JPH05255325A - カルバセフェム製造用新規方法および新規化合物 - Google Patents
カルバセフェム製造用新規方法および新規化合物Info
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- JPH05255325A JPH05255325A JP5024154A JP2415493A JPH05255325A JP H05255325 A JPH05255325 A JP H05255325A JP 5024154 A JP5024154 A JP 5024154A JP 2415493 A JP2415493 A JP 2415493A JP H05255325 A JPH05255325 A JP H05255325A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D413/00—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms
- C07D413/14—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing three or more hetero rings
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- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
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- C07D413/02—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings
- C07D413/04—Heterocyclic compounds containing two or more hetero rings, at least one ring having nitrogen and oxygen atoms as the only ring hetero atoms containing two hetero rings directly linked by a ring-member-to-ring-member bond
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 セファロスポリン類縁体製造に有用なカルバ
セフェム製造のための化合物と製造法を提供する。 【構成】 この化合物は、4,6ビシクロ化合物であっ
て、その特徴は、アミノ保護掌性修飾基(chiral auxil
iary)とカルボキシ保護基の両方が存在することであ
る。この製造法は、基本化合物構造に合成反応式の早い
時期に両保護基を導入し、両方を全経路で終始維持する
のが特徴で、それにより、全般的に操作を単純化、効率
化し、収率を高める。掌性修飾基とカルボキシ保護基の
除去は、ヨウ化トリメチルシリルで達成され、カルバセ
フェム骨格が得られる。
セフェム製造のための化合物と製造法を提供する。 【構成】 この化合物は、4,6ビシクロ化合物であっ
て、その特徴は、アミノ保護掌性修飾基(chiral auxil
iary)とカルボキシ保護基の両方が存在することであ
る。この製造法は、基本化合物構造に合成反応式の早い
時期に両保護基を導入し、両方を全経路で終始維持する
のが特徴で、それにより、全般的に操作を単純化、効率
化し、収率を高める。掌性修飾基とカルボキシ保護基の
除去は、ヨウ化トリメチルシリルで達成され、カルバセ
フェム骨格が得られる。
Description
【0001】発明の背景 本発明は、1−カルバ(1−デチア)−3−セフェム−
4−カルボン酸のような1−カルバセフェムの製造法に
関する。また、本発明は、殊に、この製造法に有用な化
合物と製法に関する。本発明は容易に実施でき、高収率
の生成物を与える新規製法を提供する。またこの発明の
方法における中間体としての目的を含む各種の目的に有
用な化合物も提供する。
4−カルボン酸のような1−カルバセフェムの製造法に
関する。また、本発明は、殊に、この製造法に有用な化
合物と製法に関する。本発明は容易に実施でき、高収率
の生成物を与える新規製法を提供する。またこの発明の
方法における中間体としての目的を含む各種の目的に有
用な化合物も提供する。
【0002】1−カルバ(1−デチア)−3−セフェム
−4−カルボン酸、以下、1−カルバセファロスポリン
またはセファロスポリン類似体という、は抗生物質とし
て有用であることが知られている。この新ベータラクタ
ム抗生物質の重要性の故に、その製造のための改良製造
法に対する要求がある。
−4−カルボン酸、以下、1−カルバセファロスポリン
またはセファロスポリン類似体という、は抗生物質とし
て有用であることが知られている。この新ベータラクタ
ム抗生物質の重要性の故に、その製造のための改良製造
法に対する要求がある。
【0003】1−カルバセファロスポリンとそのC−3
置換メチル誘導体の製造は、広義にはクリステンセン等
により米国特許第4226866号に教示されている。
平田等は、英国特許出願第2041923号において3
−Hおよび3−ハロ−1−カルバセファロスポリンの製
造法を教示し、畑中等は、テトラヘドロン・レタ−ズ、
第24巻、44号、4837〜4838頁(1983
年)で3−ヒドロキシ−(+/−)−1−カルバセファ
ロスポリンの製造法を教示した。
置換メチル誘導体の製造は、広義にはクリステンセン等
により米国特許第4226866号に教示されている。
平田等は、英国特許出願第2041923号において3
−Hおよび3−ハロ−1−カルバセファロスポリンの製
造法を教示し、畑中等は、テトラヘドロン・レタ−ズ、
第24巻、44号、4837〜4838頁(1983
年)で3−ヒドロキシ−(+/−)−1−カルバセファ
ロスポリンの製造法を教示した。
【0004】エバンス等に1987年5月12日に付与
された米国特許第4665171号には、掌性アゼチジ
ノンの製造のための掌性修飾基(chiral auxiliary)と
イミンの[2+2]環状付加(cycloaddition)反応が
記載されている。特に、ハロゲン化4(S)−アリール
オキサゾリジン−2−オン−3−イルアセチル、すなわ
ち掌性修飾基をベンジルアミンと3−アリールアクロレ
イン(たとえばシンナムアルデヒド)から誘導したイミ
ンと反応させて3β−[4(S)−アリールオキサゾリ
ジン−2−オン−3−イル]アゼチジン−2−オン中間
体を得ている。この中間体は、4員窒素環とこれに結合
されているN−ベンジル基、掌性修飾基および−C2−
R’基(ここにR’はフェニル、フリルまたはナフチ
ル)によって特徴付けられる。
された米国特許第4665171号には、掌性アゼチジ
ノンの製造のための掌性修飾基(chiral auxiliary)と
イミンの[2+2]環状付加(cycloaddition)反応が
記載されている。特に、ハロゲン化4(S)−アリール
オキサゾリジン−2−オン−3−イルアセチル、すなわ
ち掌性修飾基をベンジルアミンと3−アリールアクロレ
イン(たとえばシンナムアルデヒド)から誘導したイミ
ンと反応させて3β−[4(S)−アリールオキサゾリ
ジン−2−オン−3−イル]アゼチジン−2−オン中間
体を得ている。この中間体は、4員窒素環とこれに結合
されているN−ベンジル基、掌性修飾基および−C2−
R’基(ここにR’はフェニル、フリルまたはナフチ
ル)によって特徴付けられる。
【0005】エバンスにより記載されたように、この中
間体化合物は多段階の方法を経て1−カルバセファロス
ポリンに変換される。しかし、カルバセフェムの合成に
有用であるためには、この中間体をまず掌性修飾基とN
−ベンジル基の古典的バーチ反応による除去による加工
をしなければならない。得られた化合物は塩化フェノキ
シアセチルで再アシル化し、ジアゾケトンとし、次に鍵
となるエノール中間体に導かれる。このエノールは、順
次標準的エノール塩素化と側鎖切断を行ってロラカルベ
フ骨格に変換される。
間体化合物は多段階の方法を経て1−カルバセファロス
ポリンに変換される。しかし、カルバセフェムの合成に
有用であるためには、この中間体をまず掌性修飾基とN
−ベンジル基の古典的バーチ反応による除去による加工
をしなければならない。得られた化合物は塩化フェノキ
シアセチルで再アシル化し、ジアゾケトンとし、次に鍵
となるエノール中間体に導かれる。このエノールは、順
次標準的エノール塩素化と側鎖切断を行ってロラカルベ
フ骨格に変換される。
【0006】このエバンスの操作は有用な合成経路であ
るが、いくつかの欠陥を持つ。特に保護基の交換は、好
ましくない。掌性修飾基をV側鎖に置換え、そしてN−
ベンジル基を還元して鍵となるジアゾ挿入反応に必須な
N−H官能基とする。掌性修飾基を除去する方法は、3
−クロロセフェム骨格とは不適合なバーチ還元しか知ら
れていない。また、ジアゾ挿入反応の化学はロジウム触
媒の利用を要するが、これは価格と環境に対する悪影響
の故に不適当である。
るが、いくつかの欠陥を持つ。特に保護基の交換は、好
ましくない。掌性修飾基をV側鎖に置換え、そしてN−
ベンジル基を還元して鍵となるジアゾ挿入反応に必須な
N−H官能基とする。掌性修飾基を除去する方法は、3
−クロロセフェム骨格とは不適合なバーチ還元しか知ら
れていない。また、ジアゾ挿入反応の化学はロジウム触
媒の利用を要するが、これは価格と環境に対する悪影響
の故に不適当である。
【0007】改良ディークマン環化反応を用いるカルバ
セフェムの合成は、B.G.ジャクソン等の「カルバセ
フェム抗生物質の合成:環化の位置選択性を指向したフ
ェニルエステルを用いるディークマン反応を経る合成」
テトラヘドロン・レターズ、31巻、44号、6317
〜6320頁(1990年)に記載がある。しかし、こ
のディークマン法は、所望のアミノ酸異性体のみの選択
的酵素アシル化による鍵アミノ酸混合物の分割を要す
る。得られるアシル化生成物を鍵となる前駆体に変換し
たのち塩基による環化でエノールを得る。この非掌性修
飾基ディークマン操作法はいくつかの望ましくない側面
を抱えている。エバンス経路と同様、ディークマン法は
[2+2]環状付加反応でアゼチジノンを形成した後に
側鎖を変更する必要がある。光学分割法は、鍵中間体で
あるアゼチジノンの半分を捨てなければならないので可
能な通算収率に限界がある。また、エステル保護基の変
更(メチルからp−ニトロベンジルへ)の必要性は、工
程を増やし、方法の効率を減少させる。
セフェムの合成は、B.G.ジャクソン等の「カルバセ
フェム抗生物質の合成:環化の位置選択性を指向したフ
ェニルエステルを用いるディークマン反応を経る合成」
テトラヘドロン・レターズ、31巻、44号、6317
〜6320頁(1990年)に記載がある。しかし、こ
のディークマン法は、所望のアミノ酸異性体のみの選択
的酵素アシル化による鍵アミノ酸混合物の分割を要す
る。得られるアシル化生成物を鍵となる前駆体に変換し
たのち塩基による環化でエノールを得る。この非掌性修
飾基ディークマン操作法はいくつかの望ましくない側面
を抱えている。エバンス経路と同様、ディークマン法は
[2+2]環状付加反応でアゼチジノンを形成した後に
側鎖を変更する必要がある。光学分割法は、鍵中間体で
あるアゼチジノンの半分を捨てなければならないので可
能な通算収率に限界がある。また、エステル保護基の変
更(メチルからp−ニトロベンジルへ)の必要性は、工
程を増やし、方法の効率を減少させる。
【0008】カルバセフェム製造の単純化掌性法に対す
る必要性が残っていた。本発明は、掌性であり、側鎖変
更の必要性を除き、所望の骨格を高い通算収率で得る合
成経路を提供することによって、この要求を満たす。こ
れらの方法と新中間体であるβ−ラクタムを含む化合物
は、先行技術と比較して著しい進歩を表す。
る必要性が残っていた。本発明は、掌性であり、側鎖変
更の必要性を除き、所望の骨格を高い通算収率で得る合
成経路を提供することによって、この要求を満たす。こ
れらの方法と新中間体であるβ−ラクタムを含む化合物
は、先行技術と比較して著しい進歩を表す。
【0009】発明の要約 セファロスポリン類縁体に転化し得るカルバセフェムの
製造における中間体として有用な合成品を記載する。こ
れは、7−アミノ保護掌性修飾基と2−カルボキシ保護
基を基本化合物構造に併せ持つ点で特徴的である。カル
バセフェムの新製造法も記載する。ここではアミノおよ
びカルボキシ保護基を合成操作の大部分を通じて分子内
に保持する。カルバセフェムの製造に有用な新化合物を
提供するのが、本発明の目的の一つである。掌性カルバ
セフェム化合物製造のための単純、効率的かつ高収率な
方法を提供するのも、本発明の他の目的の一つである。
他に、化学的または酵素的な分割を要しないカルバセフ
ェム製造のための合成経路を提供するのも、本発明の他
の目的の一つである。本発明の他の目的と利点は、以下
の記載から明らかとなろう。
製造における中間体として有用な合成品を記載する。こ
れは、7−アミノ保護掌性修飾基と2−カルボキシ保護
基を基本化合物構造に併せ持つ点で特徴的である。カル
バセフェムの新製造法も記載する。ここではアミノおよ
びカルボキシ保護基を合成操作の大部分を通じて分子内
に保持する。カルバセフェムの製造に有用な新化合物を
提供するのが、本発明の目的の一つである。掌性カルバ
セフェム化合物製造のための単純、効率的かつ高収率な
方法を提供するのも、本発明の他の目的の一つである。
他に、化学的または酵素的な分割を要しないカルバセフ
ェム製造のための合成経路を提供するのも、本発明の他
の目的の一つである。本発明の他の目的と利点は、以下
の記載から明らかとなろう。
【0010】好適な態様の記述 本発明の原理の理解を促す目的で、以下に記載する内容
を引用する。しかし、本発明の範囲を限定する意図はな
く、本発明が関わる技術の当業者が通常するような本発
明の原理の変更、修飾および応用が意図されていること
を理解すべきである。本発明はセファロスポリン類縁体
の製造を容易化する新化合物および方法を提供する。こ
の化合物と方法は、例えば、カルバセフェム骨格、すな
わち、1−カルバセファロスポリンまたはセファロスポ
リン類縁体としても周知の1−カルバ(1−デチア)−
3−セフェム−4−カルボン酸を含む分子の製造におい
て殊に有用である:
を引用する。しかし、本発明の範囲を限定する意図はな
く、本発明が関わる技術の当業者が通常するような本発
明の原理の変更、修飾および応用が意図されていること
を理解すべきである。本発明はセファロスポリン類縁体
の製造を容易化する新化合物および方法を提供する。こ
の化合物と方法は、例えば、カルバセフェム骨格、すな
わち、1−カルバセファロスポリンまたはセファロスポ
リン類縁体としても周知の1−カルバ(1−デチア)−
3−セフェム−4−カルボン酸を含む分子の製造におい
て殊に有用である:
【化14】 本発明は、3−クロロ−1−カルバ(1−デチア)−3
−セフェム−4−カルボン酸のような3−置換誘導体の
製造において特に有用である。
−セフェム−4−カルボン酸のような3−置換誘導体の
製造において特に有用である。
【0011】本発明は、少ない工程数と高い収率で特徴
付けられる合成経路よりなる。この方法は、1−カルバ
セフェムの7−アミノ基を保護し、合成を通じて終始存
続する掌性修飾基を側鎖に用いる。2−カルボキシ保護
基は、メチルエステル形成基か、たとえばp−ニトロベ
ンジルのような他の基であるが、これも合成工程を通し
て存続する。驚くべきことに、これらの保護基は連続反
応の遅い所で除去されて、都合よく所期の生成物を与え
得ることが確認された。
付けられる合成経路よりなる。この方法は、1−カルバ
セフェムの7−アミノ基を保護し、合成を通じて終始存
続する掌性修飾基を側鎖に用いる。2−カルボキシ保護
基は、メチルエステル形成基か、たとえばp−ニトロベ
ンジルのような他の基であるが、これも合成工程を通し
て存続する。驚くべきことに、これらの保護基は連続反
応の遅い所で除去されて、都合よく所期の生成物を与え
得ることが確認された。
【0012】本方法は、エバンスとディークマンの先行
文献経路の側面を結合するが、方法を通して変化しない
保護側鎖を用いる点で明らかに異なる。先行文献の操作
と異なり、掌性修飾基は側鎖としてカルバセフェム製造
用最終段階まで維持される。以前は、カルバセフェム骨
格を得るためにバーチ還元が用いられたので、殆どの3
−置換官能基を離脱させずにカルバセフェムから掌性修
飾基を除去するのは不可能と考えられていた。本発明は
この課題を克服し、掌性修飾基側鎖とメチルエステル官
能基を変化なしに存続できる。
文献経路の側面を結合するが、方法を通して変化しない
保護側鎖を用いる点で明らかに異なる。先行文献の操作
と異なり、掌性修飾基は側鎖としてカルバセフェム製造
用最終段階まで維持される。以前は、カルバセフェム骨
格を得るためにバーチ還元が用いられたので、殆どの3
−置換官能基を離脱させずにカルバセフェムから掌性修
飾基を除去するのは不可能と考えられていた。本発明は
この課題を克服し、掌性修飾基側鎖とメチルエステル官
能基を変化なしに存続できる。
【0013】本発明の化合物と製法は以下の方法によっ
て例示される。合成は式(I)のアゼチジン−2−オン
エステルの形成で始まる:
て例示される。合成は式(I)のアゼチジン−2−オン
エステルの形成で始まる:
【化15】 (ここに、R1、R2およびR3は以下に定義する)オキ
サゾリドン基は、本明細書ではエバンスの掌性修飾基と
呼ぶことにするが、方法論の最後で開裂されるまで合成
の後続段階の間、アミノ保護基の役をする。同様に、エ
ステルを形成するR2基は、後続段階の間カルボキシ保
護基として機能し、合成全体の終わり近くで除去され
る。
サゾリドン基は、本明細書ではエバンスの掌性修飾基と
呼ぶことにするが、方法論の最後で開裂されるまで合成
の後続段階の間、アミノ保護基の役をする。同様に、エ
ステルを形成するR2基は、後続段階の間カルボキシ保
護基として機能し、合成全体の終わり近くで除去され
る。
【0014】アゼチジノンエステル(I)は、式(1)
のハロゲン化4(S)−アリールオキサゾリジン−2−
オン−3−イルアセチル:
のハロゲン化4(S)−アリールオキサゾリジン−2−
オン−3−イルアセチル:
【化16】 (ここにX’はハロゲン)と式(2)のイミンエステ
ル:
ル:
【化17】 との2+2環状付加で得られる。このハロゲン化アセチ
ルや同様なイミンの製造、また、環状付加の一般的操作
は、一般的に1987年5月12日にエバンス等に付与
された米国特許第4665171号に記載されており、
関連する部分を参考としてここに引用する。
ルや同様なイミンの製造、また、環状付加の一般的操作
は、一般的に1987年5月12日にエバンス等に付与
された米国特許第4665171号に記載されており、
関連する部分を参考としてここに引用する。
【0015】2−ビニルアゼチジン−2−オンエステル
(I)は、次に水素添加して式(II)で示される2ア
ルキルアゼチジン−2−オンエステル:
(I)は、次に水素添加して式(II)で示される2ア
ルキルアゼチジン−2−オンエステル:
【化18】 を与える。化合物(II)は、続いて2−カルボン酸
(R1=COO H)に変換し、次に2−カルボキシレー
ト(たとえばR1=CO2Ph、ここにPh=フェニル)
とする。
(R1=COO H)に変換し、次に2−カルボキシレー
ト(たとえばR1=CO2Ph、ここにPh=フェニル)
とする。
【0016】2−カルボキシレートの環化は、式(II
I)を持つ4,6−ビシクロ化合物:
I)を持つ4,6−ビシクロ化合物:
【化19】 (ここに、R2とR3は前記化合物から不変であり、Xは
OH)を生じる。3位のヒドロキシル基は次に、たとえ
ばハロゲンで置換し、生成物を、例えば式:
OH)を生じる。3位のヒドロキシル基は次に、たとえ
ばハロゲンで置換し、生成物を、例えば式:
【化20】 のロラカルベフ骨格に変換する。
【0017】一般合成法 本発明の一つの側面はアミノ保護基(エバンス掌性修飾
基)とカルボキシ保護基が共に基本化合物から合成の遅
い所で除去できることである。これは、全操作の効率と
収率に相当の寄与をする。
基)とカルボキシ保護基が共に基本化合物から合成の遅
い所で除去できることである。これは、全操作の効率と
収率に相当の寄与をする。
【0018】以下に記載する好適な方法においては、故
に、アミノ保護掌性修飾基とカルボキシ保護基は、アゼ
チジノンエステルの形成時には、存在する。この合成は
3−置換、7−アミノ保護および2−カルボキシ保護ビ
シクロ化合物の製造まで進行し、続いてカルバセフェム
に変換される。3−置換ビシクロ体に導く特定の中間段
階は多種の経路と化学反応によって進行するが、アミノ
保護基およびカルボキシ保護基は、3−置換ビシクロ生
成物まで維持される。代表的で好適な合成路を以下に示
す。
に、アミノ保護掌性修飾基とカルボキシ保護基は、アゼ
チジノンエステルの形成時には、存在する。この合成は
3−置換、7−アミノ保護および2−カルボキシ保護ビ
シクロ化合物の製造まで進行し、続いてカルバセフェム
に変換される。3−置換ビシクロ体に導く特定の中間段
階は多種の経路と化学反応によって進行するが、アミノ
保護基およびカルボキシ保護基は、3−置換ビシクロ生
成物まで維持される。代表的で好適な合成路を以下に示
す。
【0019】反応式I − 一般的合成法
【化21】 前述の通り、アゼチジン−2−オンエステル(3)は、
ハロゲン化4(S)−アリールオキサゾリジン−2−オ
ン−3−イルアセチル(1)とイミンエステル(2)の
2+2環状付加によって製造される。このハロゲン化ア
セチルは、反応液中でトリアルキルアミンで対応する単
一掌性ケテンに変換できる。このケテンとイミンは、環
状付加でアゼチジノンを提供する。他方、ケテンは、オ
キサゾリジノン酢酸とトリフルオロ酢酸の無水物または
塩化ホスホリル、臭化ホスホリルまたはクロロぎ酸エス
テルで生成する。
ハロゲン化4(S)−アリールオキサゾリジン−2−オ
ン−3−イルアセチル(1)とイミンエステル(2)の
2+2環状付加によって製造される。このハロゲン化ア
セチルは、反応液中でトリアルキルアミンで対応する単
一掌性ケテンに変換できる。このケテンとイミンは、環
状付加でアゼチジノンを提供する。他方、ケテンは、オ
キサゾリジノン酢酸とトリフルオロ酢酸の無水物または
塩化ホスホリル、臭化ホスホリルまたはクロロぎ酸エス
テルで生成する。
【0020】この環状付加に用いるハロゲン化4(S)
−アリールオキサゾリジン−2−オン−3−イルアセチ
ル(1)は、式(1)によって示され、ここに、R3は
例えばフェニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハロフェ
ニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、チエニ
ル、フリル、ベンゾチエニルまたはベンゾフリル;X’
はクロロ、ブロモ、トリフルオロアセトキシまたは−O
P(=O)X”(ここに、X”はハロゲン)である。オ
キサゾリジノンは、ここで、たとえば化合物7および8
のような最終ビシクロ化合物までの合成を通じてアミノ
保護基として役立つ。
−アリールオキサゾリジン−2−オン−3−イルアセチ
ル(1)は、式(1)によって示され、ここに、R3は
例えばフェニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハロフェ
ニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、チエニ
ル、フリル、ベンゾチエニルまたはベンゾフリル;X’
はクロロ、ブロモ、トリフルオロアセトキシまたは−O
P(=O)X”(ここに、X”はハロゲン)である。オ
キサゾリジノンは、ここで、たとえば化合物7および8
のような最終ビシクロ化合物までの合成を通じてアミノ
保護基として役立つ。
【0021】このハロゲン化アセチルの製造は、例えば
ここに参考のために引用するエバンス特許第46651
71号に記載の操作に従って達成される。結局、このハ
ロゲン化アセチルはL−アリールグリシンをまずカルバ
メートに変換し、次に還元してL−アルコールを提供す
る。このL−アルコールを次に環化して(S)−4−ア
リールオキサゾリジン−2−オンとし、続いて、ハロ酢
酸エステルでN−アルキル化し、このエステルを脱エス
テル化し、その酸をハロゲン化アセチルに変換する。
ここに参考のために引用するエバンス特許第46651
71号に記載の操作に従って達成される。結局、このハ
ロゲン化アセチルはL−アリールグリシンをまずカルバ
メートに変換し、次に還元してL−アルコールを提供す
る。このL−アルコールを次に環化して(S)−4−ア
リールオキサゾリジン−2−オンとし、続いて、ハロ酢
酸エステルでN−アルキル化し、このエステルを脱エス
テル化し、その酸をハロゲン化アセチルに変換する。
【0022】イミンエステルは式(2)で表される。こ
こに、R1は2−フリル、ナフチル、フェニルまたは
1、2または3個の置換基であってC1〜C6アルキル、
C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、
ハロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもので置換
されたフェニル;R2は、たとえばメチル、p−ニトロ
ベンジル、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、C1
〜C4アルコキシフェニル、ハロフェニルまたは以下に
示す他のもののようなカルボキシ保護基である。
こに、R1は2−フリル、ナフチル、フェニルまたは
1、2または3個の置換基であってC1〜C6アルキル、
C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、
ハロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもので置換
されたフェニル;R2は、たとえばメチル、p−ニトロ
ベンジル、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、C1
〜C4アルコキシフェニル、ハロフェニルまたは以下に
示す他のもののようなカルボキシ保護基である。
【0023】イミンエステルの製造は、例えばここに参
考のために引用するエバンス特許第4665171号に
記載された操作により達成される。例えば、3−アリー
ルアクロレインを適当な溶媒中、カルボキシを保護した
グリシンと縮合する。この縮合は、乾燥剤の存在または
反応で生成する水の共沸除去により急速に進行する。
考のために引用するエバンス特許第4665171号に
記載された操作により達成される。例えば、3−アリー
ルアクロレインを適当な溶媒中、カルボキシを保護した
グリシンと縮合する。この縮合は、乾燥剤の存在または
反応で生成する水の共沸除去により急速に進行する。
【0024】ここで用いる用語「カルボキシ保護基」
は、カルボン酸基のエステル誘導体を形成する基を示
す。本発明で用いるカルボキシ保護基の種類は、誘導さ
れたカルボン酸が分子の他の部分への後続反応の条件に
対して安定であり、その基が後続の適当な段階で分子の
