JPH05257217A - Crt撮影用ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

Crt撮影用ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05257217A
JPH05257217A JP5266592A JP5266592A JPH05257217A JP H05257217 A JPH05257217 A JP H05257217A JP 5266592 A JP5266592 A JP 5266592A JP 5266592 A JP5266592 A JP 5266592A JP H05257217 A JPH05257217 A JP H05257217A
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JP
Japan
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group
silver
silver halide
dye
sensitive material
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Application number
JP5266592A
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English (en)
Inventor
Koji Ono
耕治 小野
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 迅速処理しても残色性、残留銀の発生がな
く、高感度、高鮮鋭性で高画質を有するCRT撮影用ハ
ロゲン化銀写真感光材料の提供。 【構成】(1)透明支持体の一方の面(A面)に少なくと
も1層のハロゲン化銀乳剤層と親水性コロイド層を有
し、もう一方の面(B面)にハロゲン化銀乳剤層と該乳剤
層より外側に染料の銀塩を含有した親水性コロイド層を
少なくとも1層有することを特徴とするCRT撮影用ハ
ロゲン化銀写真感光材料による。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 CRT(カソードレイ
チューブ)を光源として撮影するハロゲン化銀写真感光
材料に関するもので、詳しくは高感度で、かつ画像の鮮
鋭性が優れ、迅速処理可能なCRT撮影用ハロゲン化銀
写真感光材料に関するものである。
【0002】
【発明の背景】CRT撮影用ハロゲン化銀写真感光材料
は、医療用X線CTなどのCRT画像のハードコピーと
しての透過画像用フィルムである。
【0003】近年、感光材料には益々迅速処理性が要求
され、CRT用感光材料においてもその例外ではない。
【0004】感光材料の処理性を高めるひとつの手段と
して、例えばハロゲン化銀量を少なくし、かつ最高濃度
を得るためにハロゲン化銀を小粒子化するなどが挙げら
れる。しかしながら該方法では感光度の大幅な低下を招
き、その結果CRTの輝度を上げたり、露光時間を長く
したりするため著しく画像の劣化を伴う。
【0005】従って所望の感光度を得るために、やむを
得ず粒径の大きいハロゲン化銀粒子を多量に用いる構成
にせざるを得ないのが実情であった。
【0006】その結果、迅速処理にて定着が不充分とな
り、残留銀や残留ハイポ或は色素染料などによる残色汚
染が発生する原因となっていた。
【0007】又、医療用感光材料として画像の鮮鋭性を
高めるために、片面のみに乳剤を塗布したフィルムがあ
るが、高感度、高濃度を維持するためには必然的に一定
量以上のハロゲン化銀を必要とし、その結果、上述した
と同様に、現像性、定着性、水洗性、或は乾燥性能など
が低下し汚染を発生し易く画像の品質を損ねる結果とな
っていた。
【0008】
【発明の目的】従って本発明の目的は、迅速現像処理し
ても残色性、残留銀の発生がなく高感度、高鮮鋭性で高
画質を有するCRT撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を
提供することである。
【0009】
【発明の構成】本発明の上記の目的は、透明支持体の一
方の面(A面)に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層と
親水性コロイド層を有し、もう一方の面(B面)にハロゲ
ン化銀乳剤層と該乳剤層より外側に染料の銀塩を含有し
た親水性コロイド層を少なくとも1層有するCRT撮影
用ハロゲン化銀写真感光材料により達成される。
【0010】以下、本発明を詳述する。
【0011】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料
は、透明支持体の一方の側(A面)から露光し現像したと
き、露光量が一方の面(A面)にカブリ濃度+1.10を与え
る露光量であった場合に、B面の濃度がカブリ+0.20以
下であることが好ましく、特に好ましくは0.10以下であ
る。
【0012】このような写真性能を得るには、A面から
の露光に対しB面側が低感度となる構成で、例えばA面
の乳剤よりも低感度の乳剤をB面に用いる方法、又はA
面側に光吸収を多くする構成として、例えばA面の銀量
を増量する方法又は染料をA面に用いる方法、或はA面
に平板状粒子を用いる方法などが知られている。
【0013】本発明のハロゲン化銀写真感光材料におい
ては、高感度面からの片面露光の際に、支持体を透過し
て低感度面へ到達する光の透過光量(クロスオーバー光)
は、通常のX線撮影用両面感光材料よりも多いことが好
ましい。
【0014】実技的には、用いるCRTの発光輝度光の
透過率が12%〜75%以下の範囲が好ましく、より好まし
くは16%以上65%以下である。その理由はCRTの輝度
光の透過率が多くなるほど鮮鋭性の劣化を招くためであ
る。
【0015】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、C
RTに用いられる蛍光体の黄緑色発光に対応するように
オルソ分光増感されていることが好ましい。分光増感法
としては例えば特開昭63-168642号に開示されている方
法を用いることが出来る。
【0016】次に本発明に用いられる染料について説明
