JPH05254234A - スタンプ装置 - Google Patents

スタンプ装置

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JPH05254234A
JPH05254234A JP5359692A JP5359692A JPH05254234A JP H05254234 A JPH05254234 A JP H05254234A JP 5359692 A JP5359692 A JP 5359692A JP 5359692 A JP5359692 A JP 5359692A JP H05254234 A JPH05254234 A JP H05254234A
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JP
Japan
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printing paper
ink
pressing
plate
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JP5359692A
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Inventor
Takashi Okumura
隆司 奥村
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ある一定以上の力で握り部10を押圧すれ
ば、印刷終了後その押圧時間に関わらず、インクパッド
65が自動的に印刷用紙から離れる。 【構成】 印刷終了後、インクパッド65を自動的に印
刷用紙から離すための第2圧縮コイルバネ64をホルダ
ーガイド14内に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印刷画像を形成した版
を押圧することにより用紙に画像を印刷するスタンプ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のスタンプ装置としては、
例えば特公昭54−9523号公報に示されるように、
鉄筆やボールペンで文字、図形等を描いて穿孔した謄写
原紙を用いた小型携帯用のスタンプ装置が知られてい
る。すなわち、そのスタンプ装置は、図12に示すよう
に、テーブル100と、上下往復可能に支持されたイン
キ着けユニット102と、そのインキ着けユニット10
2に保持される謄写原紙104と、内部にインクを貯容
し、インク付けユニット102にインクを供給する握り
部106とを備えている。そして、その握り部106を
押圧することによって下限状態において謄写印刷を行う
ことができ、図12に示すように、上限状態において収
納または休止することができるようになっている。
【0003】また、特開昭63−17074号公報に示
されるように、赤外線照射またはサーマルヘッドによっ
て穿孔できる感熱性孔版原紙を用いた小型携帯用のスタ
ンプ装置も知られている。すなわち、そのスタンプ装置
は、図13に示すように、枠体108に穿孔された感熱
性孔版原紙110とインク不通過性のカバーシート11
2とが互いに重なり合う状態にて装着された孔版印刷用
原板113と、クッション層116と粘着層118とグ
リップ部材120とを備えた台座114よりなる押圧部
130とを備え、感熱性孔版原紙110とカバーシート
112との間にインクを貯容した孔版印刷用原板113
を、押圧部130によって印刷用紙に対して押圧する事
により孔版印刷を行なうようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記両
スタンプ装置においては、使用者が加える押圧時間と謄
写原紙104あるいは感熱性孔版原紙110が印刷用紙
に圧着されている印刷時間は同じである。そして、使用
者が異なればスタンプ装置の押圧時間が異なり、また、
たとえ同一使用者の場合でも、スタンプ装置を使用した
際のスタンプ装置の押圧時間は毎回異なる。そのため、
印刷後の印刷画像の仕上がり具合いは個人の押圧時間に
依存しており、例えば、使用者が長時間押圧していれば
その時間と同じ間、謄写原紙及び感熱性孔版原紙は印刷
用紙に圧着されていることになり、印刷時間も長くな
り、インクの付着度が多くなる。このように、使用者が
スタンプ装置に加える押圧時間によって、印刷用紙上の
インクの付着度にばらつきが生じ、そのスタンプ装置に
よる印刷後の画像の仕上がりが疎らになってしまうとい
う問題点があった。