他の部分を分解せずに除去できる限り、重要ではない。
は、カルボン酸基のエステル誘導体を形成する基を示
す。本発明で用いるカルボキシ保護基の種類は、誘導さ
れたカルボン酸が分子の他の部分への後続反応の条件に
対して安定であり、その基が後続の適当な段階で分子の
他の部分を分解せずに除去できる限り、重要ではない。
【0025】セファロスポリン、ペニシリンおよびペプ
チドの分野で用いるものと同様なカルボキシ保護基は、
ここに提供される化合物のカルボキシ置換基の保護に用
い得る。好適なカルボキシ保護基はメチルおよびp−ニ
トロベンジル(PNB)である。多数の他のカルボキシ
保護基は先に示したが、ベンジル、4−メトキシベンジ
ル、3,4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシ
ベンジル、2,4,6−トリメトキシベンジル、2,
4,6−トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、
3,4−メチレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、
4,4’−ジメトキシベンズヒドリル、2,2’,4,
4’−テトラメトキシベンズヒドリル、t−ブチル、t
−アミル、トリチル、4−メトキシトリチル、4,4’
−ジメトキシトリチル、4,4’,4”−トリメトキシ
トリチル、2−フェニル−2−プロピル、トリメチルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル、フェナシル、2,
2,2−トリクロロエチル、β−(トリメチルシリル)
エチル、β−(ジ(n−ブチル)メチルシリル)エチ
ル、p−トルエンスルホニルエチル、4−ニトロベンジ
ルスルホニルエチル、アリル、シンナミル、1−(トリ
メチルシリルメチル)−1−プロペン−3−イルのよう
な基を含む。これらの基の他の例はE.ハスラム著「有
機化学における保護基」、J.G.W.マコミー編、ニ
ューヨーク州、ニューヨーク、プレナム出版、1973
年、第5章およびT.W.グリーン著「有機合成におけ
る保護基」、ニューヨーク州、ニューヨーク、ジョン・
ワイリー・アンド・サンズ社、1981年、第5章。ま
た平田等に発行された米国特許第4734494号(第
2欄第56行から第3欄17行)も参照。
チドの分野で用いるものと同様なカルボキシ保護基は、
ここに提供される化合物のカルボキシ置換基の保護に用
い得る。好適なカルボキシ保護基はメチルおよびp−ニ
トロベンジル(PNB)である。多数の他のカルボキシ
保護基は先に示したが、ベンジル、4−メトキシベンジ
ル、3,4−ジメトキシベンジル、2,4−ジメトキシ
ベンジル、2,4,6−トリメトキシベンジル、2,
4,6−トリメチルベンジル、ペンタメチルベンジル、
3,4−メチレンジオキシベンジル、ベンズヒドリル、
4,4’−ジメトキシベンズヒドリル、2,2’,4,
4’−テトラメトキシベンズヒドリル、t−ブチル、t
−アミル、トリチル、4−メトキシトリチル、4,4’
−ジメトキシトリチル、4,4’,4”−トリメトキシ
トリチル、2−フェニル−2−プロピル、トリメチルシ
リル、t−ブチルジメチルシリル、フェナシル、2,
2,2−トリクロロエチル、β−(トリメチルシリル)
エチル、β−(ジ(n−ブチル)メチルシリル)エチ
ル、p−トルエンスルホニルエチル、4−ニトロベンジ
ルスルホニルエチル、アリル、シンナミル、1−(トリ
メチルシリルメチル)−1−プロペン−3−イルのよう
な基を含む。これらの基の他の例はE.ハスラム著「有
機化学における保護基」、J.G.W.マコミー編、ニ
ューヨーク州、ニューヨーク、プレナム出版、1973
年、第5章およびT.W.グリーン著「有機合成におけ
る保護基」、ニューヨーク州、ニューヨーク、ジョン・
ワイリー・アンド・サンズ社、1981年、第5章。ま
た平田等に発行された米国特許第4734494号(第
2欄第56行から第3欄17行)も参照。
【0026】R2保護基が後続操作を通して分子に結合
したままでいるのは好ましいが、R2基を合成の中間段
階で置換える場合も本発明の範囲内である。しかし、こ
のカルボキシ保護基が最後の開裂段階で除去されて所期
のカルバセフェムを形成するのも、本発明の側面の一つ
である。
したままでいるのは好ましいが、R2基を合成の中間段
階で置換える場合も本発明の範囲内である。しかし、こ
のカルボキシ保護基が最後の開裂段階で除去されて所期
のカルバセフェムを形成するのも、本発明の側面の一つ
である。
【0027】本発明は、エバンスのアミノ保護掌性修飾
基およびカルボキシ保護基R2を同時に持つ化合物を提
供する。前記アゼチジン−2−オンのようなこの型の化
合物は、目的化合物を高収率で段階数が少なく製造でき
るので特に好ましいことが発見された。この利点は、こ
れら両保護基が合成操作中終始維持される場合に強調さ
れる。それ故、両基が初期に化合物に結合され、水素添
加、塩素化などのような後続操作段階を通して保持され
るのは、本発明の特殊な側面である。加えるに、後に述
べるように、ヨウ化トリメチルシリルとの反応のような
保護基の一または二段階除去法の開発が製造工程を顕著
に加速するのは、本発明の特性である。
基およびカルボキシ保護基R2を同時に持つ化合物を提
供する。前記アゼチジン−2−オンのようなこの型の化
合物は、目的化合物を高収率で段階数が少なく製造でき
るので特に好ましいことが発見された。この利点は、こ
れら両保護基が合成操作中終始維持される場合に強調さ
れる。それ故、両基が初期に化合物に結合され、水素添
加、塩素化などのような後続操作段階を通して保持され
るのは、本発明の特殊な側面である。加えるに、後に述
べるように、ヨウ化トリメチルシリルとの反応のような
保護基の一または二段階除去法の開発が製造工程を顕著
に加速するのは、本発明の特性である。
【0028】生成する2−ビニルアゼチジン−2−オン
エステル(3)を次に水素添加して2−アルキルアゼチ
ジン−2−オンエステル(4)を与える。2−ビニル二
重結合の還元は、Pd/C触媒または他の不溶性または
溶解性水素添加触媒のような溶解性または不溶性水素添
加触媒と溶液中、水素ガスの導入で容易に進行する。こ
の反応は、R2カルボ キシ保護基の開裂なしに進行させ
るのが好ましい。さらに、アミノ保護掌性修飾基が無傷
のまま残っているのが好ましい。それ故、これら二つの
基の除去または置換が避けられ、その結果、合成全体が
単純化され、効率化される。
エステル(3)を次に水素添加して2−アルキルアゼチ
ジン−2−オンエステル(4)を与える。2−ビニル二
重結合の還元は、Pd/C触媒または他の不溶性または
溶解性水素添加触媒のような溶解性または不溶性水素添
加触媒と溶液中、水素ガスの導入で容易に進行する。こ
の反応は、R2カルボ キシ保護基の開裂なしに進行させ
るのが好ましい。さらに、アミノ保護掌性修飾基が無傷
のまま残っているのが好ましい。それ故、これら二つの
基の除去または置換が避けられ、その結果、合成全体が
単純化され、効率化される。
【0029】続いてR1基がCOOH(5)に、次にカ
ルボキシレートエステル(たとえばCOOPh)(6)
に変換される。これらの段階は、例えば、R1フリル基
のオゾン化してカルボン酸を得、次にこれを、たとえば
フェノール、チオフェノール、1,3−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドと触媒量の4−ジメチルアミノピリジ
ンとの反応でエステルに変換される。これらの反応は当
業者に公知で、例えばB,G,ジャクソンなど「カルバ
セフェム抗生物質の合成:フェニルエステルを用いて環
化の位置特異性を指向するディークマン反応を経由する
合成」、テトラヘドロンレターズ、31巻、44号、6
317〜6320頁(1990年)を参考のためにここ
に引用する。
ルボキシレートエステル(たとえばCOOPh)(6)
に変換される。これらの段階は、例えば、R1フリル基
のオゾン化してカルボン酸を得、次にこれを、たとえば
フェノール、チオフェノール、1,3−ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドと触媒量の4−ジメチルアミノピリジ
ンとの反応でエステルに変換される。これらの反応は当
業者に公知で、例えばB,G,ジャクソンなど「カルバ
セフェム抗生物質の合成:フェニルエステルを用いて環
化の位置特異性を指向するディークマン反応を経由する
合成」、テトラヘドロンレターズ、31巻、44号、6
317〜6320頁(1990年)を参考のためにここ
に引用する。
【0030】ジエステル(6)のβ−ケトエステル
(7)への環化は当技術分野で記載されている化学を用
いて達成される。ジャクソンなどは前記「カルバセフェ
ム抗生物質の合成」中にリチウムヘキサメチルジシラザ
イドまたはカリウム第三級ブトキシドによるテトラヒド
ロフラン中−78℃での環化を記載している。後続する
3−ヒドロキシ基の置換で直接所期の3−置換(典型的
にはハロゲン化)生成物(8)を得る。
(7)への環化は当技術分野で記載されている化学を用
いて達成される。ジャクソンなどは前記「カルバセフェ
ム抗生物質の合成」中にリチウムヘキサメチルジシラザ
イドまたはカリウム第三級ブトキシドによるテトラヒド
ロフラン中−78℃での環化を記載している。後続する
3−ヒドロキシ基の置換で直接所期の3−置換(典型的
にはハロゲン化)生成物(8)を得る。
【0031】この合成は続いてアミノ保護基とカルボキ
シ保護基の開裂に進む。アミノ保護掌性修飾基とカルボ
キシ保護基の開裂のための好ましい方法は、ヨウ化トリ
メチルシリル(TMSI)との反応によるものである。
後記実施例に示す如く、これら保護基は中間段階ではカ
ルバセフェム生成物の所期の7−アミノと2−カルボキ
シ置換基を保護する働きをしており、TMSI化学で容
易に除去される。さらに、メチルやp−ニトロベンジル
のようなカルボキシ保護基もTMSIによって除去され
るという、殊に好ましい性質を持っている。
シ保護基の開裂に進む。アミノ保護掌性修飾基とカルボ
キシ保護基の開裂のための好ましい方法は、ヨウ化トリ
メチルシリル(TMSI)との反応によるものである。
後記実施例に示す如く、これら保護基は中間段階ではカ
ルバセフェム生成物の所期の7−アミノと2−カルボキ
シ置換基を保護する働きをしており、TMSI化学で容
易に除去される。さらに、メチルやp−ニトロベンジル
のようなカルボキシ保護基もTMSIによって除去され
るという、殊に好ましい性質を持っている。
【0032】3−置換(たとえば3−クロロ)化合物
(8)のカルバセフェム(9)への変換は、TMSI化
学で好都合に進行する。メチルがカルボキシ保護基R2
であるとTMSIとの反応は、掌性修飾基とR2メチル
の双方を除去してカルバセフェム(9)を得る。メチル
以外のカルボキシ保護基には、二つの2段階操作法を使
える。好適な経路では、たとえばp−ニロベンジルのよ
うなカルボキシ保護基を除去して2−カルボン酸を得
る。カルボン酸とTMSIとの反応は、次にカルバセフ
ェム(9)を製造する。他の方法では、掌性修飾基を第
一にTMSIで開裂して7−アミノ化合物とし、これを
続いてカルボキシ保護基を除去してカルバセフェムに変
換する。
(8)のカルバセフェム(9)への変換は、TMSI化
学で好都合に進行する。メチルがカルボキシ保護基R2
であるとTMSIとの反応は、掌性修飾基とR2メチル
の双方を除去してカルバセフェム(9)を得る。メチル
以外のカルボキシ保護基には、二つの2段階操作法を使
える。好適な経路では、たとえばp−ニロベンジルのよ
うなカルボキシ保護基を除去して2−カルボン酸を得
る。カルボン酸とTMSIとの反応は、次にカルバセフ
ェム(9)を製造する。他の方法では、掌性修飾基を第
一にTMSIで開裂して7−アミノ化合物とし、これを
続いてカルボキシ保護基を除去してカルバセフェムに変
換する。
【0033】アミノ保護掌性修飾基とカルボキシ保護基
の双方を含んでいるI、IIまたはIII型化合物は、
以前には知られていない。この化合物は各種の有用な物
質を高収率での容易な製造を可能にする。
の双方を含んでいるI、IIまたはIII型化合物は、
以前には知られていない。この化合物は各種の有用な物
質を高収率での容易な製造を可能にする。
【0034】本発明は、かくして式(I):
【化22】 を持つ新化合物を提供する。ここに、R1は2−フリ
ル、ナフチル、フェニルおよび1、2または3個の置換
基であってC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C
1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハロ、カルボキシおよび
アミドから選ばれたもので置換されたフェニルである
が、2−フリル置換基は好ましい。R2は、水素か前記
カルボキシ保護基であるが、メチルかp−ニトロベンジ
ルが好ましい。R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフ
ェニル、ハロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、
ナフチル、チエニル、フリル、ベンゾチエニルまたはベ
ンゾフリルからなる群から選ばれ、もっとも好ましくは
フェニルである。後記実施例に記載する如く、殊に好ま
しい化合物では、R1が2−フリル、R2ガメチルで、R
3がフェニルである。
ル、ナフチル、フェニルおよび1、2または3個の置換
基であってC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C
1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハロ、カルボキシおよび
アミドから選ばれたもので置換されたフェニルである
が、2−フリル置換基は好ましい。R2は、水素か前記
カルボキシ保護基であるが、メチルかp−ニトロベンジ
ルが好ましい。R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフ
ェニル、ハロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、
ナフチル、チエニル、フリル、ベンゾチエニルまたはベ
ンゾフリルからなる群から選ばれ、もっとも好ましくは
フェニルである。後記実施例に記載する如く、殊に好ま
しい化合物では、R1が2−フリル、R2ガメチルで、R
3がフェニルである。
【0035】本発明は、また式(II):
【化23】 の化合物も提供する。ここに、R1’は2−フリル、ナ
フチル、フェニル、1、2または3個の置換基であって
C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アル
キルチオ、ニトロ、ハロ、カルボキシ、カルボン酸およ
びアミドから選ばれたもので置換されたフェニルからな
る群から選ばれたもの、および脱離基を持つカルボン酸
誘導体である。ここでは、用語「脱離基」は通常のよう
に用いられ、化学反応の間に分子から離れる置換基を示
す。脱離基を持つカルボキシ誘導体は、ここではCOO
R4またはCOSR4から選択したものとして定義され
る。ここにOR4とSR4は脱離基で、R4はC1〜C6ア
ルキル、C2〜C6アルケニル、フェニルまたは1、2ま
たは3個の置換基であってC1〜C6アルキル、C1〜C6
アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハロ、カ
ルボキシ、アミドのようなもので置換されたフェニル、
および関連する置換基から選ばれたものである。好まし
いR1’は2−フリル、カルボキシルとフェニルカルボ
キシルである。R2はカルボキシ保護基で あり、好まし
くはメチルかp−ニトロベンジル(PNB)である。R
3はフェニ ル、C1〜C4アルキルフェニル、ハロフェニ
ル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、チエニ
ル、フリル、ベンゾチエニル、とベンゾフリルからなる
群から選ばれ、好ましくはフェニルを含む。
フチル、フェニル、1、2または3個の置換基であって
C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アル
キルチオ、ニトロ、ハロ、カルボキシ、カルボン酸およ
びアミドから選ばれたもので置換されたフェニルからな
る群から選ばれたもの、および脱離基を持つカルボン酸
誘導体である。ここでは、用語「脱離基」は通常のよう
に用いられ、化学反応の間に分子から離れる置換基を示
す。脱離基を持つカルボキシ誘導体は、ここではCOO
R4またはCOSR4から選択したものとして定義され
る。ここにOR4とSR4は脱離基で、R4はC1〜C6ア
ルキル、C2〜C6アルケニル、フェニルまたは1、2ま
たは3個の置換基であってC1〜C6アルキル、C1〜C6
アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハロ、カ
ルボキシ、アミドのようなもので置換されたフェニル、
および関連する置換基から選ばれたものである。好まし
いR1’は2−フリル、カルボキシルとフェニルカルボ
キシルである。R2はカルボキシ保護基で あり、好まし
くはメチルかp−ニトロベンジル(PNB)である。R
3はフェニ ル、C1〜C4アルキルフェニル、ハロフェニ
ル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、チエニ
ル、フリル、ベンゾチエニル、とベンゾフリルからなる
群から選ばれ、好ましくはフェニルを含む。
【0036】後記実施例によれば、好適な式IIの化合
物は以下の通り: 表1 化合物番号 R1’ R2 R3 4a 2−フリル メチル フェニル 4b 2−フリル PNB フェニル 4c 2−フリル H フェニル 5a COOH メチル フェニル 5b COOH PNB フェニル 6a COOPh メチル フェニル 6b COOPh PNB フェニル
物は以下の通り: 表1 化合物番号 R1’ R2 R3 4a 2−フリル メチル フェニル 4b 2−フリル PNB フェニル 4c 2−フリル H フェニル 5a COOH メチル フェニル 5b COOH PNB フェニル 6a COOPh メチル フェニル 6b COOPh PNB フェニル
【0037】本発明の新化合物には、式(III):
【化24】 の化合物も含まれる。ここに、R2は、前記のようなカ
ルボキシ保護基で、好ましくはメチルかp−ニトロベン
ジルであるか水素である。R3は、フェニル、C1〜C4
アルキルフェニル、ハロフェニル、C1〜C4アルコキシ
フェニル、ナフチル、チエニル、フリル、ベンゾチエニ
ル、とベンゾフリルからなる群から選ばれ、好ましくは
フェニルである。
ルボキシ保護基で、好ましくはメチルかp−ニトロベン
ジルであるか水素である。R3は、フェニル、C1〜C4
アルキルフェニル、ハロフェニル、C1〜C4アルコキシ
フェニル、ナフチル、チエニル、フリル、ベンゾチエニ
ル、とベンゾフリルからなる群から選ばれ、好ましくは
フェニルである。
【0038】3位の置換基Xは、有用なカルバセフェム
を得るものとして知られる多種の置換基から選ばれる。
殊に、Xはヒドロキシル、ハロ、C1〜C6アルキル、C
1〜C6置換アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ア
ルキルチオ、トリフルオロメチル、C2〜C6アルケニ
ル、C2〜C6置換アルケニル、C2〜C6アルキニル、C
2〜C6置換アルキニル、フェニル、置換フェニル、C1
〜C6アルコキシメチル、フェニル−C1〜C6アルキル
オキシメチル、トリ(C1〜C6)アルキルシリルオキシ
メチル、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ニトリ
ル、およびフェノキシなる群から選ばれる。
を得るものとして知られる多種の置換基から選ばれる。
殊に、Xはヒドロキシル、ハロ、C1〜C6アルキル、C
1〜C6置換アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4ア
ルキルチオ、トリフルオロメチル、C2〜C6アルケニ
ル、C2〜C6置換アルケニル、C2〜C6アルキニル、C
2〜C6置換アルキニル、フェニル、置換フェニル、C1
〜C6アルコキシメチル、フェニル−C1〜C6アルキル
オキシメチル、トリ(C1〜C6)アルキルシリルオキシ
メチル、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ニトリ
ル、およびフェノキシなる群から選ばれる。
【0039】ここに用いられるハロゲンは、臭素、塩
素、ヨウ素およびフッ素を含む。C1〜C4アルコキシ
は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシのよう
な基を示す。C1〜C4アルキルチオは、メチルチオ、エ
チルチオ、t−ブチルチオなどの基を含む。
素、ヨウ素およびフッ素を含む。C1〜C4アルコキシ
は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシのよう
な基を示す。C1〜C4アルキルチオは、メチルチオ、エ
チルチオ、t−ブチルチオなどの基を含む。
【0040】C1〜C6アルキルは、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、
n−ペンチル、n−ヘキシル、3−メチルペンチルなど
のアルキル基のような直鎖および分枝鎖のアルキル基を
示す。C1〜C6置換アルキルは、シアノ、カルボキシ、
ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチ
オで置換されたC1〜C6アルキルを含む。シアノで置換
されたC1〜C6アルキルは、シアノメチル、シアノエチ
ル、4−シアノブチルなどを示し;カルボキシで置換さ
れたC1〜C6アルキルは、カルボキシメチル、2−カル
ボキシエチル、2−カルボキシプロピル、4−カルボキ
シブチル、5−カルボキシペンチルなどのような基を示
し;ハロゲンで置換されたC1〜C6アルキルは、クロロ
メチル、ブロモメチル、2−クロロエチル、1−ブロモ
エチル、4−クロロブチル、4−ブロモペンチル、6−
クロロヘキシル、4−フルオロブチル、3−フルオロプ
ロピル、フルオロメチルなどを示し;アミノで置換され
たC1〜C6アルキルは、2−アミノエチル、アミノメチ
ル、3−アミノプロピルおよび4−アミノブチルのよう
な基を示し;C1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C6
アルキルは、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2
−エトキシエチル、エトキシメチル、3−プロポキシプ
ロピル、3−エトキシブチル、4−t−ブチルオキシブ
チル、3−メトキシペンチル、6−メトキシヘキシル、
などの基を示し:C1〜C4アルキルチオで置換されたC
1〜C6アルキルは、例えばメチルチオメチル、2−メチ
ルチオメチル、2−エチルチオプロピル、4−メチルチ
オブチル、5−エチルチオヘキシル、3−t−ブチルチ
オプロピルなどのような基を示し;トリフルオロメチル
で置換されたC1〜C6アルキルは、2,2,2−トリフ
ルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、
4,4,4−トリフルオロブチルなどによって例示さ
れ;トリフルオロメチルチオで置換されたC1〜C6アル
キルは、例えばトリフルオロメチルチオメチル、2−ト
リフルオロメチルチオエチル、2−トリフルオロメチル
チオプロピル、4−トリフルオロメチルチオブチル、5
−トリフルオロメチルチオヘキシル、などであり;およ
び類似のC1〜C6アルキル置換基を示す。
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、
n−ペンチル、n−ヘキシル、3−メチルペンチルなど
のアルキル基のような直鎖および分枝鎖のアルキル基を
示す。C1〜C6置換アルキルは、シアノ、カルボキシ、
ハロゲン、アミノ、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、トリフルオロメチル、トリフルオロメチルチ
オで置換されたC1〜C6アルキルを含む。シアノで置換
されたC1〜C6アルキルは、シアノメチル、シアノエチ
ル、4−シアノブチルなどを示し;カルボキシで置換さ
れたC1〜C6アルキルは、カルボキシメチル、2−カル
ボキシエチル、2−カルボキシプロピル、4−カルボキ
シブチル、5−カルボキシペンチルなどのような基を示
し;ハロゲンで置換されたC1〜C6アルキルは、クロロ
メチル、ブロモメチル、2−クロロエチル、1−ブロモ
エチル、4−クロロブチル、4−ブロモペンチル、6−
クロロヘキシル、4−フルオロブチル、3−フルオロプ
ロピル、フルオロメチルなどを示し;アミノで置換され
たC1〜C6アルキルは、2−アミノエチル、アミノメチ
ル、3−アミノプロピルおよび4−アミノブチルのよう
な基を示し;C1〜C4アルコキシで置換されたC1〜C6
アルキルは、メトキシメチル、2−メトキシエチル、2
−エトキシエチル、エトキシメチル、3−プロポキシプ
ロピル、3−エトキシブチル、4−t−ブチルオキシブ
チル、3−メトキシペンチル、6−メトキシヘキシル、
などの基を示し:C1〜C4アルキルチオで置換されたC
1〜C6アルキルは、例えばメチルチオメチル、2−メチ
ルチオメチル、2−エチルチオプロピル、4−メチルチ
オブチル、5−エチルチオヘキシル、3−t−ブチルチ
オプロピルなどのような基を示し;トリフルオロメチル
で置換されたC1〜C6アルキルは、2,2,2−トリフ
ルオロエチル、3,3,3−トリフルオロプロピル、
4,4,4−トリフルオロブチルなどによって例示さ
れ;トリフルオロメチルチオで置換されたC1〜C6アル
キルは、例えばトリフルオロメチルチオメチル、2−ト
リフルオロメチルチオエチル、2−トリフルオロメチル
チオプロピル、4−トリフルオロメチルチオブチル、5
−トリフルオロメチルチオヘキシル、などであり;およ
び類似のC1〜C6アルキル置換基を示す。
【0041】C2〜C6アルケニルは、直鎖および分枝鎖
のオレフィンを示す。用語C2〜C6アルケニルの例に
は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペン−1−イ
ル、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、3
−ブテン−1−イル、1−ペンテン−1−イル、2−ペ
ンテン−1−イル、3−ペンテン−1−イル、4−ペン
テン−1−イル、1−ヘキセン−1−イル、2−ヘキセ
ン−1−イル、2−ヘキセン−1−イル、3−ヘキセン
−1−イル、4−ヘキセン−1−イル、5−ヘキセン−
1−イル、イソプロペン−1−イル、イソブテニル、イ
ソペンテニル、イソヘキセニルなどを含む。C2〜C6ア
ルケニルの好ましい副集団は式C3〜C6アルケニルの一
群である。
のオレフィンを示す。用語C2〜C6アルケニルの例に
は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペン−1−イ
