JPH05257296A - 電子写真感光体の導電性基板再生方法 - Google Patents
電子写真感光体の導電性基板再生方法Info
- Publication number
- JPH05257296A JPH05257296A JP8616992A JP8616992A JPH05257296A JP H05257296 A JPH05257296 A JP H05257296A JP 8616992 A JP8616992 A JP 8616992A JP 8616992 A JP8616992 A JP 8616992A JP H05257296 A JPH05257296 A JP H05257296A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- conductive substrate
- photosensitive layer
- rubbing
- brush
- boiling point
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】感光層の除去処理後の導電性基板の表面におけ
る、感光層の残留物を確実に除去しうる工業的な方法を
提示し、再生した導電性基板によっても特性の安定した
電子写真感光体を得られるようにする。 【構成】感光層除去処理後の導電性基板1面を回転機構
2により回転させながら、沸点が150℃程度以上のパ
ラフィン系物質4を供給しながら摺擦部材5により摺擦
洗浄する。
る、感光層の残留物を確実に除去しうる工業的な方法を
提示し、再生した導電性基板によっても特性の安定した
電子写真感光体を得られるようにする。 【構成】感光層除去処理後の導電性基板1面を回転機構
2により回転させながら、沸点が150℃程度以上のパ
ラフィン系物質4を供給しながら摺擦部材5により摺擦
洗浄する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体の導電性
基板再生方法に関するものである。
基板再生方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体として、例えばドラム状
のアルミニウム合金製導電性基板上に、高分子樹脂やセ
レンにより感光層を形成したものが広く使用されてい
る。ところで近年における省資源思想の高まりと共に、
廃棄物の再利用が提唱され、従来廃棄されていた使用済
電子写真感光体の感光層を除去して、導電性基板を再利
用しようとする機運が高まりつつあり、その具体化手段
として例えば感光層がポリカーボネートの場合、電子写
真感光体を硝酸中に浸漬して感光層を分解除去する手法
などが提案されている。
のアルミニウム合金製導電性基板上に、高分子樹脂やセ
レンにより感光層を形成したものが広く使用されてい
る。ところで近年における省資源思想の高まりと共に、
廃棄物の再利用が提唱され、従来廃棄されていた使用済
電子写真感光体の感光層を除去して、導電性基板を再利
用しようとする機運が高まりつつあり、その具体化手段
として例えば感光層がポリカーボネートの場合、電子写
真感光体を硝酸中に浸漬して感光層を分解除去する手法
などが提案されている。
【0003】
【課題を解決するための手段】しかし上記のような従来
手段では、工業的に実施したとき生ずる硝酸の経時的劣
化により、導電性基板の表面に感光層の残留物にもとづ
く〔しみ〕を発生するのを避け得ないばかりか、劣化の
進行と共に、この〔しみ〕が大きくなることを避けるこ
とができない。このため再生された導電性基板上に再度
感光層を形成したとき、例えば導電性基板面の感光層の
残留部において新たに形成した感光層が剥離したり凹凸
を生じて、画像欠陥を発生するなどの問題がある。従っ
てこの従来の方法では再生した導電性基板を用いて、特
性の安定した電子写真感光体を、工業的に製造できるま
でに至っていないのが現状である。
手段では、工業的に実施したとき生ずる硝酸の経時的劣
化により、導電性基板の表面に感光層の残留物にもとづ
く〔しみ〕を発生するのを避け得ないばかりか、劣化の
進行と共に、この〔しみ〕が大きくなることを避けるこ
とができない。このため再生された導電性基板上に再度
感光層を形成したとき、例えば導電性基板面の感光層の
残留部において新たに形成した感光層が剥離したり凹凸
を生じて、画像欠陥を発生するなどの問題がある。従っ
てこの従来の方法では再生した導電性基板を用いて、特
性の安定した電子写真感光体を、工業的に製造できるま
でに至っていないのが現状である。
【0004】
【発明の目的】本発明は前記従来方法による感光層の除
去処理後の導電性基板の表面における感光層の残留物を
確実に除去しうる工業的な方法を提示し、再生した導電
性基板によって特性の安定した電子写真感光体を提供し
うるようにすることにある。
去処理後の導電性基板の表面における感光層の残留物を
確実に除去しうる工業的な方法を提示し、再生した導電
性基板によって特性の安定した電子写真感光体を提供し
うるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための本発明の手段】本発明の目的は
感光層の分解除去後、沸点が150℃程度以上のパラフ
ィン系物質を媒体としてブラシなどにより導電性基板面
を摺擦洗浄することにより、前記した〔しみ〕の原因と
なる感光層の残留物を、満足すべき状態にまで除去しう
ることを明らかにした、本発明者の実験的研究にもとづ
く次の手段により達成される。 〔従来方法による感光層除去処理後の導電性基板面に、
沸点が150℃程度以上のパラフィン系物質を供給しな
がら摺擦部材により摺擦洗浄する〕なお摺擦部材として
は、導電性基板面を傷付けないものであればよく、例え
ばブラシ,布,スポンジなどの任意のものを使用しう
る。
