JPH05254281A - 磁気記録媒体及びその情報処理方法 - Google Patents

磁気記録媒体及びその情報処理方法

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JPH05254281A
JPH05254281A JP4088224A JP8822492A JPH05254281A JP H05254281 A JPH05254281 A JP H05254281A JP 4088224 A JP4088224 A JP 4088224A JP 8822492 A JP8822492 A JP 8822492A JP H05254281 A JPH05254281 A JP H05254281A
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浩志 川島
Takeshi Mochizuki
剛 望月
Masayasu Suzuki
雅康 鈴木
Kensaku Azuma
健策 東
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不正使用防止機能を有する磁気記録媒体を目
的とする。 【構成】 基体上に磁気的に検出可能なバーコードと赤
外線検出可能なバーコードとを所定領域内に組み合わせ
て設け、更にその上に赤外線を実質的に吸収しない隠蔽
層を設けたことを特徴とする磁気記録媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は回数券カード、定期券、
身分証明書その他に使用される磁気記録媒体に係わり、
特に偽造防止に高い安全性を有する磁気記録媒体及びそ
の情報処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、回数券カード、磁気回数券、道路
通行券、定期券、身分証明書等において磁気カード類の
普及には目ざましいものがある。ここで一番問題となる
のは、磁気情報の改ざんやカードの複製による不正使用
を、どのようにして防止するかである。そこで磁気バー
コード、光学バーコード、ホログラム等様々な不正使用
防止策が用いられている。しかしこれらの方法はそれぞ
れ欠点があり、未だ十分とは言えない。即ち記録媒体技
術に習熟したものであれば、そのパターンを読み取る事
が出来、単独の不正防止技術では偽造は必ずしも困難で
はないと考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明による磁気記録
媒体は、不正防止機能を有するものであって、従来技術
の欠点を克服し、不正使用が非常に困難な磁気記録媒体
を提供することを目的とし、かつ、その情報処理方法を
提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、基体上に磁気
的に検出可能な磁気バーコードと赤外線検出可能な赤外
線バーコードを所定領域内に組み合わせて設け、更にこ
れに赤外線を実質的に吸収しないバーコード隠蔽層を設
けた磁気記録媒体であり、かつこれを用いて磁気情報と
赤外線情報との複合処理により、不正防止を達成しよう
とするものである。すなわち本発明は、基体上に磁気的
に検出可能な磁気バーコードと赤外線検出可能な赤外線
バーコードとが所定領域内で、同一層内又は隣接層内に
分配して設けられ、かつ前記赤外線バーコードは赤外線
を実質的に吸収しないバーコード隠蔽層内に設けたこと
を特徴とする磁気記録媒体であり、又、基体上に磁気的
に検出可能な磁気バーコードと赤外線検出可能な赤外線
バーコードを所定領域内で組み合わせて設け、更に赤外
線検出可能な赤外線バーコードを含む層には赤外線を実
質的に吸収しないバーコード隠蔽層を設けた磁気記録媒
体を用い、前記磁気バーコードと赤外線バーコードとに
より情報を検出することを特徴とする情報処理方法であ
る。
【0005】以下、本発明を図に基づいて説明する。図
1、図2は本発明でいう磁気記録媒体の一実施形態を示
すもので、図1は平面図、図2は図1のX−X線の断面
図である。図1及び図2において磁気記録媒体1は、基
体2の上の任意の箇所(図1では上方)に帯状の磁性層
3を設け、かつ他の部分(図1では下部)の帯状の部分
に、正規バーパターン4とダミーバーパターン5からな
る磁気バーコード6と赤外線バーコード7とを設け、そ
の層の自余の部分に赤外線を実質的に吸収しないバーコ
ード隠蔽層8を設け、更に全面に保護層9が設けられ磁
気記録媒体を構成している。この場合の磁性層は前記の
ようにバーコードとは別の領域に帯状に磁気ストライプ
印刷や磁気テープの貼合わせ等によって設けることがで
きる。
【0006】又、図3、図4は本発明でいう磁気記録媒