ル、1−ブテン−1−イル、2−ブテン−1−イル、3
−ブテン−1−イル、1−ペンテン−1−イル、2−ペ
ンテン−1−イル、3−ペンテン−1−イル、4−ペン
テン−1−イル、1−ヘキセン−1−イル、2−ヘキセ
ン−1−イル、2−ヘキセン−1−イル、3−ヘキセン
−1−イル、4−ヘキセン−1−イル、5−ヘキセン−
1−イル、イソプロペン−1−イル、イソブテニル、イ
ソペンテニル、イソヘキセニルなどを含む。C2〜C6ア
ルケニルの好ましい副集団は式C3〜C6アルケニルの一
群である。
【0042】C2〜C6置換アルケニルは、ハロゲン、ヒ
ドロキシ、保護ヒドロキシ、ニトロまたはトリハロメチ
ル基の一つ以上で置換されたC2〜C6アルケニル基を示
す。勿論、遊離ヒドロキシ基はここに教示された製法の
過程の間、保護する必要があることは理解されるべきで
ある。好ましいC2〜C6置換アルケニル基は、(Z)−
3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イルと
(Z)−1−プロペン−1−イルである。
ドロキシ、保護ヒドロキシ、ニトロまたはトリハロメチ
ル基の一つ以上で置換されたC2〜C6アルケニル基を示
す。勿論、遊離ヒドロキシ基はここに教示された製法の
過程の間、保護する必要があることは理解されるべきで
ある。好ましいC2〜C6置換アルケニル基は、(Z)−
3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン−1−イルと
(Z)−1−プロペン−1−イルである。
【0043】C2〜C6アルキニルは、直鎖および分枝鎖
のアセチレン系基を示す。用語C2〜C6アルキニルの例
には、エチニル、1−プロピン−1−イル、2−プロピ
ン−1−イル、1−ブチン−1−イル、2−ブチン−1
−イル、3−ブチン−1−イル、1−ペンチン−1−イ
ル、2−ペンチン−1−イル、3−ペンチン−1−イ
ル、4−ペンチン−1−イル、1−ヘキシン−1−イ
ル、1−ヘキシン−1−イル、3−ヘキシン−1−イ
ル、4−ヘキシン−1−イル、5−ヘキシン−1−イ
ル、2−メチル−2−プロピン−1−イル、2−メチル
−4−プロピン−1−イル、2−メチル−3−ペンチン
−1−イル、2−メチル−3−ブチン−1−イルなどを
含む。
のアセチレン系基を示す。用語C2〜C6アルキニルの例
には、エチニル、1−プロピン−1−イル、2−プロピ
ン−1−イル、1−ブチン−1−イル、2−ブチン−1
−イル、3−ブチン−1−イル、1−ペンチン−1−イ
ル、2−ペンチン−1−イル、3−ペンチン−1−イ
ル、4−ペンチン−1−イル、1−ヘキシン−1−イ
ル、1−ヘキシン−1−イル、3−ヘキシン−1−イ
ル、4−ヘキシン−1−イル、5−ヘキシン−1−イ
ル、2−メチル−2−プロピン−1−イル、2−メチル
−4−プロピン−1−イル、2−メチル−3−ペンチン
−1−イル、2−メチル−3−ブチン−1−イルなどを
含む。
【0044】C2〜C6置換アルキニルは、ハロゲン、ヒ
ドロキシ、保護ヒドロキシ、ニトロまたはトリハロメチ
ルの一つ以上で置換されたC2〜C6アルキニルを示す。
ドロキシ、保護ヒドロキシ、ニトロまたはトリハロメチ
ルの一つ以上で置換されたC2〜C6アルキニルを示す。
【0045】用語C1〜C6アルキルオキシメチルの例
は、メチルオキシメチル、エチルオキシメチル、n−プ
ロピルオキシメチル、n−ブチルオキシメチル、n−ペ
ンチルオキシメチル、n−へキシルオキシメチル、イソ
プロピルオキシメチル、イソブチルオキシメチル、イソ
ペンチルオキシメチル、イソヘキシルオキシメチルなど
を含む。用語フェニルC1〜C6アルキルオキシメチルの
例は、ベンジルオキシメチル、(2−フェニル)エチル
オキシメチル、(3−フェニル)−n−プロピルオキシ
メチル、(4−フェニル)−n−ブチルオキシメチル、
(5−フェニル)−n−ペンチルオキシメチル、(6−
フェニル)−n−ヘキシルオキシメチル、(2−フェニ
ル)(2−メチル)エチルオキシメチル、(3−フェニ
ル(3−メチル)−n−プロピルオキシメチルなどを含
む。
は、メチルオキシメチル、エチルオキシメチル、n−プ
ロピルオキシメチル、n−ブチルオキシメチル、n−ペ
ンチルオキシメチル、n−へキシルオキシメチル、イソ
プロピルオキシメチル、イソブチルオキシメチル、イソ
ペンチルオキシメチル、イソヘキシルオキシメチルなど
を含む。用語フェニルC1〜C6アルキルオキシメチルの
例は、ベンジルオキシメチル、(2−フェニル)エチル
オキシメチル、(3−フェニル)−n−プロピルオキシ
メチル、(4−フェニル)−n−ブチルオキシメチル、
(5−フェニル)−n−ペンチルオキシメチル、(6−
フェニル)−n−ヘキシルオキシメチル、(2−フェニ
ル)(2−メチル)エチルオキシメチル、(3−フェニ
ル(3−メチル)−n−プロピルオキシメチルなどを含
む。
【0046】置換フェニルは、aおよび/またはa’で
置換されたフェニル基を示す。ここに、aおよびa’
は、独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C4ア
ルコキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アル
キル、C1〜C4アルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ
(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C4アルカノイルア
ミノ、C1〜C4アルキルスルホニルアミノ、カルボキ
シ、カルバモイル、ヒドロキシメチル、アミノメチルま
たはカルボキシメチルである。そのような置換フェニル
基の例は、4−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、
2−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニルおよ
び3,5−ジクロロフェニルのようなハロフェニル;2
−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−
ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニルお
よび3,4−ジヒドロキシフェニルのようなヒドロキシ
フェニル;2,6−ジメトキシフェニル、4−メトキシ
フェニル、3−エトキシフェニル、3,4−ジメトキシ
フェニル、4−t−ブチルオキシフェニル、4−メトキ
シ−3−エトキシフェニルおよび4−n−プロポキシフ
ェニルのようなアルコキシフェニル;2−アセトキシフ
ェニル、4−プロピオンオキシフェニル、4−ホルミル
オキシフェニル、4−アセトキシフェニル、3−ブチリ
ルオキシフェニルおよび3−アセトキシフェニルのよう
なアルカノイルオキシフェニル;4−メチルフェニル、
2−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3−
t−ブチルフェニル、4−エチルフェニル、4−エチル
ー3−メチルフェニルおよび3,5−ジメチルフェニル
のようなアルキルフェニル;4−メチルチオフェニル、
3−n−ブチルチオフェニル、2−エチルチオフェニ
ル、3,4−ジメチルチオフェニルおよび3−n−プロ
ピルチオフェニルのようなアルキルチオフェニル;2−
アミノフェニル、4−アミノフェニル、3,5−ジアミ
ノフェニルおよび3−アミノフェニルのようなアミノフ
ェニル;2−アセチルアミノ、4−アセチルアミノ、3
−プロピオニルアミノおよび4−ブチリルアミノのよう
なアルカノイルアミノ;3−メチルスルホニルアミノ、
4−メチルスルホニルアミノ、3,5−(ジメチルスル
ホニルアミノ)フェニル、4−n−ブチルスルホニルア
ミノフェニルおよび3−エチルスルホニルアミノフェニ
ルのようなアルキルスルホニルアミノ;2−、3−また
は4−カルボキシフェニル、3,4−ジカルボキシフェ
ニルおよび2,4−ジカルボキシフェニルのようなカル
ボキシフェニル:2−カルバモイルフェニル、2,4−
ジカルバモイルフェニルおよび4−カルバモイルフェニ
ルのようなカルバモイルフェニル;4−ヒドロキシメチ
ルフェニルおよび2−ヒドロキシメチルフェニルのよう
なジドロキシメチルフェニル;2−アミノメチルフェニ
ルおよび3−アミノメチルフェニルのようなアミノメチ
ルフェニル:2−カルボキシメチルフェニル、4−カル
ボキシメチルフェニルおよび3,4−ジカルボキシメチ
ルフェニルのようなカルボキシフェニル;および4−ク
ロロー3−メチルフェニル、4−フルオロー3−ヒドロ
キシフェニル、3,4−ジクロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル、4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル、4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル、4−エチル−3−ヒドロ
キシフェニル、4−メトキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル、4−t−ブチルオキシ−2−ヒドロキシフェニル、
4−アセチルアミノ−3−メトキシフェニル、3−アミ
ノー4−エチルフェニル、2−アミノメチル−4−クロ
ロフェニル、2−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェ
ニル、2−ヒドロキシメチル−4−フルオロフェニル、
2−アセトキシ−4−アミノフェニル、4−アセトキシ
−3−メトキシフェニル、3−イソプロピルチオ−4−
クロロフェニル、2−メチルチオ−4−ヒドロキシメチ
ルフェニル、4−カルボキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル、4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル、4−メチ
ルスルホニルアミノ−2−カルボキシフェニル、4−ア
ミノー3−クロロフェニルおよび2−カルボキシメチル
ー4−ヒドロキシフェニルのような異なる置換基を持つ
置換フェニル基である。
置換されたフェニル基を示す。ここに、aおよびa’
は、独立して水素、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C4ア
ルコキシ、C1〜C4アルカノイルオキシ、C1〜C4アル
キル、C1〜C4アルキルチオ、アミノ、モノ−またはジ
(C1〜C4アルキル)アミノ、C1〜C4アルカノイルア
ミノ、C1〜C4アルキルスルホニルアミノ、カルボキ
シ、カルバモイル、ヒドロキシメチル、アミノメチルま
たはカルボキシメチルである。そのような置換フェニル
基の例は、4−クロロフェニル、3−ブロモフェニル、
2−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニルおよ
び3,5−ジクロロフェニルのようなハロフェニル;2
−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、4−
ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニルお
よび3,4−ジヒドロキシフェニルのようなヒドロキシ
フェニル;2,6−ジメトキシフェニル、4−メトキシ
フェニル、3−エトキシフェニル、3,4−ジメトキシ
フェニル、4−t−ブチルオキシフェニル、4−メトキ
シ−3−エトキシフェニルおよび4−n−プロポキシフ
ェニルのようなアルコキシフェニル;2−アセトキシフ
ェニル、4−プロピオンオキシフェニル、4−ホルミル
オキシフェニル、4−アセトキシフェニル、3−ブチリ
ルオキシフェニルおよび3−アセトキシフェニルのよう
なアルカノイルオキシフェニル;4−メチルフェニル、
2−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニル、3−
t−ブチルフェニル、4−エチルフェニル、4−エチル
ー3−メチルフェニルおよび3,5−ジメチルフェニル
のようなアルキルフェニル;4−メチルチオフェニル、
3−n−ブチルチオフェニル、2−エチルチオフェニ
ル、3,4−ジメチルチオフェニルおよび3−n−プロ
ピルチオフェニルのようなアルキルチオフェニル;2−
アミノフェニル、4−アミノフェニル、3,5−ジアミ
ノフェニルおよび3−アミノフェニルのようなアミノフ
ェニル;2−アセチルアミノ、4−アセチルアミノ、3
−プロピオニルアミノおよび4−ブチリルアミノのよう
なアルカノイルアミノ;3−メチルスルホニルアミノ、
4−メチルスルホニルアミノ、3,5−(ジメチルスル
ホニルアミノ)フェニル、4−n−ブチルスルホニルア
ミノフェニルおよび3−エチルスルホニルアミノフェニ
ルのようなアルキルスルホニルアミノ;2−、3−また
は4−カルボキシフェニル、3,4−ジカルボキシフェ
ニルおよび2,4−ジカルボキシフェニルのようなカル
ボキシフェニル:2−カルバモイルフェニル、2,4−
ジカルバモイルフェニルおよび4−カルバモイルフェニ
ルのようなカルバモイルフェニル;4−ヒドロキシメチ
ルフェニルおよび2−ヒドロキシメチルフェニルのよう
なジドロキシメチルフェニル;2−アミノメチルフェニ
ルおよび3−アミノメチルフェニルのようなアミノメチ
ルフェニル:2−カルボキシメチルフェニル、4−カル
ボキシメチルフェニルおよび3,4−ジカルボキシメチ
ルフェニルのようなカルボキシフェニル;および4−ク
ロロー3−メチルフェニル、4−フルオロー3−ヒドロ
キシフェニル、3,4−ジクロロ−4−ヒドロキシフェ
ニル、4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル、4−ヒド
ロキシ−3−メチルフェニル、4−エチル−3−ヒドロ
キシフェニル、4−メトキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル、4−t−ブチルオキシ−2−ヒドロキシフェニル、
4−アセチルアミノ−3−メトキシフェニル、3−アミ
ノー4−エチルフェニル、2−アミノメチル−4−クロ
ロフェニル、2−ヒドロキシメチル−3−メトキシフェ
ニル、2−ヒドロキシメチル−4−フルオロフェニル、
2−アセトキシ−4−アミノフェニル、4−アセトキシ
−3−メトキシフェニル、3−イソプロピルチオ−4−
クロロフェニル、2−メチルチオ−4−ヒドロキシメチ
ルフェニル、4−カルボキシ−3−ヒドロキシフェニ
ル、4−エトキシ−3−ヒドロキシフェニル、4−メチ
ルスルホニルアミノ−2−カルボキシフェニル、4−ア
ミノー3−クロロフェニルおよび2−カルボキシメチル
ー4−ヒドロキシフェニルのような異なる置換基を持つ
置換フェニル基である。
【0047】下記実施例に示す通り、式IIIの好適な
化合物は以下の通り: 表2 化合物番号 R2 R3 X 7a メチル フェニル OH 7b PNB フェニル OH 8a メチル フェニル Cl 8b PNB フェニル Cl 8c H フェニル Cl
化合物は以下の通り: 表2 化合物番号 R2 R3 X 7a メチル フェニル OH 7b PNB フェニル OH 8a メチル フェニル Cl 8b PNB フェニル Cl 8c H フェニル Cl
【0048】本発明の方法に従って製造するカルバセフ
ェムは、多種の特定的アシル化化合物、即ち抗菌剤とし
て有用なセファロスポリン類縁体、の製造において中間
体として有用であることが知られている。たとえば、橋
本等に1982年6月15日に発行された米国特許第4
335211号および平田等に1988年3月29日に
発行された米国特許第4731494号参照。両特許は
ここに参考のために引用した。この類縁体の変換は、橋
本特許4335211の方法に従って選択的アシル化の
ような通常の方法で行われる。
ェムは、多種の特定的アシル化化合物、即ち抗菌剤とし
て有用なセファロスポリン類縁体、の製造において中間
体として有用であることが知られている。たとえば、橋
本等に1982年6月15日に発行された米国特許第4
335211号および平田等に1988年3月29日に
発行された米国特許第4731494号参照。両特許は
ここに参考のために引用した。この類縁体の変換は、橋
本特許4335211の方法に従って選択的アシル化の
ような通常の方法で行われる。
【0049】
【実施例】下記実施例は、本発明の化合物と方法をさら
に例示する。これらの実施例は、単なる例示であり、こ
の発明範囲を限定はしない。カルボキシ保護基としてメチルを用いるカルバセフェム
の製造
に例示する。これらの実施例は、単なる例示であり、こ
の発明範囲を限定はしない。カルボキシ保護基としてメチルを用いるカルバセフェム
の製造
【0050】実施例1〜7には、カルボキシ保護基とし
てメチルを使うカルバセフェムの製造に使う合成物およ
び製造法を記載する。反応式を以下に示す。反応式II − カルボキシ保護基メチル
てメチルを使うカルバセフェムの製造に使う合成物およ
び製造法を記載する。反応式を以下に示す。反応式II − カルボキシ保護基メチル
【化25】
【0051】実施例1 酸塩化物(1a)(約325mM)を−40℃に冷却
し、トリエチルアミン(TEA)(90.4ml,65
0mM)2モル当量(eq.)を20分間に滴加した。
混合物を10分間撹拌後、シッフ塩基メチルエステル
(2a)溶液(エステル63g,326mM,CH2C
l2360ml)を25分間に加えた。次の60分後、
温度が−30℃に上がったが、HPLCはシッフ塩基の
残存を示した。−20℃に昇温しながら混合物をさらに
撹拌した。TEA45.2ml(325mM)のCH2
Cl290ml溶液を15分間に追加した。HPLCは
生成物81%を示した。温度を−10℃に上昇させ、H
PLCは生成物88%を示した。温度を−10℃に保
ち、約60分後、生成物94%の所で反応を止めた。反
応混合物に1NHCl500mlを加えて反応を止め、
10℃まで昇温させた。生成物溶液を分離、食塩水50
ml、3%NaHCO31000mlおよび食塩水50
mlで順次洗い、次にNa2SO4で乾燥後、一夜冷蔵し
た。溶液を濾過し、実施例2の水素添加反応に用いた。
HPLCによれば、乾燥溶液は一夜冷蔵中には変化しな
かった。
し、トリエチルアミン(TEA)(90.4ml,65
0mM)2モル当量(eq.)を20分間に滴加した。
混合物を10分間撹拌後、シッフ塩基メチルエステル
(2a)溶液(エステル63g,326mM,CH2C
l2360ml)を25分間に加えた。次の60分後、
温度が−30℃に上がったが、HPLCはシッフ塩基の
残存を示した。−20℃に昇温しながら混合物をさらに
撹拌した。TEA45.2ml(325mM)のCH2
Cl290ml溶液を15分間に追加した。HPLCは
生成物81%を示した。温度を−10℃に上昇させ、H
PLCは生成物88%を示した。温度を−10℃に保
ち、約60分後、生成物94%の所で反応を止めた。反
応混合物に1NHCl500mlを加えて反応を止め、
10℃まで昇温させた。生成物溶液を分離、食塩水50
ml、3%NaHCO31000mlおよび食塩水50
mlで順次洗い、次にNa2SO4で乾燥後、一夜冷蔵し
た。溶液を濾過し、実施例2の水素添加反応に用いた。
HPLCによれば、乾燥溶液は一夜冷蔵中には変化しな
かった。
【0052】実施例2a メチルエステル(3a)(128.8g、CH2Cl21
300ml中)の水素添加を室温常圧下水素充填ゴム球
と約5重量%のPd/C触媒(6.5g)を用いて行っ
た。この方法は、反応容器を窒素で満たし、閉栓した水
素ゴム球を装着し、CH2Cl2の沸点まで減圧とし、減
圧を止め、水素ゴム球の栓を開け、次にこのガス抜き法
を必要なだけ繰返した。反応は、原料を5.45分に、
生成物を6.15分に示すMeOH/H2O(50/5
0)によるHPLCで追跡した。水素添加(還元)生成
物(4a)はUV254nmで出発物質の吸収の1%を
示すので、主として出発物質の消失を観察した。濾液一
滴をACN/H2O/H3PO4(50/50/0.2
%)1mlで希釈した。HPLCは、きれいな還元を示
し、約7−1/2時間で完了した。Pd/C触媒を洗浄
ハイフロ床で濾去し、一夜冷蔵した。CH2Cl2を蒸発
してシラップ212gとし、種晶を植えて結晶化させ
た。エーテル(400ml)を徐々に加えて結晶を粥状
とし、濾過し、エーテル200mlで洗った。第一番目
の生成物(A)は、50℃で減圧乾燥して101.0
g、収率78%とした。濾液は、蒸発して油27.5g
を得、これをエーテルと種晶で結晶化させた。この生成
物(B)は濾過とエーテル洗浄で生成物2.9g、収率
2.2%とした。2段階の通算収率は、約80%であっ
た。(A)と(B)の濃縮検体をACN/H2O/H3P
O4(44/56/0.2%)中、HPLCして、生成
物(4a)の大きなピークを得た。IRは、β−ラクタ
ムを1758.9cm-1に示した。589nmでの旋光
度(CHCl3)+55.89°。元素分析:C21H22
N2O6として計算値:C,63.31;H,5.57;
N,7.03。実測値:C,63.08;H,5.3
7;N,7.00。NMR(CDCl3)δ1.72
(m,2),2.64(t,2),3.48(d,
1),3.68(s,3),3.91(q,1),4.
26(d,1),4.30(dd,1),4.64
(d,1),4.72(t,1),4.94(dd,
1),5.98(d,1),6.29(dd,1),
7.30(d,1),7.40(s,5)。
300ml中)の水素添加を室温常圧下水素充填ゴム球
と約5重量%のPd/C触媒(6.5g)を用いて行っ
た。この方法は、反応容器を窒素で満たし、閉栓した水
素ゴム球を装着し、CH2Cl2の沸点まで減圧とし、減
圧を止め、水素ゴム球の栓を開け、次にこのガス抜き法
を必要なだけ繰返した。反応は、原料を5.45分に、
生成物を6.15分に示すMeOH/H2O(50/5
0)によるHPLCで追跡した。水素添加(還元)生成
物(4a)はUV254nmで出発物質の吸収の1%を
示すので、主として出発物質の消失を観察した。濾液一
滴をACN/H2O/H3PO4(50/50/0.2
%)1mlで希釈した。HPLCは、きれいな還元を示
し、約7−1/2時間で完了した。Pd/C触媒を洗浄
ハイフロ床で濾去し、一夜冷蔵した。CH2Cl2を蒸発
してシラップ212gとし、種晶を植えて結晶化させ
た。エーテル(400ml)を徐々に加えて結晶を粥状
とし、濾過し、エーテル200mlで洗った。第一番目
の生成物(A)は、50℃で減圧乾燥して101.0
g、収率78%とした。濾液は、蒸発して油27.5g
を得、これをエーテルと種晶で結晶化させた。この生成
物(B)は濾過とエーテル洗浄で生成物2.9g、収率
2.2%とした。2段階の通算収率は、約80%であっ
た。(A)と(B)の濃縮検体をACN/H2O/H3P
O4(44/56/0.2%)中、HPLCして、生成
物(4a)の大きなピークを得た。IRは、β−ラクタ
ムを1758.9cm-1に示した。589nmでの旋光
度(CHCl3)+55.89°。元素分析:C21H22
N2O6として計算値:C,63.31;H,5.57;
N,7.03。実測値:C,63.08;H,5.3
7;N,7.00。NMR(CDCl3)δ1.72
(m,2),2.64(t,2),3.48(d,
1),3.68(s,3),3.91(q,1),4.
26(d,1),4.30(dd,1),4.64
(d,1),4.72(t,1),4.94(dd,
1),5.98(d,1),6.29(dd,1),
7.30(d,1),7.40(s,5)。
【0053】実施例2b 固体として単離された2+2生成物(3a)の一ロット
の水素添加もまた室温常圧下水素ゴム球と約2重量%の
Pd/C触媒を用いて行った(実施例2aと同様)。反
応混合物は、CH2Cl21100ml中のメチルエステ
ル(3a)110g(277mM)と5%Pd/C触媒
2.2gを含んでいた。これを部分的な減圧で(CH2
Cl2が沸騰し始めるまで)注意深く脱ガスし、減圧を
止め、水素の栓を開き、この操作を繰り返した後、反応
容器に水素ゴム球を開いた。MeOH/水(50/5
0)中でのHPLCは、きれいな還元をしめし、6−1
/4時間で出発物質の消失した。生成物のUV吸収は僅
か(出発物質の約1/100)で、HPLC上僅かな像
として現れた。Pd/C触媒をハイフロ上濾去し、CH
2Cl2200mlで洗い、濃縮してシラップ206gを
得た。このシラップは、すぐにエーテル60mlで薄
め、磁気的撹拌で結晶とした。エーテル(340ml)
を徐々に加え、混合物を濾過し、エーテルで洗った。沈
殿(4a)を50℃で真空乾燥して(A)86.6gと
した。収率は、約78.5%であった。濾過を室温に3
日間放置後、デカントして油状沈殿を除き、濃縮して結
晶と油227gを得た。この物をエーテル/イソプロピ
ルアルコール(3/1)50mlをで粥状とし、濾過
し、同じ溶媒で洗った。生成物(4a)を乾燥し、
(B)1.5gとした。収率は、約1.4%であった。
合計単離収率は、約80%であった。CDCl3中、
(A)と(B)のNMRは、所期生成物と一致した。
の水素添加もまた室温常圧下水素ゴム球と約2重量%の
Pd/C触媒を用いて行った(実施例2aと同様)。反
応混合物は、CH2Cl21100ml中のメチルエステ
ル(3a)110g(277mM)と5%Pd/C触媒
2.2gを含んでいた。これを部分的な減圧で(CH2
Cl2が沸騰し始めるまで)注意深く脱ガスし、減圧を
止め、水素の栓を開き、この操作を繰り返した後、反応
容器に水素ゴム球を開いた。MeOH/水(50/5
0)中でのHPLCは、きれいな還元をしめし、6−1
/4時間で出発物質の消失した。生成物のUV吸収は僅
か(出発物質の約1/100)で、HPLC上僅かな像
として現れた。Pd/C触媒をハイフロ上濾去し、CH
2Cl2200mlで洗い、濃縮してシラップ206gを
得た。このシラップは、すぐにエーテル60mlで薄
め、磁気的撹拌で結晶とした。エーテル(340ml)
を徐々に加え、混合物を濾過し、エーテルで洗った。沈
殿(4a)を50℃で真空乾燥して(A)86.6gと
した。収率は、約78.5%であった。濾過を室温に3
日間放置後、デカントして油状沈殿を除き、濃縮して結
晶と油227gを得た。この物をエーテル/イソプロピ
ルアルコール(3/1)50mlをで粥状とし、濾過
し、同じ溶媒で洗った。生成物(4a)を乾燥し、
(B)1.5gとした。収率は、約1.4%であった。
合計単離収率は、約80%であった。CDCl3中、
(A)と(B)のNMRは、所期生成物と一致した。
【0054】実施例3 フラン(4a)のカルボン酸(5a)への変換は、オゾ
ン開裂で行った。フラン(4a)(7.97g,20m
M)をCH2Cl2144mlおよびMeOH16mlと
混合し、ドライアイスで−65℃に冷却した。過剰のオ
ゾンの存在を指示する青色が現れてから4分後までO3
を通じてオゾン開裂を行った。過剰のオゾンを酸素、続
いて窒素で駆逐した。H2O2(6.8ml,30%溶
液)を加え、冷浴を去り、混合物を30分間に室温まで
温めた。室温で約2時間後、HPLCは良いオゾン開裂
を示した。混合物を飽和食塩水150ml×2で洗い、
室温に一夜放置した。溶液を固体のNaHSO3(1.