する。
【0017】CRT撮影用ハロゲン化銀写真感光材料に
おいては、特定の波長の光を吸収させて写真乳剤層を通
過する際、散乱された光がフィルムホルダー表面から反
射散乱されて再び乳剤層に入射し像様画像を形成する。
この画像はいわゆるボケ画像のため鮮鋭性を著しく劣化
する。
【0018】本発明はこのハレーション光を吸収防止す
ることにあって、B面のハロゲン化銀乳剤層の外側に着
色層を設けることである。
【0019】本発明の上記目的のために染料は下記の条
件を満足することが望ましい。
【0020】(1)染料は使用するCRTの発光領域に吸
収を有すること (2)染料は写真化学的に不活性で、写真特性に悪影響を
与えないこと (3)染料は処理過程で脱色又は溶解除去され処理後の感
光材料に着色汚染を残さないことなどが挙げられる。 従来より染料層を設ける方法に関しては、染料が隣接す
るハロゲン化銀乳剤層に拡散し感度やコントラストなど
の低下をもたらすことから染料の拡散防止方法が知られ
ており、例えば水溶性染料の固定化技術として高分子の
モルダントを用いる方法が知られている。
【0021】しかしながら、該方法では最近のように全
処理時間が60秒以下であるような迅速処理においては、
処理後の残色汚染が生じ易い欠点を有している。
【0022】本発明における染料の銀塩とは、染料と銀
イオンとの反応により形成される銀塩及び銀錯体を指
し、染料とは可視スペクトル域の(380nm〜700nm)に吸収
を有する有機化合物を指す。
【0023】以下、本発明において用いられる銀塩を形
成し得る好ましい染料を挙げるが、本発明はこれらに限
定されるものではない。
【0024】上記染料は下記一般式〔1〕〜〔5〕で表
される染料を挙げることができる。
【0025】
【化1】
【0026】式中、R1、R2は水素原子、アルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、複素環基を表し、X1、 X2
酸素原子、イオウ原子を表す。L1〜L5はメチン基を表
し、n1、n2は0〜2の整数を表す。またE1は酸性の核
を有する基を表す。
【0027】
【化2】
【0028】式中、R3、R4は一般式〔1〕におけるR1
R2と同義であり、X3、X4は一般式〔6〕におけるX1、X2
と同義である。L6〜L9はメチン基を表し、n3〜n5は0〜2
の整数を表す。R5はアルキル基、アルケニル基を表し、
Q1は5員または 6員の複素環を形成するのに必要な非
金属原子群を表す。
【0029】
【化3】
【0030】式中、R6、R7は一般式〔1〕におけるR1
R2と同義であり、X5、X6は一般式〔1〕におけるX1、X2
と同義である。R8〜R10は水素原子、アルキル基、アル
ケニル基、アリール基、複素環基、ハロゲン原子、シア
ノ基、スルホ基、-COR11、-CON(R11)(R12)、-N(R11)(R
12)、-OR11、-SOR11、-SO2R11、-SO2N(R11)(R12)、-N(R
11)COR12、-N(R11)SO2R12、-N(R11)CON(R12)(R13)、-SR
11、-C00R11を表し、R11〜R13は水素原子、アルキル
基、アルケニル基、アリール基、複素環基を表す。
【0031】
【化4】
【0032】式中、R14、R15は一般式〔1〕におけ
るR1、R2と同義であり、X7、X8は一般式〔1〕における
X1、X2と同義である。L10〜L12はメチン基を表し、n6
0〜6の整数表す。R16〜R18は一般式〔3〕におけるR8
R10と同義である。
【0033】
【化5】
【0034】式中、R19、R20は一般式〔1〕におけ
るR1、R2と同義であり、X9、X10は一般式〔1〕におけ
るX1、X2と同義である。W1はアリール基又は複素環基を
表す。
【0035】一般式〔1〕においてR1〜R2で表されるア
ルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、イソプロピル基、n-ブチル基、tert-ブチル基、
シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられ
る。これらのアルキル基は更にヒドロキシ基、シアノ
基、スルホ基、カルボキシル基、ハロゲン原子(例えば
フッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、アルコキシ基
(例えばメトキシ基、エトキシ基など)、アリールオキシ
基(例えばフェノキシ基、4-スルホフェノキシ基、2,4-
ジスルホフェノキシ基など)、アリール基(例えばフェニ
ル基、4-スルホフェニル基、2,5-ジスルホフェニル基な
ど)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニ
ル基、エトキシカルボニル基など)、アリールオキシカ
ルボニル基(例えばフェノキシカルボニル基など)によっ
て置換されていてもよい。
【0036】R1、R2で表されるアリール基は、例えばフ
ェニル基、ナフチル基が挙げられる。これらの基はR1
R2で表したアルキル基及び置換アルキル基と同様の基に
よって置換していてもよい。
【0037】R1、R2 で表される複素環基としては、例
えばピリジル基、チアゾリン基、オキサゾリン基、イミ
ダゾリン基、フリル基、ピロリル基、ピラジニル基、ピ
リミジニル基、ピリダジニル基、プリニル基、セレナゾ
リル基、スルホラニル基、ピペリジニル基、ピラゾリル
基、テトラゾリル基等が挙げられる。
【0038】これらの基は R1、R2で表される基及びア
ルキル基の置換基として表したものと同様の基によって
置換することができる。
【0039】R1、R2で表されるアルケニル基としては例
えばビニル基、アリル基等が挙げられる。これらの基は
R1、R2で表されるアルキル基、及びアルキル基の置換基
として表した置換基と同様な基によって置換することが
できる。
【0040】一般式〔1〕においてE1で示される酸性の
核を有する基としては、例えば、特開昭61-281235号公
報の11頁20行目から14頁15行目までに記載された骨核を
有する基、及び下記式1〜4で表される基を挙げること
ができる。
【0041】
【化6】
【0042】式中、R21、R22は前記一般式〔1〕のR1
