JPH05255710A - 扁平状軟磁性合金粉末の製造方法 - Google Patents

扁平状軟磁性合金粉末の製造方法

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JPH05255710A
JPH05255710A JP4050427A JP5042792A JPH05255710A JP H05255710 A JPH05255710 A JP H05255710A JP 4050427 A JP4050427 A JP 4050427A JP 5042792 A JP5042792 A JP 5042792A JP H05255710 A JPH05255710 A JP H05255710A
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JP
Japan
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powder
soft magnetic
magnetic alloy
alloy powder
flat
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JP4050427A
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Hitoshi Iwata
仁志 岩田
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟磁性合金粉末を機械的に容易に、かつ安定
して扁平度の高い扁平状粉末を製造する方法を提供す
る。 【構成】 軟磁性合金粉末を有機溶剤と混合し、粉砕媒
体を用いて機械的に粉砕しつつ扁平化する扁平状の軟磁
性合金粉末の製造方法において、前記粉砕媒体表面の十
点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下であることを特徴
とする扁平状軟磁性合金粉末の製造方法であり、前記粉
砕媒体は直径が10mm以下の球状体とするのが望まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気シールド材に用い
られる扁平状軟磁性合金粉末の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】銀行カードやテレホンカード等の磁気カ
ードが普及するにつれその記録情報の保護についての要
求が高まっている。従来の磁気カードは記録磁性層のみ
を塗布しており、塗布された記録磁性層とヘッドによっ
て情報の授受が行われていた。しかし、この方式では一
般のヘッドによって磁気カードへの記録再生が可能であ
り、磁気カードの偽造あるいは変造が予想される。そこ
で、特開昭55−93514号、特開昭59−9418
8号、特開昭62−189626号、特開昭62−20
4430号に示されるような磁気カードの表面に磁気シ
ールド層を設けた磁気記録装置あるいは磁気カードが提
案されている。
【0003】表面に磁気シールド層を設けた磁気カード
は、容易に情報の読み取りおよび書き込みができないの
で記録の保護ができるという特徴がある。このような磁
気カードのシールド層は高透磁率材料の粉末を有機バイ
ンダーに分散して塗料としてカードに塗布して得られ
る。例えば特開昭58ー59268号には高透磁率の合
金扁平粉を高分子化合物結合剤中に混合した磁気シール
ド塗料が、また特開昭59ー201493号には軟磁性
アモルファス合金の扁平粉を高分子化合物結合剤中に混
合した磁気シールド塗料が記載されている。さらに、特
開平1ー139702号にも扁平状のFe系アモルファ
ス軟磁性合金が開示されている。
【0004】磁気カードの場合、記録再生の際に記録磁
性層とヘッドの間に存在するシールド層は実質的なスペ
ーシングロスとして作用する。したがって、安定した記
録再生を行うためにも薄いシールド層で十分な効果の得
られるシールド材が必要であり、このような塗布用粉末
には、高透磁率を有する材料であり、微粉であると共に
粉末形状がより扁平状であることが求められる。これは
塗布の際のせん断力によって扁平状微粉が最も反磁場係
数の低い扁平方向、即ちカード基体方向に平行に整列さ
れることで、カード面内方向の高透磁率が得られるだけ
でなく、塗布性の良さ、塗布膜の表面平滑性の上からか
らも不可欠な特性である。
【0005】このような扁平状の粉末の製造方法として
はボールミルやアトライター等の機械的な粉砕が広く用
いられている。たとえば、特開昭63−35701号に
は湿式のボールミルを用いハロゲン化炭化水素を粉砕助
剤とした鱗片状粉末の製造方法が開示されており、特開
平1−188606号には連続式のアトライターにより
大量に扁平状粉末を製造できる方法が記載されている。
通常用いられる鋼球などの球状体の表面粗さの平均粗さ
(Rz)は、最初0.5μm程度であり、粉砕媒体の種