04g,10mM)で処理し、ヨード澱粉紙試験が陰性
になるまで撹拌した。Na2SO4を加えて乾燥した。N
aHSO3とNa2SO4を濾去し、生成物溶液を蒸発し
て泡状物9.2gとし、これに酢酸エチル(25ml)
を加え、結晶を得た。結晶混合物を3倍容のエーテルで
薄め、2時間撹拌した。濾過とEtOAc:エーテル
(1:4)25mlとエーテル洗浄で、白色固体カルボ
ン酸(5a)6.35gを得た。収率:84%。NMR
(CDCl3):δ1.58(m,1),1.81
(m,1),2.38(t,2),3.64(d,
1),3.71(s,3),3.94(m,1),4.
28(d,1),4.34(dd,1),4.69
(d,1),4.77(t,1),5.04(dd,
1),7.43(s,5)。元素分析:C18H20N2O7
として計算値:C,57.44;H,5.37;N,
7.44。実測値:C,56.84;H,5.35;
N,7.04。
ン開裂で行った。フラン(4a)(7.97g,20m
M)をCH2Cl2144mlおよびMeOH16mlと
混合し、ドライアイスで−65℃に冷却した。過剰のオ
ゾンの存在を指示する青色が現れてから4分後までO3
を通じてオゾン開裂を行った。過剰のオゾンを酸素、続
いて窒素で駆逐した。H2O2(6.8ml,30%溶
液)を加え、冷浴を去り、混合物を30分間に室温まで
温めた。室温で約2時間後、HPLCは良いオゾン開裂
を示した。混合物を飽和食塩水150ml×2で洗い、
室温に一夜放置した。溶液を固体のNaHSO3(1.
04g,10mM)で処理し、ヨード澱粉紙試験が陰性
になるまで撹拌した。Na2SO4を加えて乾燥した。N
aHSO3とNa2SO4を濾去し、生成物溶液を蒸発し
て泡状物9.2gとし、これに酢酸エチル(25ml)
を加え、結晶を得た。結晶混合物を3倍容のエーテルで
薄め、2時間撹拌した。濾過とEtOAc:エーテル
(1:4)25mlとエーテル洗浄で、白色固体カルボ
ン酸(5a)6.35gを得た。収率:84%。NMR
(CDCl3):δ1.58(m,1),1.81
(m,1),2.38(t,2),3.64(d,
1),3.71(s,3),3.94(m,1),4.
28(d,1),4.34(dd,1),4.69
(d,1),4.77(t,1),5.04(dd,
1),7.43(s,5)。元素分析:C18H20N2O7
として計算値:C,57.44;H,5.37;N,
7.44。実測値:C,56.84;H,5.35;
N,7.04。
【0055】実施例4 フェニルエステル(6a)製造は、カルボン酸(5a)
39g(103.6mM)とCH2Cl2323mlの混
合物中、0℃に冷却下に行った。TEA(14.43m
l,103.6mM)を滴加し、混合物を−30℃に冷
却した。次にジメチルアミノピリジン(DMAP)2.
53g(20.7mM)を加え、続いてフェニルクロロ
ホーメート17.5ml(139.2mM)を加えた。
次に20分間に浴温を0℃とし、1NHCl(124m
l)を加え、溶液を撹拌して室温とした。酸性洗液を分
離、HPLCはDMAPと少量のフェノールの存在を示
した。溶液をH2O200mlで洗い、DMAPの残り
とフェノールの一部を除いた。次に食塩水2×200m
lで洗い、MgSO4で乾燥した。HPLCは生成物
(6a)は約74%で、フェノールは約6%であると示
した。また、3個の低移動度不純物があったが、出発物
質はなかった。溶液を蒸発して油53gとし、一夜冷蔵
した後、そのまま後続閉環反応(実施例5a)に用い
た。
39g(103.6mM)とCH2Cl2323mlの混
合物中、0℃に冷却下に行った。TEA(14.43m
l,103.6mM)を滴加し、混合物を−30℃に冷
却した。次にジメチルアミノピリジン(DMAP)2.
53g(20.7mM)を加え、続いてフェニルクロロ
ホーメート17.5ml(139.2mM)を加えた。
次に20分間に浴温を0℃とし、1NHCl(124m
l)を加え、溶液を撹拌して室温とした。酸性洗液を分
離、HPLCはDMAPと少量のフェノールの存在を示
した。溶液をH2O200mlで洗い、DMAPの残り
とフェノールの一部を除いた。次に食塩水2×200m
lで洗い、MgSO4で乾燥した。HPLCは生成物
(6a)は約74%で、フェノールは約6%であると示
した。また、3個の低移動度不純物があったが、出発物
質はなかった。溶液を蒸発して油53gとし、一夜冷蔵
した後、そのまま後続閉環反応(実施例5a)に用い
た。
【0056】実施例5a ディークマン反応を実施例4の油(46.9g,10
3.6mM)について、THF536ml中、ナトリウ
ム3級−ペントキシド4当量(45.6g,414.4
mM)を用いて行った。−78℃でエステル6a添加
後、混合物を20分間撹拌し1NHCl518mlを加
えた。反応は発熱的で−5℃となり、5分間撹拌して0
℃となった。pH=2。食塩水518mlを加え、有機
層を分離した。水層をCH2Cl2322mlで逆抽出し
た。有機抽出物を合わせ、少量の水層を除いた。これを
回転エバポレーターで約500ml容まで蒸発し、次に
食塩水100mlで洗い、Na2SO4で乾燥した。生成
物は乾燥中に結晶化したので、Na2SO4は濾過後、C
H2Cl2で洗った。2−ブタノール200mlを加え、
混合物を蒸発して約300ml容とした。生成物は結晶
化し始めた。別の2−ブタノール200mlを加え、混
合物を蒸発して400mlの粥状物とした。2−ブタノ
ール100mlを加え、混合物を蒸発して約427ml
の粥状物とし、室温で濾過し、2−ブタノール100m
lとエチルエーテルで洗った。生成物を40℃で一夜真
空乾燥した。得られた生成物(A)は24.11gで、
2段階の反応にわたって未補正収率は65%であった。
(A)のHPLCは、優秀であった。濾液と洗液は、一
夜冷蔵庫に置き、次に(B)を濾取し、2−ブタノール
とエーテルで洗った。濾液にはまだ結晶があったので、
濾取し、殆ど白色の結晶を乾燥して(C)1.50g、
収率で4%とした。(B)は粘い褐色の固体だったの
で、THF30mlに懸濁、粉砕し、2−ブタノール6
0mlを加え、混合物を蒸発した。結晶はゴム状だった
ので、2−ブタノールを留去してゴムを得、EtOAc
20mlで粉砕した。エーテルは生成物をゴム化する傾
向があったので、EtOAcから濾別、EtOAc10
mlで洗った。生成物は40℃で真空乾燥して(D)
0.72g、収率で2%とした。合計単離収率は71
%。(C)と(D)のHPLCは良好であった。NMR
(CDCl3):δ1.52(m,1),1.85
(m,1),2.33(m,2),3.65(m,
1),3.84(s,3),4.32(dd,1),
4.68(d,1),4.74(t,1),5.02
(dd,1),7.40(m,5),11.28(s,
1)。
3.6mM)について、THF536ml中、ナトリウ
ム3級−ペントキシド4当量(45.6g,414.4
mM)を用いて行った。−78℃でエステル6a添加
後、混合物を20分間撹拌し1NHCl518mlを加
えた。反応は発熱的で−5℃となり、5分間撹拌して0
℃となった。pH=2。食塩水518mlを加え、有機
層を分離した。水層をCH2Cl2322mlで逆抽出し
た。有機抽出物を合わせ、少量の水層を除いた。これを
回転エバポレーターで約500ml容まで蒸発し、次に
食塩水100mlで洗い、Na2SO4で乾燥した。生成
物は乾燥中に結晶化したので、Na2SO4は濾過後、C
H2Cl2で洗った。2−ブタノール200mlを加え、
混合物を蒸発して約300ml容とした。生成物は結晶
化し始めた。別の2−ブタノール200mlを加え、混
合物を蒸発して400mlの粥状物とした。2−ブタノ
ール100mlを加え、混合物を蒸発して約427ml
の粥状物とし、室温で濾過し、2−ブタノール100m
lとエチルエーテルで洗った。生成物を40℃で一夜真
空乾燥した。得られた生成物(A)は24.11gで、
2段階の反応にわたって未補正収率は65%であった。
(A)のHPLCは、優秀であった。濾液と洗液は、一
夜冷蔵庫に置き、次に(B)を濾取し、2−ブタノール
とエーテルで洗った。濾液にはまだ結晶があったので、
濾取し、殆ど白色の結晶を乾燥して(C)1.50g、
収率で4%とした。(B)は粘い褐色の固体だったの
で、THF30mlに懸濁、粉砕し、2−ブタノール6
0mlを加え、混合物を蒸発した。結晶はゴム状だった
ので、2−ブタノールを留去してゴムを得、EtOAc
20mlで粉砕した。エーテルは生成物をゴム化する傾
向があったので、EtOAcから濾別、EtOAc10
mlで洗った。生成物は40℃で真空乾燥して(D)
0.72g、収率で2%とした。合計単離収率は71
%。(C)と(D)のHPLCは良好であった。NMR
(CDCl3):δ1.52(m,1),1.85
(m,1),2.33(m,2),3.65(m,
1),3.84(s,3),4.32(dd,1),
4.68(d,1),4.74(t,1),5.02
(dd,1),7.40(m,5),11.28(s,
1)。
【0057】実施例5b エノール(7a)を形成するディークマン閉環を室温で
フェニルエステル(6a)(0.45g,1.0mM)
について、THF10ml中、55%NaH0.93g
(2.1mM)とt−BuOH0.19ml(2mM)
を用いて行った。遅いNa+-OtBuの形成反応は、温
度を28℃とした。閉環は20分以内に完了した。30
分後に、混合物に過剰のAcOH(0.29ml,5m
M)を加えて反応を止めたが、極く僅かに発熱した。5
分間撹拌後、2−ブタノール10mlを加え、次に混合
物を蒸発して粥状物6.2g(約5ml容)とした。H
2O1mlを加えてNa+-OAcを溶かし、次に混合物
を室温で1時間撹拌し、濾過した。沈殿を2−ブタノー
ル/H2O(5/1)8ml、次にH2Oで洗った。濾過
は遅かった。クリーム色の生成物(7a)を45℃で2
4時間真空乾燥して0.25gとした。重量収率は約7
0%。生成物(7a)のHPLCは、痕跡のフェノール
のみを示した。NMR(CDCl3):δ1.50
(m,1),1.84(m,1),2.31(m,
2),3.64(m,1),3.84(s,3),4.
31(dd,1),4.68(d,1),4.74
(t,1),5.02(dd,1),7.39(m,
5),11.27(s,1)。
フェニルエステル(6a)(0.45g,1.0mM)
について、THF10ml中、55%NaH0.93g
(2.1mM)とt−BuOH0.19ml(2mM)
を用いて行った。遅いNa+-OtBuの形成反応は、温
度を28℃とした。閉環は20分以内に完了した。30
分後に、混合物に過剰のAcOH(0.29ml,5m
M)を加えて反応を止めたが、極く僅かに発熱した。5
分間撹拌後、2−ブタノール10mlを加え、次に混合
物を蒸発して粥状物6.2g(約5ml容)とした。H
2O1mlを加えてNa+-OAcを溶かし、次に混合物
を室温で1時間撹拌し、濾過した。沈殿を2−ブタノー
ル/H2O(5/1)8ml、次にH2Oで洗った。濾過
は遅かった。クリーム色の生成物(7a)を45℃で2
4時間真空乾燥して0.25gとした。重量収率は約7
0%。生成物(7a)のHPLCは、痕跡のフェノール
のみを示した。NMR(CDCl3):δ1.50
(m,1),1.84(m,1),2.31(m,
2),3.64(m,1),3.84(s,3),4.
31(dd,1),4.68(d,1),4.74
(t,1),5.02(dd,1),7.39(m,
5),11.27(s,1)。
【0058】実施例6 CH2Cl225mlとEtOAc75mlを混合、−3
5℃に冷却、亜燐酸トリフェニル5.26ml(20m
M)と塩素ガスを同時に加えて透明な溶液として、亜燐
酸エステル/塩素試薬を調製した。この溶液にピリミジ
ン1.57ml(20mM)を加えると、直ちに沈殿を
生じた。次にエノール(7a)(3.58g,10m
M)とCH2Cl22mlを加えた。温度は5分以内に2
3℃に上がった。混合物を6−1/2時間撹拌し、HP
LCは、残存エノール僅か4%程を示した。生成物中、
エステルと酸との比率は約3.5対1であった。酸塩化
物または酸無水物(これらは検体を15分間置くとHP
LC上に酸性生成物を示す)をメチルエステルに変換す
るためにMeOH(10%容)を加えた。この変換は3
0分間に完了した。CH2Cl2(100ml)を加えて
層分離を促進し、次に有機層を1NHCl2×100m
lと食塩水で洗った。得られた物質をNa2SO4で乾燥
し、蒸発して残渣11.6gとした。生成物は、メチル
t−ブチルエーテル(MTBE)40mlを加え、沸騰
点まで加熱し、室温で一夜撹拌して結晶化させた。生成
物を濾過し、MTBE25mlで洗い、45℃で4日間
真空乾燥してベージュ色の固体としてメチルエステル
(8a)3.60gを得た。重量収率は95%。HPL
C純度は72%で、生成物(8a)収率は69%。濾液
のHPLCも少量の生成物を示した。NMR(DMS
O,d−6)δ1.97(m,2),2.57(m,
2),3.70(s,3),3.78(m,1),4.
10(dd,1),4.49(d,1),4.71
(t,1),5.00(dd,1),7.38(m,
5)。
5℃に冷却、亜燐酸トリフェニル5.26ml(20m
M)と塩素ガスを同時に加えて透明な溶液として、亜燐
酸エステル/塩素試薬を調製した。この溶液にピリミジ
ン1.57ml(20mM)を加えると、直ちに沈殿を
生じた。次にエノール(7a)(3.58g,10m
M)とCH2Cl22mlを加えた。温度は5分以内に2
3℃に上がった。混合物を6−1/2時間撹拌し、HP
LCは、残存エノール僅か4%程を示した。生成物中、
エステルと酸との比率は約3.5対1であった。酸塩化
物または酸無水物(これらは検体を15分間置くとHP
LC上に酸性生成物を示す)をメチルエステルに変換す
るためにMeOH(10%容)を加えた。この変換は3
0分間に完了した。CH2Cl2(100ml)を加えて
層分離を促進し、次に有機層を1NHCl2×100m
lと食塩水で洗った。得られた物質をNa2SO4で乾燥
し、蒸発して残渣11.6gとした。生成物は、メチル
t−ブチルエーテル(MTBE)40mlを加え、沸騰
点まで加熱し、室温で一夜撹拌して結晶化させた。生成
物を濾過し、MTBE25mlで洗い、45℃で4日間
真空乾燥してベージュ色の固体としてメチルエステル
(8a)3.60gを得た。重量収率は95%。HPL
C純度は72%で、生成物(8a)収率は69%。濾液
のHPLCも少量の生成物を示した。NMR(DMS
O,d−6)δ1.97(m,2),2.57(m,
2),3.70(s,3),3.78(m,1),4.
10(dd,1),4.49(d,1),4.71
(t,1),5.00(dd,1),7.38(m,
5)。
【0059】実施例7 この操作は本発明の主要な局面を表す。メチルエステル
と掌性副構造鎖の両方をメチルエステル生成物(8a)
とヨウ化トリメチルシリル(TMSI)との反応を経て
開裂する。メチルエステル(8a)(0.377g,1
mM)とアセトニトリル(ACN)3.8mlをヘキサ
メチルジシラザン(HMDS)(0.53ml)とTM
SI(0.36ml)各2.5当量と混合し、反応混合
物を約80℃で還流した。1−1/2時間後、脱エステ
ル化は約30%完了し、オキサゾリジノン環開環は約6
6%であった。4時間後、脱エステル化は殆ど50%、
オキサゾリジノン開環は約57%であった。脱エステル
化は減速したが、オキサゾリジノンはTMSIの消費に
つれて再閉環するように見えた。混合物を一夜還流し、
22時間後、脱エステル化は78%で、オキサゾリジノ
ンの大部分は再閉環した。1当量のTMSIを追加後1
時間で脱エステル化は84%、オキサゾリジノンは殆ど
開環した。さらに2−3/4時間後、脱エステル化は8
7%になった。HMDSとTMSI各1当量を加え、1
時間後、脱エステル化は90%、2−1/3時間後、9
2%になった。両試薬をさらに1当量加えて1時間後、
脱エステル化は約95%完了し、そのうち約77%のオ
キサゾリジノン環は開裂していた。5℃に冷却後、1,
4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン(DABC
O)(0.504g,4.5mM)を加え、混合物を一
夜室温で撹拌した。約15−1/2時間後、HPLCは
エナミンへの良好な反応を示した。濃HCl(0.29
ml,H2O1.61ml中)を加えてDABCO−H
I複合体を溶かし、生成物(9a)を結晶化した。pH
(5.2)を濃HCl3滴で4.0に下げた。混合物を
10分間撹拌し、沈殿を濾取し、ACN/H2O(2/
1)16mlと次にEtOAc5mlで洗った。この物
質を50℃で真空乾燥して殆ど白色の固体(9a)0.
155gとした。HPLCは98%の生成物を示し、粗
収率は71%であった。NMR(DMSO,d−6,T
FA):δ2.00(m,2),2.68(m,2),
3.95(m,1),4.84(d,1),8.88
(bs,5)。これに拘束されるつもりはないが、メチ
ルエステル(8a)とのTMSI反応は、下記反応式に
従って進行するものと期待される:TMSI反応式 − メチルエステル
と掌性副構造鎖の両方をメチルエステル生成物(8a)
とヨウ化トリメチルシリル(TMSI)との反応を経て
開裂する。メチルエステル(8a)(0.377g,1
mM)とアセトニトリル(ACN)3.8mlをヘキサ
メチルジシラザン(HMDS)(0.53ml)とTM
SI(0.36ml)各2.5当量と混合し、反応混合
物を約80℃で還流した。1−1/2時間後、脱エステ
ル化は約30%完了し、オキサゾリジノン環開環は約6
6%であった。4時間後、脱エステル化は殆ど50%、
オキサゾリジノン開環は約57%であった。脱エステル
化は減速したが、オキサゾリジノンはTMSIの消費に
つれて再閉環するように見えた。混合物を一夜還流し、
22時間後、脱エステル化は78%で、オキサゾリジノ
ンの大部分は再閉環した。1当量のTMSIを追加後1
時間で脱エステル化は84%、オキサゾリジノンは殆ど
開環した。さらに2−3/4時間後、脱エステル化は8
7%になった。HMDSとTMSI各1当量を加え、1
時間後、脱エステル化は90%、2−1/3時間後、9
2%になった。両試薬をさらに1当量加えて1時間後、
脱エステル化は約95%完了し、そのうち約77%のオ
キサゾリジノン環は開裂していた。5℃に冷却後、1,
4−ジアザビシクロ(2.2.2)オクタン(DABC
O)(0.504g,4.5mM)を加え、混合物を一
夜室温で撹拌した。約15−1/2時間後、HPLCは
エナミンへの良好な反応を示した。濃HCl(0.29
ml,H2O1.61ml中)を加えてDABCO−H
I複合体を溶かし、生成物(9a)を結晶化した。pH
(5.2)を濃HCl3滴で4.0に下げた。混合物を
10分間撹拌し、沈殿を濾取し、ACN/H2O(2/
1)16mlと次にEtOAc5mlで洗った。この物
質を50℃で真空乾燥して殆ど白色の固体(9a)0.
155gとした。HPLCは98%の生成物を示し、粗
収率は71%であった。NMR(DMSO,d−6,T
FA):δ2.00(m,2),2.68(m,2),
3.95(m,1),4.84(d,1),8.88
(bs,5)。これに拘束されるつもりはないが、メチ
ルエステル(8a)とのTMSI反応は、下記反応式に
従って進行するものと期待される:TMSI反応式 − メチルエステル
【化26】 上記の通り、メチルエステル(8a)とヨウ化トリメチ
ルシリル(HMDSとACNと共に)との反応は、オキ
サゾリジノン環開裂生成物をヨードエチル中間体(8
a’)として提供する。DABCOの添加は、ヨウ素置
換分を分離してエナミン(8a”)をもたらす。最後に
HCl水の添加による加水分解は、カルバセフェム、す
なわち、(6R,7S)7−アミノ−3−クロロ−1−
アザビシクロ[4,2,0]オクト−2−エン−8−オ
ン−2−カルボン酸(9a)の形成に導く。
ルシリル(HMDSとACNと共に)との反応は、オキ
サゾリジノン環開裂生成物をヨードエチル中間体(8
a’)として提供する。DABCOの添加は、ヨウ素置
換分を分離してエナミン(8a”)をもたらす。最後に
HCl水の添加による加水分解は、カルバセフェム、す
なわち、(6R,7S)7−アミノ−3−クロロ−1−
アザビシクロ[4,2,0]オクト−2−エン−8−オ
ン−2−カルボン酸(9a)の形成に導く。
【0060】弱い非求核性塩基またはHI捕捉剤をTM
SIと共に加えてβ−ラクタムの広範な分解を防ぐ。好
適な塩基はHMDS、すなわち1,1,1,3,3,3
−ヘキサメチルジシラザンである。すなわち、カルボン
酸が存在する時はシリル化し、また生成するHIを捕捉
するが、TMSIを不活化しないなど、多くの役割を果
たす。成功裏に利用できる他の非求核性塩基の一つは、
ピリミジンである。トリエチルアミンのような、より強
い塩基は、TMSIと強く結合して不活化するので不適
当である。他に、アリルトリメチルシランもHI捕捉剤
(TMSIを形成する反応)およびシリル化剤として成
功裏に使える。
SIと共に加えてβ−ラクタムの広範な分解を防ぐ。好
適な塩基はHMDS、すなわち1,1,1,3,3,3
−ヘキサメチルジシラザンである。すなわち、カルボン
酸が存在する時はシリル化し、また生成するHIを捕捉
するが、TMSIを不活化しないなど、多くの役割を果
たす。成功裏に利用できる他の非求核性塩基の一つは、
ピリミジンである。トリエチルアミンのような、より強
い塩基は、TMSIと強く結合して不活化するので不適
当である。他に、アリルトリメチルシランもHI捕捉剤
(TMSIを形成する反応)およびシリル化剤として成
功裏に使える。
【0061】ヨードエチル中間体からHIを離脱するた
めの好適な塩基は、DABCO、すなわち1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタンである。トリエチル
アミンのような簡単なアミン塩基は効果がない。例えば
DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン)とDBN(1,5−ジアザビシクロ[4.
3.0]−5−ノネン)のような他のジアザビシクロ塩
基も成功裏に使える。しかし、これらはDABCOより
強く、β−ラクタムのC−7に起きるエピメリ化が多
い。
めの好適な塩基は、DABCO、すなわち1,4−ジア
ザビシクロ[2.2.2]オクタンである。トリエチル
アミンのような簡単なアミン塩基は効果がない。例えば
DBU(1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−
ウンデセン)とDBN(1,5−ジアザビシクロ[4.
3.0]−5−ノネン)のような他のジアザビシクロ塩
基も成功裏に使える。しかし、これらはDABCOより
強く、β−ラクタムのC−7に起きるエピメリ化が多
い。
【0062】メチル以外のカルボキシ保護基を用いるカ
ルバセフェムの製造 別の例として、カルボキシ保護基としてp−ニトロベン
ジル(PNB)エステルを使う別途合成経路を説明す
る。以下に見るように、メチル以外のエステルの利用
は、いくらか合成技術を変更するが、アミノ保護掌性副
構造を操作の遅い段階まで保持するという利点は残って
いる。この結果、方法がかなり効率化し、その結果、生
成物の収率が高い。下記実施例8〜15fに記載するこ
の方法は、以下に示すように進行する。反応式III−カルボキシ保護基PNB
ルバセフェムの製造 別の例として、カルボキシ保護基としてp−ニトロベン
ジル(PNB)エステルを使う別途合成経路を説明す
る。以下に見るように、メチル以外のエステルの利用
は、いくらか合成技術を変更するが、アミノ保護掌性副
構造を操作の遅い段階まで保持するという利点は残って
いる。この結果、方法がかなり効率化し、その結果、生
成物の収率が高い。下記実施例8〜15fに記載するこ
の方法は、以下に示すように進行する。反応式III−カルボキシ保護基PNB
【化27】
【0063】実施例8 この方法は、実施例1と2に記載したものと同じ方法で
進行し、メチルエステル(4a)を製造した。このメチ
ルエステルを以下のようにPNBエステルに変換した。
メチルエステル(4a)(180g,452mM)をテ
トラヒドロフラン(THF)2500mlと混合し、0
℃に冷却する。次に、これに水452ml、続いて1N
−NaOH452mlを10分間に滴加した。塩基添加
2分後のHPLCは約4%の出発物質に相当するピーク
と75.7%の生成物のピークを示した。15分間撹拌
後、15%硫酸でpHを8.5まで下げた。THFを回
転蒸発器で蒸発し、H2Oで薄めて1600ml容とし
た。
進行し、メチルエステル(4a)を製造した。このメチ
ルエステルを以下のようにPNBエステルに変換した。
メチルエステル(4a)(180g,452mM)をテ
トラヒドロフラン(THF)2500mlと混合し、0
℃に冷却する。次に、これに水452ml、続いて1N
−NaOH452mlを10分間に滴加した。塩基添加
2分後のHPLCは約4%の出発物質に相当するピーク
と75.7%の生成物のピークを示した。15分間撹拌
後、15%硫酸でpHを8.5まで下げた。THFを回
転蒸発器で蒸発し、H2Oで薄めて1600ml容とし
た。
【0064】このうち約25ml(1600mlから)
を取り、CH2Cl250ml、EtOAc100ml、
飽和重炭酸塩50mlおよびH2O100mlを加え
た。重炭酸塩抽出液を分離し、EtOAc25mlで洗
った。EtOAc50mlを加え、濃HClでpHを
2.0に調整した。有機層を分離し、食塩水で洗い、N
a2SO4で乾燥し、蒸発して粥状物16.5gとした。
この粥状物をエーテル15mlで薄め、生成物である酸
(4c)を濾過し、エーテルで洗って、真空乾燥後、
(A)0.96gを得た。濾液は蒸発乾固すると(B)
0.15gを与えた。
を取り、CH2Cl250ml、EtOAc100ml、
飽和重炭酸塩50mlおよびH2O100mlを加え
た。重炭酸塩抽出液を分離し、EtOAc25mlで洗
った。EtOAc50mlを加え、濃HClでpHを
2.0に調整した。有機層を分離し、食塩水で洗い、N
a2SO4で乾燥し、蒸発して粥状物16.5gとした。
この粥状物をエーテル15mlで薄め、生成物である酸
(4c)を濾過し、エーテルで洗って、真空乾燥後、
(A)0.96gを得た。濾液は蒸発乾固すると(B)
0.15gを与えた。
【0065】残りの1575mlにCH2Cl22500
ml、臭化p−ニトロベンジル(102.5g,47
4.6mM,5%過剰)および臭化テトラブチルアンモ
ニウム(TBABr)(29.1g)を加えた。pHは
9.5、温度は約23℃であった。1時間40分後、H
PLCは、反応が正常に進行していることを示した。混
合物を室温で一夜撹拌後、HPLCは、反応終了を示し
た。水層を分離し、CH2Cl2100mlで洗った。C
H2Cl2溶液を合し、10%食塩水1600mlで洗
い、MgSO4で乾燥した。得られた混合物をハイフロ
で濾過し、CH2Cl2を蒸発して結晶性シラップとし、
エーテル2000mlとイソプロピルアルコール200
0mlで徐々に薄めた。生成物を濾過し、エーテル/イ
ソプロピルアルコール(3/1)で洗い、室温で真空乾
燥(最初の2時間は50℃で)して(C)212.8
g,収率90.6%(前記酸製造用に取った部分を計算
から除外して)とした。濾液は、大きい蒸発皿で蒸発さ
せてシラップ中に結晶を得、イソプロピルアルコール1
00mlで粥状化し、濾過し、イソプロピルアルコール
で洗った。残留物を50℃で真空乾燥して(D)5.6
8g,収率2.4%とした。合計収率は約218.5
g,93%でPNBエステル(4b)への良好な変換を
示した。生成物(C)のNMRは完全にきれいであっ
た。(C)のHPLCは98.9%で、(D)は97.