R2と同義であるがR21はR22と同一ではない。またX11、X
12は一般式〔1〕におけるX1、X2と同義である。
【0043】
【化7】
【0044】式中、R23は前記一般式〔1〕における
R1、R2と同義でR24、R25は前記一般式〔3〕におけるR8
〜R10と同義である。
【0045】
【化8】
【0046】式中、R26は前記一般式〔1〕における
R1、R2と同義でR27は前記一般式〔3〕におけるR8〜R10
と同義である。
【0047】
【化9】
【0048】式中、R28は前記一般式〔1〕における
R1、R2と同義であり、R29はアルキル基、アリール基、
アルケニル基、複素環基、シアノ基、-COR30、-CON
(R30)(R31)、-N(R30)(R31)、-OR30、-SOR30、-SO2R30
-SO2N(R30)(R31)、-NR30COR31、-N(R30)SO2R31、-N
(R30)CON(R31)(R32)、-SR30、-COOR30を表す。
【0049】R30〜R31は前記一般式〔3〕におけるR11
〜R13と同義である。
【0050】上記のアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基、及び複素環基としては先のR1、R2の説明で示した
ものと同様の基が挙げられる。
【0051】以上の説明において、E1で表される酸性の
核を有する基をケト型で表したが、互変異性によりエノ
ール型を取り得ることは化学的に考えて明らかである。
【0052】一般式〔2〕においてQ1により形成される
5員または6員の複素環としては例えば、特開昭61-28283
2号の23〜26頁に記載された複素環及び下記の式5で表
されるものが挙げられる。
【0053】
【化10】
【0054】式中、R33は前記一般式〔1〕におけるR1
及びR2と同義であり、R34は前記一般式〔3〕におけるR
8〜R10と同義である。
【0055】一般式〔5〕において、W1で表されるアリ
ール基としは、例えばフェニル基を挙げることができ複
素環基としてはピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリ
ル基を挙げることができ、これらの基は置換基を有して
もよい。
【0056】以下、一般式〔1〕、〔2〕、〔3〕、
〔4〕及び〔5〕で表される化合物の代表的具体例を示
すが本発明はこれらに限定されるものではない。
【0057】
【化11】
【0058】
【化12】
【0059】
【化13】
【0060】
【化14】
【0061】
【化15】
【0062】
【化16】
【0063】なお上記の染料以外に、本発明に好ましく
用いられる染料としては本発明の出願人と同一人による
特願平3-189488号明細書第14頁〜第20頁に記載の染料を
好ましく用いることができる。
【0064】さらに本発明で用いることができる染料と
しては、上記のほかに下記一般式〔1′〕〜〔5′〕で
表される染料を挙げることができる。
【0065】
【化17】
【0066】上記一般式〔1′〕〜一般式〔5′〕にお
いてR35はアルキル基、アルケニル基を表し、R36及びR
37はアルキル基、アルケニル基、アリール基、複素環
基、ハロゲン原子、シアノ基、スルホ基、-COR38、-CON
(R38)(R39)、-N(R38)(R39)、-OR38、-SOR39、-SO2R38
-SO2N(R38)(R39)、-N(R38)COR39或は、-N(R38)SO2R39
-N(R38)CON(R39)(R40)、-SR38、-COOR38を表しR38〜R40
は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、
複素環基を表す。
【0067】Aは下記一般式〔A1〕〜〔A4〕で表され
る基を表し、A′は下記一般式〔A′1〕〜〔A′4〕で
表される基を表す。
【0068】
【化18】
【0069】一般式〔A1〕〜〔A4〕及び一般式〔A′
1〕〜〔A′4〕においてR41、R42、R44及びR46は水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、複素環基
を表しR43はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
複素環基、 シアノ基、スルホ基、-COR47、-CON(R47)(R
48)、-N(R47)(R48)、-OR47、-SOR47、-SO2R47、-SO2N(R
47)(R48)、-N(R47)COR48、-N(R47)SO2R48、-N(R47)CON
(R48)(R49)、-SR47、-COOR47を表し、R47〜R49は水素原
子、 アルキル基、アルケニル基、アリール基、複素環
基を表す。R46はR36及びR37と同義である。
【0070】Lはメチン基を表しEは酸性の核を有する
基を表す。Q2は複素環を形成するのに必要な非金属原
子群を表す。W2はアリール基、複素環基を表す。X13
は酸素原子、イオウ原子、セレン原子、=N-R50を表す。
R50はR41と同義である。
【0071】X14、X15及びX16は酸素原子、硫黄原子
を表す。n7、n8は0〜3、n9、n10は0〜2の整数を表
し、l1、l2は0〜3を表す。
【0072】上記一般式〔1′〕〜〔5′〕においてR
35〜R50で表されるアルキル基としては例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、tert-ブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などが挙げられる。これらのアルキル基にはヒドロ
キシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ハロゲ
ン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子など)、
アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基など)、ア
リールオキシ基(例えばフェノキシ基、4-スルホフェノ
キシ基、2,4-ジスルホフェノキシ基など)、 アリール基
(例えばフェニル基、4-スルホフェニル基、2,5ジスルホ