感光層の分解除去後、沸点が150℃程度以上のパラフ
ィン系物質を媒体としてブラシなどにより導電性基板面
を摺擦洗浄することにより、前記した〔しみ〕の原因と
なる感光層の残留物を、満足すべき状態にまで除去しう
ることを明らかにした、本発明者の実験的研究にもとづ
く次の手段により達成される。 〔従来方法による感光層除去処理後の導電性基板面に、
沸点が150℃程度以上のパラフィン系物質を供給しな
がら摺擦部材により摺擦洗浄する〕なお摺擦部材として
は、導電性基板面を傷付けないものであればよく、例え
ばブラシ,布,スポンジなどの任意のものを使用しう
る。
【0006】
【実施例】次に本発明をポリカーボネートを感光層とす
る有機電子写真感光体における導電性基板の再生方法の
実施例を、比較例と対比させて具体的に説明する。 (実施例1)ポリカーボネートを感光層とする有機電子
写真感光体を濃硝酸中に10分間浸漬したのち、引き上
げて水洗いして風乾する。そののちこの従来方法により
再生された導電性基板(1)を、図1に示す回転機構
(2)に取付けて、図中矢印の方向に100ppmで回
転させる。そしてこの状態のもとにノズル(3)によ
り、沸点が170〜252℃の灯油(4)を1l/mi
nの流量で供給しながら、導電性基板摺擦用のアクリル
ブラシ(5)を上下方向に移動させて傷付けないように
180秒間摺擦して洗浄したものを、空調されない室内
に10時間放置する。その後10%重量部(水90%重
量部)の日本パーカライジング社製ファインクリーナで
脱脂洗浄したのち流水により洗浄し、更に純水により洗
浄して風乾した表面状態を目視により検査したところ、
表1の実施例1の項の結果を得た。
る有機電子写真感光体における導電性基板の再生方法の
実施例を、比較例と対比させて具体的に説明する。 (実施例1)ポリカーボネートを感光層とする有機電子
写真感光体を濃硝酸中に10分間浸漬したのち、引き上
げて水洗いして風乾する。そののちこの従来方法により
再生された導電性基板(1)を、図1に示す回転機構
(2)に取付けて、図中矢印の方向に100ppmで回
転させる。そしてこの状態のもとにノズル(3)によ
り、沸点が170〜252℃の灯油(4)を1l/mi
nの流量で供給しながら、導電性基板摺擦用のアクリル
ブラシ(5)を上下方向に移動させて傷付けないように
180秒間摺擦して洗浄したものを、空調されない室内
に10時間放置する。その後10%重量部(水90%重
量部)の日本パーカライジング社製ファインクリーナで
脱脂洗浄したのち流水により洗浄し、更に純水により洗
浄して風乾した表面状態を目視により検査したところ、
表1の実施例1の項の結果を得た。
【表1】 (実施例2)実施例1における灯油に代えて沸点が16
0〜360℃の軽油を用いたところ、表1の実施例2の
項に示す結果を得た。 (実施例3)実施例1の灯油に代えて沸点が151℃の
n−ノナンを用いたところ、表1の実施例3の項の結果
を得た。 (比較例1)実施例1と同じ濃硝酸による感光層の除去
後の導電性基板面に灯油を塗布する。そしてこれを実施
例1と同一の条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状
態を目視により検査したところ、表1の比較例1の項の
如き結果を得た。
0〜360℃の軽油を用いたところ、表1の実施例2の
項に示す結果を得た。 (実施例3)実施例1の灯油に代えて沸点が151℃の
n−ノナンを用いたところ、表1の実施例3の項の結果
を得た。 (比較例1)実施例1と同じ濃硝酸による感光層の除去
後の導電性基板面に灯油を塗布する。そしてこれを実施
例1と同一の条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状
態を目視により検査したところ、表1の比較例1の項の
如き結果を得た。
【0007】(比較例2)実施例1と同様な感光層の除
去処理後の導電性基板面を、灯油のそれより低い沸点1
26℃のn−オクタンにより拭く。そののちこれを実施
例1と同一の条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状
態を目視により検査したところ、表1の比較例2の項の
結果を得た。 (比較例3)実施例1と同様な感光層の除去処理後の導
電性基板面を、灯油のそれに比べ沸点が198℃と高
く、吸湿性が灯油などのパラフィン系物質に比べて高い
エチレングリコールにより拭く。そしてこれを実施例1
と同一条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状態を目
視により検査したところ表1の比較例3の項に示す結果
を得た。
去処理後の導電性基板面を、灯油のそれより低い沸点1
26℃のn−オクタンにより拭く。そののちこれを実施
例1と同一の条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状
態を目視により検査したところ、表1の比較例2の項の
結果を得た。 (比較例3)実施例1と同様な感光層の除去処理後の導
電性基板面を、灯油のそれに比べ沸点が198℃と高
く、吸湿性が灯油などのパラフィン系物質に比べて高い
エチレングリコールにより拭く。そしてこれを実施例1
と同一条件で放置したのち脱脂洗浄して、表面状態を目
視により検査したところ表1の比較例3の項に示す結果
を得た。
【0008】表1の本発明の実施例1,2,3と、従来
方法を示す比較例1を比べて明らかように、沸点が15
0℃程度以上のパラフィン系物質を用いて,導電性基板
表面を摺擦洗浄する工業的かつ簡単な本発明の手段を従
来の手段に付加することにより、感光層の残留物を容易
に剥離脱落させ、基板表面の欠陥個数を零または著しく
少なくできることを示しており、本発明によれば使用済
電子写真感光体の導電性基板を再生利用し、特性の安定