8%であった。酸(A)のHPLCは97.6%。重ジ
メチルスルホキシド(DMSO)中のNMRは良好であ
った(少量のH2Oとエーテルが存在した)。(A)の
融点は191〜192℃;(C)の融点は143.5〜
144.5℃;(D)の融点は142〜143.5℃で
あった。
ml、臭化p−ニトロベンジル(102.5g,47
4.6mM,5%過剰)および臭化テトラブチルアンモ
ニウム(TBABr)(29.1g)を加えた。pHは
9.5、温度は約23℃であった。1時間40分後、H
PLCは、反応が正常に進行していることを示した。混
合物を室温で一夜撹拌後、HPLCは、反応終了を示し
た。水層を分離し、CH2Cl2100mlで洗った。C
H2Cl2溶液を合し、10%食塩水1600mlで洗
い、MgSO4で乾燥した。得られた混合物をハイフロ
で濾過し、CH2Cl2を蒸発して結晶性シラップとし、
エーテル2000mlとイソプロピルアルコール200
0mlで徐々に薄めた。生成物を濾過し、エーテル/イ
ソプロピルアルコール(3/1)で洗い、室温で真空乾
燥(最初の2時間は50℃で)して(C)212.8
g,収率90.6%(前記酸製造用に取った部分を計算
から除外して)とした。濾液は、大きい蒸発皿で蒸発さ
せてシラップ中に結晶を得、イソプロピルアルコール1
00mlで粥状化し、濾過し、イソプロピルアルコール
で洗った。残留物を50℃で真空乾燥して(D)5.6
8g,収率2.4%とした。合計収率は約218.5
g,93%でPNBエステル(4b)への良好な変換を
示した。生成物(C)のNMRは完全にきれいであっ
た。(C)のHPLCは98.9%で、(D)は97.
8%であった。酸(A)のHPLCは97.6%。重ジ
メチルスルホキシド(DMSO)中のNMRは良好であ
った(少量のH2Oとエーテルが存在した)。(A)の
融点は191〜192℃;(C)の融点は143.5〜
144.5℃;(D)の融点は142〜143.5℃で
あった。
【0066】生成物である酸(A)のFD質量スペクト
ルは384にピークを示した。滴定で66%DMF中、
pKa=5.8を得た。旋光度は、クロロホルム溶媒
中、589nmで+47.69°、365nmで+13
8.28°であった。エタノール中のUVは、200n
mで極大となるピークの立上がりが始まる235nm迄
は明らかな吸収を示さなかった。元素分析:計算値:
C,62.49;H,5.24;N,7.29。実測
値:C,62.62;H,5.24;N,7.18。N
MR(DMSO,d−6):δ1.78(m,1),
1.95(m,1),2.65(m,2),3.68
(d,1),3.78(q,1),4.03(d,
1),4.12(dd,1),4.22(d,1),
4.69(t,1),4.96(dd,1),6.10
(d,1),6.34(t,1),7.39(m,
5),7.51(s,1)。
ルは384にピークを示した。滴定で66%DMF中、
pKa=5.8を得た。旋光度は、クロロホルム溶媒
中、589nmで+47.69°、365nmで+13
8.28°であった。エタノール中のUVは、200n
mで極大となるピークの立上がりが始まる235nm迄
は明らかな吸収を示さなかった。元素分析:計算値:
C,62.49;H,5.24;N,7.29。実測
値:C,62.62;H,5.24;N,7.18。N
MR(DMSO,d−6):δ1.78(m,1),
1.95(m,1),2.65(m,2),3.68
(d,1),3.78(q,1),4.03(d,
1),4.12(dd,1),4.22(d,1),
4.69(t,1),4.96(dd,1),6.10
(d,1),6.34(t,1),7.39(m,
5),7.51(s,1)。
【0067】生成物であるエステル(C)について、I
Rは1759.5cm-1にβ−ラクタムを持つ。UVは
264nmにε9990のピークを示した。CHCl3
中の旋光度は589nmに+43.91°であった。F
D質量分析は519にピークを示した。元素分析:C27
H25N3O8として計算値:C,62.42;H,4.8
5;N,8.09。実測値:C,62.60;H,4.
91;N,8.17。NMR(DMSO,d−6):δ
1.81(m,1),1.95(m,1),2.63
(t,1),3.79(q,1),3.95(d,
1),4.12(dd,1),4.25(d,1),
4.26(d,1),4.70(t,1),4.97
(dd,1),5.23(s,2),6.06(d,
1),6.32(t,1),7.39(m,5),7.
49(s,1),7.60(d,2),8.16(d,
2)。
Rは1759.5cm-1にβ−ラクタムを持つ。UVは
264nmにε9990のピークを示した。CHCl3
中の旋光度は589nmに+43.91°であった。F
D質量分析は519にピークを示した。元素分析:C27
H25N3O8として計算値:C,62.42;H,4.8
5;N,8.09。実測値:C,62.60;H,4.
91;N,8.17。NMR(DMSO,d−6):δ
1.81(m,1),1.95(m,1),2.63
(t,1),3.79(q,1),3.95(d,
1),4.12(dd,1),4.25(d,1),
4.26(d,1),4.70(t,1),4.97
(dd,1),5.23(s,2),6.06(d,
1),6.32(t,1),7.39(m,5),7.
49(s,1),7.60(d,2),8.16(d,
2)。
【0068】実施例9 フランPNBエステル(4b)のカルボン酸(5b)へ
の変換は、オゾン分解で以下の通りに行った。フランP
NBエステル(4b)(66.0g,127mM)を室
温でCH2Cl2834mlおよびMeOH126mlと
混合し、ドライアイス/アセトンで冷却した。冷却期間
中、N2を通じた。オゾン化器は1.5アンペアにセッ
トし、O2の流速は5SCFH(シリンダーゲージで2
psi)に調整した。オゾン化器を作動させ、O3流を
反応液に導いた。CH2Cl2166mlを2分間に加え
て混合物を薄めた。明瞭な青色が2時間後に得られた。
オゾン導入を窒素気流に代え、過剰のオゾンを除去した
(青色が消失)。ドライアイス浴を外し、室温の水浴を
取付けた。30%H2O2(43.2ml,380mM)
を急速に滴加し、得られる混合物を室温まで約2−1/
2時間撹拌した。HPLCは、中間体が徐々に生成物酸
(5b)に変換することを示した。混合物にNaHSO
355gのH2O1000ml溶液の殆どを加えて反応を
止め、澱粉−ヨウ化物検査陰性とした。HPLCは生成
物83%を示した。CH2Cl2層を分離し、5%食塩3
×500mlで洗い、MgSO4で乾燥した。一夜冷蔵
後、この混合物をハイフロで濾過、蒸発してCH2Cl2
中約1:1のゼラチン状固体の粥状物を得た。この物質
をエーテル900mlで徐々に薄め、2時間撹拌し、濾
過した。白色の固体をエーテルで洗い、真空乾燥して生
成物(5b)61.5gとした。HPLCは89.4
%、補正収率は約87%。CDCl3中NMRは良好で
あった。M.P.は78〜81℃。NMR(CDC
l3):δ1.62(m,1),1.86(m,1),
2.36(t,2),3.76(d,1),3.92
(q,1),4.34(d,1),4.34(dd,
1),4.64(d,1),4.77(t,1),5.
02(dd,1),5.22(s,2),7.43
(s,5),7.50(d,2),8.22(d,
2)。
の変換は、オゾン分解で以下の通りに行った。フランP
NBエステル(4b)(66.0g,127mM)を室
温でCH2Cl2834mlおよびMeOH126mlと
混合し、ドライアイス/アセトンで冷却した。冷却期間
中、N2を通じた。オゾン化器は1.5アンペアにセッ
トし、O2の流速は5SCFH(シリンダーゲージで2
psi)に調整した。オゾン化器を作動させ、O3流を
反応液に導いた。CH2Cl2166mlを2分間に加え
て混合物を薄めた。明瞭な青色が2時間後に得られた。
オゾン導入を窒素気流に代え、過剰のオゾンを除去した
(青色が消失)。ドライアイス浴を外し、室温の水浴を
取付けた。30%H2O2(43.2ml,380mM)
を急速に滴加し、得られる混合物を室温まで約2−1/
2時間撹拌した。HPLCは、中間体が徐々に生成物酸
(5b)に変換することを示した。混合物にNaHSO
355gのH2O1000ml溶液の殆どを加えて反応を
止め、澱粉−ヨウ化物検査陰性とした。HPLCは生成
物83%を示した。CH2Cl2層を分離し、5%食塩3
×500mlで洗い、MgSO4で乾燥した。一夜冷蔵
後、この混合物をハイフロで濾過、蒸発してCH2Cl2
中約1:1のゼラチン状固体の粥状物を得た。この物質
をエーテル900mlで徐々に薄め、2時間撹拌し、濾
過した。白色の固体をエーテルで洗い、真空乾燥して生
成物(5b)61.5gとした。HPLCは89.4
%、補正収率は約87%。CDCl3中NMRは良好で
あった。M.P.は78〜81℃。NMR(CDC
l3):δ1.62(m,1),1.86(m,1),
2.36(t,2),3.76(d,1),3.92
(q,1),4.34(d,1),4.34(dd,
1),4.64(d,1),4.77(t,1),5.
02(dd,1),5.22(s,2),7.43
(s,5),7.50(d,2),8.22(d,
2)。
【0069】実施例10 カルボン酸生成物(5b)(4.48g,9mM)をC
H2Cl228mlに加え、−30℃に冷却した。次にT
EA(1.27ml,9.13mM,1.01eq.)
を加え、続いてDMAP0.22g(1.8mM)を加
えた。クロロギ酸フェニル(1.52ml,12.1m
M、CH2Cl27ml中)を加え、得られた混合物を2
0分間撹拌した。HPLCは、出発物質約2%と共に生
成物ジエステル(6b)88%を示した。これは0℃に
温めても変化しなかった。TEA3滴を加えたが、効果
はなかった。1NHCl10.5ml(10.5mM)
で反応を止め、室温まで撹拌し、生成物を分離し、食塩
水で洗い、MgSO4で乾燥した。CH2Cl2の大部分
を蒸発、次にEtOAc23mlを加えた。残ったCH
2Cl2とEtOAcの一部を蒸発し、約15ml容の所
で結晶化が開始した。エーテル8mlを加えた後、結晶
は粘着性となったので、EtOAc(13ml)をエ−
テルに追加した。混合物を最後に蒸発して湿った固体と
し、酢酸イソプロピル(iPrOAc)20mlで粥状
化し、エーテル40mlを徐々に加えた。濾過し、同じ
混合物20mlで洗った後、結晶を35℃で真空乾燥し
て白色固体(A)4.11gとした。収率は80%であ
った。濾液は蒸発して固体1.3gとし、エーテル10
0mlで粥状化し、室温で一夜放置した。これを濾過
し、エーテル50mlで洗って生成物(B)0.68g
を得た。収率は13%であった。(A)のHPLCは9
4%で(B)は85%であった。未補正全収率は約93
%であった。CDCl3中のNMRは良好であった(痕
跡のiPrOAc)。FD質量分析は親ピークを573
に示したが、646にも何かを示した(多分、断片の再
結合物)。旋光度(CH2Cl2,MeOH)は589n
mで+46.66°であった。264nmのUVピーク
はε=10400であった。M.P.は115〜118
℃であった。CHCl3中のIRはβ−ラクタムを17
58cm-1に持っていた。元素分析:C30H27N3O9と
して計算値:C,62.82;H,4.75;N,7.
33。実測値:C,62.65;H,4.70;N,
7.37。NMR(CDCl3):δ1.74(m,
1),1.93(m,1),2.59(t,2),3.
77(d,1),4.01(q,1),4.34(d
d,1),4.37(d,1),4.67(d,1),
4.76(t,1),5.03(dd,1),5.17
(s,2),7.06(d,2),7.26(t,
1),7.38(d,2),7.42(s,5),7.
44(d,2),8.16(d,2)。
H2Cl228mlに加え、−30℃に冷却した。次にT
EA(1.27ml,9.13mM,1.01eq.)
を加え、続いてDMAP0.22g(1.8mM)を加
えた。クロロギ酸フェニル(1.52ml,12.1m
M、CH2Cl27ml中)を加え、得られた混合物を2
0分間撹拌した。HPLCは、出発物質約2%と共に生
成物ジエステル(6b)88%を示した。これは0℃に
温めても変化しなかった。TEA3滴を加えたが、効果
はなかった。1NHCl10.5ml(10.5mM)
で反応を止め、室温まで撹拌し、生成物を分離し、食塩
水で洗い、MgSO4で乾燥した。CH2Cl2の大部分
を蒸発、次にEtOAc23mlを加えた。残ったCH
2Cl2とEtOAcの一部を蒸発し、約15ml容の所
で結晶化が開始した。エーテル8mlを加えた後、結晶
は粘着性となったので、EtOAc(13ml)をエ−
テルに追加した。混合物を最後に蒸発して湿った固体と
し、酢酸イソプロピル(iPrOAc)20mlで粥状
化し、エーテル40mlを徐々に加えた。濾過し、同じ
混合物20mlで洗った後、結晶を35℃で真空乾燥し
て白色固体(A)4.11gとした。収率は80%であ
った。濾液は蒸発して固体1.3gとし、エーテル10
0mlで粥状化し、室温で一夜放置した。これを濾過
し、エーテル50mlで洗って生成物(B)0.68g
を得た。収率は13%であった。(A)のHPLCは9
4%で(B)は85%であった。未補正全収率は約93
%であった。CDCl3中のNMRは良好であった(痕
跡のiPrOAc)。FD質量分析は親ピークを573
に示したが、646にも何かを示した(多分、断片の再
結合物)。旋光度(CH2Cl2,MeOH)は589n
mで+46.66°であった。264nmのUVピーク
はε=10400であった。M.P.は115〜118
℃であった。CHCl3中のIRはβ−ラクタムを17
58cm-1に持っていた。元素分析:C30H27N3O9と
して計算値:C,62.82;H,4.75;N,7.
33。実測値:C,62.65;H,4.70;N,
7.37。NMR(CDCl3):δ1.74(m,
1),1.93(m,1),2.59(t,2),3.
77(d,1),4.01(q,1),4.34(d
d,1),4.37(d,1),4.67(d,1),
4.76(t,1),5.03(dd,1),5.17
(s,2),7.06(d,2),7.26(t,
1),7.38(d,2),7.42(s,5),7.
44(d,2),8.16(d,2)。
【0070】実施例11a 生成物(6b)(4.00g,7mM)をTHF40m
lと混合、−78℃に冷却後、ナトリウムt−ペントキ
シド(2.31g,21mM)を加え、混合物を撹拌し
た。10分後のHPLCは、少量のフェニルエステルの
残存を示した。反応の完了は遅かった。−78℃で70
分間撹拌後、反応混合物を室温で急速に撹拌しながらC
H2Cl2100mlと1NHCl100ml中に注入し
た。5分後、有機層を取り、H2O2×100mlと次
に食塩水で洗った。生成物の溶液をMgSO4で乾燥
し、CH2Cl2を回転蒸発器で蒸発した。残渣をEtO
Ac30mlから結晶化させた。10分後、この粥状物
を氷浴で冷却した。生成物エノールを濾過し、冷EtO
Ac20mlと次にエーテルで洗った。35℃で真空乾
燥して(A)2.05gを与えたが、これはHPLC的
に純粋であった。濾液は蒸発して残渣の固体を氷浴中、
EtOAc5mlで粥状化して第2晶(B)0.24g
を得た。これもHPLC的に純粋であった。合計収率は
2.29g,68%であった。NMR(CDCl3):
δ1.69(m,1),1.91(m,1),2.42
(m,2),3.70(m,1),4.33(dd,
1),4.65(d,1),4.77(t,1),5.
01(dd,1),5.26(d,1),5.49
(d,1),7.44(m,5),7.70(d,
2),8.24(d,2),11.18(s,1)。元
素分析:C24H21N3O8として計算値:C60.13;
H,4.42;N,8.76。実験値:C,60.4
0;H,4.40;N,8.62。
lと混合、−78℃に冷却後、ナトリウムt−ペントキ
シド(2.31g,21mM)を加え、混合物を撹拌し
た。10分後のHPLCは、少量のフェニルエステルの
残存を示した。反応の完了は遅かった。−78℃で70
分間撹拌後、反応混合物を室温で急速に撹拌しながらC
H2Cl2100mlと1NHCl100ml中に注入し
た。5分後、有機層を取り、H2O2×100mlと次
に食塩水で洗った。生成物の溶液をMgSO4で乾燥
し、CH2Cl2を回転蒸発器で蒸発した。残渣をEtO
Ac30mlから結晶化させた。10分後、この粥状物
を氷浴で冷却した。生成物エノールを濾過し、冷EtO
Ac20mlと次にエーテルで洗った。35℃で真空乾
燥して(A)2.05gを与えたが、これはHPLC的
に純粋であった。濾液は蒸発して残渣の固体を氷浴中、
EtOAc5mlで粥状化して第2晶(B)0.24g
を得た。これもHPLC的に純粋であった。合計収率は
2.29g,68%であった。NMR(CDCl3):
δ1.69(m,1),1.91(m,1),2.42
(m,2),3.70(m,1),4.33(dd,
1),4.65(d,1),4.77(t,1),5.
01(dd,1),5.26(d,1),5.49
(d,1),7.44(m,5),7.70(d,
2),8.24(d,2),11.18(s,1)。元
素分析:C24H21N3O8として計算値:C60.13;
H,4.42;N,8.76。実験値:C,60.4
0;H,4.40;N,8.62。
【0071】実施例11b カルボン酸生成物(5b)のエノール(7b)への変換
(実施例10と11a参照)を結合して以下の操作とす
る。カルボン酸(5b)600mg(1.206M)を
室温でTHF5400mlに加えた。TEA175.8
ml(1.26M)とDMAP9.0g(73.8m
M)を加えた。これに、クロロギ酸フェニル181.9
ml(1.45M)をTHF600mlに溶かし、30
℃で20分間に滴加した。10分間撹拌後、混合物を濾
過して塩を除き、続いてフェニルエステル溶液を−15
℃に冷却した。
(実施例10と11a参照)を結合して以下の操作とす
る。カルボン酸(5b)600mg(1.206M)を
室温でTHF5400mlに加えた。TEA175.8
ml(1.26M)とDMAP9.0g(73.8m
M)を加えた。これに、クロロギ酸フェニル181.9
ml(1.45M)をTHF600mlに溶かし、30
℃で20分間に滴加した。10分間撹拌後、混合物を濾
過して塩を除き、続いてフェニルエステル溶液を−15
℃に冷却した。
【0072】リチウムt−ブトキシド384g(4.8
M)をTHF6000mlに溶かし、混合物を−15℃
に冷却した。溶解した塩基を前記フェニルエステルに5
〜10分間に(−10℃)滴加し、得られた混合物を−
10℃で5分間撹拌した。HPLCは反応完了を示し
た。20%食塩水3300mlで薄めた濃塩酸660m
lで反応を止め、混合物を20℃で30分間撹拌した。
水3300mlを加え、分液した。有機層を濃縮して粥
状物6000gとした。これにイソプロピルアルコール
6000mlを加え、再濃縮して粥状物6000gとし
た。また、IPA6000mlを加え、得られる混合物
を濃縮して9000gの粥状物とした。これを0℃に冷
却し、1〜2時間撹拌し、濾過し、IPA(2.75
L)で洗い、35〜40℃で真空乾燥した。エノール生
成物(7b)の重量は512.7gであった。収率は8
8.7%であった。HPLCは98.8%を示した。N
MR(CDCl3):δ1.69(m,1),1.90
(m,1),2.40(m,2),3.67(m,
1),4.32(dd,1),4.63(d,1),
4.75(t,1),5.00(dd,1),5.24
(d,1),5.47(d,1),7.41(m,
5),7.68(d,2),8.22(d,2),1
1.17(s,1)。
M)をTHF6000mlに溶かし、混合物を−15℃
に冷却した。溶解した塩基を前記フェニルエステルに5
〜10分間に(−10℃)滴加し、得られた混合物を−
10℃で5分間撹拌した。HPLCは反応完了を示し
た。20%食塩水3300mlで薄めた濃塩酸660m
lで反応を止め、混合物を20℃で30分間撹拌した。
水3300mlを加え、分液した。有機層を濃縮して粥
状物6000gとした。これにイソプロピルアルコール
6000mlを加え、再濃縮して粥状物6000gとし
た。また、IPA6000mlを加え、得られる混合物
を濃縮して9000gの粥状物とした。これを0℃に冷
却し、1〜2時間撹拌し、濾過し、IPA(2.75
L)で洗い、35〜40℃で真空乾燥した。エノール生
成物(7b)の重量は512.7gであった。収率は8
8.7%であった。HPLCは98.8%を示した。N
MR(CDCl3):δ1.69(m,1),1.90
(m,1),2.40(m,2),3.67(m,
1),4.32(dd,1),4.63(d,1),
4.75(t,1),5.00(dd,1),5.24
(d,1),5.47(d,1),7.41(m,
5),7.68(d,2),8.22(d,2),1
1.17(s,1)。
【0073】実施例12a 亜燐酸エステル/Cl2付加物を実施例6に記載のよう
にして−15℃で製造した。亜燐酸トリフェニル(2.
13ml,8mM)をCH2Cl22mlに溶かし、Cl
2ガスと共にCH2Cl230mlに加え、小過剰の塩素
をアミレン数滴で除いた。初めにトルエン共沸脱水で、
次に真空加熱器で特に乾燥したポリビニルピリジンポリ
マー(PVPP)1.0g(約8mM)を加え、続いて
エノール(7b)1.92g(4mM)を加えた。冷浴
を去り室温浴を装着した。温度は3分間に室温に達し
た。反応混合物を室温(23〜24℃)で4時間撹拌し
た。この反応をHPLCで追跡し、円滑な進行を認め
た。室温で4時間後、PVPPを濾過し、溶液をH2O
50ml、次に食塩水で2回で洗った。溶液をMgSO
4で乾燥し、蒸発してシラップを得、後で結晶になっ
た。結晶をエーテル25mlで20分間粥状化し、濾過
し、エーテルで洗った。白色固体を40℃で真空乾燥し
て、塩素化PNBエステル(8b)1.75g、収率8
8%を得た。CDCl3中のNMRは良好であった(痕
跡のエーテルを示した)。HPLCは純度94%を与え
た。主な不純物は、脱エステル化生成物8c(1.44
分に)に対応する高移動度のピークとエノール出発物質
(4.57分に)であった。IRは、1783.9cm
-1にβ−ラクタムを与えた。UVは、271nmにε=
18400のピークを与えた。FD質量分析は、親イオ
ンを497に与えた。M.P.206〜207℃。元素
分析:C24H20Cl1N3O7として計算値:C,57.
90;H,4.05;N,8.44;Cl,7.12。
実測値:C,57.64;H,4.04;N,8.2
5;Cl,7.33。NMR(CDCl3):δ1.8
0(m,1),1.94(m,1),2.55(m,
2),3.76(m,1),4.32(dd,1),
4.66(d,1),4.76(t,1),4.96
(dd,1),5.37(q,2),7.43(m,
5),7.61(d,2),8.22(d,2)。
にして−15℃で製造した。亜燐酸トリフェニル(2.