【0005】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、インク含浸体が印刷用紙に押圧
されて、印刷終了後、インク含浸体を印刷用紙から自動
的に解放する小型携帯用のスタンプ装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1の発明のスタンプ装置は、印刷画像を形成
した版と、その版を介して印刷用紙に印刷画像を印刷す
るためのインクを含んだインク含浸体と、版の印刷画像
をインク含浸体のインクを用いて印刷用紙に印刷するた
めに、版を印刷用紙に押圧する押圧手段と、その押圧手
段によりある一定以上の力を加えられ印刷画像が印刷用
紙に印刷された後、前記インク含浸体を印刷用紙から自
動的に離す解放制御手段とを備えている。
【0007】また、請求項2の発明のスタンプ装置にお
いて、請求項1の構成の他に、そのスタンプ装置の使用
条件に対応させて押圧制御手段による版の印刷用紙に対
する押圧力を調整する押圧調整手段を備えている。
【0008】
【作用】上記の構成を有する請求項1の発明のスタンプ
装置においては、押圧手段は版に形成された印刷画像を
印刷用紙に押圧し、インク含浸体のインクを用いて印刷
用紙に印刷画像を印刷する。そして、押圧手段によりあ
る一定以上の力が加えられ印刷画像が印刷用紙に印刷さ
れると、解放制御手段によりインク含浸体は印刷用紙か
ら自動的に離される。
【0009】また、請求項2のスタンプ装置は、請求項
1と同様な作用を得るうえに、押圧調整手段によりスタ
ンプ装置の使用条件に対応させて、押圧制御手段による
版の印刷用紙に対する押圧力を調整する。
【0010】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例を図面を参
照して説明する。
【0011】まず、図1〜図3を参照して、本実施例の
スタンプ装置の構成を説明する。このスタンプ装置は、
主に、握り部10と、台座12と、ホルダーガイド14
と、パットホルダー16とから構成されている。
【0012】握り部10は図3に示すように、4つの側
面と1つの上面18から成る箱型形状をしており、角が
面取りされている。そして、その握り部10の第1側面
20及びその反対側の第3側面22には、その左右の両
端部に上下方向に延びる長孔23がそれぞれ設けられて
いる。その長孔23は、本発明の押圧調整制御手段であ
るスライドツマミ24を上下往復移動可能にするため
に、スライドツマミ24の内側に向かう細い軸26と同
じ幅を有し、スライドツマミ24を停止固定させるため
に幾つかのくぼみ(図示せず)を有している。
【0013】また、第1側面20における左右両端の各
スライドツマミ24の上下往復移動領域の一部分から、
その部分に対応する第3側面22における左右両端のス
ライドツマミ24の上下往復移動領域の一部分に亙っ
て、支持棒32の両端がそれぞれ連結されており、支持
棒32は握り部10と一体に動く。その支持棒32は、
図3に示すように、スライドツマミ24の細い軸26の
幅よりも広い幅を有している。更に、スライドツマミ2
4を上下往復移動可能にするために、スライドツマミ2
4の細い軸26の幅及び長さを有した切欠部34が支持
棒32の両端にそれぞれ設けられている。
【0014】また、握り部10には1本の線バネからな
るラッチバネ38が取り付けられており、このラッチバ
ネ38の一端は図3に示すように水平方向に屈曲してお
り、もう一端は図1に示すように垂直方向に屈曲してい
る。そして、ラッチバネ38は第1側面20の中央下部
から第3側面22の中央下部に亙って配置されている。
そのラッチバネ38の第1側面20側のそれぞれの一端
の水平方向に屈曲している部分が第1側面20の中央下
部に固定され、一方、第3側面22の中央下部には、ラ
ッチバネ38の第3側面22側の垂直方向に屈曲してい
る部分が固定されている。そして、このラッチバネ38
は、握り部10の第1側面20から握り部10内中央に
位置するホルダーガイド14に延び、そのホルダーガイ
ド14の円筒の外周に沿って配置され、更に第3側面2
2まで延びて握り部10に取り付けられている。
【0015】次に、台座12は、図3に示すように、4
つの側面と1つの上面40から成る箱型形状をしてお
り、角が面取りされている。そして、スライドツマミ2
4と支持棒32を上下往復移動可能にするために、その
台座12の第5側面42及びその反対側の第7側面44
には孔46がそれぞれ設けられている。また、台座12
の第5側面42及び第7側面44の下端部中央の内側に