した電子写真感光体を得ることができることを示してい
る。また比較例2が示すように洗浄媒体として低沸点の
ものを用いた場合には、導電性基板面が乾固して感光層
残留物の剥離効果の少ないことを示している。また更に
比較例3のように、高沸点であっても吸湿性の高い洗浄
媒体では、自然放置する間に腐蝕が発生するので逆効果
であり、これから本発明のように沸点が150℃程度で
あって、吸湿性が殆どないパラフィン系物質を、洗浄媒
体として用いる効果が判然と示されている。
方法を示す比較例1を比べて明らかように、沸点が15
0℃程度以上のパラフィン系物質を用いて,導電性基板
表面を摺擦洗浄する工業的かつ簡単な本発明の手段を従
来の手段に付加することにより、感光層の残留物を容易
に剥離脱落させ、基板表面の欠陥個数を零または著しく
少なくできることを示しており、本発明によれば使用済
電子写真感光体の導電性基板を再生利用し、特性の安定
した電子写真感光体を得ることができることを示してい
る。また比較例2が示すように洗浄媒体として低沸点の
ものを用いた場合には、導電性基板面が乾固して感光層
残留物の剥離効果の少ないことを示している。また更に
比較例3のように、高沸点であっても吸湿性の高い洗浄
媒体では、自然放置する間に腐蝕が発生するので逆効果
であり、これから本発明のように沸点が150℃程度で
あって、吸湿性が殆どないパラフィン系物質を、洗浄媒
体として用いる効果が判然と示されている。
【0009】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明に
よれば、従来手段における感光層の残留物を確実に除去
して、感光層の再形成時画像欠陥を生ずることのない導
電性基板を再生しうるもので、電子写真用感光体の再利
用に用いてその効果は大きい。
よれば、従来手段における感光層の残留物を確実に除去
して、感光層の再形成時画像欠陥を生ずることのない導
電性基板を再生しうるもので、電子写真用感光体の再利
用に用いてその効果は大きい。
【図1】本発明の一実施例の説明図である。
(1) 導電性基板 (2) 回転機構 (3) ノズル (4) 灯油 (5) アクリルブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 沢登 広明 山梨県甲府市宮原町1014番地 山梨電子工 業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 従来方法による感光層除去処理後の導電
性基板面を、沸点が150℃程度以上のパラフィン系物
質を供給しながら、摺擦部材により摺擦洗浄することを
特徴とする電子写真感光体の導電性基板再生方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8616992A JPH05257296A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子写真感光体の導電性基板再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8616992A JPH05257296A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子写真感光体の導電性基板再生方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05257296A true JPH05257296A (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=13879259
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8616992A Pending JPH05257296A (ja) | 1992-03-10 | 1992-03-10 | 電子写真感光体の導電性基板再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05257296A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5916724A (en) * | 1996-07-29 | 1999-06-29 | Minolta Co., Ltd. | Method for recycling a substrate for an organic photosensitive member |
EP2264537A3 (en) * | 2009-06-17 | 2011-05-25 | Xerox Corporation | Process for the removal of photoreceptor coatings using a stripping solution |
-
1992
- 1992-03-10 JP JP8616992A patent/JPH05257296A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5916724A (en) * | 1996-07-29 | 1999-06-29 | Minolta Co., Ltd. | Method for recycling a substrate for an organic photosensitive member |
EP2264537A3 (en) * | 2009-06-17 | 2011-05-25 | Xerox Corporation | Process for the removal of photoreceptor coatings using a stripping solution |
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