13ml,8mM)をCH2Cl22mlに溶かし、Cl
2ガスと共にCH2Cl230mlに加え、小過剰の塩素
をアミレン数滴で除いた。初めにトルエン共沸脱水で、
次に真空加熱器で特に乾燥したポリビニルピリジンポリ
マー(PVPP)1.0g(約8mM)を加え、続いて
エノール(7b)1.92g(4mM)を加えた。冷浴
を去り室温浴を装着した。温度は3分間に室温に達し
た。反応混合物を室温(23〜24℃)で4時間撹拌し
た。この反応をHPLCで追跡し、円滑な進行を認め
た。室温で4時間後、PVPPを濾過し、溶液をH2O
50ml、次に食塩水で2回で洗った。溶液をMgSO
4で乾燥し、蒸発してシラップを得、後で結晶になっ
た。結晶をエーテル25mlで20分間粥状化し、濾過
し、エーテルで洗った。白色固体を40℃で真空乾燥し
て、塩素化PNBエステル(8b)1.75g、収率8
8%を得た。CDCl3中のNMRは良好であった(痕
跡のエーテルを示した)。HPLCは純度94%を与え
た。主な不純物は、脱エステル化生成物8c(1.44
分に)に対応する高移動度のピークとエノール出発物質
(4.57分に)であった。IRは、1783.9cm
-1にβ−ラクタムを与えた。UVは、271nmにε=
18400のピークを与えた。FD質量分析は、親イオ
ンを497に与えた。M.P.206〜207℃。元素
分析:C24H20Cl1N3O7として計算値:C,57.
90;H,4.05;N,8.44;Cl,7.12。
実測値:C,57.64;H,4.04;N,8.2
5;Cl,7.33。NMR(CDCl3):δ1.8
0(m,1),1.94(m,1),2.55(m,
2),3.76(m,1),4.32(dd,1),
4.66(d,1),4.76(t,1),4.96
(dd,1),5.37(q,2),7.43(m,
5),7.61(d,2),8.22(d,2)。
【0074】実施例12b ドライアイスでアセトン浴で−15℃以下に保ちながら
CH2Cl2516ml中にCl2と亜燐酸トリフェニル
73.2ml(275mM)を同時に加えて亜燐酸エス
テル/Cl2付加物を製造した。過剰の塩素をアミレン
2mlで除去した。次にピリミジン21.6ml(27
5mM)、続いてエノール(7b)66g(137.5
mM)とEtOAc516mlを加えた。冷浴を去り、
反応混合物を室温まで温め、2.5時間撹拌した。HP
LCは塩素化の完了を示した。H2O1750ml、次
にCH2Cl2500mlを加え、層の分離を促進した。
有機層を分取し、食塩水2×1000mlで洗った。こ
れをMgSO4で乾燥し、ハイフロ層で濾過し、回転蒸
発器で蒸発して粥状物290gとした。Et2O860
mlを徐々に加え、結晶混合物を30分間撹拌した。生
成物を濾過し、Et2Oで洗い、一夜真空乾燥して塩素
化PNBエステル(8b)59.9g、87.5%収率
とした。HPLCは純度96.3%を与えた。NMR
(CDCl3):δ1.82(m,1),1.93
(m,1),2.54(m,2),3.74(m,
1),4.29(dd,1),4.62(d,1),
4.74(t,1),4.94(dd,1),5.34
(q,2),7.40(m,5),7.59(d,
2),8.20(d,2)。
CH2Cl2516ml中にCl2と亜燐酸トリフェニル
73.2ml(275mM)を同時に加えて亜燐酸エス
テル/Cl2付加物を製造した。過剰の塩素をアミレン
2mlで除去した。次にピリミジン21.6ml(27
5mM)、続いてエノール(7b)66g(137.5
mM)とEtOAc516mlを加えた。冷浴を去り、
反応混合物を室温まで温め、2.5時間撹拌した。HP
LCは塩素化の完了を示した。H2O1750ml、次
にCH2Cl2500mlを加え、層の分離を促進した。
有機層を分取し、食塩水2×1000mlで洗った。こ
れをMgSO4で乾燥し、ハイフロ層で濾過し、回転蒸
発器で蒸発して粥状物290gとした。Et2O860
mlを徐々に加え、結晶混合物を30分間撹拌した。生
成物を濾過し、Et2Oで洗い、一夜真空乾燥して塩素
化PNBエステル(8b)59.9g、87.5%収率
とした。HPLCは純度96.3%を与えた。NMR
(CDCl3):δ1.82(m,1),1.93
(m,1),2.54(m,2),3.74(m,
1),4.29(dd,1),4.62(d,1),
4.74(t,1),4.94(dd,1),5.34
(q,2),7.40(m,5),7.59(d,
2),8.20(d,2)。
【0075】掌性修飾基とメチル以外のカルボキシ保護
基の開裂 先行実施例でメチル以外の2−カルボキシ保護基と7−
アミノ保護掌性修飾基を持つ3−置換化合物を提供し
た。以下の実施例は、その化合物を対応するカルバセフ
ェムに変換する別途経路を示す。実施例13a〜15f
の操作では、合成は第一にカルボキシ保護基の開裂で2
−カルボン酸を得、次に7−アミノカルバセフェムに変
換する。実施例16〜17の他の操作法では、掌性修飾
基の開裂がカルボキシ保護基の除去に先行的または並行
的に進行する。
基の開裂 先行実施例でメチル以外の2−カルボキシ保護基と7−
アミノ保護掌性修飾基を持つ3−置換化合物を提供し
た。以下の実施例は、その化合物を対応するカルバセフ
ェムに変換する別途経路を示す。実施例13a〜15f
の操作では、合成は第一にカルボキシ保護基の開裂で2
−カルボン酸を得、次に7−アミノカルバセフェムに変
換する。実施例16〜17の他の操作法では、掌性修飾
基の開裂がカルボキシ保護基の除去に先行的または並行
的に進行する。
【0076】実施例13a 塩素化PNBエステル(8b)(4.98g,10m
M)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)20m
lおよびMeOH20mlと混合し、次に亜鉛末2.1
6g(33mM)を少量ずつ加えた。メタンスルホン酸
(CH3SO3H)(5.0ml,77mM)を30分間
に滴加すると発熱して40℃になった。この温度は水浴
で保持した。亜鉛と酸の反応中に沈殿が生じたが、これ
は残りの酸を加えるに従って溶解した。1時間50分後
のHPLCは、2−カルボン酸(8c)へのきれいな反
応を示した。40℃で2時間後、混合物を濾過し、亜鉛
粉はDMF/H2O(1/1)10mlで洗った。CH2
Cl2100mlとH2O100mlを加え、続いて撹拌
した。CH2Cl2層を分取した。水層はCH2Cl220
mlで再抽出し、痕跡を残して生成物を抽出した。抽出
液を合し、10%食塩水100mlで洗い、MgSO4
で乾燥し、蒸発してシラップ10.3gとした。これを
イソプロピルアルコール(iPrOH)25mlで薄
め、種晶を加えた。生成物は速やかに結晶化した。iP
rOH(35ml)を徐々に加え、混合物を室温で一夜
撹拌し、次に0℃に1時間冷却したが、上澄液はまだ少
量の生成物を含んでいた。ヘキサン(25ml)を加え
ると、上澄液のHPLCはより少ない生成物を示した。
さらにヘキサン25mlを加え、室温で撹拌すると、上
澄液のHPLCは僅かな生成物を示した。濾過とiPr
OH/ヘキサン(1/1)による洗浄に続く50℃での
真空乾燥で黄色固体(8c)2.63g、粗収率72%
を得た。NMRはきれいであった(いくらかのDMFと
iPrOHを示した)。HPLCは99%を示した。N
MR(DMSO,d−6):δ1.98(m,2),
2.55(m,2),3.78(m,1),4.12
(dd,1),4.47(d,1),4.73(t,
1),5.02(dd,1),7.41(m,5),1
3.5(s,1)。
M)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)20m
lおよびMeOH20mlと混合し、次に亜鉛末2.1
6g(33mM)を少量ずつ加えた。メタンスルホン酸
(CH3SO3H)(5.0ml,77mM)を30分間
に滴加すると発熱して40℃になった。この温度は水浴
で保持した。亜鉛と酸の反応中に沈殿が生じたが、これ
は残りの酸を加えるに従って溶解した。1時間50分後
のHPLCは、2−カルボン酸(8c)へのきれいな反
応を示した。40℃で2時間後、混合物を濾過し、亜鉛
粉はDMF/H2O(1/1)10mlで洗った。CH2
Cl2100mlとH2O100mlを加え、続いて撹拌
した。CH2Cl2層を分取した。水層はCH2Cl220
mlで再抽出し、痕跡を残して生成物を抽出した。抽出
液を合し、10%食塩水100mlで洗い、MgSO4
で乾燥し、蒸発してシラップ10.3gとした。これを
イソプロピルアルコール(iPrOH)25mlで薄
め、種晶を加えた。生成物は速やかに結晶化した。iP
rOH(35ml)を徐々に加え、混合物を室温で一夜
撹拌し、次に0℃に1時間冷却したが、上澄液はまだ少
量の生成物を含んでいた。ヘキサン(25ml)を加え
ると、上澄液のHPLCはより少ない生成物を示した。
さらにヘキサン25mlを加え、室温で撹拌すると、上
澄液のHPLCは僅かな生成物を示した。濾過とiPr
OH/ヘキサン(1/1)による洗浄に続く50℃での
真空乾燥で黄色固体(8c)2.63g、粗収率72%
を得た。NMRはきれいであった(いくらかのDMFと
iPrOHを示した)。HPLCは99%を示した。N
MR(DMSO,d−6):δ1.98(m,2),
2.55(m,2),3.78(m,1),4.12
(dd,1),4.47(d,1),4.73(t,
1),5.02(dd,1),7.41(m,5),1
3.5(s,1)。
【0077】実施例13b 実施例13aのPNBエステル開裂を幾分修飾して再現
した。主としてメタンスルホン酸の代わりにHClを用
いた。塩素化PNBエステル(8b)(4.98g,1
0mM)をDMF50mlと混合し、0〜5℃に冷却
し、次に濃HCl(8.75ml,105mM)を加え
た。出発物質は濃HCl添加の間(約7mlの時に)結
晶化したので、混合物を室温まで加温し、DMF5ml
を加えた。亜鉛(2.29g,35mM)添加開始とと
もに、混合物は薄くなり、撹拌可能になった。氷浴を装
着して室温(20〜25℃)に保つと、すぐに透明な溶
液が得られた。濃HClと亜鉛の残りを加えた。20分
後、pHは1.00で、1時間35分後には1.13で
あった。混合物は1時間45分撹拌した。出発物質はな
かったが、還元されたエステルの加水分解は遅かった。
混合物をガラス紙で濾過し、DMF5mlで洗い、H2
O30mlを加えて加水分解を促進したところ著効を得
た。2時間10分後、中間体3%のみが残存し、pHは
1.35であった。2時間30分後、反応は本質的に完
了した。H2O(40ml)を滴加し、濁った溶液に種
晶を加えた。さらにH2O70mlを滴加するとゴム状
固体が形成した。次にCH2Cl2(5ml)を加え、混
合物を30分間撹拌した。生成物は結晶化したが、充分
な品質ではなく−また、生成物の25%は溶液内に残っ
ていた−ので、混合物をCH2Cl2250ml、次にC
H2Cl2100mlで抽出した。CH2Cl2抽出液を合
し、1NHCl100mlで洗った。有機層を飽和重炭
酸塩2×100mlで抽出し、重炭酸塩抽出液をCH2
Cl250mlで洗った。重炭酸塩抽出液をハイフロで
濾過してポリマーを除いた。重炭酸塩抽出液にエーテル
を加えて炭酸ガス発生による発泡を抑制しながらpHを
濃HClで1.5に調整した。生成物は濾過し、H2O
とエーテルで洗った。生成物(8c)を50℃で真空乾
燥して(A)2.33g、収率64%とした。生成物の
HPLCは99.5%であった。濾液は8日間放置した
後、エーテルを蒸発した。生成物の追加分(HPLC
純)を濾過し、乾燥して(B)0.42g、収率12%
とした。合計収率:76%。
した。主としてメタンスルホン酸の代わりにHClを用
いた。塩素化PNBエステル(8b)(4.98g,1
0mM)をDMF50mlと混合し、0〜5℃に冷却
し、次に濃HCl(8.75ml,105mM)を加え
た。出発物質は濃HCl添加の間(約7mlの時に)結
晶化したので、混合物を室温まで加温し、DMF5ml
を加えた。亜鉛(2.29g,35mM)添加開始とと
もに、混合物は薄くなり、撹拌可能になった。氷浴を装
着して室温(20〜25℃)に保つと、すぐに透明な溶
液が得られた。濃HClと亜鉛の残りを加えた。20分
後、pHは1.00で、1時間35分後には1.13で
あった。混合物は1時間45分撹拌した。出発物質はな
かったが、還元されたエステルの加水分解は遅かった。
混合物をガラス紙で濾過し、DMF5mlで洗い、H2
O30mlを加えて加水分解を促進したところ著効を得
た。2時間10分後、中間体3%のみが残存し、pHは
1.35であった。2時間30分後、反応は本質的に完
了した。H2O(40ml)を滴加し、濁った溶液に種
晶を加えた。さらにH2O70mlを滴加するとゴム状
固体が形成した。次にCH2Cl2(5ml)を加え、混
合物を30分間撹拌した。生成物は結晶化したが、充分
な品質ではなく−また、生成物の25%は溶液内に残っ
ていた−ので、混合物をCH2Cl2250ml、次にC
H2Cl2100mlで抽出した。CH2Cl2抽出液を合
し、1NHCl100mlで洗った。有機層を飽和重炭
酸塩2×100mlで抽出し、重炭酸塩抽出液をCH2
Cl250mlで洗った。重炭酸塩抽出液をハイフロで
濾過してポリマーを除いた。重炭酸塩抽出液にエーテル
を加えて炭酸ガス発生による発泡を抑制しながらpHを
濃HClで1.5に調整した。生成物は濾過し、H2O
とエーテルで洗った。生成物(8c)を50℃で真空乾
燥して(A)2.33g、収率64%とした。生成物の
HPLCは99.5%であった。濾液は8日間放置した
後、エーテルを蒸発した。生成物の追加分(HPLC
純)を濾過し、乾燥して(B)0.42g、収率12%
とした。合計収率:76%。
【0078】実施例13c 塩素化PNBエステル(8b)(54.7g,109.
9mM)をEtOAc1165mlに加えた。ヨウ化リ
チウム21.97g(164.8mM)を加え、混合物
を還流(78℃)下に6.5時間加熱した。加熱を止
め、混合物を室温で一夜撹拌した。D.I.水1098
mlと食塩水220mlを加え、混合物を5分間撹拌し
た。分液した。水層のpHを6.3から濃HClで徐々
に4.0に下げ、種晶を加えた。生成物はpH3.5か
ら4.2で結晶化した。次にpHを1.9に下げ、混合
物を15分間撹拌後、濾過し、H2O750mlで洗っ
た。生成物を60〜70℃で真空乾燥した。生成物の重
量は34.48gであった。収率は34.48/39.
87=86.5%。HPLCは98.3%の生成物(8
c)を示した。
9mM)をEtOAc1165mlに加えた。ヨウ化リ
チウム21.97g(164.8mM)を加え、混合物
を還流(78℃)下に6.5時間加熱した。加熱を止
め、混合物を室温で一夜撹拌した。D.I.水1098
mlと食塩水220mlを加え、混合物を5分間撹拌し
た。分液した。水層のpHを6.3から濃HClで徐々
に4.0に下げ、種晶を加えた。生成物はpH3.5か
ら4.2で結晶化した。次にpHを1.9に下げ、混合
物を15分間撹拌後、濾過し、H2O750mlで洗っ
た。生成物を60〜70℃で真空乾燥した。生成物の重
量は34.48gであった。収率は34.48/39.
87=86.5%。HPLCは98.3%の生成物(8
c)を示した。
【0079】実施例13d
【化28】 p−ニトロベンジル7β−[(S)−4−フェニルオキ
サゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−
デチア)−3−ブロモ−3−セフェム−4−カルボキシ
レート(2.71g,5mM)をテトラヒドロフラン
(30.5ml)に加え、ヨウ化リチウム(4.0g,
30mM)を加えた。混合物を還流下に加熱し、約4時
間撹拌した。生成した沈殿を濾過し、テトラヒドロフラ
ン20ml、次にジエチルエーテル15mlで洗った。
物質を乾燥した。生成物であるリチウム7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−ブロモ−3−セフェ
ム−4−カルボキシレートを76.2%の収率で得た。
分析計算値:C,49.42;H,3.42;N,6.
78;O,19.36;Br,19.34。実測値:
C,49.39;H,3.41;N,6.53;O,1
9.57;Br,19.37。NMR(DMSO,TF
A)δ1.95(m,2),2.68(m,2),3.
75(m,1),4.10(dd,1),4.45
(d,1),4.70(t,1),4.98(dd,
1),7.35(m,5)。
サゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−
デチア)−3−ブロモ−3−セフェム−4−カルボキシ
レート(2.71g,5mM)をテトラヒドロフラン
(30.5ml)に加え、ヨウ化リチウム(4.0g,
30mM)を加えた。混合物を還流下に加熱し、約4時
間撹拌した。生成した沈殿を濾過し、テトラヒドロフラ
ン20ml、次にジエチルエーテル15mlで洗った。
物質を乾燥した。生成物であるリチウム7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−ブロモ−3−セフェ
ム−4−カルボキシレートを76.2%の収率で得た。
分析計算値:C,49.42;H,3.42;N,6.
78;O,19.36;Br,19.34。実測値:
C,49.39;H,3.41;N,6.53;O,1
9.57;Br,19.37。NMR(DMSO,TF
A)δ1.95(m,2),2.68(m,2),3.
75(m,1),4.10(dd,1),4.45
(d,1),4.70(t,1),4.98(dd,
1),7.35(m,5)。
【0080】実施例13e
【化29】 p−ニトロベンジル7β−[(S)−4−フェニルオキ
サゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−
デチア)−3−ヨード−3−セフェム−4−カルボキシ
レート(2.95g,5mM)をテトラヒドロフラン
(30.5ml)に加え、ヨウ化リチウム(4.0g,
30mM)を加えた。混合物を還流下に約7.5時間加
熱撹拌して固体を生成した。加熱を止めた後、酢酸エチ
ル30mlを加えた。混合物を室温まで冷却し、生成す
る固体を濾過し、テトラヒドロフラン/酢酸エチル50
/50混合物30ml、次に酢酸エチル15ml、次に
ジエチルエーテル10mlで洗った。固体を乾燥した。
生成物であるリチウム7β−[(S)−4−フェニルオ
キサゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1
−デチア)−3−ヨード−3−セフェム−4−カルボキ
シレートを未補正収率65.6%で得た。分析計算値:
C,44.37;H,3.07;N,6.09;I,2
7.58。実測値:C,44.10;H,3.04;
N,5.80;I,27.38。NMR(DMSO,T
FA)δ1.88(m,2),2.68(m,2),
3.75(m,1),4.08(dd,1),4.43
(d,1),4.68(t,1),4.98(dd,
1),7.35(m,5)。
サゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−
デチア)−3−ヨード−3−セフェム−4−カルボキシ
レート(2.95g,5mM)をテトラヒドロフラン
(30.5ml)に加え、ヨウ化リチウム(4.0g,
30mM)を加えた。混合物を還流下に約7.5時間加
熱撹拌して固体を生成した。加熱を止めた後、酢酸エチ
ル30mlを加えた。混合物を室温まで冷却し、生成す
る固体を濾過し、テトラヒドロフラン/酢酸エチル50
/50混合物30ml、次に酢酸エチル15ml、次に
ジエチルエーテル10mlで洗った。固体を乾燥した。
生成物であるリチウム7β−[(S)−4−フェニルオ
キサゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1
−デチア)−3−ヨード−3−セフェム−4−カルボキ
シレートを未補正収率65.6%で得た。分析計算値:
C,44.37;H,3.07;N,6.09;I,2
7.58。実測値:C,44.10;H,3.04;
N,5.80;I,27.38。NMR(DMSO,T
FA)δ1.88(m,2),2.68(m,2),
3.75(m,1),4.08(dd,1),4.43
(d,1),4.68(t,1),4.98(dd,
1),7.35(m,5)。
【0081】実施例13f
【化30】 ヨウ化リチウム(2.0g,15mM)を酢酸エチル3
0ml中のp−ニトロベンジル7β−[(S)−4−フ
ェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カ
ルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシ−3−セフェム−4−カルボキシレート(3.
06g,5mM)に加えた。混合物を約48時間室温で
撹拌し、HPLCで反応完了を認めた。そこで、溶液に
水50mlを加えた。水層および有機層を分離した。水
層を回転蒸発器に入れ、少量の酢酸エチルを蒸発した。
少量の固体を濾去した。濃HClを用いて水層のpHを
7.34から1.89に下げた。pH1.89で固体が
沈殿し始めた。混合物をpH3.5で10分間撹拌し、
次に固体を濾過し、水10mlとジエチルエーテル15
mlで洗った。固体を乾燥した。生成物7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチル
スルホニルオキシ−3−セフェム−4−カルボン酸を5
0%の収率で得た。分析計算値:C,45.38;H,
3.17;N,5.88。実測値:C,45.65;
H,3.31;N,6.05。NMR(DMSO)δ
1.95(m,1),2.03(m,1),2.55
(m,2),3.78(m,1),4.03(dd,
1),4.52(d,1),4.70(t,1),5.
02(dd,1),7.40(m,5)。
0ml中のp−ニトロベンジル7β−[(S)−4−フ
ェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]−1−カ
ルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシ−3−セフェム−4−カルボキシレート(3.
06g,5mM)に加えた。混合物を約48時間室温で
撹拌し、HPLCで反応完了を認めた。そこで、溶液に
水50mlを加えた。水層および有機層を分離した。水
層を回転蒸発器に入れ、少量の酢酸エチルを蒸発した。
少量の固体を濾去した。濃HClを用いて水層のpHを
7.34から1.89に下げた。pH1.89で固体が
沈殿し始めた。混合物をpH3.5で10分間撹拌し、
次に固体を濾過し、水10mlとジエチルエーテル15
mlで洗った。固体を乾燥した。生成物7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチル
スルホニルオキシ−3−セフェム−4−カルボン酸を5
0%の収率で得た。分析計算値:C,45.38;H,
3.17;N,5.88。実測値:C,45.65;
H,3.31;N,6.05。NMR(DMSO)δ
1.95(m,1),2.03(m,1),2.55
(m,2),3.78(m,1),4.03(dd,
1),4.52(d,1),4.70(t,1),5.
02(dd,1),7.40(m,5)。
【0082】実施例13g
【化31】 ヨウ化リチウム(1.67g,12.5mM)を酢酸エ
チル106ml中のp−ニトロベンジル7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチル
−3−セフェム−4−カルボン酸(5.31g,10m
M)に加えた。混合物を還流まで加熱し、約6.5時間
撹拌した。そこで、混合物を室温で3日間撹拌した。水
(100ml)、続いて飽和食塩水(20ml)を加え
た。分液した。水層のpHを濃HClを加えて4.0ま
で徐々に下げ、混合物に種晶を加えた。pHをさらに
1.9まで下げ、混合物を15分間撹拌した。生成した
固体を濾過し、水50mlで洗い、60℃で真空乾燥し
て生成物7β−[(S)−4−フェニルオキサゾリジン
−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−デチア)−
3−トリフルオロメチル−3−セフェム−4−カルボン
酸3.20gを得た。未補正収率81%。元素分析:C
18H15N2O5F3として計 算値:C,54.55;H,
3.82;N,7.07;F,14.38。実測値:
C,54.78;H,3.97;N,6.87;F,1
4.38。NMR(DMSO,d−6):δ1.67
(m,1),2.07(m,1),2.29(m,
2),3.79(m,1),4.12(dd,1),
4.58(d,1),4.73(t,1),5.02
(dd,1),7.39(m,5),14.04(b
s,1)。
チル106ml中のp−ニトロベンジル7β−[(S)
−4−フェニルオキサゾリジン−2−オン−3−イル]
−1−カルバ(1−デチア)−3−トリフルオロメチル
−3−セフェム−4−カルボン酸(5.31g,10m
M)に加えた。混合物を還流まで加熱し、約6.5時間
撹拌した。そこで、混合物を室温で3日間撹拌した。水
(100ml)、続いて飽和食塩水(20ml)を加え
た。分液した。水層のpHを濃HClを加えて4.0ま
で徐々に下げ、混合物に種晶を加えた。pHをさらに
1.9まで下げ、混合物を15分間撹拌した。生成した
固体を濾過し、水50mlで洗い、60℃で真空乾燥し
て生成物7β−[(S)−4−フェニルオキサゾリジン
−2−オン−3−イル]−1−カルバ(1−デチア)−
3−トリフルオロメチル−3−セフェム−4−カルボン
酸3.20gを得た。未補正収率81%。元素分析:C
18H15N2O5F3として計 算値:C,54.55;H,
3.82;N,7.07;F,14.38。実測値:
C,54.78;H,3.97;N,6.87;F,1
4.38。NMR(DMSO,d−6):δ1.67
(m,1),2.07(m,1),2.29(m,
2),3.79(m,1),4.12(dd,1),
4.58(d,1),4.73(t,1),5.02
(dd,1),7.39(m,5),14.04(b
s,1)。
【0083】実施例14a 実施例13aで製造した2−カルボン酸(8c)をヨウ
化トリメチルシリル(TMSI)との反応でカルバセフ
ェム(9a)に変換した。すなわち、カルボン酸(8
c)(0.726g,2mM)をアセトニトリル(AC
N)5ml、HMDS(1.06ml,5mM)、TM
SI(0.72ml,5mM)と混合、4時間室温で撹
拌した。DABCO(0.56g,5mM)のACN5
ml溶液を加え、一夜室温で撹拌してDABCO−HI
沈殿を得た。両反応は正常で、DABCO反応(脱離)
の生成物と出発物質のHPLC比率は39.1/12.
