁気記録媒
体でさらに別の比較例について説明する。表面を化学的
エッチング処理により、略無秩序で、中心線平均面粗さ
で5nmの凹凸を設けた89mmφの強化ガラス基板21
上にRFマグネトロンスパッタ法で、基板温度350
℃,アルゴンガス圧1mTorr,投入電力3W/cm2 で膜
厚250nmのCr非磁性下地層22,22′,膜厚5
0nmのCo0.87Cr0.10Ta0.03磁性層23,23′
を形成した。その後、Ti0.50.5保護被覆層24,2
4′をDCマグネトロンスパッタ法で、基板温度250
℃,アルゴンガス圧5mTorr,投入電力10W/cm2
30nm形成し、末端にベンゼン環を含む吸着基を有す
るパーフルオロアルキルポリエーテル系潤滑層25,2
5′を5nm設けて磁気記録媒体とした。
【0023】実施例2〜4,比較例1,2の磁気記録媒
体についてCSS試験により耐摺動性を評価した。結果
を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2に示すように本実施例の磁気記録媒体
の耐CSS特性は比較例のそれに比べて格段に優れ、良
好な耐摩耗性を示した。
【0026】ここで、基板11にはNiPメッキAl合
金,強化ガラス,結晶化ガラス,プラスチック,アモル
ファスカーボン,セラミックス,表面ガラスコートセラ
ミックス等、非磁性下地層12,12′にはCr,M
o,W,Cr−Ti,Cr−Si,Cr−W等、磁性層
13,13′にはCo−Ni,Co−Ni−Cr,Co
−Ni−Zr,Co−Ni−Pt,Co−Cr,Co−
Cr−Ta,Co−Cr−Pt等を用いることができ、
いずれの組合せでも同様の効果が得られる。
【0027】<実施例5>実施例2の磁気記録媒体を
2,4ないし8枚用い、CoTaZr,FeAlSi合金
等をギャップ部に設け、コア部を多結晶もしくは単結晶
のフェライトとしたメタルインギャップ型磁気ヘッド、
もしくはNiFe,CoFe,CoTaZr合金等を磁
極材とし、コア部をジルコニアを主たる成分とする非磁
性材料とした薄膜磁気ヘッドと組み合わせて磁気ディス
ク装置を作製した。
【0028】図3に作製した磁気ディスク装置の構成図
を示す。図3において、301,302,303,30
4は磁気ディスク、305,306,307,308,
309,310,311は本発明より成る磁気ヘッド、
312は可動式ヘッドアーム、313はボイスコイルモ
ータ、314は制御回路、315は位置決め検出回路、
316はヘッド選択スイッチ、317は記録再生回路、
318はコントローラである。エラーが生じるまでの平
均装置寿命を求めたが、いずれも従来の磁気ディスクを
用いた装置に比べ2〜10倍以上の寿命となり、高い信
頼性が得られた。磁気コアをフェライトとした場合に
は、単結晶のフェライトを用いたときに特に優れた特性
が得られた。従来のMn−Znフェライトリングヘッド
と組み合わせた磁気ディスク装置に比べて、トラック幅
方向の余分な情報を消去する能力が高いため、本発明よ
り成る磁気ディスク装置は位相マージンが広く、記憶容
量を1.5 倍以上高めることができた。
【0029】
【発明の効果】本発明の保護被覆層を設けた磁気記録媒
体は耐摺動性に優れるため、高密度記録に適し、実用に
十分な耐摺動性を持つ磁気記録媒体および磁気記憶装置
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における磁気記録媒体の断面
図。
【図2】本発明の比較例1における磁気記録媒体の断面
図。
【図3】本発明の実施例5における磁気ディスク装置の
ブロック図。
【符号の説明】
11,21…基板、12,12′,22,22′…非磁
性下地層、13,13′,23,23′…磁性層、14,
14′…第一の保護被覆層、15,15′…第二の保護
被覆層、16,16′,25,25′…潤滑層、24,
24′…保護被覆層。
フロントページの続き (72)発明者 石川 晃 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 大野 徒之 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 尾嵜 明 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 山本 朋生 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 加藤 幸男 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性基板上に少なくとも一層の磁性層を
    有し、その上に第一の保護被覆層、さらにその上に第二
    の保護被覆層を含む磁気記録媒体において、上記第一の
    保護被覆層は非金属材料から成り、上記第二の保護被覆
    層はAu,Ag,Cu,Pt,Pd,Ir,Rhから成
    る第一の群から選ばれた少なくとも1種の元素から成る
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】請求項1において、上記第一の保護被覆層
    の硬度が5GPa以上である磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、上記第二の保
    護被覆層上に少なくとも一つの吸着性末端基を有する潤
    滑剤層が存在する磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3において、上記第一の保
    護被覆層の膜厚は1nm以上35nm以下である磁気記
    録媒体。
  5. 【請求項5】請求項1ないし3において、上記第二の保
    護被覆層の膜厚は1nm以上5nm以下である磁気記録
    媒体。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5において、上記第一の保
    護被覆層と上記第二の保護被覆層を合わせた全保護被覆
    層の膜厚が2nm以上40nm以下である磁気記録媒
    体。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれかに記載の上記磁
    気記録媒体を少なくとも一つ有する磁気記録媒体と金属
    磁性合金を磁気コアの一部として含む磁気ヘッドを含む
    磁気記憶装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、上記磁気ヘッドのコア
    材が実質的にジルコニアもしくはアルミナチタンカーバ
    イドもしくはフェライトを主たる成分とする磁気記憶装
    置。
JP5223292A 1992-03-11 1992-03-11 磁気記録媒体および磁気記憶装置 Pending JPH05258288A (ja)

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JP5223292A JPH05258288A (ja) 1992-03-11 1992-03-11 磁気記録媒体および磁気記憶装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999046765A1 (fr) * 1998-03-13 1999-09-16 Hitachi, Ltd. Support d'enregistrement magnetique et memoire magnetique

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