類、被粉砕材料あるいは粉砕時間にもよるが、一般に数
回の使用で平均粗さが1μm以上になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】磁気カードのシールド
層に用いられる粉末に要求される特性としては前述のよ
うに、特に扁平度または厚さが重要である。特開昭63
ー35701号には扁平粉末の厚さおよび厚さと直径の
比すなわち扁平度を規定し、一般に高透磁率と言われる
材料を用いた例が示されているが、一般的にシールド層
に用いられる粉末としては厚さが1μm以下であること
が必要である。扁平状粉末の製造方法はアトライターや
ボールミルを用いて粉末を扁平化する機械的な方法が広
く用いられている。このような機械的な方法では粉末粒
子の扁平化と粉末粒子の破砕が同時に進行するため、効
率のよい方法であるが、逆に両者のコントロールが難し
い。特に、扁平度の高い粉末を製造しようとする場合に
は、まず扁平化を進め厚さを薄くしたのちに破砕して微
粉化を行なうのが効率が良く、最初の扁平化が不十分で
あると高扁平度の粉末は得られない。
【0007】このように、目的とする扁平度や平均粒径
を有する粉末を得るには粉砕条件をコントロールする必
要があるが、一般的には原料粉末の量、粉砕媒体の量、
粉砕助剤の量、界面活性剤の量、粉砕時間等によりコン
トロールしている。しかし、同一条件で粉砕を行ってい
ても、同一の粉砕媒体で粉砕を繰り返しているうちに粉
末が厚くなり、粉末の扁平度が悪くなってくる問題があ
った。本発明の目的は、軟磁性合金粉末を機械的に容易
で、かつ安定して扁平度の高い扁平状粉末を製造する方
法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々の検討を
重ねた結果、粉砕媒体の表面粗さが大きいほど粉末の扁
平化に比べ破砕が進行し易く、扁平状にはなるものの、
破砕の方が早く進むため、厚い扁平状粉末になり易いこ
とを見出した。そして、粉砕媒体表面は、粉砕の繰り返
しによって粉砕媒体表面の摩耗や粉末の付着などにより
粗さを増し、そのままで粉砕を続けて繰り返すと粉末が
次第に厚くなり、その結果粉末の扁平度が悪くなること
を見出した。したがって、扁平度の高い粉末を安定して
製造する場合には、粉砕媒体の表面粗さを常に小さく保
つ必要があり、さらに粉砕媒体である球状体の直径を小
さくすることで粉砕効率が高められる知見を得たもので
ある。
【0009】すなわち本発明は、軟磁性合金粉末を有機
溶剤と混合し、球状の粉砕媒体を用いて機械的に粉砕し
つつ、扁平化する扁平状軟磁性合金粉末の製造方法にお
いて、前記粉砕媒体表面の十点平均粗さ(Rz)が1.
0μm以下、であることを特徴とする扁平状軟磁性合金
粉末の製造方法であり、さらに、粉砕媒体の直径を10
mm以下の球状体とするのがよい。本発明でいう粉砕媒
体表面の十点平均粗さ(Rz)とは、JIS B060
1で定義される値である。
【0010】
【作用】本発明が対象とする扁平状軟磁性合金粉末の製
造方法は、粉砕媒体の表面粗さを小さくして粉末の破砕
作用を抑えている。特に扁平化が進み、厚さが1μm程
度になった場合、すなわち粉砕媒体の表面粗さに近づい
てもなお、この扁平状粉末粒子を比較的破砕を抑えてさ
らに扁平化するものである。一般に扁平化を目的とする
粉砕媒体を用いた粉砕工程では、扁平化が進み扁平状粉
末粒子の厚さが粉砕媒体の表面粗さに近づくにつれ、扁
平状粉末粒子の扁平化はほとんど進行しなくなり破砕の
みが進行するようになる。これは、粉砕媒体表面の凹凸
の衝突による扁平状粉末粒子のせん断作用によるもので
ある。したがって、粒子の大きさ(厚さ)が粉砕媒体の
表面粗さにくらべ大きい場合にはこの作用は無視できる
が、扁平化が進み扁平状粉末粒子の厚さが粉砕媒体の表
面粗さに近づくにつれこの作用の効果が大きくなる。本
発明の扁平状軟磁性合金粉末は、主として厚さが1μm
以下で、扁平度が高い粉末の製造を対象とするため、粉
砕媒体の表面粗さを十点平均粗さ(Rz)で1.0μm以
下に限定する。
【0011】また、扁平化は粉砕媒体同志が衝突する
際、粉末粒子が挾まれた状態になった時に進行する。し
たがって、扁平化と粉砕効果を高めるには、粉砕媒体の
総重量が同じ場合には球状体の直径を小さくすれば球状
体の数が増し、その分衝突回数が増加して扁平化と粉砕
効率が高くなる。扁平度と粉砕度の点からは、粉砕媒体
の大きさは特に配慮をする必要はないが、粉砕効率は球
状体の直径を10mm以下にすることにより著しく向上
するので、球状体の直径は10mm以下とするのが望ま
しい。
【0012】
【実施例】
(実施例1)軟磁性合金粉末である4Mo−PCパーマ
ロイをアトマイズ法により噴霧し平均粒径10〜30μ
mの粉末を得た。次いでこの粉末をSUJ−2鋼球を粉
砕媒体とするアトライターを用いて粉砕した。粉砕条件
は直径6mmのSUJ−2鋼球と粉末の重量比を30対