フェニル基など)、アルコキシカルボニル基(例えばメト
キシカルボニル基、エトキシカルボニル基など)、アリ
ールオキシカルボニル基(例えばフェノキシカルボニル
基など)によっ置換されていてもよい。
【0073】R36〜R50及びWで表されるアリール基とし
ては、例えばフェニル基、ナフチル基が挙げられる。こ
れらの基はR1〜R16で表されるアルキル基、及びアルキ
ル基の置換基として表した置換基と同様の基によって置
換することができる。
【0074】R36〜R50及びWで表される複素環基として
は、例えばピリジン基、チアゾリル基、オキサゾリル
基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピラジニ
ル基、ピリミジル基、ピリダジニル基、プリニル基、セ
レナゾリル基、スルホラニル基、ピペリジニル基、ピラ
ゾリル基、テトラゾリル基などが挙げられる。これらの
基はR35〜R50で表されるアルキル基及びアルキル基の置
換基として表した置換基と同様の基によって置換するこ
とができる。
【0075】R35〜R50で表されるアルケニル基として
は、例えばビニル基、アリル基などが挙げられ、これら
の基はR35〜R50で表されるアルキル基及びアルキル基の
置換基として表した置換基と同様の基によって置換する
ことができる。
【0076】一般式〔1′〕においてEで表される酸性
の核を有する基としては、例えば特開昭61-28123号公報
の第11頁20行目から第14頁15行目までに記載された骨格
を有する基及び一般式〔A′1〕〜〔A′4〕に示された
核を有する基及び下記の一般式〔B-I〕、〔B-II〕及
び〔B-III〕で表される基を挙げることができる。
【0077】
【化19】
【0078】式中、R51はR41と同義であり、R52、R53
水素原子及び先にR36として示した基を表す。R54はR41
と同義でありR55は水素原子及び先のR36として示した基
を表す。R55はR42と同義であり、R56はR43と同義であ
る。
【0079】一般式〔2′〕においてQ2により形成さ
れる複素環としては、例えば特開昭61-282832号公報の2
3〜26頁に記載された複素環及び下記一般式〔B-IV〕で
表される複素環を挙げることができる。
【0080】
【化20】
【0081】式中、R57はR44と同義であり、R58はR36
同義である。l3は0〜3の整数である。
【0082】以下に一般式〔1′〕〜一般式〔5′〕で
表される化合物の代表的具体例を示すが本発明はこれら
のみに限定されるものではない。
【0083】
【化21】
【0084】
【化22】
【0085】
【化23】
【0086】
【化24】
【0087】
【化25】
【0088】なお上記の染料以外に、本発明に好ましく
用いられる染料としては本発明の出願人と同一人による
特願平 3-189488号明細書第26頁〜第34頁に記載の染料
を好ましく用いることができる。
【0089】更に本発明に好ましく用いることができる
染料としては、下記一般式〔6〕で表される染料が挙げ
られる。
【0090】 一般式〔6〕 (Dye)n1〔-(J)n2-Sal〕n3 式中、Dyeはメチン染料構造を有する原子群を表し、J
は炭素原子、窒素原子、酸素原子、硫黄原子から選ばれ
る原子または原子団を骨核とする2価の連結基を表し、
Salは銀イオンと難溶性の塩を形成する基を表し、n1
は1または2、n2は0または1を、n3は1〜4を表
す。
【0091】上記の一般式〔6〕においてDyeで示され
る基はメチン染料構造を有する原子群を表し、例えばシ
アニン、メロシアニン、メロスチリル、スチリル、オキ
ソノール、トリアリールメタンなどのメチン鎖が共役二
重結合されている染料構造を有する基である。これらの
染料の具体例としては例えば特開昭63-202665号、ソビ
エト国特許653,257号に記載のシアニン染料、特開昭52-
29727号、同52-60825号、同52-135335号、同56-27146
号、同56-29226号、同59-10944号、同59-15934号、同59
-111847号、同63-34539号、米国特許2,944,896号、同3,
148,187号記載のメロシアニン染料、特開昭52-211041
号、同59-211042号、同60-135936号、同60-135937号、
同61-204630号、同61-205934号、同62-56958号、同62-7
0830号、同62-92949号、同62-185758号などに記載のメ
ロスチリル染料、特開昭50-145125号、同55-33103号、
同55-120660号、同55-161233号、同62-185755号、同63-
139949号、同63-231445号、同63-264745号、米国特許4,
187,275号、英国特許1,521083号、ベルギー国特許869,6
77号などに記載のオキソノール染料、特開昭59-55437
号、同59-228250号、米国特許4,115,126号、同4,359,57
4号などに記載のトリアリールメタン染料が挙げられ
る。
【0092】さらにT.H.James編“The Theory of the P
hotographic process”第4版、Macmillan社刊(1977
年)、F.M Hamer著“Heterocyclic Compound Cyanin Dye
s and related Compound "John Wiley & Sons(New Yor
k London)1964年刊、D.M Sturmer著“The Chemistry of
Heterocyclic Compounds" ed.A.Weiss berger and E.
C.Taylor,1977年刊、“The Chemistry of Synthetic Dy
es" Academic press (New York London) Vol.11,1952年
刊、同Vol.lV,1971年刊などの成書に記載されているも
のから選択される。
【0093】式中のJは炭素原子、窒素原子、酸素原
子、硫黄原子から選ばれる原子または原子団を骨格とす
る2価の連結基を表す。好ましい基はアルキレン基(例え
ばメチレン、エチレン、プロピレン、ペンチレン基な
ど)、アリレン基 (例えばフェニレン基など)、アルケニ