0の値で、約77%の変換を示した。1NHCl5ml
を加え、混合物を30分間室温で撹拌した。pHは3.
55であった。DABCO−HI沈殿は溶け、所期のカ
ルバセフェム生成物(9a)が沈殿として現れた。生成
物を濾過し、順次ACN/水(2/1)10ml、水5
mlとACN5mlで洗った。50℃での真空乾燥は白
色に近い固体0.275gを与えた。収率は約63.5
%であった。溶解のためにトリフルオロ酢酸(TFA)
を加えたDMSO(d−6)中のNMRは良好であっ
た。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ1.95
(m,2),2.67(m,2),3.94(m,
1),4.83(d,1),8.87(bs,5)。
化トリメチルシリル(TMSI)との反応でカルバセフ
ェム(9a)に変換した。すなわち、カルボン酸(8
c)(0.726g,2mM)をアセトニトリル(AC
N)5ml、HMDS(1.06ml,5mM)、TM
SI(0.72ml,5mM)と混合、4時間室温で撹
拌した。DABCO(0.56g,5mM)のACN5
ml溶液を加え、一夜室温で撹拌してDABCO−HI
沈殿を得た。両反応は正常で、DABCO反応(脱離)
の生成物と出発物質のHPLC比率は39.1/12.
0の値で、約77%の変換を示した。1NHCl5ml
を加え、混合物を30分間室温で撹拌した。pHは3.
55であった。DABCO−HI沈殿は溶け、所期のカ
ルバセフェム生成物(9a)が沈殿として現れた。生成
物を濾過し、順次ACN/水(2/1)10ml、水5
mlとACN5mlで洗った。50℃での真空乾燥は白
色に近い固体0.275gを与えた。収率は約63.5
%であった。溶解のためにトリフルオロ酢酸(TFA)
を加えたDMSO(d−6)中のNMRは良好であっ
た。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ1.95
(m,2),2.67(m,2),3.94(m,
1),4.83(d,1),8.87(bs,5)。
【0084】実施例7に関して記載したように、TMS
I反応はオキサゾリジノン環開環ヨードエチル中間体を
生成すると期待される。HIの脱離試薬かつ捕捉剤であ
るDABCOの添加はエナミンを与え、加水分解がこの
生成物を所期のカルバセフエム化合物(9a)にする。
I反応はオキサゾリジノン環開環ヨードエチル中間体を
生成すると期待される。HIの脱離試薬かつ捕捉剤であ
るDABCOの添加はエナミンを与え、加水分解がこの
生成物を所期のカルバセフエム化合物(9a)にする。
【0085】実施例14b 実施例14aのTMSI反応を実質的に反復したが、ア
セトニトリルの代わりにCH2Cl2中で行った。2−カ
ルボン酸(8c)(0.363g,2mM)をCH2C
l210mlと混合した。HMDS(0.43ml,2
mM),とTMSI(0.36ml,2.5mM)を加
えた。混合物を1時間撹拌後、HMDS(0.1ml,
0.5mM)を追加した。この溶液を一夜室温で撹拌
し、HMDS(0.11ml,0.5mM)とTMSI
(0.07ml,1.5ml)を追加し、1時間混合し
た。このTMSI反応のHPLCは4.8分に小さいピ
ークを与え、多分HMDSと比べて過剰に存在するTM
SIに起因する。これ以外は、きれいな出発物質13%
とヨードエチル中間体73%であった。DABCO
(0.34g,3mM)を0℃で加えた。氷浴を外し、
温度を室温まで上げた。DABCO添加は中間体沈殿を
与え、徐々にエナミンが生成した。4時間40分後、さ
らに1当量のDABCOを加え、溶液を一夜撹拌した。
反応は、生成物/出発物質比約18/49で止まったよ
うに見えた。TMSI0.5ml(約3−1/2mM)
を追加し、出発物質をヨードエチル中間体に変換した。
さらにTMSI0.29ml(約2mM)を追加し、混
合物を一夜撹拌した。HPLCは3.59分にヨードエ
チル中間体の増加を示したが、エナミン生成物は無影響
であった。出発物質は6%に過ぎなかった。DABCO
0.62g(5.5mM)の追加で、この反応のTMS
Iは8.5当量、DABCOは9.5当量となった。脱
離が再開し、室温で3日後、生成物と出発物質のHPL
C比率は約30%対10%すなわち約3/1であった。
反応混合物は淡色であった。水5mlを加えると沈殿は
3分間に完全に溶解した。pHは4.8で、濃HClで
5分間に2.0に下げた。次にTEAでpHを3.9に
上げたが沈殿はしなかった。ACN5mlを加えてpH
を4.0とし、さらにACN5mlを加えて沈殿を生じ
させた。生成物を二層混合物から濾過し、H2O4ml
とACN10mlの混合物、次にエーテルで洗った。生
成物を40℃で2時間真空乾燥して白色に近い固体0.
115gを得た。カルバセフェム(9a)約53%の収
率についてHPLCは98.6%であった。元素分析:
C8H9Cl1N2O3として計算値:C,44.36;
H,4.19;N,12.93;Cl,16.37。実
測値:C,42.62;H,4.15;N,11.9
5;Cl,16.08。NMR(DMSO,d−6,T
FA):δ1.97(m,2),2.69(m,2),
3.94(m,1),4.86(d,1),8.91
(bs,5)。
セトニトリルの代わりにCH2Cl2中で行った。2−カ
ルボン酸(8c)(0.363g,2mM)をCH2C
l210mlと混合した。HMDS(0.43ml,2
mM),とTMSI(0.36ml,2.5mM)を加
えた。混合物を1時間撹拌後、HMDS(0.1ml,
0.5mM)を追加した。この溶液を一夜室温で撹拌
し、HMDS(0.11ml,0.5mM)とTMSI
(0.07ml,1.5ml)を追加し、1時間混合し
た。このTMSI反応のHPLCは4.8分に小さいピ
ークを与え、多分HMDSと比べて過剰に存在するTM
SIに起因する。これ以外は、きれいな出発物質13%
とヨードエチル中間体73%であった。DABCO
(0.34g,3mM)を0℃で加えた。氷浴を外し、
温度を室温まで上げた。DABCO添加は中間体沈殿を
与え、徐々にエナミンが生成した。4時間40分後、さ
らに1当量のDABCOを加え、溶液を一夜撹拌した。
反応は、生成物/出発物質比約18/49で止まったよ
うに見えた。TMSI0.5ml(約3−1/2mM)
を追加し、出発物質をヨードエチル中間体に変換した。
さらにTMSI0.29ml(約2mM)を追加し、混
合物を一夜撹拌した。HPLCは3.59分にヨードエ
チル中間体の増加を示したが、エナミン生成物は無影響
であった。出発物質は6%に過ぎなかった。DABCO
0.62g(5.5mM)の追加で、この反応のTMS
Iは8.5当量、DABCOは9.5当量となった。脱
離が再開し、室温で3日後、生成物と出発物質のHPL
C比率は約30%対10%すなわち約3/1であった。
反応混合物は淡色であった。水5mlを加えると沈殿は
3分間に完全に溶解した。pHは4.8で、濃HClで
5分間に2.0に下げた。次にTEAでpHを3.9に
上げたが沈殿はしなかった。ACN5mlを加えてpH
を4.0とし、さらにACN5mlを加えて沈殿を生じ
させた。生成物を二層混合物から濾過し、H2O4ml
とACN10mlの混合物、次にエーテルで洗った。生
成物を40℃で2時間真空乾燥して白色に近い固体0.
115gを得た。カルバセフェム(9a)約53%の収
率についてHPLCは98.6%であった。元素分析:
C8H9Cl1N2O3として計算値:C,44.36;
H,4.19;N,12.93;Cl,16.37。実
測値:C,42.62;H,4.15;N,11.9
5;Cl,16.08。NMR(DMSO,d−6,T
FA):δ1.97(m,2),2.69(m,2),
3.94(m,1),4.86(d,1),8.91
(bs,5)。
【0086】実施例14c 2−カルボン酸(8c)(30.0g,82.7mM)
をアセトニトリル415mlに室温で加えた。HMDS
43.72ml(207mM,2.5当量)、続いてT
MSI29.81ml(207mM,2.5当量)を加
えた。混合物を室温で6時間撹拌した。HPLCは反応
完結を示した。反応を0〜5℃に冷却し、DABCO2
7.8g(248.1mM,3.0当量)を加えた(僅
かな発熱)。混合物を0〜10℃で一夜撹拌した。HP
LCは反応完結を示した。
をアセトニトリル415mlに室温で加えた。HMDS
43.72ml(207mM,2.5当量)、続いてT
MSI29.81ml(207mM,2.5当量)を加
えた。混合物を室温で6時間撹拌した。HPLCは反応
完結を示した。反応を0〜5℃に冷却し、DABCO2
7.8g(248.1mM,3.0当量)を加えた(僅
かな発熱)。混合物を0〜10℃で一夜撹拌した。HP
LCは反応完結を示した。
【0087】反応が完結した時、1NHCl248ml
を加えた(加水分解中、温度が8℃から24℃に上昇し
た)。生成物はすぐに沈殿した。pH=4.1。必要量
の濃HClを加えてpHを3.7に下げ(使用HCl量
は4.0ml)、混合物を30分間室温で撹拌した。混
合物を濾過し、ACN:H2O(2:1,250m
l)、次にACN350mlで洗い、60℃で真空乾燥
した。生成物の重量は12.44g。収率は69.6
%。HPLCは生成物(9a)91.8%を示した。
を加えた(加水分解中、温度が8℃から24℃に上昇し
た)。生成物はすぐに沈殿した。pH=4.1。必要量
の濃HClを加えてpHを3.7に下げ(使用HCl量
は4.0ml)、混合物を30分間室温で撹拌した。混
合物を濾過し、ACN:H2O(2:1,250m
l)、次にACN350mlで洗い、60℃で真空乾燥
した。生成物の重量は12.44g。収率は69.6
%。HPLCは生成物(9a)91.8%を示した。
【0088】実施例15a 別の操作で、カルボン酸(8c)(0.363g,1m
M)をACN3.8mlと0℃で混合し、アリルトリメ
チルシラン0.32ml(2mM)を加えた。TMSI
第1滴および70分後にTMSI第2滴を加え、各回と
も続けて撹拌した。アリルトリメチルシランは出発物質
(8c)の酸基をTMSI反応からの触媒量のHIの下
にシリル化した。懸濁液は第一滴のTMSI後に透明に
なるか希薄になり、第二滴とそれに続く室温1時間撹拌
後には完全に透明になった。HPLCは分解を示さなか
った。TMSI(0.41ml,1mM)1当量を加
え、1時間後、HPLCは開環中間体ヨウ化物へのきれ
いな反応を示した。アリルトリメチルシランはよいHI
捕捉剤であった。混合物を一夜室温で撹拌したが、オキ
サゾリジノン開裂は最初の一時間の結果を除けば進行は
僅かであった。1当量のTMSIを追加した。2時間で
HPLCは反応83%について出発物質と中間体の比率
13.6/66.3を示した。3時間で変換は86%で
あった。この時点で2当量のDABCO(0.22g,
2mM)を加え、続いて4日間撹拌した。HPLCに
は、出発物質オキサゾリジノンへの逆行がかなり見られ
た。生成物と出発物質の比率は34/23.4または5
9%の反応であった。H2O(1.6ml)を加え、続
いて30分間pH4.0で撹拌した。混合物は濾過しA
CN/H2O(2/1)6mlで洗った。乾燥で生成物
(9a)0.095g、収率44%を得た。
M)をACN3.8mlと0℃で混合し、アリルトリメ
チルシラン0.32ml(2mM)を加えた。TMSI
第1滴および70分後にTMSI第2滴を加え、各回と
も続けて撹拌した。アリルトリメチルシランは出発物質
(8c)の酸基をTMSI反応からの触媒量のHIの下
にシリル化した。懸濁液は第一滴のTMSI後に透明に
なるか希薄になり、第二滴とそれに続く室温1時間撹拌
後には完全に透明になった。HPLCは分解を示さなか
った。TMSI(0.41ml,1mM)1当量を加
え、1時間後、HPLCは開環中間体ヨウ化物へのきれ
いな反応を示した。アリルトリメチルシランはよいHI
捕捉剤であった。混合物を一夜室温で撹拌したが、オキ
サゾリジノン開裂は最初の一時間の結果を除けば進行は
僅かであった。1当量のTMSIを追加した。2時間で
HPLCは反応83%について出発物質と中間体の比率
13.6/66.3を示した。3時間で変換は86%で
あった。この時点で2当量のDABCO(0.22g,
2mM)を加え、続いて4日間撹拌した。HPLCに
は、出発物質オキサゾリジノンへの逆行がかなり見られ
た。生成物と出発物質の比率は34/23.4または5
9%の反応であった。H2O(1.6ml)を加え、続
いて30分間pH4.0で撹拌した。混合物は濾過しA
CN/H2O(2/1)6mlで洗った。乾燥で生成物
(9a)0.095g、収率44%を得た。
【0089】実施例15b 3−トリフルオロメチル置換2−カルボン酸の使用を除
いて、前記TMSI、HMDS操作を反復した。外套を
付けた100mlのフラスコにACN15mlを導入
し、HMDS(2.64ml,12.5mM)とTMS
I(1.80ml,12.5mM)を加えた。溶液は明
るい黄色に変わった。次に3−トリフルオロメチル−2
−カルボン酸(1.98g,5mM)を加え、フラスコ
を残りのACN10mlで洗った。固体は1〜2分間に
溶解し、次に溶液を室温で6時間撹拌した。冷媒(−3
℃)を通してフラスコを0℃に冷やし、約20分後、D
ABCO(1.68g,15mM)を加えた。直ちに沈
殿が生じた。混合物を冷時一夜撹拌した。
いて、前記TMSI、HMDS操作を反復した。外套を
付けた100mlのフラスコにACN15mlを導入
し、HMDS(2.64ml,12.5mM)とTMS
I(1.80ml,12.5mM)を加えた。溶液は明
るい黄色に変わった。次に3−トリフルオロメチル−2
−カルボン酸(1.98g,5mM)を加え、フラスコ
を残りのACN10mlで洗った。固体は1〜2分間に
溶解し、次に溶液を室温で6時間撹拌した。冷媒(−3
℃)を通してフラスコを0℃に冷やし、約20分後、D
ABCO(1.68g,15mM)を加えた。直ちに沈
殿が生じた。混合物を冷時一夜撹拌した。
【0090】HPLCは、生成物の存在を示した。冷媒
を止め、1NHCl15mlを溶液に加え、次に温度を
17℃に上げた。濃HClでpHを4.34から3.6
6に調整した。混合物を30分間撹拌し、徐々に形成し
た沈殿を濾過した。沈殿をACN/H2O(2/1)1
5ml、次にACN20mlで洗い、白色粉末生成物
(3−トリフルオロメチルカルバセフェム)を得た。こ
れを真空乾燥器で乾燥し0.77g,収率61.6%と
した。NMRはこの生成物検体に少量のH2Oと出発物
質を示した。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.76(m,1),2.03(m,1),2.37
(m,2),3.94(m,1),4.84(d,
1),8.83(bs,5)。
を止め、1NHCl15mlを溶液に加え、次に温度を
17℃に上げた。濃HClでpHを4.34から3.6
6に調整した。混合物を30分間撹拌し、徐々に形成し
た沈殿を濾過した。沈殿をACN/H2O(2/1)1
5ml、次にACN20mlで洗い、白色粉末生成物
(3−トリフルオロメチルカルバセフェム)を得た。こ
れを真空乾燥器で乾燥し0.77g,収率61.6%と
した。NMRはこの生成物検体に少量のH2Oと出発物
質を示した。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.76(m,1),2.03(m,1),2.37
(m,2),3.94(m,1),4.84(d,
1),8.83(bs,5)。
【0091】実施例15c 実施例15bの操作を3−ヨードカルボン酸を用いて反
復した。HMDS(1.06ml,5mM)とTMSI
(0.71ml,5mM)をACN20mlの共沸蒸留
で乾燥した3−ヨード化合物(0.91g,2mM)の
ACN10ml溶液に加えた。4時間目には、反応が良
く進行しており、沈殿が生じた。5−1/2時間目に中
間体のピークは75%であった。溶液を5℃に冷却し、
DABCO(0.67g,6mM)を加えた。沈殿は、
粘度と色が僅かに変った。混合物を3℃で一夜撹拌し
た。
復した。HMDS(1.06ml,5mM)とTMSI
(0.71ml,5mM)をACN20mlの共沸蒸留
で乾燥した3−ヨード化合物(0.91g,2mM)の
ACN10ml溶液に加えた。4時間目には、反応が良
く進行しており、沈殿が生じた。5−1/2時間目に中
間体のピークは75%であった。溶液を5℃に冷却し、
DABCO(0.67g,6mM)を加えた。沈殿は、
粘度と色が僅かに変った。混合物を3℃で一夜撹拌し
た。
【0092】HPLCは生成物22%と出発物質33%
を示した。おそらく反応に混入したH2Oのため、中間
体が出発物質に戻った。冷浴を去り、1NHCl6ml
を加えると沈殿が生じた。これにACN(5ml)を加
え、沈殿(出発物質)の一部をとかした。次に混合物を
濾過し、ACN5mlで洗った。固体の生成物は、まだ
出発物質を含んでいたので、ACN5mlで粥状化し
た。濾液は生成物を含んでいなかった。生成物を再濾過
し、ACN5mlで洗ったが、まだ3.7%の出発物質
を含んでいた。乾燥器で乾燥し、3−ヨードカルバセフ
ェム0.20g,収率32.7%を得た。NMRは生成
物に少量の出発物質とヨウ化アンモニウムの存在を示し
た。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ1.85
(m,2),2.77(m,2),3.93(m,
1),4.80(d,1),8.89(bs,5)。
を示した。おそらく反応に混入したH2Oのため、中間
体が出発物質に戻った。冷浴を去り、1NHCl6ml
を加えると沈殿が生じた。これにACN(5ml)を加
え、沈殿(出発物質)の一部をとかした。次に混合物を
濾過し、ACN5mlで洗った。固体の生成物は、まだ
出発物質を含んでいたので、ACN5mlで粥状化し
た。濾液は生成物を含んでいなかった。生成物を再濾過
し、ACN5mlで洗ったが、まだ3.7%の出発物質
を含んでいた。乾燥器で乾燥し、3−ヨードカルバセフ
ェム0.20g,収率32.7%を得た。NMRは生成
物に少量の出発物質とヨウ化アンモニウムの存在を示し
た。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ1.85
(m,2),2.77(m,2),3.93(m,
1),4.80(d,1),8.89(bs,5)。
【0093】実施例15d 実施例15bの操作を3−ブロモカルボン酸(0.81
3g,2mM)について、ACN10ml、HMDS
1.06ml(5mM)およびTMSI0.71ml
(5mM)を用いて反復した。反応混合物を室温で一夜
撹拌し、0℃に冷却し、DABCO(0.67g,6m
M)を加えると明るい黄色の沈殿が生じた。混合物を一
夜0℃で撹拌し、次に1NHCl(6ml)を加え、濃
HClを追加してpHを4.51から3.71に調整し
た。生成物は沈殿となった。混合物を1/2時間撹拌
し、次に濾過し、ACN/H2O(2/1)10mlと
次にACN10mlで洗った。生成物は、白くて幾分固
まりになっていたが、これを真空乾燥器中50℃で乾燥
し、0.18g、未補正収率34.4%とした。HPL
Cは、生成物は出発物質約3%の残存を示した。NMR
は生成物に一致したが、出発物質とアンモニウム塩の存
在を示した。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.94(m,2),2.74(m,2),3.93
(m,1),4.81(d,1),8.88(bs,
5)。
3g,2mM)について、ACN10ml、HMDS
1.06ml(5mM)およびTMSI0.71ml
(5mM)を用いて反復した。反応混合物を室温で一夜
撹拌し、0℃に冷却し、DABCO(0.67g,6m
M)を加えると明るい黄色の沈殿が生じた。混合物を一
夜0℃で撹拌し、次に1NHCl(6ml)を加え、濃
HClを追加してpHを4.51から3.71に調整し
た。生成物は沈殿となった。混合物を1/2時間撹拌
し、次に濾過し、ACN/H2O(2/1)10mlと
次にACN10mlで洗った。生成物は、白くて幾分固
まりになっていたが、これを真空乾燥器中50℃で乾燥
し、0.18g、未補正収率34.4%とした。HPL
Cは、生成物は出発物質約3%の残存を示した。NMR
は生成物に一致したが、出発物質とアンモニウム塩の存
在を示した。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.94(m,2),2.74(m,2),3.93
(m,1),4.81(d,1),8.88(bs,
5)。
【0094】実施例15e TMSI反応を3−トリフレート(OSO2CF3)カル
ボン酸について反復した。トリフレート出発物質(0.
95g,2mM)をACN30mlに溶かし、ACN2
0mlを留去して出発物質を乾燥した。溶液を室温に冷
やし、次にHMDS(1.06ml,5mM)とTMS
I(0.71ml,5mM)を加えた。最初は沈殿を生
じなかったが、数時間に沈殿が始まった。6時間目には
少量の中間体が存在した。次に溶液を氷浴で0〜3℃に
冷却し、DABCO(0.56g,5mM)を加えて沈
殿を得た。混合物の温度を室温まで上げながら一夜撹拌
した。1NHCl(6ml)を溶液に加えると沈殿が全
部溶けた。重炭酸塩溶液(10%)を用いてpHを2.
38から3.7に調整した。溶液中に徐々に固体が現れ
た。混合物を1/2時間撹拌し、次に濾過し、H2O/
ACN(1/2)9ml、次にACN5mlで洗って白
色固体を得た。HPLCはこれが96%純度の3−トリ
フレートカルバセフェム骨格であることを示した。乾燥
器で乾燥して0.14g,収率21%とした。濾液は約
3%の生成物を含んでいた。NMR(DMSO,d−
6,TFA):δ1.97(m,1),2.07(m,
1),2.64(m,2),3.97(m,1),4.
86(d,1),8.82(bs,5)。
ボン酸について反復した。トリフレート出発物質(0.
95g,2mM)をACN30mlに溶かし、ACN2
0mlを留去して出発物質を乾燥した。溶液を室温に冷
やし、次にHMDS(1.06ml,5mM)とTMS
I(0.71ml,5mM)を加えた。最初は沈殿を生
じなかったが、数時間に沈殿が始まった。6時間目には
少量の中間体が存在した。次に溶液を氷浴で0〜3℃に
冷却し、DABCO(0.56g,5mM)を加えて沈
殿を得た。混合物の温度を室温まで上げながら一夜撹拌
した。1NHCl(6ml)を溶液に加えると沈殿が全
部溶けた。重炭酸塩溶液(10%)を用いてpHを2.
38から3.7に調整した。溶液中に徐々に固体が現れ
た。混合物を1/2時間撹拌し、次に濾過し、H2O/
ACN(1/2)9ml、次にACN5mlで洗って白
色固体を得た。HPLCはこれが96%純度の3−トリ
フレートカルバセフェム骨格であることを示した。乾燥
器で乾燥して0.14g,収率21%とした。濾液は約
3%の生成物を含んでいた。NMR(DMSO,d−
6,TFA):δ1.97(m,1),2.07(m,
1),2.64(m,2),3.97(m,1),4.
86(d,1),8.82(bs,5)。
【0095】実施例15f TMSI反応を3−トリフルオロメチル置換−2−カル
ボン酸について大量化した。3−トリフルオロメチル化
合物470g(1.187M)を室温でACN5.94
Lに加え、HMDS627ml(2.967M)、続い
てTMSI427ml(2.967M)を加えた。室温
で6時間撹拌後、HPLCは反応完結を示した。0〜5
℃に冷却し、DABCO399g(3.56M)を加え
た。混合物を0〜10℃で一夜撹拌した。HPLCは脱
離反応の完結を示した。1NHCl3.56Lを加える
と26℃まで発熱した。加水分解生成物は、直ちに沈殿
した。4.25のpHを濃HCl(60ml)で3.7
まで下げた。室温で30分撹拌後、生成物を濾過し、
2:1ACN、H2O(3.56L)、続いてACN
(4.75L)で洗った。60℃で一夜真空乾燥する
と、3−トリフルオロメチルカルバセフェム250.7
g,収率84.4%を得た。HPLCでは、92.5%
を示し、出発物質から持ち越した既知の不純物5.5%
も認めた。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.75(m,1),2.03(m,1),2.38
(m,2),3.97(m,1),4.88(d,
1),8.85(bs,5)。
ボン酸について大量化した。3−トリフルオロメチル化
合物470g(1.187M)を室温でACN5.94
Lに加え、HMDS627ml(2.967M)、続い
てTMSI427ml(2.967M)を加えた。室温
で6時間撹拌後、HPLCは反応完結を示した。0〜5
℃に冷却し、DABCO399g(3.56M)を加え
た。混合物を0〜10℃で一夜撹拌した。HPLCは脱
離反応の完結を示した。1NHCl3.56Lを加える
と26℃まで発熱した。加水分解生成物は、直ちに沈殿
した。4.25のpHを濃HCl(60ml)で3.7
まで下げた。室温で30分撹拌後、生成物を濾過し、
2:1ACN、H2O(3.56L)、続いてACN
(4.75L)で洗った。60℃で一夜真空乾燥する
と、3−トリフルオロメチルカルバセフェム250.7
g,収率84.4%を得た。HPLCでは、92.5%
を示し、出発物質から持ち越した既知の不純物5.5%
も認めた。NMR(DMSO,d−6,TFA):δ
1.75(m,1),2.03(m,1),2.38
(m,2),3.97(m,1),4.88(d,
1),8.85(bs,5)。
【0096】実施例16 前記実施例13a〜15eのPNB−TMSI操作法の
一変法として、以下に記載するように、掌性修飾基側鎖
をメチル以外のカルボキシ保護基の離脱の前あるいは同
時に除去することもできる。この合成経路は下記反応式
で例示される。反応式IV
一変法として、以下に記載するように、掌性修飾基側鎖
をメチル以外のカルボキシ保護基の離脱の前あるいは同
時に除去することもできる。この合成経路は下記反応式
で例示される。反応式IV
【化32】
【0097】塩素化PNBエステル(8b)(0.50
g,1mM)を室温でCH2Cl2(10mlと混合し
た。TMSI(0.29ml,2mM)とHMDS
(0.43ml,2mM)とを加え、混合物を室温で1
時間撹拌した。約19%の出発物質が開環中間体ヨウ化
物に40分後に変った。次に混合物を還流まで加熱して
約10分間に34%中間体まで、30分間に40%、4
5分間に43%、1時間45分に45%まで進行した。
6時間還流後、ヨードメチル中間体は46.6%であっ
た。反応混合物は、室温に16時間放置し、後にNH4 +
I-が凝縮器に付着した。もう1当量のHMDS(0.