体の他の一実施形態を示すもので、図3は平面図であ
り、図4は図3のX−X線の断面図である。図3及び図
4においては図1及び図2と同一部分には同一符号が付
されている。図4で明らかなとおりこの実施例では、基
体2の上の全面に磁性層3、銀色塗料等の隠蔽層10を
設け、更にその上の所定の位置(図3では下部の帯状部
分)に正規バーパターン4とダミーバーパターン5から
なる磁気バーコード6、赤外線バーコード7を設け、そ
の自余の部分に赤外線を実質的に吸収しないバーコード
隠蔽層8を設け、更にその上の全面に保護層9が設けら
れ磁気記録媒体を構成している。この場合、赤外線バー
コードのコントラストを向上させるために、必要に応じ
て基体2と赤外線バーコード7の間に酸化チタン等の赤
外線を反射する材料を含有する層を設けることが出来
る。
【0007】図5,図6は本発明でいう磁気記録媒体の
更に他の一実施形態を示すもので、図5は平面図であ
り、図6は図5のX−X線の断面図である。図5及び図
6においては図3及び図4と同一部分には同一符号が付
されている。図5で明らかなとおりこの実施例では、基
体2の上の全面に磁性層3を設け、その上にの所定の位
置(図5では下部の帯状部分)に正規バーパターン4と
ダミーバーパターン5からなる磁気バーコード6を設
け、同時にその自余の部分に銀色塗料等の赤外線遮断層
10を設け、更にその上の所定の位置(図5では下部の
帯状部分)に赤外線バーコード7を設け、かつその自余
の部分に赤外線を実質的に吸収しないバーコード隠蔽層
8を設け、更に全面に保護層9が設けられ磁気記録媒体
を構成している。このようにに磁気バーコード6を印刷
し、自余の部分に銀色塗料等の赤外線遮断層10を設
け、その上に赤外線バーコード7を印刷し、自余の部分
に赤外線を実質的に吸収しないバーコード隠蔽層8を設
けた磁気記録媒体は製造が簡単で、磁気バーコードパタ
ーンの目視による検知を困難にするためには、この方法
が好ましいものである。この場合は磁気バーコードは赤
外線バーコードとしての機能を果たすことが出来ない
が、不正防止を目的とした本発明の主旨に沿うものであ
ることはいうまでもない。
【0008】次に本発明における各層について説明す
る。本発明における基体2としては、非磁性のシート状
または板状のものが用いられ、例えば上質紙、コート
紙、アート紙、合成紙、ラミネート紙、合成樹脂フィル
ム、繊布シート、金属、ガラス等が挙げられる。基体2
の上に設けられる磁性層3は、磁気により記録を行うこ
との出来る組成であれば特に限定されないが、一般に保
磁力が200〜5000エルステッドの磁性体、例えば
マグネシウムフェライト、バリウムフェライト、ストロ
ンチウムフェライト、酸化鉄等をポリエステル樹脂、塩
化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等のバインダー中に均
一分散した塗料またはインキを、基体2上に塗布または
印刷することにより形成される。この際、磁性層3は塗
料またはインキの乾燥前に磁場配向装置で磁場配向処理
を施すことにより、単位面積当りの磁気出力が増大し、
良好な記録及び再生特性が得られる。場合によっては別
の基体上に同様にして設けた磁性層を基体2に転写させ
る方法も用いられる。
【0009】バーコードを磁性層上に設ける場合に必要
となる赤外線遮断層10は、通常磁性層の材料が赤外線
を吸収するため、赤外線を光学的に十分遮蔽する為に作
用するものであり、赤外線遮断層は磁性層の赤外線吸収
を十分に遮断する必要がある。赤外線遮断層の構成材料
は例えばアルミニウム等の粉末や、酸化チタン等の白色
顔料をポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタ
ン樹脂等をバインダー中に均一に分散した塗料またはイ
ンキで、磁性層3上に塗布または印刷することにより形
成される。磁気バーコード6は正規バーパターン4とダ
ミーパターン5から構成され、このうち正規バーパター
ン4は保磁力が20エルステッド以下の磁性体、例えば
センダスト、パーマロイ、Mn−Znフェライト、γ−
Fe2 3 、Co−γ−Fe2 3 、鉄粉等をポリエス
テル樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂等のバイ
ンダー中に均一分散させてインキとし、オフセット法、
スクリーン印刷法等の印刷方式により印刷して形成す
る。また、ダミーパターン6はアルミナ等の非磁性体を
正規バーパターン5と同様にして印刷して形成される。
赤外線バーコード7は、赤外線を吸収するカーボンブラ
ック等の顔料もしくは染料を含有するインキをオフセッ