1とし、粉砕助剤としてイソプロピルアルコールを粉末
重量の20倍程度添加し、さらに少量の金属石鹸を添加
し、毎分300回転で行った。この際、粉砕媒体の表面
粗さは0.2μmRzであった。粉砕後、粉末の平均粒
径と厚さを測定した。平均粒径は光散乱法を用いた粒度
測定装置により測定し、厚さは粉末を樹脂に埋め込んだ
後研磨して扁平粉末粒子の断面より厚さを測定した。こ
の結果を表1に示す。比較のために表面粗さが1.5μ
mRzと2.5μmRzの粉砕媒体を用いて同様の粉砕
を行った場合の結果も同表に示す。表1より本発明の製
造方法による扁平状粉末は比較例に比べ厚さが0.3μ
mと小さく扁平度が高く塗布用の磁気シールド材として
好適な粉末形状となっていることがわかる。
【0013】
【表1】
【0014】さらに、これら3種の粉末を#500のふ
るいにかけ、透過した粉末を水素雰囲気で焼鈍を施した
後、ボールミルを用い、ポリビニルブチラール、酢酸セ
ロソルブ、ブチルセロソルブ等のバインダーと混合し塗
料化した。この塗料をロールコーターによりPETシー
ト上に25μm厚に塗布した。塗布の際には同磁極を対
向させた永久磁石によりPETシート面内に粉末粒子の
扁平面が平行となるよう配向させた。このシートの磁気
特性を表2に示す。この表からも明らかなように、本発
明の製造方法による粉末を塗布したカードは透磁率が高
く、磁気シールドに好適であることがわかる。
【0015】
【表2】
【0016】(実施例2)7.5Si−6.5Cr−
7.0Al−balFeで表される合金粉末をアトマイ
ズ法により噴霧し、平均粒径10〜30μmの粉末を得
た。この粉末をSUJ−2鋼球を粉砕媒体とする振動ボ
ールミルにより粉砕した。粉砕条件は直径8mmのSU
J−2鋼球と粉末の重量比を30対1とし、粉砕助剤と
してイソプロピルアルコールを粉末重量の20倍程度添
加して行った。この際、粉砕媒体の表面粗さは0.5μ
mRzであった。粉砕後は実施例1と同様の方法で平均
粒径と厚さを測定した。その結果を表3に示す。また、
比較のために粉砕媒体の表面粗さが1.5μmRzおよ
び1.8μmRzの場合の結果についても同表内に記
す。表3より本発明の製造方法による扁平状粉末は比較
例に比べ厚さが0.6μmと比較例が1μm以上である
のに対して小さく、扁平度が高く塗布用の磁気シールド
材として好適な粉末形状となっている。
【0017】
【表3】
【0018】さらに、これら3種の粉末を#500のふ
るいにかけ、透過した粉末を水素雰囲気で焼鈍を施した
後、ボールミルを用い、ポリビニルブチラール、酢酸セ
ロソルブ、ブチルセロソルブ等のバインダーと混合し塗
料化した。この塗料をロールコーターによりPETシー
ト上に25μm厚に塗布した。塗布の際には同磁極を対
向させた永久磁石によりPETシート面内に粉末粒子の
扁平面が平行となるよう配向させた。このシートの磁気
特性を表4に示す。この表からも明らかなように、本発
明の製造方法による粉末を塗布したカードは透磁率が高
く、磁気シールド用の粉末として好適である。
【0019】
【表4】
【0020】(実施例3)実施例2と同様の原料および
製造条件で、粉砕媒体のみを直径5mm、SUJ−2鋼
球とし、粉砕を行なった。また比較のため、直径 15
mmのSUJ−2鋼球でも行なった。このときの粉砕媒
体の表面粗さは両者とも0.4μmRzであった。粉砕
後の粉末は、両者とも実施例2における0.5μmRz
の粉砕媒体と同様の良好な扁平状粉末が得られた。しか
し、同様な粉末を粉砕するのに要した時間は、直径 5
mmの場合が約5Hr、直径 15mmの場合が10Hr
であり、直径が10mm以下の粉砕媒体を用いる本発明
の製造方法がより短時間で良好な粉末を得ることができ
る。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば塗布性に優れた扁平度の
高い扁平状軟磁性合金粉末を機械的な粉砕方法におい
て、比較的短時間で容易かつ安定して製造することがで
きる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性合金粉末を有機溶剤と混合し、粉
    砕媒体を用いて機械的に粉砕しつつ、扁平化する扁平状
    の軟磁性合金粉末の製造方法において、前記粉砕媒体表
    面の十点平均粗さ(Rz)が1.0μm以下であること
    を特徴とする扁平状軟磁性合金粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】 粉砕媒体の直径が10mm以下の球状体
    であることを特徴とする請求項1に記載の扁平状軟磁性
    合金粉末の製造方法。
JP4050427A 1992-03-09 1992-03-09 扁平状軟磁性合金粉末の製造方法 Pending JPH05255710A (ja)

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