JPH05254810A - 窒化アルミニウム粉末の連続製造法 - Google Patents

窒化アルミニウム粉末の連続製造法

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JPH05254810A
JPH05254810A JP4049494A JP4949492A JPH05254810A JP H05254810 A JPH05254810 A JP H05254810A JP 4049494 A JP4049494 A JP 4049494A JP 4949492 A JP4949492 A JP 4949492A JP H05254810 A JPH05254810 A JP H05254810A
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aluminum nitride
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furnace
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Yasunoshin Fukuma
康之臣 福間
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/06Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron
    • C01B21/072Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron with aluminium
    • C01B21/0726Preparation by carboreductive nitridation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高純度で微細な粒径の窒化アルミニウム粉末
を低コストで連続的に製造する方法を提供する。 【構成】 硫酸アルミニウムを中和して得られる水酸化
アルミニウムとポリアクリロニトリル粉末の混合物ペレ
ットを二重管式になった竪型反応炉の上部から二重管の
間に供給し、反応炉の上半分で窒素による窒化反応を、
下半分でアンモニアによる脱カーボン反応を行い、窒化
アルミニウム粉末を連続的に一段で製造する。この際、
加熱を外筒の外と内筒の中と両方で行う。 【効果】 窒化アルミニウム粉末の連続製造法に於ける
製品の色むら(脱カーボンむら)が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度の窒化アルミニウ
ム粉末の工業的製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム焼結体はその高伝熱
性、高絶縁性、高機械的強度から、半導体基板材料とし
て注目されている。この焼結体の原料となる窒化アルミ
ニウム粉末の合成法として以下の方法が知られている。 1)金属アルミニウムを窒素またはアンモニア中で加熱
する直接窒化法。 2)アルミナ粉末とカーボン粉末の混合物を窒素または
アンモニア中で加熱する還元窒化法。 3)アルミニウム化合物(気体)を窒素またはアンモニ
アと気相で反応させる気相合成法。
【0003】窒化アルミニウム焼結体が上記の高伝熱性
等、優れた特性を発揮するためには、原料の窒化アルミ
ニウム粉末は高純度で微細な粒径であることが要求され
る。また、窒化アルミニウムが広く使用されるために
は、工業的に安価に生産できることも要求される。上記
1)の方法は安価ではあるが、生成した窒化アルミニウ
ムが塊状となり、微細な粒径を得ようとすれば、粉砕が
必要となりこの時汚染と酸化が起こる。また高純度なも
のは粒径が大きくなる。3)の方法は微細な粉末は得ら
れるのであるが、例えば特開昭63-60102号公報に記載さ
れている有機アルミニウム化合物とアンモニアガスを気
相で反応さす場合、プロセスが複雑で工業的生産性と、
原料コストに問題がある。2)の方法は比較的微細な粒
径の窒化アルミニウム粉末が得られるのであるが、まだ
純度的に満足のいくものは得られていない。これは通常
脱カーボン処理を大気中で行うため、一部酸化が起こる
からである。
【0004】大気中での酸化を防止するため、アンモニ
アまたは水素による脱カーボンも検討されているが、こ
の場合でも窒化処理と脱カーボン処理が別々の炉で行わ
れるため、窒化処理後のハンドリング中に酸素の吸着が
起こり好ましくない。また、工業的観点からみると、大
気による脱カーボンであれ、アンモニアまたは水素によ