ト法、スクリーン印刷法等の印刷方式により印刷し形成
する。
【0010】赤外線を吸収しないバーコード隠蔽層8
は、実質的に赤外線を吸収しない顔料もしくは染料を含
有する塗料もしくはインキを印刷または塗工により形成
する。通常磁気バーコードはスクリーン印刷方式で印刷
し、赤外線バーコードはオフセット印刷方式で印刷する
ため、バーコード隠蔽層を設けた場合、磁気バーコード
は赤外線バーコードよりも数μm厚く印刷される。故に
赤外線バーコードの視認が出来ない程度の厚さで隠蔽層
を印刷した場合、磁気バーコードの視認が出来ないよう
にすることは困難であるが、本発明におけるバーコード
隠蔽層は赤外線バーコードが視認出来ない程度の隠蔽層
でも十分である。即ち目視では磁気バーコードのみが視
認されるが、実際は隠蔽された部分に赤外線バーコード
も設けられており、目視で磁気バーコードの存在が確認
できるが故に赤外線バーコードの存在を更に判り難くす
ることが出来るからである。
【0011】保護層9は耐薬品性、耐水性、耐摩耗性等
の保存安定性を向上させるために必要に応じて設けられ
るものであり、その材料としてはポリビニルアルコー
ル、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
ポリアクリルアミド、水性ポリエステルポリウレタン樹
脂等の水性樹脂、塩酢ビ樹脂、ポリエステル樹脂、エポ
キシ樹脂等が用いられる。磁気バーコードは磁気ヘッド
で磁化することにより磁気再生出力が得られ、そのパタ
ーンを読み取ることが出来る。また、磁気バーコード材
料として用いられる磁性体(Fe2 3 等)は通常赤外
線を殆ど吸収してしまう性質を有している。このため、
上記のように構成された磁気記録媒体に赤外線を照射
し、反射赤外線をフォトインタラプタ等の検出素子でパ
ターン検出を行った場合、赤外線バーコードのパターン
のみでなく、磁気バーコードのパターンも検出すること
が出来、磁気記録媒体の真偽の判別を行う事が出来る。
このように磁気的及び光学的な不正防止機能双方を有す
ることにより、不正防止効果を高めることが出来る。更
に、磁気バーコードのダミーパターンの材料を赤外線を
遮蔽する材料もしくは透過する材料と使い分ける事によ
り、磁気バーコード、ダミーバーコード、赤外線バーコ
ードの磁気的及び光学的な特性の組合せで、表1に示す
ような、より複雑な偽造困難なパターンを磁気記録媒体
上に形成することが出来る。
【0012】
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明
する。なお、ここで配合を表す部数はすべて重量部であ
る。以下の組成で調整した混合物をボールミルで8時間
分散した後、ポリイソシアネート樹脂を5部添加し、更
に1分間分散を行い磁性層用の塗料を得た。該塗料をリ
バースロールコータで厚さ188μmの乳白ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムからなる基体の片面に乾燥後
の塗布厚が12μmになるように塗布し磁性層を形成し
た。この際、磁性層は乾燥前に磁場配向装置で磁場配向
処理を施した。 バリウムフェライト 100部 (保磁力 2750エルステッド、比表面積7m2 /g) カーボンブラック 3部 レシチン 1部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体樹脂 20部 ポリウレタン樹脂 20部 ポリイソシアネート樹脂 5部 トルエン 60部 メチルエチルケトン 60部 メチルイソブチルケトン 60部 次にアルミニウム粉末よりなる顔料を含む銀色インキを
磁気記録層上にスクリーン印刷方式により厚さ3μmに
印刷し赤外線遮断層を形成した。
【0014】続いて正規バーパターンの磁気バーコード
を形成するため、以下の配合で調整した混合物をボール
ミルで8時間分散し磁性インキを得た。 鉄粉(保磁力 10エルステッド) 100部 カーボンブラック 3部 レシチン 1部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体樹脂 20部 ポリウレタン樹脂 20部 トルエン 60部 メチルイソブチルケトン 60部 シクロヘキサノン 60部
【0015】また、ダミーバーコードパターンの磁気バ
ーコードを形成するため以下の配合で調整した混合物を
ボールミルで8時間分散しインキを得た。 アルミナ 100部 カーボンブラック 3部 レシチン 1部 塩化ビニル・酢酸ビニル・ビニルアルコール共重合体樹脂 20部 ポリウレタン樹脂 20部 トルエン 60部 メチルイソブチルケトン 60部 シクロヘキサノン 60部 上記の配合で得られた正規バーパターンのインキとダミ