は、図1に示すように、台座12内のホルダーガイド1
4を固定するために、後述するホルダーガイド14の下
部の係止部48を係合させるための係合部50が設けら
れている。
【0016】また、握り部10は台座12を覆うよう
に、握り部10の第1側面20と第3側面22が台座1
2の第5側面42と第7側面44にそれぞれ対応するよ
うに取り付けられている。さらに、握り部10の上面1
8内側の中央部に設けられたバネ保持突起52と、台座
12の上面40外側の中央部に設けられたバネ支持突起
53との間に第1圧縮コイルバネ54が設けられてお
り、これにより握り部10は摺動可能になっている。
【0017】次に、ホルダーガイド14は図3に示すよ
うに円筒形状をしており、台座12内の中央部に配置さ
れている。ホルダーガイド14の上部には、図1に示す
ように、ラッチバネ38の反発力で乗り越えられる程度
突出している凸部56と、その凸部56を乗り越えて、
ラッチバネ38が係合されるようにラッチバネ38の幅
と同じ幅を有した溝部58が設けられている。また、図
3に示すように、台座12の第5側面42と第7側面4
4に面したホルダーガイド14の下部から下方に向かっ
て、支持部60が細長い形状で延びており、その支持部
60の先端には、台座12に設けられた係合部50に係
合させるために外側に突出した係止部48を有してい
る。一方、上方に上がってくるパットホルダー16を停
止させ、支えるために、台座12の第6側面43と第8
側面45に面したホルダーガイド14の円筒部の下端部
には、水平方向に細長い形状で延びたストッパー62が
それぞれ形成されている。
【0018】また、ホルダーガイド14の内部には、ホ
ルダーガイド14の円筒よりも細い円筒形の内枠63が
設けられており、その内枠63はホルダーガイド14の
内部においてストッパー62と連結されている。そし
て、内枠63の外周には第2圧縮コイルバネ64が設け
られており、この第2圧縮コイルバネ64及び内枠63
によって、パットホルダー16は摺動可能になってい
る。
【0019】また、ホルダーガイド14の内側には、図
2に示すように、インクを含んだインクパッド65を固
定保持したパットホルダー16が摺動可能に取り付けら
れている。パットホルダー16の上部はホルダーガイド
14より細い円筒形状であり、ホルダーガイド14の内
部の内枠63に係止させるためにその最上部の円周は外
側に突出しており、パッドホルダー16の下部は図3に
示すように前記ストッパー62の両先端までの長さと、
前記2つの支持部60間に収納できる幅を有した形状を
している。そのパッドホルダー16の上部の両長辺に
は、図1に示すように、その角が削られてカット面66
が設けられている。
【0020】インクパッド65はその最下部に、感熱性
孔版原紙90を有しているが、その感熱性孔版原紙90
は、図4に示すように、熱可塑性フィルム92と、接着
剤層93と、多孔性支持体94とで構成されており、熱
可塑性フィルム92と多孔性支持体94とは接着剤層9
3により接着されている。本実施例では熱可塑性フィル
ム92は、厚さ2μのポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(以下、PETフィルムと略す)であるが、他には
例えばポリプロピレン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共
重合体等のフィルムが挙げられる。
【0021】PETフィルムの厚みとしては1μ〜4μ
が好ましい。1μ未満は製造コストが高く、また強度も
弱く実用的ではない。また、4μ以上では定格が50m
J/mm2程度の一般のサーマルヘッドでは厚すぎて穿
孔できない。
【0022】本実施例の多孔性支持体94は、例えばマ
ニラ麻、こうぞ、みつまた等の天然繊維、ポリエチレン
テレフタレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリロ
ニトリル等の合成繊維、レーヨン等の半合成繊維を主原
料とした多孔性薄葉紙が用いられる。
【0023】握り部10に取り付けられている支持棒3
2の両端の切欠部34にはさまれた中央部には、図1に
示すように、水平方向に本発明の押圧制御手段である板
バネ68の中央部が固着されている。その板バネ68の
両端は、下方に屈曲しており、その先端にはコロ70を
具備している。
【0024】次に、このように構成されたスタンプ装置
の動作について図1〜図8を参照して説明する。
【0025】まず、最初に感熱性孔版原紙90に印刷画