る脱カーボンであれ、プロセスが窒化処理と脱カーボン
処理に分かれており、この間はバッチ的に処理されてお
り、昇温、冷却、を繰り返すため、エネルギーコスト及
び生産性の面から好ましくない。
【0005】例えば、特開昭62-207703 号公報には竪型
焼成炉で工業的に窒化アルミニウムを連続生産する方法
が記載されているが、この方法では窒化処理の部分は連
続化されているが、脱カーボン処理も含めては連続化さ
れていない。また、特開平1-226705号公報には脱カーボ
ン処理の連続化法が記載されているが、窒化処理も含め
ては連続化されていない。
【0006】この窒化処理と脱カーボン処理を連続化
し、製品の純度と生産性を向上させる方法として、本発
明者らは既に一本の竪型管状反応炉の上半分で窒素によ
る窒化を、下半分でアンモニアによる脱カーボン行う方
法を提案している。しかし、工業的なスケールアップに
伴い、竪型管状反応炉の径が大きくなると竪型管状反応
炉の外側からだけ加熱では内部迄均一に加熱するのが難
しくなり、結果として脱カーボン状態にむらを生じる。
これが製品の色むらとなって表れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は竪型管状反応
炉を用いて高純度窒化アルミニウム粉末を連続的に生産
するプロセスをスケールアップする場合に問題となる、
径方向の温度分布の不均一性に起因する製品の色むらの
問題を解決しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決すべく鋭意研究を行った結果、竪型管状反応炉を二
重管構造とし、内筒部分を加熱する方法を見いだし、本
発明をなすに至った。即ち、本発明は、アルミナもしく
はアルミナ前駆体と炭素源から成る混合物を該混合物が
充填された竪型管状反応炉の上部より連続的、もしくは
間欠的に供給し、窒化反応に引き続き脱カーボン反応を
同一反応炉中で行うことにより窒化アルミニウムを連続
的に一段で製造する方法において、該竪型管状反応が二
重管構造よりなり、既に該混合物が充填されている二重
管の内筒と外筒の間に該混合物を、二重管の上部より供
給し、並流の窒素気流下、1350〜1650℃の温度範囲で窒
化し、引き続き同温度範囲で反応炉から取り出すことな
く、向流のアンモニアもしくは水素を含有する非酸化性
ガス気流下で脱カーボンし、竪型管状反応炉の下部より
製品として取得する一方、窒化及び脱カーボンに使用し
たガスを内筒中央部に設けたスリットを通じ内筒内に導
き、内筒内でこのガスを空気により燃焼させ内筒からの
加熱を外筒の外部加熱に併せて行うことを特徴とする窒
化アルミニウム粉末の連続製造法であり、また内筒から
の加熱が、該竪型管状反応炉の内筒内に装着されたヒー
ターからも行なわれることを特徴とする窒化アルミニウ
ム粉末の連続製造法に関する。
【0009】更に詳しく本発明を説明すると、本発明で
使用するアルミナもしくはアルミナ前駆体と炭素源物質
とからなる混合物は、アルミニウム源としては、γアル
ミナ、αアルミナ、ベーマイト、有機アルミニウムの加
水分解物、水溶性アルミニウム化合物を中和して得られ
る水酸化アルミニウム等、何であってもよい。また、炭
素源もカーボンブラック、石油樹脂、ピッチ、フェノー
ル樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリアクリロニトリル、更には低分子量物である
尿素、メラミン、グルコース等、何であってもよい。
【0010】ただし、本発明の効果である高純度で微細
粒径の窒化アルミニウム粉末が得られることを最大限に
生かそうとすれば、該混合物として、水溶性アルミニウ
ム化合物を中和して得られる、水酸化アルミニウムとポ
リアクリロニトリルの混合物を用いるのが好ましい。上
記混合物を使用し、本発明の方法に従い、窒化アルミニ
ウムを合成すれば、取得された粉末は、比表面積2m2/g
以上、酸素含有量2.0%以下、炭素含有量0.2%以下の特性
を有する高純度、微細粒子品となる。上記特性を満足す
る粉末は焼結性が良く、得られた焼結体の熱伝導度も高
い。
【0011】以下、上記特性を満足する窒化アルミニウ
ム粉末の製造法を例にとって説明するが、本発明の方法
はこの混合物に限定されるわけではない。本発明で使用
するアルミニウム源である水溶性アルミニウム化合物と
して、例えば塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム等が挙げられ
る。これら水溶性アルミニウム化合物は水溶液の形で使
用されるため、水溶液中の陰イオンとして、塩素イオ