ーパターンのインキを用い、図1及び図2に示す様な配
列を有する磁気バーコードを前記の赤外線遮断層上にス
クリーン印刷方式により5μmの厚さで設けた。
【0016】次に、カーボンブラック粉末よりなる顔料
を含む赤外線バーコードインキを磁気隠蔽層上にオフセ
ット印刷方式により1μmの厚さで設けた。続いて、赤
外線を吸収しない染料よりなるバーコード隠蔽層を、磁
気バーコード及び赤外線バーコード上にスクリーン印刷
方式により5μmの厚さで設けた。更に前記のバーコー
ド隠蔽層上に透明のポリウレタン樹脂からなるUVオフ
セットインキをオフセット印刷方式により1μmの厚さ
に印刷し、保護層を設け本発明の磁気記録媒体を作製し
た。上記の磁気記録媒体は、目視によって磁気バーコー
ドを検知することは出来たが、赤外線バーコードを検知
することは不可能であった。また、磁気バーコードを磁
化し磁気再生出力を測定したところ真偽判定用信号とし
て十分な磁気再生出力が得られた。また、バーコード部
に赤外線を照射し、磁気バーコード及び赤外線バーコー
ドからの反射赤外光を検出素子で検出したところバーコ
ードパターンの検出を行うことが出来た。
【0017】
【発明の効果】以上説明した様に本発明の磁気記録媒体
は、紙、ポリエステルフィルムよりなる基体上に、磁気
的に検出可能なバーコードと赤外線検出可能なバーコー
ドを組み合わせて設け、更にこれに赤外線を実質的に吸
収しないバーコード隠蔽層を設け、バーコードを磁気的
及び赤外線により検出する事が出来る磁気記録媒体を提
供することが出来る。また、バーコードを磁気的又は赤
外線により検出する事により不正防止効果を高める事が
出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例の実施形態を示す平面図
【図2】図1のX−X線断面図
【図3】本発明の他の一例の実施形態を示す平面図
【図4】図3のX−X線断面図
【図5】本発明の更に他の一例の実施形態を示す平面図
【図6】図5のX−X線断面図
【符号の説明】
1 磁気記録媒体 2 基体 3 磁性層 4 正規バーパターン 5 ダミーバーパターン 6 磁気バーコード 7 赤外線バーコード 8 バーコード隠蔽層 9 保護層 10 赤外線遮断層
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06K 19/06 19/10 G11B 5/80 7303−5D 8623−5L G06K 19/00 R (72)発明者 東 健策 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会社 巴川製紙所電子材料研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体上に磁気的に検出可能な磁気バーコ
    ードと赤外線検出可能な赤外線バーコードとが所定領域
    内で、同一層内又は隣接層内分配して設けられ、かつ前
    記赤外線バーコードは赤外線を実質的に吸収しないバー
    コード隠蔽層内に設けた事を特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 磁気的に検出可能な磁気バーコードと赤
    外線検出可能な赤外線バーコードと赤外線を実質的に吸
    収しないバーコード隠蔽層とが、同一層内に設けられた
    請求項1記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 基体と赤外線バーコードを含む層との間
    に、磁性層と赤外線遮断層とを順次設けた請求項1記載
    の磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 基体と磁気的に検出可能な磁気バーコー
    ドと赤外線遮断層とを同一層とし、赤外線検出可能な赤
    外線バーコードと赤外線を実質的に吸収しないバーコー
    ド隠蔽層とを同一層とし、かつ基体に隣接して磁性層を
    設けた請求項1記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 基体上に磁気的に検出可能な磁気バーコ
    ードと赤外線検出可能な赤外線バーコードを所定領域内
    で組み合わせて設け、更に赤外線検出可能な赤外線バー
    コードを含む層には赤外線を実質的に吸収しないバーコ
    ード隠蔽層を設けた磁気記録媒体を用い、前記磁気バー
    コードと赤外線バーコードとにより情報を検出すること
    を特徴とする磁気記録媒体の情報処理方法。
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