21ml,1mM)の添加で出発物質への逆反応が増
し、中間体は18%になった。さらに1当量のTMSI
(0.14ml,1mM)を追加すると、加水分解条件
が変り、すぐにHPLCに中間体46%が現れた。これ
は、約55分間に61%に上った。HMDSとTMSI
各1/2当量の追加は、加水分解条件の塩基性化のため
出発物質28%と中間体46%を与えた。中間体の比率
は、燐酸1滴とメタノール1/2滴で反応を止めると増
加した。TMSI(0.5当量)の追加で、最初は反応
が加速したが、出発物質10%の所で失速した。さらに
1/4当量のTMSIは出発物質を5分間に7.7%迄
減少させたが35分間にはそれ以上にはならなかった。
反応混合物を−10℃に冷やし、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)(4,2
5mM)を注射筒から滴加した。発熱のため、温度は0
℃に上がり、HPLCは出発物質への逆反応を示した。
これは、脱離はまだ起きておらず、加水分解条件が塩基
性であったことを意味する。0℃、30分後、多くの脱
離が起き、生成したエナミンとカルバミン酸シリルとの
加水分解によって、所期の7−アミノ生成物(8d)を
2.10分に、アセトフェノンを1.58分に与えた。
g,1mM)を室温でCH2Cl2(10mlと混合し
た。TMSI(0.29ml,2mM)とHMDS
(0.43ml,2mM)とを加え、混合物を室温で1
時間撹拌した。約19%の出発物質が開環中間体ヨウ化
物に40分後に変った。次に混合物を還流まで加熱して
約10分間に34%中間体まで、30分間に40%、4
5分間に43%、1時間45分に45%まで進行した。
6時間還流後、ヨードメチル中間体は46.6%であっ
た。反応混合物は、室温に16時間放置し、後にNH4 +
I-が凝縮器に付着した。もう1当量のHMDS(0.
21ml,1mM)の添加で出発物質への逆反応が増
し、中間体は18%になった。さらに1当量のTMSI
(0.14ml,1mM)を追加すると、加水分解条件
が変り、すぐにHPLCに中間体46%が現れた。これ
は、約55分間に61%に上った。HMDSとTMSI
各1/2当量の追加は、加水分解条件の塩基性化のため
出発物質28%と中間体46%を与えた。中間体の比率
は、燐酸1滴とメタノール1/2滴で反応を止めると増
加した。TMSI(0.5当量)の追加で、最初は反応
が加速したが、出発物質10%の所で失速した。さらに
1/4当量のTMSIは出発物質を5分間に7.7%迄
減少させたが35分間にはそれ以上にはならなかった。
反応混合物を−10℃に冷やし、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]−7−ウンデセン(DBU)(4,2
5mM)を注射筒から滴加した。発熱のため、温度は0
℃に上がり、HPLCは出発物質への逆反応を示した。
これは、脱離はまだ起きておらず、加水分解条件が塩基
性であったことを意味する。0℃、30分後、多くの脱
離が起き、生成したエナミンとカルバミン酸シリルとの
加水分解によって、所期の7−アミノ生成物(8d)を
2.10分に、アセトフェノンを1.58分に与えた。
【0098】1時間25分後、反応の2/3が終わっ
た。0℃で数時間後、混合物を−16℃の冷凍庫に入
れ、一夜放置した。HPLCは出発物質8%のみを残す
良い反応を示した。脱エステル化で生じたカルバセフェ
ム骨格の存在を示す1.13分のピークは徐々に増大し
た。濃HCl(0.33ml)を直接CH2Cl2反応液
に0℃、撹拌下に加えた。氷浴を去り、温度を室温まで
上げた。得られた沈殿を濾過し、CH2Cl2で洗い、乾
燥して(A)0.24gをベージュ色の固体として得
た。HPLCは生成物(8d)HCl塩(HPLCでは
ヨウ化物は殆どなかった)とエステル開裂からの多量の
カルバセフェム骨格(9a)を示した。EtOAc(2
0ml)を濾液に加えると油状固体が沈殿した。上澄
(アセトフェノン含有)を除き、固体(B)をCH2C
l2に溶解し、濃HCl0.1mlを加えた。沈殿を得
たが、混合物はゴム状だった。混合物を蒸発して得られ
た物質をCH2Cl225ml中撹拌した。濾過して橙色
/赤色固体(C)を得た。DMSO中NMRは生成物
(C)について良好で、カルバセフェム(9a)と−N
H3 +の大きなシグナルを示した。
た。0℃で数時間後、混合物を−16℃の冷凍庫に入
れ、一夜放置した。HPLCは出発物質8%のみを残す
良い反応を示した。脱エステル化で生じたカルバセフェ
ム骨格の存在を示す1.13分のピークは徐々に増大し
た。濃HCl(0.33ml)を直接CH2Cl2反応液
に0℃、撹拌下に加えた。氷浴を去り、温度を室温まで
上げた。得られた沈殿を濾過し、CH2Cl2で洗い、乾
燥して(A)0.24gをベージュ色の固体として得
た。HPLCは生成物(8d)HCl塩(HPLCでは
ヨウ化物は殆どなかった)とエステル開裂からの多量の
カルバセフェム骨格(9a)を示した。EtOAc(2
0ml)を濾液に加えると油状固体が沈殿した。上澄
(アセトフェノン含有)を除き、固体(B)をCH2C
l2に溶解し、濃HCl0.1mlを加えた。沈殿を得
たが、混合物はゴム状だった。混合物を蒸発して得られ
た物質をCH2Cl225ml中撹拌した。濾過して橙色
/赤色固体(C)を得た。DMSO中NMRは生成物
(C)について良好で、カルバセフェム(9a)と−N
H3 +の大きなシグナルを示した。
【0099】実施例17 実施例16のヨウ化トリメチルシリル反応は、掌性修飾
基側鎖を除去してアミンとし、同時にいくらかのPNB
エステルを開裂して一部カルバセフェム骨格(9a)と
一部骨格エステル(8d)を与えた。これら生成物の混
合物は、続けて下記エステル開裂反応で処理する。
基側鎖を除去してアミンとし、同時にいくらかのPNB
エステルを開裂して一部カルバセフェム骨格(9a)と
一部骨格エステル(8d)を与えた。これら生成物の混
合物は、続けて下記エステル開裂反応で処理する。
【0100】実施例16の生成物(0.22g)をDM
F5mlとH2O1mlと混合し、氷浴で冷やした。濃
HCl(0.5ml)と亜鉛末(0.13g,2mM)
を加え、氷浴を除いた。30分間に温度が15℃に上が
り、HPLC上、エステル除去が完了した。混合物をガ
ラス紙で濾過して亜鉛粉を去り、DMF1mlで洗っ
た。溶液のpHをTEAで1.2から4.5に調整し
た。溶液は1分以内は透明であったが、次に生成物は結
晶し始めた。混合物を氷浴で冷やし、濾過し、DMF1
mlとアセトニトリルで洗った。生成物は明るいクリー
ム色で、真空乾燥して0.027g(9a)とした。H
PLCは優秀で99%であった。濾液のHPLCは、少
量の生成物を示した。実施例16の最初のPNBエステ
ル(8b)からの合計収率は約12−1/2%であっ
た。生成物5mgをトリフルオロ酢酸1滴を含むDMS
Oにとかし、NMRを測定したが所期カルバセフェム生
成物(9a)に良く一致した。NMRは痕跡のDMF、
NH4Cl、TEAおよびおそらくC−7エピマー(約
5%)を示した。264nmのUVピークは、ε=27
40であった。M.P.203(分解)。元素分析:計
算値:C,44.35;H,4.19;N,12.9
3;Cl,16.37。実験値:C,43.70;H,
4.55;N,13.16;Cl,15.89。NMR
(DMSO,d−6,TFA):δ1.91(m,
1),2.00(m,1),2.69(m,2),3.
94(m,1),4.84(d,1),8.92(b
s,5)。
F5mlとH2O1mlと混合し、氷浴で冷やした。濃
HCl(0.5ml)と亜鉛末(0.13g,2mM)
を加え、氷浴を除いた。30分間に温度が15℃に上が
り、HPLC上、エステル除去が完了した。混合物をガ
ラス紙で濾過して亜鉛粉を去り、DMF1mlで洗っ
た。溶液のpHをTEAで1.2から4.5に調整し
た。溶液は1分以内は透明であったが、次に生成物は結
晶し始めた。混合物を氷浴で冷やし、濾過し、DMF1
mlとアセトニトリルで洗った。生成物は明るいクリー
ム色で、真空乾燥して0.027g(9a)とした。H
PLCは優秀で99%であった。濾液のHPLCは、少
量の生成物を示した。実施例16の最初のPNBエステ
ル(8b)からの合計収率は約12−1/2%であっ
た。生成物5mgをトリフルオロ酢酸1滴を含むDMS
Oにとかし、NMRを測定したが所期カルバセフェム生
成物(9a)に良く一致した。NMRは痕跡のDMF、
NH4Cl、TEAおよびおそらくC−7エピマー(約
5%)を示した。264nmのUVピークは、ε=27
40であった。M.P.203(分解)。元素分析:計
算値:C,44.35;H,4.19;N,12.9
3;Cl,16.37。実験値:C,43.70;H,
4.55;N,13.16;Cl,15.89。NMR
(DMSO,d−6,TFA):δ1.91(m,
1),2.00(m,1),2.69(m,2),3.
94(m,1),4.84(d,1),8.92(b
s,5)。
【0101】以上発明を詳細に記載したが、これは単な
る例示で、限定的な性格のものではないと考えるべき
で、より好適な態様のみが記載されており、この発明の
核心内に属する全ての変化と修飾についても保護を希望
していると理解すべきである。
る例示で、限定的な性格のものではないと考えるべき
で、より好適な態様のみが記載されており、この発明の
核心内に属する全ての変化と修飾についても保護を希望
していると理解すべきである。
【0102】本発明は、アミノ保護掌性修飾基とカルボ
キシ保護基を併せ持つ新中間体化合物およびこれを用い
る掌性カルバセフェム化合物の新製造方法からなる。本
発明者は、エバンス等の掌性修飾基(chiral auxiliar
y)を持つ中間体に、ジャクソン等の改良ディークマン
反応を適用して1−カルバセファロスポリンを合成する
ことを意図し、両先行技術では重視されなかったアミノ
保護基、カルボキシ保護基およびこれに適合する脱保護
剤などを検討し、公知技術の重大欠陥であった合成経路
の中間段階における側鎖の変更、光学分割法、エステル
保護基の変更、その他複雑な操作を省いた結果、単純、
効率的かつ高収率な方法として本発明を完成し、ロラカ
ルベフなど実用カルバセフェムの工業化に成功した。
キシ保護基を併せ持つ新中間体化合物およびこれを用い
る掌性カルバセフェム化合物の新製造方法からなる。本
発明者は、エバンス等の掌性修飾基(chiral auxiliar
y)を持つ中間体に、ジャクソン等の改良ディークマン
反応を適用して1−カルバセファロスポリンを合成する
ことを意図し、両先行技術では重視されなかったアミノ
保護基、カルボキシ保護基およびこれに適合する脱保護
剤などを検討し、公知技術の重大欠陥であった合成経路
の中間段階における側鎖の変更、光学分割法、エステル
保護基の変更、その他複雑な操作を省いた結果、単純、
効率的かつ高収率な方法として本発明を完成し、ロラカ
ルベフなど実用カルバセフェムの工業化に成功した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ローウェル・デロス・ハットフィールド アメリカ合衆国46077インディアナ州ジオ ンズビル、マルサン・ドライブ2045番 (72)発明者 リチャード・チャールズ・ホイイング アメリカ合衆国46168インディアナ州プレ インフィールド、ティンバーウッド・ドラ イブ1834番 (72)発明者 ジェイムズ・エドワード・レイ アメリカ合衆国46268インディアナ州イン ディアナポリス、グランガー・レイン6640 番
Claims (58)
- 【請求項1】 式: 【化1】 (ここに、R1は、2−フリル、ナフチル、フェニルお
よび 1、2または3個の置換基であってC1〜C6アル
キル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニ
トロ、ハロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもの
で置換されたフェニルかならなる群から選ばれ;R
2は、カルボキシ保護基または水素であり;R3は、フェ
ニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハロフェニル、C1
〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、チエニル、フリ
ル、ベンゾチエニルおよびベンゾフリルからなる群から
選ばれる)ので示される化合物。 - 【請求項2】 R2がメチルおよびp−ニトロベンジル
からなる群から選ばれる請求項1の化合物。 - 【請求項3】 R1が2−フリルである請求項2の化合
物。 - 【請求項4】 R3がフェニルである請求項3の化合
物。 - 【請求項5】 [3(4S),3S,4R]−3−[4
−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−4−
[2−フラニルビニル]−2−アゼチジノン−1−酢酸
メチルエステルである請求項1の化合物。 - 【請求項6】 式: 【化2】 (ここに、R1’は、2−フリル、ナフチル、フェニ
ル、1、2または3個の置換基であってC1〜C6アルキ
ル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニト
ロ、ハロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもので
置換されたフェニル、および脱離基を持つカルボン酸誘
導体からなる群から選ばれたもので、そのカルボン酸誘
導体はCOOR4およびCOSR4から選ばれ、そのOR
4とSR4は脱離基で、このR4はC1〜C6アルキル、C2
〜C6アルケニル、フェニル、および1、2または3個
の置換基であってC1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキ
シ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハロ、カルボキシ
およびアミドから選ばれたもので置換されたフェニルか
ら選ばれ;R2は、カルボキシ保護基または水素であ
り;R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハ
ロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、
チエニル、フリル、ベンゾチエニルおよびベンゾフリル
からなる群から選ばれる)で示される化合物。 - 【請求項7】 R2がメチルおよびp−ニトロベンジル
からなる群から選ばれる請求項1の化合物。 - 【請求項8】 R1’が2−フリルである請求項7の化
合物。 - 【請求項9】 [3(4S),3S,4R]−3−[4
−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−4−
[2−フラニルエチル]−2−アゼチジノン−1−酢酸
メチルエステルである請求項8の化合物。 - 【請求項10】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
4−[2−フラニルエチル]−2−アゼチジノン−1−
酢酸(4−ニトロフェニル)メチルエステルである請求
項8の化合物。 - 【請求項11】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
4−[2−フラニルエチル]−2−アゼチジノン−1−
酢酸である請求項8の化合物。 - 【請求項12】 R1’がカルボキシである請求項7の
化合物。 - 【請求項13】 R3がフェニルである請求項12の化
合物。 - 【請求項14】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
1−[2−メトキシ−2−オキソエチル]−2−アゼチ
ジノン−4−プロパン酸である請求項13の化合物。 - 【請求項15】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
1−[2−(4−ニトロフェニル)メトキシ−2−オキ
ソエチル]−2−アゼチジノン−4−プロパン酸である
請求項13の化合物。 - 【請求項16】 R1’がフェニルカルボキシルである
請求項7の化合物。 - 【請求項17】 R3がフェニルである請求項16の化
合物。 - 【請求項18】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
1−[2−メトキシ−2−オキソエチル]−2−アゼチ
ジノン−4−プロパン酸フェニルエステルである請求項
17の化合物。 - 【請求項19】 [3(4S),3S,4R]−3−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
1−[2−(4−ニトロフェニル)メトキシ−2−オキ
ソエチル]−2−アゼチジノン−4−プロパン酸フェニ
ルエステルである請求項17の化合物。 - 【請求項20】 式: 【化3】 (ここに、R2は、カルボキシ保護基または水素であ
り;R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハ
ロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、
チエニル、フリル、ベンゾチエニルおよびベンゾフリル
からなる群から選ばれ;Xは、ヒドロキシル、ハロ、C
1〜C6アルキル、C1〜C6置換アルキル、C1〜C4アル
コキシ、C1〜C4アルキルチオ、トリフルオロメチル、
C2〜C6アルケニル、C2〜C6置換アルケニル、C2〜
C6アルキニル、C2〜C6置換アルキニル、フェニル、
置換フェニル、C1〜C6アルコキシメチル、フェニル−
C1〜C6アルキルオキシメチル、トリ(C1〜C6)アル
キルシリルオキシメチル、トリフルオロメチルスルホニ
ルオキシ、ニトリルおよびフェノキシなる群から選ばれ
る)の化合物。 - 【請求項21】 R2がメチルおよびp−ニトロベンジ
ルからなる群から選ばれる請求項1の化合物。 - 【請求項22】 Xがヒドロキシルである請求項21の
化合物。 - 【請求項23】 [7(4S),7S,6R]−7−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
3−ヒドロキシ−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.
2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸メチルエス
テルである請求項22の化合物。 - 【請求項24】 [7(4S),7S,6R]−7−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
3−ヒドロキシ−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.
2.0]オクト−2−エン−2−カルボン酸(4−ニト
ロフェニル)メチルエステルである請求項22の化合
物。 - 【請求項25】 Xがクロロである請求項21の化合
物。 - 【請求項26】 [7(4S),7S,6R]−7−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
3−クロロ−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.2.
0]オクト−2−エン−2−カルボン酸メチルエステル
である請求項25の化合物。 - 【請求項27】 [7(4S),7S,6R]−7−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
3−クロロ−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.2.
0]オクト−2−エン−2−カルボン酸(4−ニトロフ
ェニル)メチルエステルである請求項25の化合物。 - 【請求項28】 R2が水素でXがクロロである請求項
20の化合物。 - 【請求項29】 [7(4S),7S,6R]−7−
[4−フェニル−2−オキサゾリジノン−3−イル]−
3−クロロ−8−オキソ−1−アザビシクロ[4.2.
0]オクト−2−エン−2−カルボン酸である請求項2
8の化合物。 - 【請求項30】 式V: 【化4】 (ここに、Xは、ハロ、C1〜C6アルキル、C1〜C6置
換アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アルキルチ
オ、トリフルオロメチル、C2〜C6アルケニル、C2〜
C6置換アルケニル、C2〜C6アルキニル、C2〜C6置
換アルキニル、フェニル、置換フェニル、C1〜C6アル
キルオキシメチル、フェニル−C1〜C6アルキルオキシ
メチル、トリ(C1〜C6)アルキルシリルオキシメチ
ル、トリフルオロメチルスルホニルオキシ、ニトリルお
よびフェノキシなる群から選ばれる)出示されるの化合
物の製造方法であって、 式IV: 【化5】 (ここに、R2は、カルボキシ保護基または水素であ
り;R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、ハ
ロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチル、
チエニル、フリル、ベンゾチエニルおよびベンゾフリル
からなる群から選ばれ;Xは前に定義した通りである)
で示されるの第一反応剤を第二反応剤であるヨウ化トリ
メチルシリルと反応させる段階を含む方法。 - 【請求項31】 Xがクロロである請求項30の方法。
- 【請求項32】 R2が水素である請求項30の方法。
- 【請求項33】 Xがクロロである請求項32の方法。
- 【請求項34】 R2がメチルである請求項30の方
法。 - 【請求項35】 Xがクロロである請求項34の方法。
- 【請求項36】 R2が水素である第一反応剤を用いて
反応させる請求項30の方法であって、第一反応剤を
式: 【化6】 (ここに、R5は、カルボキシ保護基であり;R3および
Xは、前に定義した通りである)の化合物を脱エステル
化することによって製造する予備段階を含む方法。 - 【請求項37】 カルボキシ保護基がメチルである請求
項36の方法。 - 【請求項38】 カルボキシ保護基がp−ニトロベンジ
ルである請求項36の方法。 - 【請求項39】 Xがクロロである請求項38の方法。
- 【請求項40】 R3がフェニルである請求項39の方
法。 - 【請求項41】 R2がカルボキシ保護基である請求項
30の方法であって、掌性修飾基(chiral auxiliary)
をヨウ化トリメチルシリルで開裂して式: 【化7】 (ここに、R2およびXは、前に定義した通りである)
で示される中間体を得、その後、この中間体化合物を脱
エステル化する段階を含む方法。 - 【請求項42】 カルボキシ保護基がメチル以外である
請求項41の方法。 - 【請求項43】 カルボキシ保護基がp−ニトロベンジ
ルである請求項42の方法。 - 【請求項44】 Xがクロロである請求項43の方法。
- 【請求項45】 R3がフェニルである請求項44の方
法。 - 【請求項46】 Xがハロ、C1〜C6アルキル、C1〜
C6置換アルキル、C1〜C4アルコキシ、C1〜C4アル
キルチオ、トリフルオロメチル、C2〜C6アルケニル、
C2〜C6置換アルケニル、C2〜C6アルキニル、C2〜
C6置換アルキニル、フェニル、置換フェニル、C1〜C
6アルキルオキシメチル、フェニル−C1〜C6アルキル
オキシメチル、トリ(C1〜C6)アルキルシリルオキシ
メチル、ニトリルおよびフェノキシ、クロロ、ブロモ、
ヨ−ド、トリフルオロメチルおよびトリフルオロメチル
スルホニルオキシからなる群から選ばれたものである請
求項30の方法であって、その方法が式: 【化8】 (ここに、R2およびR3は、前に定義した通りである)
で示される化合物におけるヒドロキシル基を置換基Xで
置換することによって第一反応剤を製造する予備段階を
含む方法。 - 【請求項47】 請求項46の方法であって、式
(6): 【化9】 (ここに、Lは、OR4とSR4で、R4はC1〜C6アル
キル、C2〜C6アルケニル、フェニルであるか、1個、
2個または3個の置換基であってC1〜C6アルキル、C
1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニトロ、ハ
ロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもので置換さ
れたフェニルから選ばれ;R2は、カルボキシ保護基で
あり;R3は、フェニル、C1〜C4アルキルフェニル、
ハロフェニル、C1〜C4アルコキシフェニル、ナフチ
ル、チエニル、フリル、ベンゾチエニルおよびベンゾフ
リルからなる群から選ばれる)で示される化合物を環化
によって第一反応剤を製造する予備段階をさらに含む方
法。 - 【請求項48】 請求項47の方法であって、式
(5): 【化10】 (ここに、R2およびR3は、前に定義した通りである)
で示される化合物(5)のエステル化によって化合物
(6)を製造する予備段階をさらに含む方法。 - 【請求項49】 請求項48の方法であって、式
(4): 【化11】 (ここに、R1’は、2−フリル、ナフチル、フェニル
および1、2または3個の置換基であってC1〜C6アル
キル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニ
トロ、ハロ、カルボキシおよびアミドから選ばれたもの
で置換されたフェニルからなる群から選ばれ;R2およ
びR3は、前に定義した通りである)で示される化合物
における置換基R1’をカルボン酸に変換して化合物
(5)を製造する予備段階をさらに含む方法。 - 【請求項50】 R2がメチルである請求項49の方法
であって、R2であるカルボキシ保護基がメチル以外の
場合に、これを置換する予備段階をさらに含む方法。 - 【請求項51】 メチル以外のカルボキシ保護基がp−
ニトロベンジルである請求項50の方法。 - 【請求項52】 請求項49の方法であって、式
(3): 【化12】 (ここに、R1は、2−フリル、ナフチル、フェニルお
よび1、2または3個の置換基であってC1〜C6アルキ
ル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニト
ロ、ハロ、カルボキシとアミドから選ばれたもので置換
されたフェニルからなる群から選ばれ;R2およびR
3は、前に定義した通りである)で示される化合物を水
素化して化合物(4)を製造する予備段階を含む方法。 - 【請求項53】 請求項30の方法であって、式
(3): 【化13】 (ここに、R1は、2−フリル、ナフチル、フェニルお
よび1、2または3個の置換基であってC1〜C6アルキ
ル、C1〜C6アルコキシ、C1〜C6アルキルチオ、ニト
ロ、ハロ、カルボキシとアミドから選ばれたもので置換
されたフェニルからなる群から選ばれ;R2およびR
3は、前に定義した通りである)で示される第一化合物
を製造し、この化合物(3)をアミノ保護掌性修飾基お
よびカルボキシ保護基の双方を始めから終わりまで保持
しながら第一反応剤化合物に変換することを特徴とする
方法。 - 【請求項54】 請求項30の方法であって、ヨウ化ト
リメチルシリルとの反応を1,1,1,3,3,3−ヘ
キサメチルジシラザン、ピリミジンおよびアリルトリメ
チルシランからなる群から選ばれた化合物の存在下に行
うことを特徴とする方法。 - 【請求項55】 請求項54の方法であって、化合物が
1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザンであ
る方法。 - 【請求項56】 請求項54の方法であって、ヨウ化ト
リメチルシリル反応の生成物を1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]−7−ウンデセンおよび1,5−ジアザ
ビシクロ[4.3.0]−5−ノネンからなる群から選
ばれたジアザビシクロ塩基と反応させる段階をさらに含
む方法。 - 【請求項57】 請求項56の方法であって、ジアザビ
シクロ塩基が1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オ
クタンである方法。 - 【請求項58】 請求項56の方法であって、ジアザビ
シクロ塩基反応の生成物を加水分解して化合物Vを製造
する段階をさらに含む方法。
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