レン基(例えばアリレン基など)、スルホニル基、スルフ
ィニル基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル
基、-N(R59)基、(R59は水素原子、置換または非置換の
アルキル基、置換または非置換のアリール基)、-N=基、
複素環2価基(例えばトリアジン-2,4-ジイル基、ピリミ
ジン-2,4-ジイル基、チアゾール-2,4-ジイル基、ベンゾ
オキサゾール-2,5-ジイル基など)を1つまたはそれ以上
組み合わせて構成される炭素数20以下の2価の連結基で
あり置換基を有していてもよい。
【0094】置換基としては一般的なものが挙げられ、
ハロゲン原子(例えばフッソ原子、塩素原子、臭素原子
など)、アルキル基(例えばメチル、エチル、イソプロピ
ル、ブチル基など)、アラルキル基(例えばベンジル、フ
ェネチル基など)アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキ
シなど)、アルコキシカルボニル基(例えばエトキシカル
ボニル基など)、アルキルチオ基、ヒドロキシ基、カル
ボキシ基、スルホ基、スルホニル基(例えばメタンスル
ホニル基、p-トルエンスルホニル基など)、カルバモイ
ル基(例えばN-メチルカルバモイル基、モルホリノカル
ボニルスルファモイル基など)、アシル基(例えばアセチ
ル基、ベンゾイル基など)、アシルアミド基(例えばアセ
トアミド基など)、スルホンアミド基(例えばメタンスリ
ホンアミド基、ブタンスルホンアミド基など)、シアノ
基、アミノ基(例えばエチルアミノ基、ジメチルアミノ
基など)、ウレイド基などの任意の基が選択される。
【0095】式中のn1は1または2を、n2は0又は1を、
3は1、2、3又は4を表す。
【0096】Salは銀イオンと難溶性の塩を形成する基
を表支持体、例えばメルカプト基、アセチレン基、チオ
カルボニル基、チオアミド基、チオウレタン基、チオウ
レイド基(例えば3-エチルチオウレイド基、3-フェニル
チオウレイド基など)、或は少なくとも1個の窒素原子
を環内に含む飽和又は不飽和の5〜7員の複素環残基が
挙げられる。好ましい基としては特開平2-97937号記載
の一般式(VIII)、(IX)で示される基又は特開平2-225476
記載の一般式(II)〜(VI)で示される基が挙げられる。
【0097】以下、本発明の一般式〔6〕で表される染
料の具体的化合物を示すが本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0098】
【化26】
【0099】
【化27】
【0100】
【化28】
【0101】なお上記の染料以外に、本発明に好ましく
用いられる染料としては本発明の出願人と同一人による
特願平3-189488号明細書第38頁〜第39頁に記載の染料を
好ましく用いることができる。
【0102】本発明に係るメチン染料は予めSalで示し
た難溶性銀塩形成基を置換した中間体原料から染料化す
る方法、Dyeで示されるメチン染料構造部分とSal部分と
を結合する方法のいずれでも良く、任意に選択合成する
ことができる。
【0103】Sal基の導入は種々の公知の結合反応を利
用することができる。例えばビニル基やカルボニル基な
どの不飽和基への付加反応、アミノ基やヒドロキシ基な
どの活性水素置換基と酸誘導体や、ハロゲン誘導体との
置換反応によって行なうことができる。これらの反応を
行うに際しては、日本化学会編“新実験化学講座14”有
機化学の合成と反応.I〜V巻.(丸善)1962年刊、“Orga
nic Reactions"Vol,1,3,12 John Wiley&Sons (New Yor
k London)、“The Chemistry of functional Groups"Jo
hn Wiley&Sons (New York London)、“Advanced Organ
ic Chemistry"L.F.Fieser and M.Fieser,(丸善)1962年
刊などの多くの成書を参考にすることができる。
【0104】本発明の上記の染料は、可溶性銀塩水溶液
と反応させて難溶性の銀塩とし、これをハロゲン化銀感
光材料中に分散添加する。
【0105】次に本発明に於ける感光材料のB面の親水
性コロイド層中に上記の染料銀塩を含有せしめる場合、
染料銀塩の付き量は0.01〜2.0g/m2が好ましく、特に
0.05〜1.0g/m2が好ましい。親水性コロイド層のゼラ
チン付き量は0.3〜1.5g/m2が好ましく0.5〜1.0g/
2が好ましい。
【0106】なお、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
には、上記の染料銀塩の他に公知の染料を併用含有した
親水性コロイドであってもよい。
【0107】本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用い
られる乳剤は、公知の方法で製造できる。例えばリサー
チ・ディスクロージャー(RD)No.17643(1978年12月)・
22〜23頁の1・乳剤製造法(Emulsion Preparation and
types)及び同(RD)No.18716(1979年11月)・648頁に記
載の方法で調製することができる。
【0108】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料の
乳剤は、例えば,T.H.James著“Thetheory of the phot
ographic process”第4版、Macmillan社刊(1977年)38
〜104頁に記載の方法、G.F.Dauffin著「写真乳剤化学」
“Photographic Emulsion Chemistry”、Focal press
社刊(1966年)、P.Glafkides著「写真の物理と化学」“Chi
mie et physique photographique”Paul Montel 社刊(1
967年)、V.L.Zelikman 他著「写真乳剤の製造と塗布」
“Making and Coating photographic Emulsion”Focal
press 社刊(1964年)などに記載の方法により調製され
る。