ン、硫酸イオン、硝酸イオンが存在すればよく、水酸化
アミニウムを塩酸、硫酸、硝酸等に溶解させたものでも
よい。水溶液の濃度は後の中和工程を考えるとアルミナ
換算で0.5〜5%が適当である。中和で生成した水酸化ア
ルミニウムと混合するポリアクリロニトリルは粒径は1
〜50μmが好ましく、特に微細である必要はない。水溶
性アルミニウム化合物とポリアクリロニトリルの混合比
はアルミナ換算でアルミナ対ポリアクリロニトリルの重
量比で1:1〜3であることが望ましい。この比が1未
満だと反応は完結せず、酸素含有量は増す。逆に3を超
えるとカーボンが残留し、好ましくない。本発明のアル
ミナ対ポリアクリロニトリルの重量比の範囲は従来技術
のカーボン範囲に比べると炭素源の比率が高い領域にな
っている。従来技術では空気中で脱カーボン処理を行う
ため、あまり温度を上げられずカーボンの添加量はあま
り多くできない。本発明では後述するように、脱カーボ
ン処理をアンモニアもしくは水素を含有する非酸化性ガ
ス気流下で行うため、従来より炭素源の添加量を増して
も十分脱カーボンが可能となっている。さらにポリアク
リロニトリルは炭素源だけでなく、窒素源をも有するこ
とが相まって、窒化が有効に進むと考えられる。このポ
リアクリロニトリルはホモポリマーだけでなく実質的に
ポリアクリロニトリルであれば、多少のコポリマーが入
っていてもかまわない。
【0012】水溶性アルミニウム化合物の水溶液の中和
に際して、中和剤としてアンモニア、ヒドラジン及びメ
チルアミン、エチルアミン等アミン類の水溶液が使用で
きる。工業的にはアンモニア水が安価で好適である。中
和は撹拌しながら徐々に行うのが好ましい。中和終了後
のPHは6.0〜8.0とする。このようにすると水酸化アル
ミニウムの粒径は0.1μm以下になる。
【0013】水酸化アルミニウムとポリアクリロニトリ
ルとの混合は、水溶性アルミニウム化合物の水溶液にポ
リアクリロニトリルを分散させた後中和を行う方法で
も、水溶性アルミニウム化合物の水溶液のみ中和した後
でポリアクリロニトリルを添加する方法でもかまわな
い。ポリアクリロニトリルと水酸化アルミニウムの混合
状態をよくするために、機械的撹拌や機械的分散処理を
行ったり、界面活性剤を使用すると好適である。界面活
性剤はドデシルベンゼンスルホン酸ソーダのようなアニ
オン系でもノニルフェノールエチレンオキサイド付加物
のようなノニオン系でもよい。界面活性剤の添加量はア
ルミナに対し0.5〜15重量%が好ましい。0.5重量%未満
だと分散効果がないし、15重量%を超えると残留した界
面活性剤が窒化に悪影響を及ぼす。
【0014】かくして得られた水酸化アルミニウムとポ
リアクリロニトリルのスラリー状混合物を通常の方法で
濾過し、湿潤状態でペレットに造粒する。ペレットサイ
ズは1〜10mmが適当であるが、形状は円柱状、球状等、
いかなる形状でもよい。ペレットに造粒後、通常の方法
にて乾燥する。この原料ペレットを用い窒化アルミニウ
ム粉末を製造するわけであるが、まず本発明に適した竪
型管状反応炉の構造を図1に示した縦断面の模式図に従
って説明する。
【0015】外部ヒーター1の中心に二重管式反応炉の
アルミナ製外筒2があり、その中心にアルミナ製内筒3
がある。外筒2の上部には原料ペレット13の供給口7
と窒素導入口6を有するステンレス製キャップが接続さ
れている。また、外筒2の下部にはアンモニア導入口
9、製品抜き出し口10、排ガスノズル11を有するス
テンレス製アダプターが接続されている。更に、内筒3
の上半分には、内部ヒーター4が装着され、これにより
内筒の上半分が加熱可能となっている。内部ヒーター4
の中心にはアルミナ製の空気導入管5が通っている。こ
の空気導入管5は内筒3の下部に開口部12を有し、こ
の位置より少し上部、内筒3のほぼ中央部に設けられた
スリット8を通じて内筒内に導かれたアンモニア、水
素、その他分解ガス等は開口部12より導入された空気
と開口部位置で混合され燃焼する。これにより、内筒の
下半分が加熱される。
【0016】次に図1に示した竪型管状反応炉を用いて
窒化アルミニウム粉末を製造する具体的方法について説
明する。原料ペレット13はペレット供給口7より連続
的、もしくは間欠的に二重管式反応炉の外筒2と内筒3
の間に供給され、漸次、反応炉内を下方に移動する。こ
の間、加熱は径方向で均一加熱になるように外部ヒータ
ー1と内部ヒーター4から行われ、二重管式反応炉上部
にある窒素導入管口6より導入された並流の窒素気流
下、1350〜1650℃の温度範囲で窒化される。ここで重要
なことは原料ペレット13の反応炉中の流れと窒素の流