像を形成する。この形成方法は図示しないが、サーマル
ヘッド等を使用して、画像情報に応じて感熱性孔版原紙
90の熱可塑性フィルム92面を選択的に加熱溶融する
ことにより、感熱性孔版原紙90に穿孔画像を形成して
製版する。穿孔画像が形成された感熱性孔版原紙90
は、穿孔画像領域がインクパッド65の下部のインクパ
ッド面72に、多孔性支持体94側を密着された状態で
取り付けられる。
【0026】感熱性孔版原紙90がインクパッド65に
取り付けられたスタンプ装置の、待機状態について、図
5を参照しながら説明する。握り部10は第1圧縮バネ
54の反発力によって上方に持ち上げられている。その
握り部10が上方に持ち上げられていると、握り部10
と一体となっている支持棒32も上方に移動し、その支
持棒32と連結されている板バネ68も上方に移動す
る。また、握り部10と一体的に支持されているラッチ
バネ38も上方に移動し、その際、ラッチバネ38はホ
ルダーガイド14の凸部56の下方に形成されている段
部74から凸部56を乗り越えて、溝部58に係合し
て、ラッチバネ38はホルダーガイド14を保持する。
これにより握り部10が上方に持ち上げられると、握り
部10の支持棒32の上面が台座12の上面40の内側
の面に当接するまでホルダーガイド14及びパットホル
ダー16が上方に持ち上げられる。この状態が、図5に
示す待機状態である。
【0027】そして、握り部10を第1圧縮コイルバネ
54の反発力に逆らって下方に押圧することにより、握
り部10に連結されている支持棒32及びその支持棒3
2に連結されている板バネ68が下方に移動する。ま
た、握り部10と一体となったラッチバネ38は、ホル
ダーガイド14の溝部58に係合した状態で下方に移動
し、それに伴い、ホルダーガイド14及びパットホルダ
ー16も下方に移動し、係止部48が係合部50と係合
しホルダーガイド14は台座12に保持、固定される。
そして、第1圧縮コイルバネ54の反発力に逆らって更
に下方に押圧すると、図6に示すように、握り部10と
一体となっているラッチバネ38は溝部58から凸部5
6を乗り越えて段部74に達する。そして、板バネ68
も下方に移動し、板バネ68の両先端に具備されたコロ
70がパットホルダーのカット面66の上部にあたり、
図6に示すような印刷前の状態になる。
【0028】その後、印刷するために、更に握り部10
を第1圧縮コイルバネ54の反発力に逆らって下方に押
圧すると、ラッチバネ38もそれに伴って段部74を下
方に移動する。そして、板バネ68に連結されたコロ7
0がパットホルダー16のカット面66を転がり始める
とともに、第2圧縮コイルバネ64の反発力に逆らっ
て、パットホルダー16を下方に押圧し、感熱性孔版原
紙90の熱可塑性フィルム92面が印刷用紙76に近づ
く。
【0029】そして、図1に示すように、コロ70がカ
ット面66を転がると共に、パットホルダー16を下方
に押しつけ、感熱性孔版原紙90の熱可塑性フィルム9
2面が、対抗する印刷用紙76に密着する。更に第1圧
縮コイルバネ54及び第2圧縮コイルバネ64の反発力
に逆らって握り部10を下方に押圧すると、インクパッ
ド65が圧縮され、板バネ68の反発力よりも押圧力が
大きくなるまでインクパッド65が圧縮され続ける。こ
の時、インクパッド65に含浸されたインクが感熱性孔
版原紙90の多孔性支持体94を通って穿孔部分から透
過して、印刷用紙76にインクが転写され穿孔画像に対
応した画像が形成される。
【0030】次いで、更に握り部10が押圧されて、板
バネ68の反発力よりも押圧力が大きくなると、コロ7
0はカット面66から側面78に落ち込む。すると、側
面78とコロ70との摩擦はほとんど無くなり、パット
ホルダー16を下方へ押しつける押圧力が低下するの
で、第2圧縮コイルバネ64の反発力によりパッドホル
ダー16はパットホルダー16のホルダー面80(図2
参照)がストッパー62の下面に接するまで上方へスラ
イドする。それにより、図7に示すように印刷終了後、
感熱性孔版原紙90の熱可塑性フィルム92面は印刷用
紙76より常に一定の距離離れた位置に戻される。その
後、握り部10の下端が印刷用紙76と接する。
【0031】このように、使用者が板バネ68の反発力
よりも大きい押圧力を握り部10に加えた際、どれだけ
大きな押圧力でパットホルダー16を押圧しても、イン
クパッド65を圧縮させるのに必要な押圧力以上の押圧
力は、コロ70が側面78に転がり込むことによって、
インクパッド65には伝わらず、印刷用紙76に対する
押圧力は常に一定に保たれる。