【0109】即ち中性法、酸性法、アンモニア法などの
溶液条件にて順混合法、逆混合法、ダブルジェット法、
コントロールド・ダブルジェット法などの混合条件、コ
ンバージョン法、コア/シェル法などの粒子調製条件及
びこれらの組合わせ法を用いて製造することができる。
好ましい例としては、沃化銀を粒子内部に局在させた単
分散乳剤が挙げられる。
【0110】ここで単分散とは、95%以上の粒子が数平
均粒径の±40%以内のサイズに入る分散系である。ここ
で数平均粒径とは、粒子の投影面積径の数平均直径であ
る。本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の内部構造は
任意であるが、ハロゲン化銀組成の異なるコアシェル構
造のものが好ましい。
【0111】シェルは、沃臭化銀、塩沃臭化銀、塩臭化
銀、臭化銀、塩化銀等のハロゲン化銀によって被覆する
ことにより形成される。好ましくは外表面から0.01μm
以上、特に0.01〜0.5μmの厚さのシェル部分が沃化銀を
10モル%以下を含む沃臭化銀で、沃化銀が 5モル%以下
の沃臭化銀で形成される。
【0112】種晶を使う場合には、種晶のみに少なくと
も20%以上の臭化銀を形成し、この後シェル層で被覆し
てもよい。或いは種晶の沃化銀量を0とするかもしくは1
0モル%以下の範囲内とし、種晶を成長させる工程で粒
子内部に少なくとも20%以上の沃化銀を形成させて、こ
の後シェル層で被覆してもよい。
【0113】また20%以上の高濃度の沃化銀が局在化し
た局在化部分を有するハロゲン化銀粒子が好ましく使用
できる。このような20%以上の高濃度沃化銀局在化部分
は、粒子の外表面から0.01μm以上離れた部分に局在部
分が存在することが好ましい。
【0114】また局在化部分は、粒子内部にて層状に存
在してもよく、コアシェル構造をとって、そのコア全体
が局在化部分となっていてもよい。この場合外表面から
0.01μm以上の厚さのシェル部分を除く粒子コア部の一
部ないし全部が20モル%以上の沃化銀濃度の局在化部分
であることが好ましい。局在化部分の沃化銀は、その濃
度が30〜40モル%であることがより好ましい。
【0115】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の乳剤
には平板状ハロゲン化銀粒子が好ましく挙げられる。
【0116】平板状ハロゲン化銀粒子の平均粒径は0.2
〜2.5μmが好ましく、特に好ましくは0.5〜2.0μmであ
る。平板状ハロゲン化銀乳剤は、粒子直径/厚さ(アス
ペクト比と呼ぶ)の平均値(平均アスペクト比と呼ぶ)が
2以上であり、好ましくは3以上であり、特に好ましく
は5〜10である。
【0117】また平板状ハロゲン化銀乳剤の平均厚さは
0.4μm以下が好ましく、より好ましくは0.3μm以下、特
に好ましくは0.05〜0.25μmである。
【0118】平板状ハロゲン化銀乳剤は単分散性である
ものが好ましく用いられ、平均粒径を中心に±20%の粒
径範囲に含まれるハロゲン化銀粒子が50重量%以上のも
のが特に好ましく用いられる。
【0119】平板状ハロゲン化銀乳剤は、塩化銀、臭化
銀、塩沃化銀、塩臭化銀、沃臭化銀、塩沃臭化銀などで
ハロゲン化銀組成は任意であるが、高感度という点から
は沃塩臭化銀が好ましく、この場合の平均沃化銀含有率
は0〜4.0モル%であって、特に好ましくは0.2〜3.0モル
%で平均塩化銀含有率は 0〜5モル%である。
【0120】又、平板状ハロゲン化銀乳剤は、ハロゲン
化銀組成が粒子内で均一であってもよく、沃化銀が局在
したものであってもよいが、中心部に局在したものが好
ましく用いられる。
【0121】平板状ハロゲン化銀乳剤の製造方法は、特
開昭58-113926号、同58-113927号、同58-113934号、同6
2-1855号、ヨーロッパ特許219,849号、同219,850号等を
参考にすることもできる。
【0122】又、単分散性の平板状ハロゲン化銀乳剤の
製造方法として、特開昭61-6643号を参考にすることが
できる。
【0123】高アスペクト比を持つ平板状の沃臭化銀乳
剤の製造方法としては、pBrが2以下に保たれたゼラチ
ン水溶液に硝酸銀水溶液又は硝酸銀水溶液とハロゲン化
物水溶液を同時に添加して種晶を発生させ、次にダブル
ジェット法により成長させることによって得ることがで
きる。
【0124】平板状ハロゲン化銀粒子の大きさは、粒子
形成時の温度、銀塩及びハロゲン化物水溶液の添加速度
によってコントロールできる。
【0125】平板状ハロゲン化銀乳剤の平均沃化銀含有
率は、添加するハロゲン化物水溶液の組成、すなわち臭
化物と沃化物の比を変えることによりコントロールする
ことができる。
【0126】又、平板状ハロゲン化銀粒子の製造時に、
必要に応じてアンモニア、チオエーテル、チオ尿素等の
ハロゲン化銀溶剤を用いることができる。
【0127】乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌード
ル水洗法、フロキュレーシヨン沈降法などの水洗方法が
なされてよい。好ましい水洗法としては、例えば特公昭
35-16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アル
デヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63-158644号記載
の凝集高分子剤例示G3,G8などを用いる方法が特に好
ましい脱塩法として挙げられる。
【0128】本発明に係る乳剤は、物理熟成又は化学熟
成前後の工程において、各種の写真用添加剤を用いるこ
とができる。公知の添加剤としては例えばリサーチ・デ
ィスクロージャーNo.17643(1978年12月)、同No.18716(1
979年11月)及び同No.308119(1989年12月)に記載された
化合物が挙げられる。これら三つのリサーチ・ディスク
ロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下
に掲載した。