れが並流であることである。通常、管状炉で連続的に窒
化する場合、分解ガスによる製品の汚染を防止するた
め、向流にするのが普通であるが、本発明では、あえて
並流にすることにより、原料ペレット13中の炭素源の
分解により発生する分解ガス中のカーボンガスを窒化反
応に有効活用している。また、本発明では脱カーボン処
理を高温のアンモニアもしくは水素を含有する非酸化性
ガス気流下でおこなうため、分解ガスによる多少の汚染
は問題とならない。
【0017】この二重管式反応炉の内筒3の中央部には
スリット8が設けてあり、二重管式反応炉上部にある窒
素導入管口6より導入された窒素及びポリアクリロニト
リルの分解ガスは二重管式反応炉下部にあるアンモニア
導入口9より導入されたアンモニアもしくは水素を含有
する非酸化性ガスとこの位置で衝突し、共にスリット8
を通じ外筒2内から内筒3内に流入する。そして、空気
導入管5より導入された空気により、開口部13の位置
で燃焼させられる。燃焼排ガスは反応炉下部の排ガスノ
ズル11より反応炉外へ排出される。一方、窒化反応の
終了したペレットはスリット8を通過することなく、そ
のまま外筒2と内筒3の間を下方に移動する。ここで、
ペレットと窒素及び分解ガスとの分離が行われる。窒化
反応の終了したペレットが内筒中央部のスリット位置を
すぎると向流のアンモニアもしくは水素を含有する非酸
化性ガスによる脱カーボン反応が始まる。この間の加熱
は外部ヒーター1と空気導入管5の開口部12下方での
アンモニア、水素、その他分解ガスの燃焼により行わ
れ、反応炉下部においても径方向の温度の均一化が達成
される。脱カーボンが終了したペレットは反応炉下部の
製品抜き出し口10より連続的もしくは間欠的に抜き出
される。
【0018】このように本発明では加熱は反応炉内部か
らも行われ、径方向の温度分布が改善され、本発明者ら
が既に提案している竪型管状反応炉を用いて連続的に窒
化、脱カーボン反応を行う方法で問題であった径方向の
温度分布に起因する色むら(脱カーボン状態のむら)が
解決される。この窒化反応及び脱カーボン反応を行う温
度範囲は1350 〜1650℃が好ましい。1350℃未満では窒
化反応がなかなか進まず、窒化時間が長くなる。逆に16
50℃を超えると、窒化アルミニウムの粒成長が顕著にな
り、比表面積が2m2/g以下となり好ましくない。脱カー
ボン反応も1350℃未満では遅く、上記範囲が好適であ
る。窒化時間及び脱カーボン時間はそれぞれ1〜10時間
の範囲が好ましい。脱カーボン反応に使用するアンモニ
アもしくは水素を含有する非酸化性ガスとは窒素に水素
を混入してもよいし、より好ましくはアンモニアをその
まま使用するのがよい。アンモニアは1000℃以上では水
素と窒素に分解する。
【0019】窒化反応に使用する窒素及び脱カーボン反
応に使用するアンモニアもしくは水素を含有する非酸化
性ガスの二重管式反応炉内の流速は室温の空塔速度とし
て、0.5〜10cm/secが適当である。
【0020】
【実施例】次に、実施例及び比較例によって本発明を更
に詳細に説明する。以下の各実施例に記載の酸素含有量
は堀場製作所の酸素分析装置(EGMA2200)を用い、比表
面積は島津製作所のBET測定装置を用いた。なお、実
施例に記載した各成分の量はすべて重量基準である。
【0021】
【実施例1】硫酸アルミニウム水溶液(濃度:アルミナ
として8%)2750部に純水5500部、界面活性剤のノニル
フェノールエチレンオキサイド17モル付加物5部を添加
する。この水溶液を濃度10%のアンモニア水で中和す
る。中和は室温で溶液を撹拌しながら実施、最終PHは
7.5とした。この中和が終了したスラリーに湿潤状態の
ポリアクリロニトリルの粉末1438部(乾燥状態で374
部)を添加、高速撹拌機でよく混合する。混合が終了し
たスラリーをヌッチェで濾過し、洗浄する。洗浄が終了
し、湿潤状態にあるケークを押出機にかけ、5mm×5mmφ
の円柱状ペレットとした。
【0022】このペレットを150 ℃で6時間空気中で乾
燥した。このペレットを図1に示す外筒(100φ)、内
筒(37φ)からなる二重管式反応炉の上部にあるペレッ
ト供給口7より連続的に反応炉に供給した。そして、二
重管式反応炉下部の製品抜き出し口10より2時間に1
回の割合で間欠的に抜き出した。1回の抜き出し量は50
gとした。この間二重管式反応炉の上部より導入する窒
素の流量は20L/min、二重管式反応炉の下部より導入す
るアンモニアの流量は20L/minとし、反応炉の温度を150
0℃に制御した。また、二重管式反応炉の内筒3の上半
分はSiCヒーターで、下半分は分解ガスの燃焼熱で内