【0032】また、使用者がどれだけ長時間握り部10
を押圧し続けていても、コロ70がカット面66を転が
り、側面78に落ち込むと、パットホルダー16は第2
圧縮コイルバネ64の反発力によって上方に持ち上げら
れるので、握り部10の押圧時間と感熱性孔版原紙90
の熱可塑性フィルム92面が印刷用紙76についている
印刷時間は同じではない。つまり、使用者が長時間握り
部10を押圧していたとしてもインクパッド65は印刷
後、自動的に印刷用紙から離されるので、握り部10を
印刷用紙76につくまで押圧しきれば、使用者は個人の
手の感覚による押圧力及び押圧時間の調整をする必要が
なく、どれだけ長時間握り部10を押圧していても、印
刷時間はある一定時間内におさまり、印刷後の印刷画像
の仕上がりが安定する。
【0033】また、印刷画像がかすれた場合などインク
の転写量を増やしたい場合、図8に示すように、握り部
10のスライドツマミ24を長孔23に沿って下方へス
ライドさせることにより、板バネ68の反発力が強ま
り、スライドツマミ24を下方へスライドさせていない
ときと同じように、感熱性孔版原紙90の熱可塑性フィ
ルム92面が印刷用紙76につくまで任意に押し切って
も、板バネ68の反発力は図1に示す場合に発生した板
バネ68の反発力よりも強い為、インクパッド65の圧
縮量が大きくなりインクの転写量が増え、かすれ具合い
を適切に改善することができる。一方、印刷画像が滲ん
でしまう場合は、スライドツマミ24を上方へスライド
させ、板バネ68の反発力を弱めることにより、滲み具
合いも適切に改善することができる。このように、スラ
イドツマミ24を上下にスライドさせることにより、印
刷用紙76に対する押圧力を調整することができるの
で、印刷用紙の材質、環境、使用回数、インクパッドの
種類等、スタンプ装置の使用条件に合わせて、安定した
印刷画像の仕上がりを提供することができる。
【0034】次に、図9及び図10を参照して、第1圧
縮コイルバネ54と、第2圧縮コイルバネ64と、イン
クパッド65と、それらの合計のそれぞれの荷重とスト
ロークの関係について説明する。
【0035】まず、図9を参照して最小押圧時(スライ
ドツマミ24が最上部に位置している)の荷重とストロ
ークの関係について説明する。図9(a)〜(d)の握
り部ストロークが0mmの時は図6に示す最小押圧時の
印刷前の状態であり、また、握り部ストロークが6.5
mmの時は図1に示す最小押圧時の印刷時の状態であ
り、そして、握り部ストロークが8mmの時は図7に示
す最小押圧時の印刷後の状態である。
【0036】握り部10の最下部が印刷用紙76につく
まで、つまり、図7の状態になるまで握り部10に押圧
力を加えると、図9(a)に示すように、第1圧縮コイ
ルバネ54により、握り部10には握り部ストロークに
比例したバネ荷重が発生する。
【0037】同様に、図7の状態になるまで握り部10
に押圧力を加えると、図9(b)に示すように、まず、
感熱性孔版原紙90が印刷用紙76につくまで握り部1
0を2mm下がる。この間、コロ70がカット面66に
あたって板バネ68が広げられるので、第2圧縮コイル
バネ64には、第1圧縮コイルバネに力が加えられたと
きよりも急激に力が加えられる。
【0038】そして握り部10が2mm下げられた後、
つまり感熱性孔版原紙90が印刷用紙76に圧着した
後、コロ70がカット面66を転がる間、つまり感熱性
孔版原紙90を印刷用紙76に押圧している間は、握り
部ストロークは4.5mmあるにもかかわらず、第2圧
縮コイルバネ64の実質ストロークは1mmであるた
め、バネ定数は1/4.5となり、図9(b)に示すよ
うに勾配は1/4.5となる。そして、図1に示すよう
に、6.5mmまで握り部10を下げると、コロ70は
側面78に落ち込むので、コロ70に対する抵抗力が激
減して、第2圧縮コイルバネ64の反発力によって、パ
ットホルダー16は上方に持ち上げられるので、握り部
ストロークが6.5mm以降は第2圧縮コイルバネ64
による荷重は発生しない。
【0039】前記と同様に、図7の状態になるまで握り
部10に押圧力を加えても、図9(c)に示すように握
り部ストロークが2mmになるまでは感熱性孔版原紙9
0は印刷用紙76には到達せず、パッド圧縮荷重は0の
ままである。握り部10を2mm下げると初めて、イン
クパッド65の表面についた感熱性孔版原紙90が印刷
用紙76に到達するので、握りストロークが2mmの時
点からインクパッド65による圧縮荷重が発生する。そ
して、図9(b)に示すように握り部ストロークが6.