【0129】 添加剤 RD-17643 RD-18716 RD-308119 頁 分類 頁 分類 頁 分類 化学増感剤 23 III 648 右上 996 III 増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV 減感色素 23 IV 998 B 現像促進剤 29 XXI 648 右上 カブリ抑制剤・安定剤 24 IV 649 右上 1006〜7 VI 増白剤 24 V 998 V 硬膜剤 26 X 651 左 1004〜5 X 界面活性剤 26〜7 XI 650 右 1005〜6 XI 帯電防止剤 27 XII 650 右 1006〜7 XIII 可塑剤 27 XII 650 右 1006 XII スベリ剤 27 XII マット剤 28 XVI 650 右 1008〜9 XVI バインダー 26 XXII 1003〜4 IX 支持体 28 XVII 1009 XVII 本発明に係る感光材料に用いることのできる支持体とし
ては、例えば前述のRD-17643の28頁及びRD-308119の100
9頁に記載されているものが挙げられる。
【0130】適当な支持体としてはプラスチックフィル
ムなどで、これら支持体の表面は塗布層の接着をよくす
るために、下塗層を設けたり、コロナ放電、紫外線照射
などを施してもよい。
【0131】
【実施例】以下、本発明を実施例にて説明するが、本発
明は以下の実施例により限定されるものではない。
【0132】実施例1 1)種乳剤の調製1 60℃、pAg=8、pH=2.0にコントロールしつつ、ダブル
ジェット法で平均粒径0.2μmの沃化銀 2モル%を含む沃
臭化銀の単分散立法晶粒子を調製した。 得られた反応液を40℃にて花王アトラス社製、 デモール
水溶液と硫酸マグネシウム水溶液を用いて脱塩したの
ち、 ゼラチン水溶液を加えて再分散し、 種乳剤を得た。 2)種乳剤からの成長1 上述の種乳剤を用い次のように粒子を成長させた。まず
40℃に保たれたゼラチン水溶液中に上記の種乳剤を分散
し、さらにアンモニア水と酢酸でpHを9.7に調整した。
この液にアンモニア性硝酸銀イオン水溶液及び臭化カリ
ウムと沃化カリウムの水溶液をダブルジェット法で添加
した。添加中はpAg=7.3、pHを9.7に制御し沃化銀含有
率35モル%の層を形成した。次にアンモニア性硝酸銀水
溶液と臭化カリウム水溶液をダブルジェエト法で添加し
た。目標粒径の95%まではpAg=9.0に保ち、pHは9.0〜
8.0にまで連続的に変化させた。その後 pAgを11.0に調
整しpHを8.0に保ちながら目標粒径まで成長させた。続
いて酢酸でpHを6.0まで下げてから5,5′-ジクロロ-9-
エチル-3,3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシア
ニンナトリウム塩の無水物をハロゲン化銀1モル当たり
400mg添加し、前記のデモール水溶液と硫酸マグネシウ
ム水溶液を用いて脱塩した後ゼラチン溶液を加えて再分
散した。
【0133】この方法により平均沃化銀含有率2.0モル
%の頂点が丸みを帯びた14面体で平均粒径 0.35μm、0.
40μm、0.65μm、変動係数がそれぞれ0.17、0.16、0.16
の単分散沃臭化銀乳剤を(A)、(B)及び(C)を調製し
た。
【0134】乳剤の調製2 1)種乳剤の調製2 30℃で激しく撹拌した過酸化水素処理ゼラチンを含む0.
05Nの臭化カリウム水溶液に、硝酸銀水溶液と過酸化水
素処理ゼラチンを含む等モルの臭化カリウム水溶液をダ
ブルジェット法で添加し、1.5分後から30分間かけて25
℃まで液温を下げてから硝酸銀1モル当たり80mlのアン
モニア水(28%)を加え5分間撹拌を続けた。
【0135】その後、酢酸にてpHを6.0に合わせてから
デモール水溶液と硫酸マグネシウム水溶液を用いて脱塩
した後、ゼラチン水溶液を加えて再分散した。得られた
種乳剤は平均粒径0.20μm、変動係数0.28の球型粒子だ
った。
【0136】2)種乳剤からの成長2 上述の種乳剤を用い次のように粒子を成長させた。
【0137】75℃で激しく撹拌したオセインゼラチン
と、プロピレンオキシ-ポリエチレンオキシ-ジサクシネ
ート-ジナトリウム塩を含む水溶液に臭化カリウムと沃
化カリウムの水溶液及び硝酸銀水溶液をダブルジェット
法で添加した。
【0138】この間pH=5.8、pAg=9.0に保った。添加
終了後pHを6.0に合わせ5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,
3′-ジ-(3-スルホプロピル)オキサカルボシアニンナト
リウム塩の無水物をハロゲン化銀1モル当たり添加し
た。さらに40℃にてデモール水溶液を用いて脱塩した後
ゼラチン水溶液を加えて再分散した。
【0139】この方法により平均沃化銀含有率1.5モル
%で投影面積直径0.76μm、変動係数0.25、アスペクト
比が3.6の平板状沃臭化銀乳剤(D)を調製した。
【0140】試料の調製 得られた乳剤(A)、(B)、(C)及び(D)のそれぞれに、
55℃にて5,5′-ジクロロ-9-エチル-3,3′-ジ-(3-スルホ
プロピル)オキサカルボシアニンナトリウムの無水物と
5,5′-ジ-(ブトキシカルボニル)-1,1′-ジエチル-3,3′
-ジ-(4-スルホブチル)ベンゾイミダゾロカルボシアニン
ナトリウム塩の無水物を200:1の重量比で、ハロゲン化
銀1モル当たり(A)が975mg、(B)が600mg、(C)が390m
g、(D)が500mg添加した。 10分後、適当量に塩化金酸、チオ硫酸ナトリウム、チオ
シアン酸アンモニウムを加えて化学熟成を行った。熟成
終了15分前に沃化カリウムをハロゲン化銀1モル当たり2
00mg手添加し、その後4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7
-テトラザインンデンをハロゲン化銀1モル当たり3×10
-2モル加え、ゼラチンを70g含む水溶液に分散した。 熟成済みの4種類の乳剤の内(A)は単独のまま乳剤Aと
し、(B)と(C)は重量比で75:25の割合で混合し乳剤B
とし、(D)は単独のまま乳剤Cとした。
【0141】乳剤A、乳剤B及び乳剤Cのそれぞれに対
し次の添加剤を加え感光性ハロゲン化銀乳剤塗布液とし
た。添加剤は以下の通りで、添加量はハロゲン化銀 1
モル当たりの量で示す。