部より加熱した。なお、分解ガス燃焼用の空気は10L/mi
nの量を空気導入管5より導入した。
【0023】原料ペレットの窒化反応及び脱カーボン反
応時間はそれぞれ4時間とした。かくして、やや灰色が
かった白色のしかし色むらのないペレットが得られた。
このペレットは容易に粉砕でき、得られた粉末の酸素含
有量は0.85%、炭素含有量は0.12%、比表面積は5.2m2/
gであった。
【0024】
【実施例2】実施例1で合成した原料ペレットを使用
し、反応炉の温度を1450℃にする以外、実施例1と同様
の操作にて、やや灰色がかった白色のしかし色むらのな
いペレットを得た。このペレットは容易に粉砕でき、得
られた粉末を分析したところ、酸素含有量は1.06%、炭
素含有量は0.16%、比表面積は8.5m2/gであった。
【0025】
【実施例3】実施例1で合成した原料ペレットを使用
し、反応炉の温度を1550℃にする以外、実施例1と同様
の操作にて、やや灰色がかった白色のしかし色むらのな
いペレットを得た。このペレットは容易に粉砕でき、得
られた粉末を分析したところ、酸素含有量は0.67%、炭
素含有量は0.10%、比表面積は2.7m2/gであった。
【0026】
【比較例1】実施例1で合成した原料ペレットを使用
し、反応炉の温度を1500℃にし、内筒からの加熱は行わ
ない以外は実施例1と同様の操作にてペレットを取得し
た。このペレットは灰色から黒色にわたる色むらがあ
り、脱カーボンが均一に行われなかった。灰色の部分だ
けを取り出し分析したところ、酸素含有量は0.88%、炭
素含有量は0.24%、比表面積は6.3m2/gであった。
【0027】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は優れた特性
の窒化アルミニウム粉末を低コストで製造できる連続窒
化、脱カーボン法を工業的にスケールアップする場合、
問題となる温度の不均一性に起因する製品の色むら(脱
カーボンむら)の問題を解決し、高純度で微細な粒径の
窒化アルミニウム粉末を低コストで量産できる技術を提
供するものであり、その工業的意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する竪型管状反応炉の縦断面の模
式図である。
【符号の説明】
1 外部ヒーター 2 外筒 3 内筒 4 内部ヒーター 5 空気導入管 6 窒素導入口 7 ペレット供給口 8 スリット 9 アンモニア導入口 10 製品抜き出し 11 排ガスノズル 12 空気導入管開口部 13 原料ペレット

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナもしくはアルミナ前駆体と炭素
    源から成る混合物を該混合物が充填された竪型管状反応
    炉の上部より連続的、もしくは間欠的に供給し、窒化反
    応に引き続き脱カーボン反応を同一反応炉中で行うこと
    により窒化アルミニウムを連続的に一段で製造する方法
    において、該竪型管状反応炉が二重管構造よりなり、既
    に該混合物が充填されている二重管の内筒と外筒の間に
    該混合物を、二重管の上部より供給し、並流の窒素気流
    下、1350〜1650℃の温度範囲で窒化し、引き続き同温度
    範囲で反応炉から取り出すことなく、向流のアンモニア
    もしくは水素を含有する非酸化性ガス気流下で脱カーボ
    ンし、竪型管状反応炉の下部より製品として取得する一
    方、窒化及び脱カーボンに使用したガスを内筒中央部に
    設けたスリットを通じ内筒内に導き、内筒内でこのガス
    を空気により燃焼させ内筒からの加熱を外筒の外部加熱
    に併せて行うことを特徴とする窒化アルミニウム粉末の
    連続製造法。
  2. 【請求項2】 内筒からの加熱が、該竪型管状反応炉の
    内筒内に装着されたヒーターからも行なわれることを特
    徴とする請求項1に記載された窒化アルミニウム粉末の
    連続製造法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007186385A (ja) * 2006-01-16 2007-07-26 Denki Kagaku Kogyo Kk 窒化アルミニウム焼結体及びそれを用いた窒化アルミニウム回路基板
WO2012105414A1 (ja) * 2011-02-03 2012-08-09 Jnc株式会社 ガス過熱器および過熱器連結体

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