5mmになった時点で、第2圧縮コイルバネ64の反発
力によって荷重が0になり、パッドホルダー16が上方
に持ち上げられるので、握り部ストロークが6.5mm
以降はインクパッド65による圧縮荷重は発生しない。
【0040】次に、最大押圧時の荷重とストロークの関
係について図8及び図10を参照して説明する。最大押
圧時は、スライドツマミ24が最下部に配置されている
状態で印刷をした場合である。この場合は、コロ70が
カット面66から側面78に落ち込むときに必要な押圧
力は、最小押圧時よりも大きくなる。そのため、最小押
圧時よりも1mm多く握り部10は下げられ、インクパ
ッド65が押圧されるので、第2圧縮バネ64及びイン
クパッド65は変形する。そして、握り部ストロークが
7.5mmの時点で第2圧縮コイルバネ64及びインク
パッド65により発生する荷重は0になり、第2圧縮コ
イルバネ64及びインクパッド65により発生する荷重
は、最小押圧時よりも各々更に1mmの変形に要する荷
重分大きくなる。
【0041】以上、本発明はこのような実施例に何等限
定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲
において種々なる態様で実施し得る。
【0042】例えば、前記実施例の板バネ68に具備さ
れているコロ70に代えて、板バネ68の先端部を図1
1に示すような変形板バネ98等にしてもよい。
【0043】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、
本発明のスタンプ装置はある一定以上の力を加え印刷画
像を印刷用紙に印刷した後、インク含浸体は印刷用紙か
ら自動的に離されるので、押圧手段により長時間押圧し
ていてもインク含浸体が印刷用紙に圧着している印刷時
間はある一定時間内におさまり、印刷後の印刷画像の仕
上がりが安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は最小押圧時の印刷中の本発明の実施例の
スタンプ装置の側面断面図である。
【図2】図2は最小押圧時の印刷中の本発明の実施例の
スタンプ装置の正面断面図である。
【図3】図3は本発明の実施例のスタンプ装置の斜視図
である。
【図4】図4は本発明の実施例の感熱性孔版原紙の断面
図である。
【図5】図5は最小押圧時の待機状態の本発明の実施例
のスタンプ装置の断面図である。
【図6】図6は最小押圧時の印刷前の本発明の実施例の
スタンプ装置の断面図である。
【図7】図7は最小押圧時の印刷後の本発明の実施例の
スタンプ装置の断面図である。
【図8】図8は最大押圧時の印刷中の本発明の実施例の
スタンプ装置の断面図である。
【図9】図9は最小押圧時の荷重−ストローク曲線であ
る。
【図10】図10は最大押圧時の荷重−ストローク曲線
である。
【図11】図11は他の実施例のスタンプ装置の断面図
である。
【図12】図12は従来のスタンプ装置の断面図であ
る。
【図13】図13は従来のスタンプ装置の斜視図であ
る。
【符号の説明】
10 握り部 14 ホルダーガイド 16 パッドホルダー 24 スライドツマミ 54 第1圧縮コイルバネ 64 第2圧縮コイルバネ 65 インクパッド 66 カット面 68 板バネ 70 コロ 78 側面 90 感熱性孔版原紙

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷画像を形成した版と、その版を介し
    て印刷用紙に前記印刷画像を印刷するためのインクを含
    んだインク含浸体と、前記版の印刷画像を前記インク含
    浸体のインクを用いて印刷用紙に印刷するために、前記
    版を印刷用紙に押圧する押圧手段と、その押圧手段によ
    りある一定以上の力を加えられ印刷画像が印刷用紙に印
    刷された後、前記インク含浸体を印刷用紙から自動的に
    離す解放制御手段とを備えたことを特徴とするスタンプ
    装置。
  2. 【請求項2】 前記スタンプ装置の使用条件に対応させ
    て前記押圧制御手段による前記版の印刷用紙に対する押
    圧力を調整する押圧調整手段を備えたことを特徴とする
    請求項1記載のスタンプ装置。
JP5359692A 1992-03-12 1992-03-12 スタンプ装置 Pending JPH05254234A (ja)

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JP5359692A JPH05254234A (ja) 1992-03-12 1992-03-12 スタンプ装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008093829A (ja) * 2006-10-05 2008-04-24 Shachihata Inc 手動捺印機
CN106739580A (zh) * 2016-12-30 2017-05-31 许祥和 一种打码机的回弹机械构造

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JP2008093829A (ja) * 2006-10-05 2008-04-24 Shachihata Inc 手動捺印機
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