【0142】 1,1-ジメチロール-1-ブロム-1-ニトロメタン 70mg t-ブチル-カテコール 400mg ポリビニルピロリドン(分子量 10,000) 1.0mg スチレン-無水マレイン酸共重合体 2.5g ニトロフェニル-トリフェニルホスホニウムクロリド 50mg 2-アニリノ-4,6-ジメルカプトトリアジン 60mg 1,3-ジヒドロキシベンゼン-4-スルホン酸アンモニウム 4g 2-メルカプトベンツイミダゾール-5-スルホン酸ナトリウム 1.5mg C4H9OCH2CH(OH)CH2N(CH2COOH)2 1g 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 15mg
【0143】
【化29】
【0144】また保護層液に用いた添加剤は次の通りで
添加量は塗布液1l当たりの量で示す。
【0145】 石灰処理イナートゼラチン 68g 酸処理ゼラチン 2g ナトリウム-i-アミル-n-デシルスルホサクシネート 0.3g ポリメチルメタクリレート(面積平均粒径3.5μmのマット剤) 1.1g 二酸化ケイ素 (面積平均粒径1.2μmのマット剤) 0.5g ルドックスAM(デュポン社製コロイダルシリカ) 30mg 2,2-ジクロロ-6-ヒドロキシ-1,3,5-トリアジンナトリウム塩 2%水溶液 10ml グリオキザール40%水溶液 1.5ml (CH2=CHSO2CH2)2O 300mg
【0146】
【化30】
【0147】なお本発明に係る試料として、下記の表1
のようにA面とB面の乳剤を構成して試料とした。
【0148】
【表1】
【0149】また、B面の乳剤上の保護層塗布液は、表
2に示したように比較用バッキング染料(下記)及び本
発明の染料銀塩を含む保護層塗布液を調製して塗布し
た。
【0150】
【化31】
【0151】性能の評価方法 写真性能 得られた試料フィルムの1〜22について、P-45蛍光体使
用のコニカイメージングカメラ タイプ-MM(コニカ
〔株〕製)を用いてグレースケールで1/2秒露光した
後、自動現像機SRX-502、現像液XD-SR、定着液XF-SR(い
ずれもコニカ〔株〕製)の指定処方を用い現像温度35
℃、定着温度33℃、水洗水を18℃で毎分5lを供給し、全
処理工程45秒モードで処理してセンシトメトリーカーブ
を得、相対感度とカブリを求めた。
【0152】また塗布したフィルムの1〜22のB面側の
感光層を蛋白分解酵素で除去することによってA面のみ
濃度を求め、同様に試料からA面の感光層を除去するこ
とによってB面の濃度を測定した。これよりA面の濃度
がカブリ+1.10になる露光量におけるB面の濃度DBを
求めた。感度の値はカブリ+1.10の濃度を得るに必要な
輝度(Minolta TV Color Analyzer TV-2170、 Probe No.1
03054(ミノルタ〔株〕製)で測定した値の逆数として求
め、試料No.1を100としたときの相対感度で表した。
【0153】鮮鋭性 試料No.1〜19の画質の評価として鮮鋭性をSMPTE (Socie
ty of Motion Pictureand Television Engineers制定、
日本医用画像工学会)推奨のパターンを撮影し、高コン
トラストパターン、低コントラストパターンについて下
記の基準により目視で解像度を評価した。
【0154】評価基準 A:1ピクセルまで識別できる B:2ピクセルまで識別できる C:3ピクセルまで識別できる D:4ピクセルまで識別できる E:5ピクセルまで識別できる 残色性の評価 染料色素に起因する残色性については、未露光の四つ切
りサイズフィルムを自動現像機SRX-501、現像液XD-SR、
定着液XF-SRを用いて35℃、45秒処理し処理フィルムを
写真観察用光源台上で目視により評価した。
【0155】評価基準 A: 色素残りが全くない B: 色素残りは僅かにあるが、診断に支障がない C: 色素残りが診断上気になる程度存在する D: 色素残りが明らかに有り、診断上支障がある 残留銀の評価法 作成した前記の試料を未露光のまま上記と同様に45秒処
理を行い残留銀評価用試料を作成した。残留銀の評価は
次の方法で行った。
【0156】硫化ナトリウムの2.6×10-3mol/l水溶液
を残留銀評価液として前記の残留銀評価フィルム上の5
ケ所に1滴ずつ滴下する。3分間放置後、液をよく拭き
とって常温常湿下で15時間放置後、生成する硫化銀を写
真濃度計PDA-65(コニカ〔株〕製)を用いて分光フィルタ
ー436±10nmの干渉フィルタで残留銀評価液滴下部分と
滴下しない部分のブルー光透過濃度を測定し、その差を
平均し残留銀量とした。
【0157】この差が大きい程処理後のフィルム中の残
留銀濃度が高いことを示す。
【0158】本試験は、試料フィルムのA面とB面につ
いて行った。得られたこれらの結果を表2に示す。
【0159】
【表2】
【0160】表2から明らかなように本発明の試料No.
4〜22は比較試料に比してカブリが少なく、かつ鮮鋭性
が優れていた。また残色性、残留銀などによる現像処理
後のフィルムの汚染要因の痕跡も認められなかった。
【0161】
【発明の効果】本発明により、迅速処理しても残色性、
残留銀の発生がなく高感度、高鮮鋭性で高画質を有する
CRT撮影用ハロゲン化銀写真感光材料を得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体の一方の面(A面)に少なくと
    も1層のハロゲン化銀乳剤層と親水性コロイド層を有
    し、もう一方の面(B面)にハロゲン化銀乳剤層と該乳剤
    層より外側に染料の銀塩を含有した親水性コロイド層を
    少なくとも1層有することを特徴とするCRT撮影用ハ
    ロゲン化銀写真感光材料。
JP5266592A 1992-03-11 1992-03-11 Crt撮影用ハロゲン化銀写真感光材料 Pending JPH05257217A (ja)

Priority Applications (1)

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JP5266592A JPH05257217A (ja) 1992-03-11 1992-03-11 Crt撮影用ハロゲン化銀写真感光材料

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